JP2868807B2 - 電子レンジ用マグネトロン - Google Patents

電子レンジ用マグネトロン

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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) この発明は、電子レンジ用マグネトロンに係わり、と
くにその高周波出力部の改良に関する。
(従来の技術) 電子レンジ用マグネトロンの要部は、従来一般に第4
図に示す構成になっている。同図において符号11は発振
部本体、12は陽極円筒、13は空胴共振器の一部を構成す
る複数枚の陽極ベイン、14はストラップリング、15はフ
ィラメントカソード、16はそのエンドシールド、17,18
は陽極円筒の開口端部に固定されたポールピース、19は
筒状金属容器、20は高周波出力部、21は出力部セラミッ
クス円筒、22は出力先端部封着リング、23はそれに気密
接合された金属排気管、24は出力部金属キャップ、25は
出力アンテナリードをあらわしており、その一端部25a
がベインの1つに電気的に接続されポールピースの透孔
17aを通り金属容器、セラミックス円筒を貫通して先端
部25bが金属排気管に挾持されて気密に封止切られてい
る。さらに符号26は金属容器の外周に同軸的に配置され
たリング状永久磁石、27は強磁性体製ヨーク、28は強磁
性体薄板、29は網状導電体ガスケットをあらわしてい
る。セラミックス円筒21の下端部には、径小な第1の高
調波チョーク用金属円筒30が気密ろう接されており、そ
の外周に第2の高調波チョーク用金属円筒31が位置して
おり気密ろう接されている。この第2高調波チョーク用
金属円筒31は金属容器19の先端部に気密ろう接されると
ともに、先端31aがガスケット29の内周部を保持してい
る。この構造により、排気管部分に第2高調波に対する
4分の1波長形チョーク溝C2、同様に第4高調波用チョ
ーク溝C4、そして金属容器19及びその内側空間の2つの
金属円筒30、31により第3高調波用チョーク溝C3、第5
高調波用チョーク溝C5がそれぞれ形成されている。なお
金属容器19、両チョーク用金属円筒30,31は、鉄又は鉄
合金からなる強磁性体の薄肉円筒で構成されている。第
1の高調波チョーク用金属円筒30は、必要十分なチョー
ク作用を得るため、その内径寸法D1がセラミックス円筒
21の内径寸法D2よりも小さく且つ第5高調波波長の1/2
よりも小さい寸法に設定されている。
このようなマグネトロンでは、動作において出力部か
ら例えば2450MHzの基本波が効率よく輻射される一方、
各高調波成分はチョーク溝によるチョーク作用で外部輻
射が抑制される。
(発明が解決しようとする課題) 上述のように、第5高調波のような高次の高調波成分
に対する確実なチョーク作用を得るために、高調波チョ
ーク用金属円筒30の内径寸法をある程度小さくする必要
がある。そのように径小にすると、当然のことながらこ
のチョーク用金属円筒30とその内側を通るアンテナリー
ド25との間の距離sが短くなる。これらの間には高い高
周波電圧がかかっており、電子レンジ等の高周波負荷か
らの反射波との関係で高周波放電を生じるおそれがあ
る。極端な場合を想定すると、電子レンジの使用中に、
何らかの原因でスタラファンの回転が停止するとともに
さらに高周波負荷である被加熱物がほとんど又はまった
くない場合は、マグネトロンへの高周波反射は定在波比
(VSWR)で30以上となる可能性がある。そのような場
合、アンテナリードと高調波チョーク用金属円筒との間
で放電が生じ、極端な場合はアンテナリード25あるいは
チョーク用金属円筒30の一部が高周波放電により発熱
し、溶融することも考えられる。そしてもし一部でも溶
融すれば、それによる発生ガスで局部的にガス放電も引
起こされ、さらにそれらによって高周波の短絡状態、反
射が起り、出力部領域で連鎖的に放電や各部品の致命的
な溶融、破損が起ることも考えられる。
このような高周波放電は、多くの場合、マルチパクタ
放電現象であると推定できる。すなわち、アンテナリー
ドと高調波チョーク用金属円筒との間の空間には、永久
磁石26からの漏洩直流磁束が第11図に符号Fで示す如く
管軸Zに対しほぼ平行に及んでいる。またこの空間の磁
束は、ほぼ軸対象の分布になっている。これら金属部品
は、通常、二次電子放出比が1よりも大きいので、浮遊
電子等がアンチテリードあるいはチョーク用金属円筒内
面に衝突すると二次電子を発生する。この電子は、アン
テナリードと金属円筒との間の高周波電界により加速あ
るいは減速作用を受ける。両導体の一方から放出された
電子が高周波の加速電界に遭遇すれば、加速されて他方
の導体に衝突し、多くの二次電子を放出する。この時高
周波電界が逆転してこの二次電子を元の導体の方向に加
速する電界となれば、これら二次電子はやはり加速され
て元の導体に衝突し、再び多くの二次電子を放出する。
このように電子と高周波電界とが双方向で同期すると、
二次電子は指数関数的に増加し且つエネルギーを増すの
で、両導体が加熱され、ついには溶融を引き起こすであ
ろう。このような現象はダブルサイドマルチパクタとい
われる放電である。
一方、電子はこの領域に存在する直流磁界のために旋
回運動をする。高周波電界の周期と電子の旋回運動周期
が同期すれば、第6図に模式的に示すように二次電子e
が累積的に発生し、その衝突エネルギーにより金属円筒
素材が急速に発熱し、ついに溶融を起すと推定される。
このような現象はワンサイドマルチパクタ放電といわれ
る。
この発明は、以上のような苛酷な条件下で動作させら
れても、高周波出力部内での高周波放電の発生を確実に
抑制できる電子レンジ用マグネトロンを提供することを
目的とする。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) この発明は、基本波発振周波数が2450MHz帯の電子レ
ンジ用マグネトロンであって、出力部の金属容器の内側
にこれよりも径小で且つアンテナリードを最も内側で離
隔してとりまくとともに内側直径寸法が第5高調波波長
の2分の1よりも小さい高調波チョーク用金属円筒を備
え、この高調波チョーク用金属円筒の内側空間における
直流磁束が、軸方向にわたる大部分の領域で400ガウス
以上の管軸方向成分を有するように構成された電子レン
ジ用マグネトロンである。
(作用) この発明によれば、アンテナリードとこれをとりまく
高調波チョーク用金属円筒との間の空間で金属円筒内面
で累積する二次電子の発生が抑制され、高周波放電の発
生、又は持続がなく、構成部品の発熱、溶融現象が生じ
ない。したがって、比較的簡単な構成で信頼性が高く安
定な動作が得られる。
(実施例) 以下図面を参照してその実施例を説明する。なお同一
部分は同一符号であらわす。
第1図に示す実施例は、第1、及び第2の高調波用チ
ョーク用金属円筒30,31を銅のような比透磁率が1又は
1に近い非磁性体で一体形成して、第1の高調波用チョ
ーク用金属円筒30のすぐ内周空間の管軸Z方向磁束密度
を400ガウス以上に高めたものである。なお、出力部セ
ラミックス円筒21に気密ろう接する封着用金属リング
は、コバール(商品名)のような鉄合金であり、また金
属容器19は非磁性体でもよいが機械的強度およびコスト
の点から鉄又は鉄合金からなり、いずれも強磁性体で構
成している。各部の寸法例は、2450MHz帯の基本波発振
周波数で、約500Wの高周波出力の電子レンジ用マグネト
ロンの場合、第1チョーク用金属円筒30は内径寸法D1が
9.0mm、セラミックス円筒は内径D2が12mm、アンテナリ
ードは長径が3.0mmの銅製楕円状棒体である。
ところで前述のように、電子レンジ用マグネトロンの
アンテナリードと高調波チョーク用金属円筒との間の空
間の直流磁界のために、高周波の電界周期と電子の旋回
運動周期との関係で累積的な二次電子発生の可能性があ
るが、軸方向の磁束密度が大きくなるにつれてマルチパ
クタが起る高周波電圧は低くなり、逆に軸方向磁束密度
が小さくなるにつれてマルチパクタが起る高周波電圧は
高くなる傾向がある。2450MHz帯の基本波発振周波数
で、約500Wの高周波出力の電子レンジ用マグネトロンの
場合、負荷側からの高周波反射がないときのアンテナリ
ードと高調波チョーク用金属円筒との間の高周波電圧は
およそ450V程度と推定される。しかし負荷側からの高周
波反射が大きい場合は、1000Vを超えるものと推定され
る。また、一般的に知られるように、銅あるいは鉄系金
属の二次電子放出比が1以上になるためには、一次電子
のエネルギーが約100eV以上必要である。
そこで、軸方向の磁束密度に対してマルチパクタが起
る高周波電圧を計算して整理すると、第3図に示すよう
になる。これは要部が第2図に示すように第1の高調波
チョーク用金属円筒30が内径D1=9.0mm、アンテナリー
ド25が長径D3=3.0mm、短径D4=1.2mmの楕円形の断面を
もつ棒状体であるが、計算はこれを直径D3の円形断面に
置換した。また、磁束の半径方向成分が0であるものと
して計算した。その結果第3図に示すように、横軸に示
す軸方向磁束密度に対し、導体面への電子の衝突エネル
ギーが100eVを超えてマルチパクタが起り得る高周波電
圧をプロットすると、斜線を施した領域Aの範囲とな
る。このことから、両導体間空間に軸方向磁束密度が約
400ガウス以上となる軸対象領域を形成すれば、マルチ
パクタの発生を確実に抑制できる。
なお、第2の高調波用チョーク円筒部分を強磁性体製
の別部品で構成してもよい。また、第1の高調波用チョ
ーク円筒を強磁性体で構成し、他の手段によりその内側
空間の軸方向磁束密度が400ガウス以上になるようにし
てもよい。そのための手段としては、例えば比較的寸法
の小さい補助永久磁石リングを封着用金属リング32のま
わりに配置する等のことが考えられる。しかし、このチ
ョーク用金属円筒30が強磁性体であると磁束の多くがこ
の金属円筒を通る結果、そのすぐ内側空間の磁束密度を
400ガウス以上にすることが容易ではないので、前述の
実施例のようにこのチョーク円筒を非磁性体とする方が
実用的である。
[発明の効果] 以上説明したようにこの発明によれば、アンテナリー
ドとこれをとりまく比較的径小な高調波チョーク用金属
円筒との間の空間での高周波放電の発生、持続がなく、
構成部品の発熱、溶融現象が生じない。したがって、比
較的簡単な構成で信頼性が高く安定な動作が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例を示す要部縦断面図、第2
図はその要部横断面図、第3図は磁束密度と放電発生高
周波電圧との関係を示す図、第4図は従来構造を示す要
部縦断面図、第5図はその要部の磁束分布を示す模式
図、第6図は高周波放電現象を説明する模式図である。 12……陽極円筒、13……陽極ベイン、17……ポールピー
ス、19……筒状金属容器、21……セラミックス円筒、25
……アンテナリード、30……高調波チョーク用金属円
筒、26……永久磁石、F……直流磁束、Z……管軸。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01J 61/54 40

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】陽極円筒の内側に複数の陽極ベインが固定
    されて空胴共振器が構成され、前記陽極円筒の開口端部
    にポールピースが固定されるとともに筒状金属容器が接
    合され、この金属容器の開口端部に出力部セラミックス
    円筒が接合され、上記空胴共振器に一端部が電気的に接
    続されたアンテナリードが前記金属容器およびセラミッ
    クス円筒の内側を通して延長され、前記金属容器の内側
    にこれよりも径小で且つ前記アンテナリードを最も内側
    で離隔してとりまくとともに内側直径寸法が第5高調波
    波長の2分の1よりも小さい高調波チョーク用金属円筒
    が固定され、前記金属容器の外周にリング状の永久磁石
    が配置されてなる基本波発振周波数が2450MHz帯の電子
    レンジ用マグネトロンにおいて、 上記高調波チョーク用金属円筒の内側空間における直流
    磁束密度の管軸方向成分が400ガウス以上となっている
    ことを特徴とする電子レンジ用マグネトロン。
  2. 【請求項2】高調波チョーク用金属円筒は、比透磁率が
    1又は1に近い非磁性体で形成されている請求項1記載
    の電子レンジ用マグネトロン。
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