JP2866926B2 - 発電装置 - Google Patents

発電装置

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JP2866926B2
JP2866926B2 JP23189496A JP23189496A JP2866926B2 JP 2866926 B2 JP2866926 B2 JP 2866926B2 JP 23189496 A JP23189496 A JP 23189496A JP 23189496 A JP23189496 A JP 23189496A JP 2866926 B2 JP2866926 B2 JP 2866926B2
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孝博 藤井
武夫 本多
俊久 増田
明 根岸
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱エネルギーから
直接電気エネルギーを得る直接発電方式による発電装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】アルカリ金属熱電変換の発電原理は、1
969年にJ.T.Kummerにより提案された(米国特許第
3,458,356号明細書)ものであり、温度差によ
って生じるアルカリ金属の蒸気圧差をアルカリ金属イオ
ン固体電解質を用いることで起電力に変換するものであ
る。
【0003】図4は、従来の発電装置の一例を示す構成
図で、1はβ″アルミナ等からなる固体電解質チューブ
で、その外周面に設けられた多孔性電極2,固体電解質
チューブ1の外側を囲むチューブ状の容器3,ポンプ
4,導管5,正極リード6,負極リード7を備え、固体
電解質チューブ1内にはアルカリ金属である高温に加熱
されるナトリウム8が収納され、容器3,導管5内には
低温に保持されるナトリウム9が収納されてアルカリ金
属熱電発電装置が構成されている。
【0004】多孔性電極2付近をヒータ等の加熱手段
(図示せず)等で加熱すると、固体電解質チューブ1内
部のナトリウム8は昇温して蒸気圧が高まり、固体電解
質チューブ1の内周面で電子を放出してイオンとなり、
固体電解質チューブ1の内部を移動して固体電解質チュ
ーブ1の外周面へと向かう。一方、放出された電子は負
極リード7から外部負荷回路(図示せず)に直流電力を
発生させ、正極リード6により多孔性電極2へと流れ
る。ナトリウムイオンと電子は多孔性電極2と固体電解
質チューブ1の界面で再度結合して中性原子となり、容
器3内部へ蒸気として拡散する。容器3を冷却するとナ
トリウム8の蒸気は容器3内面で凝縮して液体となりナ
トリウム9のように底部3aに溜るので、ポンプ4で昇
圧し、導管5により再び固体電解質チューブ1内へ供給
する。このようなサイクルを構成することで、連続的に
熱エネルギーを電力に変換することができる。
【0005】また、ナトリウム8を循環させるためのポ
ンプ4は、従来電磁ポンプを使うのが一般的であるが、
特開平6−163089号公報に開示されているように
固体電解質を利用する電気化学ポンプに置き換えると、
自ら発電した電力でナトリウム8を循環させることがで
きる。
【0006】図5は、従来の発電装置の他の例を示す構
成図で、上記特開平6−163089号公報の「アルカ
リ金属熱電発電装置」からの抜粋であり、図5で図4と
同一符号は同一部分を示し、11は固体電解質、12は
加熱容器、13は凝縮容器、14は溜め部、15は電気
化学ポンプ部である。
【0007】すなわち、正・負極リード6,7からなる
発電部と電気化学ポンプ部15とが電気回路的に直列に
なっていれば、発電により消費されるナトリウム8の量
と電気化学ポンプ部15から送出されるナトリウム9の
量とが一致するので、循環ポンプ用の電源や運転制御装
置を不要にすることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図4に示す
ようにポンプ4を発電槽である容器3の外に置き、容器
3の底部3aの凝縮部に蓄積した液体のナトリウム9を
導管5によりポンプ4に導き、昇圧後再び導管5により
発電槽である固体電解質チューブ1に戻す方式は、構成
が複雑で装置が大型化する上、導管5やポンプ4をナト
リウム9が凝固しない温度に保持する必要がある。さら
に発電部を構成する固体電解質チューブ1と容器3をつ
なぐ導管5、また固体電解質チューブ1,容器3と導管
5の間の接合材料がナトリウム8,9により腐食されや
すく、これらが破損してリークを生じたり、溶出成分で
ナトリウム8,9が汚染されることがある。さらに、接
合部分は、各材料の熱膨張係数の違いのため温度変化に
より破損しやすい問題点があった。
【0009】また、図5に示す従来例においては、装置
が大型化し、ナトリウム8が凝固しない温度に保持した
り、溜め部14と加熱容器12を接続する導管5やその
接合部分が腐食されやすい点は図4の場合と同様の問題
点であった。
【0010】本発明は上記の問題点を解決するためにな
されたもので、簡単な構成で、高い出力密度と信頼性と
を有する熱電変換による発電装置を得ることを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、固体電解質チ
ューブの上方に発電部を、下方に電気化学ポンプ部を一
体に形成したものであり、従来から使用されていた固体
電解質チューブと容器とを接続する導管を不要とし、そ
の接合部に対してアルカリ金属による腐食の発生や温度
変化により破損するという問題点を取り除いたものであ
る。
【0012】また、容器を金属で形成し、負極リードを
直接接続したものである。
【0013】さらに、固体電解質チューブ内のアルカリ
金属中の熱流を小さくするため、固体電解質チューブの
内部に中空部または断熱材からなる断熱部を形成したも
のである。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の発電装置は、ナトリウム
のようなアルカリ金属を収納した密閉された固体電解質
チューブを容器内に設け、多孔性電極を固体電解質チュ
ーブの上部外周面に取り付ける。ナトリウムが昇温して
固体電解質チューブを抜けて容器内に移動した後、冷却
され容器の下方に貯溜される。貯溜されたナトリウムは
負極リードを取り付けた電気化学ポンプ部により固体電
解質チューブ内に移動した後、発電部へと循環するの
で、従来取り付けられていた導管が不要となる。
【0015】
【実施例】
〔実施例1〕図1は、本発明の第1の実施例を示す構成
図で、図4と同一符号は同一部分を示す。β″アルミナ
等のアルカリ金属イオン導電性を示す固体電解質チュー
ブ21の中ほどより上部の外周面に、窒化チタン,モリ
ブデン,白金など耐熱・耐アルカリ金属性の材料からな
る多孔性電極22を取り付けるとともに、正極リード6
を接続する。固定電界質チューブ21内にはアルカリ金
属であるナトリウム8を充填する。
【0016】多孔性電極22付近を各種高温熱源(図示
せず)により加熱する(600〜1000℃)と、図4
の従来例の場合と同様に多孔性電極22付近では固体電
解質チューブ21内のナトリウム8は電子を放出してイ
オンとなり、固体電解質チューブ21中を多孔性電極2
2に向かって移動する。一方、放出された電子は負極リ
ード7から外部負荷回路(図示せず)に直流電力を発生
させ、正極リード6により多孔性電極22へと流れる。
ナトリウムイオンは多孔性電極22から電子を受け取っ
て中性原子となり蒸発する。このようにして固体電解質
チューブ21に多孔性電極22を取り付けた部分が発電
部24となる。
【0017】容器23の下部を冷却により低温(100
〜300℃)に保っておくと、多孔性電極22から発生
したナトリウム蒸気はそこで冷却されて凝縮し、液体の
ナトリウム9となって底部23aに溜る。そして、この
液体のナトリウム9に負極リード7を接続する。正・負
極リード6,7間が外部負荷回路を経由して電気的に接
続されている場合には固体電解質チューブ21内のナト
リウム8に対して、固体電解質チューブ21外のナトリ
ウム9は正の電位を持つ。そのため固体電解質チューブ
21のチューブ外の液体のナトリウム9に浸っている部
分が電気化学ポンプとして作用し、ナトリウム9を固体
電解質チューブ21の外側から内側への向かって移動さ
せる。このようにナトリウム9の移動部分が電気化学ポ
ンプ部25を形成する。固体電解質チューブ21内に戻
ったナトリウム8は図4,図5に示す導管5等を経由す
ることなく再び発電部24へと循環する。発電部24と
電気化学ポンプ部25とは回路的に直列になるため両者
に流れる電気量は一致し、発電部24で消費されるナト
リウム8の量と電気化学ポンプ部25で固体電解質チュ
ーブ21内に送られるナトリウム9の量は一致するので
電気化学ポンプ部25の運転制御は不要となる。
【0018】〔実施例2〕図2は、本発明の第2の実施
例を示す構成図で、図1と同一符号は同一部分を示し、
容器23をステンレス鋼など耐ナトリウム性があり、か
つ導電性を持つ金属で形成したもので、この構成にする
と、負極リード7を図1のように容器23内部に差し込
まなくても、図2のように容器23から直接電流を取り
出すことができる。一方、固体電解質チューブ21は上
部は加熱され下部は冷却されて温度差が生じるため、上
方から下方への熱流が発生するが、これは発電には寄与
せず熱効率低下の原因となる。この問題に対しては、図
2のように固体電解質チューブ21の内部に固体電解質
チューブ21の内径より小さく、かつ熱伝導率の小さな
断熱材26を挿入するか、あるいは図示はされないが断
熱材26とほぼ同一の大きさの中空部を設けるかして断
熱部を形成して充填されたナトリウム8中を伝わる熱流
を最小限にすれば、熱効率低下を防ぐことができる。
【0019】〔実施例3〕図3は、本発明の第3の実施
例を示す構成図である。この図においては、図2の例に
見られるように容器23から正・負極リード6,7が出
ているだけの簡単な形状の発電装置のユニット27を作
製できるので、複数のユニット27を組み合わせて直・
並列化することも容易である。図3は複数のユニット2
7を直列化した例である。容器23が導電性であれば各
ユニット27間を接続するリード28は短くでき、リー
ド28による抵抗損失を最小限にすることができる。ま
た、共通の高温熱源29と低温熱源30により各ユニッ
ト27を上方から加熱し下方から冷却することができ
る。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、固体電解
質チューブの上部に発電部と、下部にに電気化学ポンプ
部とを一体に形成したので、コンパクトで出力密度が高
く、信頼性が高い熱電変換器を作成できる。そして、高
度な技術を要する固体電解質チューブとアルカリ金属循
環用導管の接合を省略できるので、装置の制作も従来よ
り簡単でコストも低減できる。
【0021】また、容器を金属で形成して負極リードを
接続したので、容器から直接電流を取り出すことができ
る。また、固体電解質チューブの中に断熱部を形成し
て、アルカリ金属中の熱流を少なくしたので、アルカリ
金属熱電変換の熱効率の低下を防ぐことができる。
【0022】また、発電装置のユニットは円筒形など単
純な形状にできるので、複数のユニットを組み合わせて
直・並列化し、大容量発電装置を構築することも容易で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の構成を示す断面略図で
ある。
【図2】本発明の第2の実施例の構成を示す断面略図で
ある。
【図3】本発明の第3の実施例の構成を示す断面略図で
ある。
【図4】従来のアルカリ金属熱電発電装置の一例の構成
を示す断面略図である。
【図5】従来のアルカリ金属熱電発電装置の他の例の構
成を示す断面略図である。
【符号の説明】
6 正極リード 7 負極リード 8 ナトリウム 9 ナトリウム 21 固体電解質チューブ 22 多孔性電極 23 容器 24 発電部 25 電気化学ポンプ部 26 断熱材 27 ユニット 28 リード 29 高温熱源 30 低温熱源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 根岸 明 茨城県つくば市梅園1丁目1番4 工業 技術院電子技術総合研究所内 (56)参考文献 特開 平6−163089(JP,A) 特開 平6−253561(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01M 14/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルカリ金属を収納し、上方が加熱され
    下方が冷却される密閉された固体電解質チューブを容器
    内に設け、前記電解質チューブの上部外周面に多孔性電
    極を設け、この多孔性電極に正極リードを取り付けて発
    電部を形成するとともに、前記容器の下部に貯溜された
    前記アルカリ金属を前記固体電解質チューブ内へ移動さ
    せるため、前記アルカリ金属に接続された負極リードを
    有する電気化学ポンプ部を前記固体電解質チューブの下
    部に形成したことを特徴とする発電装置。
  2. 【請求項2】 容器は導電性を有する金属で形成すると
    ともに、この容器に負極リードを接続したことを特徴と
    する請求項1記載の発電装置。
  3. 【請求項3】 固体電解質チューブ内のアルカリ金属中
    の熱流を小さくするため前記固体電解質チューブの内部
    に断熱部を設けたことを特徴とする請求項1または2記
    載の発電装置。
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KR101078304B1 (ko) 2010-05-10 2011-10-31 동국대학교 산학협력단 용매화 물질을 이용한 열전변환장치
KR101406721B1 (ko) * 2013-04-03 2014-06-16 한국에너지기술연구원 성능이 향상된 전극 소재용 분말 제조 방법과 이를 이용한 전극과 그 활용.

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