JP2864574B2 - 溶銑の製造装置および製造方法 - Google Patents

溶銑の製造装置および製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、鉄鉱石とスクラップを鉄源とする溶銑の
製造装置および製造方法、詳しくは筒型炉内で生成した
溶銑を、目標生産量に精度よく出銑することにより、溶
銑量の過不足が招く後工程の支障を排除できる溶銑の製
造装置および製造方法に関する。
(従来の技術) 現在、銑鉄はその大部分が高炉によって製造されてい
る。高炉製銑法そのものは、永年にわたる改良が積み重
ねられて銑鉄の大量生産技術としては極めて優れたもの
となっている。しかし、高炉製銑法は、鉄源としては焼
結鉱を、燃料(還元材)としては高品質のコークスを使
用するものであり、利用できる原燃料の制約がある。ま
た、近年の高炉は巨大化し、しかも一旦火入れした後は
停止、再起動が簡単にはできないため、鋼材需要の変動
に応じる柔軟性に乏しい。
上記のような従来の高炉製銑法の問題点を解消すべ
く、本出願人は製鋼用の転炉の類似する筒型炉を使用
し、鉱石とスクラップとを鉄源として用いる新しい製銑
方法を発明し、特願昭63−122292号として提案した。
上記の銑鉄製造方法では第1図に示すような転炉型式
の筒型炉1を用いる。この筒型炉1は図示のように、炉
上部に炉内ガスの排出と原料装入用の開口部2、炉壁下
部に支燃性ガスと必要に応じて燃料を吹き込む一次羽口
3、その上部炉壁に支燃性ガスを吹き込む二次羽口4、
炉底に出銑口5とスラグを排出する排滓口10を備えてい
る。この炉は、製鋼用転炉のように、傾動できるもので
あるのが望ましい。
上記筒型炉1を用いて溶銑を製造するには、まず炉内
下部にコークス充填層7を、その上にスクラップと鉄鉱
石の充填層8を形成させる。そして下部のコークス層7
に一次羽口3から支燃性ガス(酸素含有ガス)を吹き込
んで下記(1)式の反応を生じさせ、その反応熱によっ
てコークス層7を高温に保つ。
C+1/202→CO+29,400kcal/kmol・C ……(1) 上記(1)式で発生したCOは、スクラップと鉄鉱石の
充填層8で二次羽口4から吹きこまれる支燃性ガスと下
記(2)式の反応(2次燃焼)を起こす。その反応熱は
スクラップと鉄鉱石の加熱および溶融に利用される。
CO+1/202→CO2+67,590kcal/kmol・CO ……(2) この反応で溶融した鉄鉱石(溶融酸化鉄)は下部のコ
ークス層7に滴下して高温のコークスと下記(3)式に
より反応してすみやかに還元される。
Fe2O3+3C→2Fe+3CO−108,090kcal/kmol・Fe2O3 ……(3) 上記(3)式の反応のとき、近くにCO2が存在しない
から、CO2で(3)式の反応が阻害されることはない。
そして(1)式および(3)式で発生したCOはスクラッ
プと鉄鉱石の充填層8内で2次燃焼するために、それら
の加熱と溶融に有効に利用されて高い燃料効率が達成さ
れる。
なお、上記の方法において、炉の上部開口部から装入
する鉱石は、通常の鉄鉱石の外にMn、Cr,Mo、Niなどを
多く含む鉱石またはこれらの酸化物を使用することがで
きる。また、これらの鉱石類およびコークスとともに、
珪石、石灰石、蛇紋岩、蛍石などの副原料を装入するこ
とができる。スクラップとしても、ステンレス鋼スクラ
ップのような高合金スクラップを使用してその中の有用
元素を再利用することが可能である。
鉄鉱石は、炉の上部開口部からだけでなく、紛状鉱石
を一次羽口および/または二次羽口から吹き込むことも
できる。
一次羽口および二次羽口から吹き込む支燃性ガスは、
前記のとおりO2含有ガスであるが、一次羽口からは支燃
性ガスとともに、微粉炭や重油、天然ガスなどの気体ま
たは液体の燃料や吹き込むのが望ましい。また、CaOな
どの脱硫剤を炉底に設けた羽口(図示せず)から吹き込
んで低硫黄銑を製造することもできる。
排滓および出銑は、炉内で溶銑と自然分離したスラグ
が排滓口より上のレベルにあり、溶銑が排滓口より下の
レベルにある時、炉体を傾動してスラグを排滓口から排
出し、この後溶銑を出銑口から排出して行われる。
以上のように本出願人が先に提案した上記溶銑の製造
方法によれば、転炉型式の筒型炉でスクラップと鉄鉱石
から熱効率よく溶銑を製造することができる。
しかしながら、この方法では1チャージ当たりの溶銑
生産量のばらつきは避けられず、出銑時の溶銑量に過不
足を生ずる。
不足した場合、次の溶解完了を持って注ぎ足したり、
過剰の場合、過剰分を他の容器に移しかえる等の工程
増、時間増がこれに伴う放熱ロス増等の支障を生ずると
いう問題があった。
(発明が解決しようとする課題) この発明は、傾動装置を設けた筒型炉を用いて、スク
ラップと鉄鉱石から溶銑を製造する際、目標溶銑生産量
に対して過不足のない出銑を可能とし、前記工程増、時
間増および放熱ロス増等の問題点を解決する溶銑の製造
装置とその製造方法を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、上述した筒型炉を使用して、チャージ
目標生産量8トンの一定鉄源配合でバッチ操業および連
続操業を行い、溶銑生産量の変動を調査し、上記問題点
の解決を検討した。
バッチ操業における1チャージごとの溶銑生産量のマ
イナス側のばらつきの最大量はチャージごとの目標溶銑
生産量の−4%であった。即ち実際の溶銑生産量をA、
チャージごとの目標溶銑生産量をBとすれば、Aの範囲
は、 A=(1−0.04)×B〜B ……(4) となる。
チャージごとの目標溶銑生産量に溶銑生産量のばらつ
きの最大量、すなわちチャージごとの目標溶銑生産量の
4%を加えた量をチャージすることにより、(4)式の
マイナス側のばらつきはなくなるので、溶銑生産量が生
産目標値に不足するという事態は回避できる。このチャ
ージ方法では溶銑生産量は生産目標値より常に余剰とな
るが、プラス側のばらつきの最大値はチャージごとの目
標溶銑生産量の4%、すなわち目標溶銑生産量に対する
溶銑生産量のばらつきの最大量にとどまる。そこで、第
2図に示すように、炉体を傾動したとき出銑口下縁端と
排滓口下端を結ぶ直線を含む水平面とその下部にある炉
底面、炉壁面に囲まれた湯溜り部(第2図の斜線部)の
溶銑滞留量がチャージごとの目標溶銑標生産量に対する
溶銑生産量のばらつきの最大量以上となるように排滓
口、出銑口を設けておけば、生産目標値まで出銑した
後、炉体を傾動して出銑を停止した際、余剰の溶銑は全
量湯溜り部に滞留できるので生産目標値に対して過剰の
出銑となることはない。
連続操業におけるチャージ積算の溶銑生産量は(5)
式で示される。ばらつき範囲量は1チャージ当たりのチ
ャージごとの目標溶銑生産量の±4%であった。即ち、
チャージ積算溶銑実生産量をA′、チャージ積算溶銑目
標生産量をB′とすると、 A′=B′±0.04×B ……(5) となる。
連続操業初回のチャージについては、バッチ操業と同
じようにチャージごとの目標溶銑生産量に溶銑生産量の
ばらつきの最大値、すなわちチャージごとの目標溶銑生
産量の4%を加えた量をチャージする。2回目以降は1
チャージ当たりのチャージごとの目標溶銑生産量を各回
ごとにチャージする。このチャージ法におけるチャージ
積算溶銑生産量(5)式から次の(6)式となる。
A′=B′+0.04×B±0.04×B 即ち、 B′≦A′≦B′+0.08×B ……(6) (6)式から連続操業で上記チャージ法を採用すると
各回の溶銑生産量がチャージごとの目標溶銑生産量を上
回ることになるので出銑量不足になることはない。
一方、各回の溶銑生産量のプラス側ばらつきは生産目
標チャージ量の8%、すなわち1チャージ当たりの目標
溶銑生産量に対する溶銑生産量のばらつきの最大量の2
倍以内に抑えられいる。従って、第2図の斜線部の湯溜
り部の滞留量がチャージごとの溶銑滞留量の2倍以上で
あれば、この余剰の溶銑はバッチ操業で述べたと同様、
炉体を傾動して全量湯溜り部に滞留させることができる
ので生産目標値に対して過剰の出銑になることはない。
以上の知見に基づく本発明は、 (1)スクラップと鉄鉱石から溶銑を製造する前述の第
1図に示すような筒型炉と傾動装置とからなる装置であ
って、炉体を傾動したとき、出銑口下端と排滓口下端を
結ぶ直線を含む水平面とその下部にある炉底面、炉壁面
に囲まれた湯溜り部の溶銑滞留量がチャージごとの目標
溶銑生産量に対する溶銑生産量のばらつきの最大量の2
倍以上となるように出銑口と排滓口を設けた装置、およ
び (2)上記(1)の装置を用いる溶銑の製造方法であっ
て、銑鉄換算チャージ量をバッチ操業てはチャージごと
の目標溶銑生産量に目標溶銑生産量に対する溶銑生産量
のばらつきの最大量を加えた量とし、2回目以降はチャ
ージごとの目標溶銑生産量とすることを特徴とする溶銑
の製造方法、 を要旨とする。本発明方法の実施に際しては、排滓口よ
り上のレベルにあるスラグを排滓口から排出した後、溶
解完了した溶銑を所定量出銑口から出銑し、余剰の溶銑
は炉を傾動して湯溜り部に滞留させること、が望まし
い。
(作用) 以下、図面を用いて本発明の装置および方法を説明す
る。
第2図は、本発明の溶銑製造装置の概略断面を炉体を
傾動した状態で示した図である。炉の構造は第1図で前
述したとおりであるが、出銑口5の下縁端(A点)と排
滓口10の下縁端(B点)とを結ぶ直線を含む平面が水平
面になるまで炉体を傾動したとき、その水平面と下部の
炉底面、炉壁面で囲まれた湯溜り部11と溶銑滞留量がチ
ャージごとの目標溶銑生産量に対する溶銑生産量のばら
つきの最大量の2倍以上となるように出銑口5、排滓口
10が設けられている。
直立の筒型炉1から所定量の溶銑を出銑した後、炉体
を傾動して出銑を停止して余剰の溶銑をこの湯溜り部に
滞留させる。湯溜り部は上部の構造となっているので、
バッチ操業における余剰の溶銑は勿論、連続操業の場合
でも目標溶銑生産量に対する溶銑生産量のばらつきの最
大量まで、出銑口5および排滓口10から溶銑を溢流させ
ることはなく、完全な湯止めが可能である。
第3図(a)〜(e)は本発明の装置の概略断面とバ
ッチ操業の工程を模式的に示す図である。バッチ操業に
おける本発明の溶解操作は下記のa、b、c、d、eの
工程からなっている。
a.開口部2からコークスを、炉底から一次羽口3を含み
二次羽口4の下まで装入してコークス充填層7を形成
し、その上にスクラップと鉄鉱石の充填層8を形成する
工程(第3図(a))。
本発明ではスクラップと鉄鉱石の銑鉄換算チャージ量
をチャージごとの目標溶銑生産量に対する溶銑生産量の
ばらつきの最大量を加えた量とすることにより、出銑量
不足を回避する。
b.一次羽口から支燃性ガスと燃料を吹き込み、二次羽口
4から支燃性ガスを吹き込んでスクラップと鉄鉱石を溶
解する工程(第3図(b))。
c.生成したスラグ9−2を炉体傾動装置6により炉を傾
動して排滓口10から完全に排出する工程(第3図
(c))。
d.炉を垂直に立て直した後、溶銑9−1を出銑口5によ
り出銑し、ロードセル11により重量計量可能な受銑鍋12
に目標生産量まで受銑する工程(第3図(d))。
e.所定量受銑したところで炉を排滓口10側へ傾動し、湯
切りし、残りの溶銑がある場合受銑鍋を入れ替え受銑す
る工程(第3図(e))。
本発明では溶銑生産のばらつきで生ずる余剰の溶銑量
を湯溜り部の溶船滞留以下にできるので第3図(d)、
(e)の工程で余剰溶銑を湯溜り部に滞留させることよ
り、出銑量過剰の事態を回避することができるのであ
る。
第4図(a)〜(g)は、本発明の装置による連続操
業の工程を模式的に示す図である。連続操業における本
発明の溶解操作は下記のa、b、c、d、e、f、gの
工程からなっている。
a.開口部2から、コークスを炉底から一次羽口3を含み
二次羽口4の下まで装入してコークス充填層7−1を形
成し、その上にスクラップと鉄鉱石の充填層8−1を形
成する工程(第4図(a))。
本発明ではスクラップと鉄鉱石の銑鉄換算チャージ量
を初回チャージのみチャージごとの目標溶銑生産量に対
する溶銑生産量のばらつきの最大量を加えた量とするこ
とにより、出銑量不足を回避することが可能である。
b.一次羽口3から支燃性ガスと燃料を吹き込み、二次羽
口から支燃性ガスを吹き込んでスクラップと鉄鉱石を溶
解すると共に、次回の操作で消費するコークス7−2を
装入する工程(第4図(b))。
c.初回装入のスクラップと鉄鉱石が完全に溶解して、溶
銑9−1、スラグ9−2が生成し、降下したコークス層
7−2の上に次回溶解用のスクラップと鉄鉱石8−2を
装入する工程(第4図(c))。
本発明では2回目以降のスクラップと鉄鉱石の銑鉄換
算チャージ量は、目標生産量とすることにより出銑量不
足とはならない。
d.生成した溶銑9−1とスラグ9−2のうち、スラグ9
−2を排滓口10から傾動排出し、完全に排滓する工程
(第4図(d))。
e.炉を垂直に立て直した後、スクラップと鉄鉱石の充填
層8−2の上に次々回の操作で消費するコークス7−3
を装入するとともに、溶銑9−1を出銑口5より出銑
し、ロードセル11により重量計量可能な受銑鍋12に目標
生産量まで受銑する工程(第4図(e))。
f.所定量出銑したところで排滓口側へ傾動し、出銑を停
止し、閉塞蓋で出銑口を塞ぎ、充填砂(ケイ砂)を気送
砂詰めする工程(第4図(f))。
本発明装置を使用すれば、溶銑生産のばらつきで生ず
る余剰の溶銑量を、湯溜り部のに滞留させておくことが
できるから、過剰溶銑は出銑口5または排滓口10から溢
流することなく、出銑量過剰などのトラブルを回避する
ことできる。
g.炉を垂直に立て直した後、次回の溶解操作が開始され
るが、初回の余剰溶銑は次回の溶銑生産に加えられる
(第4図(g))。
以上のように本発明によれば、スクラップと鉄鉱石を
鉄源として高い熱効率で溶銑を製造できるとともに、ス
ラグと溶銑の分離がよく、かつ出銑量過剰のトラブルも
なしに所定の溶銑量を確実に出銑することが可能であ
る。
(実施例) 本実施例では、筒型炉と傾動装置を備えた第2図に示
すような装置を使用した。筒型炉の炉寸法は、直径1.5
m、炉底から炉口までの高さが3.8m、内容積6.0m3であ
り、この炉には、炉底から0.8m上部の側壁に90度間隔で
4本の一次羽口、炉底から1.2m上の炉壁に90度間隔で4
の二次羽口、炉底から0.73m上に1個の排滓口が設けら
れている。出銑口は炉底中央部および炉底中央部から排
滓口側へずらし、排滓口炉内面(第2図のB点)と出銑
口側端(第2図のA点)の直線距離を変えて湯溜り部の
溶銑滞留量が第3表に示す値になるように調整した。
鉄源は、最大寸法400mm、嵩比重3.5t/m3のスクラップ
(鉄純度99%)と、第1表に示す組成の鉄鉱石を使用し
た。燃料は第2表に示すコークスと微粉炭を用いた。そ
して一次羽口からコークス層に酸素を1,000Nm3/hと微粉
炭を1,400kg/hを吹き込み、二次羽口から酸素を600Nm3/
hを吹き込んだ。
操業条件はつぎのとおりである。
スクラップ使用量:716(kg/t−銑鉄) 鉱石使用量 :326(kg/t−銑鉄) 鉱石使用比率 :鉄換算25% 石灰石使用量 :73(kg/t−銑鉄) 蛇紋岩使用量 :12(kg/t−溶銑) ケイ石使用量 :2(kg/t−溶銑) コークス使用量 :133(kg/t−溶銑) 微粉炭使用量 :139(kg/t−溶銑) 燃料使用量合計 :272(kg/t−溶銑) 目標溶銑生産量 :8(t/チャージ) 本発明の実施例、比較例ではスクラップと鉄鉱石の銑
鉄換算チャージ量をバッチ操業では8.3t、連続操業では
初回のみ8.3t、二回目以降は8tとし、すでに述べた第3
図、第4図の溶解操作に従って溶銑を製造し、出銑を行
い、出銑状況を調査した。なお、スクラップと鉄鉱石の
銑鉄換算チャージ量を8tとし、出銑時には炉体の傾動を
行わず、溶製された溶銑を全量出銑する通常操業の出銑
状況を比較例−1、3として調査した。
本発明の実施例、比較例の出銑状況を第3表に示す。
通常操業では、受銑量に過不足があり、特に出銑量不
足の場合はバッチ操業(比較例−1)、連続操業(比較
例−3)とも受銑量調整に70分を要し、その間における
溶銑温度降下も35℃と大きいものであった。出銑量過剰
の場合も残銑量処理が必要であった。
これに対して、本発明の装置、方法によれば、バッチ
操業(実施例−1、2)、連続操業(実施例−3、4)
のいずれにおいても出銑量不足の事態は発生せず、通常
操業に見られる受銑量調整待ちという時間ロス、溶銑温
度降下という温度ロスは皆無である。また、炉体を傾動
したときの出銑トラブルもなく、受銑鍋中の溶銑量とス
ラグ量の和に対する溶銑量の百分率で示されるスラグ分
離効率も99.5%以上と良好である。連続操業(実施例−
3、4)では、湯溜り部の余剰溶銑は出銑することな
く、次回の溶銑生産に追加されるので、バッチ操業(実
施営−1、2)での残銑処理時間といった時間ロスはな
い。
炉体傾動時の湯溜り部溶銑滞留量が、溶銑生産量のば
らつき範囲量の2倍以上である実施例−1、2、3、4
と、ばらつき範囲量の2倍未満である比較例−2、4を
比較すると、いずれも出銑量不足はないが前者では出銑
時のトラブルがないのに対し、後者では所定量出銑後炉
体を傾動して出銑を停止し、余剰溶銑を湯溜り滞留させ
るとき、湯溜り部が小さいため排滓口から溶銑が一部流
出するというトラブルが発生することがあった。炉体傾
動時の湯溜り部溶銑滞留量を溶銑生産量のばらつき範囲
量の2倍以上とする本発明の装置により、上述の出銑ト
ラブルを回避することができる。
(発明の効果) 本発明によれば、高炉に比較してはるかに小型で簡便
な傾動装置を有する筒型炉を使用し、かつ鉄源として鉱
石とともにスクラップを使用して柔軟性に富んだ製銑を
行うことができる。しかも、目標生産量に精度良く出銑
することにより、受銑量調整にともなう時間ロス、溶銑
温度降下ロス、出銑トラブルを回避することができる。
また、銑滓分離効率も高く安定しているので経済的に
良質の溶銑が製造できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、スクラップと鉄鉱石から銑鉄を製造する筒型
炉とその炉内装入物状態を示す概略断面図である。 第2図は、本発明の溶銑製造装置の概略断面を、炉体を
傾動した状態で示した図である。 第3図は、本発明の装置の概略断面とバッチ操業の工程
を模式的に示す図である。 第4図は、本発明の装置の概略断面と連続操業の工程を
模式的に示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池宮 洋行 大阪府大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金属工業株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C21B 11/00 - 11/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上部にガスの排出と原料装入用の炉口を、
    炉壁下部に一次羽口を、その上部炉壁に二次羽口を、炉
    底又は炉壁下部に出銑口を、前記出銑口より上の炉壁に
    排滓口を有する筒型炉と、この炉を傾動する傾動装置を
    備えた溶銑製造装置において、炉体を傾動したとき、出
    銑口下縁端と排滓口下縁端を結ぶ直線を含む水平面とそ
    の下部にある炉底面、炉壁面に囲まれた湯溜り部の溶銑
    滞留量がチャージごとの目標溶銑生産量に対する溶銑生
    産量のばらつきの最大量の2倍以上である溶銑製造装
    置。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項記載の溶銑の製造装
    置を使用し、炉底から一次羽口を含むレベルまでコーク
    スの充填層を形成させ、その上に二次羽口を含むレベル
    まで鉄鉱石とスクラップの充填層を形成させた後、一次
    羽口から支燃性ガスと燃料を、二次羽口から支燃性ガス
    を吹き込んで溶銑を製造する方法であって、スクラップ
    と鉄鉱石の銑鉄換算チャージ量をチャージごとの目標溶
    銑生産量にチャージごとの目標溶銑生産量に対する溶銑
    生産量のばらつきの最大量を加えた量の溶銑が得られる
    量とすることを特徴とする溶銑の製造方法。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第1項記載の溶銑の製造装
    置を使用し、炉底から一次羽口を含むレベルまでコーク
    スの充填層を形成させ、その上に二次羽口を含むレベル
    まで鉄鉱石とスクラップの充填層を形成させた後、一次
    羽口から支燃性ガスと燃料を、二次羽口から支燃性ガス
    を吹き込んで溶銑を製造し、炉内で自然分離した溶銑お
    よびスラグを出銑口と排滓口から排出しつつ、炉口から
    二次羽口レベル以上に鉄鉱石とスクラップの充填層およ
    び/またはコークスの充填層を維持して溶銑を製造する
    方法であって、スクラップと鉄鉱石の銑鉄換算チャージ
    量を初回チャージのみチャージごとの目標溶銑生産量に
    チャージごとの目標溶銑生産量に対する溶銑生産量のば
    らつきの最大量を加えた溶銑が得られる量とし、2回目
    以降のチャージではチャージごとの目標溶銑生産量とす
    ることを特徴とする溶銑の製造方法。
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