JP2863031B2 - 人形用頭髪 - Google Patents
人形用頭髪Info
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- Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
Description
形用頭髪に関するものである。さらに詳しくは子供達が
人形を風呂などに持ち込み人形の頭髪を温湯に入れ、く
しを通したりシャンプーして遊んだあとも、容易に頭髪
の水切りと乾燥ができ、その結果もとのヘアースタイル
が容易に復元できるという新規な機能を有する人形頭髪
に関するものである。
達の人形を用いての遊び方の1つとして、自分達と一緒
に風呂などに入れ、頭髪にくしを通したり、シャンプー
したりする遊び方が往々にして行われる。とくに最近は
温度によって発色- 消色を可逆的に繰り返す感温発色体
が人形の胴体や頭髪に用いられるようになるにおよび、
このような遊び方がなされるケースが増加してきてい
る。
プロピレン、ポリ塩化ビニル系、ポリ塩化ビニリデン
系、モダアクリル系の合成繊維が用いられているが、こ
れらの人形用頭髪は容易に水に濡れてしまうため、一度
水に入れると頭髪の間に多量の水を含み、水切りをして
も頭髪の繊維がスダレ状に集合し、ヘアースタイルが崩
れやすい。またこのような状態でくしを通すと頭髪が一
方向にそろって引き伸ばされるため、また頭髪の間に多
量の水分を含んだ重みのためにカールが伸びやすく、一
度このような扱いを受けると頭髪が乾燥したのちももと
のヘアースタイルを再現できないという欠点があった。
したがって、子供達が人形の頭髪を温湯に入れ、くしを
通したり、シャンプーして遊んだあとも容易に水切りが
でき、かつ頭髪が速やかに乾燥しもとのヘアースタイル
が復元する機能を有する人形用頭髪がつよく求められて
いる。
の前記欠点を改善すべく鋭意検討を重ねた結果、従来の
合成繊維に撥水加工をほどこした繊維が本機能を満足さ
せることを見出し、本発明を完成させるに至った。
ほどこした合成繊維であって、かつその撥水性能は、該
繊維束にイソプロピルアルコール20重量%水溶液の液滴
を付着せしめたときにその液滴が該繊維束に浸透せず、
液滴の形状が繊維上で保持される時間が1分以上である
ことを特徴とするものである。
材としてはナイロン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル
系、ポリ塩化ビニリデン系、アクリル系、ポリエステル
系およびモダクリル系など従来人形用頭髪に使用される
合成繊維であればいずれでも良いが、カールの保持力の
良いモダクリル系、ポリ塩化ビニリデン系、ポリ塩化ビ
ニル系、ポリプロピレンなどの合成繊維が好適である。
ポリ塩化ビニリデン系繊維としては、塩化ビニリデンの
ホモポリマーおよび塩化ビニリデン80重量%以上含有す
る塩化ビニルとのコポリマーからなる繊維があげられ
る。ポリ塩化ビニル系繊維としては、塩化ビニルのホモ
ポリマーおよび塩化ビニル80重量%以上含有しこれに共
重合可能な他の単量体とのコポリマーからなる繊維があ
げられる。また、モダクリル系繊維としては、アクリロ
ニトリル30〜80重量%と塩化ビニルおよび(または)塩
化ビニリデン70〜20重量%のコポリマーからなる繊維が
あげられる。通常これらの合成繊維フィラメントの繊度
は、単糸繊度で10〜150dであり、かつ総繊度で200 〜20
00d の太さである。
理剤としては通常のフッ素系、シリコーン系、ジルコニ
ウム石鹸などが使用できるが、とくに以下に示す方法に
より評価される撥水性能が1分以上と高度なフッ素系、
シリコーン系撥水剤が好適である。フッ素系撥水剤の例
示としては通常のフルオロアルキル基含有撥水剤などを
あげることができ、その中でとくに限定されるものでは
ないがたとえば、CF3 (CF2 )7 (CH2 )2 OCOCH =CH
2 、CF3 (CF2 )4 CH2 OCOC(CH3 )=CH2 、(CF3 )
2 CF(CF2 )10(CH2 )3 OCOCH =CH2 、(CF3 )2 CF
(CF2 )6 CH2 CH(OCOCH3 )OCO(CH3 )=CH2 のような炭素数3〜20、好ましくは炭素数4〜15のフル
オロアルキル基を含むアクリレートまたはメタアクリレ
ートの重合体がある。
メチルハイドロジェンポリシロキサン、アミノ変性ポリ
シロキサン、OH末端ジメチルポリシロキサンなどをあ
げることができる。
造段階で該撥水処理剤を付着させても良く、また後加工
により該撥水処理剤を付着させても良い。すなわち、合
成繊維への撥水処理剤の付着方法は、通常は合成繊維を
撥水剤水溶液中に浸漬するが、撥水剤水溶液をスプレー
するなど他の手段もある。
類によって異なり一概にいえないが、繊維に対して0.05
重量%以上が好ましく、0.1 重量%以上がさらに好まし
い。撥水性能は撥水剤の付着量が多いほど向上するが、
過大になると繊維の風合を損うので、繊維に対して5重
量%以下が好ましい。
繊維の撥水性能は、当該繊維束(約30万d の太さ)をま
っすぐ引きそろえた上に20℃においてイソプロピルアル
コール20重量%水溶液の液滴(0.03ml)1滴を静かに置
いたとき、その液滴が該繊維束に浸透せず、液滴の形状
が繊維上で保持される時間で評価され、これが1分以
上、好ましくは3分以上、とくに好ましくは5分以上で
あることが必要である。1分以下であれば、温湯に入れ
て遊んだあと頭髪の水切りが悪く乾燥にも時間を要する
ため、頭髪の繊維がスダレ状になり、かつカールも伸び
もとのヘアースタイルに復元できない。
カールさせる。
をさらに具体的に説明するが本発明はこれらの実施例の
みに限定されるものではない。
水剤0.4 重量%をモダアクリル繊維(1100d-36f )に付
着し撥水加工を施した。このモダアクリル繊維に連続的
にカールさせたのち、塩化ビニル製の人形ヘッドに植毛
した。なお本発明のモダアクリル繊維の前記の方法によ
る撥水性能は5分以上である。
ち、人形ヘッドを40℃の温水中に入れ頭髪に10回くしを
通しながら洗髪した。洗髪後、該ヘッドを5回振り水切
りしたのち、さらに頭髪をタオルで拭き水切りしたとこ
ろ、頭髪に付着したままの水分は非常に少なく頭髪の重
量に対して11%であった。
切り後の人形用頭髪の繊維の形状の写真であるが、図4
のように本実施例の頭髪は繊維がスダレ状に集合せず当
初のカールも保持されており、容易にもとのヘアースタ
イルに整えることができた。
の撥水剤0.5 重量%と触媒Zn石鹸0.1 重量%の混合物
0.6 重量%をポリ塩化ビニリデン系繊維(1000d-20f )
に付着し、かつ熱処理して撥水加工をほどこした。この
ポリ塩化ビニリデン系繊維に連続的にカールさせたのち
塩化ビニル製の人形ヘッドに植毛した。なおこのポリ塩
化ビニリデン系繊維の前記の方法による撥水性能は5分
以上である。
ち、実施例1と同様に洗髪、水切りしたところ、頭髪に
付着したままの水分は頭髪の重量に対して9%であり、
実質的にほとんど乾いた状態で本実施例の頭髪も繊維が
スダレ状に集合せず当初のカールも保持されており、容
易にもとのヘアースタイルに整えることができた。
維(1200d-24f) に連続的にカールさせたのち塩化ビニル
製の人形ヘッドに植毛した。なおこのナイロン繊維の前
記の方法による撥水性能は1秒以下である。
ち実施例1と同様に洗髪、水切りをしたところ、頭髪に
付着したままの水分は水切り後も頭髪重量に対して31%
と本発明の人形用頭髪と比較してきわめて多かった。
切り後の人形用頭髪の繊維の形状の写真であるが、図5
のように本比較例の頭髪は繊維がスダレ状に集合し、付
着した水分の重みでカールは伸びており、このような状
態の頭髪では洗髪前のヘアースタイルに整えることがで
きなかった。
たものと同じ通常のポリ塩化ビニリデン系繊維(1000d-2
0f) に連続的にカールさせたのち塩化ビニル製の人形ヘ
ッドに植毛した。なおこのポリ塩化ビニリデン系繊維の
前記の方法による撥水性能は1秒以下である。
ち実施例1と同様に洗髪、水切りをしたところ頭髪に付
着したままの水分は水切り後も頭髪重量に対して25%と
本発明の人形用頭髪と比較してきわめて多かった。
切り後の人形用頭髪の繊維の形状の写真であるが、図6
のように本比較例の頭髪も繊維がスダレ状に集合し、付
着した水分の重みでカールは伸びており、このような状
態の頭髪では洗髪前のヘアースタイルに整えることがで
きなかった。
有するため、子供達が人形を風呂などに持ち込み人形の
頭髪を温湯に入れ、くしを通したり、シャンプーして遊
んだあとも水から取り出すと容易に頭髪の水切りと乾燥
ができる。したがって従来の人形用頭髪のように頭髪の
間に多量の水分を含み頭髪の繊維がスダレ状に集合した
り、水分の重みのためカールが伸びることがなく、水切
り後速やかにもとのヘアースタイルに復元することがで
きるという驚くべき特徴を有するものである。
写真である。
写真である。
写真である。
りしたあとの繊維の形状の写真である。
りしたあとの繊維の形状の写真である。
りしたあとの繊維の形状の写真である。
Claims (1)
- 【請求項1】 撥水加工をほどこした合成繊維であっ
て、かつその撥水性能は、該繊維束にイソプロピルアル
コール20重量%水溶液の液滴を付着せしめたときにその
液滴が該繊維束に浸透せず、液滴の形状が繊維上で保持
される時間が1分以上であることを特徴とする人形用頭
髪。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30667091A JP2863031B2 (ja) | 1990-10-27 | 1991-10-25 | 人形用頭髪 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29051590 | 1990-10-27 | ||
JP2-290515 | 1990-10-27 | ||
JP30667091A JP2863031B2 (ja) | 1990-10-27 | 1991-10-25 | 人形用頭髪 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH053969A JPH053969A (ja) | 1993-01-14 |
JP2863031B2 true JP2863031B2 (ja) | 1999-03-03 |
Family
ID=26558098
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30667091A Expired - Lifetime JP2863031B2 (ja) | 1990-10-27 | 1991-10-25 | 人形用頭髪 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2863031B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2023190759A1 (ja) * | 2022-03-30 | 2023-10-05 | 株式会社カネカ | 撥水性ポリアクリロニトリル系人工毛髪繊維、その製造方法、及び頭飾製品 |
WO2023190760A1 (ja) * | 2022-03-30 | 2023-10-05 | 株式会社カネカ | 撥水性ポリアクリロニトリル系人工毛髪繊維、その製造方法、及び頭飾製品 |
-
1991
- 1991-10-25 JP JP30667091A patent/JP2863031B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH053969A (ja) | 1993-01-14 |
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