JP2863031B2 - 人形用頭髪 - Google Patents

人形用頭髪

Info

Publication number
JP2863031B2
JP2863031B2 JP30667091A JP30667091A JP2863031B2 JP 2863031 B2 JP2863031 B2 JP 2863031B2 JP 30667091 A JP30667091 A JP 30667091A JP 30667091 A JP30667091 A JP 30667091A JP 2863031 B2 JP2863031 B2 JP 2863031B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hair
water
fiber
doll
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP30667091A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH053969A (ja
Inventor
雅章 横江
浩 横山
能範 香下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP30667091A priority Critical patent/JP2863031B2/ja
Publication of JPH053969A publication Critical patent/JPH053969A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2863031B2 publication Critical patent/JP2863031B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Toys (AREA)
  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は優れた撥水性を有する人
形用頭髪に関するものである。さらに詳しくは子供達が
人形を風呂などに持ち込み人形の頭髪を温湯に入れ、く
しを通したりシャンプーして遊んだあとも、容易に頭髪
の水切りと乾燥ができ、その結果もとのヘアースタイル
が容易に復元できるという新規な機能を有する人形頭髪
に関するものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】子供
達の人形を用いての遊び方の1つとして、自分達と一緒
に風呂などに入れ、頭髪にくしを通したり、シャンプー
したりする遊び方が往々にして行われる。とくに最近は
温度によって発色- 消色を可逆的に繰り返す感温発色体
が人形の胴体や頭髪に用いられるようになるにおよび、
このような遊び方がなされるケースが増加してきてい
る。
【0003】従来、人形用頭髪としてはナイロン、ポリ
プロピレン、ポリ塩化ビニル系、ポリ塩化ビニリデン
系、モダアクリル系の合成繊維が用いられているが、こ
れらの人形用頭髪は容易に水に濡れてしまうため、一度
水に入れると頭髪の間に多量の水を含み、水切りをして
も頭髪の繊維がスダレ状に集合し、ヘアースタイルが崩
れやすい。またこのような状態でくしを通すと頭髪が一
方向にそろって引き伸ばされるため、また頭髪の間に多
量の水分を含んだ重みのためにカールが伸びやすく、一
度このような扱いを受けると頭髪が乾燥したのちももと
のヘアースタイルを再現できないという欠点があった。
したがって、子供達が人形の頭髪を温湯に入れ、くしを
通したり、シャンプーして遊んだあとも容易に水切りが
でき、かつ頭髪が速やかに乾燥しもとのヘアースタイル
が復元する機能を有する人形用頭髪がつよく求められて
いる。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは人形用頭髪
の前記欠点を改善すべく鋭意検討を重ねた結果、従来の
合成繊維に撥水加工をほどこした繊維が本機能を満足さ
せることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0005】すなわち本発明の人形用頭髪は撥水加工を
ほどこした合成繊維であって、かつその撥水性能は、該
繊維束にイソプロピルアルコール20重量%水溶液の液滴
を付着せしめたときにその液滴が該繊維束に浸透せず、
液滴の形状が繊維上で保持される時間が1分以上である
ことを特徴とするものである。
【0006】
【実施例】本発明の人形用頭髪に使用される合成繊維素
材としてはナイロン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル
系、ポリ塩化ビニリデン系、アクリル系、ポリエステル
系およびモダクリル系など従来人形用頭髪に使用される
合成繊維であればいずれでも良いが、カールの保持力の
良いモダクリル系、ポリ塩化ビニリデン系、ポリ塩化ビ
ニル系、ポリプロピレンなどの合成繊維が好適である。
ポリ塩化ビニリデン系繊維としては、塩化ビニリデンの
ホモポリマーおよび塩化ビニリデン80重量%以上含有す
る塩化ビニルとのコポリマーからなる繊維があげられ
る。ポリ塩化ビニル系繊維としては、塩化ビニルのホモ
ポリマーおよび塩化ビニル80重量%以上含有しこれに共
重合可能な他の単量体とのコポリマーからなる繊維があ
げられる。また、モダクリル系繊維としては、アクリロ
ニトリル30〜80重量%と塩化ビニルおよび(または)塩
化ビニリデン70〜20重量%のコポリマーからなる繊維が
あげられる。通常これらの合成繊維フィラメントの繊度
は、単糸繊度で10〜150dであり、かつ総繊度で200 〜20
00d の太さである。
【0007】前記合成繊維に撥水加工をほどこす撥水処
理剤としては通常のフッ素系、シリコーン系、ジルコニ
ウム石鹸などが使用できるが、とくに以下に示す方法に
より評価される撥水性能が1分以上と高度なフッ素系、
シリコーン系撥水剤が好適である。フッ素系撥水剤の例
示としては通常のフルオロアルキル基含有撥水剤などを
あげることができ、その中でとくに限定されるものでは
ないがたとえば、CF3 (CF2 7 (CH2 2 OCOCH =CH
2 、CF3 (CF2 4 CH2 OCOC(CH3 )=CH2 、(CF3
2 CF(CF2 10(CH2 3 OCOCH =CH2 、(CF3 2 CF
(CF2 6 CH2 CH(OCOCH3 )OCO(CH3 )=CH2 のような炭素数3〜20、好ましくは炭素数4〜15のフル
オロアルキル基を含むアクリレートまたはメタアクリレ
ートの重合体がある。
【0008】またシリコーン系撥水剤の例示としては、
メチルハイドロジェンポリシロキサン、アミノ変性ポリ
シロキサン、OH末端ジメチルポリシロキサンなどをあ
げることができる。
【0009】撥水加工の方法としては前記合成繊維の製
造段階で該撥水処理剤を付着させても良く、また後加工
により該撥水処理剤を付着させても良い。すなわち、合
成繊維への撥水処理剤の付着方法は、通常は合成繊維を
撥水剤水溶液中に浸漬するが、撥水剤水溶液をスプレー
するなど他の手段もある。
【0010】撥水剤の付着量は、合成繊維や撥水剤の種
類によって異なり一概にいえないが、繊維に対して0.05
重量%以上が好ましく、0.1 重量%以上がさらに好まし
い。撥水性能は撥水剤の付着量が多いほど向上するが、
過大になると繊維の風合を損うので、繊維に対して5重
量%以下が好ましい。
【0011】該撥水処理剤で撥水加工をほどこした合成
繊維の撥水性能は、当該繊維束(約30万d の太さ)をま
っすぐ引きそろえた上に20℃においてイソプロピルアル
コール20重量%水溶液の液滴(0.03ml)1滴を静かに置
いたとき、その液滴が該繊維束に浸透せず、液滴の形状
が繊維上で保持される時間で評価され、これが1分以
上、好ましくは3分以上、とくに好ましくは5分以上で
あることが必要である。1分以下であれば、温湯に入れ
て遊んだあと頭髪の水切りが悪く乾燥にも時間を要する
ため、頭髪の繊維がスダレ状になり、かつカールも伸び
もとのヘアースタイルに復元できない。
【0012】また通常撥水加工を施したのち、連続的に
カールさせる。
【0013】以下の実施例により、本発明の人形用頭髪
をさらに具体的に説明するが本発明はこれらの実施例の
みに限定されるものではない。
【0014】実施例1 フルオロアルキル基含有撥水剤を主成分とする市販の撥
水剤0.4 重量%をモダアクリル繊維(1100d-36f )に付
着し撥水加工を施した。このモダアクリル繊維に連続的
にカールさせたのち、塩化ビニル製の人形ヘッドに植毛
した。なお本発明のモダアクリル繊維の前記の方法によ
る撥水性能は5分以上である。
【0015】ついでブラシでヘアースタイルを整えたの
ち、人形ヘッドを40℃の温水中に入れ頭髪に10回くしを
通しながら洗髪した。洗髪後、該ヘッドを5回振り水切
りしたのち、さらに頭髪をタオルで拭き水切りしたとこ
ろ、頭髪に付着したままの水分は非常に少なく頭髪の重
量に対して11%であった。
【0016】図1は洗髪前の、また図4は洗髪および水
切り後の人形用頭髪の繊維の形状の写真であるが、図4
のように本実施例の頭髪は繊維がスダレ状に集合せず当
初のカールも保持されており、容易にもとのヘアースタ
イルに整えることができた。
【0017】実施例2 メチルハイドロジェンポリシロキサンを成分とする市販
の撥水剤0.5 重量%と触媒Zn石鹸0.1 重量%の混合物
0.6 重量%をポリ塩化ビニリデン系繊維(1000d-20f )
に付着し、かつ熱処理して撥水加工をほどこした。この
ポリ塩化ビニリデン系繊維に連続的にカールさせたのち
塩化ビニル製の人形ヘッドに植毛した。なおこのポリ塩
化ビニリデン系繊維の前記の方法による撥水性能は5分
以上である。
【0018】ついでブラシでヘアースタイルを整えたの
ち、実施例1と同様に洗髪、水切りしたところ、頭髪に
付着したままの水分は頭髪の重量に対して9%であり、
実質的にほとんど乾いた状態で本実施例の頭髪も繊維が
スダレ状に集合せず当初のカールも保持されており、容
易にもとのヘアースタイルに整えることができた。
【0019】比較例1 実質的に撥水加工をほどこしていない通常のナイロン繊
維(1200d-24f) に連続的にカールさせたのち塩化ビニル
製の人形ヘッドに植毛した。なおこのナイロン繊維の前
記の方法による撥水性能は1秒以下である。
【0020】ついでブラシでヘアースタイルを整えたの
ち実施例1と同様に洗髪、水切りをしたところ、頭髪に
付着したままの水分は水切り後も頭髪重量に対して31%
と本発明の人形用頭髪と比較してきわめて多かった。
【0021】図2は洗髪前の、また図5は洗髪および水
切り後の人形用頭髪の繊維の形状の写真であるが、図5
のように本比較例の頭髪は繊維がスダレ状に集合し、付
着した水分の重みでカールは伸びており、このような状
態の頭髪では洗髪前のヘアースタイルに整えることがで
きなかった。
【0022】比較例2 実質的に撥水加工をほどこしていない、実施例2で用い
たものと同じ通常のポリ塩化ビニリデン系繊維(1000d-2
0f) に連続的にカールさせたのち塩化ビニル製の人形ヘ
ッドに植毛した。なおこのポリ塩化ビニリデン系繊維の
前記の方法による撥水性能は1秒以下である。
【0023】ついでブラシでヘアースタイルを整えたの
ち実施例1と同様に洗髪、水切りをしたところ頭髪に付
着したままの水分は水切り後も頭髪重量に対して25%と
本発明の人形用頭髪と比較してきわめて多かった。
【0024】図3は洗髪前の、また図6は洗髪および水
切り後の人形用頭髪の繊維の形状の写真であるが、図6
のように本比較例の頭髪も繊維がスダレ状に集合し、付
着した水分の重みでカールは伸びており、このような状
態の頭髪では洗髪前のヘアースタイルに整えることがで
きなかった。
【0025】
【発明の効果】本発明の人形用頭髪は優れた撥水性能を
有するため、子供達が人形を風呂などに持ち込み人形の
頭髪を温湯に入れ、くしを通したり、シャンプーして遊
んだあとも水から取り出すと容易に頭髪の水切りと乾燥
ができる。したがって従来の人形用頭髪のように頭髪の
間に多量の水分を含み頭髪の繊維がスダレ状に集合した
り、水分の重みのためカールが伸びることがなく、水切
り後速やかにもとのヘアースタイルに復元することがで
きるという驚くべき特徴を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の人形用頭髪の洗髪前の繊維の形状の
写真である。
【図2】比較例1の人形用頭髪の洗髪前の繊維の形状の
写真である。
【図3】比較例2の人形用頭髪の洗髪前の繊維の形状の
写真である。
【図4】実施例1の人形用頭髪を温水中で洗髪後、水切
りしたあとの繊維の形状の写真である。
【図5】比較例1の人形用頭髪を温水中で洗髪後、水切
りしたあとの繊維の形状の写真である。
【図6】比較例2の人形用頭髪を温水中で洗髪後、水切
りしたあとの繊維の形状の写真である。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A63H 3/44 D06M 15/277

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撥水加工をほどこした合成繊維であっ
    て、かつその撥水性能は、該繊維束にイソプロピルアル
    コール20重量%水溶液の液滴を付着せしめたときにその
    液滴が該繊維束に浸透せず、液滴の形状が繊維上で保持
    される時間が1分以上であることを特徴とする人形用頭
    髪。
JP30667091A 1990-10-27 1991-10-25 人形用頭髪 Expired - Lifetime JP2863031B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30667091A JP2863031B2 (ja) 1990-10-27 1991-10-25 人形用頭髪

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29051590 1990-10-27
JP2-290515 1990-10-27
JP30667091A JP2863031B2 (ja) 1990-10-27 1991-10-25 人形用頭髪

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH053969A JPH053969A (ja) 1993-01-14
JP2863031B2 true JP2863031B2 (ja) 1999-03-03

Family

ID=26558098

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30667091A Expired - Lifetime JP2863031B2 (ja) 1990-10-27 1991-10-25 人形用頭髪

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2863031B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023190759A1 (ja) * 2022-03-30 2023-10-05 株式会社カネカ 撥水性ポリアクリロニトリル系人工毛髪繊維、その製造方法、及び頭飾製品
WO2023190760A1 (ja) * 2022-03-30 2023-10-05 株式会社カネカ 撥水性ポリアクリロニトリル系人工毛髪繊維、その製造方法、及び頭飾製品

Also Published As

Publication number Publication date
JPH053969A (ja) 1993-01-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2391031C2 (ru) Парик
US4278659A (en) Hair setting and bodying composition and method
JPS62103007A (ja) 頭髪トリ−トメント用組成物
JP2001163722A (ja) 特徴的性質を有するポリマー及び増粘ポリマーを含む化粧品組成物
US4614200A (en) Hair treating method and composition
CA1333739C (en) Polyvinyl chloride fibers for artificial hair and production of the same
US5082010A (en) Method of elongating hair
JP2863031B2 (ja) 人形用頭髪
JP2723302B2 (ja) 毛皮調パイル布帛およびその製法
US5609935A (en) Fur-like piled fabric and method for production thereof
US5411800A (en) Doll's hair
DE1150491B (de) Verfahren zum Legen der Haare ohne vorhergehende Dauerwellung
JP2000119972A (ja) 新規な処理剤を付着してなる人工毛髪用繊維及び頭飾製品
US4184973A (en) Hair grooming aid containing fibrillatable polytetrafluoroethylene resin
CA1122901A (en) Glyceraldehyde and resorcinol in hair treating composition
JPH01148806A (ja) 毛髪用アクリル系合成繊維
US4047537A (en) Process for grooming hair with a hair grooming aid containing fibrillatable polytetrafluoroethylene resin
JP3021160U (ja) かつら
KR100437251B1 (ko) 인성작용 형상 기억 가발의 제조방법
JPS5943410Y2 (ja) 保健用両面パイルタオル
JP2548834Y2 (ja) ウィグおよびアクセサリーヘア
JPH055275A (ja) 絹フイブロイン加工布帛の製造方法
JPS5931758Y2 (ja) 人造毛皮
JPS62141152A (ja) チンチラ調人工毛皮
JPS61252310A (ja) 獣毛ライク太細テ−パ化繊維

Legal Events

Date Code Title Description
S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 10

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081211

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 10

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081211

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091211

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091211

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101211

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111211

Year of fee payment: 13

EXPY Cancellation because of completion of term