JP2862844B2 - 地図の表示方法及びその方法により表示された地図 - Google Patents

地図の表示方法及びその方法により表示された地図

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JP2862844B2 JP33862096A JP33862096A JP2862844B2 JP 2862844 B2 JP2862844 B2 JP 2862844B2 JP 33862096 A JP33862096 A JP 33862096A JP 33862096 A JP33862096 A JP 33862096A JP 2862844 B2 JP2862844 B2 JP 2862844B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地図の表示方法及
びその方法により表示された地図に関する。
【0002】
【従来の技術】地図中の地形の起伏感を感じとることが
できるように表示された地図は、例えば登山を行う者の
ような地形を正確に把握する必要がある者にとって極め
て有用である。また、このような地図は、子供たちが地
理学習を行う際の資料としても利用価値が高い。このよ
うな見地から地形の起伏感を増す地図の表示方法につい
て、従来から様々な工夫がなされている。
【0003】従来は、地図中の地形の起伏感を増すため
に以下のような技術が用いられている。即ち、地図中の
地形斜面が光を完全に反射する完全拡散面であると仮定
して、地形斜面を区画して設けた各微細区画ごとに想定
光の反射量を計算し、その光の反射量に応じた明度の色
彩をその区画に配するという地図の表示方法が行われて
いる。一般的には、俯角45度程度で北西の方角から平
行光が入射すると想定し、各微細区画の法線ベクトルと
想定光の方向ベクトルとの内積を求め、そしてその内積
の大きさに対応させて白黒の濃淡を配していくことによ
り地図を表示するという方法が用いられている。この場
合、想定光が微細区画と直角に当たるほど、その微細区
画に配する色彩の明度が大きくされ、結果として白に近
い色彩が配される。
【0004】このような従来の方法で色彩を配された地
図は反射光量という1つの情報のみを変数に用いて微細
区画に配する色彩を決定している。従って、地図を表示
するために各微細区画に配される色彩については、その
明度しか変化させることができず、その結果、無彩色で
白黒の濃淡表現を行うか、またはある1つの色相を選択
しその色彩の明度を変化させることによる濃淡表現を行
うしかなく、正確なカラー表現を行うことが難しい。例
えば、この従来の方法で表示された地図の場合、北西か
ら南東に入射する想定光を考えたとき、この北西−南東
軸に対して対称な位置にあり且つ同一の勾配を有する微
細区画には同一の色彩が配される。従って、山の稜線に
沿って想定光が入射するような場合には、山の稜線に対
して対称な位置に同一の色彩が配されることとなり、地
図から正確な起伏感を得られなくなる場合が生じるとい
う不具合がある。従って、上記従来技術では、地図を見
る者に常に正確な起伏感を与えることは困難である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、それを見る者に常に正確な起伏感を与えることがで
きる地図の表示方法及びその方法で表示された地図を提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本願出願人は鋭意研究を行い、それを見る者に正確な
起伏感を与えるためには、地図中の微細区画に配する色
彩の明度のみを変化させるのではなく、色相、明度及び
彩度の「色彩の3要素」の全てを変化させて色彩を配す
ることにより地図を表示すればよいとの知見を得るに至
り、その知見に基づいて以下の発明を完成させたもので
ある。
【0007】本発明の地図の表示方法では、地図中を複
数の微細区画に区画し、それぞれの微細区画ごとに区画
方位と区画勾配とを求め、その微細区画の区画方位と区
画勾配に基づいてその微細区画に配する色彩の明度、彩
度及び色相を決定し、そして、以上のように決定された
色相、明度及び彩度を有する色彩を各微細区画に配する
ことにより地図を表示することとしている。
【0008】つまり、本発明では区画方位と、区画勾配
の2つの情報を変数として用いることとしたので、微細
区画に配する色彩の明度のみならず、色相及び彩度も適
宜変化させることができる。従って、本発明の地図の表
示方法を用いれば、適切なカラー表示が可能となり、そ
れを見る者に地図が与える起伏感が増大することとな
る。また、たとえ山の稜線のような部分が地図上にあっ
たとしても、その両側の微細区画の区画方位が異なるた
め、両者には異なる色彩が配され、従って地図から受け
る起伏感が損なわれる場合がない。
【0009】以上および以下の説明で、微細区画とは、
地図を複数に区画した場合の、個々の区画を意味する。
そして、地図を微細区画に区画する場合には、以後の処
理を容易とするため、それぞれの微細区画中の地形を立
体として再現した場合に、その地形の地表面が1枚の板
状体と見做せる程度の大きさとなるようにできるかぎり
細かく区画する。尚、この微細区画の形状には特に制限
がなく、格子状、ハニカム状等適宜選択できる。また、
以上および以下の説明で区画方位とは、その微細区画中
の地形を立体的に再現した場合に、その地形の地表面が
面している方位をいう。例えば、その微細区画中の地表
面の法線ベクトルを地図上に投影したベクトルの向きと
してこれを求めることができる。更に、以上および以下
の説明で区画勾配とは、その微細区画中の地形を立体的
に再現した場合のその地表面の勾配をいう。微細区画
は、その中の地形を立体的に再現した場合に、その地形
の地表面が1枚の板状体と見做せる程度の小ささに区画
されているので、この区画勾配は容易に求めることがで
きる。
【0010】微細区画に配する色彩は、例えば以下のよ
うに決定することができる。即ち、その微細区画の区画
方位に基づいてその微細区画に配する色彩の色相を決定
し、その微細区画の区画方位と区画勾配とに基づいてそ
の微細区画に配する色彩の明度を決定し、その微細区画
の区画方位と区画勾配とに基づいてその微細区画に配す
る色彩の彩度を決定し、そして、以上により決定された
色相、明度及び彩度を持つ色彩を、その微細区画に配す
る色彩として決定することができる。
【0011】区画方位に基づいて微細区画に配する色彩
の色相を先ず決めることとしたのは、色相は色彩の印象
に最も強い影響を与えるため、その区画方位に基づき先
ず大まかな色彩を微細区画に付与することとしたもので
ある。また、明度及び彩度を、その微細区画の区画方位
と区画勾配の2つの情報を変数として用いることにより
決定すると、2つの情報を用いることでよりきめ細かく
明度及び彩度の大きさを決定できる。従って、色彩の3
要素がきめ細かく決定されるので、地図に配される色彩
の変化を微妙なものとでき、地図が与える起伏感を増大
させることができる。尚、本発明では色彩の要素は、上
述の区画方位と区画勾配に基づいて決定され、その際に
色彩の要素を決定する方法は任意に選択できる。また、
必要がなければ、区画方位と区画勾配の変化にかかわら
ず色彩の彩度を一定とすることも可能である。
【0012】
【発明の実施の形態】更に、本発明における色彩決定の
方法の一実施形態を説明すると、例えば以下のようにし
て微細区画に配する色彩の3要素を決定することができ
る。即ち、その地図に平行光が入射しているものと仮定
し、その微細区画がその区画方位と入射光の方向が順方
向となる日照区画の場合にはその微細区画に配する色彩
の色相を暖色系の色相とし、その微細区画がその区画方
位と入射光の方向が逆方向となる日陰区画の場合にはそ
の微細区画に配する色彩の色相を寒色系の色相とし、ま
た、その微細区画が日照区画である場合にはその区画勾
配が大きいほどその微細区画に配する色彩の明度を大き
くし、その微細区画が日陰区画である場合にはその区画
勾配が大きいほどその微細区画に配する色彩の明度を小
さくし、また、その微細区画の区画勾配が大きいほどそ
の微細区画に配する色彩の彩度を大きくし、且つ、区画
勾配が等しい微細区画ではその微細区画が日照区画の場
合に配される色彩の彩度をその微細区画が日陰区画の場
合に配される色彩の彩度より大きくすることにより、微
細区画に配する色彩を決定することができる。
【0013】以上および以下の説明で、その微細区画の
区画方位が入射光の方向と順方向の場合とは、その微細
区画の中の地形を立体的に再現した場合のその地形の地
表面法線ベクトルと、入射する光の向きに沿うベクトル
との内積をとったときに、その内積が負となる場合をい
う。また、以上および以下の説明で、その微細区画の区
画方位が入射光の方向と逆方向の場合とは、その微細区
画の中の地形を立体的に再現した場合のその地形の地表
面法線ベクトルと、入射する光の向きに沿うベクトルと
の内積をとったときに、その内積が正となる場合をい
う。尚、内積が0となる場合は順方向、逆方向のいずれ
に含めてもよい。また、その微細区画の区画方位が入射
光の方向と順方向の場合には、その微細区画を日照区画
と呼び、逆方向の場合にはその微細区画を日陰区画と呼
ぶこととする。その微細区画が日照区画か日陰区画か
は、その微細区画に入射光があたるか否かを考えること
により直観的に理解することができる。
【0014】その微細区画が日照区画の場合にその微細
区画に暖色系の色相の色彩を配すのは、その微細区画に
入射光が当たると感じられるため、明るいイメージを持
つ色をそこに配すことにより、地図を見る者が心理的に
地形についての起伏感を得易くするためである。一方、
微細区画が日陰区画の場合にその微細区画に寒色系の色
相の色彩を配すのは、その微細区画は入射光が当たらな
いと感じられるため、暗いイメージを持つ色をそこに配
すことにより、地図を見る者が心理的に地形についての
起伏感を得易くしたものである。
【0015】また、微細区画が日照区画の場合にその微
細区画の区画勾配が大きくなるほどその微細区画に配す
る色彩の明度を大きくすることとし、微細区画が日陰区
画の場合にその微細区画の区画勾配が小さくなるほどそ
の微細区画に配する色彩の明度を小さくすることとした
のは、遠くのものは薄い色に見え近くのものは濃い色に
見えるという色彩心理学に基づいて地図の起伏感を高め
るためである。
【0016】また、その微細区画の区画勾配が大きいほ
どその微細区画に配する色彩の彩度を大きくすることと
したのは、勾配が大きい所は一般に標高が高いところで
あり、標高の高い場所は空気が清浄であるため、そこに
配す色彩の彩度を高めて澄んだ色彩とすることにより心
理的に地図の起伏感を増すことができるからである。こ
の場合、最初から標高という第3の変数を用いて色彩の
彩度を決定することも可能であるが、標高と勾配とがほ
ぼ対応関係を有することを考慮すれば、変数を減らすこ
とで色彩の決定の手順を簡素化できるという利点がある
分、上記方法の方が有利であると考えられる。但し、労
力増大を厭わず、正確な表現を欲するのであれば、標高
という第3の変数を用いた方がより好ましいことは言う
までもない。また、日照区画で区画勾配が等しい微細区
画の場合に、日陰区画に配する色彩の彩度を日照区画に
配する色彩の彩度よりも小さくすることとしたのは、入
射光が当たらない部分の色彩の純度を小さくして日陰の
印象を見るものに与えることにより、心理的に起伏感を
増大させるためである。
【0017】また、微細区画に配する色彩の決定方法を
原則として上記の方法によるものとしながらも、区画勾
配が一定の勾配以下のときであってその微細区画が平坦
地であるとみなせる場合には、その微細区画に一定の色
相、明度及び彩度を有する同一色彩を配するようにする
のもよい。これは、その区画勾配がある程度小さい場合
には、その微細区画が平地である場合が多く、そして平
地の部分に同一の色彩を配すると平面的な印象を見る者
に与えることができるようになり、地図の起伏感を増す
ことができるようになるからである。
【0018】
【実施例】図1〜4を参考にして、本発明に係わる地図
の表示方法の一実施例を説明する。
【0019】この地図の表示方法を実施するに当たって
は、先ず地図を微細区画に区画する。この場合1/50
000の地図の場合には、実際の距離で概ね5m四方程
度の大きさに微細区画を区画する。この程度の大きさに
微細区画を区画すると地図上での微細区画の大きさは約
0.1mm四方となる。そして次に、各微細区画の区画
方位と区画勾配を求める。尚、この程度まで微細区画を
細かくしてしまうと、本発明の地図の表示法を手作業で
実現するのは最早不可能となる。従って、等高線付きの
白地図を微細区画に区画し、そして各微細区画ごとにそ
の区画方位と区画勾配とを求めるという作業は、以下に
説明する各微細区画に配する色彩を決定し、各微細区画
に色彩を配すという作業とともに、適切なアルゴリズム
を用いてコンピュータで処理することになると考えられ
る。
【0020】区画方位は、具体的に以下のように求め
る。区画方位は、その微細区画中の地形を立体的に再現
した場合にその地形の地表面が面している方位をいう。
従って、微細区画の中の地形の地表面が面している方位
の法線ベクトルを地図に投影し、そのベクトルの向きと
して区画方位を求める。この区画方位は入射光の入射し
てくる方位を270°とし、それを基準として時計回り
に0°〜360°までの範囲をとるものとする。以下簡
単のため、区画方位をθの記号で表す。この区画方位を
決定するための概念図を図1で示す。図1では入射光の
入射してくる方位を北西として、その方位を270°と
している。この場合、南西から北東まで(180°≦θ
<360°)の方位角をとる微細区画は日照区画であ
り、また、北東から南西まで(0°≦θ<180°)の
区画方位をとる微細区画は日陰区画である。
【0021】また、区画勾配はその微細区画中の地形の
地表面を1枚の板状体とみなしたときに、その板状体と
地図面がなす最大傾斜角として求める。
【0022】次に、各微細区画に配する色彩を決定す
る。具体的には、以下のような式を用いて各微細区画に
配する色彩を決定していく。
【0023】先ず、微細区画に配する色彩の3要素のう
ち色相を決定する。色相を決定するにあたり上述の区画
方位を使用する。
【0024】その微細区画が日照区画のとき、即ち18
0°≦θ<360°のときは、数1により色相を決定す
る。
【数1】
【0025】また、その微細区画が日陰区画のとき、即
ち、0°≦θ<180°のときは、数2により色相を決
定する。
【数2】
【0026】ここでHが色相の値を表す。このHの値
は、決定される色相が図2で示したマンセルの色相環上
のどの位置にあるのかを表し、その値の示す位置にある
色彩の色相を微細区画に配される色彩の色相とする。上
記マンセルの色相環は、赤、橙、黄橙〜青、青紫の色相
が時計回りに配されたものであり、この場合では、赤の
位置を0及び360として、時計回りに0から360の
数値を配している。
【0027】上記数1、数2の式によれば、日照区画で
は34<H≦98となり、大まかに言えば黄緑から橙に
かけての暖色系の色相が選択される。一方、日陰区画で
は150<H≦278となり、大まかに言えば青紫から
緑青にかけての寒色系の色相が選択される。
【0028】次に、微細区画に配する色彩の明度を決定
する。明度の決定は以下のように行う。明度の決定に用
いるのは、その微細区画の区画方位と区画勾配である。
【0029】区画勾配が5°≦α<30°で、日照区
画、即ち180°≦θ<360°の場合には、数3によ
り明度を決定する。
【数3】
【0030】また、区画勾配が5°≦α<30°で、日
陰区画、即ち0°≦θ<180°の場合には、数4によ
り明度を決定する。
【数4】
【0031】また、区画勾配が30°≦α<45°で、
日照区画、即ち180°≦θ<360°の場合には、数
5により明度を決定する。
【数5】
【0032】また、区画勾配が30°≦α<45°で、
日陰区画、即ち0°≦θ<180°の場合には、数6に
より明度を決定する。
【数6】
【0033】また、区画勾配が45°≦αで、日照区
画、即ち180°≦θ<360°の場合には、数7によ
り明度を決定する。
【数7】
【0034】また、区画勾配が45°≦αで、日陰区
画、即ち0°≦θ<180°の場合には、数8により明
度を決定する。
【数8】
【0035】ここでIが明度の値を表す。このIの値
は、決定される明度が図3で示した明度表のどの位置に
あるのかを表し、その値が示す位置にある明度が微細区
画に配される色彩の明度となる。具体的には、明度が大
きいほど明るく白に近い色彩となり、最も暗い場合で明
度0、最も明るい場合で明度100となる。
【0036】上述の式に従うと、日照区画では勾配が大
きくなるにつれて、明度が80から徐々に大きくなり、
勾配が45°のときに明度が95となる。そして勾配が
それ以上の角度となったときも明度はそのままの大きさ
とされる。また、日陰区画では勾配が大きくなるにつれ
て明度が74から徐々に小さくなり、勾配が45°のと
きに明度が50となる。そして、勾配がそれ以上の角度
となったときも明度はそのままの大きさとされる。大ま
かに言えば、その微細区画が日照区画である場合にはそ
の区画勾配が大きいほどその微細区画に配する色彩の明
度を大きくし、その微細区画が日陰区画である場合には
その区画勾配が大きいほどその微細区画に配する色彩の
明度を小さくすることとしている。これにより、地図を
見る者に心理的効果による起伏感を与えることとしてい
る。尚、この地図の表示方法例においては、区画勾配が
45°≦αの急斜面のときには一定の明度を配すること
としている。これは、実際の地形の殆どの部分は45°
以下の勾配であるため、勾配が45°以上の部分を45
°の勾配として取り扱っても特に支障がないからであ
る。
【0037】次に、微細区画に配する色彩の彩度を決定
する。彩度の決定は以下のように行う。彩度の決定に用
いるのは、その微細区画の区画方位と区画勾配である。
【0038】その微細区画の区画勾配が5°≦α<30
°で、日照区画、即ち180°≦θ<360°の場合に
は、数9により彩度が決定される。
【数9】
【0039】また、区画勾配が5°≦α<30°で、区
画方位が0°≦θ<45°又は135°≦θ<180°
の日陰区画の場合は、数10により彩度が決定される。
【数10】
【0040】そして、区画勾配が5°≦α<30°で、
区画方位が45°≦θ<135°の日陰区画の場合には
数11により彩度が決定される。
【数11】
【0041】また、その微細区画の区画勾配が30°≦
αで、区画方位が180°≦θ<225°又は315°
≦θ<360の日照区画の場合には、数12により彩度
が決定される。
【数12】
【0042】また、その微細区画の区画勾配が30°≦
αで、区画方位が225°≦θ<315°の日照区画の
場合には、数13により彩度が決定される。
【数13】
【0043】また、その微細区画の区画勾配が30°≦
αで、区画方位が0°≦θ<45°又は135°≦θ<
180の日陰区画の場合には、数14により彩度が決定
される。
【数14】
【0044】また、その微細区画の区画勾配が30°≦
αで、区画方位が45°≦θ<135°の日陰区画の場
合には、数15により彩度が決定される。
【数15】
【0045】ここでSは彩度を決定する値である。この
Sは0〜100までの値をとり、数値が大きいほど色彩
の彩度が高くなり、色彩の透明度が高くなる。
【0046】上記数10〜数15の式に従うと、日陰区
画に配される色彩の彩度は、区画勾配が大きくなるほど
大きくなっていく。これは、標高に略対応する区画勾配
が大きくなるほどそこに配する色彩の透明度を増してい
くことにより、高所の空気の清浄さを表現して心理的に
地形の起伏感を増すものである。また、日照区画では区
画方位が同一の部分の彩度を同一のものとしてある。こ
れにより、日照区画は日向らしく日陰区画は日陰らしく
表現されることとなる。尚、これらの式によれば、日照
区画に配される色彩の彩度は、その日照区画と同一の区
画勾配を持つ日陰区画に配される色彩の彩度よりも大き
くなる。また、日照区画を180°≦θ<225°又は
315°≦θ<360の場合と225°≦θ<315°
の場合とに分けたのは、日照区画の中でも日陰区画に近
い180°≦θ<225°又は315°≦θ<360の
部分と、日照区画の中で特に中央部に近い225°≦θ
<315°を分けて取り扱うことにより、よりきめ細か
いカラー表示を行うためである。この場合、日照区画の
中央に近い部分に高い彩度の色彩を与えることとしてい
る。同様の理由で、日陰区画も2つに分けて取り扱って
いる。日陰区画においては、中央に近い部分に他の部分
よりも低い彩度の色彩を与えることとしている。
【0047】また、以上の説明にもかかわらず、この実
施形態では斜面勾配が0°≦α<5°の微細区画には、
色相H=229、明度I=20、彩度S=80の値を有
する一定の色彩を配することとする。斜面勾配が5°以
下の部分は通常平坦地であり、同一の色彩を配すること
で平面的に表示することとしたものである。また、平坦
地には道路や河川等を書き込む必要が生じ得るため、こ
のようにすると後処理に便利となり好ましい。
【0048】そして、以上のように決定された色相、明
度及び彩度を有する色彩を各微細区画に配する。これに
より、地図の表示が完成する。
【0049】次に、図4を参照して上述の地図表示方法
を実行した場合の具体例を説明する。図4中Xは地図面
である。そして、Aはその地図面Xを拡大した面であ
り、1〜18の微細区画に区画されている。また、図中
Bは各微細区画1〜18中の地形を立体的に再現した場
合の地表面を表している。
【0050】上述の地図の表示方法を実行するために
は、上述のように、各微細区画1〜18の区画方位と区
画勾配を求めることが必要である。ここでは代表として
微細区画10及び微細区画13についてそれらを求め
る。本具体例の場合、微細区画10に対応する地表面I
の区画方位がθ=200°、区画勾配がα=25°であ
り、そして微細区画13に対応する地表面IIの区画方位
がθ=45°、区画勾配がα=3°であったと仮定す
る。
【0051】この場合、微細区画10に配する色彩は以
下のようにして決定する。先ず、色相は、地表面IIの区
画方位から決定する。区画方位θが200でありこの微
細区画10が日照区画なので、数1にθを代入するとH
≒91となる。これはほぼ黄色の色相である。また、明
度は、この微細区画10が日照区画であり区画勾配が5
°≦α<30であるため、数3によりI=90となる。
更に、彩度は数12より30と求まる。
【0052】一方、微細区画13に配する色彩は以下の
ようにして決定する。微細区画13の場合区画勾配がα
=3°であり5°<αなので、θの値とは無関係にその
微細区画13の色彩が決まり、色相H=229、明度I
=20、彩度S=80となる。
【0053】以上のように、微細区画1〜微細区画18
に配する色彩を順次決定していき、その決定された色彩
を地図面A上に設けられた微細区画1〜18に配してい
くことにより地図の表示を行う。そして、これを続けて
行うことにより地図面Xを表示する。
【発明の効果】本発明の地図の表示方法は、2つの変数
を用いて地図に配する色彩を変化させることとしている
ので、色彩の3要素の全てを変化させることによる豊富
なカラー表現が可能となり、従って、地図上の地形のい
かんによらずに起伏感を増すことができることとなる。
そして、上記表示方法で表示された地図は、登山者その
他の地形の正確な把握が必要な者に極めて有用であり、
また、教育教材に用いても優れた効果が期待できる。更
に、本発明の表示方法により表示された地図は、鑑賞に
十分耐えうる美しさも備えている。尚、上述のような数
式に対応するアルゴリズムを用いてコンピュータ処理す
れば、本発明の地図の表示方法は容易に実行できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】日照区画、日陰区画及び斜面方位の概念を示す
ための概念図。
【図2】マンセルの色相環の概略図。
【図3】明度変化を表す明度表。
【図4】本発明の地図の表示方法を具体的に説明するた
めの概略図。
【符号の説明】
1〜18 微細区画 X 地図面 A 地図面 B 地表面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−179688(JP,A) 特開 平7−249114(JP,A) 特開 平4−151190(JP,A) 特開 平1−131589(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G09B 29/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地図中を複数の微細区画に区画し、それ
    ぞれの微細区画ごとに区画方位と区画勾配とを求め、そ
    の微細区画の区画方位と区画勾配に基づいてその微細区
    画に配する色彩の色相、明度及び彩度を決定し、そし
    て、以上のように決定された色相、明度及び彩度を有す
    る色彩を各微細区画に配するものである地図の表示方
    法。
  2. 【請求項2】 その微細区画の区画方位に基づいてその
    微細区画に配する色彩の色相を決定し、その微細区画の
    区画方位と区画勾配とに基づいてその微細区画に配する
    色彩の明度を決定し、そして、その微細区画の区画方位
    と区画勾配とに基づいてその微細区画に配する色彩の彩
    度を決定する請求項1記載の地図の表示方法。
  3. 【請求項3】 地図に平行光が入射しているものと仮定
    し、その微細区画がその区画方位と入射光の方向が順方
    向となる日照区画の場合にはその微細区画に配する色彩
    の色相を暖色系の色相とし、その微細区画がその区画方
    位と入射光の方向が逆方向となる日陰区画の場合にはそ
    の微細区画に配する色彩の色相を寒色系の色相とし、ま
    た、その微細区画が日照区画である場合にはその区画勾
    配が大きいほどその微細区画に配する色彩の明度を大き
    くし、その微細区画が日陰区画である場合にはその区画
    勾配が大きいほどその微細区画に配する色彩の明度を小
    さくし、また、その微細区画の区画勾配が大きいほどそ
    の微細区画に配する色彩の彩度を大きくし、且つ区画勾
    配が等しい微細区画ではその微細区画が日照区画の場合
    に配される色彩の彩度をその微細区画が日陰区画の場合
    に配される色彩の彩度より大きくする請求項2記載の地
    図の表示方法。
  4. 【請求項4】 その区画勾配が一定の勾配以下であり平
    坦地とみなすことができる微細区画には、その微細区画
    に一定の色相、明度及び彩度を有する同一の色彩を配す
    る請求項3記載の地図の表示方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の
    地図の表示方法により表示された地図。
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