JP2860950B2 - 現像ローラの再利用方法及びプロセスカートリッジ - Google Patents

現像ローラの再利用方法及びプロセスカートリッジ

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真方式を採用す
る複写機等の電子写真画像形成装置に用いられる現像ロ
ーラの再利用方法及びプロセスカートリッジに関する。
【0002】
【従来の技術】複写機等の電子写真画像形成装置におい
ては、像担持体の周りに帯電手段、現像手段、転写手
段、クリーニング手段等を配設し、帯電手段により一様
帯電された像担持体に画像光を露光して潜像を形成し、
該潜像に現像手段よりトナー(現像剤)を供給してこれ
をトナー像とした後、該トナー像を転写手段にて転写紙
上に転写して画像が形成される。尚、転写の終了した像
担持体は、その残留トナーがクリーニング手段にて除去
され、次の画像形成のために備えられる。
【0003】一方、像担持体、帯電手段、現像手段、ク
リーニング手段等の比較的寿命の短いプロセス手段は、
プロセスカートリッジとしてカートリッジ容器内に一体
的に組み付けられ、画像形成装置の本体内に着脱自在に
配設されて、現像手段内のトナーが使い尽くされた場合
やクリーニング手段内が廃トナーで一杯になった場合等
にこのプロセスカートリッジ全体の交換を行うことによ
り、個々の機器の交換に伴う困難性を解消してメンテナ
ンスの容易化が図られている。
【0004】ところで、上記理由で交換されたプロセス
カートリッジは、近時、現像手段へのトナーの再充填や
クリーニング手段内の廃トナーの除去により、このプロ
セスカートリッジの再使用が図られるようになり、資源
の有効利用等が図られるようになってきている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この交換部
品の中には、例えば現像手段の現像ローラのように摩耗
した軸部をプロセスカートリッジの再利用の度に削る必
要がある部品があり、このとき、現像ローラの軸部を支
持する軸受部材を削った軸部に合うものに取り替える必
要がある。
【0006】しかしながら、再利用されるプロセスカー
トリッジが何度目の再利用であるか不明であれば、その
ときの現像ローラの軸部に適合する軸受部材を選定する
ことが困難となる。
【0007】本発明は上記問題に鑑みてなされたもの
で、その目的とする処は、再利用回数に見合う最適な軸
受部材の選定を簡単、且つ、確実に行うことができる現
像ローラの再利用方法及びプロセスカートリッジを提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、電子写真画像形成装置に用
いられる現像ローラを再利用するための現像ローラの再
利用方法において、現像ローラを再利用するに当って、
現像ローラの軸部を削る工程と、削った軸部の径に応じ
た軸受部材を選択し易くするために、前記現像ローラの
再利用回数を報知するための報知部を前記軸受部材に設
ける工程と、を有することを特徴とする。
【0009】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記軸部の径に応じた色を塗布することに
よって前記報知部を構成することを特徴とする。
【0010】請求項3記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記軸部の径に応じた刻印を行うことによ
って前記報知部を構成することを特徴とする。
【0011】請求項4記載の発明は、電子写真画像形成
装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジを、感光体
と、前記感光体に形成された潜像を現像するための現像
ローラと、前記現像ローラの軸を受ける軸受部材と、を
有するものとし、前記現像ローラを再利用するに当っ
て、削った軸部の径に応じた軸受部材を選択し易くする
ために、前記現像ローラの再利用回数を報知するための
報知部を前記軸受部材に設けたことを特徴とする。
【0012】請求項5記載の発明は、請求項4記載の発
明において、前記報知部を軸部の径に応じた色を塗布す
ることによって構成したことを特徴とする。
【0013】請求項6記載の発明は、請求項4記載の発
明において、前記報知部を軸部の径に応じた刻印を行う
ことによって構成したことを特徴とする。
【0014】
【作用】本発明によれば、現像ローラの軸部を削り、こ
の削った軸部の径に応じた軸受部材を用いて現像ローラ
を再利用するに当って、前記現像ローラの再利用回数を
報知するための報知部を前記軸受部材に設けたため、軸
部の径に応じた最適な軸受部材の選定を簡単、且つ、確
実に行うことができる。
【0015】
【実施例】以下に本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。
【0016】先ず、画像形成装置の概略構成を図2に基
づいて説明する。尚、図2はプロセスカートリッジ及び
その周りの構成を示す画像形成装置の断面図である。
【0017】図2において、10は一定方向に回転する
像担持体である感光ドラムであり、該感光ドラム10の
周りには一次帯電器11、現像器12、転写ローラ1
3、クリーニング器14が配設され、クリーニング器1
4等の左方には定着器15が配設されている。
【0018】上記現像器12は、現像剤であるトナー等
を保有する現像器本体12aと、感光ドラム10と所定
の隙間を有して対向する現像ローラ12bと、該現像ロ
ーラ12b周りのトナーの層厚を規制する現像ブレード
12c等とから構成されている。尚、現像ローラ12b
は、その外周部に磁力等の作用によりトナーを吸着しつ
つ回転することによって、該トナーを感光ドラム10の
方へ供給する役目を果たす。
【0019】又、前記クリーニング器14は、廃トナー
を収容するクリーニング器本体14aと、感光ドラム1
0に摺擦して該感光ドラム10上の残留トナーを掻き取
るクリーニングブレード14bと、該クリーニングブレ
ード14bにより掻き取られた廃トナーをクリーニング
器本体14a側に案内するすくい部材14c等とから構
成されている。
【0020】以下、この電子写真画像形成装置による画
像形成プロセスについて説明する。
【0021】一次帯電器11により一様帯電された感光
ドラム10上に不図示の走査光学系より画像光Lが露光
されると、感光ドラム10上には静電潜像が形成され
る。そして、静電潜像は、感光ドラム10の回転に伴っ
て現像器12の現像ローラ12bの方へ向けられ、該現
像ローラ12bによってトナーの供給を受けてトナー像
として顕像化される。
【0022】上記トナー像は、転写ローラ13の方に向
けられ、該転写ローラ13によって転写紙P上に転写さ
れる。尚、転写の終了した感光ドラム10はクリーニン
グ器14のクリーニングブレード14bによりその残留
トナーが除去され、次の画像形成のために備えられる。
【0023】一方、転写紙Pは、不図示の給紙カセット
内から1枚ずつ取り出された後、感光ドラム10の方へ
送られ、該転写紙P上には感光ドラム10上のトナー像
が転写ローラ13によって転写される。その後、トナー
像の転写を受けた転写紙Pは、定着器15に送られ、該
定着器15によりトナー像の定着を受ける。
【0024】ところで、比較的寿命の短い感光ドラム1
0、一次帯電器11、現像器12、クリーニング器14
等のプロセス機器は、プロセスカートリッジ16として
カートリッジ容器16aに一体的に組み付けられ、画像
形成装置の本体1内に着脱自在に配設され、メンテナン
スの容易化が図られている。
【0025】即ち、感光ドラム10が寿命に達したり、
現像器12内のトナーを使い尽くしたり、クリーニング
器14内が廃トナーで一杯になった場合に、このプロセ
スカートリッジ16全体を取り替えることによりユーザ
ーでも容易に機器の交換ができるようになっている。
【0026】而して、現像器12内のトナーを使い尽く
した場合や、クリーニング器14内が廃トナーで一杯に
なった場合には、現像器12内にトナーを再充填し、ク
リーニング器14から廃トナーを除去すれば、このプロ
セスカートリッジ16は基本的に再利用できることとな
る。
【0027】但し、この場合、例えば感光ドラム10、
現像器12やクリーニング器14内の部品のうち老化や
摩耗等によって寿命に達したものについては、必要によ
り感光ドラム10等全体を取り替えたり、或いは部品を
新品のものと取り替えたり、一部手直しを行なうことが
必要となる。
【0028】ここでは、現像器12の現像ローラ12b
の再利用方法について図1を参照しながら説明する。
尚、図1は現像ローラ12bの端部の斜視図である。
【0029】図1に示すように、現像ローラ12bの両
端部には小径の軸部22(一方側のみを示す)が同心状
態で突出し、該軸部22が現像器本体12aに取り付け
られた軸受部材23の孔部23aに回転自在に嵌合し
て、現像ローラ12bは現像器本体12aに支持されて
いる。尚、この軸受部材23はPOM等の摺動性の良い
板状のプラスチック材で構成されており、又、前記軸部
22は現像ローラ12bと一体構成のもの又は別部材と
して現像ローラ12b端部に接着固定されているもので
あっても良い。
【0030】そして、プロセスカートリッジ16により
3000枚以上の転写紙Pに画像を形成すれば、前記軸
部22の外表面や軸受部材23の孔部23aには摩耗や
削れが生じて表面が粗くなってしまい、この状態でプロ
セスカートリッジ16を再利用すれば、摩耗を促進し、
軸部22と軸受部材23の孔部23a間にガタを生じ、
或いは摩耗粉が現像ローラ12bや感光ドラム10に付
着して画像不良を生じさせる虞れがある。
【0031】このため、プロセスカートリッジ16の再
利用に当り、現像ローラ12bの軸部22を例えば10
μmだけ削って滑らかにするとともに、軸受部材23も
その孔部23aの径が10μmだけ小さいものに取り替
えるようにする。
【0032】この場合、再利用するプロセスカートリッ
ジ16が何度目の再利用のものであるかが不明であれ
ば、10μmだけ削った現像ローラ12bの軸部22に
合う軸受部材23の選定が必ずしも容易でない。
【0033】そこで、孔部23aの径が10μmずつ異
なる軸受部材23を色分けして選別し、現像ローラ12
bの軸部22の径を10μmずつ削る毎にこの軸部22
に合った軸受部材23が直ちに選定できるようにした。
尚、軸受部材23の選別には色替えだけでなく、刻印、
その他の表示をしても良いことは勿論である。
【0034】尚、以上においては、プロセスカートリッ
ジ16の再利用や感光ドラム10が寿命に達した場合に
ついては説明しなかったが、この場合についても、感光
ドラム10の感光部が寿命に達しておれば、感光ドラム
10全体を取り替えれば良く、感光部が余命を有してお
れば、必要により軸受部等の部分的交換を行なえば良
い。そして、この場合も取り替え部品に識別表示を行な
うことにより、上記と同様な効果を得ることができる。
【0035】又、以上の実施例においては、感光ドラム
10や現像器12、クリーニング器14等が一体となっ
たプロセスカートリッジ16について説明したが、感光
ドラム10の他、少なくとも現像器12又はクリーニン
グ器14が一体となったプロセスカートリッジであれ
ば、本発明が適用できるのは勿論である。
【0036】以上の説明で明らかなように、本実施例に
よれば、現像ローラ12bの軸部22を削り、この削っ
た軸部22の径に応じた大きさの孔部23aを有する軸
受部材23を用いて現像ローラ12bを再利用するに当
たって、適用できる軸部22の径を報知するための報知
部として軸受部材23の色替え或は軸受部材23に付さ
れた刻印を用いるようにしたため、プロセスカートリッ
ジ16の再利用回数に見合う最適な軸受部材23の選定
を簡単、且つ、確実に行うことができる。
【0037】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、現
像ローラの軸部を削り、この削った軸部の径に応じた軸
受部材を用いて現像ローラを再利用するに当たって、前
記現像ローラの再利用回数を報知するための報知部を前
記軸受部材に設けたため、プロセスカートリッジの再利
用回数に応じた最適な軸受部材の選定を簡単、且つ、確
実に行うことができるという効果が得られる。そして、
現像ローラを再利用しても画像品質を維持することがで
きるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】現像器の現像ローラ端部の斜視図である。
【図2】プロセスカートリッジ及びその周りの構成を示
す断面図である。
【符号の説明】
1 画像形成装置本体 10 感光ドラム(感光体) 12 現像器(現像手段) 12b 現像ローラ 16 プロセスカートリッジ 22 軸部 23 軸受部材

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子写真画像形成装置に用いられる現像
    ローラを利用するための現像ローラの再利用方法にお
    いて、現像ローラを再利用するに当って、現像ローラの軸部を
    削る工程と、 削った軸部の径に応じた軸受部材を選択し
    易くするために、前記現像ローラの再利用回数を報知す
    るための報知部を前記軸受部材に設ける工程と、を有す
    ることを特徴とする現像ローラの再利用方法。
  2. 【請求項2】 前記軸部の径に応じた色を塗布すること
    によって前記報知部を構成することを特徴とする請求項
    1記載の現像ローラの再利用方法。
  3. 【請求項3】 前記軸部の径に応じた刻印を行うことに
    よって前記報知部を構成することを特徴とする請求項1
    記載の現像ローラの再利用方法。
  4. 【請求項4】 電子写真画像形成装置本体に着脱可能な
    プロセスカートリッジにおいて、 感光体と、 前記感光体に形成された潜像を現像するための現像ロー
    ラと、 前記現像ローラの軸を受ける軸受部材と、 を有し、 前記現像ローラを再利用するに当って、削った軸部の径
    に応じた軸受部材を選択し易くするために、前記現像ロ
    ーラの再利用回数を報知するための報知部を前記軸受部
    材に設けたことを特徴とするプロセスカートリッジ。
  5. 【請求項5】 前記報知部は軸部の径に応じた色を塗布
    することによって構成されていることを特徴とする請求
    項4記載のプロセスカートリッジ。
  6. 【請求項6】 前記報知部は軸部の径に応じた刻印を行
    うことによって構成されていることを特徴とする請求項
    4記載のプロセスカートリッジ。
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