JP2859897B2 - 溶液中の陰イオン金属―配位子錯体の量を減少させる方法 - Google Patents

溶液中の陰イオン金属―配位子錯体の量を減少させる方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、溶液中の陰イオン金属−配位子錯体の量を
減少させる方法に関する。又、本発明は、廃水から金属
−配位子錯体を除去して、廃水をより環境的に許容でき
るようにする方法に関する。詳しく言えば、本発明は、
金属−シアン錯体、金属−チオシアン酸錯体、金属チオ
硫酸錯体、金属−クエン酸錯体及び/又は金属−エチレ
ンジアミン四酢酸(EDTA)錯体の一種以上を含有する溶
液から当該錯体を実質的に全量除去する方法に関する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕
シアン化物は、長年、金属電気めっき、無電解めっき
及び鉱石からの貴金属の回収等の産業に使用されてき
た。このような産業上の利用の結果として、金属−シア
ン錯体又はそれらの関連シアン酸若しくはチオシアン酸
イオン種の錯体を含有する廃水が、毎日相当量発生す
る。即ち、金鉱だけで、大きな割合の汚染廃水流を占め
ている。
この間に、産業溶液から金属−シアン錯体を除去する
いくつかの方法が提案された。これらの方法は、実施可
能ではあるが、通常、運転費が高いこと、装置要件が複
雑であること又は人里離れた鉱山若しくは多くの水処理
施設では通常不可能な種類の処理制御を慎重に行う必要
があること等の重大な実用上又は産業上の欠点がある。
米国特許第4,092,154号明細書には、金属−シアンイオ
ン含有溶液から貴金属イオンを沈澱させる方法が開示さ
れている。この方法は、溶液に、アルミニウム粉末とア
ルカリ金属ヒドロ亜硫酸塩、アルカリ金属ホウ水素化物
及びヒドラジンから選択された還元剤との混合物を添加
することにより進行する。一方、米国特許第4,537,686
号明細書では、酸素含有ガスと、銅触媒と、SO2及びア
ルカリ又はアルカリ土類金属、亜硫酸塩若しくは重亜硫
酸塩から選択される試薬とで、廃液を約5〜12のpHで処
理することにより、水性流出液中の総シアン含量を低下
させる方法が教示されている。
ほとんどの写真処理液で見られる銀錯体は、安定な可
溶性の銀−チオ硫酸錯体として存在することが知られて
いる。この錯体は、一般的に、写真現像時の臭化銀とチ
オ硫酸アンモニウムとの反応により生成する。溶液から
銀−チオ硫酸錯体を除去するのにもっとよく用いられて
いる方法としては、(a)溶液にステンレスウールを通
過させたときに銀が鉄と置換する化学置換カートリッジ
法及び(b)従来のイオン交換樹脂法が挙げられる。米
国特許第4,394,354号明細書は、更に、少なくとも約0.1
重量%のハロゲンを含浸させた活性炭が、適当な銀イオ
ン除去剤として作用することを教示している。又、米国
特許第4,396,585号明細書によれば、天然又は合成ゼオ
ライト、活性アルミナ、活性シリカ、フラー土、ベント
ナイトクレー及びヘクトライトクレー等の非炭素吸着剤
にハロゲンを含浸させることによっても同様な改善を行
うことができる。
最近、健康及び環境上の理由で、廃水流から銀を除去
することが重要になってきた。又、それに続いて貴金属
を回収することも経済的に重要性を増している。イオン
形態の銀は、米国特許第4,026,784号、第4,111,766号及
び第4,166,781号明細書に開示されている電解法により
写真処理液から回収することができる、ということはよ
く知られている。一般的に、電解で銀濃度を約500ppm未
満に減少させることは非常に困難であることから、上記
の回収法は、銀を500ppmを超える濃度で含有する溶液に
ついてのみ使用された。これらの方法についての他の欠
点としては、経費がかかること及び系を連続して監視す
る必要があることが挙げられる。
クエン酸及びエチレンジアミン四酢酸(EDTA)は、金
属電気めっき及び無電解めっき、種々の木材はパルプ処
理において長年キレート化剤として使われており、そし
て装置洗浄用のスケール除去剤/抑制剤として使用され
てきた。その結果、金属−クエン酸錯体及び金属−EDTA
錯体は、このようなキレート化剤、キレーター又は配位
子を用いる産業の廃水にしばしば多量に含まれる。又、
金属−クエン酸錯体は土壌にクエン酸が多量に析出して
いる地域の雨水の流れにも存在する。このような種々の
金属錯体を溶液から除去回収するためのいくつかの公知
の方法が、Environ−mental Progress、第3巻、第2
号、124〜128頁(1984)において、スピーロット(Spea
rot)等による“Recovery Process for Complexed Copp
er−Bearing Rinse Waters"と題する論文に記載されて
いる。この論文には、それぞれの回収方法に関連した欠
点も記載されている。又、米国特許第4,157,434号明細
書には、ポリフェニレンエーテル樹脂溶液から金属−ED
TA錯体を除去する方法が開示されている。この方法で
は、溶液をアルミナと接触させて金属−EDTAを選択的に
吸着する。
本発明の主要目的は、溶液中の陰イオン金属−配位子
錯体の量を減少させるための改善された方法を提供する
ことにある。更に、本発明の目的は、環境的に許容でき
ない量の一種以上の陰イオン金属−錯体(又はキレー
ト)を含有する溶液を処理するための効率的な方法を提
供することにある。本発明の好ましい態様では、水溶液
中の金属−シアン錯体、金属−チオシアン酸錯体、金属
−チオ硫酸錯体、金属−クエン酸錯体及び/又は金属−
EDTA錯体の量を、金属イオン基準で測定して約1ppm未満
又は約0.1ppm未満にまでも低下させることができる。
更に、本発明の目的は、金属−シアン錯体、金属−チ
オシアン酸錯体、金属−チオ硫酸錯体、金属−クエン酸
錯体及び/又は金属−EDTA錯体をはじめとする金属錯体
の一種以上を含有する溶液から、実質的に全ての金属錯
体を除去する方法を提供することにある。更に、本発明
の目的は、錯体吸着物質を溶液に添加するか又は溶液に
錯体吸着物質の入った容器を通過させることによって進
行する、金属−配位子錯体を溶液から除去するための簡
単な方法を提供することにある。更に、本発明の目的
は、写真処理液、金属電気めっき及び無電解めっき液、
採鉱及び原鉱回収液等の廃水流を、本質的にハイドロタ
ルク石、か焼したハイドロタルク石又はそれらの混合物
からなる錯体吸着剤と接触させるだけで、その廃水流か
らキレートを除去する方法を提供することにある。
更に、本発明の目的は、陰イオンの吸着が一般的に困
難なアルカリ性のpH範囲で安定で且つ効果的である、金
属−配位子錯体を吸着するための方法を提供することに
ある。更に、本発明の目的は、環境的に許容できない相
当な量の副生成物が発生するのを防止する廃水処理法を
提供することにある。本発明の好ましい態様の錯体含有
物質は、長期間にわたって、ほとんど又は少しも金属錯
体(又は他の有毒物質)の浸出液を生じさせない。更
に、本発明の目的は、鉱山の位置がどこにあっても又は
工業的規模の水処理施設でも特殊な装置をなんら必要と
しない、金属錯体を減少させる方法を提供することにあ
る。更に、本発明の目的は、上記した他の処理法の問題
及び欠点を克服することにある。
〔課題を解決するための手段、実施例及び作用効果〕
上記した本発明の目的及び下記する好ましい態様の詳
細な説明から明らかになるであろう他の利点を達成する
ために、溶液中の陰イオン金属配位子錯体の量を減少さ
せる方法が提供される。本発明の方法は、まず、溶液
を、式AwBx(OH)yCz・nH2O(式中、Aは二価金属陽イ
オン、Bは三価金属陽イオン、Cは一価〜四価陰イオン
を表し、w,x,y,z及びnは0<z≦x≦4≦w≦y/2及び
12≧n≧3x/2という条件を満足する整数である)で表さ
れる化合物、この化合物のか焼物及びそれらの混合物か
ら選択される物質と接触させる。次に、錯体で飽和した
又は錯体を含有する物質を精製溶液から分離する。好ま
しい態様においては、溶液と接触する化合物は、天然又
は合成ハイドロタルク石、パイロオーライト及びタコバ
イト(takovite)から選択される。錯体含有溶液は、実
質的に全ての金属錯体を除去するのに十分なか焼ハイド
ロタルク石と接触させるのが最も好ましい。
更に、本発明によれば、写真処理液、金属電気めっき
及び無電解めっき液、採鉱及び原鉱回収液又は他の廃水
流から、金属−シアン錯体、金属−チオシアン酸錯体、
金属−チオ硫酸錯体、金属−クエン酸錯体及び/又は金
属−EDTA錯体を実質的に全量除去する方法が提供され
る。この方法は、溶液を、ハイドロタルク石、か焼ハイ
ドロタルク石及びそれらの混合物から選択される化合物
から本質的になる錯体吸着物質の十分な量と接触させる
ことを包含する。
本発明の更なる特徴、他の目的及び利点は、以下添付
図面を参照して詳しく説明する好ましい態様からより明
白になるであろう。
以下に示す好ましい態様の詳細な説明において、ハイ
ドロタルク石、か焼したハイドロタルク石又はそれらの
混合物から選択される化合物の十分な量を用いて、廃水
から金属−配位子錯体(又はキレート)を吸着すること
について繰り返し言及するが、本発明は、同じ系統に属
する他の化合物で実施できる。その系統は、式AwBx(O
H)yCz・nH2O(式中、Aは二価金属陽イオン、Bは三価
金属陽イオン、Cは一価〜四価陰イオンを表し、w,x,y,
z及びnは次の条件又は式、即ち、0<z≦x≦4≦w
≦y/2及び12≧n≧3x/2、を満足する)を有する化合物
から根本的になるものである。この同じ系統の化合物の
好ましい態様は、式A6B2(OH)16C・4H2O(式中、AはM
g+2、Ni+2、Fe+2及びZn+2からなる群から選択されるも
のであり、BはAl+3、Fg+3及びCr+3からなる群から選択
されるものであり、Cは好ましくはOH-、Cl-、Br-、NO3
-、CH3COO-、CO3 -2、SO4 -2、PO4 -3、Fe(CN)6 -3及びFe
(CN)6 -4からなる群から選択される陰イオンである)
で表される。ある文献では、前記の式を満足する全ての
化合物を、まとめて「ハイドロタルク石」と称してい
る。他の場合には、この系統の化合物は、錯体吸着構造
体の一つおきの層を構成している二価及び三価の陽イオ
ンに応じて種々の群に分類される。例えば、パイロオー
ライトは、基本式Mg6Fe2OH16CO3・4H2Oを有する(この
ような化合物は、「ショグレン石」とも呼ばれる)。一
方、タコバイトは、式Ni6Al2OH16CO3・4H2Oを有する化
合物から本質的になる。しかしながら、本発明の詳細な
説明の以下の部分では、便宜上、代表的なハイドロタル
ク石型の化合物のみを用いて金属−配位子錯体の選択的
な除去について説明する。
本明細書において、「ハイドロタルク石」は、式Mg6A
l2(OH)16CO3・4H2O又はこれを書き直した式6MgO・Al2
O3・CO2・12H2Oを満足する天然又は合成化合物のいずれ
をも意味する。イオンの形態では、ハイドロタルク石
は、〔Mg6Al2(OH)16+2・〔CO3-2・4H2Oのように
思える。
ハイドロタルク石の主要構造単位は、根本的にブルー
ス石、即ち、水酸化マグネシウム〔Mg(OH)〕のそれ
である。より詳細には、ハイドロタルク石構造は、隣接
する単部を共有する多数の(OH)イオンの中心にMgイオ
ンを有する水酸化マグネシウム八面体のシートからな
る。二価のマグネシウムイオンのうちのある部分を三価
のアルミニウム陽イオンで置換することにより、ブルー
ス石のシート状の基本構造をなお維持しているマグネシ
ウム及びアルミニウム成分の層ができる。生じる電荷の
不均衡を補償するために、追加の陰イオンCを、Mg−Al
層間及びこのシート状構造に挿入する。水素結合の生成
によって、陰イオンCと水分子はブルース石様の層の間
に(C・nH2O)の中間層を生成する。このようなハイド
ロタルク石中間層を形成するための結合に対して最も大
きな親和力を有する陰イオンは、炭酸イオン(CO3 -2
である。
ハイドロタルク石中間層内の炭酸イオンの立体分布
は、一部分は、Al+3置換イオンがブルース石内にどのよ
うに位置するかによって決まる。従って、炭酸イオンを
取り囲む水分子は、「ボイドフィラー」の役割を果た
す。ブルース石様層間の間隔も、構造体に対するアルミ
ニウム置換の量又は程度と相関関係がある。詳しく言え
ば、アルミニウム置換が増加するにつれて、正の水酸化
物層と負の中間層との間の静電引力が増加するため中間
層の間隔が減少する。中間層の厚さも、ハイドロタルク
石中間層構造内の炭酸イオンの一部分又は全部と置換し
うる種々の陰イオンの大きさ及び配向によって変化しよ
う。
この化合物、即ちハイドロタルク石は、天然及び合成
の両方の形態で存在する。天然のハイドロタルク石の鉱
床は、スナラム(Snarum)、ノルウェー及びウラル山脈
で発見されている。ハイドロタルク石は典型的には、蛇
紋石、タルク片岩の形で、又は、場合によってはハイド
ロタルク石がスピネルの仮晶として生成するスピネルの
変質生成物として存在する。ほとんどの鉱石及び化合物
のように、天然のハイドロタルク石は、純粋な状態で見
出されることは事実上不可能である。天然の鉱床は、一
般的に、これらのものには限定されないが、ペンニン及
び白雲母又は望ましくない重金属イオンの組み合わせを
包含する一種以上の他の鉱物を含んでいる。従来技術で
は、天然のハイドロタルク石からそのような付随的に含
有されている元素及び不純物の全てを除去することは実
際上不可能であるとされている。いずれにしても、天然
のハイドロタルク石の公知の鉱床は非常に限られたまま
である。
より純度の高い合成ハイドロタルク石を製造する方法
もいくつか知られている。このような合成物は、微粉、
−20メッシュ顆粒又は直径1/8インチ(3.175mm)の押出
物等を形態で製造できる。米国特許第3,539,306号明細
書では、水酸化アルミニウム、アルミニウム−アミノ酸
塩、アルミニウムアルコラート、水溶性アルミン酸塩、
硝酸アルミニウム及び硫酸アルミニウムから選択される
アルミニウム成分を、pH8以上に維持された水性媒体中
で、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム及び水溶性
マグネシウム塩から選択されるマグネシウム成分並びに
炭酸イオン含有化合物と混合する。得られるハイドロタ
ルク製品は、制酸剤として使用される。
ハイドロタルク石を合成するための他の公知の方法と
しては、ドライアイス又は炭酸アンモニウムを、(a)
酸化マグネシウムとα−アルミナの混合物又は(b)硝
酸マグネシウムと硝酸アルミニウムとの混合物の熱分解
生成物に添加し、その後、系を約325゜F(163℃)未満
の温度及び2,000psi(141kg/cm2)と20,000psi(1410kg
/cm2)の間の高圧に維持することが挙げられる。しかし
ながら、このような方法は、高圧を使用するためハイド
ロタルク石を工業的規模で生産するには実用的でない。
このような高圧を使用すると、ハイドロタルク石以外の
化合物も生じる。ハイドロタルク石以外の化合物として
は、ブルース石、ベーム石、ダイアスポア及びハイドロ
マグネサイトが挙げられる。合成ハイドロタルク石を製
造するためのなおそのほかの方法が、“Properties of
a Synthetic Magnesium−Aluminum Carbonate Hydroxid
e and its Relaticnship to Magnesium−Aluminum Doub
le Hydroxide Manasseite,and Hydrotalcite",The Amer
ican Minerologist、第52巻、1036〜1047頁(1967)に
開示されている。この論文において、ロス(Ross)等に
より、MgCl2とAlCl3との混合溶液を、二酸化炭素の存在
しない系においてNaOHで滴定することによりハイドロタ
ルク石状物質を製造する方法が説明されている。懸濁液
は、次に60℃で30日間透析されて、マナセアイトとハイ
ドロタルク石の両方の性質を有する水和Mg−Alカーボネ
ートヒドロキシドを生成する。
本発明の好ましい態様においては、改善された吸着法
は、廃水流、廃液又は他の錯体汚染溶液を、か焼ハイド
ロタルク石から本質的になる物質と接触させることから
なる。「から本質的になる」とは、物質が85又は90%を
超える、より好ましくは約95%又は98%を超えるか焼さ
れた(又は活性化された)形のハイドロタルク石を含有
すべきことを意味する。しかしながら、物理的な方法
は、本発明により吸着剤として使用するのに適当である
と考えることのできる物質からあらゆる痕跡程度の付随
元素及不純物を除去できるほど完全なわけではない、と
いうことを理解すべきである。脱水状態では、か焼ハイ
ドロタルク石は式Mg6Al2O8(OH)を有する生成物に似
ていると思われる。
天然又は合成ハイドロタルク石を熱処理すると、一般
的に、無処理物よりも優れた金属−錯体吸着剤が生じ
る。このような熱処理は、従来の加熱媒体又は最近開発
された加熱媒体で、約400〜650℃の温度のうちの一つ以
上に維持して行うことができるが、300℃ほどの低温で
も十分かもしれない。約400〜450℃の間である好ましい
活性化温度では吸着剤の表面積及び細孔容積が最大にな
る傾向があるが、800℃以上の温度に加熱するとか焼ハ
イドロタルク石の総吸着性に悪影響が及ぶように思われ
る。
ハイドロタルク石を熱活性化すると、水及び炭化イオ
ンが全部でないにしても一部分排除された多孔性の骨格
構造が生じる。得られる吸着剤は、平均孔径が約55Åで
あり、約170Åほどの大きさの孔もある。このか焼物質
の骨格(又は固体成分)密度は約2.9g/cm3であり、その
総孔容積は約0.3cm3gである。か焼すると、ハイドロタ
ルク石のBET窒素吸着法測定での比表面積は、約20m2/g
から約50〜200m2/gまで増加する。
本発明の一態様においては、環境的に許容できない量
の一種以上の陰イオン金属−配位子錯体を含有する溶液
を処理する方法は、(a)式A6B2(OH)16C・4H2O(式
中、AはMg+2、Ni+2、Fe+2及びZn+2からなる群から選択
されるものであり、BがAl+3、Fg+3及びCr+3からなる群
から選択されるものであり、CはOH-、Cl-、Br-、N
O3 -、CH3COO-、CO3 -2、SO4 -2、PO4 -3、Fe(CN)6 -3及び
Fe(CN)6 -4からなる群から選択されるものである)を
有する化合物を用意し、(b)溶液を、金属イオン基準
で測定したときの金属錯体含量が約1ppm未満、より好ま
しくは約0.1ppm未満まで減少させるのに十分な量の上記
化合物と接触させることを包含する。より好ましくは、
本方法は更に、上記工程(b)で溶液との接触を行う前
に、上記化合物を約400〜650℃の間の一種以上の温度で
か焼する工程を包含する。又、任意的に、本発明の方法
では更に、公知の分離手段又は最近開発された分離手段
を用いて、溶液から錯体飽和化合物を分離してもよい。
別の態様においては、金属−配位子錯体を含有する溶
液からこの錯体の実質的に全量を除去する方法は、溶液
を先に説明した錯体吸着物質の一つと接触させ、その
後、その溶液からその物質を分離することを包含する。
好ましくは、錯体で飽和した(又は十分に負荷された)
物質のみを溶液から除去すべきであり、一方、望ましく
ないレベルの錯体は残すべきである。前記溶液の錯体含
量が十分に減少したら、未使用物質の残りは、後で使用
できるように、溶液から分離できる。
好ましい態様においては、上記した方法は、一般的
に、粉末状のか焼ハイドロタルク石を処理すべき溶液に
直接添加することにより実施される。添加する粉末の量
は、溶液の代表的な試料を試験して、実質的に全ての錯
体を除去するのに必要とする吸着剤の量を求めることに
より外部的に予め決定することができる。次に、飽和し
た物質を、濾過、重力沈降及び遠心分離をはじめとする
公知の手法又は最近開発された手法の一つ以上により、
この溶液から除去することができる。あるいはまた、ハ
イドロタルク石はか焼の前又は後に、一種以上のバイン
ダー物質と混合し、押出し、顆粒等を含めたより大きな
粒子に形成又は賦形することができる。このような大き
な粒子をはその後、カラム、流動床又は内容物が層状に
入る他の装置に入れて、そこに溶液を通す。いずれの場
合でも、本発明は基本的には、反応系のpH及び/又は温
度にはほとんど無関係に進行する。か焼ハイドロタルク
石を添加するほどんど全ての溶液のpHは、錯体吸着が生
じるのに十分なだけ塩基性となる。万一、溶液のpHがハ
イドロタルク石を添加した後でも約4未満のままである
場合には、本発明による錯体吸着は恐らく進まないであ
ろう。しかしながら、このような条件は、高い緩衝能を
有する酸性溶液に存在するのみである。金属−配位子錯
体は、室温と溶液の沸点の間の一種以上の温度で、本発
明により溶液から除去することができる。好ましい態様
では、このような金属錯体を約650℃以下の温度で更に
除去してもよく、より高い温度を用いれば吸着性及び/
又は総吸着効率が増加する可能性がある。
又、本発明の方法は、金属−シアン錯体、金属−チオ
シアン酸錯体、金属−チオ硫酸錯体、金属クエン酸錯体
及び金属−EDTA錯体のうちの一種以上の錯体を含有する
廃水の錯体の量を減少させることにより、上記廃水を環
境的により許容できるようにするのに利用することもで
きる。特に、本発明では、写真処理、金属電気めっき、
無電解めっき、採鉱及び原鉱回収液等の廃水流の錯体含
有量を約1ppm未満、好ましくは約0.5、0.3又は0.1ppm未
満、最も好ましくは約50ppb以下(金属イオン基準で測
定)まで減少させることができる。
錯体を吸着している物質は、それ自体が環境的に許容
できるようになる。このことは、本発明により、金属錯
体全体が化学的且つ物理的に前記物質の構造上ではなく
その内部に吸着され、有害又は有毒な錯体がブルース石
又は他の環境的に許容される物質の安定な層間に効果的
にカプセル化されることを意味している。pHが約4又は
5未満である酸性溶液に溶解させないならば、下記で説
明するように再水和した構造体から許容できないレベル
の有害金属錯体が浸出するのは不可能であるので、上記
の飽和した物質は環境的にみて安全な状態に維持され
る。
上記した方法は、錯体の金属が銀、金、バリウム、カ
ルシウム、カドミウム、銅、鉄、マグネシウム、マンガ
ン、ニッケル、鉛、パラジウム、白金、ラジウム、ロジ
ウム、錫、ストロンチウム、バナジウム及び亜鉛から選
択される金属−配位子錯体を除去するのに特に適してい
る。除去される錯体のキレート化剤、キレーター又は配
位子(以下、「配位子」称する)は、シアンイオン、チ
オシアン酸イオン、チオ硫酸イオン、クエン酸イオン及
びエチレンジアミン四酢酸(EDTA)からなる群から選択
することができる。しかしながら、上記した両方の群は
単に代表例であり、本発明をこれらの錯体生成物質のみ
の除去に限定するものではない、ということを理解すべ
きである。実際のところ、本発明により吸着できる他の
配位子として、ニトリロ三酢酸(NTA)、トランス−1,2
−シクロヘキサジアミン四酢酸(cy−DTA)、ジエチレ
ントリアミン五酢酸(DTPA)、トリエチレンテトラアミ
ン六酢酸(TTHA)、グリコールエーテルジアミン四酢酸
(GETA)及びイミノ二酢酸(IDA)が挙げられる。
溶液から除去できる金属錯体(又はキレート)の具体
例としては、Au(CN)−及びAg(S2O3)−〔又はAg
(S2O32 -3〕等の貴金属−シアン錯体もしくは貴金属
−チオ硫酸錯体、Cu−Ni及び/又は亜鉛−クエン酸が挙
げられる。又、本発明を実施することにより、溶液中の
金属−EDTA含量を減少させることもできる。この場合の
金属は、好ましくは、銀、カルシムウ、銅、鉄、マグネ
シウム、ニッケル及び亜鉛から選択される。
一般的に、本発明は、か焼ハイドロタルク石は程度は
小さいが一価の錯体も吸着することもできるとはいえ、
二価、三価又は四価以上である金属−配位子錯体を吸着
するのにより一層向いている。いずれの操作理論にも限
定されることなく、本発明の好ましい態様は以下の機構
に従って進行すると信じられる。か焼(又は活性化)に
より、炭酸イオン及び水の両方とも、下式に従って塩基
性ハイドロタルク石構造体から排除される。
その後、か焼ハイドロタルク石を錯体含有溶液に接触
させることにより、この錯体が再水和により吸着剤構造
内の空アニオン位置を占める。このような物理吸着によ
り、理論最大吸着容量の約75〜90%、そして100%であ
っても可能である吸着容量の錯体吸着物質が生じる。上
記の機構はまた、なぜ本発明が二酸化炭素又は炭酸塩が
実質的に存在しない環境で進行すべきであるかも説明す
る。熱的活性化によりこれらの化合物のうち炭酸イオン
がハイドロタルク石から排除されるので、か焼ハイドロ
タルク石型生成物はより大きな親和性を示し、他のほと
んどの陰イオンを吸着する前に炭酸イオンを再吸着す
る。
添付のそれぞれの図面は、種々の典型的な金属−配位
子錯体に対するハイドロタルク石又は活性化ハイドロタ
ルク石の吸着能を示す吸着等温線を示している。例示さ
れた各錯体に関して、錯体吸着物質をそれぞれの量で添
加することにより実質的に全ての金属−配位子が吸着で
きた。しかしながら、ある種の錯体は、他の錯体よりも
容易に吸着された。
第1図aのグラフにおいて、y軸は、種々の量(pp
m)の銀(x軸)を含有する溶液と平衡状態にあるか焼
ハイドロタルク石(g)に吸着されている銀の量(mg)
を示している。第1図aに示されている試験した2つの
系のうち、錯化シアン及び遊離シアンイオン又はバック
グラウンドシアンイオンを包含する0.25g/の総シアン
イオンを含有する溶液は、約0.5g/の総シアンイオン
を含有する溶液よりもか焼ハイドロタルク石吸着剤の銀
吸着量が大きい。(吸着剤を添加した後に得られる溶液
のpHを測定したら約10.5であった。)第1図bには、か
焼ハイドロタルク石の吸着等温線が銀−シアン錯体の除
去に関する非か焼ハイドロタルク石の吸着等温線に対し
てプロットされている。このグラフから明らかなよう
に、両方の吸着剤は、pH約10.5で優れた効果を示す。
第2図では、か焼ハイドロタルク石吸着剤を、金−シ
アン錯体を含有する溶液に種々の量で添加した。この場
合も、0.25g/の金−シアン錯体を含有する溶液の方
が、同様の錯体を約0.5g/の濃度で含有する溶液より
も、吸着剤への表面吸着量が大きかった。
第3図は、pHが12.3であり且つ総チオ硫酸イオンと銀
イオンとのモル比10:1において、種々の銀濃度を有する
溶液中でか焼ハイドロタルク石によって吸着された銀−
チオ硫酸錯体の量を比較したものである。第4図は、総
クエン酸イオンと銅イオンとのモル比が様々である銅−
クエン酸錯体含有溶液に関するか焼ハイドロタルク石の
吸着等温線である。第5図及び第6図は、総EDTAと金属
イオンとの様々なモル比におけるか焼ハイドロタルク石
への銅−EDTA及びニッケル−EDTA錯体の吸着量を示した
ものである。これらの図から、か焼ハイドロタルク石と
非か焼ハイドロタルク石の両方が、特にアルカリ側のpH
値で金属−配位子錯体に対して非常に優れた吸着能を有
することが分かる。比較的低い濃度レベルにおいて、溶
液から金属錯体又はキレートを除去するか焼ハイドロタ
ルク石の性能は非常に高い状態に維持されている。遊離
又は非錯化配位子が過剰に存在すると、吸着容量がいく
らか減少するが、か焼ハイドロタルク石の表面部位には
遊離配位子イオンのある種の競争的吸着のあることが示
されている。
好ましい態様を説明してきたけれども、本発明は特許
請求の範囲内においてそれらの態様とは別に具体化する
ことができるということを理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
第1図aは、吸着剤の銀イオン吸着容量と溶液中の銀濃
度との関係によって表した、銀−シアン錯体についての
か焼ハイドロタルク石の吸着等温線を示すグラフであ
り、 第1図bは、銀−シアン錯体に関するか焼ハイドロタル
ク石の吸着等温線と非か焼ハイドロタルク石の吸着等温
線を比較するグラフであり、 第2図は、吸着剤の金吸着容量と溶液中の金濃度との関
係によって表した、金−シアン錯体についてのか焼ハイ
ドロタルク石の吸着等温線を示すグラフであり、 第3図は、本発明の一態様によりか焼ハイドロタルク石
によって吸着した銀−チオ硫酸錯体の量をプロットした
吸着等温線を示すグラフであり、 第4図は、銅イオンに対する総クエン酸イオンのモル比
を変えた溶液における銅−クエン酸錯体に関するか焼ハ
イドロタルク石の吸着等温線を示すグラフであり、 第5図は、銅イオンに対する総EDTAのモル比を種々の値
に変えた場合のCu−EDTA錯体に関するか焼ハイドロタル
ク石の吸着等温線を示すグラフであり、 第6図は、ニッケルイオンに対する総EDTAのモル比を種
々の値に変えた場合のNi−EDTA錯体に関するか焼ハイド
ロタルク石の吸着等温線を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 チャナキャ ミスラ アメリカ合衆国,ペンシルバニア 15239, ピッツバーグ,パイン バレ ー ドライブ 714 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C02F 1/28 C02F 1/58 - 1/64

Claims (25)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)溶液を、式AwBx(OH)yCz・nH2O
    (式中、Aは二価金属陽イオン、Bは三価金属陽イオ
    ン、Cは一価〜四価陰イオンを表し、w,x,y,z及びnは
    次の条件、即ち、0<z≦x≦4≦w≦y/2及び12≧n
    ≧3x/2を満足する整数である)を有する化合物、この化
    合物のか焼物及びそれらの混合物から選択される物質と
    接触させる工程、 (b)上記物質を上記溶液から分離する工程、 を包含している、溶液中の陰イオン金属−配位子錯体の
    量を減少させる方法。
  2. 【請求項2】前記化合物が式A6B2(OH)16C・4H2Oを有
    する、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】AがMg+2,Ni+2,Fe+2及びZn+2からなる群か
    ら選択されるものであり、BがAl+3,Fg+3及びCr+3から
    なる群から選択されるものであり、CがOH-,Cl-,Br-,NO
    3 -,CH3COO-,CO3 -2,SO4 -2,PO4 -3,Fe(CN)6 -3及びFe(C
    N)6 -4からなる群から選択されるものである、請求項2
    記載の方法。
  4. 【請求項4】前記化合物が天然又は合成ハイドロタルク
    石、パイロオーライト及びタコバイトから選択される、
    請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】前記物質がか焼されたハイドロタルク石か
    ら本質的になる、請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】除去すべき錯体が二価以上のものである、
    請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】前記錯体の金属がAg,Au,Ba,Ca,Cd,Cu,Fe,M
    g,Mn,Ni,Pb,Pd,Pt,Ra,Rh,Sn,Sr,V及びZnから選択され
    る、請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】前記錯体の配位子が、シアンイオン、チオ
    シアン酸イオン、チオ硫酸イオン、クエン酸イオン及び
    エチレンジアミン四酢酸(EDTA)から選択される、請求
    項1記載の方法。
  9. 【請求項9】除去すべき錯体が貴金属−シアン錯体であ
    る、請求項8記載の方法。
  10. 【請求項10】除去すべき錯体が銀−チオ硫酸錯体又は
    金−チオ硫酸錯体である、請求項8記載の方法。
  11. 【請求項11】除去すべき錯体が銅−クエン酸錯体、ニ
    ッケル−クエン酸錯体又は亜鉛−クエン酸錯体である、
    請求項8記載の方法。
  12. 【請求項12】除去すべき錯体が金属−EDTA錯体であ
    り、当該金属がAg,Ca,Cu,Fe,Mg,Ni及びZnから選択され
    ている、請求項8記載の方法。
  13. 【請求項13】前記工程(a)が、前記物質の十分な量
    を前記溶液に添加して前記錯体の実質的に全量を除去す
    ることを包含している、請求項1記載の方法。
  14. 【請求項14】前記工程(a)が、前記溶液に前記物質
    から本質的になる内容物の入った容器を通過させること
    を包含している、請求項1記載の方法。
  15. 【請求項15】前記工程(b)が、濾過、重力沈降及び
    遠心分離のうちの一つ以上により前記溶液から前記物質
    を除去することを包含している、請求項1記載の方法。
  16. 【請求項16】陰イオン金属−配位子錯体を含有する溶
    液を処理する方法であって、 (a)式A6B2(OH)16C・4H2O(式中、AはMg+2,Ni+2,F
    e+2及びZn+2からなる群から選択されるものであり、B
    はAl+3,Fg+3及びCr+3からなる群から選択されるもので
    あり、CはOH-,Cl-,Br-,NO3 -,CH3COO-,CO3 -2,SO4 -2,PO4
    -3,Fe(CN)6 -3及びFe(CN)6 -4からなる群から選択さ
    れるものである)を有する化合物を用意する工程、 (b)溶液をその錯体含量を1ppm未満に減少させるのに
    十分な量の上記化合物と接触させる工程、を包含してい
    る、上記の方法。
  17. 【請求項17】前記工程(b)に先立ち、400℃〜650℃
    の間の一つ以上の温度で前記化合物をか焼することを更
    に包含している、請求項16記載の方法。
  18. 【請求項18】前記溶液から錯体飽和化合物を除去する
    工程(c)を更に包含している、請求項16記載の方法。
  19. 【請求項19】前記錯体の金属がAg,Au,Ba,Ca,Cd,Cu,F
    e,Mg,Mn,Ni,Pb,Pd,Pt,Ra,Rh,Sn,Sr,V及びZnから選択さ
    れ、前記配位子がシアンイオン、チオシアン酸イオン、
    チオ硫酸イオン、クエン酸イオン及びエチレンジアミン
    四酢酸(EDTA)から選択される、請求項16記載の方法。
  20. 【請求項20】前記錯体が貴金属−シアン錯体又は貴金
    属−チオ硫酸錯体である、請求項19記載の方法。
  21. 【請求項21】前記錯体が金属−EDTA錯体であり、当該
    金属がAg,Ca,Cu,Fe,Mg,Ni及びZnから選ばれている、請
    求項19記載の方法。
  22. 【請求項22】前記工程(b)が、前記溶液をその錯体
    含量を0.1ppm未満に減少させるのに十分な量の前記化合
    物と接触させることを包含している、請求項16記載の方
    法。
  23. 【請求項23】金属−シアン錯体、金属−チオシアン酸
    錯体又は金属−チオ硫酸錯体を含有する溶液を、ハイド
    ロタルク石、か焼したハイドロタルク石及びそれらの混
    合物から選択される化合物から本質的になる十分な量の
    物質と接触させることを包含している、金属−シアン錯
    体、金属−チオシアン酸錯体又は金属−チオ硫酸錯体を
    含有する溶液から当該錯体を実質的に全量除去する方
    法。
  24. 【請求項24】金属−クエン酸錯体を含有する溶液を、
    ハイドロタルク石、か焼したハイドロタルク石及びそれ
    らの混合物から選択される化合物から本質的になる十分
    な量の物質と接触させることを包含している、金属−ク
    エン酸錯体を含有する溶液から当該錯体を実質的に全量
    除去する方法。
  25. 【請求項25】金属−エチレンジアミン四酢酸(EDTA)
    錯体を含有する溶液を、ハイドロタルク石、か焼したハ
    イドロタルク石及びそれらの混合物から選択される化合
    物から本質的になる十分な量の物質と接触させることを
    包含している、金属−エチレンジアミン四酢酸(EDTA)
    錯体を含有する溶液から当該錯体を実質的に全量除去す
    る方法。
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