JP2856793B2 - 複合材料およびその製造法 - Google Patents

複合材料およびその製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の背景〕 <技術分野> 本発明は、ガラスと有機高分子化合物とからなる複合
材料およびその製造法に関するものである。
本発明によれば、ガラスおよび有機高分子化合物とが
微細かつ実質的に均一に分散した混合物が得られるの
で、本発明は、ガラスおよび有機高分子化合物の混合方
法およびそれらの産物に係る発明としてもとらえること
ができる。
<従来技術> 材料としてのガラスおよび有機高分子化合物(例え
ば、プラスチック)は、これまで日常社会の各分野に広
範に利用されているが、これらの材料にも物性的な欠点
のあることを周知である。
例えば、ガラスについてみれば、化学的に安定であ
り、透明性、ガス遮断性等に優れた性質を有するが、そ
の反面、脆くて破壊され易く、重く、また、変形が困難
(折り曲げが困難)等の問題点が指摘されている。
一方、プラスチックは、一般に軽量であり、折り曲げ
が可能であるが、一般に特有の臭気を有し、ガス遮断性
も必ずしも充分とはいえなかった。ガス遮断性不良の問
題は、特に肉厚が薄い成形品で顕著に表われる。そし
て、化学的安定性も一般的にガラスに比べて著しく劣る
といえる。
従来より、ガラスおよびプラスチックは、数々の分野
において利用されてきている。そのような利用分野の一
つとして、例えば、各種液体製品の容器としての利用が
ある。液体製品の容器は、かつてはガラス製のものが主
流であったが、重量や強度の点から、次第にプラスチッ
ク製のものにとって変わられようとしている。
しかし、プラスチックはガス遮断性が充分でないこと
から、この容器に充填された飲料が外部の酸素により酸
化されたり、炭酸飲料の炭酸ガスが外部に逸散したりす
ることがあった。
そこで、プラスチックのガス遮断性を改善するために
数々の対策がとられてきた。たとえば(イ)ガス遮断性
が向上したプラスチックの開発、(ロ)プラスチックフ
ィルムの間に、ガス遮断材(例えば、ガス遮断性の良好
なプラスチックフィルム、金属箔)を挿入して多層化す
る方法、(ハ)プラスチック表面に、ガラス、セラミッ
ク等の薄膜を蒸着により形成させる方法などが提案され
ている。
しかしながら、これらの方法によるものは、ガス遮断
性が依然として満足なレベルにないか、あるいは成形性
が不十分であるか、あるいは外部からの衝撃や熱環境の
変化等によって破損し易いものであるか、あるいはコス
ト等の点から、必ずしも満足すべきものとは言えなかっ
た。
ガラスと有機高分子化合物とを混合してなる複合材料
を得る方法としては、微粉状のガラスを溶融ないし流動
状態にある有機高分子化合物とを混合する方法がある。
この方法において、ガラスと有機高分子化合物とがより
微視的に混合された複合材料を得るためには、より微細
なガラスを用いることが考えられる。市販されている微
粉状ガラスは、粒子径が高々10〜20ミクロン程度のもの
であるが、これより更に微細なガラスを得ることは、技
術的にも経済的にも多くの困難を伴う。
例えば、ボールミル、ジェットミル等による乾式粉砕
方法には、微粒子化による粒子間の付着性、凝集性の増
加により、ミル内でのガラス粒子の固結や粉砕エネルギ
ーの緩衝作用によって粉砕が進行しにくいという問題点
があり、また、粉砕を懸濁状態で行う湿式粉砕法には、
ガラス表面積の急激な増加によってガラスの可溶成分
(例えば、アルカリ類、B2O3、P2O5等)が溶出しやすく
て、その性質が劣化しやすいという問題点があって、い
ずれにしてもコスト上昇や不純物の混入が避け難い。
また、微粉状ガラスと有機高分子化合物との混合上の
問題点として、ガラスの表面積の増大による表面エネル
ギーの影響により、微粉状ガラスと有機高分子化合物と
の混合が容易でないという問題点がある。この問題点
は、微粉状ガラスの表面を例えば界面活性剤等の処理剤
で表面改質することによって、ある程度の解決がはから
れている。しかし、そのような処理剤の添加は、複合材
の物性に影響を与えがちである。
〔発明の概要〕
<要旨> 本発明は、ガラスと有機高分子化合物とを微細に混合
することにより、ガラスまたは有機高分子化合物にみら
れた欠点が補われた、両物質とは質的に異なる機能性を
有する複合材料を、特定の低融点ガラスおよび特定の混
合条件を採用することにより提供しようとするものであ
る。
したがって、本発明による複合材料は、100〜250℃の
温度において共に溶融可能なガラス10〜95重量%と有機
高分子化合物5〜90重量%とからなる複合材料であっ
て、一方の成分である上記ガラスまたは上記有機高分子
化合物が分散粒子として他方の成分中に実質的に均一に
分散してなり、かつ複合材料中のガラスおよび有機高分
子化合物がそれぞれ溶融状態を経て形成されたものであ
ること、を特徴とするものである。
また、本発明による複合材料の製造法は、100〜250℃
の温度において共に溶融可能なガラス10〜95重量%と有
機高分子化合物5〜90重量%とを、溶融状態において混
合して一方を他方に分散させて製造すること、を特徴と
するものである。
このような本発明による複合材料は、ガラスと有機高
分子化合物とが共に溶融状態下において混合されて得ら
れたものであって、ガラスと有機高分子化合物とが緊密
微細に混合、分散されてなるものである。
したがって、従来の、ガラス繊維、ガラスビーズある
いは微粉状ガラス等が実質的に固体状態で有機高分子化
合物と混合されてなる複合材料とは、分散粒子の大き
さ、分散粒子の形態ないしその分散状態が異なるものと
考えられる。
<効果> 本発明による複合材料は、ガラスと有機高分子化合物
とが実質的に均一にかつ微細(分散粒子の直径が0.1〜1
0μ程度)に分散してなるものである。
したがって、このような複合材料は、ガラスまたは有
機高分子化合物にみられた数々の諸性質を合せ持つもの
であって、その結果として、一般に上記各物質において
欠点とされていた性質が改良されたものである。すなわ
ち、本発明による複合材料は、ガラス材に比べて軽量で
あり、また、常温でもある程度の変形が可能であるため
に、破損しにくく、加工が容易である。また、本発明に
よる複合材料は、その成分である有機高分子化合物それ
自身に比べて化学的に安定である。
本発明による複合材料の製造法は、100〜250℃という
温度領域を採用するものである。この温度は、一般の有
機高分子化合物の酸化あるいは分解温度より十分に低い
温度であるので、有機高分子化合物が劣化するのを避け
ることができる。このような比較的低温度条件を採用で
きたことにより、従来は酸化等の問題から採用できなか
った有機高分子化合物をも用いることが可能になった。
また、本発明による製造法は、不純物混入の可能性が低
く、混合をいたって簡便かつ短時間で行うことができ
る。このことは、製造コスト的にも有利であるといえ
る。
このような本願発明による複合材料は、その優れた諸
性質を利用して、各種用途に用いることができる。
〔発明の具体的説明〕
<ガラス> 本発明において用いられるガラスは、100〜250℃、好
ましくは150〜200℃、という温度領域で溶融可能なもの
でありかつ上記温度範囲において有機高分子化合物(微
細後記)と良好な分散状態が得られるものである限り、
任意のものを用いることができる。ここで、「溶融可
能」とは、粘度が104pois以下であることをいう。
このような本発明に使用可能なガラスは、ガラス転移
点が50〜150℃、好ましくは70〜120℃、ガラス屈伏点が
90〜170℃、好ましくは100〜150℃、の範囲内にあるも
のである。
本発明において好ましいガラスとしては、 (イ)SnF2−P2O5系のガラス(SnF230〜80%程度(%
は、重量%を表す。以下同じ)、好ましくは50〜70%、
P2O520〜70%程度、好ましくは25〜50%のもの) (このSnF2−P2O5系のガラスは、必要に応じて他の成分
(好ましくは、PbO、PbCl2、PbF2、AlF3、BaF2、特にPb
O、PbCl2)を25%程度まで含むことができる)、および
(ロ)ZnCl2−P2O5系のガラス(ZnCl215〜75%程度、好
ましくは30〜70%、P2O525〜85%程度、好ましくは30〜
70%のもの)(このZnCl2−P2O5系のガラスは、必要に
応じて他の成分(好ましくは、PbO、PbCl2、AlF3、Ba
F2、特にPbO、PbCl2)を25%程度まで含むことができ
る)を挙げることができる。
ガラスは、透明なものであっても、また着色されてい
るものであってもよいが、複合体の適用用途が拡がると
いう点からは、実質的に透明であるものが好ましい。
ガラスは、複数種の混合物であっても良い。
<有機高分子化合物> 本発明において用いられる有機高分子化合物は、100
〜250℃、好ましくは150〜200℃、という温度領域で溶
融可能なものでありかつ上記温度範囲において前記ガラ
スと良好な分散状態が得られるものである限り、任意の
ものを用いることができる。ここで、「溶融可能」と
は、粘度が104pois以下であることをいう。
このような本発明に使用可能な有機高分子化合物の一
つの具体例は、例えばプラスチックまたはエラストマー
である。この場合の「プラスチック」も、ある程度のゴ
ム状弾性を有するものが好ましい。一方、エラストマー
も、熱可塑性エラストマーのようにある程度のプラスチ
ックとしての性質を有するものが好ましいことがある。
そのような有機高分子化合物の一例としては、熱可塑性
エラストマー(例えば、(イ)スチレン系、(ロ)オレ
フィン系、(ハ)エステル系、(ニ)ウレタン系、
(ホ)塩化ビニル系、(ヘ)ポリアミド系、(ト)フッ
素系、(ヘ)その他)を挙げることができる。
上記の熱可塑性エラストマーは、ゴム成分(例えば、
ポリブタジエン、脂肪族ポリエステル、脂肪族ポリエー
テル、可塑化ポリ塩化ビニル、フッ素ゴム等)と樹脂成
分(例えば、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、結晶性ポリエステル、結晶性ポリアミド、フッ素
樹脂等)とを、ブレンドまたは重付加、重縮合ないしグ
ラフト共重合させることによって得ることができる。
<複合材料> 本発明による複合材料は、100〜250℃の温度において
共に溶融可能なガラス10〜95重量%と有機高分子化合物
5〜90重量%とからなるものであって、一方の成分であ
る上記ガラスまたは上記有機高分子化合物が分散粒子と
して他方の成分中に実質的に均一に分散してなり、かつ
複合材料中のガラスおよび有機高分子化合物がそれぞれ
溶融状態を経て形成されたものであること、を特徴とす
るものである。
複合材料中のガラスと有機高分子化合物との割合は、
目的とする複合材料の物性ならびに具体的用途に応じて
適宜決定することができるが、好ましくはガラスが20〜
80重量%、有機高分子化合物が20〜80重量%、特に好ま
しくはガラスが30〜70重量%、有機高分子化合物が30〜
70重量%、であるものである。ガラスと有機高分子化合
物との割合を上記範囲内で変更することにより、ガラス
が分散粒子として存在するもの、有機高分子化合物が分
散粒子として存在するもの、あるいはこれらの中間段階
にある複合材料を得ることができる。
分散粒子の粒子径は、0.1〜10μ、好ましくは0.5〜5
μ、である。
本発明による複合材料の好ましい具体例の一つは、
「有機高分子化合物」が熱可塑性エラストマーであっ
て、その分散相にガラスが分散してなるものである。
<複合材料の製造> 本発明による複合材料の製造法は、100〜250℃の温度
において共に溶融可能なガラス10〜95重量%と有機高分
子化合物5〜90重量%とを、溶融状態において混合して
一方を他方に分散させて製造すること、を特徴とするも
のである。ここで、「溶融状態において混合して一方を
他方に分散させ」とは、共に溶融状態にあるガラスと有
機高分子化合物とを、分散相が数ミクロン以下、特にサ
ブミクロン、のオーダーとなるように緊密に混合して、
一方を他方に分散させることを言うものである。
本発明では、ガラスと有機高分子化合物とを「溶融状
態において混合して一方を他方に分散させ」る前段階に
おいて、ガラスと有機高分子化合物とを予備的に混合す
ることができ、そのような予備的混合が実施されたもの
は、本発明の好ましい一実施態様をなすものである。こ
の予備的混合は、例えば共に溶融状態でないガラスおよ
び有機高分子化合物とを混合したり、溶融状態でないガ
ラスと溶融状態の有機高分子化合物とを混合したり、あ
るいは溶融状態のガラスと溶融状態でない有機高分子化
合物とを混合したりして行うことができる。予備的混合
に際しては、ガラスおよび(または)有機高分子化合物
は(それらが溶融状態でない場合には)、微粉状(粒子
径0.1〜3mm程度)であることが普通である。
本発明の複合材料を製造するにあたっては、本発明の
趣旨に反しない限りにおいて、必要に応じて他の成分、
例えば、PbO−B2O3系低融点ガラス、シリコーン化合
物、カルコゲ系ガラス等を用いることができる。従っ
て、本発明による複合材料ならびにその製造法は、その
ような合目的的な第三成分ならびにその添加工程を含ん
でなるものを包含する。
<実験例> 実施例1 「ガラス」として、SnF2−P2O5系のガラス、SnF2:6
7.2%およびP2O5:32.8%(いずれも重量%)の化学組成
のものを選び、原料としてSnF2およびNH4H2PO4を用い
た。このガラスの物性は、下記の通りである。ガラス転
移点:113℃、ガラス屈伏点:129℃、熱膨脹係数:260×10
-7
この原料(バッチ)を450℃で15分間溶融した後、流
し出して急冷した後、粉砕して粉末状とした。
「有機高分子化合物」として、スチレン変性エチレ
ン−プロピレンブロック共重合体(クラレ(株)製、商
品名:KL−2043)にプロセスオイル(出光石油化学
(株)製、商品名:PW−90)を1:1(重量比)の割合で添
加して、エラストマー化させたものを使用した。得られ
たエラストマーの物性は、下記の通りである。スチレン
含量:13重量%、比重:0.89、破断強度:122kg/cm2、破断
伸度:1110%、硬度(JIS A):36、熱分解温度:約300
℃。
次に、上記およびを1:0.5(重量比)の割合で混
合した。なお、このは、粒径1mm程度に粗粉砕したも
のを用い、一方、はペレット状状(粒径1〜2mm)の
ものを用いた。この混合物を混練機(東洋精機社製、商
品名:ラボプラストミル(30C 150型)で180℃、30分
間、ローラー回転子(100rpm.)で混練処理した後、フ
ィルム化した。このフィルムは、折り曲げが可能であ
り、所期の要求物性を充足していた。
実施例2 「ガラス」として、実施例1のと同じものを使用
した。
「有機高分子化合物」として、スチレン変性エチレ
ン−プロピレンブロック共重合体(クラレ(株)製、商
品名:KL−2002)にプロセスオイル(出光石油化学
(株)製、商品名:PW−90)を1:1(重量比)の割合で添
加して、エラストマー化させたものを使用した。得られ
たエラストマーの物性は、下記の通りである。スチレン
含量:13重量%、比重:0.89、破断強度:120kg/cm2、破断
伸度:580%、硬度(JIS A):80、熱分解開始温度:約
300℃。
次に、上記およびを3:1(重量比)の割合で混合
し、160℃で30分間、実施例1の方法で混練した後、フ
ィルム化した。このフィルムは、折り曲げが可能であ
り、所期の要求物性を充足していた。
実施例3 「ガラス」として、SnF2−F2O5−PbO系のガラス、S
nF2:62.3%、P2O5:37.7%、(いずれも重量%)の化学
組成のものを選び、原料としてSnF2、NH4H2PO4およびPb
Oを用いた。このガラスの物性は、下記の通りである。
ガラス転移点:139℃、ガラス屈伏点:153℃、熱膨脹係
数:275×10-7
この原料(パッチ)を450℃で15分間溶融した後、流
し出して急冷した後、粉砕して粉末状とした。
「有機高分子化合物」として、実施例1のと同じ
ものを使用した。
次に、上記およびを1:1(重量比)の割合で混合
し、200℃で30分間、実施例1の同じ方法で混練した
後、フィルム化した。このフィルムは、折り曲げが可能
であり、所期の要求物性を充足していた。
実施例4 「ガラス」として、実施例3のと同じものを使用
した。
「有機高分子化合物」として、実施例2のと同じ
ものを使用した。
次に、上記およびを3:1(重量比)の割合で混合
し、200℃で30分間、実施例1と同じ方法で混練した
後、フィルム化した。このフィルムは、折り曲げが可能
であり、所期の要求物性を充足していた。
実施例5 「ガラス」として、ZnCl2−P2O5−PbO系ガラスを用
いた。このガラスの組成および物性は、下記の通りであ
る。ZnCl2:60%、P2O5:30%、PbO:10%(いずれも重量
%)、ガラス転移点:133℃、ガラス屈伏点:155℃、熱膨
脹係数:84×10-7
「有機高分子化合物」として、実施例1のと同じ
ものを使用した。
次に、上記のおよびを1:5(重量比)の割合で混
合し、200℃、30分間、実施例1と同じ方法で混練した
後、フィルム化した。このフィルムは、折り曲げが可能
であり、所期の要求物性を充足していた。
この試料を電子顕微鏡で観察したところ、0.2〜2μ
程度に微細化されたガラス粒子が有機高分子化合物中に
均一分散されていることが確認された(第1図参照)。
実施例6 「ガラス」として、ZnCl2−P2O5−AlF3系ガラスを
用いた。このガラスの組成および物性は、下記の通りで
ある。ZnCl2:65%、F2O5:30%、AlF3:5%(いずれも重
量%)、ガラス転移点:125℃、ガラス屈伏点:145℃、熱
膨脹係数:206×10-7
「有機高分子化合物」として、実施例2のと同じ
ものを使用した。
次に、上記のおよびを1:2(重量比)の割合で混
合し、200℃、30分間、実施例1と同じ方法で混練した
後、フィルム化した。このフィルムは、折り曲げが可能
であり、所期の要求物性を充足していた。
この試料を、電子顕微鏡で観察したところ、1〜3μ
程度に微細化されたガラス粒子が有機高分子化合物中に
均一分散されていることが確認された(第2図参照)。
実施例7 「ガラス」として、ZnCl2−P2O5−PbCl2系ガラスを
用いた。このガラスの組成および物性は、下記の通りで
ある。ZnCl2:40%、P2O5:50%、PbCl2:10%(いずれも
重量%)、ガラス転移点:72℃、ガラス屈伏点:94℃、熱
膨脹係数:106×10-7
「有機高分子化合物」として、熱可塑性フッ素ゴム
(ダイキン社製、商品名:ダイエルサーモプラスチック
T−630)を用いた。この熱可塑性フッ素ゴムの物性
は、下記の通りである。
比重:1.89、破断強度:20.4kg/cm2、破断伸度:>1000
%、硬度(JIS A):61、融点:約160℃、熱分解開始
温度:約400℃。
次に、上記のおよびを1:1(重量比)の割合で混
合し、180℃、30分間、実施例1と同じ方法で混練した
後、フィルム化した。このフィルムは、折り曲げが可能
であり、所期の要求物性を充足していた。
この試料を、電子顕微鏡で観察したところ、0.5〜2
μ程度に微細化されたガラス粒子が有機高分子化合物中
に均一分散されていることが確認された(第3図参
照)。
実施例8 下記の試料および混練条件で複合材料を製造し、得ら
れた符号材料について硬度を測定した。
1 試料 樹脂:スチレン変性エチレン−プロピレンブロック共重
合体(クラレ(株)製、商品名:KL−2043) 可塑剤:プロセスオイル(パラフィン系)(出光石油化
学(株)製、商品名:PW−90) ガラス:SnF2−P2O5系ガラス(SnF2:70%、P2O5:30%
(いずれも重量%)) 2 混練条件 上記の樹脂、可塑剤およびガラスを下記の第1表に記
載される割合で混練した。
混練条件は、下記の通りである。
混練機(東洋精機社製、商品名:ラボプラストミル
(30C150型))で150℃、20分間、ローラー回転子(50r
pm)。
3 測定結果
【図面の簡単な説明】
第1図〜第3図は、本発明による複合材料の粒子構造を
示す電子顕微鏡写真である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // C08L 101:00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】100〜250℃の温度において共に溶融可能な
    ガラス10〜95重量%と有機高分子化合物5〜90重量%と
    からなる複合材料であって、一方の成分である上記ガラ
    スまたは上記有機高分子化合物が分散粒子として他方の
    成分中に実質的に均一に分散してなり、かつ複合材料中
    のガラスおよび有機高分子化合物がそれぞれ溶融状態を
    経て形成されたものであることを特徴とする、複合材
    料。
  2. 【請求項2】分散粒子径が0.1〜10μである、請求項1
    記載の複合材料。
  3. 【請求項3】分散粒子がガラスである、請求項1または
    2記載の複合材料。
  4. 【請求項4】ガラスが、SnF2−P2O5系またはZnCl2−P2O
    5系のいずれかである、請求項1、2または3記載の複
    合材料。
  5. 【請求項5】有機高分子化合物が熱可塑性エラストマー
    である、請求項1、2、3または4記載の複合材料。
  6. 【請求項6】100〜250℃の温度において共に溶融可能な
    ガラス10〜95重量%と有機高分子化合物5〜90重量%と
    を、溶融状態において混合して一方を他方に分散させて
    製造することを特徴とする、複合材料の製造法。
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