JP2854461B2 - 油圧式吸排気弁駆動装置 - Google Patents
油圧式吸排気弁駆動装置Info
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Description
気弁駆動装置の改良に関するものである。
方式としては、機械式の動弁装置が採用されている。こ
れは、カム軸に設けられたカムで押棒を昇降させ、揺れ
腕を介して弁を開閉させる機構であって、弁の閉止には
ばねの弾性力を用いている。
ダの頂部に排気弁が設けられたいわゆるユニフロー式機
関が主流となっている。このユニフロー式機関では、排
気弁の動弁装置として、前述した機械式の機構のほか、
油圧式の機構が用いられるようになっている。これは、
カム軸に設けられたカムでプランジャ室内のプランジャ
を昇降させ、プランジャ室内の作動油を吐出させる。そ
して、プランジャ室から吐出した高圧の作動油を排気弁
の油圧式動弁機構に直接送り込んで該排気弁を駆動する
ものである。
られていた従来の油圧式弁駆動装置によれば、前後進の
切替え時にカム軸を移動すると、前後進カムの切替え斜
面によりプランジャ室内に油圧が発生するため、カム軸
移動用に大きなサーボシリンダが必要であり、かつカム
切替え斜面を損傷させる等の問題があった。
駆動装置は、クランク軸に連動するカム軸と前記カム軸
に設けられたカムがケース内に収納された内燃機関に適
用される油圧式吸排気弁駆動装置において、プランジャ
室と、前記プランジャ室に設けた作動油の供給孔と作動
油の供給源を接続する通路と、前記プランジャ室と吸排
気弁の油圧動弁機構を接続する通路と、前記カムに従動
して前記プランジャ室内で移動することにより前記プラ
ンジャ室から吸排気弁の油圧動弁機構に作動油を送り出
して前記内燃機関の吸排気弁を駆動するプランジャと、
常態で入口側から出口側への作動油の流れを許容し、そ
の反対側への作動油の流れを阻止する一対の逆止弁と、
前記各逆止弁にそれぞれ対応して設けた一対の開放手段
と、前記作動油の供給源と前記各逆止弁の入口側を接続
する通路と、前記プランジャ室の側部に設けた排出孔と
頂部に設けた吐出孔とから送り出される作動油を前記各
逆止弁の出口側にそれぞれ供給する一対の通路とが、前
記カムの近傍において前記ケースに形成された開口部に
取り外し可能に固定されたブロック内に設けられ、さら
に前記一対の逆止弁と一対の開放手段は、前記プランジ
ャ室の上方において、前記プランジャ室と油圧動弁機構
を接続する通路を挟んで、その両側に前記プランジャ室
の軸方向に略直交して形成された一対の孔に設けられて
いることを特徴とする。
は、カムの駆動で上昇するプランジャに圧縮されて吐出
され、吸排気弁の油圧動弁機構に送られる。前後進切替
え時、作動油に油圧を発生させたくない場合には、開放
手段を作動させて逆止弁のシート面を開放する。プラン
ジャが上昇してプランジャ室から押出された作動油は、
逆止弁の出口側に導かれ、その開放されたシート面を経
て作動油の供給源に逆流する。従ってプランジャ室内の
作動油には油圧が発生しない。
する。本実施例は、4サイクルディーゼル機関におい
て、吸排気弁の油圧動弁機構を駆動する油圧式吸排気弁
駆動装置1(以下、本装置1と呼ぶ。)に関するもので
ある。
4サイクルディーゼル機関は自己逆転機関であり、クラ
ンク軸と連動するカム軸2には、吸気弁用及び排気弁用
のダブルカム3,4がそれぞれ設けられている。5は燃
料カムである。なお、排気弁側の機構と吸気弁側の機構
は全く同じ構成である。
ン7を介してローラガイド8に取付けられている。この
ローラガイド8は中空であり、ダブルカム3の回転に連
動し、ブシュ9の内面に沿って上下に摺動できる。
部10aには、内部に作動油の径路等が形成されたブロ
ック11が取付けられている。このブロック11の下面
には、プランジャ室cが開口して形成されている。そし
て、前記ローラガイド8を案内している前記ブシュ9
は、プランジャ室cが開口した該ブロック11の下面に
取付けられている。
開放された円筒形のライナ13が設けられている。この
ライナ13の内部には、プランジャ14が上下摺動自在
に設けられている。該プランジャ14の下面には押棒1
5が設けられている。押棒15は前記ローラガイド8の
内部に挿入され、ローラガイド8の内部に設けられた受
金16にばね17の弾性力をもって当接している。
動油の通路等について説明する。図2及び図3に示すよ
うにブロック11に設けられた供給口aには、図1に示
すように作動油の供給源が接続されている。図1〜図3
に示すように、供給口aから供給された作動油は、通路
b、ニードル弁18を介して、プランジャ室cのライナ
13に形成された供給孔shからプランジャ室c内に入
るようになっている。
された作動油は、プランジャ室cの頂部に形成された吐
出孔seから吐出され、図1〜図3に示すように通路d
を経て図示しない吸排気弁の油圧動弁機構へと送られる
ようになっている。
は、逆止弁である低負荷切替弁Aと、逆止弁である前後
進切替弁Bとが設けられている。両弁A,Bとも基本的
な構成は次の通りである。即ち、ブロック11に形成さ
れた孔19の片側には、プラグ20を介して略円筒形の
弁ケース21が固定されている。弁ケース21の内部に
は、弁体22が摺動自在に設けられている。弁体22と
前記プラグ20の間には付勢手段としてのばね23が設
けられており、付勢された弁体22が弁ケース21とシ
ート面24で接触し、切替弁A,Bの入口h側と出口g
側とが常時連通しないようになっている。また、この切
替弁A,Bの弁ケース21及び弁体22には、出口g側
に連通する通路fが設けられている。
Bが片側に設けられている前記ブロック11の孔19の
他方側には、各切替弁A,Bを開放する開放手段とし
て、制御ピストン30,30がそれぞれ設けられてい
る。制御ピストン30の一端に設けられた棒体31は前
記切替弁A,Bの弁体22を出口g方向に押せるように
なっている。制御ピストン30と弁ケース21の間には
ばね32が設けられており、前記棒体31が弁体22か
ら離れるように制御ピストン30を付勢している。
ない空気供給手段に接続されるフランジ33が取付けら
れている。このフランジ33の孔に空気を供給すれば、
ピストン30が作動して棒体31が弁体22を出口g側
に押し、切替弁A,Bのシート面24が開放される。
1には、前記供給口aに連通して通路mが形成されてい
る。この通路mは、前記各制御ピストン30,30の近
傍において、ブロック11の各孔19にそれぞれ連通し
ており、従って前記各切替弁A,Bの入口h側にそれぞ
れ接続連通されている。
は通路eが分岐している。この通路eは、前後進切替弁
Bの通路fを介して前後進切替弁Bの出口g側に接続連
通している。
ライナ13には、前記供給孔shよりもやや上方の適宜
位置に作動油の排出孔slが形成されている。
は、ブロック11内に形成された通路j,k,lを介し
て、前記低負荷切替弁Aの通路fに接続されており、従
って低負荷切替弁Aの出口g側に接続連通されている。
通常運転時、(2)低負荷運転時、(3)前後進切替時
の3つの場合に分けて説明する。
を経てプランジャ室c内に供給される。この際、ニード
ル弁18によって作動油の流量を調節することにより、
吸排気弁の開閉タイミング調整をすることができる。
ると、プランジャ室c内の作動油が圧縮され、高圧の作
動油が吐出孔seから通路dに吐出する。この時、高圧
の作動油は通路eを通って前後進切替弁Bの通路fから
出口g側にも供給される。これによって前後進切替弁B
のシート面24は確実に閉止される。
がばね17の力で下降すると、作動油は通路dからプラ
ンジャ室cへと逆流し、プランジャ室c内及びプランジ
ャ室cに連通する高圧側の作動油の圧力が下がる。これ
によってプランジャ室c内の圧力は作動油の供給圧力よ
りも低下し、前記前後進切替弁Bのシート面24が開放
される。このため、供給口aから供給された作動油は、
前後進切替弁Bの入口h、同切替弁Bのシート面24を
流れ、同切替弁Bの通路f、通路eを経てプランジャ室
c内に入り、油漏分のみが補給される。
ごとに油漏分を確実に補給することができるので、次の
動作時には、作動油に高圧を発生させて吸排気弁を確実
に駆動することができる。
ると、不完全燃焼傾向となる。そこで、低負荷運転時に
は、燃料噴射目盛の指示、機関回転数、給気圧力等のピ
ックアップ信号を用いて図示しない制御空気系の電磁弁
を作動させ、前記低負荷切替弁A側の制御ピストン30
に制御空気を送る。
体22を出口g側に移動させて同切替弁Aのシート面2
4を開放する。
ャ室c内の作動油は排出孔slから通路j,k,lに流
れ、低負荷切替弁Aの通路f及びシート面24を通り、
同切替弁の入口hから通路mを経て供給孔aに逆流す
る。従って、この間、プランジャ室c内の作動油は高圧
にならない。
止されると、プランジャ室c内の油圧が上昇して(1)
で説明した通常運転時と同一の作動行程となる。
Aを作動させると、作動油が高圧となって吐出されてい
くタイミングが変化する。即ち、プランジャ室cの供給
孔shを排出孔slの間隔を適宜に設定しておくことに
より、低負荷運転時に吸排気のタイミングを任意に変更
することができる。
ーバラップ部分があるが、同図中破線で示すように両弁
の作動タイミングを変えれば、そのオーバラップ量を通
常運転時に比べて減少させることができる。
作動油の油圧を調整することにより吸排気弁のリフトを
変更することができるので、吸排気弁のリフト及びタイ
ミングの双方を変更すれば、図6に示すような吸排気弁
の作動を得ることができ、低負荷時の完全燃焼化改善が
可能となる。
クル機関であり、ダブルカム3,4を設けたカム軸2を
油圧で軸方向に移動させ、カムとプランジャ14による
油圧発生のタイミングをクランク軸の回転方向に応じて
変えられるようになっている。
ない制御空気系の電磁弁を作動させ、前記前後進切替弁
Bの制御ピストン30に制御空気を供給する。
切替弁Bの弁体22を出口g方向に押し、シート面24
を開放する。
室cから吐出された作動油は、通路e,前後進切替弁B
の通路f、同切替弁Bのシート面24及び入口hを介し
て供給孔aに逆流していく。
圧力以上には上昇しない。従ってカム軸2に大きな負荷
をかけずにカムの切換えができ、ダブルカムの損傷を防
止し、かつカムの切換えが確実になる。
も船速によりプロペラが遊転して機関を逆に駆動させる
状態となる。この時、前後進切替弁Bにエアを供給すれ
ば、吸排気弁が閉じたままの状態となり、強力なエンジ
ンブレーキとなって速やかに停船することができる。大
型船の停船時間を短くする有効な手段が今までなかった
が、本装置によりこれを短縮することが可能となる。
要に応じてシート面を開放できる逆止弁を備えており、
かつプランジャ室から吐出される高圧の作動油を該逆止
弁の出口側に導く通路を設け、同入口側と作動油の供給
源を接続している。
ムやカム軸に負荷をかけたくない場合などには、逆止弁
を開放してプランジャ室内の作動油を供給源に逆流させ
れば、油圧は発生しなくなる。また、船のエンジンブレ
ーキとしての効果が大きい。即ち本発明によれば、簡単
な構成で油圧式吸排気弁駆動装置の油圧をゼロにするこ
とができる。また、本装置は、ケースの開口部に取り外
し可能に固定された一つのブロック内に組み込まれてい
るので、小型化することができるとともに組み立て・保
守・点検・整備を容易に行うことができるという効果が
ある。さらに、本装置は、一対の逆止弁と一対の開放手
段を組み合わせたユニットが、プランジャ室の上方にお
いて該プランジャ室の軸方向に略直交した状態で配置さ
れているので、これらのユニットを前記ケース上のブロ
ック内に直立させた状態で設けた場合に比べ、ブロック
の高さを極めて低くすることができ、この点からも装置
の小型化を図ることができ、同時に取り扱いが容易にな
る利点がある。
る。
図である。
角度の関係を示すグラフである。
角度の関係を示すグラフである。
Claims (1)
- 【請求項1】 クランク軸に連動するカム軸と前記カム
軸に設けられたカムがケース内に収納された内燃機関に
適用される油圧式吸排気弁駆動装置において、 プランジャ室と、 前記プランジャ室に設けた作動油の供給孔と作動油の供
給源を接続する通路と、 前記プランジャ室と吸排気弁の油圧動弁機構を接続する
通路と、 前記カムに従動して前記プランジャ室内で移動すること
により前記プランジャ室から吸排気弁の油圧動弁機構に
作動油を送り出して前記内燃機関の吸排気弁を駆動する
プランジャと、 常態で入口側から出口側への作動油の流れを許容し、そ
の反対側への作動油の流れを阻止する一対の逆止弁と、 前記各逆止弁にそれぞれ対応して設けた一対の開放手段
と、 前記作動油の供給源と前記各逆止弁の入口側を接続する
通路と、 前記プランジャ室の側部に設けた排出孔と頂部に設けた
吐出孔とから送り出される作動油を前記各逆止弁の出口
側にそれぞれ供給する一対の通路とが、 前記カムの近傍において前記ケースに形成された開口部
に取り外し可能に固定されたブロック内に設けられ、さ
らに前記一対の逆止弁と一対の開放手段は、前記プラン
ジャ室の上方において、前記プランジャ室と油圧動弁機
構を接続する通路を挟んで、その両側に前記プランジャ
室の軸方向に略直交して形成された一対の孔に設けられ
ていることを特徴とする油圧式吸排気弁駆動装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4150908A JP2854461B2 (ja) | 1992-06-10 | 1992-06-10 | 油圧式吸排気弁駆動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4150908A JP2854461B2 (ja) | 1992-06-10 | 1992-06-10 | 油圧式吸排気弁駆動装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05340222A JPH05340222A (ja) | 1993-12-21 |
JP2854461B2 true JP2854461B2 (ja) | 1999-02-03 |
Family
ID=15507019
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4150908A Expired - Lifetime JP2854461B2 (ja) | 1992-06-10 | 1992-06-10 | 油圧式吸排気弁駆動装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2854461B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60169614A (ja) * | 1984-02-14 | 1985-09-03 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 排気弁の開閉タイミング制御装置 |
DE3939934A1 (de) * | 1989-12-02 | 1991-06-06 | Man Nutzfahrzeuge Ag | Ventilsteuerung fuer gaswechselventile von brennkraftmaschinen |
-
1992
- 1992-06-10 JP JP4150908A patent/JP2854461B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05340222A (ja) | 1993-12-21 |
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