JP2854379B2 - アクリルアミド基含有共重合体およびその製造法 - Google Patents

アクリルアミド基含有共重合体およびその製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は新規なアクリルアミド基含有共重合体および
その製造法に関し、さらに詳しくはラクトンとアクリル
アミド基含有エポキシ化合物との共重合体およびその製
造法に関する。
[従来の技術および発明が解決しようとする課題] 環状エステルを開環重合させてえられるポリエステル
樹脂は、可撓製、伸びなどに優れ、各種接着剤や塗料な
どの成分、熱可塑性エラストマー、ウレタンエラストマ
ーのソフトセグメントとして、あるいは各種ポリマーの
可塑剤や変性剤として利用されている。
しかし分子内に官能基を持たないポリエステル樹脂は
その使用に限界があり、官能基の導入による機能化が試
みられている。
一方、先に本発明者らは分子内にアクリルアミド基を
有する新規な環状エーテルを見いだし(特開昭60−1305
80号)、エーテル部の開環重合を行ないアクリルアミド
基を側鎖に有する重合体をえた(特開昭61−161248号、
特開昭61−162519号)。しかしここでえた重合体は分子
量の比較的低いオリゴマーで、側鎖のアクリルアミド基
を反応させてえられる硬化物は低い伸びしか示さなかっ
た。
本発明は、ポリエステル樹脂中にアクリルアミド基を
有する環状エーテルを共重合せしめることにより、ポリ
エステルの優れた特性をそのまま残しながら、機能化を
はかるものである。さらには、アクリルアミド基含有環
状エーテル化合物を開環重合してえられる重合体の高分
子化を目的とするものである。
[課題を解決するための手段] 上記のアクリルアミド基含有環状エーテル化合物は、
環状エーテル部を開環重合せしめても充分に高分子量の
単独重合体をうるのは困難であるのであるが、本発明者
らは、驚くべきことに、該環状エーテル化合物と環員数
3〜8の環状エステルとの共重合を行うと、実用上充分
な高分子量のポリマーがえられること、また共重合割合
を適宜選択することによりポリエステル樹脂の改質が可
能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は(A)環員数3〜8の環状エステ
ルと(B)一般式(I): (式中、Rは水素原子またはメチル基、Arは炭素数6〜
20の芳香族炭化水素基、nは1〜4の整数を表わす)で
表わされるアクリルアミド基を含有する環状エーテルを
共重合してえられるアクリルアミド基含有共重合体およ
びその製造法に関する。
[実施例] 本発明で用いられるアクリルアミド基を有する環状エ
ーテルは、同一分子内にアクリルアミド基とエポキシ基
を有する化合物である。アクリルアミド基の代わりにメ
タクリルアミド基であっても、本発明の目的を一向に損
なうものではなく何等差し支えない(本明細書におい
て、「アクリルアミド基」とは、アクリルアミド基とメ
タクリルアミド基の両方を意味するものである)。この
ような化合物は、アクリルアミド基とエポキシ基を有し
ておれば特に構造的に限定はされないが、上記一般式
(I)で表わされるグリシジルエーテル化合物が好適で
ある。
このような化合物(I)は、たとえば特開昭60−1305
80号に記載されているごとき方法で製造することができ
る。すなわち、1個のフェノール性水酸基を有する芳香
族炭化水素とN−メチロールアクリルアミドまたはN−
メチロールメタクリルアミドを酸性触媒の存在下に縮合
させた後、水酸基をエピハロヒドリンによってグリシジ
ル化することによって目的の化合物がえられる。たとえ
ば、出発物質として2,6−キシレノールとN−メチロー
ルアクリルアミドを用いたばあいには下記構造式(I
I): で表わされる化合物をうることができる。
また、出発物質としてオルトクレゾールとN−メチロ
ールアクリルアミドを用いたばあいには下記構造式(II
I): で表わされる化合物をうることができる。
上記の1個のフェノール性水酸基を有する芳香族炭化
水素としては、炭素数6〜20のフェノール化合物が用い
られる。該フェノール化合物の具体例としては、たとえ
ば、フェノール、クレゾール、キシレノール、カルバク
ロール、チモール、ナフトールなどがあげられる。
アクリルアミド基含有環状エーテル化合物は、環状エ
ーテル部を開環重合させても、単独重合では低分子量の
重合体しかえられないのであるが、環員数3〜8の環状
エステルと共重合を行うことによって、実用上充分な高
分子量のポリマーをうることができる。
共重合に用いられる環状エステルは環員数3〜8であ
れば特に制限はなく、たとえばε−カプロラクトン、β
−プロピオラクトン、ピバロラクトン、α−メチル−β
−プロピオラクトン、δ−バレロラクトン、β−メチル
−δ−バレロラクトン、γ−メチル−δ−バレロラクト
ン、ジメチル−δ−バレロラクトン、δ−メチル−ε−
カプロラクトン、ジメチル−ε−カプロラクトンなどが
好適に使用できる。環状エステルは1種または2種以上
用いることができる。
共重合方法は特に制限されず、公知の開環重合法で行
ないうる。たとえば、硫酸、リン酸、過塩素酸などのプ
ロトン酸、または三フッ化ホウ素、塩化アルミニウム、
四塩化チタン、四塩化スズなどのルイス酸触媒を用いる
カチオン重合法;ナトリウムなどのアルカリ金属、また
はエチルリチウム、ブチルリチウムなどのアルカリ金属
アルキル化物触媒を用いるアニオン重合法;四塩化チタ
ン/トリエチルアルミニウム、三塩化チタン/トリエチ
ルアルミニウムなどの遷移金属アルキル化物触媒を用い
る配位重合法などを採用することができる。
真空あるいは不活性ガス中で、不活性溶剤の存在下ま
たは非存在下に(A)および(B)両成分を仕込み、触
媒を作用させて共重合を行う。反応温度、反応時間は反
応速度を考慮して任意に設定しうる。重合終了後、触媒
を失活させるか洗浄するなどして除き、溶剤を使用した
ばあいにはこれを留去して目的の共重合体を取り出す。
環状エステル(A)と環状エーテル(B)は任意の割
合で共重合することができる。通常えられる共重合体中
の(B)成分の含有量は1〜99モル%である。
本発明の共重合体の分子量は、通常1000以上、なかん
づく5000以上である。
本発明の共重合体は、ポリエステル樹脂本来の可撓
性、伸びなどの特性を保持せしめることができる一方、
側鎖にアクリルアミド基を有しているので、この反応性
を利用して所望の時期に架橋することができる。また、
本発明の共重合体は、アクリルアミド基へのグラフト化
を行い、通常相溶化が困難である他の樹脂との間でブレ
ンドまたはアロイ化することが可能である。したがっ
て、本発明の共重合体はポリエステル樹脂そのものの機
能化、特性向上に加え、新しいブレンド用樹脂を提供す
るという点からもきわめて有用なものである。
本発明の共重合体は接着剤、粘着剤、塗料などに用い
られるほか、広く樹脂改質剤として伸びの改良、強靭性
付与などの目的で利用される。
つぎに本発明を参考例および実施例をあげて説明する
が、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではな
い。
参考例1(アクリルアミド基を有する環状エーテル化合
物の合成) 4−アクリルアミドメチル−2,6−ジメチルフェノー
ル102.6部(重量部、以下同様)、エピクロルヒドリン1
81部およびベンジルトリエチルアンモニウムクロリド2.
27部の混合物を100℃で30分間撹拌した。この反応混合
物を50℃に冷却し、5規定水酸化ナトリウム147部を撹
拌下10分で滴下し、その後45〜50℃で1時間撹拌した。
えられた反応混合物を室温まで冷却し、メチルイソブ
チルケトン120部と水500部を加えて分液した。有機層を
300部の水で3回水洗し、無水硫酸ナトリウムで脱水し
た後溶剤を減圧留去してN−{4−(2,3−エポキシプ
ロポキシ)−3,5−ジメチルフェニルメチル}アクリル
アミドをえた。JIS K 7236の方法で測定したエポキシ当
量は271、融点は90〜92℃であった。
実施例1 ε−カプロラクトン100部、参考例1で合成したアク
リルアミド基を有する環状エーテル10部および三フッ化
ホウ素モノエチルアミン0.1部を還流冷却器をつけたフ
ラスコ中に入れ、室温で2時間撹拌した。えられた重合
体は室温で液状であり、赤外吸収スペクトルを測定した
ところ、910cm-1付近のエポキシ基に起因する吸収が消
失しているのを認めた。又3300cm-1付近にアミド基に起
因する吸収があり、アクリルアミド基が共重合により導
入されていることを確認した。
[発明の効果] 本発明の共重合体は、ポリエステル樹脂本来の特性に
加えて、側鎖にアクリルアミド基を有するため高い反応
性を有している。この反応性を利用して架橋が可能であ
り、またグラフト化が可能であるのでグラフト単量体を
選択してグラフト重合せしめることにより、相溶性の乏
しい他の樹脂との相溶性向上を図ることができる。した
がって、本発明の共重合体は、これらの特性を利用し
て、接着剤、粘着剤、塗料などの成分、樹脂改質剤など
に用いることができ、またブレンド用樹脂材料としても
有用である。

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)環員数3〜8の環状エステルと
    (B)一般式(I): (式中、Rは水素原子またはメチル基、Arは炭素数6〜
    20の芳香族炭化水素基、nは1〜4の整数を表わす)で
    表わされるアクリルアミド基を含有する環状エーテルを
    共重合してえられるアクリルアミド基含有共重合体。
  2. 【請求項2】成分(A)がε−カプロラクトン、β−プ
    ロピオラクトン、ピバロラクトン、α−メチル−β−プ
    ロピオラクトン、δ−バレロラクトン、β−メチル−δ
    −バレロラクトン、γ−メチル−δ−バレロラクトン、
    ジメチル−δ−バレロラクトン、δ−メチル−ε−カプ
    ロラクトン、ジメチル−ε−カプロラクトンよりなる群
    から選ばれた少なくとも1種の環状エステルである請求
    項1記載の共重合体。
  3. 【請求項3】成分(B)が構造式(II): で表わされる化合物である請求項1または2記載の共重
    合体。
  4. 【請求項4】(A)環員数3〜8の環状エステルと
    (B)一般式(I): (式中、Rは水素原子またはメチル基、Arは炭素数6〜
    20の芳香族炭化水素基、nは1〜4の整数を表わす)で
    表わされるアクリルアミド基を含有する環状エーテルを
    共重合することからなるアクリルアミド基含有共重合体
    の製造法。
  5. 【請求項5】成分(A)がε−カプロラクトン、β−プ
    ロピオラクトン、ピバロラクトン、α−メチル−β−プ
    ロピオラクトン、δ−バレロラクトン、β−メチル−δ
    −バレロラクトン、γ−メチル−δ−バレロラクトン、
    ジメチル−δ−バレロラクトン、δ−メチル−ε−カプ
    ロラクトン、ジメチル−ε−カプロラクトンよりなる群
    から選ばれた少なくとも1種の環状エステルである請求
    項4記載の製造法。
  6. 【請求項6】成分(B)が構造式(II): で表わされる請求項4または5記載の製造法。
  7. 【請求項7】共重合をプロトン酸またはルイス酸触媒の
    存在下で行う請求項4、5または6記載の製造法。
  8. 【請求項8】共重合をアルカリ金属またはアルカリ金属
    アルキル化物触媒の存在下で行う請求項4、5または6
    記載の製造法。
  9. 【請求項9】共重合を遷移金属アルキル化物触媒の存在
    下で行う請求項4、5または6記載の製造法。
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