JP2854278B2 - パーティクルボード及びその製造方法 - Google Patents
パーティクルボード及びその製造方法Info
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Description
おいて菌床として使用された木粉を再利用したパ−ティ
クルボ−ド及びその製造方法に関する。
資源の入手難から間伐材等より得られる木片チップを粉
体化した後、接着剤を加え、次いで加熱下加圧して、パ
−ティクルボ−ドに成形されている。しかしながら、製
造用原料である木片チップの入手は、森林資源の省資源
化が世界的課題となっている現在、益々容易でなくなっ
てきている。
紙等繊維材料の再利用が叫ばれているが、これらの材料
を使用したパ−ティクルボ−ドは、天然材の木質チップ
を粉体化して、プレス加工したパ−ティクルボ−ドに比
べて、強度及び耐水性の点で劣り、商品化には問題が残
る。
タケ、マイタケ、ブナシメジ、ナメコ、エノキダケ及び
ヒラタケ等キノコ類の人工栽培が行われるようになっ
た。例えば、マイタケの栽培においては、木粉が菌床と
してかなりの量が使用されているが、種菌を木粉床に播
種し、収穫の時期を経過すると菌の発生並びに発育が衰
え、木粉を取り替える必要性が生じる。この為栽培に使
用された菌床は、一部分肥料あるいは燃料として使用さ
れるが、大部分廃棄処理されることになる。
現況に着目してキノコ類の栽培において菌床として使用
された木粉を再利用し、強度及び耐水性の点で市販のも
のと同等又はそれより優れたパ−ティクルボ−ドを開発
することとした。
いて菌床として使用された後の廃床中の木粉の化学成分
を、栽培前の木粉と比較分析した結果、表1に示される
様にマイタケ栽培によつてアルコ−ル・ベンゼン可溶部
が消耗して減少したにすぎず、木粉の主たる成分である
リグニン、セルロ−ス及びヘミセルロ−スは全く減少し
ていないという興味ある結果が得られた。
セルロ−ス/リグニン比をみると表2の様に栽培の前後
でほとんど変化のないことも分かった。
された後の種々の廃床中の木粉のサイズを測定したとこ
ろ、パ−ティクルボ−ドに使用されている木粉と同様数
mmの木質細片から微細な粉末に至る範囲内にあること
が分かった。
て菌床として使用された木粉の有用な再利用法について
鋭意研究の結果本発明を完成するに至った。
して使用された後の木粉を再利用して、成形加工したパ
−ティクルボ−ド及びその製造方法に関する。
て菌床として使用された木粉を(1)乾燥する工程
(2)次いで接着剤を加えて混合する工程(3)最後に
該混合物を加熱下加圧成形する工程を経ることを特徴と
するパ−ティクルボ−ド及びその製造方法に関するもの
である。以下、それぞれの工程について詳述する。
使用された木粉は、水分を含有しており、木粉中の水分
含量が5%以下好ましくは3%以下になる様乾燥する。
乾燥方法は、特定するものではないが、木粉中の雑菌類
が死滅する温度に加熱して行うのが好ましい。例えば、
木粉を回転炉の中に入れ、回転流動させながら200℃
前後の熱風を送り1〜3時間で乾燥する。この方法によ
れば木粉中の雑菌は完全に死滅させることができる。
ては数mmの木質細片から微細な粉末迄使用されてお
り、これらは全て再利用できる。従って、本発明におい
て木粉とは木質の粉末のみならず細片も包含する。この
様な木粉はキノコ以外の植物の人工栽培に床材として大
量使用も可能であり、ひいてはパ−ティクルボ−ドへの
再利用も可能となる。
タケ、ブナシメジ、ナメコ、エノキダケ及びヒラタケ等
が含まれる。
で接着剤を加えて常温で良く混合する。接着剤として
は、尿素系、フェノ−ル系、メラミン系等合成樹脂又は
植物性のカゼイン樹脂等いろいろの種類の樹脂が使用で
きる。接着剤は木粉に対して、10%を標準として適宜
増減して添加する。
は帯状にして加熱下に加圧してパ−ティクルボ−ドに成
形する。加熱の温度は150〜200℃、圧力20〜2
5kg/cm2 で行うのが好ましい。
合物を平板状にして加熱下加圧すれば単層のパ−ティク
ルボ−ドに、上下及び中間層にサイズの異なる木粉と接
着剤の混合物を積層し、且つ平板状にして加熱下加圧す
れば三層のパ−ティクルボ−ドに、それぞれ成形するこ
とができる。
ィクルボ−ドは実施例で示される如く、現在市販されて
いるゴムの木やラワンのパ−ティクルボ−ドと比較し
て、強度の面で遜色がなく、また、耐水性においては格
段に優れており、夏期湿度の高い日本の風土に適した極
めて有用な建築用材或いは家具用材等となりうる。
に使用された木粉が、このように有効に再利用しうるこ
とは、限られた資源保護の点からも大変意義あることは
言うまでもなく、本発明によれば木粉をそのまま機械的
に加工を加えることなく利用できるので、天然材を使用
する場合に比べて木粉にする工程を省くことができ、省
力化という面からも利するところが大きい。
メッシュの木粉1kgを回転炉に入れ、回転流動させな
がら、200℃の熱風を送り、約1時間乾燥して木粉中
の平均水分含量を3%以下とする。こうして得られた乾
燥木粉に接着剤として尿素系樹脂、10%を室温で加
え、ミキサ−で均質に混合する。次いで該混合物を厚さ
40mmの平板状とし、ホットプレス(A4判型熱板)
により温度200℃、圧力25kg/cm2 で加圧成形
して厚さ10.9mmの単層パ−ティクルボ−ドを作製
した。
用した10メッシュ並びに20メッシュの2種の木粉を
それぞれ別々に上記と同様に乾燥してそれぞれの木粉中
の平均水分含量を3%以下とする。こうして得た10メ
ッシュ並びに20メッシュの乾燥木粉に、それぞれ接着
剤として尿素系樹脂、10%を室温で加え、ミキサ−で
均質に混合し、次いで下層に20メッシュ、中間層に1
0メッシュ、上層に下層と同じ20メッシュの木粉と樹
脂の混合物を平板状に積層し、ホットプレス(A4判型
熱板)により温度200℃、圧力25kg/cm2 で加
圧成形して厚さ11.2mmの三層パ−ティクルボ−ド
を作製した。
て使用した木粉を再利用して作製した上記(1)、
(2)のパ−ティクルボ−ド(以下表でマイタケ単層、
マイタケ三層と略称する)を、市販のゴムの木三層パ−
ティクルボ−ド(ゴム三層と略称)並びにラワン三層パ
−ティクルボ−ド(ラワン三層と略称)と比較した物性
試験を実施したところ次の様な結果を得た。
強さにおいて、マイタケ単層は若干低い値を示したもの
の、これは単層構造によるもので、同じ三層同士で比較
するとマイタケ三層は、ラワン三層とほぼ同じ値を示
し、これら市販パ−ティクルボ−ドと比べて強度におい
て遜色が無いものであることが分かった。
層共々顕著な低値を示し、また吸水率は、ゴム三層、ラ
ワン三層の約半分の値を示した。このことは、本発明の
パ−ティクルボ−ドが、市販のパ−ティクルボ−ドに比
較して格段に優れた耐水性を有することを示すものであ
る。
った原因は、本発明のパ−ティクルボ−ドがキノコ栽培
に用いた木粉を材料としていることにより、キノコ栽培
それ自体の影響を受けているものと考えられる。いずれ
にしても、耐水性が優れていることは、建築用材として
大変有用な特性と言える。
培において菌床として使用された後の木粉を再利用し
て、成形加工したパ−ティクルボ−ドに関するものであ
るから、市販されているゴムの木やラワンのパ−ティク
ルボ−ドと比較して、強度の面で遜色がなく、また、耐
水性においては格段に優れており、夏期湿度の高い日本
の風土に適した極めて有用な建築用材或いは家具用材等
となりうるばかりでなく、天然材を使用する場合に比べ
て木粉にする工程を省くことができるので、省力化とい
う面からも利することができる。
Claims (5)
- 【請求項1】 キノコ類の栽培において菌床として使用
された木粉を再利用してなるパーティクルボード。 - 【請求項2】 キノコ類の一つがマイタケである請求項
1に記載のパーティクルボード。 - 【請求項3】 キノコ類の栽培において菌床として使用
された木粉を乾燥し、次いで接着剤と混合し、該混合物
を加熱下加圧成形することを特徴とするパーティクルボ
ードの製造方法。 - 【請求項4】 キノコ類の栽培において菌床として使用
された木粉の乾燥は、200℃前後の熱風で行い、該木
粉中の水分含量が5%以下になるようにすることを特徴
とする請求項3に記載のパーティクルボードの製造方
法。 - 【請求項5】 キノコ類の一つがマイタケである請求項
3又は4に記載のパーティクルボードの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7769796A JP2854278B2 (ja) | 1996-03-29 | 1996-03-29 | パーティクルボード及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7769796A JP2854278B2 (ja) | 1996-03-29 | 1996-03-29 | パーティクルボード及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09267311A JPH09267311A (ja) | 1997-10-14 |
JP2854278B2 true JP2854278B2 (ja) | 1999-02-03 |
Family
ID=13641094
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP7769796A Expired - Fee Related JP2854278B2 (ja) | 1996-03-29 | 1996-03-29 | パーティクルボード及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7476635B2 (ja) * | 2020-04-14 | 2024-05-01 | Toppanホールディングス株式会社 | 木質基材及び木質基材の製造方法 |
JP7501069B2 (ja) * | 2020-04-16 | 2024-06-18 | Toppanホールディングス株式会社 | 木質基材、化粧材及び木質基材の製造方法 |
JP7562984B2 (ja) * | 2020-04-24 | 2024-10-08 | Toppanホールディングス株式会社 | 木質基材及びそれを用いた化粧材 |
-
1996
- 1996-03-29 JP JP7769796A patent/JP2854278B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH09267311A (ja) | 1997-10-14 |
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