JP2852551B2 - 熱融着性複合繊維 - Google Patents

熱融着性複合繊維

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は紙、金属等に良好に接着可能な熱融着性複合
繊維に関する。
〔従来の技術〕
高融点成分が結晶性ポリプロピレンで、低融点成分が
高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレンあるいは線状
低密度ポリエチレンであつて、低融点成分が繊維表面を
形成するように複合紡糸してえられるポリオレフイン系
の熱融着性複合繊維は従来より良く知られている。この
ような融着性複合繊維は、通常ウエブ状態で低融点成分
の融点付近の熱処理をされて、繊維同士の接点が融着し
た不織布とされる。しかし、不織布は紙や金属等の他の
素材への接着力が弱く、他の素材と組み合わせて複合材
料とすることが困難であつた。他の素材と接着させるた
めにバインダーを用いることもかんがえられるが、ポリ
オレフインに対し十分な接着力のある安価な接着剤は知
られていない。
他の素材との接着力を高めるため、不飽和脂肪酸で変
成したポリプロピレン(特公昭55−271774号)あるいは
不飽和カルボン酸で変成したポリエチレン(特開平1−
92415号)を熱溶着成分として用いることが試みられて
いるが、いずれもまだ満足な成果は得られていない。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は従来の熱融着性複合繊維を改良し、繊維同士
の熱融着のみならず他の素材との接着性も優れたポリオ
レフイン系の熱融着性複合繊維を提供することを目的と
する。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意研究の結
果、以下に示す特定のポリプロピレンと、特定のエチレ
ン系共重合体とを用いて複合紡糸することにより初期の
目的が達せられることを知り本発明を完成するに至つ
た。
即ち本願第1の発明は、 第1成分が、190℃におけるメルトフローレートが10g
/min以上の結晶性ポリプロピレンであり、 第2成分が、一般式CH2=CR1−CO−NH−(CH2−N
R2R3(式中、R1はHまたはCH3;R2、R3は炭素数1〜4の
アルキル基;nは2〜4の整数)で表わされるアクリルア
ミド系コモノマー5〜60重量%と、エチレン95〜40重量
%とからなり、190℃におけるメルトフローレートが20g
/min以上のエチレン系共重合体を50重量%とポリエチレ
ンとの混合物であつて、 第2成分が繊維表面の少なくとも一部を長さ方向に連
続して形成するように、両成分を並列型もしくは鞘芯型
に複合紡糸してなる熱融着性複合繊維である。
また、本願第2の発明は、 第1成分が、190℃におけるメルトフローレートが10g
/min以上の結晶性ポリプロピレンであり、 第2成分が、一般式CH2=CR1−CO−NH−(CH2−N
R2R3(式中、R1はH又はCH3;R2、R3は炭素数1〜4のア
ルキル基;nは2〜4の整数)で表わされるアクリルアミ
ド系コモノマー5〜60重量%と、エチレン95〜40重量%
とからなり、190℃におけるメルトフローレートが20g/m
in以上のエチレン系共重合体を50重量%とポリエチレン
との混合物であつて、両成分をそれぞれの押出機に導入
し、第1成分の紡糸温度が170〜220℃、第2成分の紡糸
温度が135〜200℃の条件で、第2成分が繊維表面の少な
くとも一部を長さ方向に連続して形成するように、両成
分を並列型もしくは鞘芯型に複合紡糸することを特徴と
する熱融着性複合繊維の製造方法である。
本願発明では、熱融着性複合繊維の第1成分としてチ
ーグラー・ナツタ触媒等を用いて得られるプロピレンの
単独重合体、あるいはプロピレンを主成分としてエチレ
ンあるいはブテン−1などのα−オレフインとの共重合
体であつて、190℃におけるメルトフローレートが10g/m
in以上の結晶性ポリプロピレンを用いる。結晶性ポリプ
ロピレンのメルトフローレートが10g/min未満である
と、後述の第2成分の紡糸温度(135〜200℃)に悪影響
を及ぼさない条件(170〜220℃)で紡糸することが困難
となる。
本願発明で熱融着性複合繊維の第2成分として用いる
一般式 CH2=CR1−CO−NH−(CH2−NR2R3 (式中、R1はH又はCH3;R2、R3は炭素数1〜4のアルキ
ル基;nは2〜4の整数)で表わされるアクリルアミド系
コモノマー5〜60重量%とエチレン95〜40重量%との共
重合体は、特開昭63−117048号などにポリオレフインの
染色性改良剤として示された化合物の中で190℃におけ
るメルトフローレートが10g/min以上のものである。上
記一般式で表わされるアクリルアミド系コモノマーとエ
チレンとの共重合体は耐熱安定性が悪く、通常のポリオ
レフインの紡糸温度(250℃付近)では熱分解により可
紡性が低下する。しかし、190℃におけるメルトフロー
レートが10g/min以上のものを選択使用することによ
り、熱分解温度以下の170〜200℃で紡糸することが可能
となる。
この共重合体中のアクリルアミド系コモノマー含有量
が5重量%未満であると繊維の他の素材との接着力が不
十分となり、60重量%を超すと可紡性が著しく低下し、
また共重合体の製造も困難となる。
本願発明において、熱融着性複合繊維の第2成分に
は、上記アクリルアミド系コモノマーとエチレンとの共
重合体をポリエチレンとの混合物として用いることがで
きる。ポリエチレンとしては、190℃における混合物の
メルトフローレートが20以上であることを条件に、高密
度ポリエチレン、低密度ポリエチレンあるいは線状低密
度ポリエチレンがいずれも使用可能である。混合物中の
ポリエチレンの割合が50重量%を超すと、得られる熱融
着性複合繊維は他の素材との接着性が劣つたものとなる
ので、第2成分中のポリエチレンは50重量%とする必要
がある。
本願発明において、上記第1成分と第2成分とを並列
型、あるいは第1成分を芯成分として第2成分を鞘成分
とする鞘芯型もしくは偏芯鞘芯型に配して複合紡糸する
ことにより、第2成分が繊維表面の少なくとも一部を長
さ方向に連続して形成する複合繊維とする。第1成分と
第2成分との比率(複合比)は、30:70〜70:30の範囲が
好ましい。第1成分が30%未満となる繊維強度が不十分
となり、第2成分が30%未満となると他の素材との接着
性が不十分となり、いずれも好ましくない。
第2成分の紡糸温度は135〜200範囲から選択する。第
2成分の紡糸温度が135℃未満では第2成分の曳糸性が
不十分となり、200℃を超すと第2成分の熱劣化が起こ
り、いずれも好ましくない。第1成分の紡糸温度は170
〜220℃の範囲から選択する。第1成分の紡糸温度が170
未満では第1成分の曳糸性が不十分となり、220℃を超
すと第2成分の紡糸ノズル温度を200℃以下に制御する
ことが困難となり、いずれも好ましくない。
〔実施例〕
実施例および比較例により本願発明を具体的に説明す
る。
(可紡性試験) 実施例1〜7、比較例1〜6 第1表に示した各種のポリプロピレン、ポリエチレン
およびアクリルアミド系コモノマーとエチレンとの共重
合体を、孔径0.8mm、孔数100の鞘芯型複合ノズルを用
い、第1表に示した紡糸温度で、いずれも押出量40g/mi
n、引取速度655m/minで、単糸繊度11デニールの未延伸
糸をえた。この未延伸糸を、延伸温度50℃で3.67倍に延
伸し、捲縮を付与した後繊維長51mmに切断して単糸繊度
4デニールのスフを得た。
可紡性の評価方法は、10分間連続紡糸する間に、糸切
れが全く無かつたものを良とし、糸切れが1回以上あつ
たものを不可とした。第1表に可紡性の評価を併せ示し
た。
(接着性試験) 実施例1、5〜7および比較例6で得られたスフ、な
らびにポリエチレン(190℃、メルトフローレート30g/1
0min)を鞘成分としポリプロピレン(230℃、メルトフ
ローレート25g/min)を芯成分とする単糸繊度3デニー
ル、繊維長51mmの複合繊維スフ(参考例)を、それぞれ
目付50g/m2のカードウエブとし、熱カレンダー加工(線
圧6kg/cm)により破断強度5kg/5cm以上の不織布とし
た。それぞれのカレンダー温度を第2表に示した。これ
らの不織布を、それぞれクラフト紙(坪量11g/m2)、銅
板(厚さ0.5mm)、真ちゆう板(厚さ0.5mm)、鉄板(厚
さ0.5mm)およびアルミ板(厚さ0.5mm)の上に乗せ、14
0℃、5kg/cm2で1分間熱プレスして積層体を得た。得ら
れた積層体からそれぞれ幅5cm、長さ20cmの試料片5枚
を切り取り、JIS L 1086(接着しん地試験方法の6.19
(剥離強さ)に準じて剥離強度を測定した。測定結果を
第2表に表示した。
〔発明の効果〕 第1表および第2表に示されたデータから明らかなよ
うに、本発明の熱融着性複合繊維は良好な可紡性を有
し、かつ、参考例として示された従来の複合繊維に比べ
て、紙や金属板への接着力が際立つて大きく、これら他
の素材との複合材として有用である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1成分が、190℃におけるメルトフロー
    レートが10g/min以上の結晶性ポリプロピレンであり、 第2成分が、一般式CH2=CR1−CO−NH−(CH2−NR2
    R3(式中、R1はHまたはCH3;R2、R3は炭素数1〜4のア
    ルキル基;nは2〜4の整数)で表わされるアクリルアミ
    ド系コモノマー5〜60重量%と、エチレン95〜40重量%
    とからなり、190℃におけるメルトフローレートが20g/m
    in以上のエチレン系共重合体50重量%とポリエチレンと
    の混合物であって、 第2成分が繊維表面の少なくとも一部を長さ方向に連続
    して形成するように、両成分を並列型もしくは鞘芯型に
    複合紡糸してなる熱融着性複合繊維。
  2. 【請求項2】第1成分が、190℃におけるメルトフロー
    レートが10g/min以上の結晶性ポリプロピレンであり、 第2成分が、一般式CH2=CR1−CO−NH−(CH2−NR2
    R3(式中、R1はHまたはCH3;R2、R3は炭素数1〜4のア
    ルキル基;nは2〜4の整数)で表わされるアクリルアミ
    ド系コモノマー5〜60重量%と、エチレン95〜40重量%
    とからなり、190℃におけるメルトフローレートが20g/m
    in以上のエチレン系共重合体50重量%とポリエチレンと
    の混合物であって、 両成分をそれぞれの押出機に導入し、第1成分の紡糸温
    度が170〜220℃、第2成分の紡糸温度が135〜200℃の条
    件で、 第2成分が繊維表面の少なくとも一部を長さ方向に連続
    して形成するように、両成分を並列型もしくは鞘芯型に
    複合紡糸することを特徴とする熱融着性複合繊維の製造
    方法。
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