JP2847396B2 - 受光装置並びに該受光装置を用いた位置検出装置及び該位置検出装置を用いた走行ロボット誘導装置 - Google Patents

受光装置並びに該受光装置を用いた位置検出装置及び該位置検出装置を用いた走行ロボット誘導装置

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JP2847396B2
JP2847396B2 JP1230346A JP23034689A JP2847396B2 JP 2847396 B2 JP2847396 B2 JP 2847396B2 JP 1230346 A JP1230346 A JP 1230346A JP 23034689 A JP23034689 A JP 23034689A JP 2847396 B2 JP2847396 B2 JP 2847396B2
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悦郎 宮本
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【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は受光装置並びに該受光装置を用いた位置検出
装置及び該位置検出装置を用いた走行ロボット誘導装置
に関し、詳しくは、搬送用ロボットや移動しながら作業
する農業用ロボット等の走行ロボットの移動位置を検出
し、該移動位置の検出結果に基づいて走行ロボットを誘
導するための装置に関する。ものである。
〈従来の技術〉 現在、機械化と同時に自動化の要求が高まりつつあ
り、搬送用や農業用などの走行ロボットをコンピュータ
制御により移動させつつ作業させることが試みられるよ
うとしている。
この場合、走行ロボットを予め設定されたコースに従
って移動させるためには、走行ロボットの現在位置を常
時確認しつつ誘導する必要があり、従来では、以下のよ
うな誘導制御装置が用いられていた。
即ち、ガイドレールや路面に記した誘導標識などの外
部誘導設備によりコースに沿った移動を行わせるもの
や、地磁気やジャイロコンパスを基準として移動位置を
検出しつつ移動させるもの、更には、超音波等により基
準位置からの距離を計測して位置検出しつつ移動させる
ものなどがある。
〈発明が解決しようとする課題〉 しかしながら、ガイドレールなどで誘導するもので
は、予めコースに沿ってガイドレールなどを設ける必要
があり装置が大掛かりとなって野外の作業に不向きであ
り、また、柔軟性と汎用性に欠けるという欠点がある。
また、地磁気によって位置検出するものでは精度が低
く、ジャイロコンパスを常時安定な基準とするためには
装置が高価となってしまう。
更に、超音波を利用して距離を測定して位置検出を行
わせるものでは、超音波の発信源から例えば数100mの距
離範囲で位置を検出させようとすると、野外では風の影
響等で誤差が生じ、必要精度を確保することが困難であ
るという問題がある。
かかる問題点を解消し得る装置として、距離が既知の
基準線とロボットとがなす三角形を想定し、前記基準線
両端の底角をレーザー光によって測定することにより、
ロボットの位置座標を前記基準線を基準として検出する
位置検出装置が種々提案されており、本出願人もこの種
の位置検出装置を先に提案している(特願昭63−210818
号参照)。
しかしながら、かかる従来のものでは、検出した位置
座標の時間変化によってロボットの移動方向が特定でき
るものの、瞬時でのロボットの移動方向(ロボット正面
方向)が特定できず、滑らかに指定コースに沿って誘導
制御することが困難であったりロボットの移動開始時な
どに予期せぬ方向へとロボットが動き出してから修正す
る制御が行われるなどの問題があると共に、レーザー光
をパルスコード化して行われる直接検波式の情報伝達法
では情報量及び情報伝送速度の増大が望めないなどの問
題がある。
本発明は上記要望に応えるべくなされたものであり、
作業内容や移動コース等を記憶し特に屋外等の数100m範
囲のスペースで自走する走行ロボットを誘導制御するに
当たり、基準2地点からレーザー光を介して伝送される
基準方向に対する角度情報と基準2地点間の距離とに基
づきロボットの位置を検出することにより、走行ロボッ
トの自己位置を常時検出できる位置検出装置を提供する
と共に、レーザー光を介する角度情報の伝送法を改善し
て伝送速度と受信感度を向上させ、更に、前記位置検出
装置を用いて行われる走行ロボットの誘導制御法を改善
して指定コースに近似して滑らかな誘導が行えるように
することを目的とする。
〈課題を解決するための手段〉 そのため本発明では、走行ロボットの位置検出装置に
好適な第1の受光装置として、横断面が凸レンズ形状を
なす複数の柱状凸レンズそれぞれの光軸が所定の中心軸
に略交わるように側方に並設して円筒状を形成すると共
に、複数の柱状凸レンズで集められた光をそれぞれ個別
に受光する受光素子を設けて構成した。
上記受光装置における受光素子は、前記複数の柱状凸
レンズの内側の集光部それぞれに沿って複数の受光面を
凸レンズ側に向けて並設してなる光ファイバー群を含ん
で構成することが好ましい。
また、前記受光素子で検出された複数の柱状凸レンズ
毎の光量の円周方向での差異に基づいて受光装置に対す
る光源の方向を検出する方向検出手段を含む構成として
も良い。
更に、第1図に示すように、上記のような方向検出手
段を含む第1の受光装置を一体に備えた走行ロボット
と、一定間隔の所定2地点にそれぞれ配設され基準方向
に対する角度情報を付与したビーム光を走査して前記走
行ロボットの受光装置に照射する2つの発光装置と、前
記受光装置の受光素子で受光される2つのビーム光から
それぞれ角度情報を読み出す角度情報読み出し手段と、
前記読み出された2つの角度情報と前記2地点間の距離
とに基づいて前記2地点を基準とする走行ロボットの位
置座標を演算する位置座標演算手段と、前記受光装置に
おける方向検出手段で検出される2つの発光装置の方向
の少なくとも一方に基づき、前記位置座標演算手段で演
算された位置座標における走行ロボットの正面方向を演
算する正面方向演算手段と、を設けて位置検出装置を構
成した。
また、位置検出装置に用いられる第2の受光装置とし
て、ラッパ形のハーフミラーと、このラッパ形のハーフ
ミラーの中心軸部分に設けられハーフミラーを通過した
光を受光する受光素子からなる通過光受光部と、円周方
向に複数の受光素子を放射状に並設して円板状に形成さ
れて前記ラッパ形のハーフミラーの先細り基端部の外周
に同軸に配設され、ハーフミラーの外周壁で反射した光
を受光する反射光受光部と、を設けて構成した。
ここで、反射光受光部を構成する円周方向に放射状に
並設された複数の受光素子それぞれを、入射光量に応じ
た電荷を蓄積する電荷蓄積形光センサで構成することが
好ましい。
また、反射光受光部を構成する受光素子を電荷蓄積形
光センサで構成したときには、少なくとも受光装置に対
して光が次に照射されるまでの間隔時間において反射光
受光部を構成する電荷蓄積形光センサそれぞれに蓄積さ
れた電荷を順次共通出力線上に転送させるよう構成すれ
ば良い。
更に、反射光受光部が、受光した光の円周方向での光
量差に基づいて受光装置に対する光源の方向を検出する
方向検出手段を含む構成としても良い。
ここで、第1図に示すように、前記方向検出手段を含
んで構成され通過光受光部と反射光受光部とを備えた前
記第2の受光装置を一体に備えた走行ロボットと、一定
間隔の所定2地点にそれぞれ配設され基準方向に対する
角度情報を付与したビーム光を走査して前記走行ロボッ
トの受光装置に照射する2つの発光装置と、受光装置の
通過光受光素子で受光された2つのビーム光からそれぞ
れ角度情報を読み出す角度情報読み出し手段と、前記読
み出された2つの角度情報と前記2地点間の距離とに基
づいて前記2地点を基準とする走行ロボットの位置座標
を演算する位置座標演算手段と、受光装置の反射光受光
部における方向検出手段で検出される2つの発光装置の
方向の少なくとも一方に基づいて前記位置座標演算手段
で演算された位置座標における走行ロボットの正面方向
を演算する正面方向演算手段と、を設けて位置検出装置
を構成した。
また、第1及び第2の受光装置おいて方向検出手段を
含んで構成する場合に、円周方向それぞれで受光した光
量と所定の光量とを比較し、前記所定の光量を下回る光
量を無効として受光装置に対する光源の方向を検出させ
る光量レベル制限手段を設けることが好ましい。
更に、前記所定の光量を越える光量となった受光素子
群の両端を求め、その両端の受光素子で挟まれる中心方
向を受光装置に対する光源の方向として検出させるよう
構成しても良い。
上記のように本発明にかかる第1及び第2の受光装置
を用いた位置検出装置において、発光装置により走査さ
れるビーム光がレーザー光であり、このレーザー光を搬
送波とするレーザー光通信により角度情報を伝送を行う
よう構成しても良い。
更には、前記レーザー光を搬送波とするレーザー光通
信としてコヒーレント通信を用いることが好ましい。
一方、上記構成により走行ロボットの位置を検出する
位置検出装置を備え、該位置検出装置で検出された位置
に基づいて走行ロボットの移動を誘導する走行ロボット
誘導装置を構成するに当たり、予め設定された走行ロボ
ットの移動平面上の複数の移動通過点を連続的に結んだ
指定コースと、検出された走行ロボットの位置とを比較
し、前記指定コースに対する実際の移動軌跡の差が最小
となるように駆動系をフィードバック制御して軌道修正
する軌道修正手段を含んで構成するようにした。
ここで、前記走行ロボットの移動平面上の複数の移動
通過点を滑らかな曲線で結んで走行ロボットの移動指定
軌跡を設定することが好ましく、複数の移動通過点を結
ぶ滑らかな曲線はスプライン関数を用いて設定しても良
い。
また、上記構成により走行ロボットの位置を検出する
位置検出装置を備えた走行ロボット誘導装置として、走
行ロボットの全活動平面を、交差する線で格子状に一定
の大きさに区切って複数のスロットを設定し、このスロ
ットを走行ロボットの誘導制御における位置情報の最小
単位として用いるよう構成した。
ここで、前記複数のスロットをそれぞれ2次元の番地
で区別するよう構成し、特定コースは前記スロットのう
ちの特定のものを連接する形で設定し、走行ロボットの
移動に伴って検出された走行ロボットの位置が含まれる
スロットの番地と、指定コースに設定されたスロットの
うちの走行ロボットから近傍位置のスロットの番地とを
比較することにより、指定コースのスロットに対する走
行ロボットが位置するスロットの差を減少させるように
駆動系をフィードバック制御するスロット単位軌道修正
手段を含んで構成しても良い。
また、走行ロボットの正面方向を検出し、走行ロボッ
トの移動に伴って検出された走行ロボットの位置が含ま
れるスロットの番地と、指定コースに設定されたスロッ
トのうちの走行ロボットから近傍位置のスロットの番地
とを比較すると共に、指定コースに設定されたスロット
のうちの走行ロボットから近傍位置のスロットの進行方
向角と検出された走行ロボット正面方向とを比較し、指
定コースに対するスロット位置及び角度の差を減少させ
るように走行ロボットの駆動系をフィードバック制御す
る位置・方向較正軌道修正手段を含んで構成しても良
い。
また、走行ロボットを走行ロボットの誘導制御におけ
る位置情報の最小単位として用いる場合には、前記スロ
ット毎に、位置検出の基準地点に対する位置情報と、当
該スロット位置における所定の動作緒元とを記憶する位
置及び動作緒元記憶手段を設けて構成しても良い。
〈作用〉 走行ロボットの位置検出装置に用いられる第1の受光
装置として、まず、横断面が凸レンズ形状をなす複数の
柱状凸レンズを、それぞれの光軸が所定の中心軸に略交
わるように側方に並設することにより円筒状に形成する
一方、このようにして円周方向に並べられた複数の柱状
凸レンズそれぞれで集められた光を、個別に受光する受
光素子を設けて受光装置を構成し、円筒状に形成された
複数の柱状凸レンズ群の外側から照射された光は、いず
れかの柱状凸レンズで集光されて受光素子で捉えられる
ようにした。
ここで、複数の柱状凸レンズそれぞれで集められた光
を個別に受光する受光素子が、複数の柱状凸レンズの内
側に集光部それぞれに沿って複数の受光面を凸レンズ側
に向けて並設してなる光ファイバー群を含んで構成する
ようにすれば、1つの柱状凸レンズで該レンズの延設方
向に沿って集光される光は、付設された光ファイバー群
で捉えられるため、光ファイバー群毎、換言すれば柱状
凸レンズ毎の光を、光ファイバーで案内して検出器へ送
ることができ、上記レーザー光通信にも対応し得る。
また、円筒状に並べられた柱状凸レンズそれぞれにお
ける光が個別に受光されるから、光源に向いている側の
光量が大となるはずであり、方向検出手段は、光量の円
周方向での差異に基づいて受光装置に対する光源の方向
を検出する。
このようにして構成される第1の受光装置を用いた位
置検出装置においては、一定間隔の所定2地点にそれぞ
れ配設された発光素子それぞれが、基準方向に対する角
度情報を付与したビーム光を走査して走行ロボットに一
体に備えられた前記受光装置に照射させる。受光装置で
は、照射されたビーム光を円筒状に並べられた複数の柱
状凸レンズのいずれかで集光し、該集光した光から角度
情報読み出し手段が、2地点それぞれを基準とする角度
情報を読み出し、位置座標演算手段は、この読み出した
2つ角度情報と、2地点間の距離とに基づき、走行ロボ
ットの座標位置を2地点を底辺とする三角形の頂点位置
として演算する。
また、前記受光装置は、円周方向それぞれで光量を検
出して光源の方向を検出できるから、正面方向演算手段
は少なくとも一方の発光装置の方向を基準として走行ロ
ボットの正面方向を演算する。このようにして、2地点
を基準とする走行ロボットの位置と、その位置における
走行ロボットの正面方向とが検出されるものである。
また、本発明にかかる第2の受光装置として、ラッパ
形のハーフミラーの中心軸部分に設けられて、軸に略直
交する方向からの光のうち前記ハーフミラーを通過した
光を受光する通過光受光部を備える一方、前記ハーフミ
ラーの外壁で反射した光を円周方向それぞれで検出すべ
く、円周方向に複数の受光素子を放射状に並設して円板
状に形成されてラッパ形のハーフミラーの先細り基端部
の外周に同軸に配設される反射光受光部を設けて受光装
置を構成し、ラッパ形のハーフミラーにより2つの受光
部それぞれで光源からの光を受光できるようにした。
ここで、ラッパ系のハーフミラーにより反射される光
を受光する反射光受光部としては、入射光量に応じた電
荷を蓄積する電荷蓄積形光センサを円周方向に並べたも
のとして構成すれば良く、この場合、少なくとも受光装
置に対して光が次に照射されるまでの間隔時間において
反射光受光部を構成する電荷蓄積形光センサそれぞれに
蓄積された電荷を順次共通出力線上に転送させるよう構
成すれば、円周方向それぞれで検出された光量を光の照
射間隔においてシリアルデータとして順番に取り出し
て、方向検出手段により円周方向での光量偏差を間便に
検出して受光装置に対する光源の方向を検出できる。
また、上記のようなラッパ形のハーフミラーを用いた
第2の受光装置を一体に走行ロボットに備えて構成され
る位置検出装置では、前述の位置検出装置同様、2地点
に角度情報が付与されたビーム光を走査する発光装置を
設け、ハーフミラーを通過して通過光受光部で受光され
たビーム光から角度情報読み出し手段が2つの角度情報
を読み出し、この2つの角度情報と2地点の距離とに基
づき位置座標演算手段が走行ロボットの位置座標を三角
形の頂点位置として検出する。
また、ハーフミラーで反射したビーム光は、円周方向
に複数の受光素子を並べて構成される反射光受光部で受
光され、反射位置に応じて円周方向での検出光量レベル
が違うから受光装置(光源)の方向を検出でき、これに
よって正面方向演算手段はいずれか一方の発光装置の方
向を基準として走行ロボットの正面方向を特定する。
このように、通過光受光部では、ビーム光に付与され
ている角度情報の読み出しのための受光を行い、反射光
受光部では、円周方向それぞれで反射光の光量レベルを
検出して、ビーム光(光源)の方向を検出する。
ところで、上記のように、柱状の凸レンズを並べて円
筒状に形成した第1の受光装置における光源方向の検出
や、第2の受光装置におけるラッパ形のハーフミラーの
反射光検出による光源方向検出において、円周方向での
検出光量レベルの差によって光源の方向を検出しようと
する場合、光量レベル制限手段は、円周方向それぞれで
受光した光量と所定の光量(しきい値)とを比較し、前
記所定の光量を下回る光量を無効として受光装置に対す
る光源の方向を検出させることにより、散乱光によって
光源方向の検出精度が低下することを防止する。
また、このようにして散乱光の影響を排除した上で、
光源の方向を検出するに当たっては、前記所定の光量を
越える光量となった受光素子群の両端を求め、その両端
の受光素子群で挟まれる中心方向を受光装置に対する光
源の方向として検出すれば、所定光量を越える光量範囲
が所定の角度をもっていても、光源方向を特定できる。
上記のように、本発明にかかる第1及び第2の受光装
置を用いた位置検出装置においては、受光装置により走
査され受光装置に照射されるビーム光をレーザー光と
し、かつ、このレーザー光を搬送波とするレーザー光通
信、特にコヒーレント通信により角度情報の通信を行う
よう構成すれば、応答性の確保と正確な情報伝送が可能
となる。この場合、ラッパ形ハーフミラーを用いた受光
装置においては通過光受光部が、集光レンズと光ファイ
バーとから構成されるようなレーザー光通信の受信可能
な構成とすれば良い。
ところで、上記のような位置検出装置が提供されれ
ば、該位置検出装置によって走行ロボットの位置を検出
しつつ、走行ロボットを検出位置に基づいて誘導する走
行ロボット誘導装置を構成することができるが、ここで
軌道修正手段は、予め設定された走行ロボットの移動平
面上の複数の移動通過点を連続的に結んだ指定コース
と、位置検出装置で検出された走行ロボットの実際の位
置とを比較し、前記指定コースに対する実際の移動軌道
との差が最小となるように、即ち、指定コースに対して
実際の軌跡を滑らかに合わせるように、走行ロボットの
駆動系をフィードバック制御して軌道修正し、指定コー
スに沿ってロボット等の走行ロボットが移動するように
誘導制御する。
ここで、前記複数の移動通過点を、スプライン関数等
を用いて滑らかな曲線で結んで走行ロボットの移動指定
軌跡を設定できる。
また、走行ロボットの全活動平面を、交差する線で格
子状に一定の大きさに区切って複数のスロットを設定
し、このスロットを走行ロボットの誘導制御における位
置情報の最小単位として用いるよう構成することで、こ
れらのスロットをそれぞれ2次元の番地で区別するよう
構成すると共に、指定コースは前記スロットのうちの特
定のものを連接する形で設定できる。そして、スロット
単位軌道修正手段は、走行ロボットの移動に伴って検出
された走行ロボットの位置が含まれるスロットの番地
と、指定コースに設定されたスロットのうちの走行ロボ
ットから近傍位置のスロットの番地とを比較することに
より、指定コースのスロットに対する走行ロボットが位
置するスロットの差を減少させるように駆動系をフィー
ドバック制御する。
また、位置・方向較正軌道修正手段は、走行ロボット
の移動に伴って検出された走行ロボットの位置が含まれ
るスロットの番地と、指定コースに設定されたスロット
のうちの走行ロボットから近傍位置のスロットの番地と
を比較し、かつ、指定コースに設定されたスロットのう
ちの走行ロボットから近傍位置のスロットの進行方向角
と検出された走行ロボットの正面方向とを比較し、指定
コースに対するスロット位置及び角度の差を減少させる
ように走行ロボットの駆動系をフィードバック制御す
る。
ここで、スロット単位で走行ロボットを誘導制御する
ときには、スロット毎に、位置検出の基準地点に対する
位置情報と、当該スロット位置における所定の動作緒元
とを記憶する位置及び動作緒元記憶手段を設けることに
より、スロット単位で走行ロボットの動作緒元を設定で
きる。
〈実施例〉 以下に本発明の実施例を説明する。
本実施例では、通常のトラクタ程度のものから、幅,
長さ,高さとも10cm程度の超小型精密野外作業用の完全
無人のものなどの野外作業ロボットを対象とし、該野外
作業ロボット(走行ロボット)が縦・横それぞれ300m位
の略平坦なフィールド(農場等)内を、予め定められた
指定コース通りに略一定速度(例えば1m/s)で自動的に
走行しながら所定の作業をさせるものとする。尚、本実
施例では、走行ロボットの操舵方向を移動方向とし、ま
た、操舵方向とは無関係にロボット先頭が向いている方
向を正面方向と定義して用い、本実施例における位置検
出装置は位置並びに前記正面方向を検出するものであ
る。
かかる自動走行のために、本発明にかかる位置検出装
置及び該位置検出装置に用いられる受光装置、更に、走
行ロボット誘導装置が備えられており、以下にその実施
例を図面に基づいて説明する。
本発明にかかる位置検出装置の一実施例の基本構成を
示す第2図において、フィールド中の走行ロボットRの
作業の妨害とならない場所に相互間隔が精密に測定され
た2つ基準点P,Qを設定し、該2つ基準点P,Qそれぞれに
発光装置としてのレーザー信号制御装置1,2が備えられ
ている。
今、P地点を原点とし、P地点とQ地点とを結ぶ直線
方向をX線(基準方向)、原点を通ってX軸と直角な方
向をY軸として説明する。
農業用トラクタ等の走行ロボット3(R)は、X軸方
向P,Q間の範囲内にあって、Y軸方向に基準直線P−Q
から所定距離の範囲内を、所定の指定コースに沿って誘
導制御され、移動しながら所定の作業を行う。前記走行
ロボット3は、モーターによって一体構造の車輪とハン
ドルとが駆動されるようになっている。
前記レーザー信号制御装置1,2は、第3図及び第4図
に示すように、本体11内に組込まれ、レーザー発振器12
から出されるレーザー光は角度情報の伝送に必要な変調
を受けた後、サーボモータ13に直結した回転ミラー14を
使用して、水平面内を360゜回転走査するよう構成され
ている。尚、レーザー光を水平方向に360゜回転走査さ
せるのは、走行ロボット3の活動平面が水平である場合
であり、傾斜地などではかかる傾斜面に平行にレーザー
光を走査させるように構成する。
2地点P,Qの回転レーザー光は、それぞれ基準線P−
Qとなす角度で変調されるが、互いに相手のレーザー光
をPINダイオードからなる15で受信し、そのタイミング
を相手に報知する電波発信器18と受信器19とを備えてお
り、回転の都度に較正して角度計測の始点の決定と、P,
Qを軸として回転走査される2本のレーザー光が定位
相,定速度の回転をするようにしている。基準線P−Q
とのなす角度計測の零点(又は180゜点)較正のため
に、P,Qそれぞれに反射鏡を設けて、相手側で反射され
た自己のレーザー光の受信時を較正用として用いて、前
記角度計測の較正を簡易化する場合もある。
このようにして、P,Q2点のレーザー光は、零点(又は
180゜点)をリセットして、その後レーザー光が単位回
転角だけ回転する毎に内容を更新し、角度精度の要求に
応じて直接送受方式やコヒーレント送受方式などの適宜
な方法でレーザー通信を実行する(島田禎晉 監修
「コヒーレント光通信」1988年電子通信学会発行等参照
のこと)。
尚、レーザー光を変調する角度情報は、後述する移動
通過点に基づき指定コースを設定する場合には0.001゜
程度の分解能が必要となるが、5cm四方のスロットを最
小単位として誘導制御する場合には、0.0068゜程度で充
分な精度が得られる、 一方、走行ロボット3の略中央には、ポール21が立て
られ、該ポール21の先端には回転走査レーザー光の受光
装置22が装着されている。前記受光装置22は、基準の2
地点P,Qを軸として水平方向に回転走査されて該受光装
置22に照射されたレーザー光を復調して角度情報を読み
出す角度情報読み出し手段としての回路を後述するよう
に備え、走行ロボット3には、該2つの角度情報と予め
記憶された2地点P,Q間の距離Lとからロボット3自身
の位置座標R(X,Y)を演算するための位置座標演算手
段としての回路と、検出された位置に基づいてロボット
3を指定コース上に沿って走行させるための誘導制御回
路、その他、走行ロボット3による作業を制御するため
の回路等が内蔵されている。
ここで、前記位置座標演算回路における基本的な演算
法を説明すると、走行ロボット3(R)と基準線P−Q
がなす∠RPQと∠RQPの角度信号を前記レーザー光から読
み出し、これらの2角を底角とし、P−Qを底辺とする
三角形の頂点Rを演算することにより、走行ロボット3
の2地点P,Qを基準とする座標位置が演算される。
尚、レーザー信号制御装置1,2が配置される基準の2
地点P,Qで走査されるレーザー光の回転速度は、例えば
走行ロボット3の最大移動速度を約1m/s、位置決め精度
を5cmとすれば、少なくとも走行ロボット3が5cm進む毎
に較正信号を与える必要があるから、1秒間に進む距離
100cm/精度5cm=20で1秒間に約20回以上の較正信号を
与えられるように20rps(1200rpm)以上が必要となり、
また、位置決め精度が約0.7cmであるときには、1秒間
に約143回程度の較正信号が必要となりレーザー光の回
転速度は143rps(8580rpm)以上必要となる。
また、レーザー光により送信される角度情報の細かさ
は、前述のように基準位置P,Qからの最遠区域における
位置決め精度(2地点P,Qを結ぶ基準線からの至近距離
を除く)によって定まる。例えば縦横が300mの正方形の
フィールドを対象とした場合、その対角線長さが424mと
なり、かかる最長距離で5cmの位置測定精度を安定して
得るためには、約0.0068゜刻み以下の細かさの角度情報
を送る必要があるが、信号プロテクションのための冗長
度や有効範囲の増大などを含めて3バイト/1ワイドの情
報量であれば充分であり、レーザー光の回転速度を加味
すると、約0.0068゜刻みの場合は1080Kワード/s(0.001
゜の分解能の角度情報とした場合には7200Kワード/se
c)の信号速度の通信を行わせるようにすれば良い。
尚、基準2地点P,Qそれぞれを軸として水平方向に360
゜回転走査されるレーザー光は、相互のキャリア周波数
を変えることで区別できるようにしてあり、また、相互
に交差しないように、水平走査する高さを異ならしてあ
る。但し、2本のレーザー光の走査高さの偏差を大きく
すると、受光装置は垂直方向の検出可能長さを長くする
必要があるので、回転走査される2本のレーザー光の高
さ方向の差は極力短く設定することが好ましい。
次に、レーザー信号制御装置1,2(発光装置)の詳細
構成及びレーザー光を変調して伝送する角度情報の基準
方向較正制御を、それぞれ第5図のブロック図及び第6
図のフローチャートに基づいて説明する。
第5図はレーザー信号制御装置1,2の構成を示すブロ
ック図であり、相手側からのレーザー光がレーザー光受
信器15で受光されると、電波発信器18が角度信号較正用
のタイミング信号を出力する。このタイミング信号が受
信された時点で、エンコーダ31の符号化始点時刻を決定
し、基準方向P−Qに対する角度情報が正確なタイミン
グで出力されるようにする。
そして、基準発振器33による発振周波数を分周器34で
分周して得られる回転駆動基準パルスに基づき、PLL(p
hase locked loop)回路を備えたモータドライバ32はサ
ーボモータ13を駆動制御し、回転駆動基準パルスに基づ
く一定速度でミラー回転用のモータ13を回転駆動させ
る。エンコーダ31は、該サーボモータ13の回転角度を例
えば20ビット情報に変換し、レーザー光変調器35はこの
20ビットで表される角度情報の各ビット毎に、それぞれ
に付設されたレーザー発振器12で発振されたレーザー光
を変調し、各ビット情報に対応して変調されたレーザー
光をそれぞれFDM多重装置(周波数分割多重通信装置)3
6に入力させる。
FDM多重装置36では、各ビットに対応して入力された
変調レーザー光をパラレルに(一纒めにして)出力す
る。FDM多重装置36から出力される角度情報で変調され
たレーザー光(コヒーレント通信によるレーザー光)
は、コリメータレンズ37によってレーザー光が絞られ
て、前記サーボモータ13で傾斜角度を有した状態で回転
駆動されるミラー14に当てられて反射し、ミラー14の回
転に伴って水平方向に360゜走査する。
第6図のフローチャートに示すプログラムは、基準の
2地点P,Qそれぞれに配置されたレーザー信号制御装置
1,2におけるレーザー光の発信制御を示すものであり、
まず、各種制御パラメータの初期化を行い(S1)、次に
サーボモーター13で駆動して各レーザー信号制御装置1,
2のミラーを回転させる。
ここで、相手側からのレーザー光がレーザー光受信器
15で受信されると(S3)、タイミング信号を無線により
相手側に出力し(S4)、タイミング信号を受信した側で
は相手側からのタイミング信号に基づきエンコーダ31の
基準を決定する(S5)。
エンコーダ31では、前記タイミング信号に基づき決定
した基準に従い例えば0.001゜又は0.0068゜毎に角度信
号を20ビットのバイナリデータとして出力する(S6)。
レーザー光変調器35は、前記20ビットの角度情報の各ビ
ット毎に設けられ、レーザー光発振器12で発振されたレ
ーザー光を各ビット情報に基づいて変調してFDM多重装
置36へ出力する(S7)。
FDM多重装置36では、ビット単位で入力された変調レ
ーザー光を多重化して(S8)、角度情報で変調されたレ
ーザー光としてコリメータレンズ37に出力し(S9)、該
コリメータレンズ37で絞られたレーザー光(ビーム光)
を回転駆動されるミラー14に当てて反射させて360゜水
平方向に回転走査させ(S10)、角度情報がレーザー光
を搬送波とするコヒーレント通信により伝送されるよう
にする。
上記のようにコヒーレント通信を用いて角度情報が付
与され前記2地点P,Qを基点として360゜方向に回転走査
されるレーザー光は、走査途中で走行ロボット3のレー
ザー光受信器(受光装置)22に受光されて角度情報が読
み出され、2地点P,Qからの角度情報と前記2地点P,Qの
距離とによって走行ロボット3は自己の位置座標R(X,
Y)を知ることができるが、次にレーザー光受信器(受
光装置)22の回転構成の詳細を、上記に説明済のレーザ
ー信号制御装置1,2(発光装置)との組合わせによって
示す第7図に基づいて説明する。尚、各レーザー信号制
御装置1,2は、第5図に示したものと同じ構成であり、
同一符号を付して説明を省略する。
レーザー光受信器22は、水平360゜のあらゆる水平方
向からのレーザー光を受光できるように、コリメータレ
ンズ41による集光部を垂直軸回りの円周方向に複数並べ
て構成されており、円周内部にコリメータレンズ41で集
光されたレーザー光を入光する光ファイバー検出器42が
配設されている。また、各コリメータレンズ41毎にレー
ザー光を復調する回路構成が付設されており、各コリメ
ータレンズ41毎にレーザー光を変調した角度情報の復元
が行われるようになっている。尚、第7図においては、
1つのコリメータレンズ41とそれに付設された回路構成
のみを記載してあるが、同様にコリメータレンズ41及び
処理回路からなる構成が、コリメータレンズ41の設置数
分だけ設けられる。
コリメータレンズ41で集光されたレーザー信号制御装
置1,2からの回転走査レーザー光は、光ファイバー検出
器42により方向性結合器43に伝送され、該方向性結合器
43では、AFC(自動周波数制御)回路44で得られる基準
発振に基づきレーザー光発振器45で発振されるレーザー
光(基準光)と、光ファイバー検出器42で伝送された受
光レーザー光(入射光)とを混合させ、次の光検波回路
46でビート信号(中間周波数信号)を作る。前記ビート
信号の周波数fIFは、回転走査レーザー光の周波数を
fS、レーザー光発振器45で発振されるレーザー光の周波
数をfLOとすると、fIF=|fS−fLO|となる。
そして、光検波回路46で作られたビート信号をバンド
パスフィルター47により前記エンコーダ31における角度
情報のビット数に対応する20チャンネルに分波し、各チ
ャンネルCH1〜CH20毎にフィルター及びデモジュレータ
(復調回路)49で処理され、エンコーダ31における20ビ
ットの角度情報データを復元する。復元された20ビット
の角度情報データは、インタフェイス50を介して位置座
標演算手段としての位置演算装置51に出力され、後に詳
細に説明するこの位置演算装置51で2つの角度情報∠RP
Q,∠RQPと2地点P,Q間の距離Lとに基づき三角形の頂点
位置Rとして走行ロボット3の位置座標が演算される
(第2図参照)。
上記方向性結合器43,光検波回路46,バンドパスフィル
ター47,AFC回路44,レーザー発振器45,デモジュレータ4
9,インタフェイス50が、本実施例における角度情報読み
出し手段を構成する。
また、後述するように、各コリメータレンズ41で集光
されたレーザー光の光量レベルに基づいてP,Qの光源方
向を特定し、これに基づいて走行ロボット3の正面方向
を求めて基準方向に対する移動方向を定めるために、各
コリメータレンズ41毎のレーザー光レベルを正面方向演
算手段としての方向演算装置52に入力する。
ここで、上記のようにコリメータレンズ41を円周方向
に並べて構成されるレーザー光受信器22(第1の受光装
置)は、具体的には、第8図〜第11図に示すようにして
形成される。
即ち、横断面が凸レンズ形状をなす複数の柱状凸レン
ズに形成された複数のコリメータレンズ101(前記第7
図におけるコリメータレンズ41に対応するレンズ)を、
それぞれの光軸が所定の中心軸に略交わるように側方に
並設して円筒状に形成すると共に、各コリメータレンズ
101で集光されたレーザー光を個別に検出すべく、各コ
リメータレンズ101の内側の集光部それぞれに沿って複
数の受光面をコリメータレンズ101側に向けて並設して
なる光ファイバー群102を受光素子へのライトガイドと
して各コリメータレンズ101毎に設けてある。前記光フ
ァイバー群102は、第11図に示すように、コリメータレ
ンズ101に沿って延設される1本1本の光ファイバー102
aを、その受光面をコイメータレンズ101側に向けるべく
途中で略直角に屈曲させたものが複数本一体となって構
成されたものである。
かかる受光部を、その軸が垂直方向となるように走行
ロボット3に設置すれば、走行ロボット3に対して水平
方向のいずれから回転走査レーザー光が照射されても、
いずれかのコリメータレンズ101で受光されて受光素子
を構成する光ファイバー群102に入光すると共に、走行
ロボット3の位置が基準水平面に対して多少上下しても
鉛直方向に長いコリメータレンズ101でこの上下運動分
を吸収して水平方向に回転走査されるレーザー光を受光
できる。
そして、各光ファイバー群102に入光した2地点から
のレーザー光からそれぞれ角度情報(コヒーレント通信
によりレーザー光を変調した角度情報)を読み出し、2
地点を基準とする走行ロボット3の角度位置(∠RPQ,∠
RQP)が分かれば、これと2地点間の距離Lとに基づい
て走行ロボット3の位置座標を演算できるものである
(第2図参照)。
尚、第8図〜第11図に示した受光装置を用いたときの
コヒーレント通信における受信回路は、第7図に示すも
ので代表され、第7図におけるコリメータレンズ41が上
記コリメータレンズ101に相当し、第7図における光フ
ァイバー検出器42が上記光ファイバー群102及び受光部
で構成されるものに相当し、方向性結合器43でローカル
レーザー光と混合されてビート信号が作られ、このビー
ト信号を光検波器46で検波した後、バンドパスフィルタ
ー47で分波されて、デモジュレータ49で角度情報の各ビ
ット毎に復調される。
ところで、走行ロボット3を自走させるための位置検
出装置では、位置検出だけではなく、走行ロボット3の
正面がどの方向を向いて移動しているかを常時測定し、
予め記憶されている指定コースと照合して、逐次軌道修
正して移動の仕方を誘導する必要がある。移動方向を測
定するには、検出した位置座標の推移から指定コースか
らのずれを知って移動コースの修正を図る方法がある
が、逐次走行ロボット3の正面方向を検出できるように
した方が、ロボット3を誘導制御する際の演算処理のス
ピードアップ化と簡素化とを図ることができる。そのた
め、前記レーザー光受信器22は、照射された光の光源方
向を検出する方向検出手段としての機能が備えられてい
る。
即ち、例えばレーザー光が第12図に示すように走査さ
れて、円筒状の片側に照射される場合、レーザー光の光
軸とコリメータレンズ101の光軸とが一致する部分(レ
ーザー光照射面の中央付近)では、光量レベルが大きく
なるから、この光量レベルが大きくなった方向(大きな
光量を集光したコリメータレンズ101と軸心とを結ぶ延
長線上)が光源の方向であると特定でき、自己の進行方
向(走行ロボット3の正面側に位置するコリメータレン
ズ101から操舵角分だけ角度変位させたコリメータレン
ズ101位置)が分かるから、例えば、正面方向から何番
目のコリメータレンズ101光量が最大となっているかに
よって光源に対する走行ロボット3の移動方向を検出で
きることになる。
但し、レーザー光は、大気中を通過する際に散乱して
遠方ほど広がる現像を示すため、極僅かのコリメータレ
ンズ101のみが大きな光量レベルを検出することが稀で
あり、照射側片面の中央部を含むある範囲で大きな光量
レベルが検出されるので、各コリメータレンズ101で検
出された光量レベルを、第13図に示すように、所定のス
レッシュホールドレベル(所定の光量に相当するしきい
値)で仕切って2値化して散乱光の検出部を無効とし、
スレッシュホールドレベルを越える光量レベルである受
光素子範囲を特定する。上記機能が、本実施例における
光量レベル制限手段に相当する。
そして、かかる光量が大である角度範囲の両端のコリ
メータレンズ101のナンバーn1,n2に基づき(光量が大で
ある受光素子範囲の両端の受光素子を求め)、前記両ナ
ンバーn1,n2の方向が概略光源であるとしたときに、走
行ロボット3の正面方向と光源とがなす角度α゜,β゜
を求め、更に、この角度α゜,β゜の中央値を、真に走
行ロボット3の正面方向が光源となす角度γ゜であると
する。尚、前記両ナンバーn1,n2の中央に位置するコリ
メータレンズ101のナンバーから光源方向を求めるよう
にしても良い。
ここで、レーザー光が前述のように基準方向に対する
角度情報で変調されていれば、光源と走行ロボット3の
進行方向がなす角度と、光源から発振されたレーザー光
から読み出される角度情報とから、前記基準方向に対す
る走行ロボット3の正面方向を演算することができ、こ
の正面方向と操舵方向とに基づいて基準方向に対する移
動方向を特定できるものである。
このような走行ロボット3の正面方向及び移動方向の
検出のために、前述のように各コリメータレンズ101毎
に集光されたレーザー光のレベルを検出するようにして
あり、2地点P,Qからの角度情報により検出される位置
座標における走行ロボットの正面の向きが、上記のよう
にして正面方向演算手段としての方向演算装置52で演算
される。走行ロボット3の位置と正面方向とが算出され
ると、後述するように、走行ロボット誘導制御装置が指
定コースと比較して、走行ロボット3の方向舵と車輪駆
動モータとをフィードバック制御して、指定コースに沿
って走行ロボット3が移動するようにフィードバック制
御される。
ここで、第8図〜第11図に示すような受光装置を用
い、第7図に示すような全体構成により行われる走行ロ
ボット3位置検出の制御内容を、第14図のフローチャー
トに従って説明する。
位置検出のための各種初期化を行った後(S21)、レ
ーザー信号制御装置1,2(2地点P,Q)からの回転走査レ
ーザー光を受光すると(S22)、該レーザー光が各コリ
メータレンズ101(41)で集光されて光ファイバー102
(42)へ導入される(S23)。光ファイバー102(42)へ
導入されたレーザー光は、方向性結合器43でローカルレ
ーザー光(レーザー発振器45)とミックスされ(S2
4)、次の光検波回路46でビート信号(中間周波数信
号)が作られ(S25)、このビート信号がバンドパスフ
ィルター47で角度情報のビット数に対応するチャンネル
に分波される(S26)。
各チャンネルに分波された信号は、デモジュレータ49
によってそれぞれロジック信号に復調され(S27)、イ
ンタフェイス回路50により各データが整列された後(S2
8)、位置演算装置51に供給され(S29)、2地点P,Q間
の距離Lと2地点P,Qそれぞれに対する相対角度∠RPQ,
∠RQPに基づき走行ロボット3の位置座標Rが演算され
る(S30)。
ここで、S24〜S28の処理内容が角度情報読み出し手段
に相当し、S29〜S30の処理内容が位置座標演算手段に相
当する。
かかる位置座標の演算と同時に、各コリメータレンズ
101(41)毎のレーザー光レベルを方向演算装置52に送
り(S31)、各チャンネル信号を前述のように2値化す
ることにより散乱光の影響を除去した上で走行ロボット
3の正面方向に対する光源(レーザー信号制御装置1,2
であり2地点P,Qである)の方向を知る(S32)。この部
分が方向検出手段及び正面方向演算手段に相当する。
また、方向性結合器43でレーザー光をミックスすると
きに、AFC回路44は、入射レーザー光とローカルレーザ
ー光との周波数差を検出し、周波数が規定値よりもずれ
たときには、レーザー発振器45へフィードバック制御し
て周波数差を規定以内にする(S33)。
このような位置検出装置により走行ロボット3の位置
座標と移動方向とが検出されると、走行ロボット3は予
め記憶している指定コースと、実際の位置・移動方向と
を比較し、指定コースに沿った誘導制御が行われる(S3
4)。
次に、走行ロボット3に一体に備えられるレーザー光
受光装置22の他の実施例(第2受光装置)を、第15図及
び第16図に従って説明する。
図において、要求精度に応じた大きさとしてラッパ形
に形成されたハーフミラー2つを、相互の先細り端部を
連結することにより鼓形にしたハーフミラー111と、該
ハーフミラー111の中軸に沿って延設されハーフミラー1
11の通過光を受光する通過光受光部112と、円周方向に
複数の受光素子を表裏に並設して円板状に形成されて前
記ハーフミラー111の先細り部の外周に同軸に配設さ
れ、ハーフミラー111の外周壁で反射した光を受光する
反射光受光部113とからレーザー光受光装置22が構成さ
れる。
ここで、前記反射光受光部113は、前記第8図〜第11
図に示したレーザー光受光装置22の場合と同様に、光源
の方向によって円周方向それぞれで検出される光量レベ
ルに差異が生じるから、前記と同様にスレッシュホール
ドレベルにより2値化して、レーザー光受光装置22に対
する光源(レーザー信号制御装置1,2)の方向を検出す
ることができるものであり、方向検出手段としての機能
が後述するように備えられている。
尚、反射光受光部113を構成する円周方向に複数並設
される受光素子としては、PINダイオードの他、CCD(ch
arge coupled device),BBD(bucket brigade devic
e),CID(charge injection device)等の固体撮像素子
として一般に用いられる電荷蓄積形の光センサを用いて
も良い。
但し、CCD,BBD,CID等を用いた場合には、素子が受光
レベルに応じた電荷を蓄積できるため、少なくとも回転
走査レーザー光が次に照射されるまでの間隔時間におい
てクロックパルスの印加により前記蓄積された電荷を共
通出力線上に順次転送させることで、円周方向での光量
レベルを検出することができるため、PINダイオードを
用いた場合のように素子数だけの出力端子を設ける必要
がなく、周辺機器の簡易化を図ることができる。
一方、通過光受光部112は、反射光受部113で光源方向
の検出がなされるので、照射されたレーザー光から角度
情報を読み出すためにのみ用いられるため、前記反射光
受光部113に比べて径が小さく形成される。この通過光
受光部112を構成する受光素子としては、前記第8図〜
第11図に示したコリメータレンズ101と光ファイバー群1
02との組合わせによって構成されるものを用いること
が、レーザー光によるコヒーレント通信を行う際には方
向性結合器43等の処理のために必要となるが、光源方向
を検出する必要がないので、コリメータレンズ101と光
ファイバー群102との組合わせによる構成要素は比較的
少数で充分に機能させることができる。
尚、角度情報をコヒーレント通信で伝送するのではな
く、パルスコードで伝送する構成としたときには、通過
光受光部112は前記反射光受光部113を構成するPINダイ
オードやCCDやBBDやCID等の電荷蓄積形光センサである
固体撮像素子を用いることができる。また、通過光受光
部112を、相互に電気的に独立した受光素子を軸方向に
機械的に連結して構成し、P或いはQからの回転走査レ
ーザー光を、上下方向のどの受光素子が受光したかによ
って光源に対するレーザー光受光装置22(走行ロボット
3)の高さ方向の偏差を、P或いはQ地点におけるレー
ザー光の発光高さを基にして演算し検出することができ
る。
更に、本実施例では、ラッパ形のハーフミラーを2つ
の連結させて鼓形に形成したが、これは鉛直方向での受
光可能余裕度を大きくするためであり、走行ロボット3
の上下運動が少ない場合にはラッパ形のハーフミラーを
1つだけ用いて上下方向での受光可能長さを短く構成し
ても良い。また、ハーフミラーは通過光受光部112を軸
として軸対称の形状とする必要があるが、ハーフミラー
の外壁反射面は、滑らかな曲線で構成する必要はなく、
平面を組み合わせてラッパ状(或いはパラボラ状)に形
成しても良い。
次に、前記第15図及び第16図に示したレーザー光受光
装置22(ラッパ形ハーフミラーを用いた受光装置)を用
いたときの、位置・方向検出に関わる回路構成及びその
制御内容を、反射光受光部113としてPINダイオードを用
いた場合と、光量レベルに応じた電荷を蓄積し転送する
CCD等の固体撮像素子を用いた場合とに分けて説明す
る。
第17図は、反射光受光部113としてCCD等の固体撮像素
子(電荷蓄積形光センサ)を用いた場合の回路構成を示
す図であり、ハーフミラー111を通過して通過光受光部1
12で受光されるコヒーレント通信により角度情報で変調
された回転走査レーザー光は、前述の第7図の場合と同
様に、方向性結合器43でレーザー発振器45によるレーザ
ー光(ローカルレーザー光)とミックスされた後、光検
波回路46でビート信号が作られる。
そして、バンドパスフィルター47によってエンコーダ
31における角度情報のビット数に対応するチャンネルCH
1〜CH20に分波され、デモジュレータ49で元の20ビット
の角度情報に復元され、インタフェイス50を介して位置
座標演算手段としての位置演算装置51に出力される。
尚、かかるコヒーレント通信による角度情報の復元(角
度情報読み出し手段)は、前記第7図に示した回路構成
と同様であり、同一要素には同一符号を付した。
一方、ハーフミラー111で反射したレーザー光は、反
射光受光部113を構成する複数のCCDに照射され、各CCD1
13にはその照射光量レベルに応じた電荷が蓄積される。
CCD制御回路61は、各CCD113に蓄積された電荷を、1/30
秒程度の周期で共通の出力線上に順次転送され、少なく
とも次にレーザー光が照射されるまでには、今回のレー
ザー光照射による蓄積された電荷が転送されるようにす
る。
MPU62は、光量レベルに応じて各CCD113から順次転送
される電荷をA/D変換して順次読み込んだ後、これらの
光量データをそれぞれ2値化するためのスレッシュホー
ルドレベルを決定し、光量レベルを大小の2種類に分類
する2値化を行う。そして、この2値化された光量デー
タに基づき、光量レベルが大である角度範囲両端のCCD1
13ナンバーを求め、該CCD113ナンバーで挟まれる中央位
置のCCD113が光源(レーザー信号制御装置1,2)の方向
であることが決定される(第13図参照)。かかる走行ロ
ボット3から見た光源の方向情報は、正面方向演算手段
としての方向演算装置52に入力され、走行ロボット3の
誘導制御のための情報として利用される。
次にハーフミラー111を用いたレーザー光受光装置22
(受光装置)における反射光受光部113としてCCD等の固
体撮像素子(電荷蓄積形光センサ)を用いた場合の走行
ロボット3の位置検出に関わる各種制御内容を、第18図
のフローチャートに従って説明する。
まず、走行ロボット制御を開始する前に、各種制御パ
ラメータの初期化を行い(S51)、所定の2地点P,Qに配
設されたレーザー信号制御装置1,2(発光装置)からの
角度情報で変調されたレーザー光が回転走査されて照射
されると(S52)、前記ハーフミラー111によって通過光
と反射光とに分岐させる(S53)。
ハーフミラー111の通過光は、通過光受光素子を構成
するコリメータレンズにより光ファイバーに導入されて
処理回路に伝送される(S54)。光ファイバで伝送され
たレーザー光は、方向性結合器43でレーザー発振器45の
レーザー光とミックスされ(S55)、このミックスした
レーザー光に基づき光検波回路46でビート信号が作られ
る(S56)。
そして、前記ビート信号をバンドパスフィルター47で
角度情報のビット数に対応するチャンネルに分波し(S5
7)、それぞれをモジュレータ49によってロジック信号
に戻し(S58)、インタフェイス50により前記ロジック
信号を整列させて、基準位置P,Qとの相対角度の情報と
して位置演算装置51へ供給し(S61)、走行ロボット3
の2地点P,Qを基準とする位置座標の演算を行わせる(S
62)。上記S55〜S58の部分が角度情報読み出し手段に相
当し、S61,62の部分が位置座標演算手段に相当する。
ここで、方向性結合器43でレーザー光をミックスさせ
るに際しては、入射レーザー光と内部レーザー光発振器
45によるレーザー光との周波数差を検出し、周波数が規
定よりもずれた場合はレーザー発振器45へフィードバッ
クし、入射レーザー光と内部レーザー光との周波数が一
致するようにする制御が、自動周波数制御回路(AFC回
路)44で行われる(S60)。
一方、ハーフミラー111で反射されて反射光受光部113
を構成するCCDにレーザー光が照射されると(S63)、円
周方向に並べられた各CCD113毎にレーザー光レベルに応
じて蓄積される電荷が1/30秒程度の周期で転送され(S6
4)、各CCD113毎の電荷レベル(光量レベル)が所定の
スレッシュホールドレベルに従って2値化される(S6
5)。2値化された光量レベルに基づき走行ロボット3
に対する光源(レーザー信号制御装置1,2)の方向が検
出され(S66)、2地点P,Qを基準とする移動平面上にお
ける走行ロボット3の正面方向並びに移動方向が演算さ
れる(YS67)。上記S64〜S66の部分が方向検出手段に相
当し、S67の部分が正面方向演算手段に相当する。
このように、ハーフミラー111の反射光からは2地点
P,Qを基準とする移動方向が、また、通過光からは2地
点を基準とする位置座標が検出されると、かかる情報に
基づき走行ロボット3を予め設定された指定コースに沿
って誘導する制御が行われる(S68)。
次にハーフミラー111を用いたレーザー光受光装置22
における反射光受光部113としてPINダイオード等の検出
結果(電荷)を蓄積することができない受光素子を用い
た場合の回路構成を、第19図に従って説明する。
ここで、ハーフミラー111を通過して通過光受光部112
で受光されたレーザー光から角度情報を読み出す回路構
成は、前記第7図に示したものと同様であるから説明を
省略する。
一方、各PINダイオード113毎の出力がそれぞれ波形整
形回路65で波形整形されて、その波形整形後の各PINダ
イオード113の出力データがMPU62のメモリに所定のサン
プリングタイミング毎(A/D変換周期毎)に更新記憶さ
れるようになっており、ハーフミラー111で反射された
レーザー光が円周方向に並べられた複数のPINダイオー
ド113に照射されると、かかる照射された光量レベルが
各PINダイオード113毎に検出される。
MPU62は、各PINダイオード113で検出された光量レベ
ルの差、即ち、円周方向での光量レベルの差に基づいて
光源の方向を検出して方向演算装置52に出力し、正面方
向演算手段としての方向演算装置52では、この光源の方
向と自己(走行ロボット3)の正面方向とに基づき、2
地点P,Qを基準とする移動平面上における自己の正面方
向及び移動方向を演算する。
尚、光源方向の検出においては、光量レベルの2値化
などの処理を行うが、既に説明済の処理内容であるの
で、説明を省略した。
次にハーフミラー111を用いたレーザー光受光装置22
における反射光受光部113としてPINダイオードを用いた
ときの、走行ロボット3の位置検出に関わる各種制御を
第20図のフローチャートに従って説明する。
ここで、S71からS82までの角度情報の復元に関わる制
御は、前記第18図のフローチャートに示すS51からS62ま
でと同様であるため、説明を省略し、PINダイオードに
よる移動方向検出に関わる制御についてのみ説明する。
2地点P,Qそれぞれで回転走査されるレーザー光が走
行ロボット3に備えられたハーフミラー111に照射され
て、反射光がPINダイオード113に照射されると(S8
3)、かかる照射光量に応じた各PINダイオード113の出
力がA/D変換されてメモリに記憶される(S84)。
そして、この記憶された各PINダイオード113の出力
を、所定のスレッシュホールドレベルにより2値化し
(S85)、2値化した円周方向での光量レベルに基づき
レーザー光受光装置22(走行ロボット3)に対する光源
の方向を検出し、この光源の方向と自己の正面方向とに
基づき、2地点P,Qを基準とする移動平面における走行
ロボット3の移動方向を演算する(S86,87)。
このようにして、走行ロボット3のフィールド内にお
ける位置座標及びその位置における移動方向(正面方
向)が算出されると、この位置情報と予め設定されてい
る指定コースとを比較し、走行ロボット3を指定コース
に沿って移動させるべく駆動及び操舵系をフィードバッ
ク制御する誘導制御が行われる(S88)。
次に、上記のような2地点P,Qを基準とする走行ロボ
ット3の位置検出結果を受けて行われる走行ロボット3
の誘導制御を詳細に説明する。
まず、走行ロボット3の位置を誘導制御する上で、移
動平面(全活動平面)を第21図に示すように縦・横の交
差する格子によって一定の大きさに分割し、分割して得
られた各スロットが、原点であるP地点からX方向に何
個目でY方向に何個目であるかによってフィールド内に
おける位置付けがなされるようにし、各スロット毎に
(Xi,Yj)なる2次元の番地を設定しておく。
また、このようなX,Y方向の位置付けと共に、2地点
P,Qそれぞれからの相対角度(各スロットにおいてレー
ザー光から得られる2つの角度情報)∠RPQi,∠RQPjを
各スロット別に記憶させておくことが、走行ロボット3
の移動や作業を管理する上での基準情報として利用され
るので好ましい。更に、必要に応じて、前記指定コース
のスロット毎に動作(作業)諸元を記憶させておけば、
各スロットでの作業内容管理が容易となる。上記の機能
が位置及び動作緒元記憶手段に相当し、具体的には後述
する初期設定データ格納部メモリ73が前記記憶手段を構
成する。
尚、格子分割に当たっては、1つのスロットの一辺の
大きさが容易位置誤差(例えば5cm)以下となるように
設定し、スロット内に位置していればスロット内のどの
位置に走行ロボット3が位置しているかが問題とならな
いようにする必要がある。
このようにフィールドを格子で区切って複数のスロッ
ト単位に分割したときには、指定コースを連続したスロ
ット単位で指定し(第21図において斜線を引いたスロッ
トが指定コースに選択されたスロットである。)、かか
る指定コースを(X1,Y1)→(X1,Y2)→(X1,Y3)→(X
2,Y3)・・・・のような形式で走行ロボット3に記憶さ
せておき、指定コースからの位置や方向のズレはスロッ
ト単位で処理される。また、上記のようにスロット番地
で指定コースを指示することで、指定コースに沿った進
行方向角が番地から演算されるようになっている。
スロットの形は、正方形や長方形の四角形に限るもの
でなく、格子を斜交させて菱形とするなどしても良く、
また、位置に応じて面積を可変としても良い。スロット
を連接した形で設定される指定コースに選択されたスロ
ットには、走行ロボットを次のスロットに進ませる際の
最適進行角度を、スロットから光源に向かう直線とが挟
む角度の形で記憶させておく。
走行ロボット3は、前述のように定められた2地点P,
Qでそれぞれ回転走査されるレーザー光を受光すること
により、既述のの方法で自己が現在どのスロット上に居
るかを判定すると共に、レーザー行を照射する光源方向
に向かう直線とロボット正面方向とが挟む角度の形(第
12図のγ゜)で自己の正面方向を測定し、指定コース内
のスロットに記憶された位置と指定進行角度データとを
比較して次の移動方向を知る。
そして、指定コースとして設定されているスロットの
中の、自己が現在位置しているスロットから最も近いス
ロット(未通過のスロット)の番地を演算で求め、指定
コースに対する位置のズレを求める一方、自己の正面宝
幸と最も近い指定コースから求められるスロットの進行
方向角とを比較することで移動方向のズレを求め、スロ
ット位置及び移動方向にズレがある場合にはそれを修正
する方向にロボット3の方向舵を操作し、指定コースに
フィードバック制御しつつ移動させる。かかる機能がス
ロット単位軌道修正手段及び位置・方向較正軌道修正手
段に相当する。
ここで、ロボット3に備えられている誘導制御のため
の回路構成を、第22図に従って説明する。
ロボット3には、初期設定値としてマップ上にフィー
ルドの位置を示す座標(スロット座標)と、2地点P,Q
の座標と、ロボット3が移動するための指標となる指定
コース(動作モード)と、ロボット3のスタート位置座
標とを、例えばキー操作によりインプットするための初
期設定データ入力部71が備えられ、該初期設定データ入
力部71を介して入力された各種の初期設定値は、演算部
72を介して初期設定データ格納部メモリ73に記憶され
る。
そして、前述のような角度情報で変調された回転走査
レーザー光の受光によって2地点P,Qからの相対角度が
検出されると、かかる角度情報が角度データ入力部74を
介して演算部72に入力され、また、レーザー光の方向検
出に基づくロボット3の2地点P,Qを基準とする移動方
向の検出結果がやはり演算部72に入力される。演算部72
では、この入力された角度情報とメモリ73に記憶されて
いる初期データとに基づき前記2地点を基準とするロボ
ット3の位置座標を演算する。従って、前記演算部72は
位置演算装置51に構成する。
そして、演算部72では、自己が現在位置しているスロ
ットから最も近いスロットを演算で求め、指定コースに
対する位置のズレと移動方向(進行方向とのズレ)を求
め、ズレがある場合にはそれを較正する方向にロボット
3の移動軌跡を修正すべく、方向舵78の操舵方向指示を
演算結果部75に出力すると共に、ロボット3の移動開始
・停止を制御する駆動輪用のモータの駆動指示を演算結
果部75に出力する。
演算結果部75では、方向舵操作モータ76へ駆動電力を
供給するためのモータ用駆動電力増幅部77に方向舵78の
駆動指示信号を出力して方向舵78を操作する一方、車輪
駆動用モータ79へ駆動電力を供給するためのモータ用駆
動電力増幅部80にモータ駆動指示信号を出力して車輪81
を駆動制御、即ち、ロボット3の移動・停止を制御す
る。
次に、第23図のフローチャートに従って方向舵のフィ
ードバック制御を詳細に説明する。尚、前記第23図のフ
ローチャートに示す機能が位置・方向較正軌道修正手段
に相当する。
まず、回転走査レーザー光に付与された角度情報から
演算されたロボット3の位置座標(ロボット3が位置す
るスロット)と、最も近い指定コース軌跡(指定コース
に指定されたスロットの中の最も近いスロット)との間
に位置ずれがあるか否かを判別する(S101)。
位置ずれがなくロボット3が指定コース上に位置して
いる(指定コースのスロット中に位置している)ときに
は、現状の舵方向で移動して指定コースに対する位置ズ
レが生じるか否かを、移動方向の算出結果と指定コース
に沿った移動方向とを比較して判別する(S102)。尚、
例えばスロットが正方形であれば次の指定スロットは今
回のスロットを囲む8個のスロットうちのいずれかであ
るから、指定コースに沿った移動方向は、次の指定スロ
ットがどの方向に位置するかによって45゜毎の8方向の
いずれかということになる。
位置ズレがなく、かつ、移動方向が指定コースの軌跡
に沿っているときには、方向舵78を操作する必要がない
が、ロボット3が指定コース上に位置しながらその正面
方向にずれがあると認められるときには、そのまま移動
したのでは指定コース(指定コースに選択されたスロッ
ト範囲内)から外れることになってしまうから、移動方
向のずれ方向が左右どちらの方向であるかを判別し(S1
03)、その判別結果に基づき移動方向のずれが解消され
る方向に方向舵78を操作する。即ち、指定コース(指定
コースとして選択されてスロット)の軌跡に対してロボ
ット3の移動方向が右にずれているときには、方向舵78
を左方向に施回させ(S104)、移動方向が左にずれてい
るときには方向舵78を右方向に施回させ(S105)、ロボ
ット3が指定コース上で指定コースの軌跡方向を向いて
移動するように制御する。
一方、ロボット3の位置が指定コース上になく(指定
コースのスロット上になく)位置ずれが生じているとき
には、指定コースの移動方向に対して位置が右側にずれ
ているか、左側にずれているかを判別する(S106)。
位置ずれが指定コースの右側であるときには、かかる
指定コースから外れた位置での移動方向が最も近い指定
コースにおける移動方向に対してずれがあるか否かを判
別し(S107)、方向ずれがなく略指定コースにたいする
平行な移動軌跡を描く状態であるときには、左方向に施
回させて指定コース(指定スロット)への復帰を図る
(S104)。
また、指定コースからずれた位置で移動方向にずれが
あると判別されるときには、その移動方向のずれが指定
コースに沿った移動方向に対して左右のどちらであるか
を判別し(S108)、右方向へ移動方向がずれていて徐々
に指定コースから離れる方向に移動する状態のときに
は、やはり左方向に施回させて指定コース(指定スロッ
ト)への復帰を図る(S104)が、移動方向のずれが左で
あって、位置ずれしたところから指定コースにロボット
3が向いているときには、左方向に施回させると指定コ
ースを逆戻りするような動きをすることがあるので、そ
のまま直進させつつ滑らかに指定コースに復帰させるよ
うにする(S109)。
一方、位置ずれが指定コースに対して左側であるとき
には、上記の右側にずれている場合と施回方向を逆して
同様な制御を行わせる(S110,S111,S112)。
このように、位置ズレの修正のみならず、方向ずれを
も較正するようにすることで、指定コースから外れるこ
とを極力回避することができ、指定コースに沿って安定
した誘導制御が行える。
前述の指定コースの設定では、フィールドを格子で区
切って設定した複数のスロットを最小単位としたが、位
置座標で指定コースを設定する実施例を以下に示す。
まず、ロボット3の移動コースを設定するに当たっ
て、必要最小限の移動通過点を第24図のA,B,C,D,Eのよ
うに予め設定しておき、ロボット3はこれらの移動通過
点の情報がインプットされると、これらの移動通過点を
順番に結ぶ軌跡を例えばスプライン近似(小区間毎に異
なった多項式を適用し、全体として所定の点を通る滑ら
かな曲線を得る近似方)等を用い滑らかな連続曲線とし
て設定し、この移動通過点間を結ぶ曲線を指定コースと
してフィードバック制御を行いつつ移動するようにす
る。このように、予め設定された移動通過点間をスプラ
イン関数等によって滑らかな連続曲線で結んで指定コー
スとすれば、意図を通過点間における走行ロボットの動
きを滑らかにすることができる。
そして、何らかの原因によってロボット3が前記指定
コースからそれたときには、その指定コースから外れた
ロボット位置と次に通過しなくてはならない通過点(第
24図におけるB点)とを結ぶ軌道修正用のコースを新た
に設定し、この軌道修正用のコースを辿って通過点Bに
至るように制御すれば指定コースとの誤差が最小となる
ように滑らかにロボット3を誘導することができる。上
記制御内容が軌道修正手段に相当する。
このように、ロボット3の位置が移動通過点をスプラ
イン関数等によって結んだ初期設定コースに対してずれ
ても、新たに軌道修正用のコースが設定されれば、ロボ
ット3をその位置座標のみによって誘導することがで
き、前述のようにスロットを最小単位として移動誘導す
ることで不感帯を設けて制御する必要がない。
但し、ロボット3の移動を開始させるときには、ロボ
ット3が予期しない方向へ動き出すことがないようにロ
ボット3の向きを知ることが安全確保のために必要にな
ることがあるから、本実施例で先に説明した位置と移動
方向との両方を検出できる位置検出装置を備えてロボッ
ト3を誘導することが好ましい。しかしながら、上記の
ようなスロット単位のコース設定や、必要最小限の移動
通過点によるコース設定は、位置検出装置を備えたロボ
ット誘導装置に適用されるものであり、角度情報で変調
したレーザー光の回転走査による位置検出に限るもので
はなく、磁化や放送電波発振点を新規の基準位置として
用いることができ、その際には、かかる新規基準点に対
する角度ズレで走行ロボットの移動方向に定めれば良
く、誘導制御はかかる点が異なるだけで上記実施例と同
様に行える。
〈発明の効果〉 以上説明したように本発明によると、レーザー光走査
による位置検出において走行ロボット側に一体に設けら
れる受光装置において、レーザー光通信によるレーザー
光から角度情報を読み出せる共に、光源方向に検出でき
る構成としたことにより、走行ロボットの位置座標及び
正面方向(引いては移動方向)の検出が行え、これらの
情報を基に走行ロボットを誘導制御することで誘導制御
におけるスピードアップ化や簡素化を果たすことができ
ると共に、誘導制御の正確性が向上する。
更に、前記光源方向の検出においては、所定の光量を
下回る光量を無効として取り扱うようにしたので、レー
ザー光が霧等の影響で散乱しても、この散乱光の検出に
よって光源方向の検出精度が悪化することを防止するこ
とができ、レーザー光の発振源から遠い位置においても
光源方向を精度良く検出できる。
一方、上記のような位置検出装置による検出結果を受
けて行う走行ロボットの誘導制御において、複数の移動
通過点を連続的に結んで設定された指定コースに対し
て、実際の移動軌跡が最小となるように、走行ロボット
の駆動系をフィードバック制御することで、走行ロボッ
トが何らかの原因でコースから外れても、ずれを最小に
して走行ロボットを誘導できる。上記移動通過点を結ん
でなる指定コースの設定においては、スプライン関数を
用いて滑らかな連続曲線で結ぶようにすれば、移動通過
点間を走行ロボットを滑らかに移動させることができ
る。
また、走行ロボットの全活動平面を格好によって区分
してなる複数のスロットを最小単位として指定コースを
設定し、かつ、各スロットを2次元の番地で特定できる
ようにすることで、走行ロボットのコース設定及び移動
位置毎の作業管理等が容易となり、また、かかるスロッ
ト単位の指定コースと検出装置で検出された走行ロボッ
トの位置及び正面方向とを比較することで、走行ロボッ
トの位置及び移動方向のずれを検知し、これらを較正す
る方向に走行ロボットの駆動系をフィードバック制御す
るようにしたので、走行ロボットを指定されたスロット
に沿って安定して誘導することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明にかかる位置検出装置の基本的な構成を
示すブロック図、第2図は前記第1図に対応する実施例
の機能説明のためのシステム概略図、第3図は第2図示
のシステム概略を実機レベルで示す斜視図、第4図は第
1図及び第2図に示すレーザー信号制御装置(発光装
置)の詳細を示す斜視図、第5図は前記レーザー信号制
御装置の回路構成を示すブロック図、第6図は前記レー
ザー信号制御装置の機能内容を示すフローチャート、第
7図は第5図示のレーザー信号制御装置の回路構成を含
む位置検出装置の全体構成を示すブロック図、第8図〜
第11図はそれぞれ本発明にかかる第1の受光装置を示す
図、第12図は前記第8図〜第11図示の受光装置における
レーザー光の照射状態を示す状態図、第13図は第12図示
の状態における光量分布と該分布に基づく光源方向検出
の特性を示す線図、第14図は前記第8図〜第11図示の受
光装置を用いた場合の位置検出制御を示すフローチャー
ト、第15図及び第16図はそれぞれ本発明にかかる第2の
受光装置を示す図、第17図は前記第15図及び第16図に示
す受光装置において円周方向の光量レベル差を検出する
素子として固体撮像素子(電荷蓄積形光センサ)を用い
たときの位置・方向検出に関わる回路ブロック図、第18
図は第17図示ブロック図の制御内容を示すフローチャー
ト、第19図は前記第15図及び第16図に示す受光装置にお
いて円周方向の光量レベル差を検出する素子としてPIN
ダイオードを用いたときの位置・方向検出に関わる回路
ブロック図、第20図は第19図示ブロック図の制御内容を
示すフローチャート、第21図は本発明にかかる誘導制御
装置におけるスロット単位の指定コース設定を示す図、
第22図は走行ロボット側に備えられた位置検出演算及び
誘導制御に関わるシステム構成を示す図、第23図は前記
第21図示の指定コースに対応する誘導制御を示すフロー
チャート、第24図は複数の移動通過点を結んで設定され
る指定コースにおける軌道修正特性を示す図である。 1,2……レーザー信号制御装置(発光装置) 3……走行ロボット、12……レーザー発振器 13……サーボモータ、14……ミラー、22……受光装置、
31……エンコーダ、35……レーザー変調器、36……FDM
多重装置、41……コリメータレンズ、42……光ファイバ
ー検出器、43……方向性結合器、44……AFC回路、45…
…レーザー発振器 46……光検波回路、47……バンドパスフィルター 49……デモジュレータ、50……インタフェイス 51……位置演算装置、52……方向演算装置 71……所期設定データ入力部、72……演算部 73……所期設定データ格納メモリ、74……角度データ入
力部、75……演算結果部、76……方向舵操作モータ、7
7,80……モータ用駆動電圧増幅部 79……車輪駆動モータ、78……方向舵、81……車輪 101……コリメータレンズ、102……光ファイバー群 111……ハーフミラー、112……通過光受光部 113……反射光受光部
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−237508(JP,A) 特開 昭59−16017(JP,A) 特開 昭61−98412(JP,A) 実開 昭62−154566(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G05D 1/02

Claims (20)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】横断面が凸レンズ形状をなす複数の柱状凸
    レンズそれぞれの光軸が所定の中心軸に略交わるように
    側方に並設して円筒状に形成すると共に、前記複数の柱
    状凸レンズで集められた光をそれぞれ個別に受光する受
    光素子を設けて構成したことを特徴とする受光装置。
  2. 【請求項2】前記受光素子が、前記複数の柱状凸レンズ
    の内側に集光部それぞれに沿って複数の受光面を凸レン
    ズ側に向けて並設してなる光ファイバー群を含んでなる
    請求項1記載の受光装置。
  3. 【請求項3】前記受光素子で検出された複数の柱状凸レ
    ンズ毎の光量の円周方向での差異に基づいて受光装置に
    対して光源の方向を検出する方向検出手段を含んでなる
    請求項1又は2に記載の受光装置。
  4. 【請求項4】請求項3記載の受光装置を一体に備えた走
    行ロボットと、一定間隔の所定2地点にそれぞれ配設さ
    れ基準方向に対する角度情報を付与したビーム光を走査
    して前記走行ロボットの受光装置に照射する2つの発光
    装置と、前記受光装置の受光素子で受光される2つのビ
    ーム光からそれぞれ角度情報を読み出す角度情報読み出
    し手段と、前記読み出された2つの角度情報と前記2地
    点間の距離とに基づいて前記2地点を基準とする走行ロ
    ボットの位置座標を演算する位置座標演算手段と、前記
    受光装置における方向検出手段で検出される2つの発光
    装置の方向の少なくとも一方に基づき、前記位置座標演
    算手段で演算された位置座標における走行ロボットの正
    面方向を演算する正面方向演算手段と、を設けて構成し
    たことを特徴とする位置検出装置。
  5. 【請求項5】ラッパ形のハーフミラーと、該ラッパ形の
    ハーフミラーの中心軸部分に設けられハーフミラーを通
    過した光を受光する受光素子からなる通過光受光部と、
    円周方向に複数の受光素子を放射状に並設して円板状に
    形成されて前記ラッパ形のハーフミラーの先細り基端部
    の外周に同軸に配設され、ハーフミラーの外周壁で反射
    した光を受光する反射光受光部と、を設けて構成したこ
    とを特徴とする受光装置。
  6. 【請求項6】請求項5記載の受光装置において、反射光
    受光部を構成する円周方向に放射状に並設された複数の
    受光素子それぞれが、入射光量に応じた電荷を蓄積する
    電荷蓄積形光センサで構成されたことを特徴とする受光
    装置。
  7. 【請求項7】請求項6記載の受光装置において、少なく
    とも受光装置に対して光が次に照射されるまでの間隔時
    間において反射光受光部を構成する電荷蓄積形光センサ
    それぞれに蓄積された電荷を順次共通出力線上に転送さ
    せるよう構成されたことを特徴とする受光装置。
  8. 【請求項8】前記反射光受光部が、受光した光の円周方
    向での光量差に基づいて受光装置に対する光源の方向を
    検出する方向検出手段を含んでなる請求項5〜7のいず
    れか1つに記載のの受光装置。
  9. 【請求項9】請求項8記載の受光装置を一体に備えた走
    行ロボットと、一定間隔の所定2地点にそれぞれ配設さ
    れ基準方向に対する角度情報を付与したビーム光を走査
    して前記走行ロボットの受光装置に照射する2つの発光
    装置と、前記受光装置の通過光受光素子で受光された2
    つのビーム光からそれぞれ角度情報を読み出す角度情報
    読み出し手段と、前記読み出された2つの角度情報と前
    記2地点間の距離とに基づいて前記2地点を基準とする
    走行ロボットの位置座標を演算する位置座標演算手段
    と、前記受光装置の反射光受光素子における方向検出手
    段で検出される2つの発光装置の方向の少なくとも一方
    に基づいて前記位置座標演算手段で演算された位置座標
    における走行ロボットの正面方向を演算する正面方向演
    算手段と、を設けて構成したことを特徴とする位置検出
    装置。
  10. 【請求項10】円周方向それぞれで受光した光量を所定
    の光量とを比較し、前記所定の光量を下回る光量を無効
    として受光装置に対する光源の方向を検出させる光量レ
    ベル制限手段を設けたことを特徴とする請求項3又は8
    に記載の受光装置。
  11. 【請求項11】請求項10記載の受光装置において、前記
    所定の光量を越える光量となった受光素子群の両端を求
    め、その両端の受光素子で挟まれる中心方向を受光装置
    に対する光源の方向として検出されるよう構成したこと
    を特徴とする受光装置。
  12. 【請求項12】発光装置により走査されるビーム光がレ
    ーザー光であり、該レーザー光を搬送波とするレーザー
    光通信により角度情報の伝送を行うよう構成されたこと
    を特徴とする請求項4又は9に記載の位置検出装置。
  13. 【請求項13】前記レーザー光を搬送波とするレーザー
    光通信がコヒーレント通信であることを特徴とする請求
    項12記載の位置検出装置。
  14. 【請求項14】請求項4,9,12又は13のいずれか1つに記
    載の位置検出装置を備え、該位置検出装置で検出された
    位置に基づいて走行ロボットの移動を誘導する走行ロボ
    ット誘導装置であって、 予め設定された走行ロボットの移動平面上の複数の移動
    通過点を連続的に結んだ指定コースと、検出された走行
    ロボットの位置とを比較し、前記指定コースに対する実
    際の移動軌跡の差が最小となるように走行ロボットの駆
    動形をフィードバック制御して軌道修正する軌道修正手
    段を含んで構成したことを特徴とする走行ロボット誘導
    装置。
  15. 【請求項15】前記走行ロボットの移動平面上の複数の
    移動通過点を滑らかな曲線で結んで走行ロボットの移動
    指定軌跡を設定するよう構成したことを特徴とする請求
    項14記載の走行ロボット誘導装置。
  16. 【請求項16】前記複数の移動通過点を結ぶ滑らかな曲
    線がスプライン関数を用いて設定されることを特徴とす
    る請求項15記載の走行ロボット誘導装置。
  17. 【請求項17】請求項4,9,12又は13のいずれか1つに記
    載の位置検出装置を備え、該位置検出装置で検出された
    位置に基づいて走行ロボットの移動を誘導する走行ロボ
    ット誘導装置であって、 走行ロボットの全活動平面を、交差する線で格子状に一
    定の大きさに区切って複数のスロットを設定し、このス
    ロットを走行ロボットの誘導制御における位置情報の最
    小単位として用いるよう構成したことを特徴とする走行
    ロボット誘導装置。
  18. 【請求項18】前記複数のスロットをそれぞれ2次元の
    番地で区別するよう構成し、指定コースは前記スロット
    のうちの特定のものを連接する形で設定し、走行ロボッ
    トの移動に伴って検出された走行ロボットの位置が含ま
    れるスロットの番地と、指定コースに設定されたスロッ
    トのうちの走行ロボットから近傍位置のスロットの番地
    とを比較することにより、指定コースのスロットに対す
    る走行ロボットが位置するスロットの差を減少させるよ
    うに走行ロボットの駆動系をフィードバック制御するス
    ロット単位軌道修正手段を含んで構成したことを特徴と
    する請求項17記載の走行ロボット誘導装置。
  19. 【請求項19】前記複数のスロットをそれぞれ2次元の
    番地で区別するよう構成し、指定コースは前記スロット
    のうちの特定のものを連接する形で設定すると共に、走
    行ロボットの正面方向を検出し、走行ロボットの移動に
    伴って検出された走行ロボットの位置が含まれるスロッ
    トの番地と、指定コースに設定されたスロットのうちの
    走行ロボットから近傍位置のスロットの番地とを比較
    し、かつ、指定コースに設定されたスロットのうちの走
    行ロボットから近傍位置のスロットの進行方向角と検出
    された走行ロボットの正面方向とを比較し、指定コース
    に対するスロット位置及び角度の差を減少させるように
    走行ロボットの駆動系をフィードバック制御する位置・
    方向較正軌道修正手段を含んで構成したことを特徴とす
    る請求項17記載の走行ロボット誘導装置。
  20. 【請求項20】前記スロット毎に、位置検出の基準地点
    に対する位置情報と、当該スロット位置における所定の
    動作緒元とを記憶する位置及び動作緒元記憶手段を設け
    たことを特徴とする請求項17〜19のいずれか1つに記載
    の走行ロボット誘導装置。
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