JP2847326B2 - 支持された液体膜送達デバイス - Google Patents

支持された液体膜送達デバイス

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JP2847326B2 JP6513101A JP51310193A JP2847326B2 JP 2847326 B2 JP2847326 B2 JP 2847326B2 JP 6513101 A JP6513101 A JP 6513101A JP 51310193 A JP51310193 A JP 51310193A JP 2847326 B2 JP2847326 B2 JP 2847326B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、有益な薬物の使用環境への送達に有用なデ
バイスに関する。
酵素、酵素代替物質、抗体、熱、光、求核物質および
pHの変化のような外生因子(引き金)が、コーティング
またはマトリックスのような、デバイスが放出する障壁
と障壁を取り除く方向で相互作用し、その結果、有効成
分を放出する多くのデバイスがある。例えば、外部刺激
に応答して透過性または分解速度が変化する高分子膜送
達システムがある。(Pitt,C.G.Z.−W.Hendren,Z−W.,
J.Thompson,and M.C.Wani,薬物送達システムにおける進
歩の中の“引き金による薬物送達システム,"Anderson a
nd Kim(編),Elsevier,アムステルダム(1985年)363
頁;Heller,J.and S.H.Pangburn,S.H.,13回制御放出国際
シンポジウム会報の中の“引き金による生体分解性ナル
トレクソン送達システム,"1986 35頁)。両者の場合、
高分子膜自体の物理的または化学的性質は、引き金に応
答して変化する。
更に、水の存在下で開始する、従って、食物摂取また
は湿気のある環境が“引き金となる”浸透−破裂システ
ムが開発されている(Ueda,S.,R.Ibuki,Hata,and Y.Ued
a,生体活性物質の制御放出国際シンポジウム会報の中の
“薬物制御放出システムとしての時間制御破裂システム
(TES)の設計および開発",15(1988)450;Bakerの米国
特許第3,952,741;およびTheeuwes and Damaniの米国特
許第4,016,880)。
薬物放出のもう一つの常用の引き金は、溶液のpHであ
る(例えば、腸溶コーティング)。例えば、酢酸フタル
酸セルロースから成る腸溶コーティングは、十二指腸液
の作用に耐えるが、回腸で容易に崩壊する。(Remingto
nの製薬科学,J.E.Hoover編Mack Publishing社,Easton,P
A(1970)1689−1690頁). 温度が引き金となるシステムとしては、異なる温度に
応答して膨潤および収縮するN−イソプロピルアクリル
アミド(NIPA)のヒドロゲル類および他のn−アルキル
アクリルアミド類が挙げられる(Hoffman,A.S.,薬物送
達システムにおける進歩の中の“治療および診断におけ
る熱可逆ポリマーおよびヒドロゲルの応用",3,Anderson
and Kim(編),Elsevier,アムステルダム(1987年)29
7頁;Bae,Y.H.,K.Mukae,K.,T.Okano,and S.W.Kim、生体
活性物質の制御放出国際シンポジウム会報の中の“熱感
受性ヒドロゲルを介したオン−オフ輸送調節",17(199
0)19)。更に、温度に感受性のある側鎖を有する、温
度が引き金となる農薬および薬物送達用ポリマーが開発
されている(Stewart,R.F.の米国特許第4,830,855“温
度制御活性薬物調合物質”(1989))。
光に対する露出により透過性を変化させるポリマーに
ついての記載がある(Smets,G.“フォトクロミックポリ
マーにおける新規な開発"J.Polym.Sci.,Polym.Chem.E
d.,13(1975)2223)。更に、光化学反応に基づく送達
システムが開発されている。また、有効成分をポリマー
骨格に結合させている共有結合の、光が誘導する切断に
よる活性な薬物の送達も記載があるが、この方法の送達
量は、コーティング透過性の変化に頼らない。別の光化
学に基づいたシステムにおいては、ジアミン(エチレン
ジアミンもしくはヘキサメチレンジアミン)またはトリ
アミン(ジエチレントリアミン)の水溶液およびポリビ
ニルアルコールの水溶液からポリアミドミクロスフェア
を形成し、これを、ベンゼン/キシレン中のテレフタロ
イルクロライドに加えた。UV光の照射は、N2の発生を引
き起こし、ミクロスフェアを破裂させた(Mathiowitz,
E.,M.D.Cohen,およびR.Langer,R.,反応性ポリマーの
“送達システム用の新規なマイクロカプセル",6(198
7)275頁)。
磁石または超音波の引き金に頼るシステムも考案され
ている(Peppas,N.A.およびLS.Flosenzier,生命維持シ
ステム,4(Suppl.2)(1986)395.;LangerおよびKost,
パルスおよび自己調節による薬物送達,Kost(編),CRC
プレス,Boca Raton,フロリダ(1990)3−9頁;Langer,
R.S.およびJ.Kostの米国特許4,657,543)。これらの引
き金は、高分子マトリックスを介した拡散速度を増大さ
せる。
ブドウ糖の濃度が引き金となるインシュリン放出のよ
うな、代謝物濃度が引き金となって薬物の放出がおこる
システムについても述べられている(Pitt,C.G.,Z.−W.
Hendren,J.Thompson,およびM.C.Wani,薬物送達システム
における進歩の中の“引き金による薬物送達システム",
AndersonおよびKim(編),Elsevier,アムステルダム(1
985)363頁)。
酵素が引き金となる薬物の放出法も公知である。これ
らの酵素が引き金となるシステムは、固形基質上の酵素
作用に基づいている。あるシステムでは、pH7.4で分解
するpH感受性のポリマー中に活性薬物が分散している。
これは、酵素分解可能なヒドロゲルに囲まれており、更
に酵素分解可能なヒドロゲルを分解することのできる、
可逆的に不活性化された酵素に囲まれている。酵素は、
ハプテン(引き金となる薬物)とハプテンに対する抗体
との共有結合および複合体形成により可逆的に不活性化
されている(Heller,J.,パルスおよび自己調節による薬
物送達システムの中の“自己調節ならびに引き金による
薬物送達システムにおける酵素および生体分解性ポリマ
ーの使用法",J.Kost(編),CRCプレス,Boca Raton,フロ
リダ(1990)93頁)。
別のシステムでは、酵素(または生理学的環境)は、
高分子膜自体を分解し、有効成分の放出をもたらす.一
般的に、固形物との酵素反応は、非常に緩慢であり、迅
速な放出を不可能にする(D.L.Wise(編),生体高分子
制御放出システム,CRCプレス,Boca Raton,フロリダ(19
84))。
更に別のシステムは、酵素感受性の側鎖を有する環式
部分から成る。側鎖の切断により、環式ラクトン(ラク
タム)を形成する別のカルボニルに基づく側鎖を攻撃し
カルボニル側鎖にもともと結合していた構造物を放出す
ることのできる基が残る(Arnost,Michael J.,F.Menegh
ii,およびP.S.Palumbo,Polaroid社“酵素制御放出シス
テムおよび有機共役システム"WPO88/05827(即ち、米国
特許第5,034,317))。これは、特殊な型の酵素感受性
プロドラッグであり、保護膜は、全く関与しない。
更に別の酵素が引き金となるシステムでは、大腸菌に
よってのみ分解されるリンゴペクチンを、薬物用担体と
して用いる。ペクチン分解細菌B.ovatusおよびKlebsiel
la oxytocaを含有する溶液においてはインドメタシンの
放出が増大したが、対照または、高ペクチン分解活性を
持たないヒトE.coliを含有する溶液においては増大しな
かった(Rubenstein,A.,S.Pathak,M.Friedman,およびJ.
S.Rokem,生体活性物質の制御放出国際シンポジウム会
報,17(1990)466)。このシステムも、保護膜ではなく
むしろ担体マトリックスが関与する。
また更に別のシステムでは、アルブミンで架橋したポ
リビニルピロリドンゲルが、酵素分解可能なヒドロゲル
として用いられた。アルブミン架橋物の酵素分解は、ヒ
ドロゲルの水膨潤を増大させた(Shalaby,W.S.W.,W.E.B
levinsおよびK.Park,“長期経口薬物送達用アルブミン
架橋ヒドロゲルと関連した酵素消化可能特性",生体活性
物質の制御放出国際シンポジウム会報,17(1990)13
4)。
別の酵素が引き金となるシステムでは、ウレアーゼが
触媒する尿素の変換が、pHを高くし、これは、メチルビ
ニルエーテル−無水マレイン酸部分エステルコポリマー
の溶解を増強する(Heller,J.,R.W.Baker,R.M.Gale,R.
M.,およびJ O.Rodin,“ポリマー溶解による薬物制御放
出1.無水マレイン酸コポリマーの部分エステル",J.App
l.Polym,Sci.,22(1978)1991)。
更に別のシステムでは、4,4′−ジ(メタクリロイル
アミノ)アゾベンゼンと架橋した、アクリル酸、N,N−
ジメチルアクリルアミドおよびN−タート−ブチル−ア
クリルアミドに基づくヒドロゲル類が、結腸への薬物の
部位特異的送達のために合成された。これらのヒドロゲ
ル類は、胃のpHで低い平衡膨潤を示す。GI管を通過する
につれ膨潤が増し、架橋を切断する結腸アゾレダクター
ゼにアゾ結合を露出し、ゲル中に分散した薬物を放出す
る(Brondsted,H.,and J.Kopecek,生体活性物質の制御
放出国際シンポジウム会報,17(1990)128)。
業界では上記の引き金による放出デバイスがかなり進
歩しているが、種々の時間枠にわたる放出を可能にし且
つ種々の有効成分の送達を可能にする他の引き金による
放出デバイスが、この業界で引き続き探究されている。
別の技術分野、化学的分離の分野において、支持され
た液体膜(SLM′s)が、代替物としての分離膜として
溶媒抽出に用いられている.SLM′sは、合成膜の細孔内
に保持された液体を含む(Way,J.D.,R.D.Noble,T.M.Fly
nn,およびE.D.Sloan,“液体膜輸送:概説"J.Membrane S
ci.,(1980)239−259)。SLM′sは、それらが分離す
る溶液の混合を阻止する。これらは、そのままで分離に
関わる2種の溶液を仕切り保護するのに役立つ。2種の
溶液間の分離を維持するSLMの能力は、変化する。この
分離維持については、広範囲にわたって研究されている
(H.Takeuhi,K.Takahashi,およびW.Goto,“支持された
液体膜の安定性に関するいくつかの観察"J.Membrane,Sc
i.,34(1987)19−31;P.R.Danesi,L.Reichley−Yinger,
およびP.G.Richert,“支持された液体膜のライフタイ
ム:膜の長期安定性に対する境界面の性質、化学組成お
よび水輸送の影響"J.Membrane Sci.,31(1987)117−14
5;Takeuchi,H.,およびM.Nakano,“水溶液による支持さ
れた液体膜の進行性湿潤"J.Membrane Sci.,42(1989)1
83−188;Kim,B.−S.およびP.Harriot,“疎水膜における
液体の臨界入口圧力"J.Colloid,Interface Sci.,1115
(1987)1)。
経皮吸収送達システム用SLM′sの利用について述べ
られている(Merkle,H.P.,A.Knoch,and G.Gienger,薬物
送達システムにおける進歩の中の“経皮吸収送達用高分
子積層物の放出速度論:実験的評価および物理模型化",
AndersonおよびKim(編),Elsevier,アムステルダム(1
986)99頁)。このデバイスは、一つの層が微孔性膜か
ら成る高分子積層物から成る。膜の孔は、非極性(即
ち、鉱油、パラフィン)媒体で満たされている。これら
のシステムでは、膜細孔を満たしている媒体を通過する
薬物の透過性により放出が起こり、有効成分の放出を提
供する。
PCR特許出願WO92/05775“疎水性媒体を含有する分配
デバイス”は、不溶性薬物の水性環境への分配のための
送達システムについて述べている。このデバイスは、有
益な薬物を含有する疎水性媒体に対し部分的に透過性で
ある壁で囲まれている疎水性媒体中の有益な薬物から成
る。壁の透過性部分は、壁の細孔に充填した疎水性媒体
を有する細孔であってもよい。
これらのSLM放出デバイスは、当業界でめざましく進
歩はしているが、他のSLM放出デバイスの探究が継続さ
れている。
発明の概要 本発明は、環境の引き金に接した後、有益薬物を水性
環境に放出する支持された液体膜送達デバイスに関す
る。このデバイスは、有益な薬物を含む親水性処方物、
少なくとも部分的に有益薬物を取り囲む微孔性疎水性支
持膜および、支持膜の細孔内に充填された疎水性液から
成る。疎水性液は、水性環境および親水性処方物の両方
に対し実質的に不透過性である。しかしながら、疎水液
は、水性環境または親水性処方物に対し実質的に透過性
になるように変化することができる。
本発明のもう一つの態様は、上記デバイスを使用環境
内に置くことから成る。有益な薬物の使用環境への送達
方法である。
これらのデバイスは、種々の時間枠にわたる薬物放出
制御を可能にし、予め決められた時間での薬物放出遅延
(タイムラグ)を可能にし、種々の生産材料の使用を可
能にする。
本発明の他の目的、特徴および有利性は、図面および
添付する特許請求の範囲と関連させて以下の詳細な明細
書から当業者等に更に明白となる。
図面の簡単な説明 図1は、本発明の例示的デバイスの横断面図である。
図2は、支持膜を更に詳細に示す、図1の2−2の線
に沿った断面図である。
図3は、本発明のデバイスを試験するのに用いたウェ
イトゲイン試験装置の略図である。
図4は、本発明の例示的デバイスの時間の関数として
放出されるプソイドエフェドリンの量のグラフである。
発明の詳細な説明 本発明のデバイスは、環境引き金と疎水性液との相互
作用の結果として機能する。この相互作用は、疎水液の
疎水性の減少、次いで、細孔膜を通過する水性環境媒体
の輸送、次に有益な薬物の放出に帰する。水性媒体と
は、主たる液体成分としての水を含有する組成物(例え
ば、生理液、有機または無機物溶液、特に水中の電解質
および物質混合物)を意味する。有益な薬物の放出は、
単純な拡散、浸透ポンピング、または浸透破裂によって
起こる。環境引き金の選択は、引き金と疎水液との相互
作用ゆえに、この説明に都合のよい出発点である。代表
的には、引き金は、使用環境における利用能または適用
の容易さに基づいて選択する。引き金は、好ましくは適
切な濃度で存在するか、または分配デバイスを活性化し
て所望の有益薬物放出を達成するように使用環境に容易
に投与する。疎水液(下記に述べる)は、選択した特定
の引き金に依存する。
有益な薬物な放出するための本発明の分配デバイスを
活性化するいずれの引き金(引き金手段)も用いること
ができる。例示的引き金としては、哺乳類の酵素、植物
酵素、真菌類酵素、細菌またはウィルス酵素、求核体、
還元剤、酸化剤、熱(例えば、35℃から45℃)および光
(例えば、300nmから340nm)が挙げられる。引き金の更
に詳細なリストを、引き金と疎水液との好ましい共同作
用リストを提供する下記一覧表(表1)に示す。
有益な薬物の放出を阻害し環境引き金に応答するいず
れの疎水液(疎水液部品)も用いることができる。疎水
液は、水性環境または有益な薬物を含有する親水性処方
物に対し透過性になるように変換できることが必要であ
る。支持膜、疎水液および水溶液間の相互作用は、膜の
細孔を通した水性流動ができるように引き金に応答して
変化させるのがよい。この変換は、疎水液における種々
の変化の結果であってもよい。疎水液は、親水部分、好
ましくはカルボン酸、アミン、チオール、アルコール、
スルホン酸または燐酸を形成することができる。従っ
て、好ましくは、疎水液は、上記親水部分を形成するた
めに加水分解または還元を行う。変換は、支持膜と水ま
たは液体と水間の境界面張力を低下させることにより、
液体の親水性を増加させ、従って、水の透過性を増加さ
せる。これは、拡散または、水の侵入によって開始され
る他のメカニズム(浸透破裂のような)のいずれかによ
り有益な薬物が放出されるのを可能にする。
疎水液は、単一の成分を有していてもよいし、不活性
な溶媒に溶解したいくつかの成分の溶液であってもよい
し、または懸濁液であってもよい。不活性とは、溶媒が
引き金または水性環境と反応しないことを意味する。成
分が個々には個体であるデバイス(ただし、全混合物が
実質的に液体である使用条件下)も本発明の範囲内にあ
ることは言うまでもない。
好ましくは、疎水液は、水に対し15wt%未満の溶解性
を有する。これは、引き金になる前に液体が水性環境に
拡散するのを阻止する。しかしながら、限界溶解度は、
膜の厚み、支持膜平均孔サイズおよび孔サイズ分布、デ
バイスに引き金を引く以前のタイムラグ、ならびに粘度
に依存して変化する。好ましくは、疎水液は、これが支
持膜の湿潤を容易にするように微孔性疎水性支持膜材料
(下記に述べる)と90°未満の接触角を形成する。好ま
しくは、疎水液は、これが固体と比較して相対的に反応
時間を速くするように約106センチポイズ(cp)未満の
粘度を有する。好ましくは、疎水液は、引き金と出会う
以前に液体が水に対する障壁として作用するのをこれが
容易にするように、9x10-6ccSTP−cm/cm2−sec−cmHg未
満の水に対する透過性を有する。しかしながら、水に対
する限界透過性は、やはり、膜の厚み、支持膜平均孔サ
イズおよび孔サイズ分布、引き金に対する露出と活性化
(即ち、薬物放出)との間の所望のタイムラグに依存す
る。好ましくは、水に対するこの透過性は、デバイスが
活性化した後、実質的に変化する(即ち、少なくともマ
グニチュードのけたで)。好ましくは、疎水液は、支持
膜とコンパチブル(compatible)である(例えば、液体
は、支持膜により溶解、希釈または吸着されない)。更
に、通常の貯蔵寿命/シェルライフには低揮発性液体
(例えば25℃で10cmのHg)が望ましいが、しかしなが
ら、外側の障壁コーティングを用いるか又は、孔に充填
した後短期間にデバイスを使用するならば、高揮発性を
有する液体を用いることができる。
液体である(または共に用いる適切な溶媒が液体であ
る)例示的疎水性材料としては、トリグリセライド類、
無水脂肪酸類、コレステロールの脂肪酸エステル類、脂
肪酸過酸化物類、長鎖エステル類、疎水性アミノ酸エス
テル類、疎水性ジペプチド誘導体類、疎水性ポリエステ
ル類、または疎水性ジスルフィド類が挙げられる。更に
好ましくは、トリグリセライド類は、一般式CH3(CH2)aC
OOCH2CH2(OOC(CH2)bCH3)CH2OCO(CH2)cCH3(ここで、
a、bおよびcは4から24である)を有する化合物であ
る。好ましい無水脂肪酸類としては、一般式CH3(CH2)dC
OOCO(CH2)eCH3(ここで、dおよびeは、6から24であ
る)の化合物が挙げられる。好ましいコレステロールの
脂肪酸エステル類としては、一般式(C27H46)−O−C
(O)−R(ここで、RはCH3(CH2)qであり、qは0−2
0である)の化合物が挙げられる。好ましい脂肪酸過酸
化物類としては、一般式(CH3(CH2)fCOO)2(ここで、f
は、独立に6から24である)の化合物が挙げられる。好
ましい長鎖エステル類としては、一般式CH3(CH2)gCOO(C
H2)hCH3(ここで、gおよびhは、独立に2から24であ
る)の化合物が挙げられる。好ましい疎水性アミノ酸エ
ステル類としては、構造式X−CO−NHCH(Z)COO−Y
(ここで、XおよびYは、独立にアルキル(C6
C20)、分枝鎖アルキル(C6−C20)、またはアラキル
(C6−C20)であり、Zは、以下のものの中の一つであ
る:(その結果できたアミノ酸をかっこで示す):フェ
ニルメチル(フェニルアラニン)、(2−メチル)プロ
ピル(ロイシン)、2−ブチル(イソロイシン)、p−
ヒドロキシ−フェニルメチル(チロシン)、インドリル
メチル(トリプトファン)、2−プロピル(バリン)、
(2−メチルチオ)エチル(メチオニン)、2−カルボ
キシル−エチル(グルタミン酸)、カルボキシメチル
(アスパラギン酸)、カルボキサミドメチル(アスパラ
ギン)、ヒドロキシメチル(セリン)、(1−ヒドロキ
シ)エチル(スレオニン)、または水素(グリシン))
のN−保護アミノ酸エステルが挙げられる。全アミノ酸
は、L型配置である。
好ましい疎水性ジペプチド類としては、構造式X−CO
−NHCH(W)CO−NHCH(V)COO−YまたはX−CO−NHC
H(W)CO−NHCH(V)CO−NHCH−Y(ここで、Xおよ
びYは、独立にアルキル(C6−C20)、分枝鎖アルキル
(C6−C20)、またはアラキル(C6−C20)であり、Wお
よびVは、両方とも又は別々に以下のものの中の一つで
ある:(その結果できたアミノ酸をかっこで示す):フ
ェニルメチル(フェニルアラニン)、(2−メチル)プ
ロピル(ロイシン)、2−ブチル(イソロイシン)、p
−ヒドロキシ−フェニルメチル(チロシン)、インドリ
ルメチル(トリプトファン)、2−プロピル(バリ
ン)、(2−メチルチオ)エチル(メチオニン)、2−
カルボキシル−エチル(グルタミン酸)、カルボキシメ
チル(アスパラギン酸)、カルボキサミドメチル(アス
パラギン)、ヒドロキシメチル(セリン)、(1−ヒド
ロキシ)エチル(スレオニン)、または水素(グリシ
ン))の保護ジペプチドが挙げられる。全アミノ酸は、
L型配置である。
特に好ましいトリグリセライド類としては、トリオレ
イン、トリカプリリン、トリラウリン、オリーブ油、ヤ
シ油、ナタネ油、ココナッツ油、ココアバター、ゴマ
油、トウモロコシ油、アマニ油、綿実油、落花生油、サ
フラワー油、ダイズ油およびヒマワリ油が挙げられる。
特に好ましい無水脂肪酸類としては、無水カプリル
酸、無水ラウリン酸、無水ミリスチン酸、無水ステアリ
ン酸が挙げられる。特に好ましいコレステロールの脂肪
酸エステル類としては、コレステロールブチレート、コ
レステロールラウレート、コレステロールカプリレー
ト、コレステロールステアレートおよびコレステロール
オレートが挙げられる。特に好ましい脂肪酸過酸化物類
としては、ジラウリルパーオキサイドおよびジカプリル
パーオキサイドが挙げられる。特に好ましい長鎖エステ
ル類としては、エチルカプリレート、エチルラウレー
ト、エチルオレート、エチルステアレート、ブチルカプ
リレート、ブチルラウレート、ブチルオレート、ブチル
ステアレート、オクチルカプリレートおよびオクチルオ
レートが挙げられる。
特に好ましいポリエステルおよび疎水性ジスルフィド
は、各々、ポリ(1,8−ジヒドロキシ−オクチルアジペ
ート)およびジオクチルジスルフィドである。
上記のように、本発明のデバイスは、引き金−疎水液
間の相互作用を有する。引き金と疎水液についての上記
説明は、当業者が所望の用途に適した引き金と疎水液の
組み合わせを選ぶのに十分な情報を提供する。以下の表
1は、前述の好ましい引き金のリストを提供する。更
に、以下の表1は、特に好ましい引き金−疎水液の組み
合わせのリストを提供する。
表1には、特定の酵素が属する酵素の系に対応する
“酵素委員会”の酵素番号(EC)を記載している。
疎水液は、膜の中に単独で充填されていてもよいし、
又は不活性溶媒のような他の成分と混合していてもよ
い。このような不活性溶媒は、引き金または水性環境と
反応しないと定義している。疎水液と不活性溶媒を組み
合わせることにより、有益な薬物の送達以前のタイムラ
グを調整することができる。従って、好ましくは、所望
のタイムラグを提供するのに十分な(例えば、十二指
腸、空腸、大腸、または回腸への放出を提供するのに十
分な)疎水液と不活性溶媒の混合物を用いる。好ましい
溶媒としては、スクァラン、スクァレン、テトラデカ
ン、ヘキサデカン、パラフィン油および軽および重鉱油
のような炭化水素類;エチルカプリレート、プロピルカ
プリレート、ブチルカプリレート、エチルラウレート、
プロピルラウレート、ブチルラウレート、エチルカプロ
エート、プロピルカプロエート、およびブチルカプロエ
ートのようなカルボン酸エステル類;ブチルエーテル、
ヘキシルエーテル、オクチルエーテル、プロピルブチル
エーテル、およびペンチルエーテルのようなエーテル
類;ジブチルケトン類、ジペンチルケトン、ジヘキシル
ケトン、ジオクチルケトン、2−オクタノン、3−オク
タノン、4−オクタノン、2−デカノン、3−デカノ
ン、4−デカノン、5−デカノン、2−ウンデカノン、
3−ウンデカノン、4−ウンデカノン、および5−ウン
デカノンのようなケトン類;ならびにジオクチルスルフ
ェートのようなスルフェートジエステル類が挙げられ
る。
また、疎水液は、引き金によって活性化される懸濁し
た固形物(例えば、半固形ココアバターに懸濁したリパ
ーゼ)も含有することができる。ここで、酵素は、引き
金である熱が供され、バターを溶かし、懸濁したリパー
ゼを活性化させるまで、固形の基質に対して不活性であ
る。代表的には、溶媒/疎水液は、0/100から99/1の重
量比で用いる。
本発明のデバイスに構造的支持を提供するいずれかの
微孔性疎水性支持膜(膜部品)は、使用条件下では固形
物であり、本発明に用いることのできる疎水液を担持し
ている。代表的には、支持膜は有益な薬物を全体的に取
り囲んでいるが、支持膜は、所望であれば、有益な薬物
を全体的に取り囲む不透過性の壁部分と組み合わせるこ
とができる。支持膜は、適切に処理したセラミック、金
属またはガラスのような無機材料を用いることができる
が、好ましくはポリマー又はろうである。好ましくは、
支持膜は、取り囲んでいる水性媒体によってよりもむし
ろ疎水液によって湿っている。好ましくは、水と膜との
接触角は、50°より大である。膜は水障壁として機能す
ることから、好ましくは、水に対する膜透過性は、9x10
-6ccSTP−cm/cm2−sec−cmHgである。好ましくは、膜材
料は(非多孔性状態で)、有益な薬物または有益薬物含
有処方物に対し実質的に不透過性である。不透過性と
は、5%未満の薬物または処方物が48時間にわたって失
われることを意味する。膜の厚さは、構造安定性および
所望の疎水性を提供するいずれの寸法であってもよい
が、膜は、好ましくは、1μmから1mm厚さである。好
ましくは、膜は、ヒトの医療目的には10μmから300μ
mである。好ましくは、全孔容量は95%未満であり、最
大孔サイズは直径100μm未満である。微孔性膜は、膜
の厚みを通過する少なくとも一つの継続した通路を有す
る。
以下は、高分子支持膜の好ましいリストである。ポリ
マーの分子量は、使用温度で固体であり適用に適切であ
る(例えば、薬学的に許容されるか又はEPAが承認す
る)ようなサイズであるべきである。
セルロースエステル類。
ビスフェオノールAポリ(炭酸塩類)のようなポリカ
ーボネート類。
ポリ(エチレン)、ポリ(プロプレン)、ポリ(ビニ
リデンフルオライド)、ポリ(テトラフルオロエチレ
ン)、ポリ(1,2−ジメチル−1−ブテニレン)、ポリ
(1−ブロモ−1−ブテニレン)、ポリ(1−ブテ
ン)、ポリ(1−クロロ−1−ブテニレン)ポリ(1−
デシル−1−ブテニレン)ポリ(1−ヘキセン)、ポリ
(1−イソプロピル−1−ブテニレン)、ポリ(1−ペ
ンテン)、ポリ(3−ビニルピレン)、ポリ(4−メト
キシ−1−ブテニレン)、ポリ(エチレン−コ−メチル
スチレン)、ポリビニル−クロライド、ポリ(エチレン
−コ−テトラフルオロエチレン)、ポリ(エチレン−テ
レフタレート)、ポリ(ドデカフルオロブトキシルエチ
レン)、ポリ(ヘキサフルオロプロピレン)、ポリ(ヘ
キシロキシエチレン)、ポリ(イソブテン)、ポリ(イ
ソブテン−コ−イソプレン)、ポリ(イソプレン)、ポ
リ−ブタジエン、ポリ[(ペンタフルオロエチル)エチ
レン]、ポリ[2−エチルヘキシロキシ)エチレン]、
ポリ(ブチルエチレン)、ポリ(タートブチルエチレ
ン)、ポリ(シクロヘキシルエチレン)、ポリ[(シク
ロヘキシルメチル)エチレン]、ポリ(シクロペンチル
エチレン)、ポリ(デシルエチレン)、ポリ(ジクロロ
エチレン)、ポリ(ジフルオロエチレン)、ポリ(ドデ
シルエチレン)、ポリ(ネオペンチルエチレン)および
ポリ(プロピルエチレン)のようなポリアルケン類。
ポリ(2,4−ジメチルスチレン)、ポリ(2−メチル
スチレン)、ポリ(3−メチルスチレン)、ポリ(4−
メトキシスチレン)、ポリ(4−メトキシスチレン−ス
タット−スチレン)、ポリ(4−メチルスチレン)、ポ
リ(イソペンチルスチレン)およびポリ(イソプロピル
スチレン)のようなポリスチレン類。
ポリ(ベンゾイルエチレン)、ポリ(ブトキシエチレ
ン)、ポリ(クロロプレン)、ポリ(シクロヘキシロキ
シエチレン)、ポリ(デシロキシエチレン)およびポリ
(ビニルアセテート)ポリ(ビニルトリメチルスチレ
ン)のようなポリビニルエステル類またはポリ−ビニル
エーテル類。
ポリ(ジメチルシロキサン)およびポリ(ジメチルシ
ロキサン)のようなポリシロキサン類。
ポリ(アクリル酸)高級アルキルエステル類、ポリ
(エチルメタクリレート)、ポリ(ヘキサデシルメタク
リレート−コ−メチルメタクリレート)、ポリ(メチル
アクリレート−コ−スチレン)、ポリ(n−ブチルメタ
クリレート)、ポリ(n−ブチル−アクリレート)、ポ
リ(シクロドデシルアクリレート)、ポリ(ベンジルア
クリレート)、ポリ(ブチルアクリレート)、ポリ(セ
クブチルアクリレート)、ポリ(ヘキシルアクリレー
ト)、ポリ(オクチルアクリレート)、ポリ(デシルア
クリレート)、ポリ(ドデシルアクリレート)、ポリ
(2−メチルブチルアクリレート)、ポリ(アダマンチ
ルメタクリレート)、ポリ(ベンジルメタクリレー
ト)、ポリ(ブチルメタクリレート)、ポリ(2−エチ
ルヘキシルメタクリレート)およびポリ(オクチルメタ
クリレート)のようなポリアクリレート類。
ポリ(イミノアジポイルイミノドデカメチレン)およ
びポリ(イミノアジポイルイミノヘキサメチレン)のよ
うなポリアミド類。
ポリ(オクチロキシエチレン)、ポリ(オキシフェニ
ルエチレン)、ポリ(オキシプロピレン)、ポリ(ペン
チロキシエチレン)、ポリ(フェノキシスチレン)、ポ
リ(セクブトロキシルエチレン)およびポリ(タート−
ブトキシエチレン)のようなポリエーテル類。
例示的な膜ろう類としては、シナろう、みつろう、鯨
ろう、油脂および羊毛ろうのような昆虫および動物性ろ
う類;竹の葉ろう、カンデリラろう、カルナウバろう、
木ろう、オーリクリーろう、ホホバろう、ベーベリーろ
う、ダグラス−ファーろう、綿ろう、クランベリーろ
う、ケープベリーろう、米糠ろう、ヒマろう、トウモロ
コシろう、硬化植物油類(例えば、ひま、パーム、綿
実、ダイズ)、モロコシ粒ろう、サルオガセモドキろ
う、サトウキビろう、カランダろう、白ろう、エスパル
トろう、あまろう、マガガスカルろう、橙皮ろう、セラ
ックろう、サイザル麻ろう、および米ろうのような植物
性ろう類;モンタンワックス、ピートワックス、パラフ
ィンろう、石油セレシン、オゾケライトワックス、マイ
クロクリスタリンワックスおよびパラフィン類のような
鉱物性ワックス;ポリエチレンワックス、フィッシャー
−トロプシュろう、化学修飾炭化水素ワックス類および
セチルエステル類ワックスのような合成ワックスが挙げ
られる。
好ましくは、膜(その中に疎水液を担持している)
は、有益な薬物または有益薬物含有親水処方物に対し不
透過性である。不透過性とは、使用環境において引き金
が引かれる以前の支持膜を介した拡散により放出される
全有益薬物が20%未満であることを意味する。引き金が
引かれる以前の支持膜を介した拡散により放出される全
有益薬物が5%未満であることが特に好ましい。
本発明のデバイスに用いる有益な薬物としては、例え
ば、哺乳類(例えば、ヒト)を含む動物において局所ま
たは全身的作用を引き起こすいずれかの生理学的にまた
は薬学的に活性な物質が挙げられる。
活性物質の例としては、抹消神経、アドレナリン受容
体、コリン受容体、神経系、骨格筋、心臓血管平滑筋、
血管循環系、シナプス部位、神経効果器接合部、内分泌
およびホルモン系、免疫系、生殖器系、オータコイド
系、消化器および排出系、オータコイドおよびヒスタミ
ン系の阻害物質に作用する薬物のような無機および有機
化合物が挙げられる。これらの系に作用するために送達
することができる薬物としては、抗うつ薬、催眠薬、鎮
静薬、精神賦活薬、トランキライザー、抗けいれん薬、
筋弛緩薬、抗分泌薬、抗パーキンソン症薬、鎮痛薬、抗
炎症薬、局所麻酔薬、筋収縮薬、抗生物質、抗菌薬、駆
中薬、抗マラリア薬、ホルモン薬、避妊薬、ヒスタミン
薬、抗ヒスタミン薬、アドレナリン作動物質、利尿薬、
抗かいせん薬、抗シラミ薬、抗寄生虫薬、抗腫瘍薬、血
糖降下薬、電解質類、ビタミン類、診断薬および心臓血
管薬が挙げられる。
やはり、このような活性物質として挙げられるもの
は、上記薬物のプロドラッグ類である。このような薬物
またはプロドラッグは、薬学的に許容されるその塩のよ
うな種々の形態で存在することができる。
また、有益な薬物という用語には、使用環境への送達
を制御するのが好ましい及び/又は有利である他の物質
も含まれるものとする。このような物質の例としては、
殺虫剤、肥料、除藻剤、昆虫成長調整物質、フェロモ
ン、反応触媒および酵素が挙げられる。
好ましくは、有益な薬物は、親水性であるか又は親水
性処方物中に含有されている。親水性とは、疎水性支持
膜または疎水液のいずれかを通過して拡散しないか又
は、その中で溶解性が大きくないことをいう。あるい
は、親水性とは、処方物が疎水液含有膜を通して所定の
流動しかしないことを意味する。例として、100mgの薬
物を含有し3cm2の表面積を有する錠剤から3時間後に2
0%放出されるものを用いた場合、有益な薬物/親水性
処方物の最大流動は、0.05mg.cm/cm2 hrである。これ
は、疎水性膜を通過して使用環境へ達する有益な薬物の
早すぎる漏出を阻止する。親水性処方物中に含有するこ
とのできる有益な薬物以外の材料としては、粘度改質
剤、酸化防止剤、安定剤、pH調整剤、着香剤、結合剤、
錠剤崩壊剤、浸透剤、膨潤成分(例えば、ヒドロゲ
ル)、滑沢剤、グライダント、吸着剤および不活性希釈
剤等が挙げられる。代表例としては、カルボキシメチル
セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、アラビアゴ
ム、グアゴム、微結晶セルロール、デンプンアルギン酸
エステルナトリウム、ポリエチレングリコール類、コー
ンシロップ、庶糖、乳糖、マンニトール、燐酸カルシウ
ム、およびエチルセルロールのような結合剤;デンプ
ン、微結晶セルロース、白土、およびアルギン酸ナトリ
ウムのような錠剤崩壊剤;タルク、ポリエチレングリコ
ール類、コーンスターチ、安息香酸ナトリウム、および
酢酸ナトリウムのような滑沢剤;微粉末シリカ類、コー
ンスターチ、微結晶セルロースおよびタルクのようなグ
ライダント;シリカ類およびデンプン類のような吸着
剤;乳糖、デキストロース、デンプン、微結晶セルロー
ス、燐酸カルシウム、硫酸カルシウム、庶糖、マンニト
ール、カオリンおよび硫酸アルミニウムマグネシウムの
ような不活性希釈剤;およびクエン酸、燐酸ナトリウ
ム、ブトウ糖、クエン酸カリウム、ソルビン酸カリウ
ム、重炭酸ナトリウム、塩化ナトリウム、およびクエン
酸ナトリウムのような浸透剤および緩衝化剤;ならびに
ヒアルロン酸のエステル類、アルギン酸のエステル類、
カルボキシメチルセルロース、グア、修飾セルロースゴ
ム、デンプングリコール酸エステルナトリウム、アルギ
ン酸のプロピレングリコールエステル、キサンタンゴ
ム、アクリル酸グラフトデンプンおよび加水分解アクリ
ルアミドのような水で膨張する化合物が挙げられる。
本発明のデバイスは、引き金(例えば、酵素)に対す
るデバイスの露出と有益な薬物の放出間のタイムラグを
変えることにより有利に調整することができる。従っ
て、好ましくは、膜細孔および膜の厚みは、所望のタイ
ムラグ(例えば、回腸、結腸または十二指腸への放出を
提供するのに十分なタイムラグ)を提供するのに十分な
数およびサイズである。代表的には、より大きい孔を有
する支持膜は、より小さい孔を有する同様の膜に比し速
く水透過性になる(例えば、実施例44、45、46および48
参照)、更に、より薄い膜は、代表的には、より厚い膜
に比し速く透過させる(例えば、実施例51−53参照)。
あるいは、タイムラグは、疎水液の組成を変えること
により調整することができる。従って、好ましくは、疎
水液は、それが所望のタイムラグ(例えば、回腸、結腸
または十二指腸への放出を提供するのに十分なタイムラ
グ)を提供するような組成を有する。
更に、放出プロフィールは、放出時間が瞬時(即ち、
破裂)から24時間以上であるように調整することができ
る。例えば、錠剤を膨張させ破裂させるように設計され
た水膨潤ヒドロゲルを有する核処方物を含有する錠剤
は、実質的には有益な薬物が溶解するのと同じくらい速
い非常に短い放出時間を有することになる。有益な薬物
が細孔を通じた浸透ポンピングまたは拡散により放出さ
れる錠剤は、より長い放出時間を有することになる。
満足のいくように有益な薬物を送達する上記成分のい
かなる混合物も用いることができるが、疎水液は、代表
的には、デバイスの0.01から30重量%であり、膜(疎水
液を含む)は、代表的には、デバイスの1から30%であ
る。好ましくは、疎水液は、デバイスの0.01から20%で
あり、膜(疎水液を含む)は、デバイスの1から20%で
ある。有益な薬物の量は、所望の効果(例えば、治療効
果)を達成するのに十分な量である。残りの重量は、所
望の親水性処方成分(上記の)および他の添加物で構成
される。
また、本発明のデバイスは、水溶性壁から成るカプセ
ルに充填して投与することもできる。例えば、デバイス
は、カプセルが溶解した場合、デバイスが使用環境に放
出されるようなゼラチンカプセル内に1回量または複数
回量のいずれかで包接に適したサイズになるように製造
することができる。カプセル内に包接されるデバイス
は、種々の形状であってもよいが、このようなデバイス
にとって好ましい形状は、球状または実質的に球状であ
る。このようなデバイスの正確な数およびサイズは、種
々の周知の因子によって決定する。例えば、使用環境、
有益な薬物、有益な薬物の量、放出速度およびカプセル
の組成が、このようなカプセル内に包接しようとするデ
バイスのサイズ、形状および数を決定する際に考慮すべ
き全因子である。
分配デバイスの形状および大きさは、特定の投与物
(例えば錠剤)に基づいて変えることができる。通常の
例示的形状は、球状、円柱状、錠剤形状およびカプセル
形状である。分配デバイスの大きさは、所望の投与物
(例えば、ウシ用錠剤、ヒト用錠剤)と共に変えること
ができる。例えば、投与物に基づいて変化する有益な薬
物の量および送達速度に依存して錠剤が適しているよう
に、投与物に依存して形状およびサイズを変えることも
できる。しかしながら、ヒトの医療目的のための代表的
なカプセルの大きさは、長さが約0.4インチから約1イ
ンチ、直径が約0.1インチから約0.4インチの範囲であ
る。ウシへの反すう送達のような動物用投与物では、代
表的大きさは、長さが約2インチから約4インチ、直径
が約0.5インチから約1.2インチの範囲である。
好ましい例示的デバイスとしては、その中にトリグリ
セライドを充填したポリビニリデンフルオライドまたは
ポリアルケン多孔性膜が挙げられる。この群の中の好ま
しいものは、疎水液が20から100wt%濃度でスクァラン
に加えたトリオレイン、オリーブ油またはトリカプリリ
ンであるところのデバイスである。他の好ましいデバイ
スとしては、疎水液がエチルカプリレートに溶解したオ
クタノイル−L−フェニルアラニンオクチルエステル20
wt%溶液または、エチルカプリレート単独であるところ
のポリビニリデンフルオライドまたはポリアルケン多孔
性膜が挙げられる。好ましくは、上記膜は、水の存在下
で膨潤する成分(例えば、ヒドロゲル)および有益な薬
物の核処方物を取り囲む錠剤、ビーズまたはカプセルの
形態である。
別の好ましいデバイスは、標的とするプロテアーゼの
基質となるべく選ばれた、N−保護アミノ酸の疎水エス
テルの溶液を有するポリビニリデンフルオライド多孔性
膜から成る。例えば、N−タート−ブチル−オキシカル
ボニル−L−フェニルアラニン1−オクチルエステル、
N−タート−ブチル−オキシカルボニル−L−フェニル
アラニン2−オクチルエステルおよびN−タート−ブチ
ル−オキシカルボニル−L−フェニルアラニン3−オク
チルエステルの混合物(この混合物は、室温で液体のま
まである)を用いることができる。このデバイスは、プ
ロテアーゼキモトリプシンまたは類似の酵素を有する環
境で特に有用である。
図1および2を参照することにより、本発明のデバイ
スに対する更にはっきりした理解が得られる。有益な薬
物および他の医薬品添加物は、多孔性支持膜9によって
囲まれた核3中に含有される。支持膜9の孔21に充填さ
れる(例えば、毛管現象により)ものは、疎水液12であ
る。デバイスの外側は、引き金18を含む使用環境15であ
る。
上記の所望の特徴を有する本発明のデバイスは、上記
材料を用い、以下の方法および他の従来の方法を用いて
調製することができる。
例えば、カプセル剤は、焼成したポリマーのふた及び
本体を形成することにより製造することができる。代表
的には、所望のポリマーを所望の多孔性形状に成形し焼
成する。所望の疎水液溶液は、差圧応用により多孔性焼
成構造中に吸収させる。有益な薬物および他の成分は、
混合物として又は連続して構造物中に入れる。次いで、
カプセルを組み立て、所望であれば、ゼラチンカプセル
剤に用いる従来法により接合する。カプセルがはずれた
としたら所望の様式で機能しないことから、好ましく
は、水に不溶性の接合方法を用いる。反すう動物に対す
る用途には、不透過性の壁部分を、ふた及び本体部分間
で接合することができる。
更に、微孔性フィルムで有益な薬物を被覆して密封し
パウチを形成することができる。フィルムの細孔は、疎
水液に浸せきすることにより、このような液で満たすこ
とができる。液は、毛細管作用により細孔を満たす。あ
るいは、微孔性繊維は、活性な薬物を取り囲んだままそ
の末端を密封し、次いで、所望の疎水液に浸せきするこ
とができる。
錠剤は、例えば、錠剤の核を形成する有益な薬物及び
いずれかの他の添加物の配合物を(従来の錠剤化法を用
い)圧縮することにより調製することができる。
所望の有益な薬物および他の添加物の顆粒剤は、押し
出し−球状化または流動床粒状化により調製することが
できる。
上記の顆粒剤、錠剤および他の多層微粒子ならびにカ
プセルは、上記の細孔膜でコートして本発明のデバイス
を調製することができる。微孔性コーティング物は、相
反転、焼成、浸出および照射のような種々の方法により
調製することができる。蒸気冷却法、乾式法、液体冷却
法、および熱式法のようないくつかの異なる相反転法を
用いて微孔性コーティング物を形成することができる。
蒸気冷却法においては、膜形成は、用いた溶媒で飽和
することのできる気相から溶液フィルム中へのポリマー
用沈殿剤の浸透により達成する。表皮がなく膜の厚み全
体に広がる細孔の平面分布を有する多孔性膜を製造す
る。
乾式法においては、1種類の溶媒と溶媒がより揮発性
である1種類の貧溶媒との混合物中にポリマーを溶解す
る。かなりの非溶媒含量になるまで蒸発させている間に
混合物が組成物中に移動し、その際、ポリマーが沈殿す
る。表皮を有する又は表皮がない微孔性膜がその結果で
きる。
液体冷却法においては、注型したポリマーフィルムを
非溶剤浴に浸せきすることによりフィルム形成が起き
る。溶媒喪失および非溶媒浸透(溶媒を非溶媒で交換)
の結果としてポリマーが沈殿する。表皮を有する又は表
皮がない膜がその結果できる。
熱式法においては、沈殿しそうになっている混合溶媒
中のポリマー溶液を、冷却工程により相分離に持ち込
む。溶媒の蒸発が阻止されなかった場合、膜は表皮を有
することができる。微孔性コーティング物は、コーティ
ング処方物内に侵出可能成分を包接することによっても
製造することができる。例えば、細かい砂糖、塩、また
は水溶性ポリマー粒子は、コーティング溶液中に懸濁ま
たは溶解することができる。一度コーティングを施した
ならば、次に、水溶性材料を水に浸せきすることにより
浸出し、微孔性構造を形成することができる。
また、微孔性疎水性フィルムは、熱および圧力下で疎
水性ポリマーまたはセラミックまたは金属の粒子と共に
焼成することによっても製造されている。微孔性疎水フ
ィルムは、通常、照射によっても製造される。フィルム
は、照射により硬化し、微孔性構造を形成することがで
きる。更に、細孔は、核形成トラック−エッチド法によ
り重フィルム中に形成させることができる。疎水性微孔
性フィルムを形成するためのこれらの方法すべては、文
献に、特に分離用膜としての使用法について述べられて
いる(R.E.Kesting,John Wiley & Sonsによる合成ポリ
マー膜,1985)。
支持膜の細孔を疎水液で満たすために、単純に、膜を
疎水液に浸せきすることができる。液が細孔を満たす速
度を増大させる及び/又は全細孔が満たされたことを保
証するために、浸せきしたマトリックスまたはコーティ
ング物を真空または圧力に供することができる。
また、疎水液は、コーティングが施されている時に微
孔性コーティング物内に包接される。疎水液は、相−反
転法における細孔形成物として役立つか又は“浸出可能
な”成分として役立つ。疎水液をコーティング溶液中に
包接する技法は、熱式相−反転法により調製されたポリ
エチレン/オリーブ油カプセル剤(実施例66で説明し
た、しかし、微孔性カプセル剤を製造するために用いた
オリーブ油は、オリーブ油を充填したKynarカプセル剤
(Pennwalt社,フィラデルフィア,PA)と直接比較する
ため新鮮なオリーブ油と取り替えた)の製造において示
されている。この型のコーティング法(微孔性コーティ
ング処方物中に疎水液を包接)は、コーティング溶液が
多層微粒子に現在供している融解塗装物と類似している
ことから、多層微粒子をコートするのに特に有用である
ことが予見される。更に、コーティング溶液中への疎水
液の取り込みは、コーティング物の細孔を疎水液で充填
する更なる処理工程を排除する。
これらの引き金による放出コーティングは、従来のコ
ーティング装置を用いて施すことができる。流動床−コ
ーター、パン−コーター、噴霧乾燥機を用い、浸せき−
コーティング法(ゼラチンカプセル剤を製造するのに用
いる方法と類似した)により微孔性コーティングが施さ
れている。従って、引き金による放出コーティングは、
錠剤、多層微粒子、カプセル剤に施すか又は、カプセル
剤(現在入手可能なゼラチンカプセル剤と同じ)のよう
な異なる幾何学的形状物中に形成させることができる。
本発明のデバイスの使用法としては、経口投与による
適切なデバイスの動物への投与または、適切なデバイス
の動物の体腔内への挿入が挙げられる。本発明のデバイ
スは、スイミングプール、池、水槽、土壌、作物および
水性化学薬品および/または酵素反応系のような使用環
境への薬物送達にも用いることができる。このような場
合、デバイスを、所望の使用環境内に入れる。本発明の
デバイスは、このような使用環境が水性であるか又はも
しくは他の水性媒体とデバイスとの接触を提供するかい
ずれかを必要とする。
本発明のデバイスの鍵となる有利性は、有益な薬物の
放出速度を種々の様式で調整することができることであ
る。放出時間および、引き金を引いてから放出までの時
間の両方を、所望の放出プロフィールを達成するために
調整することができる。引き金は、固体よりもむしろ液
体と相互作用することから、より速い反応が可能である
が、疎水液の性質を操作することにより緩慢な反応を達
成することができる。更に、本発明のデバイスは、種々
の使用環境に適応するために種々の材料の使用を認めて
いる。従って、疎水液を替えることにより、種々の引き
金に感受性のある膜を有するデバイスを構築することが
できる。疎水液を膜の構造的支持または保全のために用
いているわけではないことから、種々の疎水液を用いる
ことができる。最後に、本デバイスを構築するのは簡単
である。有益な薬物を含有する核を種々の材料から製造
し、この核を、本発明による速度を制御する膜により単
純に取り囲む。
本発明は、本明細書で示し説明した特定の態様に制限
されるものではなく、以下の特許請求の範囲により明確
にした通りの本新規な概念の精神および範囲から逸脱す
ることなく種々の変形および改変を行うことができるこ
とは当然のことである。
実施例1 膵リパーゼにより引き金を引かれる水透過性 Accurel A3ポリプロピレン(支持膜)(Enka America
社,Ashville,NC)のディスクの細孔にオリーブ油(精製
等級、シグマケミカル社、セントルイス、MO)を充填す
ることにより、支持された液体膜を製造した。膜は、厚
さ150μm、有効細孔径0.2μmであった。ディスクを吸
い取り紙で吸い取って余分な油を取り除き、ウェイト−
ゲインデバイスにはめ込んだ(図2)。ウェイト−ゲイ
ンデバイス31は、0.75gのWaterlock J−500、水を隔離
する物質(Grain peocessing社、Muscatine,1A)33を充
填した。このデバイスを、0.125Mの燐酸緩衝液pH7.5、
0.2wt%の胆汁酸塩抽出物(シグマケミカル社、セント
ルイス、MO)および5mg/mlのブタ膵リパーゼ(PPL、シ
グマ社)から成る受容体溶液中に、膜39が溶液と接触す
るように置いた。水6は、膜39を透過するにつれて隔離
物質33によって捕捉され、全デバイスの重量が増加す
る。膜を通過する水流動は、時間当たりの増加重量をプ
ロットした最良直線部分から算定した。タイムラグを、
この直線部分のX−軸に対する外挿と定義し、これは、
酵素に対する初めの露出と膜を通過する水流動の始まり
との間の時間の尺度である。
酵素の引き金にいったん露出すると、水流動が検出さ
れる以前に1時間のタイムラグがあった。この時間の
後、膜領域に対して正常化した、測定した水流動は、50
0mg/cm2/hrであった。受容体溶液が酵素を欠く対照実験
において、12時間の試験中の水流動は、実質的にゼロ
(0.75mg/cm2/hr)であった。
実施例1は、酵素の非存在下では膜は実質的に水輸送
を阻止するが、酵素が存在する場合、水輸送は顕著であ
ることを示している。酵素は、透過性の変化に引き金を
引いている。以下の実施例で、引き金となる薬物、支持
膜、および疎水液の種々の組み合わせを試している。す
べての実施例において、引き金となる薬物の非存在下で
水流動試験を常に行っており、“対照”として示してい
る。
実施例2から14 疎水液(オリーブ油)の濃度を変えることにより水流動
を変化させることができる 疎水液が、不活性炭化水素溶媒であるスクァラン中の
変化させたオリーブ油濃度から成ることを除いては、実
施例1を繰り返す。水流動における大いなる変化は、オ
リーブ油におけるわずかな変化と共に達成された。これ
らの結果を表2に示す。全ての場合において、PPLが存
在する水流動は、対照(PPLを含まない受容体溶液)の
それに比しはるかに大きかった。
実施例2−14は、支持膜内の疎水液の不活性溶媒中の
基質の濃度を変化させることにより、膜を通過する水流
動を顕著に変えることができることを示している。例え
ば、水流動は、膜中の2%オリーブ油から30%オリーブ
油までは一桁の大きさで変化した。
実施例15−20 水流動は、疎水液の濃度を変化させることにより変える
ことができる スクァレンに溶解した種々の濃度のトリカプリリン
(TC)を支持膜内に充填したことを除いては実施例1を
繰り返した。スクァラン中の異なる濃度のトリカプリリ
ンの流動およびタイムラグにおける相違を図3に示す。
実施例15−20は、別の疎水液(即ち、トリカプリリ
ン)を不活性溶媒に溶解しても水流動およびタイムラグ
に対しオリーブ油の溶媒で見られたのと同様の影響があ
ることを示している。
実施例21−27 膜内の疎水液としての種々のトリグリセライド油の使用 支持膜内に他のトリグリセライド油を充填したことを
除いては実施例1を繰り返した。カプリル酸(CH3(CH2)6
COOH)のグリセロールトリエステルであるトリカプリリ
ンを除いては、全て天然に存在する油である。結果を表
4にまとめる。これらのトリグリセライド油は、各々、
PPLによって加水分解され、酵素存在下における水のフ
ラックスは、PPL非存在下におけるそれよりもはるかに
大きい(少なくとも100倍)。
全ての実験は、0.2wt%胆汁抽出物を含有する腸緩衝
液(pH7.5)中の7mg/mlのPPLを用いて実施した。基質
は、Accurel A3膜内に充填した。反応温度は、37°であ
る。
実施例21−27は、異なるトリグリセライド油を支持膜
内に固定して膜を形成することができ、いったん引き金
と遭遇したならば、油の性質が膜を通過する流動および
タイムラグを変えることができることを示す。
実施例28−31 引き金となる薬物としてPPLを用いた場合、水流動およ
びタイムラグは、PPL濃度に依存しない トリカプリリンを支持膜内に充填し、種々の濃度のPP
Lを試験したことを除いては実施例1を繰り返した。水
流動は、非常に低いPPL濃度(より長いタイムラグを有
する)を除いてはいずれの場合も同様であり、膜のパフ
ォーマンスは、PPL濃度から独立していた。
実施例28−31は、上記の1.0mg/ml酵素の閾値ではPPL
の濃度は、トリカプリリン膜を通過する水の水流動およ
びタイムラグに影響しない。これは、PPL濃度における
変形が膜を通過する水流動挙動に大きく影響しないこと
から、リパーゼが引き金となる制御された放出デバイス
にとって重要な考察である。
実施例32 非−トリグリセライド疎水液の使用 トリグリセライド(グルセロールのトリエステル類)
ではない疎水液を用いたことを除いては実施例1を繰り
返した。スクァレン中の無水カプリル酸(CH3(CH2)6CO)2
O(2:8、V:V)をAccurel膜ディスク内に充填し、前述の
ように水流動およびタイムラグを測定した。定常状態の
流動は、275±10mg/cm2/hrであり、タイムラグは、0.4
時間であったのに対し、酵素を用いていない対照の実験
における水流動は、0.7mg/cm2/hrであった。
実施例32は、引き金になる薬物が膵リパーゼである場
合、グリセロールのトリエステル類ではない疎水液をSL
M膜中に用いることができることを具体的に示してい
る。
実施例33−35 引き金となる物質としてのCandida cylidraceaリパーゼ
(CCL) Candida cylindracea(Candida rugosaとも呼ばれ
る)由来のリパーゼ酵素を引き金となる物質として異な
る濃度で用いたことを除いては実施例1を繰り返した。
オリーブ油をAccurel A3膜に充填し、膜を上記のように
ウェイトゲインデバイスにはめ込んだ。
実施例33−35は、酵母Candida cylindracea由来のリ
パーゼが膜を介した水流動を引き起こすことができるこ
とを示している。また、これらは、1から10mg/mlの濃
度範囲では、水流動およびタイムラグが強固にあまり強
くCCL濃度に依存しないことをも示している。
実施例36−37 疎水液としてトリグリセライド類を用い、引き金となる
薬物として他のリパーゼを使用 Mucor種(リパーゼMAP,Amano Enzymes社,Troy,VA)お
よびRhizopus javanicus(リパーゼFAP,Amano Enzymes
社,Troy,VA)由来のリパーゼを引き金となる物質として
用いたことを除いては実施例1を繰り返した。これらの
実験における受容体溶液は胆汁酸塩を含有しない。
実施例36−37は、他のリパーゼがオリーブ油を充填し
た多孔性膜を介する水透過性を引き起こすことができる
ことを示している。
実施例38−40 非トリグリセライド疎水液を用い引き金となる薬物とし
て他のリパーゼを使用 非トリグリセライド疎水液(無水カプリル酸)を用
い、引き金になる物質として膵リパーゼ以外のリパーゼ
を用いたことを除いては実施例1を繰り返した。これら
のリパーゼは、リパーゼP(Pseudomonas sp.由来,Aman
o Enzymes社,Troy,VA);リパーゼOF(Candida cylindr
acea由来,Meito Sangyo,東京,日本);リパーゼAY(Ca
ndida cylindracea,Amano Enzymes社,Troy,VA)であっ
た。
実施例38−40は、膵リパーゼ以外のリパーゼが、疎水
液がトリグリセライドではない膜を介する水透過性に引
き金を引くことができることを示している。
実施例41 ブタの肝エステラーゼが引き金となる膜 支持膜内に充填した、スクァランに溶解した50%エチ
ルカプリレートCH3(CH2)6COOCH2CH3を用いて、実施例1
を繰り返した。受容体溶液は、20μl/ml(100単位)ブ
タ肝エステラーゼを含有する腸緩衝液であった。水流動
を測定したら400mg/cm2/hrであり、タイムラグは、0.8
時間であった。酵素を用いない対照の反応では、流動
は、1.1mg/cm2/hrであった。
実施例41は、多くの哺乳類の肝臓に存在するエステラ
ーゼ酵素を用いて水透過性に引き金を引くことができる
ことを示している。
実施例42−43 プロテアーゼが引き金となる膜 Celgard 2400膜(ポリプロピレン膜、25μm厚さ、40
%多孔度、Hoechst−Celanese,Charlotte,NC)のディス
ク内に充填したN−タート−ブチロキシカルボニル−L
−フェニルアラニン1−オクチルエステル、N−タート
−ブチロキシカルボニル−L−フェニルアラニン2−オ
クチルエステルおよびN−タート−ブチロキシカルボニ
ル−L−フェニルアラニン3−オクチルエステルの混合
物を用いて実施例1を繰り返した。これらの実験用受容
体溶液は、種々の量のキモトリプシンを含有する0.125M
の燐酸緩衝液pH7.5であった。結果を表9に示す。
実施例42−43は、プロテアーゼであるキモトリプシン
が膜における水透過性に引き金を引くことができること
を示している。
実施例44−50 種々の支持膜を用いることができる 市販的に入手可能な異なる膜を支持膜として用いたこ
とを除いては実施例1を繰り返した。膜の性質を表10に
まとめる。
実施例44−50は、異なる支持材料で製造された疎水膜
を支持膜として用いることができることを示している。
実施例51−53 注型したKynarフィルムを支持膜として用いて構築した
膜 その細孔にオリーブ油を充填した、注型した多孔性Ky
narフィルムから成る膜を用いて実施例1を繰り返し
た。
DMFに溶解したKynar460(PVDF)の15wt%溶液をガラ
スのプレート上に注型した。注型した膜の厚みは、スプ
レッディングナイフを用いて調整した。水中で冷却する
ことにより、注型した溶液から微孔性膜を形成した。膜
を一晩乾燥し、材料のディスクを切断し、オリーブ油を
充填した。
実施例51−53は、注型したKynarフィルムを支持膜と
して用いることができることを示している。
実施例54および55 熱(および酵素)が引き金となる膜 支持膜を、溶融したパーム油を用いて充填したことを
除いては実施例1を繰り返した。この油は、室温(25
℃)で固体であり、45℃で液体である。リパーゼが触媒
する固形の基質の加水分解は、まったく緩慢であること
から、受容体溶液の温度は、パーム油の溶融温度(40
℃)以上である必要があり、引き金を引こうとする水透
過性のためにリパーゼが存在する必要がある。
実施例54−55は、高温およびリパーゼの存在の二重の
引き金によって引き金が引かれる膜を構築することがで
きることを示している。メカニズムは、酵素は、固形の
油(40℃の融点を有する)と緩慢に反応するか又は全く
反応しないが、液体の油とは反応するという事実に基づ
いている。
実施例56および57 取り込まれた酵素を有する、熱が引き金となる膜 2mg/mlのPPLを懸濁した溶融したパーム油をAccurel膜
ディスクに充填した。膜を迅速に冷却して油を固形化
し、次いで、ウェイトゲインデバイスにはめ込み、膜を
介した水流動を25℃および45℃で測定した。結果を表14
に示す。
実施例56−57は、必要とする酵素を疎水液と共に膜内
に固定することから、熱単独により活性化される膜を製
造することができることを示している。
実施例58−61 求核体が引き金となる膜 これらの実施例において、引き金となる薬物は、化学
種であり、酵素ではない。支持膜に、スクァラン中の20
%無水カプリル酸を充填した。受容体溶液は、所定のpH
および濃度の各々の求核体から成る。
実施例58−61において、引き金になる薬物は、非酵素
性化学物質である。これらの実施例は、引き金となる薬
物が酵素ではない膜を構築することが可能であることを
示している。
実施例62 還元剤が引き金となる膜 支持膜内の疎水液がエチルカプリレート中の20%ジラ
ウリルパーオキサイド(CH3(CH2)10COO)2から成ることを
除いては実施例1を繰り返した。引き金となる薬物は、
水素化硼素ナトリウム(1MのNaBH4、pH10)から成っ
た。水流動は、90±10mg/cm2/hr(3回の実験)であ
り、タイムラグは小さすぎて正確に測定できなかった。
水素化硼素ナトリウムなしの対照実験では、水流動は13
mg/cm2/hrであった。
これは、化学反応が引き金となる透過性のもう一つの
例である。水素化硼素は、過酸化物を2分子のラウリン
酸CH3(CH2)2COOHに還元し、この分子は、膜を介した水
輸送を容易にする。
実施例63−65 制御された放出デバイス:膜パウチにおける膜の実証 平たいシート状支持膜の2つのディスクから膜パウチ
を作製した。パウチは、市販的に入手可能な平たいシー
ト状膜から作製した。
大きい穴を有する1枚の低密度ポリエチレンシートの
周りを2枚の平たいシート膜ではさみ、シート膜の間に
1つの室を形成した。Mylarタブを1枚の膜ディスクと
ポリエチレンシートの間に置き、パウチ用充填穴を形成
した。この組立品を、ポリエチレンを溶解するT−シャ
ツプレスの加熱した表面の間で圧縮し、2枚の膜ディス
クを接合した。
余分な部分を切り落としたパウチに、漏れを検出する
のに用いる指示薬染料として5%デキストランブルーを
含有するWaterlock J−500を充填し、充填した穴を加熱
密封した。膜の細孔にオリーブ油を充填した。パウチ中
への水流動をウェイトゲインにより測定した。受容体溶
液中に酵素を含有しない対照を平行して行った。
3種の型の平たいシート膜を試験した:Accurel A3、C
elgard 2400、およびGore−Tex(W.L.Gore協会、Elkto
n,Maryland)。Gore−Texは、25μm厚さ、0.2−μm孔
のポリテトラフルオロエチレン(PTFE)膜である。
実施例63−65において、活性な核がSLM膜によって覆
われ水から保護されている膜パウチを、制御された放出
デバイスのモデルとして作製した。これらの結果は、こ
のようなパウチがCelgard、Accurel、およびGore−Tex
膜から作製することができることを示している。
実施例66および67 膜カプセル剤 カプセル本体を疎水性微孔性膜から形成した。これら
の膜の細孔を疎水液で満たした。カプセルに、浸透誘引
剤を含有し水の存在下で膨潤する核材料を充填した。酵
素の存在下、水が膜を通過して輸送され、核が膨潤し、
ついにカプセルが破裂し、薬物を放出した。疎水膜カプ
セル剤は、2種の材料:ポリエチレンおよびKynarから
できている。
ポリエチレン(PE)膜を、熱相反転法(Strathmann,
H.,Materials Science of Synthetic Membranes内の
“相反転法により微孔性媒体の製造",D.R.Lloyd(編),
American Chemical Society,ワシントンD.C.(1985)16
5頁)により形成した。ポリマーを、希釈剤の存在下で
溶融した。温度を下げ、ポリマー相を分離した。マンド
レルを固形基質として用い、ポリマーを沈殿させて微孔
性膜を半−カプセルの形状に形成した。
オリーブ油に懸濁した17%PE(Tenite 808A低密度P
E、Eastman chemicals社,Kingsport,テネシー)および
0.085%タルク(核形成剤)の懸濁液を攪拌しながら160
℃に加熱した。マンドレルをこの溶液に浸し、取りだ
し、次いで、液体窒素に浸してポリマーを沈殿させた。
ポリマー中のオリーブ油をアセトンに浸すことにより交
換した。次いで、カプセルをマンドレルから取りだし、
オリーブ油で処理した。
Kynar膜を同様の方法により形成した。プロピレンカ
ーボネートに懸濁した15%Kynar461 PVDFの懸濁液を調
製し、攪拌しながらKynarが溶融するまで約120℃に加熱
した。マンドレルをこの溶液に浸し、次いで、液体窒素
中で冷却した。残存するプリピレンカーボネートを、エ
タノールと交換した。次いで、カプセルをマンドレルか
ら取りだし、オリーブ油で処理した。
モデル薬物として10%アシッドブラックを含有するWa
terlock J−500またはWaterlockを、カプセル剤内の核
処方物として用いた。
わずかに異なる内径を有する半カプセル剤を注型して
カプセル剤の本体及びふたを形成した。カプセル剤に核
処方物をできるだけ多く充填し、ふたと本体を接合し、
15%酢酸セルロース(CA398−10、Eastman chemical社,
Kingsport,テネシー)、56.9%アセトン、28%エタノー
ルおよび0.1%クマシープルーからなる溶液と共に密封
した。
カプセルのウェイトゲインを測定することにより水流
動を測定した。カプセルを核処方物で満たし、化学てん
びんの皿のフックに取り付けてある堅い針金に結び付
け、次いで、部分的に試験溶液に浸した。
リパーゼを含有する及び含有しない腸緩衝液を含有す
る受容体溶液中にカプセルをつり下げた。ゼロタイムで
てんびんを風袋なしに調整し、つり下げたカプセルのウ
ェイトゲインを測定した。カプセル剤は、膜における漏
れを検査するために、まず、リパーゼを含有しない腸緩
衝液中で2から4時間試験し、次いで、リパーゼ溶液に
移した。
膜を介した水流動を試すために、半カプセル剤を試験
した。リパーゼの非存在下でオリーブ油を充填したカプ
セル剤およびリパーゼの存在下でオリーブ油を充填した
カプセル剤を試験した。
実施例66−67は、カプセルを支持膜材料から形成する
ことができることを示す。
実施例68−70 膜で被覆した錠剤 錠剤核を、固定化した液体膜の支持物として役立つ微
孔性Kynar膜で被覆した。核は、40%Ac−Di−Sol、42%
Avicel、10% Biogel P−6ポリアクリラマイドビーズ
(Biorad社、カリフォルニア)(加水分解した)、7%
プソイドエフェドリンおよび1%アシッドブラックから
成った。固定した油またはコーティング溶媒が核材料と
相互作用するのを防止するために、核の周囲に糖衣を配
した。糖衣は、53.3vol%の白糖、27.7vol%の水および
20vol%のライトコーンシロップの混合物から成り、攪
拌して溶解し、次いで、攪拌せずに149°から154℃の温
度に低沸騰するまで加熱した。針金は、エポキシにより
錠剤核に取り付け、次いで、糖混合物で被覆した。これ
らの核は、2つの方法1)浸せきコーティングまたは
2)スプレーコーティングにより被覆した。
浸せきコーティング 浸せきコーティングするために、針金に取り付けた糖
衣した錠剤核を、アセトンに溶解したKynar461PVDF(1
0.8WT%)およびn−プロパノール(15.7wt%)溶液に
浸した。浸せきによる3から5回のコーティングに供
し、各コーティング後、アセトンを蒸発させた。各コー
ティングの間に細孔内にオリーブ油を吸着させた。最後
のコーティングを乾燥した後、錠剤をヘキサンに繰り返
し浸すことにより、残存するオリーブ油を交換し、次い
で、これを乾燥させた。乾燥膜は、走査型電子顕微鏡に
より測定したところ90から240μm厚さであった。
スプレーコーティング スプレーコーティングのために、糖衣した錠剤核から
針金を切り離し、市販のエアブラシを用いパンコーター
内で微孔性Kynar PVDFコーティングで核をコートした。
約4インチの距離からエアブラシを介して核上に、16wt
%n−プロパノールを含有するアセトンに溶解したKyna
r(9wt%)溶液をスプレーした。エアブラシに対する空
気圧は、20psiである。錠剤をヘキサンで洗浄して乾燥
した。乾燥膜は、走査型電子顕微鏡により測定したとこ
ろ50から90μm厚さであった。
全コーティングが半透明になるまで、コートした錠剤
をオリーブ油中に5から30分間浸せきした。錠剤を取り
だし、吸取紙で吸い取って余分な油を除いた。
制御放出試験 オリーブ油を充填したコートした錠剤を、酵素を含ま
ない胆汁酸塩を含有する腸緩衝液中に1から25時間浸せ
きした。錠剤を、7mg/mlのリパーゼを含有する0.125M
酸緩衝液(pH7.5)、0.2wt%胆汁酸塩に移した。リパー
ゼ溶液に浸せき後、膜コーティングが破裂するのに要す
る時間を測定した。
実施例68−70は、適切な支持膜であるKynar PVDFコー
ティングを錠剤核上に塗布できること及び、この膜は錠
剤がリパーゼと遭遇するまで開口するのを阻止すること
を示している。これらの実施例では、核は、水の存在下
で膨潤する物質を含有した。引き金となる薬物がコーテ
ィングに対する水の透過を引き起こす際、核が膨潤し、
錠剤を破裂させる。
実施例71 膜でコートした錠剤−流動床コーター 5wt%のAc−Di−Sol(カルボキシ−メチル−セルロー
スの架橋型、FMC社、フィラデルフィア、ペンシルバニ
ア)、40.4wt%のAvicel(FMC、微結晶セルロース)、4
0.4wt%の乳糖および14wt%のプソイドエフェドリンHCl
から成る錠剤核を、手動錠剤プレス内で圧縮した。
流動床コーター(STREA−1)を用い、水中の5%庶
糖、5%methocel(ヒドロキシプロピルメチルセルロー
ス、Dow社、Midland、MI)のプレ−コートで核をコート
した。次いで、核を、9.5%の水を含有するアセトンに
溶解した3%Kynar溶液でスプレーした。平均して20mg
重量および66μm厚さになるまでこの錠剤をスプレーし
た。Kynarコーティングの多孔度は、40%であった。
錠剤をトリカプリリン中に16時間入れて核にこの液を
充填し、次いで、拭き取った。9個の錠剤を、0.2wt%
胆汁酸塩抽出物を含有する0.1Mの燐酸緩衝液溶液(pH7.
5)中に2時間いれた。6個の錠剤を、5mg/mlのPPLを含
有する同様の溶液に移した。酵素に対して露出した錠剤
の破裂時間は、6.0±0.6時間であり、一方、酵素を含ま
ない溶液中の錠剤は、48時間後も破裂しなかった。
受容体溶液は、プソイドエフェドリンの放出をHPLCに
より分析した。錠剤裂開後1時間以内に、実質的に全プ
ソイドエフェドリンが放出された。裂開しなかった錠剤
からは薬物の放出が検出されなかった。酵素に露出した
4個の錠剤の放出プロフィールを、放出されたプソイド
エフェドリンの量(パーセント)(Y)を時間単位
(X)で時間の関数としてプロットした図3に示す。
実施例71は、(Ac−Di−Sol成分により)水中で膨張
する錠剤核を、活性化コーティングでコ−トすることが
できることを示している。この膜でコートした錠剤は、
生理学的濃度の膵リパーゼの存在下、予測できる時間に
裂開するが、一方、酵素を含まない溶液中の錠剤は、不
活性であり、裂開しない。
実施例72 ブタ肝エステラーゼにより引き金を引かれる錠剤 前述の実施例の通りに調製した錠剤に、エチルカプリ
レートを充填した。4個の錠剤を、2mg/mlのブタ肝エス
テラーゼを含有する0.1Mの燐酸緩衝溶液(pH7.5)中に
入れた。また、4個の錠剤を、酵素を含有しない同様の
溶液に入れた。酵素溶液中の錠剤の破裂時間は、28時間
であり、一方、酵素を含まない溶液中の錠剤は、48時間
後も破裂しなかった。
実施例72は、リパーゼ以外の別の酵素により引き金を
引かれる引き金による放出デバイスを処方することがで
きることを示している。
実施例73−75 リパーゼを含まない溶液における破裂時間は、時間に依
存しない 実施例71の通りに調製した錠剤にオリーブ油を充填
し、酵素を含まない受容体溶液(0.125Mの燐酸塩、pH7.
5、0.2wt%の胆汁酸塩)中に種々の時間置き、次いで、
5mg/mlのPPLを含有する受容体溶液に移した。表19に示
すように、破裂時間は、酵素に対する露出以前の緩衝溶
液中の時間に依存しないことを示している。
実施例73−75は、酵素を含まない腸緩衝液および胆汁
酸塩に対する露出が、錠剤の早期破裂を引き起こさない
ことを示している。
実施例76および77 破裂時間は、疎水液に依存する 上記の通りに調製した錠剤に、2種の異なる油:オリ
ーブ油およびトリカプリリンを充填した。2セットの錠
剤を、次いで、0.2wt%の胆汁酸塩抽出物を有する腸緩
衝液を含有する受容体容液中に入れた。2時間後、5mg/
mlのPPLを含有する同様の溶液に移した。各セットの破
裂時間を、表20に示す。両方のセットとも、酵素を含ま
ない緩衝液中に残した錠剤は、48時間の試験で破裂しな
かった。
膜中の疎水液の変化が水流動を変化させることができ
る平たいシートを用いた場合と相似して、錠剤上のコー
ティング中の疎水液の変化は、破裂時間を変化させる。
これは、部位選択性薬物送達に重要である。十二指腸通
過とは異なり、腸通過は、かなり一定である。十二指腸
を出てリパーゼと送遇して一定時間後に破裂再生できる
ように錠剤を処方することができるならば、錠剤は、毎
回、回腸のほぼ同じ位置で破裂するはずである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ウェスト,ジェームズ,ビー. アメリカ合衆国オレゴン州ベンド市ホワ イトウィング・コート83278 (56)参考文献 特開 昭60−227827(JP,A) 特開 昭61−25634(JP,A) Chem.Pharm.Bull., Vol.40,No.7(1992),pp. 1902〜1905 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61K 9/00,9/20 - 9/32

Claims (21)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水性環境に有益な薬物を分配するデバイス
    であって、 a.)有益な薬物を含有する親水性処方物; b.)該親水性処方物を取り囲む壁、該壁は微孔性疎水性
    支持膜の少なくとも一部を形成しており;および c.)該微孔性支持膜の細孔内に充填された疎水液(該疎
    水液は、水性環境および親水性処方物に対し実質的に不
    透過性であり、且つ、加水分解又は還元によって親水部
    分を形成することによって、水性環境または親水性処方
    物に対し実質的に透過性であるように変化することがで
    きる)を含む前記デバイス。
  2. 【請求項2】該疎水液が15%未満の水溶解度を有し、水
    に対する疎水液の透過性が9x10-6ccSTP−cm/cm2−sec−
    cmHg未満であり、該疎水液が微孔性疎水性支持膜材料と
    90°未満の接触角を形成する、請求項1に記載のデバイ
    ス。
  3. 【請求項3】該支持膜が50°を越えるの水との接触角を
    有し、該支持膜が9x10-6ccSTP−cm/cm2−sec−cmHg未満
    の水に対する膜透過性を有し、該支持膜が100μm未満
    の細孔サイズを有し、該支持膜が1μmから1mmの厚み
    を有する、請求項2に記載のデバイス。
  4. 【請求項4】該疎水液が、予め決められた酵素に対する
    露出後、水性環境または親水性処方物に対し実質的に透
    過性であるように変化することができる、請求項3に記
    載のデバイス。
  5. 【請求項5】該疎水液が、任意の不活性溶媒を含有す
    る、トリグリセライド、無水脂肪酸、コレステロールの
    脂肪酸エステル、脂肪酸過酸化物、ポリエステル、長鎖
    エステル、疎水性ジペプチド、疎水性アミノ酸エステル
    またはジスルフィドである、請求項4に記載のデバイ
    ス。
  6. 【請求項6】該膜が、ポリアルケン、ポリハロアルケ
    ン、セルロースエステル、ポリカーボネート、ポリスチ
    レン、ポリビニルエステル、ポリビニルエーテル、ポリ
    シロキサン、ポリアクリレート、ポリアミドまたはポリ
    エーテルである、請求項5に記載のデバイス。
  7. 【請求項7】該膜がポリプロピレン、ポリエチレンまた
    はポリビニリデンフルオライドである、請求項6に記載
    のデバイス。
  8. 【請求項8】該親水性処方物が、浸透誘引剤または膨潤
    できる成分を含む、請求項6に記載のデバイス。
  9. 【請求項9】このようなデバイスが、十二指腸内で予め
    決められた酵素に対する露出後、実質的に全ての有益な
    薬物を放出することができる、請求項6に記載のデバイ
    ス。
  10. 【請求項10】このようなデバイスが、回腸内で予め決
    められた酵素に対する露出後、実質的に全ての有益な薬
    物を放出することができる、の請求項6に記載のデバイ
    ス。
  11. 【請求項11】このようなデバイスが、結腸内で予め決
    められた酵素に対する露出後、実質的に全ての有益な薬
    物を放出することができる、の請求項6に記載のデバイ
    ス。
  12. 【請求項12】このようなデバイスが、空腸内で予め決
    められた酵素に対する露出後、実質的に全ての有益な薬
    物を放出することができる、の請求項6に記載のデバイ
    ス。
  13. 【請求項13】錠剤、カプセル剤またはビーズ剤の形態
    の請求項6に記載のデバイス。
  14. 【請求項14】該多孔性膜が、その細孔中にトリグリセ
    ライドを充填した、ポリビニリデンフルオライドまたは
    ポリアルケンである、請求項1に記載のデバイス。
  15. 【請求項15】トリグリセライドがスクァレンに溶解し
    たトリオレイン、オリーブ油またはトリカプリリンの20
    %から100%溶液である、請求項14に記載のデバイス。
  16. 【請求項16】該多孔性膜がポリビニリデンフルオライ
    ドまたはポリアルケンであり、該疎水液がエチルカプリ
    レートまたは、エチルカプリレートに溶解したオクタノ
    イル−L−フェニルアラニンの15%から25%溶液であ
    る、請求項1に記載のデバイス。
  17. 【請求項17】該多孔性膜がポリアルケン、ポリプロピ
    レン、ポリエチレンまたはポリビニリデンフルオライド
    であり、疎水液がN−タート−ブチル−オキシカルボニ
    ル−L−フェニルアラニン−1−オクチルエステル、N
    −タート−ブチル−オキシカルボニル−L−フェニルア
    ラニン−2−オクチルエステルおよびN−タート−ブチ
    ル−オキシカルボニル−L−フェニルアラニン−3−オ
    クチルエステルの混合物である、請求項1に記載のデバ
    イス。
  18. 【請求項18】該疎水液が、熱に対する露出後、水性環
    境または親水性処方物に対し実質的に透過性であるよう
    に変化することができる、請求項3に記載のデバイス。
  19. 【請求項19】該疎水液が、光に対する露出後、水性環
    境または親水性処方物に対し実質的に透過性であるよう
    に変化することができる、請求項3に記載のデバイス。
  20. 【請求項20】該疎水液が、非酵素性化学物質に対する
    露出後、水性環境または親水性処方物に対し実質的に透
    過性であるように変化することができる、請求項3に記
    載のデバイス。
  21. 【請求項21】有益な薬物の水性使用環境への制御され
    た送達方法であって、水性使用環境内へ請求項1に記載
    のデバイスを置くことを特徴とする前記方法。
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