JP2845139B2 - ビーム溶接管のシーム倣い制御方法及びシーム倣い制御装置 - Google Patents

ビーム溶接管のシーム倣い制御方法及びシーム倣い制御装置

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JP2845139B2
JP2845139B2 JP6198655A JP19865594A JP2845139B2 JP 2845139 B2 JP2845139 B2 JP 2845139B2 JP 6198655 A JP6198655 A JP 6198655A JP 19865594 A JP19865594 A JP 19865594A JP 2845139 B2 JP2845139 B2 JP 2845139B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ビーム溶接により金属
管をシーム溶接する際のシーム倣い制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エネルギービーム溶接は、他の溶接方法
と比較して熱源のエネルギーが高いために溶接管への溶
け込みが深く、高速な溶接が可能である。また、総入熱
量が他の溶接方法よりも少ないので、溶接部分の状態が
良好になる。この溶接速度をさらに高めるために、高周
波による加熱を行った後にレーザビームを用いて溶融溶
接を行う方法、複合熱源溶接法が特開平2−70379 号公
報等で提案されている。
【0003】ところで、エネルギービーム溶接法はMI
G,TIG等の、一般的な溶融溶接法と比較して溶接ビ
ード幅が狭い。上述したような複合熱源溶接法では、レ
ーザビーム単独の場合よりも若干幅が広い溶接ビードの
形状にする事が可能であるが、一般的な溶融溶接法と比
較すると極めてビード幅は狭い。このために、シームず
れの溶接欠陥が発生し易い。
【0004】また、板状の被溶接物を溶接する際には基
準線からの平行ずれだけに留意すれば良いのに対して、
管状の溶接にあっては管の捩れを考慮する必要があり、
溶接端面の一点を検出するだけではシームずれを防止す
ることはできない。これを解決するために、特公平4−
31799 号公報では、溶接の上流側で溶接管の2ヶ所の端
面を検出して夫々の位置ベクトルを基に溶接基準線から
の衝合部のずれ量を算出し、それに応じて加工ヘッドを
移動させるシーム倣い制御方法が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような従来のシー
ム倣い制御方法に用いられる装置は、レーザを伝搬して
溶接管の衝合部に照射する加工ヘッドを備え、この加工
ヘッドをシーム部のずれに追随して移動させるようにな
っている。図10は従来のレーザ溶接装置の加工ヘッド
の構成を示す側面図である。図中、Hはオープンパイプ
であり、長手方向にタンデム配置された図示しない各種
ロール成形スタンドにより金属帯が水平方向に搬送さ
れ、この間に金属帯の幅方向の端面が対向するように断
面円形に曲成される。
【0006】レーザビームを伝搬する加工ヘッド15は
ミラー12,13,14を備えており、オープンパイプ
Hの上方に配されている。ミラー12,13はこの間の
光路中心を鉛直方向にして配されており、この光路中心
の軸p−p回りに回動可能に支持されている。図示しな
いレーザ光源から放射されたレーザビーム9は、ミラー
12,13を経由し、ミラー13の反射光がミラー14
に達する。そしてミラー14で集光反射されてオープン
パイプHの衝合部6に照射されるようになっている。こ
のとき、衝合部6に照射されるレーザビーム9の光軸方
向は、加工ヘッド15の回転の軸p−pと同方向の鉛直
方向である。
【0007】このような装置を用いて溶接管を製造する
場合は、衝合部6のレーザ照射目標位置からのずれ量が
検出され、このずれ量に応じて加工ヘッド15を軸p−
p回りに回動せしめ、レーザビーム9を衝合部6に照射
する。このとき、加工ヘッド15の回転の軸p−pは鉛
直方向であるので、オープンパイプHに照射されるレー
ザビーム9は常に鉛直下向きに放射される。
【0008】図11は、従来の溶接管のレーザビーム照
射の様子を溶接上流側から見た模式的断面図である。い
ま、レーザビームの照射目標位置がオープンパイプHの
頂部であり、衝合部6が頂部からずれた位置にあると
き、加工ヘッド15を回動させてレーザビーム9を衝合
部6に追随させる。このときの衝合部6の拡大断面図を
図12及び図13に示す。図12に示すように、レーザ
ビーム9が衝合部6に照射されると、衝合部6周辺から
レーザビーム9の照射方向に沿って管肉方向に溶融金属
17が形成される。形成された溶融金属17の熱エネル
ギーは溶融金属17に接した未溶融部分に熱伝導し、溶
融金属17の領域が拡大される。
【0009】しかしながらレーザビーム9の光軸が衝合
端面内にない場合は、図13に示すように、溶融金属1
7の熱伝導は衝合端面16に沿わないために、衝合端面
16の溶融部分16Bから未溶融部分16Aへの熱伝導
量は減少し、衝合端面16の未溶融部分16Aが溶融さ
れない。その結果、衝合部分に溶接不良を発生するとい
う問題があった。
【0010】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、エネルギービームを溶接管の衝合部に追随さ
せ、管肉方向の熱伝導が衝合部から衝合端面内で行われ
ることにより、未溶接部分を生じることなく溶接可能な
溶接管のシーム倣い制御装置を提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】第1発明に係るシーム倣
い制御装置は、金属帯を長手方向に搬送しつつ、幅方向
の両端面を相対向するオープンパイプに曲成し、その両
端面を衝合せしめた衝合部に、光学機構により伝搬され
たエネルギービームを照射して溶接されるビーム溶接管
のシーム倣いを制御する装置において、前記衝合部の基
準位置からのシームずれ量を管軸に垂直な面内において
検出するシームずれ量検出手段と、前記光学機構を前記
エネルギービームの光軸が溶接管軸を含む平面上にある
ように移動せしめる移動手段と、前記シームずれ量検出
手段の検出結果に基づいて、前記光学機構の移動量を前
記移動手段に与える移動制御手段とを備え、前記移動手
段は前記管軸を中心とする円弧状の支持ガイドを有し、
前記光学機構は前記支持ガイドに支持され、前記移動制
御手段からの入力に応じて前記支持ガイドに沿って移動
するようにしたことを特徴とする。
【0012】第2発明に係るシーム倣い制御装置は、金
属帯を長手方向に搬送しつつ、幅方向の両端面を相対向
するオープンパイプに曲成し、その両端面を衝合せしめ
た衝合部に、光学機構により伝搬されたエネルギービー
ムを照射して溶接されるビーム溶接管のシーム倣いを制
御する装置において、前記衝合部の基準位置からのシー
ムずれ量を管軸に垂直な面内において検出するシームず
れ量検出手段と、前記光学機構を前記エネルギービーム
の光軸方向が前記オープンパイプの径方向と一致するよ
に移動せしめる移動手段と、前記シームずれ量検出手
段の検出結果に基づいて、前記光学機構の移動量を前記
移動手段に与える移動制御手段とを備え、前記移動手段
は前記管軸を中心とする円弧状の支持ガイドを有し、前
記光学機構は前記支持ガイドに支持され、前記移動制御
手段からの入力に応じて前記支持ガイドに沿って移動す
るようにしたことを特徴とする。
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【作用】本発明のシーム倣い制御装置では、エネルギー
ビームの光軸が管軸を含む平面上にあるようにオープン
パイプの衝合部に照射され、オープンパイプの管肉方向
への熱伝導が衝合端面内で行われるので衝合端面の全域
が溶融されて溶接不良が生じない。また、エネルギー
ームがオープンパイプの径方向から照射され、オープン
パイプの管肉方向への熱伝導が衝合端面内で行われるの
で衝合端面の全域が溶融されて溶接不良が生じない。
【0018】また本発明のシーム倣い制御装置では、前
記移動手段が管軸を中心とする円弧状の支持ガイドであ
り、該支持ガイドに沿って光学機構を移動せしめること
により、管軸を含む平面上に光軸を有するようにエネル
ギービームが照射される、又はオープンパイプの径方向
からエネルギービームが照射される。
【0019】
【0020】
【実施例】以下、本発明をその実施例を示す図面に基づ
き具体的に説明する。図1は本発明の実施例のシーム倣
い制御装置の構成を示すブロック図である。図中Hはオ
ープンパイプであり、長手方向にタンデム配置された図
示しない各種ロール成形スタンドにより水平に搬送され
た金属帯が、この搬送の間に幅方向の端面が対向するよ
うな断面円形のオープンパイプに曲成される。
【0021】オープンパイプHの端面衝合位置よりも上
流側に、図示しないコンタクトチップが配され、高周波
発振器34で発生させた高周波電流がオープンパイプH
に供給される。オープンパイプHの端面近傍には基準位
置からのシームずれ量を検出するシームずれ量検出部2
0が配設されており、衝合位置の上方には、前記光学機
構である加工ヘッド5及び図示しないレーザビーム光源
が配設され、後述するように加工ヘッド5を移動せしめ
ることにより、オープンパイプHの衝合部6にレーザビ
ームを照射するようになっている。
【0022】図2は、図1に示す加工ヘッド5を含むレ
ーザビーム光路系を搬送側面から見た側面図であり、図
3は搬送下流側から見た正面図である。加工ヘッド5は
表面が平面のミラー2,3及び表面が放物面のミラー4
を備えており、図3に示すように、ミラー2,3,4
は、オープンパイプ搬送正面から見てミル中心Xを通る
一直線上に位置している。この直線を加工ヘッド軸q−
qとする。また、ミラー2は、ミル中心線x−xを含む
平面内の軸C2−C2を中心に回動可能であり、後述す
るシームずれ量検出部20により検出されたシームずれ
量に応じて回動される。ミラー3,4は加工ヘッド5に
対して固定されている。このように構成された加工ヘッ
ド5は、前記移動手段でありミル中心ラインx−xを中
心とする円弧形状を有する支持ガイド8に支持されてお
り、後述するシームずれ量検出部20により検出された
シームずれ量に応じて、加工ヘッド5を内周に沿って回
動せしめるようになっている。
【0023】なお、本実施例では加工ヘッド5が支持ガ
イド8に連結して移動可能にしてあるが、これに限るも
のではなく、加工ヘッド5が支持ガイド8に固着されて
おり、支持ガイド8がミル中心ラインx−xを中心に回
動可能にしてあっても良い。
【0024】また、ミル中心ラインx−xに鉛直に交わ
る軸s−s上にミラー1が配設されている。ミラー1
は、ミル中心ラインx−x及び軸s−sを含む平面内の
軸C1−C1を中心にして回動可能に配設されており、
後述するシームずれ量検出部20により検出されたシー
ムずれ量に応じて軸C1−C1回りに回動される。
【0025】以上の如く構成されたレーザビーム光路系
をレーザビームが伝搬する場合は、図示しないレーザ発
振器からレーザビーム9が出射され、図示しない光路管
を経由してミラー1へ照射される。ミラー1で反射され
たレーザビーム9は、ミラー2で反射されてミラー3を
照射し、次にミラー3で反射してミラー4へ達する。ミ
ラー4はレーザビーム9を集光反射してオープンパイプ
Hの衝合部6を照射する。
【0026】このとき、上述したように加工ヘッド5は
ミル中心ラインx−xを中心に回動されており、ミラー
1及びミラー2は夫々の軸C1−C1,C2−C2の回
りに回動されている。レーザビーム9をオープンパイプ
Hの衝合部6に照射するためには、図3に示すように、
加工ヘッド5を管軸に垂直な面内でのシームねじれ角θ
3 だけ回動せしめ、ミラー1をレーザビーム9の入反射
角度差がθ1 になるように回動せしめ、ミラー2をレー
ザビーム9の入反射角度差がθ2 になるように回動させ
る。
【0027】このときのシームねじれ角θ3 と入反射角
度差がθ1 と入反射角度差がθ2 との間には式(1) の関
係が成り立つ。 θ3 =θ1 −θ2 …(1) また、ミラー2とミル中心点Xとの距離、ミラー1とミ
ル中心Xとの距離Lは固定されているので、θ3 とθ2
との間には式(2) の関係が成り立つ。
【0028】
【数1】
【0029】これらの関係からシームねじれ角θ3 を求
めることにより、レーザビーム9の光軸がオープンパイ
プHの衝合部6を通ってミル中心ラインx−xを含む平
面上にあるように照射される、即ち、光軸方向が搬送正
面から見て管の径方向であり、搬送側面から見てミル中
心ラインx−xとなす照射角度がαの方向であるように
照射されることが判る。
【0030】図4は図1に示すシームずれ量検出部20
の構成を示すブロック図である。シームずれ量検出部2
0は、面温度計21,衝合点位置算出部22,スリット
光源23,CCDカメラ24,端面位置算出部25及び
制御量算出部26を備えている。面温度計21は2色温
度計であり、測定された温度分布の情報を衝合点位置算
出部22へ与える。衝合点位置算出部22で両端面の位
置情報を決定し、両端面の交点である衝合点の位置を求
めて、この衝合点の位置を制御量算出部26へ入力する
ようになっている。
【0031】一方、面温度計21の搬送上流側にはスリ
ット光源が配設されスリット光源23の上流側にはCC
Dカメラ24が配設されている。CCDカメラ24が撮
像した画像信号は端面位置算出部25へ入力され、ここ
でスリット光照射位置上の2ヶ所の端面照射点の位置が
求められる。この端面照射点の位置が制御量算出部26
へ入力される。制御量算出部26では、衝合点の位置及
び2ヶ所の端面照射点の位置から、レーザビームの照射
目標となる衝合部6の位置を算出し、オープンパイプH
の頂部を基準位置としたときのシームずれ量を求める。
このようなシームずれ量検出部を用いて、オープンパイ
プの衝合端面の位置を検出する方法を本発明者らは特願
平5−143689号で提案しており、ここではその詳細は省
略する。
【0032】シームずれ量検出部20では、検出された
シームずれ量からシームねじれ角θ3 を求める。なお、
検出された衝合部6の位置を金属管の最上点からの周方
向距離即ちシームずれ量とすると、 sinθ3 =シーム
ずれ量/溶接管の半径で近似される。
【0033】シームずれ量検出部20で求められたシー
ムねじれ角θ3 は、加工ヘッド制御部30及び演算部3
1へ入力される。加工ヘッド制御部30は入力されたシ
ームねじれ角θ3 を支持ガイド8に与え、加工ヘッド5
即ちミラー2,3,4をミル中心ラインx−xを中心に
θ3 だけ回動せしめる。演算部31には上述した式(1),
式(2) が設定されており、シームねじれ角θ3 が入力さ
れて入反射角度差θ1, θ2 が求められる。求められた
入反射角度差θ1 ,θ2 に対応する信号が夫々ミラー制
御部32,33へ入力される。ミラー制御部32は、ミ
ラー1の入反射角度差がθ1 になるようにC1−C1軸
を中心にミラー1を回動させる。ミラー制御部33は、
ミラー2の入反射角度差がθ2 になるようにC2−C2
軸を中心にミラー2を回動せしめる。
【0034】以上の如き構成のシーム倣い制御装置を用
いてビーム溶接管を製造する場合には、オープンパイプ
Hが搬送され、シームずれ量検出部20がオープンパイ
プHのシームずれ角θ3 を検出し、加工ヘッド5をミル
中心ラインx−xを中心にθ 3 だけ回動せしめる。そし
てシームずれ角θ3 に基づき、演算部31により求めら
れた入反射角度差θ1 ,θ2 に合わせてミラー1及びミ
ラー2を回動する。これにより、ミル中心ラインx−x
を含む平面内に光軸を有するように、衝合部6に向かっ
てレーザビーム9を照射し、溶接不良が生じないビーム
溶接管を製造することができる。
【0035】次に、ミラー配置及び加工ヘッドの移動方
法が上述の実施例と異なる場合について説明する。図5
、シーム倣い制御装置のレーザビーム光路系を搬送側
面から見た側面図であり、レーザビーム光路系を制御す
る機能ブロックと共に示している。図6はレーザビーム
光路系を搬送下流側から見た正面図である。図に示すよ
うに、オープンパイプHの端面衝合位置上方にはシーム
ずれ量を検出するシームずれ量検出部40が配設されて
いる。
【0036】また、オープンパイプHの端面衝合位置の
上方には支持ガイド7がオープンパイプHの幅方向を長
手方向にして配設され、支持ガイド7上に前記光学機構
である加工ヘッド35が配設される。加工ヘッド35
は、ミル中心線x−xと平行な自軸を有する円筒形状の
回転部35aと、回転部35aの搬送上流側に固着され
た略直方体形状のビーム反射部35bとを備えている。
回転部35aは内部に表面が平面のミラー1を配設し、
回転軸t−tの回りに回動可能である。ビーム反射部3
5bは内部に表面が平面のミラー2,3及び表面が放物
面のミラー4を配設している。そして図6に示すよう
に、ミラー1,2,3,4は、オープンパイプ搬送正面
から見てミル中心Xを通る加工ヘッド軸q−q上に位置
するように配設されている。
【0037】支持ガイド7は平行移動制御部37を備え
ており、平行移動制御部37がオープンパイプHの幅方
向に移動することにより、回転部35aが平行移動す
る。このように前記移動手段は支持ガイド7,平行移動
制御部37及び回転軸t−tを備え、ビーム反射部35
bと回転部35aとが一体となって平行移動し、回動す
るようになっている。
【0038】以上の如く構成されたレーザビーム光路系
をレーザビームが伝搬する場合は、図示しないレーザビ
ーム光源からレーザビーム9が出射され、上述の実施例
と同様にミラー1,2,3,4を経由してオープンパイ
プHの衝合部6に照射される。
【0039】このときのシームねじれ角θ3 とオープン
パイプHの幅方向の移動距離δとの間には式(3) の関係
が成り立つ。 tanθ3 =δ/G …(3) ここで、Gはレーザビーム9を照射する衝合部6から支
持ガイド7までの距離であり、これは支持ガイド7の配
設位置により決定される。この関係からシームねじれ角
θ3 を求めることにより、レーザビーム9をオープンパ
イプHの衝合部6を通り、オープンパイプHの径方向と
一致させて照射できることが判る。
【0040】図7は図5に示すシームずれ量検出部40
の構成を示す立面図である。図に示すように、シームず
れ量検出部40はオープンパイプHの上方で加工ヘッド
35よりも搬送上流側に、オープンパイプHのミル中心
線x−xを中心とする円弧状のガイドベース41を備
え、ガイドベース41上を支持ころ42がオープンパイ
プHの幅方向に転動できるようになっている。支持ころ
42の下側には案内ころ43が連結されており、案内こ
ろ43はオープンパイプの両端面間に配される。案内こ
ろ43のオープンパイプH幅方向の移動により、支持こ
ろ42がガイドベース41上を転動する。このとき支持
ころ42が備える図示しないパルスゼネレータが支持こ
ろ42の転動方向及び基準位置からの移動量を測定し、
この結果によりシームねじれ角θ3 が検出される。な
、オープンパイプHの頂部を基準位置にしている。
【0041】シームずれ量検出部40で求められたシー
ムねじれ角θ3 は、加工ヘッド回転制御部38及び演算
部36へ入力される。加工ヘッド回転制御部38は回転
軸t−tを中心に加工ヘッド35をθ3 だけ回動せしめ
る。一方、演算部36には上述した式(3) が設定されて
おり、シームねじれ角θ3 が入力されて移動距離δが求
められる。求められた移動距離は平行移動制御部37に
入力され、加工ヘッド35をオープンパイプHの幅方向
にδだけ移動せしめる。
【0042】以上の如き構成のシーム倣い制御装置を用
いてビーム溶接管を製造する場合には、オープンパイプ
Hが搬送され、シームずれ量検出部40がオープンパイ
プHのシームずれ角θ3 を検出し、加工ヘッド35を回
転軸t−tを中心にθ3 だけ回動せしめる。そしてシー
ムずれ角θ3 に基づいて、演算部36により求められた
移動距離δに合わせて加工ヘッド35をオープンパイプ
の幅方向に移動せしめる。これにより、溶接管の半径方
向から、衝合部6に向かってレーザビーム9を照射し、
溶接不良が生じないビーム溶接管を製造することができ
る。
【0043】なお、上述の実施例では、加工ヘッドはレ
ーザビーム9が鋭角反射するようにミラー2,3,4が
配置されているが、反射角度はこれに限るものではな
い。例えば図8のシーム倣い制御装置の側面図に示す
ように、ミラー2,3,4における反射角度が90°であ
っても良い。これは、実施例の加工ヘッドにも適用でき
る。
【0044】また、シーム倣い制御装置は、製造すべき
溶接管の外径に応じてミラー2,3間の光路長が調整可
能に構成されていても良い。図9は、シーム倣い制御装
置の加工ヘッドを示す側面図である。図中、45はレー
ザビーム9をオープンパイプHに照射するためのミラー
を備える加工ヘッドであり、ミラー3及びミラー4を配
設した第1のヘッド部45Aと、ミラー2を配設した第
2のヘッド部45Bと、加工ヘッド本体45Cとを備え
ている。第1のヘッド部45Aは加工ヘッド本体45C
と一体成形されており、第1のヘッド部45Aと第2の
ヘッド部45Bとは、ミラー2,3間の光路においてジ
ャバラ部材46で連結されている。また第1のヘッド4
5Aは移動機構47を介して加工ヘッド本体45Cと連
結されている。
【0045】以上の如き構成のシーム倣い制御装置は、
金属管の溶接以前に移動機構47を移動せしめてジャバ
ラ部材46を伸縮させ、製造すべき溶接管の外径に応じ
てミラー2,3間距離を調整できる。
【0046】さらにまた、シームずれ量検出方法は上述
した実施例で示された(図4,図7参照)以外の方法で
あっても良く、θ3 を検出できれば良い。
【0047】以下に、実施例の装置を用いて厚肉管を製
造した場合のシーム欠陥発生頻度について行った試験の
結果を述べる。試験に用いた溶接条件を表1に示す。
【0048】
【表1】
【0049】実施例の装置を用い、従来は従来の加工
ヘッドと特願平5−143689号で開示したシームずれ量検
出装置とを用いた。実施例及び従来例は夫々100 本の製
管材を製造し、その溶接部についてX線透過試験を行っ
た。その結果を表2に示す。判定は、JIS Z-3104の判定
方法に準じた。JIS Z-3104の判定方法により、無欠陥、
微小なビート形状不良又はブロホールの状態(1〜3級
と判定される)と、シームずれによる欠陥(4級と判定
される)とについて調べた。なお、試験に用いた溶接管
の素材である金属帯Hは、溶接時にシームずれを起こし
易いように、5mの長さのピッチで切断した後、再びM
IG溶接で溶接接続しており、この金属帯Hを用いてレ
ーザ溶接管を作成した。
【0050】
【表2】
【0051】表2に示すように、実施例を適用すること
により従来よりもシームずれによる欠陥を低減でき、
シームずれによる欠陥(4級)は製管が厚肉であるほど
発生し易いことから、肉厚のビーム溶接管ほどこの効果
は著しいことが判る。また、本試験では複合熱源溶接法
を用いたが、レーザ単独溶接の場合はビード幅が複合熱
源法と比較して狭くなる傾向にあり、シームずれがより
発生し易い。これにより、レーザ単独溶接に実施例を適
用した場合、表2に示した効果を上回る結果が得られ
ることが予想できる。
【0052】
【発明の効果】以上のように、本発明においては、エネ
ルギービームの光軸が管軸を含む平面上にあるようにオ
ープンパイプの衝合部に照射され、オープンパイプの管
肉方向の熱伝導が衝合端面内で行われるので衝合端面
の全域が溶融されて溶接不良が生じない。また、エネル
ギビームがオープンパイプの径方向から照射され、オー
プンパイプの管肉方向への熱伝導が衝合端面内で行われ
るので衝合端面の全域が溶融されて溶接不良が生じな
い。 また、本発明においては、前記移動手段が管軸を中
心とする円弧状の支持ガイドであり、該支持ガイドに沿
って光学機構を移動せしめることにより、管軸を含む平
面上に光軸を有するようにエネルギービームが照射され
る、又はオープンパイプの径方向からエネルギービーム
が照射される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のシーム倣い制御装置の構成を
示すブロック図である。
【図2】図1に示す加工ヘッド5を含むレーザビーム光
路系を搬送側面から見た側面図である。
【図3】図1に示す加工ヘッド5を含むレーザビーム光
路系を搬送下流側から見た正面図である。
【図4】図1に示すシームずれ量検出部の構成を示すブ
ロック図である。
【図5】ーム倣い制御装置の他のレーザビーム光路系
の側面図である。
【図6】図5に示すレーザビーム光路系を搬送下流側か
ら見た正面図である。
【図7】図5に示すシームずれ量検出部の構成を示す立
面図である。
【図8】他のシーム倣い制御装置の側面図である。
【図9】他のシーム倣い制御装置の加工ヘッドを示す側
面図である。
【図10】従来のレーザ溶接装置の加工ヘッドの構成を
示す側面図である。
【図11】従来の溶接管のレーザビーム照射の様子を溶
接上流側から見た模式的断面図である。
【図12】図11に示すオープンパイプの衝合部の拡大
断面図である。
【図13】図11に示すオープンパイプの衝合部の拡大
断面図である。
【符号の説明】
1,2,3,4 ミラー 5,35,45 加工ヘッド 7,8 支持ガイド 20,40 シームずれ量検出部 30 加工ヘッド制御部 33,32 ミラー制御部 37 平行移動制御部 38 加工ヘッド回転制御部

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属帯を長手方向に搬送しつつ、幅方向
    の両端面を相対向するオープンパイプに曲成し、その両
    端面を衝合せしめた衝合部に、光学機構により伝搬され
    たエネルギービームを照射して溶接されるビーム溶接管
    のシーム倣いを制御する装置において、 前記衝合部の基準位置からのシームずれ量を管軸に垂直
    な面内において検出するシームずれ量検出手段と、前記
    光学機構を前記エネルギービームの光軸が溶接管軸を含
    む平面上にあるように移動せしめる移動手段と、前記シ
    ームずれ量検出手段の検出結果に基づいて、前記光学機
    の移動量を前記移動手段に与える移動制御手段とを備
    え、前記移動手段は前記管軸を中心とする円弧状の支持
    ガイドを有し、前記光学機構は前記支持ガイドに支持さ
    れ、前記移動制御手段からの入力に応じて前記支持ガイ
    ドに沿って移動するようにしたことを特徴とするシーム
    倣い制御装置
  2. 【請求項2】 金属帯を長手方向に搬送しつつ、幅方向
    の両端面を相対向するオープンパイプに曲成し、その両
    端面を衝合せしめた衝合部に、光学機構により伝搬され
    たエネルギービームを照射して溶接されるビーム溶接管
    のシーム倣いを制御する装置において、 前記衝合部の基準位置からのシームずれ量を管軸に垂直
    な面内において検出するシームずれ量検出手段と、前記
    光学機構を前記エネルギービームの光軸方向が前記オー
    プンパイプの径方向と一致するように移動せしめる移動
    手段と、前記シームずれ量検出手段の検出結果に基づい
    て、前記光学機構の移動量を前記移動手段に与える移動
    制御手段とを備え、前記移動手段は前記管軸を中心とす
    る円弧状の支持ガイドを有し、前記光学機構は前記支持
    ガイドに支持され、前記移動制御手段からの入力に応じ
    て前記支持ガイドに沿って移動するようにしたことを特
    徴とするシーム倣い制御装置
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