JP2844519B2 - 蒸溜試験用恒温装置 - Google Patents
蒸溜試験用恒温装置Info
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- JP2844519B2 JP2844519B2 JP32352794A JP32352794A JP2844519B2 JP 2844519 B2 JP2844519 B2 JP 2844519B2 JP 32352794 A JP32352794 A JP 32352794A JP 32352794 A JP32352794 A JP 32352794A JP 2844519 B2 JP2844519 B2 JP 2844519B2
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- distillation test
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、蒸溜試験において試料
流体の温度制御を行う恒温槽に代えて使用するのに好適
な蒸溜試験用恒温装置に関するものである。
流体の温度制御を行う恒温槽に代えて使用するのに好適
な蒸溜試験用恒温装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、ガソリン、タービン油、灯
油、軽油等の蒸溜試験にはJISK2254:燃料油蒸
溜試験方法が使用されており、図2はこの蒸溜試験方法
に記載のある2型蒸溜試験器の凝縮浴槽の断面図を示し
ている。保冷壁を有する耐食金属製の凝縮浴槽1の中に
は水等の熱媒体2が充填されている。凝縮浴槽1は外部
から黄銅管から成る凝縮管3が導入され、凝縮浴槽1の
外部には入口部3aと出口部3bが設けられている。凝
縮浴槽1内の凝縮管3は円滑な曲線状とするように規定
されており、熱媒体2中を通って十分に凝縮管3内を通
る試料を冷却できるようになっている。
油、軽油等の蒸溜試験にはJISK2254:燃料油蒸
溜試験方法が使用されており、図2はこの蒸溜試験方法
に記載のある2型蒸溜試験器の凝縮浴槽の断面図を示し
ている。保冷壁を有する耐食金属製の凝縮浴槽1の中に
は水等の熱媒体2が充填されている。凝縮浴槽1は外部
から黄銅管から成る凝縮管3が導入され、凝縮浴槽1の
外部には入口部3aと出口部3bが設けられている。凝
縮浴槽1内の凝縮管3は円滑な曲線状とするように規定
されており、熱媒体2中を通って十分に凝縮管3内を通
る試料を冷却できるようになっている。
【0003】凝縮浴槽1の上側には同じ耐食金属製の蓋
4が設けられ、蓋4には熱媒体2の温度を検出する温度
検出端5と熱媒体2を加熱する加熱ヒータ6が設けられ
ている。また、凝縮浴槽1の外部には冷凍機7が設けら
れ、凝縮浴槽1と冷凍機7との間を熱媒体2が循環する
ようになっている。従って、熱媒体2は加熱ヒータ6と
冷凍機7とにより0〜60℃の温度に制御される。
4が設けられ、蓋4には熱媒体2の温度を検出する温度
検出端5と熱媒体2を加熱する加熱ヒータ6が設けられ
ている。また、凝縮浴槽1の外部には冷凍機7が設けら
れ、凝縮浴槽1と冷凍機7との間を熱媒体2が循環する
ようになっている。従って、熱媒体2は加熱ヒータ6と
冷凍機7とにより0〜60℃の温度に制御される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述の従
来例では、9リットル程度の水等の熱媒体2を加熱ヒー
タ6及び冷凍機7により加熱・冷却して温度調節を行っ
ているので、熱媒体2が所定温度に達するまでに相当な
時間が掛かり、熱応答性も悪く正確な温度制御を行うこ
とは難しい。また、凝縮浴槽1が大きいために装置全体
が大型となり、更に環境問題によりフロン等の使用が規
制され、従来の冷凍機が使用できないなどの問題があ
る。
来例では、9リットル程度の水等の熱媒体2を加熱ヒー
タ6及び冷凍機7により加熱・冷却して温度調節を行っ
ているので、熱媒体2が所定温度に達するまでに相当な
時間が掛かり、熱応答性も悪く正確な温度制御を行うこ
とは難しい。また、凝縮浴槽1が大きいために装置全体
が大型となり、更に環境問題によりフロン等の使用が規
制され、従来の冷凍機が使用できないなどの問題があ
る。
【0005】本発明の目的は、上述の問題点を解消し、
熱応答性が良く、取り扱いが容易な小型でかつ軽量の蒸
溜試験用恒温装置を提供することにある。
熱応答性が良く、取り扱いが容易な小型でかつ軽量の蒸
溜試験用恒温装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係る蒸溜試験用恒温装置は、試料を通過する
ための曲成した黄銅管から成る凝縮管と、該凝縮管の周
囲を一体的に包囲するアルミニウム製の金属ブロック
と、該金属ブロックの温度を検出する温度センサと、前
記金属ブロックを加熱又は冷却する加熱冷却手段と、前
記温度センサの出力により前記加熱冷却手段への出力を
制御して前記金属ブロックの温度を所定温度に保持する
温度制御手段とを有することを特徴とする。
の本発明に係る蒸溜試験用恒温装置は、試料を通過する
ための曲成した黄銅管から成る凝縮管と、該凝縮管の周
囲を一体的に包囲するアルミニウム製の金属ブロック
と、該金属ブロックの温度を検出する温度センサと、前
記金属ブロックを加熱又は冷却する加熱冷却手段と、前
記温度センサの出力により前記加熱冷却手段への出力を
制御して前記金属ブロックの温度を所定温度に保持する
温度制御手段とを有することを特徴とする。
【0007】
【作用】上述の構成を有する蒸溜試験用恒温装置は、試
料流体を通過させる曲管から成る黄銅管をアルミニウム
製金属ブロックで一体的に囲み、加熱冷却手段により金
属ブロックに対して加熱、冷却を行って金属ブロックを
所定温度に保持する。
料流体を通過させる曲管から成る黄銅管をアルミニウム
製金属ブロックで一体的に囲み、加熱冷却手段により金
属ブロックに対して加熱、冷却を行って金属ブロックを
所定温度に保持する。
【0008】
【実施例】本発明を図1に図示の実施例に基づいて詳細
に説明する。図1は本実施例の構成を示す斜視図であ
り、従来例の凝縮浴槽と熱媒体を例えばアルミニウムか
ら成るアルミニウム製の金属ブロックにより置き換えた
ものである。試料通過経路である黄銅管から成る凝縮管
10は例えば略U字状に形成され、その中央部分が金属
ブロック11により一体的に包囲されている。凝縮管1
0は金属ブロック11に熱伝達を良くするため隙間なく
密着させることが好適であり、凝縮管10の所定部分を
アルミニウムに鋳込んで形成する。
に説明する。図1は本実施例の構成を示す斜視図であ
り、従来例の凝縮浴槽と熱媒体を例えばアルミニウムか
ら成るアルミニウム製の金属ブロックにより置き換えた
ものである。試料通過経路である黄銅管から成る凝縮管
10は例えば略U字状に形成され、その中央部分が金属
ブロック11により一体的に包囲されている。凝縮管1
0は金属ブロック11に熱伝達を良くするため隙間なく
密着させることが好適であり、凝縮管10の所定部分を
アルミニウムに鋳込んで形成する。
【0009】金属ブロック11にはその温度を変化させ
るために、複数個所にペルチェ効果を利用した電子冷却
素子12が貼り付けられている。また、金属ブロック1
1の内部には温度センサ13が埋め込まれ、凝縮管10
の近傍での温度検出が行われている。この温度センサ1
3の出力は温度制御回路14に接続され、温度制御回路
14の出力は各電子冷却素子12に接続され、温度制御
回路14は電子冷却素子12に流す電流の向きを切換
え、電流の大きさを制御することにより加熱又は冷却を
行うことができる。
るために、複数個所にペルチェ効果を利用した電子冷却
素子12が貼り付けられている。また、金属ブロック1
1の内部には温度センサ13が埋め込まれ、凝縮管10
の近傍での温度検出が行われている。この温度センサ1
3の出力は温度制御回路14に接続され、温度制御回路
14の出力は各電子冷却素子12に接続され、温度制御
回路14は電子冷却素子12に流す電流の向きを切換
え、電流の大きさを制御することにより加熱又は冷却を
行うことができる。
【0010】そして、電子冷却素子12の加熱、冷却
は、温度センサ13、温度制御回路14、電子冷却素子
12のフィードバックループにより制御され、凝縮管1
0を包囲する金属ブロック11は所定温度に制御され
る。
は、温度センサ13、温度制御回路14、電子冷却素子
12のフィードバックループにより制御され、凝縮管1
0を包囲する金属ブロック11は所定温度に制御され
る。
【0011】例えば蒸溜試験に際して、図示しないフラ
スコ内の試料が電熱器等により加熱されてその温度が上
昇し、試料は気化してフラスコの上部から凝縮管10の
入口部10aを経て所定温度に冷却された金属ブロック
11内の凝縮管10に流入する。試料ガスは凝縮管10
により冷却され凝縮して液化し、試料は凝縮管10を流
れて出口部10bから滴下する。このときの滴下開始の
初留点から蒸溜が終るまでの間において、規定留出量に
対する留出温度又は規定留出温度に対する留出量の何れ
かを読み取り記録する。
スコ内の試料が電熱器等により加熱されてその温度が上
昇し、試料は気化してフラスコの上部から凝縮管10の
入口部10aを経て所定温度に冷却された金属ブロック
11内の凝縮管10に流入する。試料ガスは凝縮管10
により冷却され凝縮して液化し、試料は凝縮管10を流
れて出口部10bから滴下する。このときの滴下開始の
初留点から蒸溜が終るまでの間において、規定留出量に
対する留出温度又は規定留出温度に対する留出量の何れ
かを読み取り記録する。
【0012】本実施例では、電子冷却素子12に流す電
流の向きを切換えることにより加熱、冷却を自在に制御
することができるので、加熱ヒータ、冷凍機を共に備え
ずに済み、装置のメンテナンスの際の保守点検作業も容
易となる。また、従来のフロンなどを使う冷凍機を使用
しないので、安価でかつ環境に安全な構造の装置とする
ことができる。
流の向きを切換えることにより加熱、冷却を自在に制御
することができるので、加熱ヒータ、冷凍機を共に備え
ずに済み、装置のメンテナンスの際の保守点検作業も容
易となる。また、従来のフロンなどを使う冷凍機を使用
しないので、安価でかつ環境に安全な構造の装置とする
ことができる。
【0013】なお、加熱冷却手段は実施例の電子冷却素
子12に限定されることなく、他の手段を用いることも
勿論可能である。
子12に限定されることなく、他の手段を用いることも
勿論可能である。
【0014】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る蒸溜試
験用恒温装置は、アルミニウム製の金属ブロックを加
熱、冷却することによって黄銅管から成る凝縮管を介し
て試料流体を加熱又は冷却できるので、温度応答性が速
く容易に正確な温度制御が実施できる。また、装置が小
型かつ軽量となるので取り扱いが簡便になる。
験用恒温装置は、アルミニウム製の金属ブロックを加
熱、冷却することによって黄銅管から成る凝縮管を介し
て試料流体を加熱又は冷却できるので、温度応答性が速
く容易に正確な温度制御が実施できる。また、装置が小
型かつ軽量となるので取り扱いが簡便になる。
【図1】実施例の構成図である。
【図2】従来例の構成図である。
10 凝縮管 11 金属ブロック 12 電子冷却素子 13 温度センサ 14 温度制御回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01N 25/00 - 25/72 B01L 11/02
Claims (2)
- 【請求項1】 試料を通過するための曲成した黄銅管か
ら成る凝縮管と、該凝縮管の周囲を一体的に包囲するア
ルミニウム製の金属ブロックと、該金属ブロックの温度
を検出する温度センサと、前記金属ブロックを加熱又は
冷却する加熱冷却手段と、前記温度センサの出力により
前記加熱冷却手段への出力を制御して前記金属ブロック
の温度を所定温度に保持する温度制御手段とを有するこ
とを特徴とする蒸溜試験用恒温装置。 - 【請求項2】 前記加熱冷却手段は電子冷却素子とした
請求項1に記載の蒸溜試験用恒温装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32352794A JP2844519B2 (ja) | 1994-11-30 | 1994-11-30 | 蒸溜試験用恒温装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32352794A JP2844519B2 (ja) | 1994-11-30 | 1994-11-30 | 蒸溜試験用恒温装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08159993A JPH08159993A (ja) | 1996-06-21 |
JP2844519B2 true JP2844519B2 (ja) | 1999-01-06 |
Family
ID=18155696
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32352794A Expired - Fee Related JP2844519B2 (ja) | 1994-11-30 | 1994-11-30 | 蒸溜試験用恒温装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2844519B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE50304061D1 (de) * | 2002-04-24 | 2006-08-10 | Grabner Instr Messtechnik Nfg | VERFAHREN ZUR AUFNAHME DER SIEDEKURVE VON FLÜSSIGKEITEN SOWIE VORRICHTUNG ZUR DURCHFüHRUNG DIESES VERFAHRENS |
JP4623297B2 (ja) * | 2005-10-28 | 2011-02-02 | Smc株式会社 | 温調装置 |
JP6849718B2 (ja) * | 2019-03-06 | 2021-03-24 | 株式会社メイテック | 自動蒸留試験装置 |
-
1994
- 1994-11-30 JP JP32352794A patent/JP2844519B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08159993A (ja) | 1996-06-21 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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