JP2844116B2 - 物理量を検出するセンサの製造方法 - Google Patents

物理量を検出するセンサの製造方法

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JP2844116B2 JP2195741A JP19574190A JP2844116B2 JP 2844116 B2 JP2844116 B2 JP 2844116B2 JP 2195741 A JP2195741 A JP 2195741A JP 19574190 A JP19574190 A JP 19574190A JP 2844116 B2 JP2844116 B2 JP 2844116B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は物理量を検出するセンサの製造方法、特に半
導体基板上に形成された抵抗素子に対して加えられる機
械的変形を、電気抵抗の変化として検出するセンサの製
造方法に関する。
〔従来の技術〕
力、加速度、磁気などのセンサとして、半導体基板上
に抵抗素子を形成し、力、加速度、磁気などの作用によ
りこの抵抗素子に機械的変形を生じさせ、この機械的変
形を電気抵抗の変化として検出するセンサが提案されて
いる。たとえば、特許協力条約に基づく国際出願の国際
公開第WO88/08522号公報には、本願発明者と同一人の発
明による抵抗素子を用いた力・加速度・磁気の検出装置
が開示されている。
このようなセンサを製造するには、まず、半導体ウエ
ハに不純物拡散などを行って多数の抵抗素子を所定位置
に形成し、必要な配線や可撓性を持たせるための溝の形
成などを行う。そして、この半導体ウエハをダイシング
工程によって複数の半導体ペレットに切断する。この各
ペレットが、1つの独立した力センサの中枢ユニットと
なる。このあと、加速度センサを製造するには、このペ
レットの作用部に重錘体を接合し、磁気センサを製造す
るには、重錘体の代わりに磁性体を接合する。そして、
このペレットをパッケージの中に納めワイヤボンディン
グを行えば、センサとしてのチップが完成する。
このようなセンサを大量生産するための効率良い製造
方法が、特願平1−135539号明細書に開示されている。
この方法の特徴は、各ペレットに作用体(重錘体あるい
は磁性体)と台座とを接続する工程をウエハ単位で行
い、後のダイシング工程によってペレット単位に分割す
ることができる点である。
〔発明が解決しようとする課題〕
前述したセンサの中枢となる半導体ペレットには、円
環状の溝が形成されている。この溝の部分は他の部分と
比べて肉厚が薄くなるため、可撓性をもつようになる。
この可撓性をもった円環状の部分を可撓部、その内側お
よび外側をそれぞれ作用部および固定部と呼ぶことにす
る。ここで、固定部を固定した状態で、作用部に外力を
加えると、可撓部に撓みが生じる。この撓みにより、可
撓部に形成された抵抗素子に機械的変形が生じ、加えら
れた外力が抵抗素子の電気抵抗の変化として検出され
る。
このように、半導体ペレット上に形成された溝は、基
本的な検出原理に関わる重要な働きをする。ところが、
従来の製造方法では、正確な溝を効率良く形成すること
が困難であった。一般に、基板上に溝を形成する方法と
して、機械的方法と化学的方法が知られている。機械的
方法は、切削加工あるいは放電加工により、半導体基板
上に機械的に溝を掘った後、研摩を行う方法である。こ
の方法は、非常に正確な溝を形成できるという利点はあ
るが、センサの各ユニットごとに円環状の溝を機械的に
掘ってゆく作業は、効率が悪く量産性に欠け、製造コス
トが高くなるという問題がある。一方、化学的方法は、
エッチングにより溝を形成する方法であり、等方性エッ
チングを行う方法と異方性エッチングを行う方法とがあ
る。このようなエッチングを用いる方法は、半導体ウエ
ハ上に形成された複数のセンサユニットに対して同時に
処理を行うことができるため、量産に適し、低コスト化
を図ることができる。しかしながら、機械的方法に比べ
て正確な溝を形成することができないという問題があ
る。たとえば、形成される溝の深さは、エッチング速度
のばらつきにより異なり、その結果、センサの感度が一
様でなくなる。また、等方性エッチングを行った場合、
形成される溝の内部が丸みを帯びるため、加わった外力
に対して十分な歪みが発生せず、所望の感度が得られに
くいという問題がある。これに対し、異方性エッチング
を行えば、溝内部の丸みの問題は解消されるが、異方性
エッチングの性質上、エッチング可能な結晶面の方位が
限定されるという別な問題が生じる。
そこで本発明は、物理量を検出する高感度のセンサ
を、効率良く生産することができる製造方法を提供する
ことを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
(1) 本願第1の発明は、物理量を検出するセンサを
製造する方法において、 基板上に幅をもった方環状の可撓領域を定義し、この
方環の内側または外側のいずれか一方に作用領域を、他
方に固定領域を、それぞれ定義する段階と、 基板の第1の面上の可撓領域内に、この可撓領域の機
械的変形を検出する検出素子を形成する段階と、 基板の第2の面上に方環位置に合わせて井桁状の溝を
掘り、可撓領域に井桁状の溝の一部からなる方形状の溝
を形成し、この可撓領域に可撓性をもたせる段階と、 作用領域に力が作用した場合に、可撓領域に機械的変
形が生じるように、固定領域をパッケージに固定する段
階と、 を行うようにしたものである。
(2) 本願第2の発明は、物理量を検出するセンサを
製造する方法において、 基板上に複数の単位領域を定義し、各単位領域内にお
いて、幅をもった方環状の可撓領域を定義し、この方環
の内側または外側のいずれか一方に作用領域を、他方に
固定領域を、それぞれ定義する段階と、 基板の第1の面上の各可撓領域内に、この可撓領域の
機械的変形を検出する検出素子を形成する段階と、 基板の第2の面上に、縦方向および横方向にそれぞれ
複数の溝を掘り、各単位領域において、作用領域または
固定領域の四方にそれぞれ4つの溝が形成され、この溝
によって可撓領域に可撓性が生じるようにする段階と、 基板を各単位領域ごとに切り離す段階と、 切り離した各単位領域ごとの基板について、作用領域
に力が作用した場合に、可撓領域に機械的変形が生じる
ように、固定領域を個々のパッケージに固定する段階
と、 を行うようにしたものである。
(3) 本願第3の発明は、物理量を検出するセンサを
製造する方法において、 第1の基板上に幅をもった方環状の可撓領域を定義
し、この方環の内側または外側のいずれか一方に作用領
域を、他方に固定領域を、それぞれ定義する段階と、 第1の基板の第1の面上の可撓領域内に、この可撓領
域の機械的変形を検出する検出素子を形成する段階と、 第1の基板の第2の面上に方環位置に合わせて井桁状
の溝を掘り、可撓領域に井桁状の溝の一部からなる方形
状の溝を形成し、この可撓領域に可撓性をもたせる段階
と、 第1の基板の第2の面に、第2の基板の第1の面を接
合する段階と、 第2の基板を切断することにより、第1の基板の作用
領域に接合しており第2の基板の一部分から構成される
作用体と、第1の基板の固定領域に接合しており第2の
基板の一部分から構成される台座と、を形成する段階
と、 を行うようにしたものである。
(4) 本願第4の発明は、物理量を検出するセンサを
製造する方法において、 第1の基板上に複数の単位領域を定義し、各単位領域
内において、幅をもった方環状の可撓領域を定義し、こ
の方環の内側または外側のいずれか一方に作用領域を、
他方に固定領域を、それぞれ定義する段階と、 第1の基板の第1の面上の各可撓領域内に、この可撓
領域の機械的変形を検出する検出素子を形成する段階
と、 第1の基板の第2の面上に、縦方向および横方向にそ
れぞれ複数の溝を掘り、各単位領域において、作用領域
または固定領域の四方にそれぞれ4つの溝が形成され、
この溝によって可撓領域に可撓性が生じるようにする段
階と、 第1の基板の第2の面に、第2の基板の第1の面を接
合する段階と、 第2の基板を切断することにより、各単位領域におい
て、第1の基板の作用領域に接合しており第2の基板の
一部分から構成される作用体と、第1の基板の固定領域
に接合しており第2の基板の一部分から構成される台座
と、を形成する段階と、 第1の基板および第2の基板を、各単位領域ごとに切
り離し、それぞれ独立したセンサを形成する段階と、 を行うようにしたものである。
(5) 本願第5の発明は、物理量を検出するセンサを
製造する方法において、 第1の基板上に複数の単位領域を定義し、各単位領域
内において、幅をもった方環状の可撓領域を定義し、こ
の方環の内側または外側のいずれか一方に作用領域を、
他方に固定領域を、それぞれ定義する段階と、 第1の基板の第1の面上の各可撓領域内に、この可撓
領域の機械的変形を検出する検出素子を形成する段階
と、 制御基板の第1の面上に、第1の基板の作用領域内の
部分が所定の自由度をもって動きうるような溝を形成し
た後、この制御基板の第1の面を第1の基板の第1の面
に接合する段階と、 制御基板を補強板として用いながら、第1の基板の第
2の面上に、縦方向および横方向にそれぞれ複数の溝を
機械的方法により掘り、各単位領域において、作用領域
または固定領域の四方にそれぞれ4つの溝が形成され、
この溝によって可撓領域に可撓性が生じるようにする段
階と、 第1の基板の第2の面に、第2の基板の第1の面を接
合する段階と、 第2の基板を切断することにより、各単位領域におい
て、第1の基板の作用領域に接合しており第2の基板の
一部分から構成される作用体と、第1の基板の固定領域
に接合しており第2の基板の一部分から構成される台座
と、を形成する段階と、 第1の基板、第2の基板、および制御基板を、各単位
領域ごとに切り離し、それぞれ独立したセンサを形成す
る段階と、 を行うようにしたものである。
(6) 本願第6の発明は、上述の第1〜第5の発明に
係る物理量を検出するセンサを製造する方法において、 基板上に機械的変形に基づいて電気抵抗が変化する性
質をもった抵抗素子を形成することにより、検出素子の
形成を行うようにしたものである。
〔作 用〕
本願第1の発明によれば、基板の一方の面に、機械的
加工によって井桁状の溝を掘ることにより、作用領域、
可撓領域、固定領域を形成することができるため、非常
に効率的なセンサの製造が可能になる。
また、本願第2の発明によれば、基板上に複数の単位
領域が定義され、この複数の単位領域それぞれについて
同時に処理が進行し、最終的に1単位領域が1つのセン
サユニットを構成することになる。このため、井桁状の
溝を掘る機械加工を、複数の単位領域に跨がって行うこ
とができるようになり、非常に効率的なセンサの製造が
可能になる。
本願第3の発明によれば、第1の基板の第2の面上の
可撓領域に方形状の溝が形成される。この方形状の溝
は、機械的加工によって井桁状の溝を掘ることにより容
易に形成することができるため、正確な溝を効率的に形
成することができるようになる。また、第2の基板の一
部によって重錘体あるいは磁性体が形成され、別な一部
によって第1の基板を支えるための台座が形成される。
すなわち、ダイシング工程を行う前に、ウエハ単位で重
錘体あるいは磁性体、そして台座の形成が可能になる。
本願第4の発明によれば、第1の基板上に複数の単位
領域が定義され、この複数の単位領域それぞれについて
同時に処理が進行し、最終的に1単位領域が1つのセン
サユニットを構成することになる。第1の基板の第2の
面上に、縦方向および横方向にそれぞれ複数の溝が掘ら
れ、各単位領域において、作用領域または固定領域の四
方にそれぞれ4つの溝が形成されるようになる。この溝
によって可撓領域に可撓性が与えられる。溝は、碁盤目
状に縦横に形成すればよいので、機械的加工によって容
易に掘ることができ、正確な溝を効率的に形成すること
ができるようになる。
本願第5の発明によれば、制御基板を第1の基板に接
続し、この制御基板を補強板として用いながら、第1の
基板へ溝を掘る作業が行われるため、機械的加工により
第1の基板が損傷するのを防ぐことができる。
本願第6の発明によれば、検出素子を抵抗素子によっ
て形成するようにしたため、検出素子の製造プロセスが
容易になる。
〔実施例〕
以下本発明を図示する実施例に基づいて説明する。
センサの構造 はじめに、本発明の対象となる抵抗素子を用いたセン
サの構造を簡単に説明する。第1図は加速度センサの一
例を示す構造断面図である。このセンサの中枢ユニット
となるのは、半導体ペレット10である。この半導体ペレ
ット10の上面図を第2図に示す。第1図の中央部分に示
されている半導体ペレット10の断面は、第2図をX軸に
沿って切断した断面に相当する。この半導体ペレット10
は、内側から外側に向かって順に、作用部11、可撓部1
2、固定部13の3つの領域に分けられる。第2図に破線
で示されているように、半導体ペレット10の下面には、
井桁状の溝が形成されている。この溝によって、可撓部
12は肉厚が薄くなり、可撓性をもつことになる。したが
って、固定部13を固定したまま作用部11に力を作用させ
ると、可撓部12が撓んで機械的変形が生じる。可撓部12
の上面には、第2図に示すように、抵抗素子Rx1〜Rx4,R
y1〜Ry4,Rz1〜Rz4が所定の向きに形成されている。
第1図に示すように、作用部11の下方には重錘体20が
接合されており、固定部13の下方には台座30が接合され
ている。台座30の底面はパッケージ40の内側底面に接合
されており、半導体ペレット10および重錘体20はこの台
座30によって支持される。重錘体20は内部で宙吊りの状
態となっている。パッケージ40には蓋41が被せられる。
半導体ペレット10に設けられたボンディングパッド14
は、各抵抗素子に対してペレット内で電気的に接続され
ており、このボンディングパッド14とパッケージ側方に
設けられたリード42とは、ボンディングワイヤ15によっ
て接続されている。
このセンサに加速度が加わると、重錘体20に外力が作
用することになる。この外力は作用部11に伝達され、可
撓部12に機械的変形が生じる。これによって、抵抗素子
の電気抵抗に変化が生じ、この変化はボンディングワイ
ヤ15およびリード42を介して外部に取り出すことができ
る。作用部11に加わった力のX方向成分は抵抗素子Rx1
〜Rx4の電気抵抗の変化により、Y方向成分は抵抗素子R
y1〜Ry4の電気抵抗の変化により、Z方向成分は抵抗素
子Rz1〜Rz4の電気抵抗の変化により、それぞれ検出され
る。この検出方法については本発明の本旨ではないた
め、ここでは説明を省略する。詳細は特許協力条約に基
づく国際出願の国際公開第WO88/08522号公報などを参照
されたい。なお、上述のセンサは加速度センサである
が、磁気センサの場合には、重錘体20を磁性体で構成す
ればよい。
加速度センサとして実用した場合、大きな加速度がか
かると、重錘体20に過度な外力が作用することになる。
その結果、可撓部12に大きな機械的変形が生じ、半導体
ペレット10が破損する可能性がある。磁気センサに大き
な磁界がかかった場合も同様である。このような破損を
防ぐため、第1図に示すセンサでは、制御部材51,52,53
が設けられている。制御部材51は、重錘体20の横方向の
変位が許容値を越えないように制御するものであり、制
御部材52は、重錘体20の下方向の変位が許容値を越えな
いように制御するものであり、制御部材53は、重錘体20
(実際には作用部11)の上方向の変位が許容値を越えな
いように制御するものである。重錘体20に過度の外力が
作用して、上述の許容値を越えて動こうとしても、重錘
体20はこれらの制御部材に衝突してその移動が阻まれる
ことになる。結局、半導体ペレット10には、許容値以上
の機械的変形が加えられることはなく、破損から保護さ
れる。
本発明の特徴となる溝の形成 本発明の特徴は、第2図に破線で示す溝の形式方法に
ある。この溝の特徴を、第3図を参照して詳述する。第
3図は、半導体ペレット10の下面図であり、この半導体
ペレット10を切断線4−4で切った断面を第4図に示
す。第3図において、破線はペレット上の仮想区画を示
すための補助線であり、この補助線を用いることにより
全体を25区画に分割することができる。ここでは、この
25区画を図のように小文字のアルファベットa〜yで示
す。ここで、溝が掘られている区画は、b,d,f〜i,l,n,p
〜t,v,xの16区画であり、これらの区画は肉厚が薄くな
っている。中央の区画mは作用部に相当し、その周囲の
区画g〜i,l,n,q〜sは可撓部に相当し、さらにその周
囲の区画a〜e,f,j,k,o,p,t,u〜yは固定部に相当す
る。したがって、可撓部は必ず肉厚が薄くなり、可撓性
をもつことになる。本来、溝はこの可撓部に相当する区
画だけに形成すれば足りる。別言すれば、区画mの周囲
の8区画に方形状の溝を掘ればよい。第4図に示すよう
に、抵抗素子Rは可撓部に形成されるため、この部分に
歪みが生じるようにしておけばよい。したがって、固定
部に相当する区画b,d,f,i,p,t,v,xには溝を掘る必要は
ない。しかし、この固定部にも溝を掘ることにより、機
械的な溝掘り作業が非常に容易になる。すなわち、第5
図に示すように、必要な溝の幅L(たとえば1mm)に相
当する幅をもったダイシングブレード60を用意し、この
ダイシングブレード60を図の破線の矢印で示すように移
動させて井桁状の溝掘り作業を行えばよい。この例で
は、ダイシングブレード60を半導体ペレット10上で4回
通過させれば必要な加工は終了する。実際には、複数の
ペレットを縦横に並べたウエハ単位で処理が行われるた
め、この方法による溝の形成方法が非常に効率的である
ことが理解できよう。
参考のために、従来方法による溝の形成のしかたを述
べておく。第6図に示すように、従来は半導体ペレット
10′の下面に、円環状の溝を掘り、この溝の部分を可撓
部12′、その内側を作用部11′、外側を固定部13′とし
ていた(特願平1−135539号明細書参照)。この半導体
ペレット10′を、切断線7a−7aで切った断面を第7図
(a)に示す。このような円環状の溝を機械的方法によ
って形成するのは、非常に効率が悪く量産に適さない。
そこで従来は、化学的方法、すなわちエッチングによっ
て溝の形成を行っていた。ところが、等方性エッチング
を行うと、第7図(b)に示すように、溝が丸みを帯び
てしまう。このように、溝が丸みを帯びてしまうと、可
撓部12′に十分な歪みが生じなくなり、抵抗素子による
検出感度の低下をまぬがれない。一方、異方性エッチン
グでは、丸みの発生は抑えられるが、適用できるウエハ
の面方位が限定されてしまう。たとえば、シリコンのウ
エハでは、(111)面はエッチングされないためにこの
方法は使えない。また、(110)面はエッチングは可能
であるが、正確な形状の溝を形成することが困難な面と
なる。結局、シリコンのウエハでは、(100)面だけが
異方性エッチング可能な面となり、実用上、種々の問題
が残る。このため、従来は、等方性エッチングと異方性
エッチングとを組み合わせて溝を形成していた。しかし
ながら、この場合でも、第7図(c)に示すように、溝
が若干丸みを帯び、検出感度の低下をまぬがれない。本
発明による方法では、第5図に示すように、ダイシング
ブレード60による切削加工によりシャープな溝を容易に
掘ることができ、従来の方法に比べて正確な溝を効率良
く形成できることになる。
本発明による製造工程I それでは、第1図に示すセンサを本発明による方法で
製造する工程について詳述する。まず、製造工程Iとし
て、ウエハをダイシングするまでの工程について説明す
る。はじめに、半導体ウエハ上に複数の単位領域を定義
する。半導体ウエハは、後のダイシング工程において各
単位領域ごとに別々に切り離され、それぞれが独立して
センサの機能を有する半導体ペレットとなる。第8図
(a)は、半導体ウエハ100上に形成された複数の単位
領域を示す。ハッチングを施した部分が1つの単位領域
であり、各単位領域はそれぞれ正方形をしている。この
ように、実際には円盤状の半導体ウエハの上に多数の単
位領域が形成されるが、ここでは説明の便宜上、第8図
(b)に示すように正方形の半導体ウエハ100の上に4
つの単位領域を形成する場合を例にとり、以下の説明を
続けることにする。
それでは、以下第9図を参照しながら、ダイシングま
での工程を説明する。はじめに、シリコンなどの半導体
ウエハ100上の所定位置に抵抗素子を形成する。前述の
ように、この半導体ウエハ100は説明の便宜上、正方形
をしており、4つの単位領域に分かれているので、この
4つの単位領域のそれぞれについて、抵抗素子が形成さ
れる。これは不純物の拡散などの方法によればよい。第
9図(a)は、半導体ウエハ100上に抵抗素子Rが形成
された状態を示す側断面図である。
次に、第10図に示すような制御基板400を用意する。
この制御基板400は、後に形成される作用部100の上方向
の変位を許容範囲に制御するためのものである。材質と
しては、シリコン基板あるいはガラス基板を用いればよ
い。この制御基板400の下面には、4つの単位領域のそ
れぞれについて、全く同じ加工が施される。第10図
(b)は加工後の制御基板400の下面図、同図(a)は
これを切断線10a−10aで切断した状態を示す側断面図で
ある。下面には、4か所に正方形の溝401が形成されて
いる。この溝401は、作用部110の変位の上方向の自由度
を制御するためのものであり、自由度は溝401の深さに
よって決定されることになる。その制御基板400のもう
1つの特徴は、横幅が他の基板に比べて少し短くなって
おり、中央には縦に長い溝402が形成されている点であ
る。これは、後述するように、ワイヤボンディングのた
めの便宜を図るための工夫である。この制御基板400
を、第9図(b)に示すように、半導体ウエハ100に接
合する。この接合は、接着剤による接着でもかまわない
が、確実な接合を行うために、材料どうしを直接接合で
きる陽極接合や、シリコン拡散接合(silicon diffusio
n bonding)等の技術を用いるのが好ましい。すなわ
ち、両者間に電圧を印加し、両者の温度を上げ、加圧し
ながら接合するのである。
続いて、第9図(b)に示すように、半導体ウエハ10
0の下面に、溝101を形成する。この溝101は、前述した
本発明の特徴となる方法により掘られる。第11図に、こ
の溝101を形成した状態をより詳細に示す。同図(b)
は、溝101形成後の基板の下面図であり、同図(a)は
これを切断線11a−11aで切断した状態を示す側断面図で
ある。具体的には、必要な溝の幅Lと同じ幅をもったダ
イシングブレードを、第11図(b)の破線の矢印で示す
経路に沿って動かし、切削加工すればよい。もちろん、
幅Lより薄いダイシングブレードを用いて、位置をずら
しながら何回かの切削加工を繰返し行って1つの溝を形
成するようにしてもよい。この実施例では、ダイシング
ブレードを8回通すだけですべての溝101が形成でき
る。こうして、半導体基板100には、作用部110、可撓部
120、固定部130が形成されることになる。ここで留意す
べき点は、この機械的な切削加工を行う際に、制御基板
400が補強板としての働きをする点である。本来、制御
基板400は、作用部110の上方向の変位を制限するために
用いられる基板であるが、あらかじめこの制御基板400
を半導体ウエハ100に接続しておき、溝101を形成する機
械的な切削加工を行うようにすれば、制御基板400が補
強の役目をし、機械的加工により半導体ウエハ100が損
傷するのを防ぐことができる。なお、この機械的な切削
加工により、溝101の内面層の結晶が機械的損傷を受け
るので、このあと、必要に応じて化学的なエッチングを
行い、損傷した層を除去するようにするとよい。
ここで、上述した本発明の特徴となる溝の形成方法の
利点を述べておく。まず、化学的なエッチングによらな
いので、同じ深さの溝が形成でき、感度にばらつきが生
じなくなる。しかも、溝の隅部はほぼ直角なシャープな
形状となるため、十分な歪みが発生し、感度の高い検出
が可能になる。また、用いる結晶面方位には制約がな
い。更に、機械的加工を行うにもかかわらず、ダイシン
グブレードを直線的に移動させるだけの加工ですみ、量
産性にも適している。
さて、続いて第12図に示すような補助基板200を用意
する。この補助基板200は、最終的にはその一部分が重
錘体を、残りの部分が台座を、それぞれ構成するもので
あるから、重錘体および台座に適した材料を用いるよう
にする。また、半導体ウエハ100に対して接合されるた
め、半導体ウエハ100と熱膨張係数がほぼ等しい材料を
用いた方が好ましい。たとえば、半導体ウエハ100と同
じシリコン基板や、ガラス基板を用いるのが好ましい。
第12図(b)は加工後の補助基板200の上面図、同図
(a)はこれを切断線12a−12aで切断した状態を示す側
断面図である。このように、補助基板200の上面には、
縦横に溝201が形成される。これは、後にこの基板をダ
イシングしやすくするためのものである。この溝201を
形成する位置は、要するに、半導体ウエハ100の作用部1
10に対応する部分210(図の4か所の部分)と、固定部1
30に対応する部分220(その他の部分)と、が分離され
るような位置になっていればよい。別言すれば、補助基
板200を半導体ウエハ100上に重ねて接合し、溝201に沿
って補助基板200のみを切断した場合に、補助基板200が
重錘体(部分210)と台座(210以外の部分220)とに分
離するようにすればよい。このような補助基板200が用
意できたら、これを第9図(c)に示すように、半導体
ウエハ100に接合する。この接合には、陽極接合やシリ
コン拡散接合等の技術を用いるのが好ましい。
続いて、第9図(d)に示すように、補助基板200を
溝201に沿ってダイシングブレード(溝101を形成すると
きに用いたブレードより細いものを用意する)で切断す
る。切断路202は、溝201とは逆側(図の下方)に形成さ
れる。これにより、部分210(重錘体となる)と部分220
(台座となる)とが、完全に切り離されることになる。
第12図(b)に示すように、部分210(重錘体)は4か
所に位置するが、これが第11図(b)に示す作用部110
のみに接合された状態となる。また、それ以外の部分22
0(台座)は、第11図(b)に示す固定部130に接合され
た状態となる。なお、可撓部120は補助基板200からは浮
いた状態になっているため、いずれの部分とも接合され
ない。このように、補助基板200をダイシングすること
により、重錘体210と台座220とを同時に形成することが
できる。ここで、台座220は固定部130を支える台座とし
ての機能を果たすだけでなく、重錘体210の横方向の変
位が許容範囲を越えないように制御する制御部材として
の機能(第1図に示すセンサにおける制御部材51の機
能)も果たす。この許容範囲は、切断路202の幅によっ
て決定されることになる(切断路202の幅よりも溝201の
幅が小さい場合は、溝201の幅によって決定される)。
なお、ここで行ったダイシング工程は、補助基板200の
みに対するダイシング工程であり、半導体ウエハ100は
まだ1枚の状態である。
次に、第13図に示すような制御基板300を用意する。
この制御基板300は、重錘体210の下方向の変位を許容範
囲に制御するためのものである。材質としては、補助基
板200と同様に、シリコン基板あるいはガラス基板を用
いればよい。この制御基板300の上面には、4つの単位
領域のそれぞれについて、全く同じ加工が施される。第
13図(b)は加工後の制御基板300の上面図、同図
(a)はこれを切断線13a−13aで切断した状態を示す側
断面図である。上面には、4か所に正方形の溝301が形
成されている。この溝301は、重錘体210の変位の下方向
の自由度を制御するためのものであり、自由度は溝301
の深さによって決定されることになる。この制御基板30
0を、第9図(e)に示すように、補助基板200に接合す
る。この接合にも、陽極接合やシリコン拡散接合等の技
術を用いるのが好ましい。
この後、第9図(f)に示すように、溝402の上方を
切断路403によって切除する。更に、第9図(g)に示
すように、各単位領域を切断路510に沿って切断すれ
ば、第8図(b)に示す4つの単位領域がそれぞれ分離
され、センサ中枢部500が完成する。完成したセンサ中
枢部500の斜視図を第14図に示す。制御基板400の横幅を
短くし、縦に長い溝402を形成しておいたのは、この第1
4図に示すように、ボンディングパッド501を露出させる
ために他ならない。
本発明による製造工程II 続いて、ウエハをダイシングした後の工程について説
明する。第14図に示すようなセンサ中枢部500が得られ
たら、これを第15図の側断面図に示すように、パッケー
ジ600の内部に収容する。すなわち、センサ中枢部500の
底部を、パッケージ600の内部に接着すればよい。パッ
ケージ600には、実装用のリードが取り付けられてお
り、ボンディングパッド501とリード610の内側端とが、
ボンディングワイヤ620によってボンディングされる。
この後、パッケージ600に蓋630を被せて封止すれば、加
速度センサが完成する。
このように、ウエハ単位の製造工程(前述の製造工程
I)に比べて、ダイシング後のペレット単位の製造工程
(上述した製造工程II)は非常に簡単である。
他の実施例 以上、本発明を図示する一実施例について述べたが、
本発明はこの実施例のみに限定されるものではなく、種
々の態様で実施することができる。たとえば、上述の実
施例では、加速度センサを製造する方法を説明したが、
磁気センサを製造する場合も全く同様の工程を行うこと
ができる。ただし、加速度センサの場合は、作用部に力
を作用させる作用体が重錘体210であったのに対し、磁
気センサの場合、作用体を磁性体としなければならな
い。したがって、補助基板200の材質としては一部磁性
材料を用いることになる。
第13図に示す制御基板300では、正方形の溝301を各単
位領域ごとに形成したが、代わりに第17図に示すような
単位領域にまたがって形成された細長い溝302を有する
制御基板300′を用いてもかまわない。ダイシングブレ
ードで溝302を形成する場合には、第17図の実施例の方
が加工が容易である。
上述の実施例では、第14図に示すように、ボンディン
グパッド501と抵抗素子R(第14図には示されていな
い)との電気的接続は、半導体ウエハ内部の拡散層によ
って行われている。ところが、第16図に示すセンサ中枢
部500′のように、ウエハ上にアルミニウムなどからな
る配線層502を形成して両者の電気的接続を行うタイプ
のものでは、この配線層502のための間隙503を確保する
必要がある。この場合は、第10図に示す制御基板400の
代わりに、第18図に示すような溝404を有する制御基板4
00′を用いるようにすればよい。この実施例の方が加工
も容易である。
前述したように、上述の実施例では説明の適宜上、第
8図(b)に示す正方形のウエハを用いて4組のセンサ
中枢部を製造する例を述べたが、実際には同図(a)に
示すような円盤状のウエハを用いてより多数のセンサ中
枢部が製造できる。
また、上述の実施例では、半導体ペレットの中心部を
作用部とし、その周囲を可撓部とし、更にその周囲を固
定部とするセンサを製造する例を述べたが、本発明はこ
れとは逆に、中心部を固定部とし、その周囲を可撓部と
し、更にその周囲を作用部とするセンサの製造にも適用
可能である。第19図に、このようなセンサの中枢部の側
断面図を示す。このセンサにおける半導体ペレット10
0′は、中心部が固定部130′、周辺部が作用部110′、
これらの間が可撓部120′となっている。また、台座22
0′は固定部130′を指示するために中心部に設けられ、
作用部110′に接続される重錘体210′はその周囲に位置
することになる。したがって、制御基板300″および40
0″は、中心部において固定され、重錘体210′および作
用部110′の動きを制御する機能を果たす。
本発明の要点は、要するに、方形状の溝を掘ることに
より可撓部を効率良く形成する点にある。したがって、
作用部と固定部のどちらが内側あるいは外側に位置する
かということは、本発明の適用を制限する条件にはなら
ない、。このため、第19図に示す構造をもったセンサに
対しても、本発明が適用できることはもちろんである。
〔発明の効果〕
以上のとおり本発明によれば、第1の基板に井桁状の
溝を掘り、可撓領域に方形状の溝を形成するようにした
ため、機械的加工により正確な溝が容易に形成できるよ
うになり、物理量を検出するセンサを、量産に適した効
率的な方法で製造できるようになる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る加速度センサの構造を示す側断面
図、第2図は第1図に示すセンサの一部を構成する半導
体ペレットの上面図、第3図は第2図に示す半導体ペレ
ットの溝を説明するための下面図、第4図は第3図の半
導体ペレットを切断線4−4で切った側断面図、第5図
は第2図に示す半導体ペレットにおける溝の形成方法を
示す図、第6図は従来の加速度センサに用いられていた
半導体ペレットの下面図、第7図は第6図に示す半導体
ペレットの溝を形成する従来方法を示す側断面図、第8
図は本発明に用いる半導体ウエハに単位領域を定義した
状態を示す図、第9図は本発明の一実施例に係る加速度
センサ中枢部の製造方法を示す工程図、第10図(a)お
よび(b)は第9図に示す方法に用いる制御基板を示す
側断面図および下面図、第11図(a)および(b)は第
9図に示す方法において、制御基板を接続した状態の半
導体ペレットを示す側断面図および下面図、第12図
(a)および(b)は第9図に示す方法に用いる補助基
板を示す側断面図および上面図、第13図(a)および
(b)は第9図に示す方法に用いる、もう1枚の制御基
板を示す側断面図および上面図、第14図は第9図に示す
方法で製造された加速度センサ中枢部を示す斜視図、第
15図は第14図に示す加速度センサ中枢部をパッケージに
収容した状態を示す側断面図、第16図は、本発明の別な
実施例に係る方法で製造された加速度センサ中枢部を示
す斜視図、第17図(a)および(b)は本発明の別な実
施例に係る方法に用いる制御基板を示す側断面図および
上面図、第18図(a)および(b)は第16図に示す実施
例に用いる制御基板を示す側断面図および下面図、第19
図は本発明に係る方法で製造された加速度センサ中枢部
の別な実施例を示す側断面図である。 10,10′……半導体ペレット、11……作用部、12……可
撓部、13……固定部、14……ボンディングパッド、15…
…ボンディングワイヤ、20……重錘体、30……台座、40
……パッケージ、41……蓋、42……リード、51,52,53…
…制御部材、60……ダイシングブレード、R……抵抗素
子、100……半導体ウエハ、100′……半導体ペレット、
101……溝、110,110′……作用部、120,120′……可撓
部、130,130′……固定部、200……補助基板、201……
溝、202……切断路、210,210′……重錘体、220,220′
……台座、300,300′,300″……制御基板、301,302……
溝、400,400′,400″……制御基板、401,402……溝、40
3……切断路、404……溝、500,500′……センサ中枢
部、501……ボンディングパッド、502……配線層、503
……配線層用間隙、510……切断路、600……パッケー
ジ、610……リード、620……ボンディングワイヤ、630
……蓋。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に幅をもった方環状の可撓領域を定
    義し、この方環の内側または外側のいずれか一方に作用
    領域を、他方に固定領域を、それぞれ定義する段階と、 前記基板の第1の面上の前記可撓領域内に、この可撓領
    域の機械的変形を検出する検出素子を形成する段階と、 前記基板の第2の面上に前記方環位置に合わせて井桁状
    の溝を掘り、前記可撓領域に前記井桁状の溝の一部から
    なる方形状の溝を形成し、この可撓領域に可撓性をもた
    せる段階と、 前記作用領域に力が作用した場合に、前記可撓領域に機
    械的変形が生じるように、前記固定領域をパッケージに
    固定する段階と、 を有することを特徴とする物理量を検出するセンサの製
    造方法。
  2. 【請求項2】基板上に複数の単位領域を定義し、各単位
    領域内において、幅をもった方環状の可撓領域を定義
    し、この方環の内側または外側のいずれか一方に作用領
    域を、他方に固定領域を、それぞれ定義する段階と、 前記基板の第1の面上の前記各可撓領域内に、この可撓
    領域の機械的変形を検出する検出素子を形成する段階
    と、 前記基板の第2の面上に、縦方向および横方向にそれぞ
    れ複数の溝を掘り、各単位領域において、作用領域また
    は固定領域の四方にそれぞれ4つの溝が形成され、この
    溝によって可撓領域に可撓性が生じるようにする段階
    と、 前記基板を各単位領域ごとに切り離す段階と、 切り離した各単位領域ごとの基板について、作用領域に
    力が作用した場合に、可撓領域に機械的変形が生じるよ
    うに、固定領域を個々のパッケージに固定する段階と、 を有することを特徴とする物理量を検出するセンサの製
    造方法。
  3. 【請求項3】第1の基板上に幅をもった方環状の可撓領
    域を定義し、この方環の内側または外側のいずれか一方
    に作用領域を、他方に固定領域を、それぞれ定義する段
    階と、 前記第1の基板の第1の面上の前記可撓領域内に、この
    可撓領域の機械的変形を検出する検出素子を形成する段
    階と、 前記第1の基板の第2の面上に前記方環位置に合わせて
    井桁状の溝を掘り、前記可撓領域に前記井桁状の溝の一
    部からなる方形状の溝を形成し、この可撓領域に可撓性
    をもたせる段階と、 前記第1の基板の第2の面に、第2の基板の第1の面を
    接合する段階と、 前記第2の基板を切断することにより、前記第1の基板
    の前記作用領域に接合しており前記第2の基板の一部分
    から構成される作用体と、前記第1の基板の前記固定領
    域に接合しており前記第2の基板の一部分から構成され
    る台座と、を形成する段階と、 を有することを特徴とする物理量を検出するセンサの製
    造方法。
  4. 【請求項4】第1の基板上に複数の単位領域を定義し、
    各単位領域内において、幅をもった方環状の可撓領域を
    定義し、この方環の内側または外側のいずれか一方に作
    用領域を、他方に固定領域を、それぞれ定義する段階
    と、 前記第1の基板の第1の面上の前記各可撓領域内に、こ
    の可撓領域の機械的変形を検出する検出素子を形成する
    段階と、 前記第1の基板の第2の面上に、縦方向および横方向に
    それぞれ複数の溝を掘り、各単位領域において、作用領
    域または固定領域の四方にそれぞれ4つの溝が形成さ
    れ、この溝によって可撓領域に可撓性が生じるようにす
    る段階と、 前記第1の基板の第2の面に、第2の基板の第1の面を
    接合する段階と、 前記第2の基板を切断することにより、各単位領域にお
    いて、前記第1の基板の前記作用領域に接合しており前
    記第2の基板の一部分から構成される作用体と、前記第
    1の基板の前記固定領域に接合しており前記第2の基板
    の一部分から構成される台座と、を形成する段階と、 前記第1の基板および前記第2の基板を、各単位領域ご
    とに切り離し、それぞれ独立したセンサを形成する段階
    と、 を有することを特徴とする物理量を検出するセンサの製
    造方法。
  5. 【請求項5】第1の基板上に複数の単位領域を定義し、
    各単位領域内において、幅をもった方環状の可撓領域を
    定義し、この方環の内側または外側のいずれか一方に作
    用領域を、他方に固定領域を、それぞれ定義する段階
    と、 前記第1の基板の第1の面上の前記各可撓領域内に、こ
    の可撓領域の機械的変形を検出する検出素子を形成する
    段階と、 制御基板の第1の面上に、前記第1の基板の作用領域内
    の部分が所定の自由度をもって動きうるような溝を形成
    した後、この制御基板の前記第1の面を前記第1の基板
    の第1の面に接合する段階と、 前記制御基板を補強板として用いながら、前記第1の基
    板の第2の面上に、縦方向および横方向にそれぞれ複数
    の溝を機械的方法により掘り、各単位領域において、作
    用領域または固定領域の四方にそれぞれ4つの溝が形成
    され、この溝によって可撓領域に可撓性が生じるように
    する段階と、 前記第1の基板の第2の面に、第2の基板の第1の面を
    接合する段階と、 前記第2の基板を切断することにより、各単位領域にお
    いて、前記第1の基板の前記作用領域に接合しており前
    記第2の基板の一部分から構成される作用体と、前記第
    1の基板の前記固定領域に接合しており前記第2の基板
    の一部分から構成される台座と、を形成する段階と、 前記第1の基板、前記第2の基板、および前記制御基板
    を、各単位領域ごとに切り離し、それぞれ独立したセン
    サを形成する段階と、 を有することを特徴とする物理量を検出するセンサの製
    造方法。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法
    において、 基板上に機械的変形に基づいて電気抵抗が変化する性質
    をもった抵抗素子を形成することにより、検出素子の形
    成を行うことを特徴とする物理量を検出するセンサの製
    造方法。
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