JP2844082B2 - 断熱エンジン - Google Patents

断熱エンジン

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JP2844082B2
JP2844082B2 JP17269389A JP17269389A JP2844082B2 JP 2844082 B2 JP2844082 B2 JP 2844082B2 JP 17269389 A JP17269389 A JP 17269389A JP 17269389 A JP17269389 A JP 17269389A JP 2844082 B2 JP2844082 B2 JP 2844082B2
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piston
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寛 松岡
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、燃焼室内部が外部に対して断熱されている
断熱エンジンに関する。
(従来の技術) 従来のエンジンは燃料の燃焼により発生する熱エンジ
ンの内、約1/3はエンジン本体に伝達され有効に利用さ
れることなく冷却装置等により外部に放出され無駄に廃
棄されている。そこで、燃焼室内壁面を断熱層で被覆
し、熱エネルギの外部への伝達を遮断し、従来外部に伝
達されていた熱エネルギにより排気ガスの有するエネル
ギを高め、排気タービン等により熱エネルギを有効に回
収しエンジンの熱効率を向上させる断熱エンジンが提案
されている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、このような従来の断熱エンジンは、燃
焼室内壁面が高温度となるため吸入された空気は該壁面
から熱伝達を受け直ちに膨張し、後続する空気の流入を
阻害し吸入効率を低下させるという問題がある。また、
圧縮行程において吸気は圧縮されると同時に燃焼室内壁
より熱エネルギの伝達を受け膨張するため圧縮仕事が一
般の水冷式エンジンより増加し、サイクル効率の低下を
きたすと共に、圧縮端温度が該水冷式エンジンに比べ高
温度になる。よって、燃焼ガスの温度も高温度となるた
め燃焼ガス温度と内壁面温度との差が拡大し、断熱層を
介して外部へ放熱される熱エネルギが増加するため熱効
率が低下すとともに、高温度により燃焼室内壁が劣化す
るという問題がある。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、吸入空
気量が低下せず、かつ圧縮端温度が低温度である断熱エ
ンジンを提供しようとするものである。
(課題を解決するための手段) 本発明によれば、コンプレッサを有し、該コンプレッ
サにより圧縮された給気を燃焼室に供給される断熱エン
ジンにおいて、内壁が断熱層により被覆されている断熱
シリンダと、該断熱シリンダ内に配置され頭部が断熱層
により被覆されている断熱ピストンと、上記コンプレッ
サは少なくともシリンダと該シリンダ内に往復自在に配
設されたピストンからなり、該ピストンと上記断熱ピス
トンとは同一のクランクシャフトと連結し該断熱ピスト
ンと運動して空気を圧縮するコンプレッサと、該断熱ピ
ストンの上死点前近傍時で着火行程前に該コンプレッサ
により圧縮された空気を上記断熱シリンダ内へ導入する
給気圧送手段とを有し、該導入された圧縮空気と燃料の
混合気の着火による気体膨張で断熱ピストンが上記クラ
ンクシャフトを回転駆動せしめることを特徴とする断熱
エンジンを提供できる。
(作用) 本発明の断熱エンジンでは、断熱エンジンの断熱シリ
ンダとは別に設けられたコンプレッサで空気を常温下に
て圧縮し、断熱エンジンの燃料の着火による燃焼行程直
前、すなわち従来のエンジンの圧縮行程終期に相当する
タイミングに該コンプレッサにより圧縮された空気を断
熱シリンダ内へ圧送するので、吸入効率が低下せず、か
つ、燃焼室内壁からの受熱量が小であるため圧縮端温度
が高温度にならず、また、空気の圧縮が低温度のシリン
ダ内で実行されるため圧縮仕事の増大を招くことがな
い。
(実施例) 以下、本発明の一実施例を図面に従って詳細に説明す
る。
第1図は、本発明による断熱エンジンを示す機構図で
ある。
図において、1はコンプレッサであり、該コンプレッ
サ内には圧縮ピストン11が配設されている。該コンプレ
ッサ上部の吸気口には吸気バルブ12及び吸気管路13が設
けられており、排気口にはリードバルブ14及び圧送管路
15が配設されている。また、吸気バルブ12の上部には該
吸気バルブ12を開閉駆動するためのカムシャフト17が配
設されている。
2は、断熱シリンダであり、該断熱シリンダ2内には
断熱ピストン21が往復自在に配設されている。該断熱ピ
ストン21の頭部は低熱伝導率のセラミックス等からなる
断熱層22により被覆され、更に該断熱層22の表面は耐熱
性高強度材からなる保護層23により被覆され強化されて
いる。また、断熱シリンダ2の上部内壁も同じく低熱伝
導率のセラミックス等からなる断熱層24により被覆さ
れ、更に該断熱層24の表面は耐熱性高強度材からなる保
護層25により被覆されており、下部内壁は耐熱性高強度
材からなる保護層26のみにより被覆されている。
該断熱シリンダ2の上部に設けられた吸気管路31は圧
送管路15と連通しており、吸気管路31の出口すなわち吸
気口には吸気バルブ27が配設されている。また、同じく
断熱シリンダ2の上部は排気バルブ28及び排気管路29が
配設されている。尚、該吸気バルブ27及び排気バルブ28
は上記吸気バルブ12と同様にカムシャフト(図示せず)
により開閉駆動される。断熱シリンダ2の上部には更
に、噴射ノズル4が配設されており、断熱シリンダ2と
断熱ピストン21の頭部とにより形成される燃焼室内へ燃
料を噴射する。
該断熱ピストン21及び上記圧縮ピストン11は各々コネ
クティングロッド31及び16によりクランクシャフト3の
ピンジャーナル部と連結しており、断熱ピストン21及び
圧縮ピストン11は同一位相にて往復運動する。但し、圧
送管路15途中にチャンバー等の空気留めを設けた場合に
は必ずしも同一位相にて運転する必要はない。
次に、本発明の断熱エンジンが2サイクルエンジンと
して運転される場合の作用について説明する。
第2図は、クランク角と各バルブの開閉状態との関係
を示す図である。
本図は、いわゆるカムプロファイル曲線に相当するも
ので、クランク角θに対する各バルブの開度を縦軸に示
す。また、本図上部より、(a)は吸気バルブ12、
(b)はリードバルブ14、(c)は、吸気バルブ27、
(d)は排気バルブ28の開度を示している。
断熱ピストン21が下死点(BDC)から上昇を開始する
と、排気バルブ28を開放し燃焼室内の排気ガスを排気管
路29から外部へと排出する。そして、上死点(TDC)前
近傍位置にて吸気バルブ27を開放し吸気を燃焼室内へ導
入する。該吸気は、断熱ピストン21と同期して上昇する
圧縮ピストン11により圧縮された空気がリードバルブ14
の開放により圧送管路15および吸気管路31を経て供給さ
れる。そして、吸気バルブ27の開放により吸気が吸入さ
れると共に排気バルブ29を閉鎖し、かつ噴射ノズル4か
ら燃焼室内へと燃料を噴射する。ところで、該燃料噴射
タイミングは吸気バルブ27が閉鎖された後に実行しても
よい。
そして、該噴射された燃料は吸入期間中に吸気と混合
され、上死点にて吸気バルブ27が閉鎖されると、この実
施例では2サイクルディーゼルエンジンに本発明が適用
されていることから、断熱圧縮により高温高圧になった
圧縮空気内に混合された燃料は直ちに着火し、燃焼行程
を経て、断熱ピストン21を押し下げ膨張行程へと移行す
る。コンプレッサ1内の圧縮ピストン11も同じく降下
し、該降下開始と同時に吸気バルブ17を開放し吸気管路
13を介してコンプレッサ1内へ空気を吸入する。そして
下死点まで降下すると断熱ピストン21及び圧縮ピストン
11は再び上昇し上記行程を反復継続する。
ところで、コンプレッサ1から断熱シリンダ2へ圧送
される空気は常温に対し断熱圧縮による昇温分しか温度
上昇しておらず、よって、通常の水冷式エンジンにおけ
る吸気の圧縮温度に対しても低温度である。更に、該圧
送される空気はコンプレッサ1により圧縮されるため断
熱シリンダ2での圧縮端温度が過度に上昇ることなく、
高圧縮比とすることができ効率を向上することができ
る。
よって、燃焼ガスの温度はいわゆる断熱エンジンより
低温度となり燃焼壁内壁との温度差が小となるため燃焼
室内壁から伝達される熱エネルギ量が減少する。よっ
て、燃焼温度が異常に高温度とならないため外部へ伝達
される放熱量が小であり窒素酸化物(NOx)の生成も抑
制される。
また、コンプレッサ1は燃焼を伴なわないので壁面温
度は低温状態を維持し圧縮される空気への熱伝達が無い
ので圧縮仕事が減少し効率が向上する。
上記説明にて、コンプレッサ1の排気口にリードバル
ブ14を配設した構成にて説明したが、該リードバルブ14
を他の吸排気バルブ12・27・28と同様にカムシャフトに
よる開閉されるバルブ構成に変更してもよい。
また、コンプレッサ1の行程容積を増大させると共に
吸気管路13途中に流量制御弁を配設し、コンプレッサ1
への吸入空気量を増減させることにより断熱シリンダ2
へ供給される吸気量を可変制御することも可能である。
以上本発明について詳細に説明したが、本発明の精神
から逸れないかぎりで、種々の異なる実施例は容易に構
成できるから、本発明は前記特許請求の範囲において記
載した限定以外、特定の実施例に制約されるものではな
い。
(発明の効果) 以上説明したように、本発明によれば、断熱エンジン
のシリンダとは別に設けられたコンプレッサで空気を常
温下にて圧縮し、断熱エンジンの燃焼行程直前、すなわ
ち従来のエンジンの圧縮行程終期に相当するタイミング
に該コンプレッサにより圧縮された空気をシリンダ内へ
圧送するので、吸入効率が低下せず、かつ、燃焼室内壁
からの受熱量が小であるため圧縮端温度が高温度となら
ず、また、空気の圧縮が低温度のシリンダ内で実行され
るため圧縮仕事の増大を招くことがない断熱エンジンを
提供できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明による断熱エンジンを示す縦断面図、
第2図は、クランク角と各バルブの開閉状態との関係を
示す図である。 1……コンプレッサ、2……断熱シリンダ、3……クラ
ンクシャフト、14……リードバルブ、21……断熱ピスト
ン、22・24……断熱層。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コンプレッサを有し、該コンプレッサによ
    り圧縮された給気を燃焼室に供給される断熱エンジンに
    おいて、 内壁が断熱層により被覆されている断熱シリンダと、 該断熱シリンダ内に配置され頭部が断熱層により被覆さ
    れている断熱ピストンと、 上記コンプレッサは少なくともシリンダと該シリンダ内
    に往復自在に配設されたピストンからなり、該ピストン
    と上記断熱ピストンとは同一のクランクシャフトと連結
    し該断熱ピストンと連動して空気を圧縮するコンプレッ
    サと、 該断熱ピストンの上死点前近傍時で着火行程前に該コン
    プレッサにより圧縮された空気を上記断熱シリンダ内へ
    導入する給気圧送手段とを有し、 該導入された圧縮空気と燃料の混合気の着火による気体
    膨張で断熱ピストンが上記クランクシャフトを回転駆動
    せしめることを特徴とする断熱エンジン。
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CN102691570A (zh) * 2012-05-07 2012-09-26 上海交通大学 对置式机械增压二冲程内燃机
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