JP2843458B2 - シールド掘進機のテールシール装置およびテールシールとセグメントとの隙間調整方法 - Google Patents

シールド掘進機のテールシール装置およびテールシールとセグメントとの隙間調整方法

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JP2843458B2 JP4020893A JP2089392A JP2843458B2 JP 2843458 B2 JP2843458 B2 JP 2843458B2 JP 4020893 A JP4020893 A JP 4020893A JP 2089392 A JP2089392 A JP 2089392A JP 2843458 B2 JP2843458 B2 JP 2843458B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シールド掘進機、特に
大深度掘削を行なう大口径シールドに適用されるテール
シールド装置およびテールシールとセグメントとの隙間
調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】シールド掘進機では、シールドハル内で
セグメントを組み立て、またシールドハルと既設セグメ
ントが常時重なった状態で推進されるため、シールドハ
ル内径をセグメント外径より大きく製作する必要があ
り、シールドハルとセグメントとの偏心量が0の状態で
のシールドハル内周面とセグメント外周面との片側隙間
をテールクリアランスと呼んでいる。
【0003】通常、テールクリアランスには、セグメン
ト製作公差(片側×〔mm〕) 、シールドハル製作公差
(片側Y〔mm〕)、セグメント組立公差(片側A〔m
m〕) 、土圧、水圧によるシールドハルの変形に対して
必要な余裕(片側B〔mm〕) 、シールドの曲線施工時お
よび方向修正時に生じるシールドハルと既設セグメント
の相対的な傾きに対して必要な余裕(片側C〔mm〕) 、
上記の全てが最悪の状態においてもシールドハル内周面
とセグメント外周面との間に隙間を保つための余裕(片
側D〔mm〕) などが含まれており、数式で表わすと、必
要なテールクリアランスTはT=(X+Y+A+B+C
+D)となる。
【0004】一方、高土圧、高水圧下の大深度掘削に使
用されるシールド掘進機においては、工事の安全確保の
ためにテールシールの止水性の維持が重要な課題とな
る。
【0005】図2に高土圧、高水圧に対抗するテールシ
ール装置の一例を示す。本図はシールドハル1と既設セ
グメント2との偏心量eが0の状態を示し、この状態で
のシールドハル内周面とセグメント外周面との片側隙間
が前述のテールクリアランスTに相当する。シールドハ
ル1のテール側端部から後方に延びたテールシール取付
板3には複数段のテールシール4が取り付けられてい
る。これらのテールシール4には線材の束、線材の両側
に配置されたばね鋼板、線材間に配置されたメッシュ板
からなるブラシシールが使用され、シール段間には高粘
度の充填材(繊維入グリース等)5が充填されている。
ブラシシールは充填材5の流出を抑え、その波線加工さ
れた線材に充填材中の繊維とグリースがからんで止水効
果を高める。このテールシール装置は、充填材5の圧力
と充填量を管理することで高水圧に対抗し、止水性を発
揮することができる(特開平2−176096号参
照)。
【0006】図2において、各段のテールシール4は、
通常テールシール取付部4aとセグメント2との隙間E
がテールクリアランスTと等しくなるようにテールシー
ル取付板3に取り付けられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、図
3に示すように、最大でテールクリアランスT分だけシ
ールドハル1とセグメント2が相互に偏心し、このと
き、シールドハル内周面とセグメント外周面との最大隙
間は(テールクリアランスT+偏心量e)=2Tとな
る。
【0008】シールドが大口径になると、セグメント製
作公差X、シールドハル製作公差Yが大きくなり、また
大深度(高土圧、高水圧)になると、シールドハルの変
形が大きくなるため、それに対する余裕Bを大きくとる
必要がある。したがって、大口径、大深度の条件が重な
った場合には、必然的にテールクリアランスTが大きく
なり、偏心時の最大隙間も大きくなる。
【0009】従来のテールシール装置では、E=Tとし
ているため、テールクリアランスTとともにテールシー
ル取付部4aとセグメント2との隙間Eも大きくなり、
セグメントおよびシールドハルが各製作公差範囲内で隙
間をあける側に製作された場合(具体的にはセグメント
外径が製作公差範囲内で小さくでき、シールドハル内径
が製作公差範囲内で大きくできた場合)、製作公差によ
っては、隙間Eの実寸法が設計寸法の1.5倍以上とな
る場合もある。その結果、シールドハル1とセグメント
2との偏心時に隙間Eが大きくなった側のテールシール
4は、背面側に受ける外圧の増加、セグメント2との間
の摩擦抵抗の減少、テールシール自体の摩耗による剛性
の低下などにより反転(外圧に耐えきれず、図4に示す
ようにテールシール先端が切羽側に反り返る現象)を起
こしやすくなり、一旦反転を起こすと、テールシール4
は止水機能を失い、充填材5の流出、地下水の侵入によ
りトンネル水没などの重大災害を招く恐れがある。
【0010】このように従来のテールシール装置は、今
後増加が予想される大深度トンネル工事において、大口
径と高土圧、高水圧の条件が重なった場合、テールシー
ルの反転を起こす可能性が大きく、このことは実験結果
からも確認されている。
【0011】本発明の目的は、大深度掘削に使用される
大口径シールドにおいて、テールシール取付部とセグメ
ントとの隙間を適正寸法に調整することで、テールシー
ルの反転を防止することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明のテールシール装置は、シールド掘進機のテー
ルシールとテールシール取付板との間に、テールシール
取付部とセグメントとの隙間を調整するための隙間調整
板を介在させたことを特徴とする。
【0013】また、本発明のテールシールとセグメント
との隙間調整方法は、シールドハルを製作後、シールド
ハルのテールシール取付板の内径を実測により求め、こ
のシールドハル内で組み立てられるセグメントを製作
後、セグメントの外径を実測により求め、これらの実測
により求めた値からセグメント取付板とセグメントとの
隙間を算出し、この算出した隙間からテールシール取付
部とセグメントとの隙間がトンネル施工時に必要な余裕
を満足し、かつ外圧によるテールシールの反転を起こさ
ない適正寸法となるように隙間調整板の板厚を決定した
後、隙間調整板を製作し、この隙間調整板を介してテー
ルシールをテールシール取付板に取り付けることを特徴
とする。
【0014】
【作用】上記のように隙間調整板の板厚を決定し、製作
した隙間調整板をテールシールとテールシール取付板と
の間に介在させることにより、シールドハルとセグメン
トの製作公差にかかわらず、テールシール取付部とセグ
メントとの隙間を、トンネル施工時に必要な余裕を満足
し、かつ外圧によるテールシールの反転を起こさない適
正寸法に調整することができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1により説明す
る。
【0016】図1は本発明によるテールシール装置のシ
ールドハル1とセグメント2との偏心量が0の状態を示
す図で、シールドハル1のテール側端部から後方に延び
たテールシール取付板3には複数段(図示例では3段)
のテールシール4が取り付けられている。図2および図
3と同様にテールシール4にはブラシシールが使用さ
れ、シール段間に高粘度の充填材(繊維入グリース等)
5は充填し、充填材5の圧力および充填量を管理するこ
とにり、外圧に対抗してシールドハル1とセグメント2
の間を止水する。
【0017】隙間調整板6はテールシール取付部4aと
ほぼ同一幅のリング状に形成され、最も切羽寄りのテー
ルシール4とテールシール取付板3との間に挟み込むよ
うに装着される。トンネル施工時、テールシール段間の
充填材圧は外圧(地山の土圧、水圧)とほぼ同等になる
ように管理されるため、最も切羽寄りのテールシール4
の前後の圧力差が最も大きくなる。したがって、この最
も切羽寄りのテールシール4とテールシール取付板3と
の間に隙間調整板6を介在させることがテールシールの
反転防止に有効である。最も切羽寄りのテールシール4
の交換時に備えて2段目のテールシール4とテールシー
ル取付板3との間にも隙間調整板6を介在させておくと
よい。
【0018】隙間調整板6の板厚は下記(1)〜(4)
の手順により決定される。
【0019】(1) シールドハル1を製作後、シール
ドハル1のテールシール取付板3の内径を測定する(外
径と板厚を測定して内径を求めてもよい)。
【0020】(2) シールドハル1内で組み立てられ
るセグメント2を製作後、セクメント2の外径を測定す
る(内径とセグメント厚を測定して外径を求めてもよ
い)。なお、一般に使用されるコンクリート系セグメン
トの場合、型枠を用いて製作されるため、セグメントピ
ース個々の寸法のばらつきは無視できる。
【0021】(3) (1),(2)の測定値からシー
ルドハル1とセグメント2との偏心量を0と想定した場
合のテールシール取付板3とセグメント2との片側隙間
を算出する。
【0022】(4) (3)で算出した片側隙間から、
テールシール取付部4aとセグメント2との隙間Eがト
ンネル施工時に必要な余裕を満足し、かつ過去の製作実
績、テールシール反転実権結果、シールドハル1とセグ
メント2との偏心等を考慮して外圧によるテールシール
4の反転を起こさせない適正寸法となるように隙間調整
板6の板厚を決定する。ここで、トンネル施工時に必要
な余裕とは、テールクリアランスTを決定する諸因子の
うち、セグメント組立公差(片側A〔mm〕)、土圧、水
圧によるシールドハル1の変形に対して必要な余裕(片
側B〔mm〕)、シールドの曲線施工時および方向修正時
に生じるシールドハル1とセグメント2との相対的な傾
きに対して必要な余裕(片側C〔mm〕)、および上記の
全てが最悪の状態においてもシールドハル1とセグメン
ト2との間に隙間を保つための余裕(片側D〔mm〕)に
対応し、セグメント製作公差X、シールドハル製作公差
Yを除外した値である。
【0023】以上のように隙間調整板6の板厚を決定
し、製作した隙間調整板6とテールシール4とテールシ
ール取付板3との間に装着することで、隙間Eを適正寸
法に調整することができる。
【0024】なお、図1において、最も切羽寄りのテー
ルシール4の取付部4aがセグメント2と接触して損傷
することを防止するためシールドハル1のテールシール
近傍に装着される保護部材7についても、隙間調整板6
の板厚決定と同様の手法により、セグメント2の外径測
定値とシールドハル1の内径測定値から偏心量0のとき
のシールドハル1とセグメント2との片側隙間を算出
し、この算出した片側隙間からシールド施工時に必要な
余裕分を差し引いた高さを保護部材7の高さ寸法とすれ
ばよい。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、シールドハルとセグメ
ントの製作公差にかかわらず、テールシール取付部とセ
グメントとの隙間Eをトンネル施工時に必要な余裕を満
足し、かつ外圧によるテールシールの反転を起こさせな
い適正寸法となるように調整できるため、大深度掘削用
の大口径シールドにおいてもテールシール反転を防止
し、高土圧、高水圧下での止水機能を維持できるという
優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるテールシール装置の一実施例の縦
断面図で、シールドハルとセグメントとの偏心量が0の
状態を示す。
【図2】従来技術によるテールシール装置の縦断面図
で、シールドハルとセグメントとの偏心量が0の状態を
示す。
【図3】従来技術によるテールシール装置の縦断面図
で、シールドハルとセグメントとの偏心量が最大となっ
た状態を示す。
【図4】テールシールが反転した状態を示す図である。
【符号の説明】
1…シールドハル、2…セグメント、3…テールシール
取付板、4…テールシール、4a…テールシール取付
部、5…充填材、6…隙間調整板、7…テールシール保
護部材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新井 友行 大阪府大東市御領3丁目8番29号 昭和 工業株式会社内 (72)発明者 三好 博明 大阪府大東市御領3丁目8番29号 昭和 工業株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E21D 11/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シールド掘進機のテールシールとテール
    シール取付板との間に、テールシール取付部とセグメン
    トとの隙間を調整するための隙間調整板を介在させたこ
    とを特徴とするシールド掘進機のテールシール装置。
  2. 【請求項2】 シールドハルを製作後、シールドハルの
    テールシール取付板の内径を実測により求め、このシー
    ルドハル内で組み立てられるセグメントを製作後、セグ
    メントの外径を実測により求め、これらの実測により求
    めた値からセグメント取付板とセグメントとの隙間を算
    出し、この算出した隙間からテールシール取付部とセグ
    メントとの隙間がトンネル施工時に必要な余裕を満足
    し、かつ外圧によるテールシールの反転を起こさない適
    正寸法となるように隙間調整板の板厚を決定した後、隙
    間調整板を製作し、この隙間調整板を介してテールシー
    ルをテールシール取付板に付けることを特徴とするシー
    ルド掘進機のテールシールとセグメントとの隙間調整方
    法。
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