JP2843445B2 - 厚膜パターン形成方法 - Google Patents

厚膜パターン形成方法

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JP2843445B2 JP41368090A JP41368090A JP2843445B2 JP 2843445 B2 JP2843445 B2 JP 2843445B2 JP 41368090 A JP41368090 A JP 41368090A JP 41368090 A JP41368090 A JP 41368090A JP 2843445 B2 JP2843445 B2 JP 2843445B2
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典克 小野
武司 松本
英明 藤井
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶表示装置、蛍光表
示装置、プラズマディスプレイパネル、混成集積回路等
の製造工程における厚膜パターン形成方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、ガラスやセラミック等の基板上に
セラミック材料で厚膜パターンを形成する方法として、
導体又は絶縁体用のセラミック材料をバインダー中に分
散させてペースト状としたものを用い、このペーストを
スクリーン印刷によりパターン状に印刷を行った後に乾
燥、焼成する工程を繰り返す方法が一般的に行われてい
る。ところが、この方法により50〜100μmの厚膜
を得るためには5〜10回の重ね刷りを必要とし、その
たびごとに乾燥工程が入るために、生産性が悪く歩留り
が低下するという問題点がある。さらに、ペーストの粘
度、チクソトロピー等により、パターンの線幅精度が損
なわれるという問題点もある。そこで、高精度の厚膜パ
ターンを得る方法として、最近ではペーストをフォトレ
ジストからなる雌型パターンの開口部にすり込む方法が
知られている。すなわち、この方法は、基板の上に被着
したフォトレジストに所定のパターンからなる雌型を形
成し、この雌型によって形成される開口部にペーストを
すり込んだ後、焼成してフォトレジストを消失させると
ともにペースト中のセラミック材料を基板上に結着させ
ることにより所望の厚膜パターンを得ようとするもので
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来技術で述べたフォ
トレジストを用いる方法においては、基板上に被着した
フォトレジストに対しマスクを介して露光した後で現像
することにより基板上に所定パターンの雌型を形成する
が、この雌型の開口部に充填したペースト内のセラミッ
ク材料を焼成により確実に基板に結着させるためには、
ペーストが基板と接触するように雌型の開口部は基板ま
で開いていなければならない。しかしながら、所望の高
さの雌型を形成しようとしてフォトレジストの厚さを大
きくした場合には、現像後基板上の雌型開口部にフォト
レジストが残ってしまい、この基板上に残留したフォト
レジストによりセラミック材料が基板に対して確実に結
着しないという問題点があった。
【0004】本発明は、このような従来技術の問題点を
解消するために創案されたものであり、その目的とする
ところは、セラミック材料を確実に基板上に結着させる
ことのできる厚膜パターン形成方法を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、基板上にセラミック材料による厚膜パタ
ーンを形成する方法において、まず前記基板上に一層目
のフォトレジストを被着し該フォトレジストに対してパ
ターン露光及び現像を行い、次いでその上に上層部のフ
ォトレジストを積層してパターン露光及び現像を行うこ
とにより前記基板上に所定の高さの雌型を形成し、続い
て該雌型により得られた開口部にセラミック材料を充填
した後、前記雌型を消失せしめることによりセラミック
材料による目的パターンを得ることを特徴としている。
【0006】
【実施例】以下、図1〜図8により本発明に係る厚膜パ
ターン形成方法の一実施例を説明する。
【0007】まず、図1に示すように、ガラス基板1の
上にフォトレジスト2として厚さ40μmのドライフィ
ルム(サンノプコ社製ノプコキュアーF−5040)を
加熱ラミネート法で1層被着した。次いで、図2に示す
ように、超高圧水銀灯を光源とする平行光プリンターを
用い線幅100μm、ピッチ300μmのラインパター
ンマスク3を介してパターン露光を行った。露光条件は
波長365nmで測定した時に、強度200μw/cm
2 、照射量72mJ/cm2 である。続いて、1−1−
1トリクロロエタンにより液温25℃でスプレー現像を
行って図3に示すようなフォトレジスト2からなるパタ
ーンを得た。この場合、フォトレジスト2の厚さは40
μmと小さいことから、露光、現像によって基板1上の
開口部にフォトレジスト2が残ることなく所望の形状の
パターンが得られた。
【0008】その後、図4に示すように、その上方に前
記ドライフィルムを3層積層して上層部のフォトレジス
ト層4を形成し、次いで、図5に示すように、ラインパ
ターンマスク3を介してパターン露光を行った。この場
合の露光条件は波長365nmで測定した時に、強度2
00μw/cm2 、照射量200mJ/cm2 である。
続いて、1−1−1トリクロロエタンにより液温25℃
でスプレー現像を行って図6に示すような線幅200μ
m、ピッチ300μm、高さ160μmの雌型5を得
た。
【0009】そして、次に行った図7に示すセラミック
材料6の充填工程では、セラミック材料6として低融点
ガラスフリット、耐熱顔料、充填剤を有機バインダー中
に分散させたペースト状のものを用い、平板ゴム7を雌
型5に接しながらパターンを斜めに横切るように移動さ
せてペースト状のセラミック材料6を雌型5の開口部に
充填するとともに、雌型5の開口部からはみ出した余分
なセラミック材料6を掻き取るようにした。このように
して得られたガラス基板1はセラミック材料6中の有機
バインダーに含まれる溶剤を除去するため80〜120
℃で乾燥を行って次の焼成工程へ供した。なお、このペ
ースト状のセラミック材料6の充填工程は必要に応じて
複数回繰り返してもよい。
【0010】最後に、ピーク温度585℃、焼成時間1
0〜20分の条件で焼成を行い、フォトレジストで形成
された雌型5を消失せしめるとともに、前記セラミック
材料6をガラス基板1に結着させた。以上の工程によ
り、図8に示すような線幅100〜120μm、ピッチ
300μm、高さ150μmのセラミック材料6からな
る厚膜パターンを得た。
【0011】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、基板上
に予め形成した一層目のフォトレジストに対してパター
ン露光及び現像を行い、その上に上層部のフォトレジス
トを積層してパターン露光及び現像を行うことにより雌
型を形成するようにしたので、高さのある雌型を形成し
た場合にあっても、雌型における開口部の基板上にフォ
トレジストが残留せず、開口部に充填したセラミック材
料を焼成により確実に基板上に結着させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】一層目のフォトレジストを形成した状態を示す
断面図である。
【図2】一層目のフォトレジストのパターン露光工程を
示す断面図である。
【図3】一層目のフォトレジストを現像して得られたパ
ターンを示す断面図である。
【図4】上層部のフォトレジストを積層した状態を示す
断面図である。
【図5】上層部のフォトレジストのパターン露光工程を
示す断面図である。
【図6】現像工程を経て得られた雌型を示す断面図であ
る。
【図7】セラミック材料を充填する工程を示す断面図で
ある。
【図8】焼成工程を経て得られた厚膜パターンを示す断
面図である。
【符号の説明】
1 ガラス基板 2 フォトレジスト 3 ラインパターンマスク 4 フォトレジスト 5 雌型 6 セラミック材料 7 平板ゴム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−182290(JP,A) 特開 昭55−3679(JP,A) 特開 昭52−126767(JP,A) 特開 昭52−111427(JP,A) 特開 昭57−134996(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H05K 1/16,3/00 H05K 3/10 - 3/26,3/38 H01B 13/00 503

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上にセラミック材料による厚膜パタ
    ーンを形成する方法において、まず前記基板上に一層目
    のフォトレジストを被着し該フォトレジストに対してパ
    ターン露光及び現像を行い、次いでその上に上層部のフ
    ォトレジストを積層してパターン露光及び現像を行うこ
    とにより前記基板上に所定の高さの雌型を形成し、続い
    て該雌型により得られた開口部にセラミック材料を充填
    した後、前記雌型を消失せしめることによりセラミック
    材料による目的パターンを得ることを特徴とする厚膜パ
    ターン形成方法。
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