JP2843190B2 - ボックスカルバートの製造方法 - Google Patents
ボックスカルバートの製造方法Info
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- JP2843190B2 JP2843190B2 JP1221992A JP1221992A JP2843190B2 JP 2843190 B2 JP2843190 B2 JP 2843190B2 JP 1221992 A JP1221992 A JP 1221992A JP 1221992 A JP1221992 A JP 1221992A JP 2843190 B2 JP2843190 B2 JP 2843190B2
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- concrete
- formwork
- plate
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はボックスカルバートを
膨張性コンクリートを用い、その膨張圧を型枠内で拘束
し、鉄筋にケミカルプレストレスを与えて製造する方法
に関する。
膨張性コンクリートを用い、その膨張圧を型枠内で拘束
し、鉄筋にケミカルプレストレスを与えて製造する方法
に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来、ボックスカルバ
ートを膨張性コンクリートの膨張圧を型枠内で拘束して
製造する場合は、型枠を竪向きに配置する竪打ちタイプ
が広く採用されていた。竪打ちでは、断面方形の型枠上
端部を除き拘束面となるために、膨張圧を拘束するのが
容易であった。また、断面積が大きなボックスカルバー
トはコンクリート打込面がある程度広くなり、部材長さ
も短かいためにコンクリートの打設の点でも有利であっ
た。
ートを膨張性コンクリートの膨張圧を型枠内で拘束して
製造する場合は、型枠を竪向きに配置する竪打ちタイプ
が広く採用されていた。竪打ちでは、断面方形の型枠上
端部を除き拘束面となるために、膨張圧を拘束するのが
容易であった。また、断面積が大きなボックスカルバー
トはコンクリート打込面がある程度広くなり、部材長さ
も短かいためにコンクリートの打設の点でも有利であっ
た。
【0003】一方、断面積が小さな部材では竪打ちでは
生産性が著しく低下する。このために、小断面の場合は
型枠を横向きに配置する平打ちが有効となる。しかし、
平打ちの場合の型枠1は図2(a)(b)のごとく、側板2、
底板3および中央が開口した端面板4からなる上面が開
口した直方体形の外枠5と、下面が開口した断面略コ形
の内枠6からなる。平打ち型枠はコンクリートを密実に
充填でき、脱気を図るため、ボックスカルバートの頂版
および底板の上面は開口してあり、この開口面7は仕上
げ面と呼ばれコンクリート8打設後、仕上げ処理を施し
ていた。
生産性が著しく低下する。このために、小断面の場合は
型枠を横向きに配置する平打ちが有効となる。しかし、
平打ちの場合の型枠1は図2(a)(b)のごとく、側板2、
底板3および中央が開口した端面板4からなる上面が開
口した直方体形の外枠5と、下面が開口した断面略コ形
の内枠6からなる。平打ち型枠はコンクリートを密実に
充填でき、脱気を図るため、ボックスカルバートの頂版
および底板の上面は開口してあり、この開口面7は仕上
げ面と呼ばれコンクリート8打設後、仕上げ処理を施し
ていた。
【0004】このように、従来の平打ちでは、頂版およ
び底版上面部分の型枠面が開口状態となるために、膨張
コンクリートの膨張圧の拘束が不可能となる。特に、頂
版および底版は、大きな断面力が作用する部分で大きな
耐力が要求されるので、膨張圧の開放によるケミカルプ
レストレスの減少は避けなければならなかった。
び底版上面部分の型枠面が開口状態となるために、膨張
コンクリートの膨張圧の拘束が不可能となる。特に、頂
版および底版は、大きな断面力が作用する部分で大きな
耐力が要求されるので、膨張圧の開放によるケミカルプ
レストレスの減少は避けなければならなかった。
【0005】この発明は上記問題点に着目しなされたも
のである。その目的は、ボックスカルバートを型枠を横
向きに配置した平打ちにより、膨張性コンクリートの膨
張圧を型枠内に拘束し、ケミカルプレストレスを有効に
発現せしめ、部材の頂版、底版の強度低下をもたらすこ
となく、かつ、製造の能率が高いボックスカルバートの
製造方法を提案するにある。
のである。その目的は、ボックスカルバートを型枠を横
向きに配置した平打ちにより、膨張性コンクリートの膨
張圧を型枠内に拘束し、ケミカルプレストレスを有効に
発現せしめ、部材の頂版、底版の強度低下をもたらすこ
となく、かつ、製造の能率が高いボックスカルバートの
製造方法を提案するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】このボックスカルバート
の製造法は、ボックスカルバートの頂版上面位置および
底版上面位置が開口した型枠を横向きに配置し、この型
枠内に膨張性コンクリートを充填し、コンクリートが底
版上面の開口面に達した時点でコンクリートの充填を一
旦中断して、透水・透気性のフィルター層が内面に取付
けてある膨張圧拘束用型枠板を該開口面に配設した後、
コンクリートの充填を再開し、充填完了後、頂版上面の
開口面に前記と同じ構成の膨張圧拘束用型枠板を配設し
てなり、コンクリートの膨張圧を型枠内に拘束するとと
もに、フィルター層を透過した余剰水および混入ガスを
型枠外に排出させることを特徴とする。
の製造法は、ボックスカルバートの頂版上面位置および
底版上面位置が開口した型枠を横向きに配置し、この型
枠内に膨張性コンクリートを充填し、コンクリートが底
版上面の開口面に達した時点でコンクリートの充填を一
旦中断して、透水・透気性のフィルター層が内面に取付
けてある膨張圧拘束用型枠板を該開口面に配設した後、
コンクリートの充填を再開し、充填完了後、頂版上面の
開口面に前記と同じ構成の膨張圧拘束用型枠板を配設し
てなり、コンクリートの膨張圧を型枠内に拘束するとと
もに、フィルター層を透過した余剰水および混入ガスを
型枠外に排出させることを特徴とする。
【0007】
【実施例】以下、実施例を図面を用い説明する。この製
造方法は、図2(a)(b)に示す従来の平打ち用の型枠1を
用いる。即ち、側板2、底板3および端面版4からな
り、上面及び両端面側が開口した直方体形の外枠5と、
下面が開口した断面略コ形の内枠6からなる型枠1を用
いる。この型枠1を横向きに配置して、外枠5の開口し
た上面から膨張性コンクリート8を投入し、内外枠6,
5間にコンクリート8を充填していく。膨張性コンクリ
ート8の表面が底版上面の開口面7aに達するまで充填
が進んだした時点で膨張性コンクリート8の充填を一旦
中断する。開口面7aのコンクリート8の表面を荒仕上
げした後、図1(a) のように、内面に透水、透気性のフ
ィルター層9が取付けてある膨張圧拘束用の型枠板10
で開口面7aを封鎖する。膨張性コンクリート8の充填
を再開し、頂版上面の開口面7b、即ち、頂版仕上げ面
までコンクリートを打込む。
造方法は、図2(a)(b)に示す従来の平打ち用の型枠1を
用いる。即ち、側板2、底板3および端面版4からな
り、上面及び両端面側が開口した直方体形の外枠5と、
下面が開口した断面略コ形の内枠6からなる型枠1を用
いる。この型枠1を横向きに配置して、外枠5の開口し
た上面から膨張性コンクリート8を投入し、内外枠6,
5間にコンクリート8を充填していく。膨張性コンクリ
ート8の表面が底版上面の開口面7aに達するまで充填
が進んだした時点で膨張性コンクリート8の充填を一旦
中断する。開口面7aのコンクリート8の表面を荒仕上
げした後、図1(a) のように、内面に透水、透気性のフ
ィルター層9が取付けてある膨張圧拘束用の型枠板10
で開口面7aを封鎖する。膨張性コンクリート8の充填
を再開し、頂版上面の開口面7b、即ち、頂版仕上げ面
までコンクリートを打込む。
【0008】開口面7bのコンクリート8面を荒仕上げ
した後、図1(a) のように、内面に透水、透気性のフィ
ルター層9が取付けてある膨張圧拘束用の型枠板10を
配設して開口面7bを覆い、型枠内をコンクリートに対
し閉鎖状態とする。
した後、図1(a) のように、内面に透水、透気性のフィ
ルター層9が取付けてある膨張圧拘束用の型枠板10を
配設して開口面7bを覆い、型枠内をコンクリートに対
し閉鎖状態とする。
【0009】フィルター層9および型枠板10は、例え
ば図1(b) のごとくである。フィルター層9はコンクリ
ート組成物中のセメントその他固形成分が実質的に透過
せず、コンクリート中に混入した気泡、あるいは余剰水
が透過できる層であり、合成繊維の織布、不織布あるい
は合成樹脂の微多孔質シートなどからなる。また、これ
らのフィルター層に孔あき凹凸シートやネット類を重ね
合せ排水、排気性の向上を図ることもできる。型枠板1
0には多数の小透孔11が穿設してあり、フィルター層
9を透過したコンクリート中のガスあるいは余剰水が型
枠外に排出できる構造となしてある。
ば図1(b) のごとくである。フィルター層9はコンクリ
ート組成物中のセメントその他固形成分が実質的に透過
せず、コンクリート中に混入した気泡、あるいは余剰水
が透過できる層であり、合成繊維の織布、不織布あるい
は合成樹脂の微多孔質シートなどからなる。また、これ
らのフィルター層に孔あき凹凸シートやネット類を重ね
合せ排水、排気性の向上を図ることもできる。型枠板1
0には多数の小透孔11が穿設してあり、フィルター層
9を透過したコンクリート中のガスあるいは余剰水が型
枠外に排出できる構造となしてある。
【0010】従って、開口面7a、7bを型枠板10で
封鎖した型枠1内のコンクリート8の膨張圧は型枠内に
拘束されて、圧縮のプレストレスに能率よく転換でき
る。補強筋を配筋しておけば、コンクリートと強固に固
着して補強筋には引張力、コンクリートにはそれに見合
った圧縮力を導入できる。型枠板10の内面にはフィル
ター層9があり、コンクリートに混入したガス、あるい
は余剰水はこの層を透過して排出されるので、気泡の除
去、および水セメント比の低減を図ることができる。こ
のため脱型し、フィルター層および型枠板を外した後の
コンクリート部材の頂版、底版の仕上げ面はそのままで
気泡の跡がなく、平滑、緻密であり、最終仕上げをする
必要がない。また、型枠を横向きにした平打ちであるの
でコンクリートの打込み性がよく、作業能率の向上を達
成できる。
封鎖した型枠1内のコンクリート8の膨張圧は型枠内に
拘束されて、圧縮のプレストレスに能率よく転換でき
る。補強筋を配筋しておけば、コンクリートと強固に固
着して補強筋には引張力、コンクリートにはそれに見合
った圧縮力を導入できる。型枠板10の内面にはフィル
ター層9があり、コンクリートに混入したガス、あるい
は余剰水はこの層を透過して排出されるので、気泡の除
去、および水セメント比の低減を図ることができる。こ
のため脱型し、フィルター層および型枠板を外した後の
コンクリート部材の頂版、底版の仕上げ面はそのままで
気泡の跡がなく、平滑、緻密であり、最終仕上げをする
必要がない。また、型枠を横向きにした平打ちであるの
でコンクリートの打込み性がよく、作業能率の向上を達
成できる。
【0011】
【発明の効果】この発明は以上の通りであり、この製造
法によると膨張性コンクリートの膨張圧を、横向きの型
枠内に拘束して能率よくプレストレスに転換することが
でき、同時に混入ガスあるいは余剰水を排出して高強
度、高品質のボックスカルバートを能率よく製造でき
る。就中、断面積が小さく、長さが長いボックスカルバ
ートの製造能率を著しく高めることができる。
法によると膨張性コンクリートの膨張圧を、横向きの型
枠内に拘束して能率よくプレストレスに転換することが
でき、同時に混入ガスあるいは余剰水を排出して高強
度、高品質のボックスカルバートを能率よく製造でき
る。就中、断面積が小さく、長さが長いボックスカルバ
ートの製造能率を著しく高めることができる。
【図1】(a)(b)は、実施例の製造方法を説明する型枠の
断面図及びフィルター材を取付けた型枠板の拡大断面図
である。
断面図及びフィルター材を取付けた型枠板の拡大断面図
である。
【図2】(a)(b)は、従来の製造方法を説明する型枠の断
面図及び側面の断面図である。
面図及び側面の断面図である。
1…型枠、2…側板、3…底板、4…端面板、5…外
枠、6…内枠、7…開口面、7a…開口面、7b…開口
面、8…コンクリート、9…透水・透気性のフィルター
層、10…膨張圧拘束用の型枠板、11…小透孔。
枠、6…内枠、7…開口面、7a…開口面、7b…開口
面、8…コンクリート、9…透水・透気性のフィルター
層、10…膨張圧拘束用の型枠板、11…小透孔。
Claims (1)
- 【請求項1】 ボックスカルバートの頂版上面位置およ
び底版上面位置が開口した型枠を横向きに配置し、この
型枠内に膨張性コンクリートを充填し、コンクリートが
底版上面の開口面に達した時点でコンクリートの充填を
一旦中断して、透水・透気性のフィルター層が内面に取
付けてある膨張圧拘束用型枠板を該開口面に配設した
後、コンクリートの充填を再開し、充填完了後、頂版上
面の開口面に前記と同じ構成の膨張圧拘束用型枠板を配
設してなり、コンクリートの膨張圧を型枠内に拘束する
とともに、フィルター層を透過した余剰水および混入ガ
スを型枠外に排出させることを特徴とするボックスカル
バートの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1221992A JP2843190B2 (ja) | 1992-01-27 | 1992-01-27 | ボックスカルバートの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1221992A JP2843190B2 (ja) | 1992-01-27 | 1992-01-27 | ボックスカルバートの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05200725A JPH05200725A (ja) | 1993-08-10 |
JP2843190B2 true JP2843190B2 (ja) | 1999-01-06 |
Family
ID=11799271
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1221992A Expired - Fee Related JP2843190B2 (ja) | 1992-01-27 | 1992-01-27 | ボックスカルバートの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2843190B2 (ja) |
-
1992
- 1992-01-27 JP JP1221992A patent/JP2843190B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05200725A (ja) | 1993-08-10 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |