JP2841930B2 - 湯水混合制御装置 - Google Patents

湯水混合制御装置

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JP2841930B2 JP15849991A JP15849991A JP2841930B2 JP 2841930 B2 JP2841930 B2 JP 2841930B2 JP 15849991 A JP15849991 A JP 15849991A JP 15849991 A JP15849991 A JP 15849991A JP 2841930 B2 JP2841930 B2 JP 2841930B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は湯と水の混合比率を調整
し最適な混合湯温を得る湯水混合制御装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来この種の湯水混合装置は図10に示
すようなものがあった(例えば、特開平1−31227
9号公報)。図10において、1は湯流路、2は水流路
であり、各流路に関連して自動調圧弁3が設けられてい
る。自動調圧弁3は、湯流路1の1次圧力PH1を減圧
する湯側弁体4、湯側弁座5と、水流路2の1次圧力P
C1を減圧する水側弁体6、水側弁座7と、湯側弁体4
と水側弁体6を連結する弁軸8と、湯と水の減圧後の1
次圧PH1,PC1の圧力差で動作するピストン9とで
構成されておる。そして、湯または水の圧力が急変して
もその圧力で自動調圧弁3が移動し、湯と水の2次圧P
H2とPC2とが常に等しく保たれるように作用する。
さらに弁軸8にバイアス手段10が設けられ、バイアス
手段10は弁軸8の端部に結合され、ボビン11とその
ボビン11上に巻回され絶縁されたコイル12およびコ
イル12をはさむように設けられた永久磁石13を有
し、前記コイル12は可撓部14を介して制御手段18
に接続されている。
【0003】制御手段18からコイル12に電流を流す
と、その電流は永久磁石13によって発生している磁界
を横切るのでフレミングの法則によって弁軸8にバイア
ス力が付与される。このためバイアス力の分だけ自動調
圧点がずれ、例えば湯と水の2次圧PH2とPC2とが
2:1の点で常に調圧されるようになり、結果的に出湯
温度が高くなる。このようにコイル12への電流を変化
することにより混合湯温を変える。制御手段18はコイ
ル12に電流を流す際に微小交流信号を重畳している。
これはバイアス手段10の磁気回路のヒステリシス特性
や駆動開始時の摺動抵抗を軽減するためである。19は
湯と水の混合部であり、混合後は流量調節開閉弁20を
介して出湯されるが、その温度は混合湯温検出手段(例
えばサーミスタ)15によって、またその流量は流量検
出手段16によって検出され、設定手段17の値に一致
させるべく制御手段18がバイアス手段10と流量調節
開閉弁駆動手段21を付勢し温度調節を行なう。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな構成では、流量調節開閉弁20を閉止していくと混
合部19の圧力が変化し自動調圧弁のバランスがくずれ
出湯温度が大幅に変化してしまう。このまま停止してし
まうと次に出湯する際は混合部付近に残留している温度
が大幅に変化している湯が出湯してしまい不快であっ
た。またこれを防ぐため出湯を停止するまで混合湯温を
制御すると自動調圧弁は停止直前の微小流量でのバラン
ス点に移動しているため、このままの状態で再度出湯を
開始すると急に流量が増大し自動調圧弁のバランス点を
調節するための制御手段18からコイル12に流す電流
の調節が間に合わない。そのため大流量で温度の定まっ
ていない混合湯が大量に出湯することがあり危険であっ
た。
【0005】本発明はかかる従来の課題を解消するもの
で出湯を開始する時は混合弁駆動手段の駆動量を前回停
止処理を行なう前の駆動量に戻してから出湯を開始し出
湯直後の混合湯温の安定を図ることを第1の目的とす
る。
【0006】さらに、本発明の第2の目的は流路遅れや
混合湯温検出手段の検出遅れ等のむだ時間を考慮して出
湯を開始する時は混合弁駆動手段の駆動量を前回停止処
理を行なう前の駆動量に戻し、かつ一定時間経過するま
でこの駆動量を維持し安定な混合湯を得ることにある。
【0007】また本発明の第3の目的は出湯開始直後は
対流等を生じていて混合部の温度が一様でなく、かつ流
速が急激に変化する等不安定な状態であり混合弁のハン
チング等を防ぐため出湯を開始する時は混合弁駆動手段
の駆動量を前回停止処理を行なう前の駆動量に戻してか
ら混合湯温があらかじめ定めた値になるまでこの駆動量
を維持し安定な混合湯を得ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の湯水混合制御装置は、湯流路および水流路
と、前記湯流路および前記水流路の流量を調節する混合
弁と、前記混合弁を駆動する混合弁駆動手段と、混合湯
温を検出する混合湯温検出手段と、混合湯温を設定する
設定手段と、流量調節開閉弁と、前記流量調節開閉弁を
駆動する流量調節開閉弁駆動手段と、前記流量調節開閉
弁の開閉を選択する開閉信号発生手段と、前記混合弁駆
動手段と前記流量調節開閉弁駆動手段に各々駆動信号を
出力する制御手段とからなり、前記制御手段は前記開閉
信号発生手段より出湯停止(流量調節開閉弁を閉止:流
量を0)信号入力時の前記混合弁駆動手段の駆動信号を
記憶する記憶手段を設け出湯停止時は前記混合湯温検出
手段と前記設定手段の温度偏差に応じた駆動量を調節し
前記開閉信号発生手段から出湯開始信号の入力時には前
記記憶手段に記憶した前回停止時の駆動信号を混合弁駆
動手段に出力する混合弁制御手段を有する構成としたも
のである。
【0009】また第2の目的を達成するために本発明の
湯水混合制御装置は、制御手段に前記開閉信号発生手段
より出湯停止信号入力時の前記混合弁駆動手段の駆動信
号を記憶する記憶手段を設け出湯停止時は前記混合湯温
検出手段と前記設定手段の温度偏差に応じた駆動量を調
節し前記開閉信号発生手段から出湯開始信号の入力時に
は前記記憶手段に記憶した前回停止時の駆動信号を一定
時間混合弁駆動手段に出力する混合弁駆動手段に出力す
る混合弁制御手段を有する構成としたものである。
【0010】さらに第3の目的を達成するために、本発
明の湯水混合制御装置は、制御手段に前記開閉信号発生
手段より出湯停止信号入力時の前記混合弁駆動手段の駆
動信号を記憶する記憶手段を設け出湯停止時は前記混合
湯温検出手段と前記設定手段の温度偏差に応じた駆動量
を調節し前記開閉信号発生手段から出湯開始信号の入力
時には混合湯温検出手段の温度信号があらかじめ定めた
値になるまで前記記憶手段に記憶した前回停止時の駆動
信号を一定時間混合弁駆動手段に出力する混合弁駆動手
段を有する構成としたものである。
【0011】
【作用】本発明は、上記した構成により、出湯停止を始
める前の混合弁駆動手段の駆動量を記憶しておき出湯開
始時に前回停止する前に記憶した駆動量で混合弁を付勢
し出湯後の流量に対応するバイアス点になるようにして
から流量調節開閉弁を開き出湯を開始し出湯直後の大幅
な温度変動を防ぐものである。また出湯開始時に前回停
止する前に記憶した駆動量で混合弁を付勢し出湯後の流
量に対応するバイアス点になるようにしてから流量調節
開閉弁を開き出湯を開始した後一定時間混合弁の駆動量
を保持し出湯直後の混合湯温検出手段の検出遅れ等を考
慮するものである。さらに出湯開始時に前回停止する前
に記憶した駆動量で混合弁を付勢し出湯後の流量に対応
するバイアス点になるようにしてから流量調節開閉弁を
開き出湯を開始した後混合部の温度があらかじめ定めた
値になるまで混合弁の駆動量を保持し出湯直後の流れの
乱れ等によるハンチング発生をおさえるものである。
【0012】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面を用いて説明す
る。図1は湯水混合制御装置の断面図で、従来例の図1
0と同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略し
ている。22は付勢手段で、自動調圧弁3と付勢手段2
2で混合弁23を形成する。24は前記付勢手段22の
力と対向して可変バイアス力を混合弁23に付与する混
合弁駆動手段である。混合弁駆動手段24は、磁性体か
らなる第1のプランジャ25と、前記第1のプランジャ
25の周りに防水および絶縁された第1のコイル26を
有し、前記第1のコイル26は制御手段18に接続され
ている。混合湯温は混合湯温検出手段15によって検出
する。
【0013】流量は混合部19より下流において流量調
節開閉弁20により調節する。流量調節開閉弁20は弁
きょう体27と、この弁きょう体内に流量を調節する円
錐状の流量制御弁体28とそれに対応する弁座29を設
けている。流量制御弁体28と流体の1次圧(混合不9
の圧力)とバランスをとるため、可撓性受圧体としての
溝付ダイヤフラム30を流量制御弁体28と弁きょう体
27の間に連結しており、さらに溝30aを深くして、
流量制御弁体28のリフト量にかかわらず、有効受圧面
積が前記弁座29の口径と常に等しくなるように構成し
ている。ダイヤフラム30で1次側と完全に仕切られた
背圧室31と前記流量制御弁体28の2次側とは、連通
孔32により連通している。流量制御弁体28は、付勢
手段33としてのスプリング34により、弁座29に当
接する方向に付勢されている。また、第2のコイル35
と、一方の端面を密閉したパイプ36があり、第2のコ
イル35への通電量により駆動される第2のプランジャ
37がパイプ36内を摺動する。第2のプランジャ37
はシャフト38を介して流量制御弁体28と連動する構
成となっている。第2のコイル35、パイプ36および
第2のプランジャ37で流量調節開閉弁駆動手段21を
形成している。
【0014】上記構成において、制御手段18は第2の
コイル35への通電量を制御することにより流量を調節
するもので、流量を0(停止)にするには、制御手段1
8は第2のコイル35への通電を切ることで、スプリン
グ34により付勢された流量制御弁体28は弁座29に
当接し、流体は流れなくなる。第2のコイル35に通電
すると、第2のプランジャ37を吸引あるいは押しだ
し、スプリング34の付勢力に対抗して、流量制御弁体
28をリフトさせ、流体(混合湯)が流れ始める。つま
り、制御手段18は第2のコイル35への通電量を変え
ることにより、流量制御弁体28を任意のリフト量に調
節し、流量を制御するものである。
【0015】図2は制御手段18の例である。39は混
合湯温検出手段15と設定手段17の信号を入力し混合
弁23の駆動量を演算する混合弁制御手段、40は前記
混合弁制御手段39の信号により混合弁駆動手段(第1
のコイル)26の駆動量を設定する第1の駆動量設定手
段、41は設定手段17の信号を入力し流量調節開閉弁
20の駆動量を演算する流量調節開閉弁制御手段、42
は前記流量調節開閉弁制御手段41の信号により流量調
節開閉弁駆動手段21の駆動量を設定する第2の駆動量
設定手段、43は設定手段17により流量を0にする信
号を入力するとその時点の混合弁制御手段39の値を記
憶する記憶手段、44は流量調節開閉弁20の開閉を選
択する開閉信号発生手段で、通常は開閉スイッチよりな
り、混合弁制御手段39と流量調節開閉弁制御手段41
に接続してある。
【0016】次に本発明の構成の動作を説明する。温度
調節を行なう場合、制御手段18から第1のコイル26
に電流を流すと、磁性体からなる第1のプランジャ25
はフレミングの法則により弁軸8にバイアス力を付与す
る。このバイアス力と付勢手段22の付勢力がつりあっ
たところで自動調圧弁3はバランスする。したがって、
第1のコイル26に流す電流を変化することにより自動
調圧弁3のバランス点を移動することができる。例え
ば、電流の小さい場合は付勢手段22の力の方が強いた
め湯側弁体4より水側弁体6の方が大きく開き、出湯温
度が低くなる。電流を大きくすると付勢手段22の力に
対向してプランジャ25を押し出すことにより湯側弁体
4が開きだし結果的に出湯温度が高くなる。
【0017】このようにして、制御手段18は混合湯温
検出手段15の信号と設定手段17の信号を入力するこ
とにより出湯温度が設定温度になるように混合弁制御手
段39、第1の駆動量設定手段40により、第1のコイ
ル26に流す電流を可変し混合弁23を調節する。
【0018】通常の出湯を行っている場合は以上のよう
な方法で問題は生じないが、開閉信号発生手段44によ
り出湯を停止する場合は流量調節開閉弁20を閉止して
いくと混合部19の圧力が変化し混合弁23のバランス
がくずれていく。その場合、混合弁23の制御ゲインが
通常(出湯時)と同じであれば圧力バランスのずれに対
して混合弁23による動作が追随できず出湯温度が大幅
に変化してしまう。このまま停止してしまうと次に出湯
する際は混合部19付近に残留している温度が大幅に変
化している湯が出湯してしまい不快かつ危険でもあっ
た。また停止するまで出湯温度を制御すると混合弁23
は微小流量でのバランス点に移動しているため再度出湯
を開始すると急に流量が増大し制御手段18から第1の
コイル26に流す電流が急峻に変化できず大流量で温度
の定まっていない混合湯が大量に出湯することがあり危
険であった。
【0019】そこで本発明は上記の現象を防ぐために次
のような手段を講じている。通常の出湯時においてはあ
らかじめ設定された温度(もしくは設定手段17により
設定した温度:以下設定温度Tsとする)に混合湯温検
出手段15により検出した温度が一致するように混合弁
制御手段39は駆動量を設定して第1の駆動量設定手段
40を介して第1のコイル26を流れる電流を調節して
いる。これを図3のフローチャートと図4の出力特性図
を用いて説明する。図3においてステップ100の温度
制御ではまず設定温度と混合湯温検出手段15の信号の
差を求めてこれを偏差E(ステップ101)とする。こ
の偏差Eを用いて制御量f(E)をステップ102で演
算する。ここでf(E)はよく知られているPID制御
やファジイ制御等どれを用いてもよく制御則の種類は固
定しない。停止処理を行なわない場合、混合弁制御手段
39はこのf(E)を用いて第1の駆動量設定手段40
に信号を出し第1のコイル26に流す電流を設定し駆動
を行なう(ステップ103)。この温度制御は一定のサ
ンプリング周期で繰り返し行なっている。
【0020】停止時は開閉信号発生手段44より出湯を
停止する信号を制御手段18が入力すると(図4におけ
る時刻t1)、流量調節開閉弁制御手段41は第2の駆
動量設定手段42を介して第2のコイル35に流れる電
流を下げ流量調節開閉弁20を閉止する。この時、混合
弁制御手段39も開閉信号発生手段44の停止信号を入
力し停止時の温度制御に入る。これをフローチャートを
用いて説明する。図3においてステップ100の温度制
御で停止処理を開閉信号発生手段44からの信号により
判断すると(ステップ104)、この停止処理が1回目
かの判断を行なう。もしステップ105の1回目であれ
ばまだ停止処理に入っていないためこの状態の駆動量f
(E)を記憶手段43に記憶(M)(ステップ106)
する。その後ステップ107の温度偏差を求め、ステッ
プ108の制御量f(E)を演算する。停止処理を行な
う場合、通常の温度制御と異なり混合弁制御手段39は
この制御量f(E)をステップ109で定数倍し、これ
を用いて第1の駆動量設定手段40に信号を出し第1の
コイル26に流す電流を設定し駆動を行なう。出湯を停
止した後、再度出湯を開始する信号を開閉信号発生手段
44から制御手段18へ入力すると(図4時刻t2)混
合弁制御手段39は温度制御においてステップ110の
出湯開始の判断を行い、出湯開始の最初に混合弁駆動手
段24の駆動量を前回停止処理を行なう流量が多量のと
きの駆動量に記憶手段43から値を設定する(ステップ
111)。そして混合弁3に駆動量が伝達されてから流
量調節開閉弁20を開く(図4時刻t3)。通常、制御
手段18はサンプリング制御を行なっているので次のサ
ンプリング時間にはもう出湯開始は終了しているため通
常の温度制御を行なえばよい。
【0021】その結果、出湯する混合湯の温度は設定値
Tsからあまりずれることなく停止まで温度をほぼ維持
しておくことができる(図4)。
【0022】以上の処理を行なわないと図5のようにな
る。処理の説明は図4のフローチャートを用いて行なう
と、まず出湯停止時においてステップ107の温度偏差
を求め、ステップ108の制御量f(E)を演算する。
停止処理を行なう場合、通常の温度制御と異なり混合弁
制御手段39はこのステップ109の制御量f(E)を
定数倍し、これを用いて第1の駆動量設定手段40に信
号を出し第1のコイル26に流す電流を設定し駆動を行
なう。このため駆動量が大きな値になってしまう。ここ
で停止処理に入る前の駆動量は記憶しておかない。出湯
を停止した後、再度出湯を開始する信号を開閉信号発生
手段44から制御手段18へ入力すると(図5の時刻t
2)混合弁制御手段39は温度制御において通常の温度
制御を行なうため停止時の駆動量をそのままにして流量
調節開閉弁20を開く。混合弁23の駆動量ははるかに
小さくてよいので混合湯温は急激に上昇する。この温度
を混合湯温検出手段15が検出して混合弁制御手段39
は設定温度にあわせるよう駆動量を下げる。したがって
出湯温度は出湯開始時に大きなハンチングを生じてしま
う。
【0023】また本発明の他の実施例について図6にし
たがい説明する。なお、上記実施例における図3のフロ
ーチャートと同じ部分には同一符号を付して詳細な説明
を略し異なる部分を中心に説明する。出湯を開始した直
後は混合部19の流速が遅く混合湯温検出手段15の応
答もなまっている。したがって、記憶手段43から値を
設定した後(ステップ111)、すぐに次のサンプリン
グ時間に通常の温度制御を行なえばハンチングを生じて
しまうことがある。この現象を防ぐためには混合湯温検
出手段15の応答速度を加味し出湯を開始した後一定時
間は混合弁23の駆動量を停止処理を行なう前の値で固
定しておく(図6のステップ112、図7のΔT時
間)。そしてあらかじめ設定した時間を経過した後(図
7のt4以後)は通常の温度制御を行なえばよい。これ
により混合湯温検出手段15が安定してから温度制御に
入るため出湯温度がハンチング等を生じることが無く安
全な出湯を開始できる。
【0024】さらに本発明の他の実施例について図8に
したがい説明する。なお、上記実施例における図3のフ
ローチャートと同じ部分には同一符号を付して詳細な説
明を省略し、異なる部分を中心に説明する。出湯を開始
した直後は混合部19の温度は対流等を生じてムラがで
ている可能性がある。したがって記憶手段43から値
(駆動量)を設定した後(ステップ111)すぐに次の
サンプリング時間に通常の温度制御を行なえばハンチン
グを生じてしまうことがある。この現象を防ぐためには
出湯を開始した後、混合湯温検出手段15の信号があら
かじめ定めた値になるまで混合弁23の駆動量を停止処
理を行なう前の値で固定しておく。たとえば図9におい
て混合弁制御手段39であらかじめ定めた値がxとする
と混合湯温検出手段15の検出した値がこのxになった
後(t5以後)に通常の温度制御にもどる。この実施例
ではxをあらかじめ定めていたが図8のステップ113
のように温度偏差に応じて通常の制御に戻る時期を判断
してもよい。
【0025】これにより混合部19の温度検出が安定し
てから温度制御に入るため出湯温度がハンチング等を生
じることが無く安全な出湯を開始できる。
【0026】
【発明の効果】以上のように本発明の湯水混合制御装置
によれば、開閉信号発生手段より出湯停止信号入力時の
混合弁駆動手段の駆動量を記憶手段に記憶しておき、
湯開始時に前回出湯停止する前に記憶手段に記憶してあ
停止する前の駆動量で混合弁を付勢し出湯後の流量に
対応するバイアス点になるようにしてから流量調節開閉
弁を開くため、出湯開始直後の大幅な温度変動を防ぐこ
とができ安全な混合湯温の供給を可能にする。
【0027】特に、流量調節開閉弁が開く前に開閉信号
発生手段の信号により混合弁の駆動量を前回出湯停止す
る前に記憶手段に記憶してある値に設定されているため
流量スイッチ等を用いてすでに混合湯が流れだしてから
間接的に流量調節開閉弁が開いたことを検出し前回の駆
動量を設定するのに比べ温度変動ははるかに小さくする
ことが可能となり安全な出湯開始を実現することができ
る。
【0028】また、出湯開始時に前回出湯停止する前に
記憶手段に記憶してある駆動量で混合弁を付勢し出湯後
の流量に対応するバイアス点になるようにしてから流量
調節開閉弁を開き、出湯を開始した後一定時間混合弁の
駆動量を保持するものであるから、出湯直後の混合湯温
検出手段の検出遅れ等を考慮しハンチングの発生を未然
に防ぐことができ安全な出湯開始を可能にする。
【0029】さらに、出湯開始時に前回出湯停止する前
に記憶手段に記憶してある駆動量で混合弁を付勢し出湯
後の流量に対応するバイアス点になるようにしてから流
量調節開閉弁を開き、出湯を開始した後混合部の温度が
あらかじめ定めた値になるまで混合弁の駆動量を保持し
てから通常の温度制御に移行するものであるから、出湯
停止中に混合部が対流等を生じて温度が一様でなく、か
つ流速が急激に変化する等不安定な状態でも混合弁を
用意に駆動することなく不安定な制御によるハンチング
等を防ぐことができる。
【0030】したがって流量の停止・出湯をひんぱんに
行うシャワー等に用いても不快な温度を感じることが無
く、かつ安全な混合湯温の供給を可能とするため安心し
て器具を使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の湯水混合制御装置の一実施例を示す断
面図
【図2】同湯水混合制御装置の制御ブロック図
【図3】同制御ブロックのフローチャート
【図4】本発明の出湯時における出力特性図
【図5】従来の出湯時における出力特性図
【図6】本発明装置の第2の実施例の制御ブロックのフ
ローチャート
【図7】本発明装置の第2の実施例の出湯時における出
力特性図
【図8】本発明装置の第3の実施例の制御ブロックのフ
ローチャート
【図9】本発明装置の第3の実施例の出湯時における出
力特性図
【図10】従来の湯水混合制御装置の断面図
【符号の説明】
1 湯流路 2 水流路 3 自動調圧弁(混合弁) 15 混合湯温検出手段 17 設定手段 18 制御手段 19 混合部 20 流量調節開閉弁 21 流量調節開閉弁駆動手段 24 混合弁駆動手段 44 開閉信号発生手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 城戸内 康夫 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−153425(JP,A) 特開 平1−312279(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G05D 23/00 - 23/32

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 湯流路および水流路と、前記湯流路およ
    び前記水流路の流量を調節する混合弁と、前記混合弁を
    駆動する混合弁駆動手段と、混合湯温を検出する混合湯
    温検出手段と、混合湯温を設定する設定手段と、流量調
    節開閉弁と、前記流量調節開閉弁を駆動する流量調節開
    閉弁駆動手段と、前記流量調節開閉弁の開閉を選択する
    開閉信号発生手段と、前記混合弁駆動手段と前記流量調
    節開閉弁駆動手段に各々駆動信号を出力する制御手段と
    からなり、前記制御手段は前記開閉信号発生手段より
    湯停止信号入力時の前記混合弁駆動手段の駆動信号を記
    憶する記憶手段を設け出湯停止時は前記混合湯温検出手
    段と前記設定手段の温度偏差に応じた駆動量を調節し前
    記開閉信号発生手段から出湯開始信号の入力時には前記
    記憶手段に記憶した前回停止時の駆動信号を混合弁駆動
    手段に出力する混合弁制御手段を有する湯水混合制御装
    置。
  2. 【請求項2】 制御手段は前記開閉信号発生手段より出
    湯停止信号入力時の前記混合弁駆動手段の駆動信号を記
    憶する記憶手段を設け、出湯停止時は前記混合湯温検出
    手段と前記設定手段の温度偏差に応じた駆動量を調節し
    前記開閉信号発生手段から出湯開始信号の入力時には前
    記記憶手段に記憶した前回停止時の駆動信号を一定時間
    混合弁駆動手段に出力する混合弁駆動手段に出力する混
    合弁制御手段を有する請求項1記載の湯水混合制御装
    置。
  3. 【請求項3】 制御手段は前記開閉信号発生手段より出
    湯停止信号入力時の前記混合弁駆動手段の駆動信号を記
    憶する記憶手段を設け、出湯停止時は前記混合湯温検出
    手段と前記設定手段の温度偏差に応じた駆動量を調節し
    前記開閉信号発生手段から出湯開始信号の入力時には混
    合湯温検出手段の温度信号があらかじめ定めた値になる
    まで前記記憶手段に記憶した前回停止時の駆動信号を一
    定時間混合弁駆動手段に出力する混合弁駆動手段を有す
    る請求項1記載の湯水混合制御装置。
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