JP2841515B2 - 音響認識装置 - Google Patents

音響認識装置

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JP2841515B2
JP2841515B2 JP1206035A JP20603589A JP2841515B2 JP 2841515 B2 JP2841515 B2 JP 2841515B2 JP 1206035 A JP1206035 A JP 1206035A JP 20603589 A JP20603589 A JP 20603589A JP 2841515 B2 JP2841515 B2 JP 2841515B2
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雅之 高見
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、周囲音の中から、特別な音を認識する音響
認識装置に関する。特に自動車等に載置され、車外音の
中から、踏切や緊急自動車等の各種警報音の種類及び到
来方向を認識してドライバー等に知らせることにより、
安全運転を支援するための装置に利用される。
【従来技術】
従来、2個のマイクロホンの入力音から直接相互相関
の値を算出し、マイクロホン間の時間差を求めて移動音
源の移動方向を認識する装置が知られている。
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来装置においては、不規則雑音ではない
他の音(以下「規則雑音」という)が入力されると、そ
の部分でも相互相関の値が高くなり、この影響で真の信
号の相互相関の値が低くなるため認識対象音の方向が誤
認識される可能性があった。更に、複数の認識対象音が
同時に鳴っている場合は、それぞれの音の到来方向を別
々に求めることはできなかった。又、自動車を取り巻く
周囲音としては、自車の走行音や他車の通過音等の規則
雑音が多く、複数の認識対象音が同時に聞こえることも
あり、各種警報音の到来方向を認識するのは困難であっ
た。 本発明は、上記の課題を解決するために成されたもの
であり、その目的とするところは、不規則雑音以外に多
くの規則雑音が存在する周囲音から各種警報音の種類の
到来方向を認識し、更に、複数の警報音が同時に鳴った
場合、それぞれの警報音の到来方向を別々に認識するこ
とが可能な音響認識装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための発明の構成は、第1図にそ
の概念を示したように、複数の音響電気変換器、周波数
分析手段、種類識別手段、時間差演算手段及び方向識別
手段とから成る。 上記構成手段はハードウェア又はソフトウェアで構成
される手段により達成され、周波数分析手段は、マイク
ロホン等の複数の音響電気変換器から出力される時間を
変数とする音響信号の各時刻での周波数特性を求める手
段である。具体的には、帯域可変の通過帯域の急峻なデ
ィジタルバンドパスフィルタを用いて周波数をスキャン
しながら、周波数成分を求めたり、音響信号をフーリエ
変換するフーリエ変換器を用いることができる。又、ア
ナログフィルタで構成し、整流・平滑回路を介した後に
A/D変換しても良く、専用のディジタル回路を用いても
構成できる。更に、FFT等の他の演算で置き換えること
もできる。 種類識別手段は、周波数分析手段により求められた音
響信号の周波数特性に基づき、周囲音の種類を識別する
手段である。この具体的手段としては、音声認識の手法
として広く使われているDP(dynamic programming)マ
ッチング(法)等を用いて構成できる。 時間差演算手段は、種類識別手段により識別された周
囲音に対応する周波数特性の時間変化データを各音響信
号の周波数特性の時間変化データから抽出し、この抽出
されたデータの相関から複数の音響電気変換器が種類識
別手段により識別された周囲音を検出した時間差を算出
する手段である。 方向識別手段は、時間差演算手段により算出された時
間差に基づき、種類識別手段により識別された周囲音の
到来方向を識別する手段である。
【作用】
周囲音は複数の音響電気変換器により電気信号である
音響信号にそれぞれ変換され、その音響信号は周波数分
析手段に入力し、その周波数分析手段により各時刻での
周波数特性が求められる。その求められた周波数特性に
基づき、種類識別手段により複数の音響電気変換器がそ
れぞれ出力する音響信号の少なくとも1つ以上から周囲
音の種類が識別される。その識別された周囲音は、時間
差演算手段に入力し、その時間差演算手段により種類識
別手段において識別された周囲音に対応する周波数特性
の時間変化データを各音響信号の周波数特性の時間変化
データから抽出し、この抽出されたデータの相関から複
数の音響電気変換器が識別された周囲音を検出した時間
差が算出される。その算出された時間差に基づき、方向
識別手段により種類識別手段により識別された周囲音の
到来方向が識別される。
【実施例】
以下、本発明を具体的な実施例に基づいて説明する。 第2図は、実施例装置の構成を示した構成図である。 車両用警報装置1は、車両外部の音を収音する2個の
マイクロホン11,12からの音響信号を所定時間サンプリ
ングして記憶する音響信号入力部2と、そのサンプリン
グされた音響信号を分析するために所定の演算処理を高
速で行う高速演算処理部4と、音響信号入力部2でサン
プリングされた音響信号を高速演算処理部4に入力して
所定の演算処理を実行させると共にその演算結果に基づ
きマイクロホン11,12により収音された外部音から緊急
自動車や踏切の遮断機等の種々の警報音の種類と方向を
識別し、その識別結果を表す識別信号を出力する警報音
識別部3と、警報音識別部3からの識別信号に応じて車
両室内に設けられた警報器52に制御信号を出力し、車両
運転者に各種警報音の識別結果を報知する出力部51と、
警報音識別部3の識別結果を車両制御装置62に送信し、
その識別結果に応じた車両制御を実行させる送信部61と
から構成されている。 ここで、音響信号入力部2においては、先ず、マイク
ロホン11,12からの音響信号がそれぞれの前処理回路21,
22に入力され、前処理回路21,22を通過した音響信号が
順次A/Dコンバータ23でA/D変換される。前処理回路21,2
2は、A/Dコンバータ23でA/D変換を良好に実行できるよ
うに音響信号を処理するための回路で、音響信号を増幅
する増幅器、アンチ・エイリアシング・フィルタ、サン
プルホールド回路等が備えられている。上記前処理回路
21,22のサンプルホールド回路、A/Dコンバータ23及びス
イッチ回路24はコントロール回路27により制御され、所
定のサンプリング周期で自動的に全チャンネル同時に音
響信号をサンプルホールドし、次のサンプリング時刻ま
でに順次A/D変換し、その結果であるA/D変換データをRA
Ma25またはRAMb26に格納する。コントロール回路27は、
先ず、A/Dコンバータ23の出力をスイッチ回路24を介し
てRAMa25に接続し、A/D変換データをRAMa25に順次格納
させ、その後、RAMa25の記憶領域が一杯になった時点で
警報音識別部3のCPU31にその旨を表す格納信号を出力
し、それと同時にスイッチ回路24を切り替え、A/Dコン
バータ23の出力をRAMb26に接続し、その後、A/D変換デ
ータをRAMb26に順次格納させる、といった手順で、A/D
コンバータ23によるA/D変換結果を、RAMa25,RAMb26に交
互に記憶させる。 これによって、A/Dコンバータ23の動作を停止するこ
となく警報音識別部3側でA/D変換データを読み取るこ
とができるようになる。 尚、スイッチ回路24は実際にはTTLやCMOSのロジック
回路で構成されている。 次に、警報音識別部3は、CPU31、ROM32及びRAM33に
より構成され。ROM32に格納された後述の制御プログラ
ムにそって後述の警報音認識処理を実行する。 尚、警報音認識処理は、コントロール回路27を介して
前処理回路21,22、A/Dコンバータ23及びスイッチ回路24
の制御を行うと共にRAMa25又はRAMb26に格納されたA/D
変換データを各マイクロホン11,12からのデータ毎に高
速演算処理部4に出力して所定の演算処理を実行させ、
その演算結果に基づき、マイクロホン11,12により収音
された外部音の中からの緊急自動車の警報音、横断歩道
の警報音、踏切における遮断機からの警報音、他の自動
車からの警報音(即ち、クラクション音)等を識別し、
何らかの警報音が認識された場合は、その方向を識別す
る処理である。又、この処理を実行するため、ROM32内
には上記識別すべ種々の警報音を周波数分析して得られ
る周波数特性のピークの時間的変化に伴う特性形状から
抽出された基準特徴量が予め記憶されている。 次に、高速演算処理部4は、警報音識別部3からの入
力データに基づき、音響信号入力部2を介して入力され
た音響信号を高速で処理して音響信号の各時刻での周波
数を得るためのもので、大量の数値演算を高速に処理す
るためのDSP(ディジタル・シグナル・プロセッサ)42,
警報音識別部3からの入力データや演算処理後のデータ
を記憶するためのRAM41、高速演算実行のための制御プ
ログラムが予め記憶されたROM43、及び警報音識別部3
からの演算指令に応じてDSP42の動作の実行或いは停止
を制御するコントロール回路44により構成されている。 このため、警報音識別部3のCPU31は、コントロール
回路44によりDSP42の演算処理を停止しておき、処理し
たいデータをRAM41に転送し、その後コントロール回路4
4を介してDSP42の演算処理を実行させることで、所望の
演算処理を必要に応じて実行させることがきる。 次に、出力部51は警報音識別部3による警報音の識別
結果により運転者に警報を発しなければならないときに
警報器52に信号を与えるためのもので、警報器52はスピ
ーカや警報ランプ或いはその他の表示装置等により警報
の有無や種類・方向を運転者に報知する。 又、送信部61は、警報音の認識結果を、当該車両の走
行制御を行う車両制御装置62に転送するためのもので、
車両制御装置62側では、この情報を制御の一入力要素と
して利用する。つまり、例えば、車両制御装置62がエン
ジン制御装置であれば、踏切の遮断機からの警報音が認
識された場合に車両を減速させるとか、或いは、車両制
御装置62がステアリング制御装置であれば、自動走行車
両において緊急車両からの警報音が認識された場合に車
両を路肩に寄せるといった制御を実行させることができ
る。 以上が本実施例装置のハードウェア上の構成である
が、音響電気変換器はマイクロホン11,12で構成され、
周波数分析手段は主構成の高速演算処理部4と高速演算
処理部4に対する入力データの加工と制御を行う副構成
としての音響信号入力部2と警報音識別部3とで構成さ
れ、種類識別手段、演算手段及び方向識別手段は警報音
識別部3で構成される。 次に、車両用警報装置1の作用を、警報音識別部3の
CPU31の処理手順を示したフローチャートである第3
図,第4図及び第5図に基づき、データ処理を図示した
第6図〜第16図の説明図を参照して説明する。 第3図に示した如く、警報音認識処理が開始される
と、先ず、ステップ100でメモリや各種周辺素子のイニ
シャライズを行う初期化の処理を実行し、ステップ102
に移行する。 ステップ102では、音響信号入力部2の動作を開始す
べく、コントロール回路27に駆動信号を出力してA/Dコ
ンバータ23のA/D変換動作をスタートさせる。すると、
前述したように音響信号入力部2においては、各マイク
ロホン11,12を介して入力された音響信号をA/Dコンバー
タ23により所定のサンプリング周期でA/D変換し、そのA
/D変換データをまずRAMa25に順次格納し、RAMa25が一杯
になった時にコントロール回路27からCPU31に格納信号
を出力する。そして、その後のA/Dコンバータ23による
サンプリングデータは、RAMb26に順次格納される。この
ような手順で各マイクロホン11,12からの音響信号は、
バッファメモリとして機能するRAMa25,RAMb26に順次格
納され、RAMa25又はRAMb26が一杯になったところでその
都度CPU31へ格納信号が入力される。そして、この格納
信号に同期して、周波数特性の一定時間内の時間変化特
性が求められる。 このため、続くステップ104では、上記コントロール
回路27からの格納信号が入力されるのを待ち、格納信号
が入力され、RAMa25又はRAMb26が一杯になると、ステッ
プ106に移行し、データ転送としてそのA/D変換データを
RAMA25又はRAMb26から読み込み、各マイクロホン11,12
毎のデータとなるように並べ代えて警報音識別部3のRA
M33に一旦格納する。 そして、ステップ108に移行し、上記格納した各マイ
クロホン11,12毎のA/D変換データに基づき周波数分析処
理を実行する。 この周波数分析処理は第4図に示した如く、先ず、ス
テップ200で、上記RAM33に格納した1つのマイクロホン
のA/D変換データを高速演算処理部4のRAM41に転送し、
続くステップ202でコントロール回路44を介してDSP42の
周波数分析に関するプログラムであるフィルタ処理を起
動する。 すると、DSP42はROM43に記憶されているプログラム手
順に従い、RAM41に格納された一定時間のA/D変換データ
から特定の周波数成分の振幅(パワー)のその一定時間
における時間変化特性を演算するフィルタ処理を実行
し、その処理結果をRAM41の空いている領域に格納し
て、プログラムが終了したことをコントロール回路44を
通してCPU31に知らせる。 このため、続くステップ204では、そのプログラムの
終了信号が入力されるのを待ち、終了信号が入力される
とステップ26に移行し、RAM41からフィルタ処理結果の
1周波数成分の時間変化特性データを読み出し、RAM33
の空領域に格納する。そして、ステップ208に移行し、
予め設定されている全抽出周波数に対してフィルタ処理
が終了したか否かを判定し、終了していなければステッ
プ202に戻り、再びフィルタ処理のプログラムの起動を
行う。 DSP42はフィルタ処理が起動される度に抽出周波数を
少しずつ変更して全周波数範囲について周波数分析処理
を実行する。その結果、同一時間内における各周波数成
分の時間変化特性データがRAM33に格納される。次にス
テップ210に移行して、全てのマイクロホン11,12のA/D
変換データに対し、周波数分析処理が終了したか否かを
判定し、終了していなければステップ200に戻り、上述
と同様の処理が実行される。 以上の処理を全てのマイクロホン11,12のA/D変換デー
タに対して実行し、変換結果を各マイクロホン11,12毎
にRAM33に格納する。そして、ステップ212に移行し、各
マイクロホン11,12毎の周波数分析データの同一時刻・
同一周波数のデータ同士を全て加算し、一つの周波数分
析データを作成する。次にステップ214に移行して、一
定の時間幅での平均値をその時刻での周波数分析データ
とするようにデータの平均化加工を施す。これにより、
データは音の振幅の概形を表すことになる。そして、ス
テップ216で結果をRAM33に格納する。 つまり、例えば、第6図に示したような音響信号が1
つのマイクロホン11から音響信号入力部2に入力される
と、所定周期で一定時間サンプリングされ、DSP42によ
り周波数分析されて、第7図に示したように、一定時間
内での周波数特性の時間変化特性が得られる。 次に、CPU31は第3図のステップ110へ実行を移し、各
マイクロホン11,12毎の周波数分析データを加算したデ
ータからピークの情報を抽出し、第8図の如きデータを
作成する。即ち、ある時刻における周波数特性が第12図
に示した特性とすると、周波数に関して微分演算(実際
には差分演算)を行い、極大値、即に、ピークが周波数
と振幅の組データ(f0,P0),(f2,P2)として抽出され
る。このような処理が各時刻t1,t2,t3,…,tnでの各周波
数特性に関して実行され、結局、第8図に示したような
ピークデータが得られる。 次にステップ112に移行して、第8図のようにして抽
出されたピークの連続性の判定を行う。これは第9図の
ように任意時刻tiの周波数特性におけるピーク周波数f1
が1つ前の時刻ti-1における周波数特性のピーク周波数
fi-1と一定幅で接近している場合には、その抽出ピーク
fiを、連続線Bの延長として群別化する。又、その逆
に、ピーク周波数fiとピーク周波数fi-1が一定幅で接近
していない場合には、そのピークfiを新たな連続線の開
始点として群別化する。このような処理が、各時刻の周
波数特性のピークに関して実行されることにより、抽出
ピークは連続線Bと連続線C等に群別化される。尚、実
際の道路環境においてノイズや遮音物体の通過等によ
り、本来抽出されるべきピークが抽出されない場合があ
る。このような場合、その前後のピーク間に無音状態が
発生し連続音として検出されなくなるため、時間に関す
る連続性の判定を緩和して、一定時間前のピーク周波数
と連続する場合にも連続と判定するようにしても良い。 次に、ステップ114及びステップ116では、群別化され
たピーク群は、時間変化に伴う特性形状の共通の特徴量
毎にブロック化される。そのうち、ステップ114では、
第9図のように連続線Bと連続線C等に群別化されたピ
ークデータの周波数の時間変化に注目し、ブロック分け
を行う。即ち、第10図に示したように、連続線Bのピー
ク列は周波数の時間変化という観点からは、周波数が上
昇しているブロックXと、周波数が下降しているブロッ
クYとに分割することができる。一方、連続線Cのピー
ク列は、全体に周波数が一定であるからそのまま一つの
ブロックZとして判定される。 次に、ステップ116では、振幅の時間変化に注目した
ブロック分割を更に行う。第10図のブロックXは振幅一
定、ブロックYは振幅一定、ブロックZは振幅減衰とし
て判定される。この場合、これ以上のブロック分割は行
われない。尚、第13図に示したような例においては、上
記ステップ114における周波数の時間変化に注目したブ
ロック分割では全体が周波数一定でありひとつのブロッ
クとして判定されるが、このステップ116において振幅
の時間変化に注目しているので、ブロックVとブロック
Wとの2ブロックに分割され、どちらのブロックも振幅
減衰と判定される。 そして、ステップ118に移行し、上述のように分割さ
れた各ブロックX,Y,Zの特徴量が次の形式にてRAM33に記
憶される。 {ブロックの始まり時刻,ブロックの終了時刻,振幅の
時間変化形態,ブロックの始まり周波数,ブロックの終
了周波数,周波数の時間変化形態} 従って、第11図のデータにおいては、具体的に、 X={t0,t1,一定,f0,f1,上昇} Y={t1,t2,一定,f1,f0,下降} Z={t3,t4,下降,f2,f2,一定} となる。 以上のようにして、各マイクロホン11,12から入力さ
れた音の周波数の時間変化と振幅の時間変化に注目した
特徴量がブロック毎に抽出されたことになる。 次のステップ120に移行して、ステップ118で得られた
特徴量の中に、認識対象音の基準特徴量の条件を満たす
ものがあるかどうかを判定する。各認識対象音は上述の
ブロック化と同様に基準特徴量毎に基準ブロックに分割
されている。そして、各認識対象音毎に構成される基準
ブロック名と各基準ブロックの基準特徴量が上述と同様
な形式にて、ROM32内に記憶されている。 例えば、踏切の遮断機の警報音は、2つの基準ブロッ
クα,βに分けられる。そして、各基準ブロックの基準
特徴量は、 α={0,te±Δ1,下降,fj±Δ2,fj±Δ3,一定} β={0+Δ4,tf±Δ5,下降,±Δ6,±Δ7,一定} となる。 尚、実際の踏切の警報音において、基準特徴量αとβ
は、発音体固有の一定の関係で関係付けられているの
で、基準特徴量βは基準特徴量αからの許容偏差で定義
されている。即ち、基準特徴量βに対応する第2音は、
基準特徴量αに対応する第1音に対して、開始時刻が第
1音終了後Δ以内とし、周波数は第1音の周波数に対
して±Δ又は±Δの範囲を許容範囲としている。こ
のように、第1音と第2音の周波数の相対差Δ6
や、周波数と振幅の時間変化形状、第1音と第2音の
発音時間te,trが限定されているため第1音と第2音の
周波数の絶対値fjの許容範囲Δ2は、非常に大きな
値もしくは無限大(つまり周波数の絶対値の限定なし)
にしても、他の音を踏切警報音と誤認識することはな
く、発音体の固体差による周波数のバラツキや、ドップ
ラー効果による周波数のシフトに影響されることなく認
識が可能となる。又、救急車のサイレンの場合も「ピー
ポーピーポー」の「ピー」と「ポー」に相当する2つの
基準ブロックの相対関係を限定すれば、踏切の場合と同
様に認識が可能となる。 上述のように抽出された検出音の特徴量は、次のよう
にして、基準特徴量と比較される。 特徴量と基準特徴量との間で、それぞれ、振幅の時間
変化形態と周波数の時間変化形態とが共に一致するか否
かの判定により、対応する基準特徴量が選別される。そ
して、選別された基準特徴量と特徴量との間で、継続時
間が許容範囲に存在するか否か、周波数変化量が許容範
囲に存在するか否か、開始時の周波数や終了時の周波数
が許容範囲に存在するか否かの判定が行われる。こうし
て、全ての条件を満たす基準特徴量が選別される。 次に、群別化された1つのピーク群が複数のブロック
で構成される時や2つのブロックが接近している時に
は、そのブロック間の関係が基準ブロック間の関係と等
しくなるか否かが判定され、両者の関係が等しくなる時
に、最終的に、基準ブロックで構成される警報音と認識
される。 具体的には、第10図の連続線分Bは、周波数時間と共
に変化する消防自動車のサイレン音、第13図の連続線分
Dは周波数不変で振幅が減衰した2つのブロックが連続
していることから、踏切の遮断機の警報音と認識され
る。 次にステップ122に移行して、ステップ120で何らかの
警報音が認識されたか否かを判定し、警報音が認識され
た場合には、ステップ124に移行し、警報音が認識され
なかった場合には、ステップ104に戻り、音響信号入力
部2からの格納信号に同期して次のサイクルの警報音認
識処理を実行する。 ステップ124では、ステップ120で認識された警報音の
各ブロック毎に時間差を算出する時間差演算処理を実行
する。 この時間差演算処理は第5図に示した如く、先ず、警
報音と識別されたブロックを1つ取り出し、ステップ30
0でそのブロックの時間差が既に算出済か否かを判定
し、まだ算出されていなければステップ302に移行し、
既に算出済であればステップ310に移行する。 ステップ302では、そのブロックの始まり時刻と終了
時刻及び始まり周波数と終了周波数から周波数分析デー
タ中の警報音の範囲を決定し、ステップ106でRAM33に格
納した各マイクロホン11,12の周波数分析データからそ
れぞれのブロックに相当する部分を抽出する。 例えば、第14図に示したように、3つのブロックP,Q,
Rがステップ120で救急車と判定された場合、周波数分析
データの中でそれぞれのブロックが存在する範囲は、 P={t11≦t≦t12,f11≦f≦f12} ={t1−Δ≦t≦t2+Δt,f1−Δ≦f≦f1+Δ
} Q={t21≦t≦t22,f21≦f≦f22} ={t2−Δ≦t≦t3+Δt,f2−Δ≦f≦f2+Δ
} R={t31≦t≦t32,f11≦f≦f12} ={t3−Δ≦t≦t4+Δt,f1−Δ≦f≦f1+Δ
} と、ステップ302で決定され、第15図(a),(b)に
示したような範囲で表される。第15図(a)はマイクロ
ホン11の周波数分析データであり、第15図(b)はマイ
クロホン12の周波数分析データである。 尚、Δtは警報音の種類やブロック毎に異なる値
を使用しても良い。 次にステップ304に移行して、ステップ302で抽出した
それぞれのブロックのデータのマイクロホン11,12間の
相互相関の値を算出し、ステップ306に移行し、その相
互相関の値が最大値をとる時の2個のマイクロホン11,1
2間の遅れ時間である時間差を算出する。 そして、ステップ308では、ステップ306で算出した相
互相関の値の最大値が予め設定しておいた基準値を越え
ているか否かを判定し、基準値以上の場合には、雑音の
影響が少ないと判断して、その時の2個のマイクロホン
11,12間の時間差を上述のブロックの特徴量に追加し、
基準値以下の場合には、雑音の影響が大きいと判断し
て、時間差演算不能の印を上述のブロックの特徴量に追
加する。 例えば、第16図(a)〜(c)は、ステップ302で第1
5図(a),(b)の周波数分析データから抽出したブ
ロックP,Q,Rの相互相関の値をそれぞれ算出した結果で
ある。 相互相関の値の最大値が予め設定しておいた基準値を
越えているブロックPとQは、その時の時間差τP
を2個のマイクロホン11,12間の時間差としてそれぞれ
の特徴量に追加し、相互相関の値を最大値が基準値以下
のブロックRは、時間差演算不能の印を特徴量に追加す
る。 次にステップ310に移行して、上述のステップ120で警
報音と認識されたブロックが他に有れば、そのブロック
の時間差を算出するためステップ300に戻り、警報音と
認識された全てのブロックの時間差を算出するまで上述
の処理を繰り返す。 尚、時間差演算処理における時間差は、警報音の各ブ
ロックの立ち上がりや重心の比較等でも求めることがで
きる。 次に、CPU31は第3図のステップ126へ実行を移し、警
報音と認識された全てのブロックの多数決により、2個
のマイクロホン11,12間の時間差からの到来方向を判定
する。 例えば、車両の前方から警報音が聞こえる時に2個の
マイクロホン11,12間の時間差が正、車両の後方から警
報音が聞こえる時に2個のマイクロホン11,12間の時間
差が負となるように車両用警報装置1を構成すると、第
16図の場合には、ブロックPとQの時間差は正であり、
ブロックRの時間差は演算不能であるので、多数決の結
果、警報音の到来方向は前方と判定される。 次にステップ128に移行して、ステップ120及びステッ
プ126での認識結果に基づき、第2図の出力部51、送信
部61に認識信号を出力して、認識された警報音の種類や
方向を表示したり、音声合成により車室内に発音させた
りする。 このようにして、1サイクルの警報音認識処理が終了
し、ステップ104に戻り、上述と同様に、次の格納信号
に同期して次のサイクルの警報音認識処理が実行され
る。 尚、警報音と同一時刻・同一周波数に雑音等が混入し
ていても、相互相関における基準値を適切に選ぶことに
より、到来方向の識別の際、警報音に対する雑音の影響
を低減することができる。
【発明の効果】
本発明の音響認識装置は、周囲音に対応して複数の音
響電気変換器から出力された音響信号の各時刻における
周波数特性を求め、その周波数特性に基づき、周囲の種
類を識別し、その識別された周囲音に対応する周波数特
性の時間変化データを音響電気変換器毎に抜き出し、そ
の特性の相関から種類識別手段により識別された周囲音
が音響電気変換器に到達する時間差を求め、その時間差
に基づいて種類識別手段により識別された周囲音の到来
方向を識別するようにしている。 従って、周波数特性の時間的変化に伴う特性形状で音
の認識をしているので、周波数シフトがあったり、周波
数が時間に対して変化するような音に対しても精度良く
認識することが可能となる。 又、その特性形状は、形状のまま照合されるのではな
く、形状の特徴量で比較されるため、照合演算が短縮さ
れ、認識速度が向上する。 そして、周囲音の種類を識別した後、その識別された
周囲音に対応する周波数特性の時間変化データを音響電
気変換器毎に抜き出し、その特性の相関から求めた種類
識別手段で識別された周囲音が音響電気変換器に到達す
る時間差の値に基づいてその到来方向を識別しているた
め、他の音や雑音或いは複数の種類の周囲音が同時に鳴
っていても、それぞれの種類の周囲音の到来方向を正確
に求めることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の概念を示したブロックダイヤグラム。
第2図は本発明の具体的な一実施例に係る音響認識装置
の構成を示した構成図。第3図、第4図及び第5図は同
実施例装置で使用されているCPUの処理手順を示したフ
ローチャート。第6図は音響信号を示す波形図。第7図
は周波数分析結果を示す説明図。第8図はピークの抽出
を示した説明図。第9図は連続線分によるピークの群別
を示した説明図。第10図は群別化されたピーク群の特徴
毎のブロック化を示した説明図。第11図は特徴量の抽出
を示した説明図。第12図は一時刻における周波数特性を
示した特性図。第13図はピーク群のブロック化を示した
説明図。第14図は周波数分析データから抽出したブロッ
クP,Q,Rを示した説明図。第15図(a),(b)はマイ
クロホン11,12のそれぞれの周波数分析データを示した
説明図。第16図(a)〜(c)は第15図(a),(b)
の周波数分析データから抽出したブロックP,Q,Rの相互
相関の値をそれぞれ算出した結果を示した特性図であ
る。 1……車両用警報装置、2……音響信号入力部 3……警報音識別部、4……高速演算処理部 11,12……マイクロホン
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01S 3/80 - 3/86 G01S 5/18 - 5/30 G01S 15/88 - 15/93

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】周囲音を検出し、その周囲音に対応した音
    響信号を出力すると共に所定の間隔を以て配設された複
    数の音響電気変換器と、 前記複数の音響電気変換器がそれぞれ出力する音響信号
    の各時刻における周波数特性を求める周波数分析手段
    と、 前記周波数分析手段により求められた音響信号の周波数
    特性に基づき、前記複数の音響電気変換器がそれぞれ出
    力する音響信号の少なくとも1つ以上から前記周囲音の
    種類を識別する種類識別手段と、 前記種類識別手段により識別された周囲音に対応する周
    波数特性の時間変化データを各音響信号の周波数特性の
    時間変化データから抽出し、この抽出されたデータの相
    関から前記複数の音響電気変換器が前記識別された周囲
    音を検出した時間差を算出する時間差演算手段と、 前記時間差演算手段により算出された時間差に基づき、
    前記種類識別手段により識別された周囲音の到来方向を
    識別する方向識別手段と を備えたことを特徴とする音響認識装置。
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