JP2840337B2 - 腫瘍転移抑制剤 - Google Patents

腫瘍転移抑制剤

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JP2840337B2 JP1314127A JP31412789A JP2840337B2 JP 2840337 B2 JP2840337 B2 JP 2840337B2 JP 1314127 A JP1314127 A JP 1314127A JP 31412789 A JP31412789 A JP 31412789A JP 2840337 B2 JP2840337 B2 JP 2840337B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、腫瘍転移を抑制するために、アシルアミノ
アルキルピリジンアミド化合物、さらに特に、塩基性の
特異的5−リポキシゲナーゼ阻害剤である、アシルアミ
ノアルキルピリジンアミド化合物を使用することに関す
る。
発明の背景 腫瘍細胞の転移は自然変遷および癌拡散における重大
な現象であると、一般に理解されている。腫瘍拡散の生
起は、しばしば外科的処理が及ぼないものであり、その
結果として、患者に劇的に悪い予後を与える。現在、転
移は複雑で、多段階プロセスを経るものと考えられてい
る[Fidler,I.J.等によるAdv.Cancer Res.,28:149〜250
頁(1978年)]。しかしながら、腫瘍細胞が新しい病巣
を形成するプロセスにおいて、基底膜を通過する侵入は
基本的ステップであり、これはかなりの腫瘍細胞に共通
のメカニズムを含んでいる。基底膜(Martin,G.R.等に
よるAnn.Rev.Cell Biol.,3:57〜85頁、1987年)は大部
分の上皮組織、神経および筋肉を取り囲んでおり、そし
てまた大部分の血管およびリンパ管の裏打ちとして存在
する細胞外構造体である。基底膜の主要成分はコラーゲ
ンIV、ラミニンおよび大型のヘパランスルフェートプロ
テオグリカンである。基底膜は大部分の細胞に対して、
重要な障壁であるが、悪性腫瘍細胞はこれを透過するこ
とができる。この現象には、特異的タンパク質分解酵素
による分解が必要であると信じられている[Liotta,L.
A.,Am.J.Pathology,117:335〜348頁(1986年);Terrano
va,V.P.等によるJ.Natl.Cancer Inst.,77:311〜316頁
(1986年)]。全ての組織の基底膜は同一組成を有する
が[Martin,G.R.,等によるAnn.Rey.Cell Biol.,3:57〜8
5頁(1987年)]、多分、基底膜を侵入する際に、0.77
の悪性腫瘍細胞が同様のメカニズムを使用するが、この
ことは直接には証明されていない。コラーゲンIV網状構
造の分解は不可欠のステップであり[Liotta,L.A.によ
るAm.J.Pathology,117:335〜348頁(1986年);Terranov
a,V.P.等によるJ.Natl.Cancer Inst.,77:311〜316頁(1
986年)]、コラゲナーゼIVはこれを行なうのに必須で
あると言うことができる。しかしながら、ゲラチナー
ゼ、ストロメリシンおよびエラスターゼを包含する他の
プロテアーゼはインビトロ条件でコラーゲンIVモノマー
を分解することができるので、これは不確定のことであ
る[Murphy,G.等によるBiochem.Biophys.Acta,831:49〜
58頁(1985年)]。
コラゲナーゼIVは不活性の形で分泌される。この酵素
の活性化はプラスミノーゲンアクチベーターおよびプラ
スミンにより達成される。どちらかの酵素の阻害は悪性
腫瘍細胞の侵入を防止する[Reich,R等によるCancer Re
s.48:3307〜3312頁(1988年)]。プラスミノーゲンア
クチベーターの高分泌は、しばしば悪性細胞とともに見
い出される[Dano等によるAdv.Canc.Res.44:139〜266頁
(1985年)]。
ラミニンおよびヘパランスルフェートプロテオグリカ
ンのタンパク質は種々のタンパク質分解酵素に対し感受
性を有する。ヘパリンスルフェート鎖の分解にはヘパラ
ナーゼが必要であり、この酵素の阻害体は実験的研究で
抗転移性であることが証明されている[Nakajima,M.等
によるCancer Research,47:4869〜4876頁(1987
年)]。
運動因子および組織走化性因子は悪性腫瘍細胞の移動
を刺激することができ、或る種の腫瘍細胞の器管特異的
転移に関係している[Hujanen,E.S.等によるCancer Res
earch,45:3517〜3521頁(1985年)]。ラミニンなどの
マトリックスタンパク質は走化性活性とヘプトタクティ
ック(heptotactic)活性との両方を有し、悪性腫瘍細
胞の移動を促進するものと予想されている[MyCarthy,
J.B.等によるCancer Matastasis Rev.,4:125〜152頁(1
985年)]。腫瘍細胞侵入のインヒドロ検定では、しば
しば、腫瘍細胞の移動を増大するために、化学誘引物質
が使用される[Albini,A等によるCancer Research,47:3
239〜3245頁(1987年)]。化学誘引物質は腫瘍細胞転
移において重要な役割を有することができる。
血液による腫瘍転移は血管完全性における変化および
血小板との相互作用によって、部分的に媒介されるもの
と考えられる。アラキドン酸代謝物質、すなわちプロス
タサイクリン、トロンボキサンA2およびロイコトリエン
類は血管完全性、トーン(tone)および血小板凝集の強
力なモジュレーターであり、腫瘍の増殖および転移の発
現に含まれることがある。脳腫瘍周囲のロイコトリエン
C4レベルの組織レベルと血液原性浮腫との間の相互関係
は証明されている[K.C.Black等によるANNALS OF NEURO
LOGY 19(6):592〜595頁(1986年)]。Honn等は、ト
ロンボキサンシンセターゼの選択的阻害および外因性プ
ロスタサイクリンによる予備処置が動物モデルにおける
血液原性転移を有意に減少させることを証明した[SCIE
NCE 212:1270頁(1981年);ADV.PROSTAGLANDIN,THROMBO
XANE,LEUKOTRIENE RES.12:313頁(1983年);BIOCHEM.BI
OPHYS.RES.COMMUN.102:1122頁(1981年)]。トロンボ
キサンシンセターゼおよび5−リポキシゲナーゼ代謝経
路の両方を阻害する抗カビ剤である、ケトコナゾールは
マウスにおけるB16−F10ネズミメラノーマ細胞の転移を
有意に減少させる[P.A.Wardone等によるJ.SURG.RES.44
(4):425〜429(1988年)]。転移性前立腺アデノカ
ルシノーマに由来するヒトPC−3細胞を、アキラドン酸
代謝(シクロオキシゲナーゼおよびリポキシゲナーゼ)
のインビトロ阻害剤である、エイコサテトライン酸とと
もにインキュベートすると、DNA合成が抑制される[K.
M.Anderson等によるTHE PROSTATE 12:3〜12頁(1988
年)]。
シクロオキシゲナーゼ阻害剤は非ステロイド系抗炎症
剤(NSAID類)および鎮痛剤として使用されている。ベ
ノキサプロフェンなどの混合シクロオキシゲナーゼ/リ
ポキシゲナーゼ阻害剤は同一の目的に使用されている。
両群の医薬は人間に使用すると、望ましくない毒性を示
す[たとえば、GoodmanおよびGilmanによるThe Pharmac
ological Basis of Therapeutics,第7版(1985年),29
章,674〜715頁参照]。
Wager等による米国特許第4,029,812号および関連米国
特許第4,076,841号、ならびに、上記第4,029,812号出願
の分割出願である同第4,078,084号(これらの特許は全
て、The Dow Chemical Companyに譲渡されている)に
は、血中脂質低下剤であり、血漿中脂質レベル、特にコ
レステロールレベルおよびトリグリセライドレベルの減
少に有用である、2−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−
ヒドロキシフェニル)チオカルボン酸、エステルおよび
単純アミド化合物が記載されている。
米国特許第4,663,333号には、次式で示される5−リ
ポキシゲナーゼ阻害性アシルアミノアルキルピリジン化
合物およびその医薬的に許容される塩が記載されてい
る: [式中R1およびR2は同一または異なり、ハロ、フェニ
ル、置換されているフェニルおよび式 (ここでn,mおよびpはそれぞれ1〜8の整数である
が、m+n+pは10に等しいかまたは10より小である)
の基よりなる群の一員であり;Xはチオ、スルフィニルま
たはスルホニルであり;Alk1は1〜6個の炭素原子を有
する直鎖状または分枝鎖状の低級アルキレンであり;R3
は低級アルキルであり;Alk2は1〜4個の炭素原子を有
する直鎖状または分枝鎖状のアルキレンであり;R4は水
素、ハロ、ヒドロキシ、低級アルキルおよび低級アルコ
キシよりなる群から選ばれる]。
これらの化合物は、アラキドン酸回路の5−リポキシ
ゲナーゼ経路を遮断し、またアレルギーおよび炎症の反
応に関与するロイコトリエン類の形成を遮断する。これ
らの化合物はアレルギー反応および過敏反応ならびに炎
症の処置に有用であり、特に関節炎およびその他の炎症
性関節病、喘息、乾せんのような増殖性皮膚病などの処
置に、単独で、または一種または二種以上のシクロオキ
シゲナーゼ阻害剤と組合わせて、有用である。しかしな
がら、この特許には、腫瘍転移抑制活性は記載も示唆も
なされていない。
本発明の要旨 本発明は、腫瘍転移抑制治療有効量の式I [式中、R1およびR2は、同一または異なり、ハロ、フェ
ニル、置換されているフェニルおよび式 (式中n,mおよびpはそれぞれ1〜8の整数であるが、
但しn+m+pは10に等しいか、または10より小であ
る)の基よりなる群の一員であり;Xはチオまたはスルフ
ィニルであり; Alk1は1〜6個の炭素原子を有する直鎖状または分枝鎖
状の低級アルキレンであり;R3は水素または低級アルキ
ルであり;Alk2は1〜4個の炭素原子を有する直鎖状ま
たは分枝鎖状のアルキレンであり;R4は水素、ハロ、ヒ
ドロキシ、低級アルキルおよび低級アルコキシよりなる
群から選ばれる] で示される化合物またはその医薬的に許容される塩を、
腫瘍転移抑制処置を必要とする動物に投与することによ
って、動物における腫瘍転移を抑制する方法に関する。
発明の詳細な説明 本発明は或る種のアシルアミノアルキルピリジンアミ
ド化合物を、動物における腫瘍転移の抑制に使用するこ
とに関する。
特に本発明は、腫瘍転移抑制治療有効量の次式 [式中、R1およびR2は、同一または異なり、ハロ、フェ
ニル、置換されているフェニルおよび式 (式中、n,mおよびpは、それぞれ1〜8の整数である
が、但しn+m+pは10に等しいか、または10より小で
ある)の基よりなる群の一員であり;Xはチオまたはスル
フィニルであり; Alk1は1〜6個の炭素原子を有する直鎖状または分枝鎖
状の低級アルキレンであり;R3は水素または低級アルキ
ルであり;Alk2は1〜4個の炭素原子を有する直鎖状ま
たは分枝鎖状のアルキレンであり;R4は水素、ハロ、ヒ
ドロキシ、低級アルキルおよび低級アルコキシよりなる
群から選ばれる] で示される化合物およびその医薬的に許容される塩を、
腫瘍転移抑制処置を要する動物に投与することによっ
て、動物における腫瘍転移を抑制する方法に関する。
これらの化合物は化学的に塩基性であり、選択的な5
−リポキシゲナーゼ阻害剤であり、基底膜を通る腫瘍細
胞の転移を抑制し、それによって腫瘍の難問題を軽減す
るのに有用であることが予想外にも見い出された。全て
の特異的5−リポキシゲナーゼ阻害剤が活性であるとは
かぎらず、たとえば酸性の化合物は腫瘍転移の抑制に活
性であるとは見い出されなかった。
本発明はまた、腫瘍転移抑制有効量の式Iで示される
化合物を、医薬的に許容される担体とともに、単位投薬
形態中に含有する医薬組成物に関する。
腫瘍転移抑制処置の必要な動物において、腫瘍転移抑
制に使用するのに好適な化合物は次式で示される化合物
およびその医薬的に許容される塩である: [式中、Xはチオまたはスルフィニルであり; Alk1は1〜6個の炭素原子を有する、直鎖状または分枝
鎖状の低級アルキレンであり;R3は水素または低級アル
キルであり;Alk2は1〜4個の炭素原子を有する、直鎖
状または分枝鎖状のアルキレンであり;R4は水素、ハ
ロ、ヒドロキシ、低級アルキルおよび低級アルコキシよ
りなる群から選ばれる]。
腫瘍転移抑制処置を必要とする動物における腫瘍転移
抑制に使用するのに、特に好適な化合物は、次式で示さ
れる化合物またはその医薬的に許容される塩である: この化合物は、マウスモデルにおけるB16−F10細胞の
肺への転移の抑制に、インビボで活性である。
一般的に言えば、本発明の化合物の合成はハロまたは
トシル置換脂肪族アシルアミノアルキルピリジンあるい
は置換ピリジンアミドのハロゲンまたはトシレートをシ
チオールにより、塩基の存在下に置換することにより達
成できる。いずれかの脂肪族アシルアミノアルキルピリ
ジンアミド化合物の二重結合にチオールを付加させる方
法も有効な合成方法である。別法として、チオールおよ
び塩基との反応を経る置き換えをトシルまたはハロ置換
脂肪族カルボン酸またはエステルに対して行ない、次い
で相当する酸クロドと所望のアミンとの反応を経て最終
生成物に変換することにより実施することもできる。ス
ルホン化合物およびスルホキシド化合物はスルフィド化
合物を、たとえばm−クロル過安息好酸またはナトリウ
ムメタ過ヨー素酸を用いる酸化により容易に製造でき
る。
本明細書で使用されている「低級アルキル」の用語は
1〜6個の炭素原子を有する直鎖状または分枝鎖状アル
キル基、すなわちメチル、エチル、n−プロピル、イソ
プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、
n−ペンチル、2−メチルブチル、2,2−ジメチルブチ
ル、n−ヘキシル等を意味する。
本明細書で使用する「低級アルキレン」の用語は1〜
6個の炭素原子を有する直鎖状または分枝鎖状低級アル
キレン基、すなわちメチレン、エチレン、n−プロピレ
ン、イソ−プロピレン、n−ブチレン、sec−ブチレ
ン、tert−ブチレン、3−メチルペンチレル、2−メチ
ルブチレン、1,1−ジメチルエチレン等を意味する。
「置換されているフェニル」の用語はR4についてアミ
ノ、ハロ、ヒドロキシ、低級アルキル、低級アルキルア
ミノアルキル、低級ジアルキルアミノアルキル、トリフ
ルオルメチル、低級アルコキシ等よりなる群から、R1
よびR2についてはハロ、ヒドロキシ、低級アルキルおよ
び低級アルコキシよりなる群から、選ばれる置換基の一
個または二個以上を有するフェニルを意味する。
本明細書で使用する「ハロ」の用語はクロル、ブロ
モ、ヨードおよびフルオルを包含する。
「低級アルコキシ」の用語は1〜6個の直鎖状または
分枝鎖状炭素原子を有するアルコキシ基、すなわちメト
キシ、プロポキシ、tert−ブトキシ、ペントキシ等を意
味する。
の基により表わされる好ましい、基としてはnおよびm
が好ましくは1または2である第3級アルキル基であ
り、最も好ましい基はn,mおよびpが1である基、すな
わちt−ブチルである。
Xで表わされている基は好ましくはチオまたはスルフ
ィニルであり、最も好ましくはチオである。
「医薬的に許容されうる酸付加塩」の用語は本発明の
化合物の従来技術でよく知られている適当な酸による生
理学的に許容されうる塩を意味する。このような塩とし
ては、これらに限定されないが、塩酸、臭化水素酸、硫
酸、マレイン酸塩、ナプシル酸塩、オレイン酸塩、コハ
ク酸塩、パルミチン酸塩、ラウリル酸塩、フマール酸
塩、リン酸塩、酢酸塩、酒石酸塩、ステアリン酸塩、硝
酸塩、クエン酸塩、トシル酸塩および同様の塩を包含す
る。
本発明の化合物の転移抑制活性は先ず、R.Reich等に
より、「Effects of Inhibitors of Plasminogen Activ
ator,Serine Proteases and Collagenase IV on the In
vasion of Basement Membrans by Metatastic cells in
Mice and Humans」、CANCER RESEARCH 48:3307〜3312
頁(1988年)およびAlbini,A.等により「A rapid in vi
tro assay for quantitating the invasive potential
of tumor cells」、CANCER RESEARCH 47:3239〜3245頁
(1987年)に記載された検定法を使用して測定した。
化学侵入性(Chemoinvasion)および走化性(Chemotaxi
s)検定 化学侵入性検定は上記のAlbini等により記載された方
法により行なった。簡単に言えば、8μm孔サイズのポ
リビニルピロリドンを含有しないポリカーボネートのフ
ィルター(Nucleopore,CA製)を基底膜の正確な材料で
被覆し[マトリゲル(Matrigel)、25μg/フィルター、
すなわち0.5μg/mm2]、改良型Boydenチャンバーに入れ
る。この量のマトリゲルはフィルターの表面上に均一な
コーティングを形成する。この再現された基底膜の超微
細構造は、部分的に、真正の基底膜に似ているものと報
告されている[Kleinman,H.K.等による「Besement memb
rane complexes with biological activity」、BIOCHEM
ISTRY 25:312〜318頁(1986年)。被験細胞(2×105
は、Dulbeccoの最低必須培地中の0.1%牛胎児血清アル
ブミン中に再験濁したEDTA(1mM)に短時間、さらすこ
とによって採取し、Boydenチャンバーの上室に入れる。
下室には、化学誘引物質原として、繊維芽細胞ならし培
地を入れる。走化性検定は、マトリゲルの代りに、小量
(5μg/フィルター)のコラーゲンIVを使用することを
除いて、同様の方法で行なった。37℃で6時間インキュ
ベートした後に、フィルターの下の方の表面上の細胞を
染色し、Oympus CK2顕微鏡に付けた画像アナライザー
(Optomax IV)で定量する。このデータはフィルターの
底部表面の細胞によって占められている領域として表わ
され、これは、この表面上の細胞の数に比例する。
数種の化合物に係る結果を表1に示す。これらの結果
はマイクロメーター二乗時間10-3として表わされてい
る。
下記の非限定的例は本発明の実施に使用される化合物
の製造を詳細に、さらに説明するものである。下記の製
造方法において、条件および方法に関する既知の変法を
使用できることは当業者に容易に理解され、かつまた認
識されることである。全ての温度は、別段のことわりが
ないかぎり、摂氏度である。融点はThomas−Hoover融点
装置で測定したものであり、未補正である。
次例は本発明をさらに説明するものである。
例1 3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフ
ェニルチオシアネートの製造 磁気撹拌機、ガス導入口、温度計およびガス排出口を
備えた三ツ頚丸底5フラスコに2,6−ジ−第3ブチル
フェノール(474g;2.30モル)、チオシアン酸アンモニ
ウム(76.12g;4.83モル)およびメタノール(1200ml)
を加える。反応混合物を撹拌し、氷/塩浴中で0℃に冷
却する。0〜10℃の温度に保持しながら、混合物に塩素
ガスを約1時間、ゆっくり泡立てて通すと、反応混合物
は不均一の黄色になる。次いで、反応混合物にアンモニ
アを約1.5時間泡立てて通し、この間温度を0〜10℃に
保持する。反応混合物を0℃でさらに1時間撹拌し、冷
蒸留水2中に注ぎ入れ、次いで一夜にわたり冷凍す
る。水性相をデカンテーションにより除去し、固形物を
エタノール中に取り入れ、水から沈殿させ、濾取し、五
酸化リン上で2日間乾燥させる。生成するガム状黄色固
形物をペンタンから再結晶させ、次いで減圧で乾燥さ
せ、生成物を白色粉末として得る;融点:61.5〜63℃。
元素分析:C15H21NSOについて、 計算値:C,68.40;H,8.03;N,5.32;S,12.17。
実測値:C,68.85;H,8.05;N,5.29;S,12.12。
例2 2,6−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−メルカプトフ
ェノールの製造 3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシ
フェニルチオシアネート(55g;0.209モル)をアセトン
(200ml)中にアルゴン雰囲気下に溶解する。水(7.6g;
0.42モル)を加え、反応混合物を0℃に冷却する。トリ
エチルホスフィン(24.7g;0.209モル)を1時間にわた
り滴下して加え、反応混合物を次いで撹拌しながら室温
まで温める。R液を濃縮し、溶媒を除去し、生成する油
状物をシリカ上のクロマトグラフィにより精製する。チ
オール化合物を含有する留分を集め、溶媒を除去し、得
られた白色粉末をメタノール/水から再結晶させ、所望
の生成物43.3gを得る。NMR確認により生成物を同定し
た。
例3 N−メチル−N−[2−(2−ピリジニル)エチル]−
2−プロペンアミドの製造 アクリロイルクロライド(4.52g;0.05モル)をエチル
エーテル(500ml)中のトリエチルアミン(30ml)およ
び2−(β−メチルアミノエチル)ピリジン(6.81g;0.
05モル)の撹拌溶液に滴下して加える。室温で一夜にわ
たり撹拌した後に、白色固形物を濾取し、エチルエーテ
ルでよく洗浄する。有機相を集め、硫酸マグネシウム上
で乾燥させ、濾過し、次いで濃縮乾燥させ、オレンジ色
油状物を得る。構造はNMRにより確認した。
例4 3−{[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒド
ロキシフェニル]チオ}−N−メチル−N−[2−(2
−ピリジニル)エチル]プロパンアミドの製造 N−メチル−N−[2−(2−ピリジニル)エチル]
−2−プロペンアミド(0.95;0.005モル)を2,6−ビス
(1,1−ジメチルエチル)−4−メルカプトフェノール
(1.19g、0.005モル)含有メタノール(200ml)に溶解
する。トリエチルアミン(0.5ml)の添加後に、溶液を
室温で一夜にわたり撹拌する。溶媒を窒素流により除去
し、得られた残留物をシリカ上のクロマトグラフィによ
り精製して、標題の化合物を得る; 融点:約82〜84℃。
元素分析:C25H36N2O2S(428.62)について、 計算値:C,70.05;H,8.47;N,6.54;S,7.47。
実測値:C,70.45;H,8.50;N,6.60;S,7.55。
例5 3−{[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒド
ロキシフェニル]チオ}−N−メチル−N−[2−(2
−ピリジニル)エチル]プロパンアミド−塩酸塩の製造 例4の標題の化合物(2.0g)をエチルエーテル(400m
l)に溶解する。急速撹拌しながら、イソプロピルアル
コール中の塩化水素の飽和溶液を、沈殿がもはや生じな
くなるまで加える。油状混合物を20時間撹拌する。エチ
ルエーテルをデカンテーションにより除去し、残留物を
酢酸エチル/エチルエーテルから結晶化させ、標題の化
合物(700mg)を得る;融点:約153〜156℃。
元素分析:C25H37N2SOCl(465.09)について、 計算値:C,64.56;H,8.02;N,6.02;Cl,7.62;S,6.89。
実測値:C,64.30;H,7.88;N,6.00;Cl,7.79;S,6.91。
例6 N−エチル−N−(4−ピリジニルメチル)−2−プロ
ペンアミドの製造 例3の方法に従い、4−ピコリル−エチルアミン(4.
27g;0.035モル)をアクリロイルクロライド(3.15g;0.0
35モル)およびトリエチルアミン(21ml)と反応させ、
シリカ上のクロマトグラフィにより精製する。
元素分析:C8H12N2(136.20)について、 計算値:C,69.44;H,7.92;N,14.72。
実測値:C,69.26;H,7.56;N,14.59。
例7 3−{[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒド
ロキシフェニル]チオ}−N−エチル−N−(4−ピリ
ジニルメチル)プロパンアミド 例4の方法に従い、N−エチル−N−(4−ピリジニ
ルメチル)−2−プロペンアミド(1.5g;0.0078モ
ル)、2,6−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−メルカ
プトフェノール(2.06g;0.00867モル)およびトリエチ
ルアミン(1ml)から、標題の化合物を製造し、生成物
3.0gを得る;融点:約121〜123℃ 元素分析:C25H36N2O2S(428.63)について、 計算値:C,70.05;H,8.47;N,6.54;S,7.48。
実測値:C,70.23;H,8.55;N,6.34;S,7.55。
例8 N−メチル−N−[(2−メチル−6−ピリジニル)メ
チル]−2−プロペンアミドの製造 例6の方法に従い、6−メチル−2−ピコリルメチル
アミン(4.27g;0.035モル)、アクリロイルクロライド
(3.15g;0.035モル)およびトリエチルアミン(21ml)
から塩化メチレン中で標題の化合物を製造する。
元素分析:C11H14N2O(190.24)について、 計算値:C,69.44;H,7.42;N,14.72。
実測値:C,69.41;H,7.53;N,14.68。
例9 3−{[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒド
ロキシフェニル]チオ}−N−メチル−N−[(2−メ
チル−6−ピリジニル)メチル]プロパンアミドの製造 例4の方法に従い例8のアミド(1.9g;0.01モル)、
例4のチオール化合物(2.38g;0.01モル)およびトリエ
チルアミン(1ml)からメタノール中で標題の化合物を
製造し、生成物3.95gを得る。
元素分析:C25H36N2O2S(428.63)について、 計算値:C,70.05;H,8.47;N,6.54;S,7.48。
実測値:C,69.80;H,8.59;N,6.32;S,7.57。
例10 N−メチル−N−[2−(4−ピリジニル)エチル]−
2−プロペンアミドの製造 例3の方法に従い、4−[β−(メチルアミノ)エチ
ル]ピリジン(4.76g;0.035モル)、アクリロイルクロ
ライド(3.15g;0.035モル)およびトリエチルアミン(2
1ml)からの標題の化合物を製造し、生成物3.4gを得
る;融点:約129〜132℃。
元素分析:C11H14N2O(190.24)について、 計算値:C,69.45;H,7.42;N,14.72。
実測値:C,69.79;H,7.62;N,14.20。
例11 3−{[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒド
ロキシフェニル]チオ}−N−メチル−N−[2−(4
−ピリジニル)エチル]プロパンアミドの製造 例4の方法に従い、例2のチオール化合物(2.61g;0.
011モル)、例10のアミド化合物(1.9g;0.010モル)お
よびトリエチルアミン(1ml)から、標題の化合物を製
造し、生成物3.4gを得る;融点:約129〜131.5℃。
元素分析:C25H36N2O2S(428.63)について、 計算値:C,70.05;H,8.47;N,6.53;S,7.48。
実測値:C,70.15;H,8.58;N,6.47;S,7.71。
例12 3,5−ジクロル−4−ヒドロキシフェニルチオシアネー
トの製造 2,6−ジクロルフェノール(100g;0.163モル)および
チオシアン酸アンモニウム(102.73g;1.350モル)をメ
タノールで混合し、溶液を0℃に冷却する。反応混合物
に温度を10℃以下に保持しながら塩素ガスを泡立てて通
す。溶液は淡黄色に変わる。反応混合物を酸性になるま
で全体で3時間撹拌し、この時点でアンモニアガスを泡
立てて通し、溶液を0〜10℃でさらに3時間撹拌する。
反応混合物を冷蒸留水中に注ぎ入れ、濾過し、得られた
黄色固形物約20gを減圧で一夜にわたり乾燥させる。濾
液は酢酸エチルで抽出し、硫酸マグネシウム上で乾燥さ
せ、次いでストリッピング処理し、粗生成物約100gを得
る。クロマトグラフィによる精製後に、生成物をトルエ
ン1中に取り入れ、木炭を加え、濾過し、ヘキサンか
ら再結晶させ、生成物55.03gを黄色固形物として得る。
構造はNMRにより確認した。
例13 2,6−ジクロル−4−メルカプトフェノールの製造 例12の標題の化合物(55.03g;0.25モル)をアセトン3
00ml中に溶解する。水(9ml)を加え、溶液を0℃に冷
却する。トリエチルホスフィン(36.97ml;0.250モル)
を、0℃の温度を保持しながら、65分間にわたり滴下し
て加える。反応混合物を室温に温め、1.5時間撹拌し、
溶媒を除去し、生成物をクロマトグラフィおよびヘキサ
ンからの再結晶により精製し、標題の化合物を得る。
元素分析:C6H4OCl2S(195.08)について、 計算値:C,36.94;H,2.07;Cl,36.35;S,16.44。
実測値:C,36.96;H,2.06;Cl,36.31;S,16.56。
例14 3−[(3,5−ジクロル−4−ヒドロキシフェニル)チ
オ]−N−メチル−[2−(2−ピリジニル)エチル]
プロパンアミドの製造 例4の方法に従い、N−メチル−N−[2−(4−ピ
リジニル)エチル]−2−プロペンアミド(2.5g;0.13
モル)、2,6−ジクロル−4−メルカプトフェノール
(2.56g;0.013モル)およびトリエチルアミン(5ml)か
ら、標題の化合物を製造する;融点:約120〜123℃。
元素分析:C17H18N2O2Cl2S(385.31)について、 計算値:C,52.97;H,4.71;N,7.27;Cl,18.40;S,8.32。
実測値:C,53.18;H,4.89;N,7.34;Cl,18.59;S,8.05。
例15 2′−ヒドロキシ[1,1′:3,1″−ターフェニル]−
5′−イルチオシアネートの製造 2,6−ジフェニルフェノール(100.0g;0.406モル)お
よびチオシアン酸アンモニウム(67.99g;0.893モル)
を、磁気撹拌機、温度計および噴出装置を備えた三ツ頚
丸底フラスコ内のメタノール(150ml)中に懸濁する。
反応混合物をアセトン/氷浴中で−5℃に冷却し、溶液
中に塩素ガスを3時間泡立てて通す。温度を10℃以下に
保持しながら、反応混合物にアンモニアガスを2時間泡
立てて通す。フラスコの内容物を次いで冷蒸留水中に注
ぎ入れ、冷蔵庫内で12時間放置する。濾過後に、固形物
を45℃で減圧下に12時間乾燥させる。標題の化合物をク
ロマトグラフィおよびヘキサンからの再結晶により精製
する;融点:約104〜106.5℃。
元素分析:C19H13OSN(303.39)について、 計算値:C,57.22;H,4.32;N,4.62;S,10.57。
実測値:C,75.12;H,4.49;N,4.65;S,10.41。
例16 5′−メルカプト[1,1′:3′,1″−ターフェニル]−
2′−オールの製造 例15の標題の化合物(32.2g;0.106モル)および水
(1.9ml)をアセトン(150ml)中に撹拌しながら溶解
し、−5℃に冷却する。トリエチルホスフィン(15.7m
l;0.106モル)を40分間にわたり滴下して加える。反応
混合物を0℃で1時間、次いで室温で2時間撹拌する。
溶媒を蒸発させ、生成物をシリカ上のクロマトグラフィ
により単離する。
元素分析:C18H14OS(278.31)について、 計算値:C,77.67;H,5.07;S,11.52。
実測値:C,77.80;H,5.19;S,11.68。
例17 3−[(2′−ヒドロキシ[1,1′:3′,1″−ターフェ
ニル]−5′−イル)チオ]−N−メチル−N−[2−
(2−ピリジニル)エチル)プロパンアミドの製造 例4の方法に従い、例16のチオール化合物(2.78g;0.
01モル)、N−メチル−N−[2−(2−ピリジニル)
エチル]−2−プロペンアミド(1.90g;0.01モル)およ
びトリエチルアミン(1.2ml)から標題の化合物を製造
する。
元素分析:C29H28N2S(468.54)について、 計算値:C,74.32;H,6.02;N,5.98。
実測値:C,73.93;H,6.04;N,6.16。
例18 4−{[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒド
ロキシフェニル]チオ}ブタン酸の製造 アセトン(10ml)中の2,6−ビス(1,1−ジメチルエチ
ル)−4−メルカプトフェノール(3.57g;0.015モル)
および4−ブロモブチル酸エチルエステル(3.23g;0.01
65モル)の清明な溶液に水酸化カリウム片(2.52g;0.04
5モル)を加える。水(20ml)を加え、溶液を1.5時間撹
拌し、溶媒を回転蒸発機上で除去し、次いで水(50ml)
を加える。有機層をエチルエーテル(3×75ml)で抽出
する。水性相は濃塩酸で酸性にし、次いでエチルエーテ
ル(2×50ml)で抽出し、水(50ml)で洗浄し、硫酸ナ
トリウム上で乾燥させ、濾過し、次いで溶媒を除去す
る。生成する油状物をシリカ上のクロマトグラフィによ
り精製し、エチルエーテル/スケリソルブBから再結晶
し、濾過し、生成物を室温で減圧下に12時間乾燥させ
る;融点:約112〜113.5℃。
元素分析:C18H28O3S(324.48)について、 計算値:C,66.63;H,8.70;S,9.88。
実測値:C,66.71;H,8.74;S,9.57。
例19 4−{4−[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−
ヒドロキシフェニル]チオ}−N−メチル−N−[2−
(2−ピリジニル)エチル]ブタンアミドの製造 例18の標題の化合物をベンゼンに溶解し、溶液を氷浴
中で約5℃に冷却する。ベンゼン中のオキザリルクロラ
イドの溶液を約5分間にわたり滴下して加える。氷浴を
取り除き、溶液を室温まで温め、約5時間撹拌する。ベ
ンゼンを蒸発させ、新しいベンゼンを加える。トリエチ
ルアミンおよび2−(β−メチルアミノエチル)ピリジ
ンを加え、溶液を一夜にわたり撹拌する。ベンゼンを回
転蒸発機で蒸発させ、生成物をシリカ上のクロマトグラ
フィにより精製する。
例20〜22 例7、9および11の方法で、2,6−ビス(1,1−ジメチ
ルエチル)−4−メルカプトフェノールの代りに2,6−
ジクロル−4−メルカプトフェノールを使用することに
より下記の化合物が得られる。
例20:3−[(3,5−ジクロル−4−ヒドロキシフェニ
ル)チオ]−N−エチル−N−(4−ピリジニルメチ
ル)プロパンアミド。
例21:3−[(3,5−ジクロル−4−ヒドロキシフェニ
ル)チオ]−N−メチル−N−[(2−メチル−6−ピ
リジニル)メチル]プロパンアミド。
例22:3−[(3,5−ジクロル−4−ヒドロキシフェニ
ル)チオ]−N−メチル−N−[2−(4−ピリジニ
ル)エチル]プロパンアミド。
例23〜25 例7、9および11の方法で、2,6−ビス(1,1−ジメチ
ルエチル)−4−メルカプトフェノールの代りに、5′
−メルカプト[1,1′:3′,1″−ターフェニル]−2′
−オールを使用することにより下記の化合物が得られ
る: 例23:3−[(2′−ヒドロキシ[1,1′:3′,1″−ター
フェニル]−5′−イル)チオ]−N−エチル−N−
(4−ピリジニルメチル)プロパンアミド。
例24:3−[(2′−ヒドロキシ[1,1′:3′,1″−ター
フェニル]−5′−イル)チオ]−N−メチル−N−
[(2−メチル−6−ピリジニル)メチル]プロパンア
ミド。
例25:3−[(2′−ヒドロキシ[1,1′:3′,1″−ター
フェニル]−5′−イル)チオ]−N−メチル−N−
[2−(4−ピリジニル)エチル]プロパンアミド。
例26〜32 例4、7、9、11他の原料アミド化合物を相当するア
ルキルピリジンアミド化合物に変えて、下記の代表的化
合物が得られる: 例26:4−[(2′−ヒドロキシ[1,1′:3′,1″−ター
フェニル]−5′−イル)チオ]−N−メチル−N−
[2−(2−ピリジニル)エチル]ブタンアミド。
例27:2−[(3,5−ジクロル−4−ヒドロキシフェニ
ル)チオ]−N−エチル−N−(4−ピリジニルメチ
ル)アセトアミド。
例28:2−[(3,5−ジクロル−4−ヒドロキシフェニ
ル)チオ]−N−メチル−N−[(2−メチル−6−ピ
リジニル)メチル]エタンアミド。
例29:3−[(3,5−ジクロル−4−ヒドロキシフェニ
ル)チオ]−N−メチル−N−[2−(2−ピリジニ
ル)エチル]−イソプロパンアミド。
例30:4−{[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−
ヒドロキシフェニル]チオ}−N−メチル−N−[2−
(2−ピリジニル)エチル]−2,2−ジメチルブタンア
ミド。
例31:2−[(2′−ヒドロキシ[1,1′:3′,1″−ター
フェニル]−5′−イル)チオ]−N−メチル−N−
[(2−(4−ピリジニル)エチル]ペンタンアミド。
例32:2−[(2′−ヒドロキシ[1,1′:3′,1″−ター
フェニル]−5′−イル)チオ]−N−メチル−N−
[(2−(4−ピリジニル)エチル]ヘキサンアミド。
本発明の活性薬剤は、純粋な化合物として、ヒトおよ
び他の哺乳動物を含む動物に投与することができる。す
なわち、動物の用語はその最も広い意味で意味される。
しかしながら、活性化合物の一種または二種以上を適当
な医薬的に許容されうる担体あるいは稀釈剤の一種また
は二種以上と先ず組合せて投与量との関係を満たす大き
さにし、かくして医薬組成物を得ることがすすめられ
る。
液体または固体である製剤用担体を使用できる。デン
プン、糖、タルク等のような固体担体を使用して、直接
投与またはゼラチンカプセルに充填するのに使用できる
粉末を形成できる。ステアリン酸マグネシウム、ステア
リン酸のような潤滑剤、並びに結合剤および崩壊剤が錠
剤の形成に含有させることができる。さらに、風味付与
剤および甘味剤も添加できる。
錠剤およびカプセルのような投与単位形は活性化合物
の一種または二種以上のいずれか適当な予め定められた
治療的有効量および医薬的に許容されうる担体または稀
釈剤を含有できる。一般的に言えば、本発明の化合物の
固形経口単位投与形は錠剤1個当り医薬1.75〜75mgを含
有する。
本発明の化合物は経口および非経腸の両方で活性を示
し、従って経口または非経口投与用の投与形に調剤でき
る。
固形経口投与形はカプセル、錠剤、丸剤、粉末、顆粒
等を包含する。
経口投与用の液体投与形はエマルジョン、懸濁液、溶
液、シロップ等を包含し、これらは水のような当技術で
慣用の稀釈剤を含有する。不活性稀釈剤の外に、これら
の製剤はまた湿潤剤、乳化剤および懸濁化剤のような助
剤、並びに甘味剤、風味付与剤および香料を含有でき
る。
非経口投与用製剤は無菌水性または非水性溶液を包含
する。非水性溶液またはベヒクルの例にはプロピレング
リコール、ポリエチレングリコール、オリーブ油のよう
な植物油およびオレイン酸エチルエステルのような注射
できる有機エステルがある。非経口投与製剤は常法によ
り殺菌できる。
本発明の化合物はまた、当技術でよく知られている担
体を使用して局所適用または皮膚経路投与用に、および
また鼻投与用にエアゾルまたはスプレイの形に調剤する
ことができる。
活性成分の投与量は変えることができる;しかしなが
ら、活性成分の量は適当な投与量が得られるような量で
あることが必要である。選ばれる投与量は所望の治療効
果、投与経路および処置の持続時間によって変わる。一
般的に言えば、一日当りで0.1〜200mg/体重kg、好まし
くは0.5〜50mg/体重kgの経口投与量を処置の必要な患者
に、好ましくは分割して、たとえば一日3ないし4回に
分割して投与する。この代りに、持続放出性製剤を調製
し、使用することもできる。
本発明の代表的錠剤は下記の組成を有することができ
る:成 分 一錠中のmg 活性成分 100 デンプン、米国局方品 57 乳糖、米国局方品 73 タルク、米国局方品 9 ステアリン酸 12 前記例は説明するものであって、排他的なものではな
いこと、および本発明の精神および特許請求の範囲から
逸脱することなく修正をなしうることは当業者にとって
理解されることである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 リューベン レイク アメリカ合衆国メリィーランド州シルバ ー スプリング,ニコラス ドライブ 11008 (56)参考文献 特開 昭61−210073(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61K 31/44

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有効成分として式 [式中、R1およびR2は、同一または異なり、ハロ、フェ
    ニル、置換されているフェニルおよび式 (ここで、n,mおよびpは、それぞれ1〜8の整数であ
    るが、n+m+pは10に等しいかまたは10より小であ
    る)の基よりなる群の一員であり;Xはチオまたはスルフ
    ィニルであり; Alk1は1〜6個の炭素原子を有する直鎖状または分枝鎖
    状の低級アルキレンであり;R3は水素または低級アルキ
    ルであり;Alk2は1〜4個の炭素原子を有する直鎖状ま
    たは分枝鎖状のアルキレンであり;R4は水素、ハロ、ヒ
    ドロキシ、低級アルキルおよび低級アルコキシよりなる
    群から選ばれる]で示される化合物またはその医薬とし
    て許容される塩を含有する、動物における腫瘍転移を抑
    制するための医薬組成物。
  2. 【請求項2】R1およびR2が、それぞれ (式中、n,m,およびpは、それぞれ1〜8の整数である
    が、n+m+pは、10に等しいか、または10より小であ
    る) である、請求項1に記載の組成物。
  3. 【請求項3】化合物が、式 (式中、Xはチオまたはスルフィニルであり;Alk1は1
    〜6個の炭素原子を有する、直鎖状または分枝鎖状の低
    級アルキレンであり;R3は水素または低級アルキルであ
    り;Alk2は1〜4個の炭素原子を有する、直鎖状または
    分枝鎖状のアルキレンであり;R4は水素、ハロ、ヒドロ
    キシ、低級アルキルおよび低級アルコキシよりなる群か
    ら選ばれる) で示される化合物またはその医薬として許容される塩で
    ある、請求項1に記載の組成物。
  4. 【請求項4】R1およびR2が、それぞれ1,1−ジメチルエ
    チルであり、そしてAlk1が1〜4個の炭素原子を有す
    る、直鎖状または分枝鎖状のアルキレンである、請求項
    2に記載の組成物。
  5. 【請求項5】Xがチオである、請求項3に記載の組成
    物。
  6. 【請求項6】Xがスルフィニルである、請求項3に記載
    の組成物。
  7. 【請求項7】化合物が、3−{[3,5−ビス(1,1−ジメ
    チルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]チオ}−N−
    メチル−N−[2−(2−ピリジニル)エチル]プロパ
    ンアミドまたはその医薬として許容される酸付加塩であ
    る、請求項3に記載の組成物。
  8. 【請求項8】化合物が、3−{[3,5−ビス(1,1−ジメ
    チルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]チオ}−N−
    メチル−N−[2−(2−ピリジニル)エチル]プロパ
    ンアミド一塩酸塩である、請求項3に記載の組成物。
  9. 【請求項9】化合物が、3−{[3,5−ビス(1,1−ジメ
    チルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]チオ}−N−
    エチル−N−(4−ピリジニルメチル)プロパンアミド
    またはその医薬として許容される酸付加塩である、請求
    項3に記載の組成物。
  10. 【請求項10】化合物が、3−{[3,5−ビス(1,1−ジ
    メチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]チオ}−N
    −エチル−N−[(2−メチル−6−ピリジニル)メチ
    ル]プロパンアミドまたはその医薬として許容される酸
    付加塩である、請求項3に記載の組成物。
  11. 【請求項11】化合物が、3−{[3,5−ビス(1,1−ジ
    メチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]チオ}−N
    −メチル−N−[2−(4−ピリジニル)エチル]プロ
    パンアミドまたはその医薬として許容される酸付加塩で
    ある、請求項3に記載の組成物。
  12. 【請求項12】R1およびR2が、それぞれハロである、請
    求項1に記載の組成物。
  13. 【請求項13】R1およびR2が、それぞれクロロである、
    請求項12に記載の組成物。
  14. 【請求項14】化合物が、3−[(3,5−ジクロル−4
    −ヒドロキシフェニル)チオ]−N−メチル−[2−
    (2−ピリジニル)エチル]プロパンアミドまたはその
    医薬として許容される塩である、請求項13に記載の組成
    物。
  15. 【請求項15】R1およびR2が、それぞれフェニルまたは
    置換されているフェニルである、請求項1に記載の組成
    物。
  16. 【請求項16】化合物が、3−[(2′−ヒドロキシ
    [1,1′:3,1″−テルフェニル]−5′−イル)チオ]
    −N−メチル−N−[2−(2−ピリジニル)エチル]
    プロパンアミドまたはその医薬として許容される塩であ
    る、請求項15に記載の組成物。
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