JP2836635B2 - 空気ばね式除振台の制振装置およびその制御方法 - Google Patents
空気ばね式除振台の制振装置およびその制御方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔概要〕 空気ばね式除振台、特に、半導体製造に用いられる縦
型X線露光ステージ用の空気ばね式除振台の低周波振動
を制振するのに適した制振装置およびその制御方法に関
し、 搭載盤を空気ばねでもって支持した空気ばね式除振台
用の制振装置であって、搭載盤に許容値以上の振動変位
量が誘発されたときだけ能動的制振制御を行い、該振動
変位量が許容値以下となった際に能動的制振制御を停止
し得るように構成された制振装置を提供することを目的
とし、また被駆動体を搭載した搭載盤を空気ばねでもっ
て支持した空気ばね式除振台用の制振装置の制御方法で
あって、該被駆動体の加減速時に反力として誘発させる
振動だけを効果的に制振する制御方法を提供することを
目的とし、 搭載盤を空気ばねでもって支持した空気ばね式除振台
用の制振装置であって、搭載盤の振動を制振させるよう
な駆動力を該搭載盤に及ぼすための駆動手段と、搭載盤
の振動時にその変位量を検出する変位量検出手段と、変
位量検出手段によって検出された変位量を許容値と比較
する比較手段と、比較手段によって変位量が許容値より
も大きいとされた際に変位量に基づいて変位速度を演算
する変位速度演算手段と、搭載盤の振動を制振させるべ
く変位量と変位速度とに基づいて作動手段の駆動出力量
を演算する駆動出力量演算手段とを具備する制振装置を
構成し、また被駆動体を搭載した搭載盤を空気ばねでも
って支持した空気ばね式除振台用の制振装置であって、
搭載盤の振動を制振させるような駆動力を搭載盤に及ぼ
すための駆動手段と、搭載盤の振動時にその変位量を検
出する変位量検出手段と、変位量検出手段によって検出
された変位量に基づいて変位速度を演算する変位速度演
算手段と、搭載盤の振動を制振させるべく変位量と変位
速度とに基づいて作動手段の駆動出力量を演算する駆動
出力量演算手段とを具備する制振装置の制御方法におい
て、被駆動体が加速される直前に制振装置の作動を開始
させ、被駆動体が等速となった直後に制振装置の作動を
停止させ、被駆動体が減速される直前に制振装置の作動
を再開し、被駆動体の静止した直後に制振装置の作動を
停止することを特徴とする制御方法を構成する。
型X線露光ステージ用の空気ばね式除振台の低周波振動
を制振するのに適した制振装置およびその制御方法に関
し、 搭載盤を空気ばねでもって支持した空気ばね式除振台
用の制振装置であって、搭載盤に許容値以上の振動変位
量が誘発されたときだけ能動的制振制御を行い、該振動
変位量が許容値以下となった際に能動的制振制御を停止
し得るように構成された制振装置を提供することを目的
とし、また被駆動体を搭載した搭載盤を空気ばねでもっ
て支持した空気ばね式除振台用の制振装置の制御方法で
あって、該被駆動体の加減速時に反力として誘発させる
振動だけを効果的に制振する制御方法を提供することを
目的とし、 搭載盤を空気ばねでもって支持した空気ばね式除振台
用の制振装置であって、搭載盤の振動を制振させるよう
な駆動力を該搭載盤に及ぼすための駆動手段と、搭載盤
の振動時にその変位量を検出する変位量検出手段と、変
位量検出手段によって検出された変位量を許容値と比較
する比較手段と、比較手段によって変位量が許容値より
も大きいとされた際に変位量に基づいて変位速度を演算
する変位速度演算手段と、搭載盤の振動を制振させるべ
く変位量と変位速度とに基づいて作動手段の駆動出力量
を演算する駆動出力量演算手段とを具備する制振装置を
構成し、また被駆動体を搭載した搭載盤を空気ばねでも
って支持した空気ばね式除振台用の制振装置であって、
搭載盤の振動を制振させるような駆動力を搭載盤に及ぼ
すための駆動手段と、搭載盤の振動時にその変位量を検
出する変位量検出手段と、変位量検出手段によって検出
された変位量に基づいて変位速度を演算する変位速度演
算手段と、搭載盤の振動を制振させるべく変位量と変位
速度とに基づいて作動手段の駆動出力量を演算する駆動
出力量演算手段とを具備する制振装置の制御方法におい
て、被駆動体が加速される直前に制振装置の作動を開始
させ、被駆動体が等速となった直後に制振装置の作動を
停止させ、被駆動体が減速される直前に制振装置の作動
を再開し、被駆動体の静止した直後に制振装置の作動を
停止することを特徴とする制御方法を構成する。
本発明は空気ばね式除振台、特に、半導体製造に用い
られる縦型X線露光ステージ用の空気ばね式除振台の低
周波振動を制振するのに適した制振装置およびその制御
方法に関する。
られる縦型X線露光ステージ用の空気ばね式除振台の低
周波振動を制振するのに適した制振装置およびその制御
方法に関する。
第13図を参照すると、縦型X線露光ステージ10を搭載
した空気ばね式除振台12が示されている。縦型露光ステ
ージ10内にはマスクおよびウエハが垂直方向に保持さ
れ、これに対してシンクロトロン放射光(SOR)が矢印
Aで示すように水平方向から入射される。空気ばね式除
振台12は好ましくは一枚岩から作られた矩形状の定盤12
aと、この定盤12aをその四隅で支える4つの空気ばね12
b(第13図では、そのうちの2つが図示されている)と
からなる。言うまでもなく、ウエハ面にミクロンオーダ
のマスクパターンを正確に露光転写するためには、シン
クロトロン放射光の露光中、その放射光に対してマスク
面およびウエハ面が直角となるように維持されなければ
ならない。したがって、縦型露光ステージ10から外部振
動の影響を排除することが必要であり、このため縦型露
光ステージ10は空気ばね式除振台12上に搭載されること
になる。
した空気ばね式除振台12が示されている。縦型露光ステ
ージ10内にはマスクおよびウエハが垂直方向に保持さ
れ、これに対してシンクロトロン放射光(SOR)が矢印
Aで示すように水平方向から入射される。空気ばね式除
振台12は好ましくは一枚岩から作られた矩形状の定盤12
aと、この定盤12aをその四隅で支える4つの空気ばね12
b(第13図では、そのうちの2つが図示されている)と
からなる。言うまでもなく、ウエハ面にミクロンオーダ
のマスクパターンを正確に露光転写するためには、シン
クロトロン放射光の露光中、その放射光に対してマスク
面およびウエハ面が直角となるように維持されなければ
ならない。したがって、縦型露光ステージ10から外部振
動の影響を排除することが必要であり、このため縦型露
光ステージ10は空気ばね式除振台12上に搭載されること
になる。
一般的に、この種の空気ばね除振台12では、その一次
固有振動数を低周波数領域(1Hz程度)に設定すること
によって、高周波数領域(特に、電動モータ等から発生
する50Hz)における外部からの振動伝達率を引き下げ、
これにより縦型X線露光ステージ10からは高周波数領域
の外部振動の影響が排除されることになる。ところが、
縦型X線露光ステージ10には種々の被駆動体が含まれ、
それら被駆動体の駆動/停止にその反力が空気ばね式除
振台12の低周波数領域での振動を誘発することになる。
例えば、縦型X線露光ステージ10には、被駆動体とし
て、マスクをシンクロトロン放射光でもって走査すべく
該マスクを保持する走査ステージ、該マスクに対するウ
エハの粗位置決めを行う粗動XY移動ステージ等が含ま
れ、これらステージの加減速時に低周波数領域での振動
が空気ばね式除振台12に誘発される。そのような振動が
特に定盤12aの重心の回りでの垂直面内で生じると(矢
印B)、ウエハ面に対するマスクパターンの正確な露光
転写は大きく阻害されるので、高周波領域での振動だけ
でなく低周波数領域での振動についても縦型X線露光ス
テージ10から排除されなければならない。
固有振動数を低周波数領域(1Hz程度)に設定すること
によって、高周波数領域(特に、電動モータ等から発生
する50Hz)における外部からの振動伝達率を引き下げ、
これにより縦型X線露光ステージ10からは高周波数領域
の外部振動の影響が排除されることになる。ところが、
縦型X線露光ステージ10には種々の被駆動体が含まれ、
それら被駆動体の駆動/停止にその反力が空気ばね式除
振台12の低周波数領域での振動を誘発することになる。
例えば、縦型X線露光ステージ10には、被駆動体とし
て、マスクをシンクロトロン放射光でもって走査すべく
該マスクを保持する走査ステージ、該マスクに対するウ
エハの粗位置決めを行う粗動XY移動ステージ等が含ま
れ、これらステージの加減速時に低周波数領域での振動
が空気ばね式除振台12に誘発される。そのような振動が
特に定盤12aの重心の回りでの垂直面内で生じると(矢
印B)、ウエハ面に対するマスクパターンの正確な露光
転写は大きく阻害されるので、高周波領域での振動だけ
でなく低周波数領域での振動についても縦型X線露光ス
テージ10から排除されなければならない。
そこで、従来では、空気ばね除振台12の各空気ばね12
bには自動圧力調整器が組み込み込まれ、それら自動圧
力調整器を定盤12aの位置検出器でもって制御するよう
になっている。詳述すると、自動圧力調整器でもって各
空気ばね12bの空気圧を調整して定盤12aの位置変動を補
正し、これにより定盤12aが所定の姿勢(すなわち、シ
ンクロトロン放射光がマスクに対して直角に入射するよ
うな姿勢)を取り得るようにされる。要するに、従来で
は、定盤12aに誘発された低周波数領域での振動を各空
気ばねの空気圧の調整によって制振させる方式が採用さ
れている。
bには自動圧力調整器が組み込み込まれ、それら自動圧
力調整器を定盤12aの位置検出器でもって制御するよう
になっている。詳述すると、自動圧力調整器でもって各
空気ばね12bの空気圧を調整して定盤12aの位置変動を補
正し、これにより定盤12aが所定の姿勢(すなわち、シ
ンクロトロン放射光がマスクに対して直角に入射するよ
うな姿勢)を取り得るようにされる。要するに、従来で
は、定盤12aに誘発された低周波数領域での振動を各空
気ばねの空気圧の調整によって制振させる方式が採用さ
れている。
しかしながら、上述のように空気ばねの空気圧を調整
する従来の制振方式の問題点として、制御応答性が悪い
ということが問題点として指摘されている。すなわち、
空気ばね式除振台に低周波数領域での振動が誘発されて
からその振動が制振されるまでの時間が長くなり、定盤
の振動発生から制振までの間は露光作業が中断されなけ
ればならず、その作業効率が悪化することになる訳であ
る。
する従来の制振方式の問題点として、制御応答性が悪い
ということが問題点として指摘されている。すなわち、
空気ばね式除振台に低周波数領域での振動が誘発されて
からその振動が制振されるまでの時間が長くなり、定盤
の振動発生から制振までの間は露光作業が中断されなけ
ればならず、その作業効率が悪化することになる訳であ
る。
そこで、本発明者等は振動発生時に定盤の変位量を検
出すると共にその変位量に基づいて変位速度を求め、こ
の両データに基づいて定盤の振動を能動的かつ急速に打
ち消すようにフィードバック制御を行う制振装置を提案
している(特願平1−328281号)。この制振装置では、
定盤の振動を能動的に打ち消すための駆動源として、例
えば作動応答性に優れたボイスコイル式アクチェータが
使用され、これにより定盤の瞬時の制振制御を可能にし
ている。
出すると共にその変位量に基づいて変位速度を求め、こ
の両データに基づいて定盤の振動を能動的かつ急速に打
ち消すようにフィードバック制御を行う制振装置を提案
している(特願平1−328281号)。この制振装置では、
定盤の振動を能動的に打ち消すための駆動源として、例
えば作動応答性に優れたボイスコイル式アクチェータが
使用され、これにより定盤の瞬時の制振制御を可能にし
ている。
上述の特願平1−328281号に開示されたフィードバッ
ク制御では、定盤の変位量の検出が所定の時間毎に例え
ば1μs毎に絶えず行われ、この1μs毎の検出データ
とそこから得られた変位速度データとに基づいてボイス
コイル式アクチェータの出力量が決められ、これにより
定盤の振動が打ち消されて制振される。このことは、定
盤には絶えずボイスコイル式アクチェータの駆動量が加
えられることを意味し、このため定盤は空気ばね上に載
置されているにも拘わらず剛直な状態で保持されるとに
なる。その結果、空気ばね除振台の一次固有振動数が低
周波数領域から高周波数領域に移行して、高周波数領域
における外部からの振動伝達率が引き上げられ、これに
より空気ばね除振台は高周波数領域の外部振動の影響を
受け易くなる。
ク制御では、定盤の変位量の検出が所定の時間毎に例え
ば1μs毎に絶えず行われ、この1μs毎の検出データ
とそこから得られた変位速度データとに基づいてボイス
コイル式アクチェータの出力量が決められ、これにより
定盤の振動が打ち消されて制振される。このことは、定
盤には絶えずボイスコイル式アクチェータの駆動量が加
えられることを意味し、このため定盤は空気ばね上に載
置されているにも拘わらず剛直な状態で保持されるとに
なる。その結果、空気ばね除振台の一次固有振動数が低
周波数領域から高周波数領域に移行して、高周波数領域
における外部からの振動伝達率が引き上げられ、これに
より空気ばね除振台は高周波数領域の外部振動の影響を
受け易くなる。
したがって、本発明の目的は搭載盤を空気ばねでもっ
て支持した空気ばね式除振台用の制振装置であって、搭
載盤に許容値以上の振動変位量が誘発されたときだけ能
動的制振制御を行い、該振動変位量が許容値以下となっ
た際に能動的制振制御を停止し得るように構成された制
振制御を提供することである。
て支持した空気ばね式除振台用の制振装置であって、搭
載盤に許容値以上の振動変位量が誘発されたときだけ能
動的制振制御を行い、該振動変位量が許容値以下となっ
た際に能動的制振制御を停止し得るように構成された制
振制御を提供することである。
また、本発明は被駆動体を搭載した搭載盤を空気ばね
でもって支持した空気ばね式除振台用の制振装置の制御
方法であって、該被駆動体の加減速時に反力として誘発
される振動だけを効果的に制振する制御方法を提供する
ことである。
でもって支持した空気ばね式除振台用の制振装置の制御
方法であって、該被駆動体の加減速時に反力として誘発
される振動だけを効果的に制振する制御方法を提供する
ことである。
本発明の一態様によれば、課題を解決するための手段
は、第1図に示すように、駆動手段と、変位量検出手段
と、比較手段と、変位速度演算手段と、駆動出力量演算
手段とからなる。駆動手段は搭載盤の振動を制振させる
ような駆動力を該搭載盤に及ぼし得るようになってい
る。変位量検出手段は空気ばね式除振台で空気ばねによ
って支持された搭載盤の振動時にその変位量を検出し、
この検出された変位量は比較手段によって許容値と比較
される。比較手段によって変位量が許容値よりも大きい
とされた場合、変位速度演算手段は該変位量に基づいて
変位速度を演算する。駆動出力量演算手段は搭載盤の振
動を制振させるべく変位量と変位速度とに基づいて作動
手段の駆動出力量を演算する。
は、第1図に示すように、駆動手段と、変位量検出手段
と、比較手段と、変位速度演算手段と、駆動出力量演算
手段とからなる。駆動手段は搭載盤の振動を制振させる
ような駆動力を該搭載盤に及ぼし得るようになってい
る。変位量検出手段は空気ばね式除振台で空気ばねによ
って支持された搭載盤の振動時にその変位量を検出し、
この検出された変位量は比較手段によって許容値と比較
される。比較手段によって変位量が許容値よりも大きい
とされた場合、変位速度演算手段は該変位量に基づいて
変位速度を演算する。駆動出力量演算手段は搭載盤の振
動を制振させるべく変位量と変位速度とに基づいて作動
手段の駆動出力量を演算する。
また、本発明の別の態様によれば、課題を解決するた
めの手段として、被駆動体を搭載した搭載盤を空気ばね
でもって支持した空気ばね式除振台用の制振装置であっ
て、搭載盤の振動を制振させるような駆動力を該搭載盤
に及ぼすための駆動手段と、搭載盤の振動時にその変位
量を検出する変位量検出手段と、この変位量検出手段に
よって検出された変位量に基づいて変位速度を演算する
変位速度演算手段と、搭載盤の振動を制振させるべく変
位量と変位速度とに基づいて作動手段の駆動出力量を演
算する駆動出力量演算手段とを具備する制振装置の制御
方法が提供され、この制御方法においては、前記被駆動
体の動作を制御する制御手段によって前記被駆動体が加
速される直前に前記制振装置の作動を開始させ、前記制
御手段によって前記被駆動体が等速とされた直後に前記
制振装置の作動を停止させ、前記制御手段によって前記
被駆動体が減速される直前に前記制振装置の作動を再開
し、前記制御手段によって前記被駆動体が静止された直
後に前記制振装置の作動を停止することが特徴とされ
る。
めの手段として、被駆動体を搭載した搭載盤を空気ばね
でもって支持した空気ばね式除振台用の制振装置であっ
て、搭載盤の振動を制振させるような駆動力を該搭載盤
に及ぼすための駆動手段と、搭載盤の振動時にその変位
量を検出する変位量検出手段と、この変位量検出手段に
よって検出された変位量に基づいて変位速度を演算する
変位速度演算手段と、搭載盤の振動を制振させるべく変
位量と変位速度とに基づいて作動手段の駆動出力量を演
算する駆動出力量演算手段とを具備する制振装置の制御
方法が提供され、この制御方法においては、前記被駆動
体の動作を制御する制御手段によって前記被駆動体が加
速される直前に前記制振装置の作動を開始させ、前記制
御手段によって前記被駆動体が等速とされた直後に前記
制振装置の作動を停止させ、前記制御手段によって前記
被駆動体が減速される直前に前記制振装置の作動を再開
し、前記制御手段によって前記被駆動体が静止された直
後に前記制振装置の作動を停止することが特徴とされ
る。
以上の記載から明らかなように、本発明による制振装
置においては、変位量検出手段によって検出された搭載
盤の変位量が許容値を越えたときだけ、制振制御が行わ
れるので、搭載盤の変位量が許容値以下のときは、空気
ばね除振台の一次固有振動数は低周波数領域に停められ
ることになる。
置においては、変位量検出手段によって検出された搭載
盤の変位量が許容値を越えたときだけ、制振制御が行わ
れるので、搭載盤の変位量が許容値以下のときは、空気
ばね除振台の一次固有振動数は低周波数領域に停められ
ることになる。
また、本発明による制振装置の制御方法においては、
被駆動体の加減速時だけ制振装置が作動されて、その加
減速時に反力として誘発される振動が制振される。換言
すれば、被駆動体の加減速が行われない間は、制振装置
は作動されない。したがって、被駆動体の加減速時を除
けば、空気ばね除振台の一次固有振動数は低周波数領域
に留められることになる。
被駆動体の加減速時だけ制振装置が作動されて、その加
減速時に反力として誘発される振動が制振される。換言
すれば、被駆動体の加減速が行われない間は、制振装置
は作動されない。したがって、被駆動体の加減速時を除
けば、空気ばね除振台の一次固有振動数は低周波数領域
に留められることになる。
第2図を参照すると、本発明による制振装置を適用し
た空気ばね式除振台14が示され、この空気ばね式除振台
14は第13図に示した場合と同様に好ましくは一枚岩から
作られた矩形状の搭載盤すなわち定盤14aと、この定盤1
4aをその四隅で支える4つの空気ばね14b(第2図で
は、そのうちの2つが図示されている)とからなる。こ
のような空気ばね式除振台14の一次固有振動数も第13図
で説明した場合と同様に低周波数領域に設定されてお
り、このため高周波数領域での外部振動の影響は排除さ
れるが、低周波数領域での振動は免れない。なお、空気
ばね式14の定盤14上には例えば第13図に示したような縦
型X線露光ステージが搭載される。
た空気ばね式除振台14が示され、この空気ばね式除振台
14は第13図に示した場合と同様に好ましくは一枚岩から
作られた矩形状の搭載盤すなわち定盤14aと、この定盤1
4aをその四隅で支える4つの空気ばね14b(第2図で
は、そのうちの2つが図示されている)とからなる。こ
のような空気ばね式除振台14の一次固有振動数も第13図
で説明した場合と同様に低周波数領域に設定されてお
り、このため高周波数領域での外部振動の影響は排除さ
れるが、低周波数領域での振動は免れない。なお、空気
ばね式14の定盤14上には例えば第13図に示したような縦
型X線露光ステージが搭載される。
第2図に示す実施例では、制振装置は定盤14aの重心
の回りでの垂直面内での回転振動、すなわち第2図に示
した座標系(定盤14aの重心を座標原点とする)のY軸
回りでの回転振動を制振するように構成される。制振装
置は定盤14aの振動変位を検出する非接触型変位検出セ
ンサ16aおよび16bと、定盤14aの片側を垂直方向すなわ
ちX軸方向に沿って上下方向に駆動変位させる例えばボ
イスコイル式アクチュエータ18と、センサ16aおよび16b
の検出値に応じてアクチュエータ18の駆動を制御する制
御回路20とからなる。
の回りでの垂直面内での回転振動、すなわち第2図に示
した座標系(定盤14aの重心を座標原点とする)のY軸
回りでの回転振動を制振するように構成される。制振装
置は定盤14aの振動変位を検出する非接触型変位検出セ
ンサ16aおよび16bと、定盤14aの片側を垂直方向すなわ
ちX軸方向に沿って上下方向に駆動変位させる例えばボ
イスコイル式アクチュエータ18と、センサ16aおよび16b
の検出値に応じてアクチュエータ18の駆動を制御する制
御回路20とからなる。
センサ16aはアクチュエータ18の外部ケーシングに対
して固着され、アクチュエータ18の作動ロッド18aには
センサ16aの非検出部材22aが固定される。作動ロッド18
aはユニバーサル継手23aを介してブラケット部材24aに
連結され、このブラケット部材24aは定盤14aの側面に固
定される。ボイスコイル式アクチュエータ18の作動ロッ
ド18aは上下方向に変位可能であり、定盤14aがY軸回り
で回転振動すると、センサ16aと非検出部材22aとのX軸
方向間距離が変動し、その変動量は定盤14aのY軸回り
での回転振動量に対応する。なお、アクチュエータ18に
電圧が印加された場合には、作動ロッド18aはその印加
電圧に応じて変位位置を取ることになる。
して固着され、アクチュエータ18の作動ロッド18aには
センサ16aの非検出部材22aが固定される。作動ロッド18
aはユニバーサル継手23aを介してブラケット部材24aに
連結され、このブラケット部材24aは定盤14aの側面に固
定される。ボイスコイル式アクチュエータ18の作動ロッ
ド18aは上下方向に変位可能であり、定盤14aがY軸回り
で回転振動すると、センサ16aと非検出部材22aとのX軸
方向間距離が変動し、その変動量は定盤14aのY軸回り
での回転振動量に対応する。なお、アクチュエータ18に
電圧が印加された場合には、作動ロッド18aはその印加
電圧に応じて変位位置を取ることになる。
一方、センサ16bは適当な静止構造体25に対して固着
され、アクチュエータ18の作動ロッド18aに対応するロ
ッド要素18bにはセンサ16bの非検出部材22bが固定され
る。ロッド要素18bはユニバーサル継手23bを介してブラ
ケット部材24bに連結され、このブラケット部材24bは定
盤14aの側面に固定される。非検出部材22aはそれ自身と
静止構造体25との間に設けられたガイド機構26によって
垂直方向すなわちX線方向に沿って変位自在とされ、こ
のため定盤14aがY軸回りで回転振動すると、センサ16b
と非検出部材22bとのX軸方向間距離が変動し、その変
動量は定盤14aのY軸回りでの回転振動量に対応する。
され、アクチュエータ18の作動ロッド18aに対応するロ
ッド要素18bにはセンサ16bの非検出部材22bが固定され
る。ロッド要素18bはユニバーサル継手23bを介してブラ
ケット部材24bに連結され、このブラケット部材24bは定
盤14aの側面に固定される。非検出部材22aはそれ自身と
静止構造体25との間に設けられたガイド機構26によって
垂直方向すなわちX線方向に沿って変位自在とされ、こ
のため定盤14aがY軸回りで回転振動すると、センサ16b
と非検出部材22bとのX軸方向間距離が変動し、その変
動量は定盤14aのY軸回りでの回転振動量に対応する。
センサ16aおよび16bは同じタイプのものであり、各セ
ンサ16a、16bは非検出部材22a、22bに渦電流を発生さ
せ、その渦電流で生じた磁界の強さを検出することによ
って非検出部材22a、22bに対する変位量を検出する。要
するに、センサ16aおよび16bは定盤14aの振動時に定盤1
4aの対向側面(すなわち、ブラケット部材24aおよび24b
を設けた両側面)の側での垂直方向変位量を検出する。
なお、定盤14aのY軸回りでの回転振動時、その対向側
面側での変位量は±1mm程度以下であるので、該変位量
を垂直方向に沿うものと見做すことができる。定盤14a
のY軸回りでの回転振動を効果的に制振するために、セ
ンサ16aおよび16bならびに作動ロッド18aおよびロッド
要素18bがそれぞれ定盤14aの重心を通る垂直方向軸線に
対して対称な2箇所で設置され、しかもZ軸に沿って互
いに整列させられる。
ンサ16a、16bは非検出部材22a、22bに渦電流を発生さ
せ、その渦電流で生じた磁界の強さを検出することによ
って非検出部材22a、22bに対する変位量を検出する。要
するに、センサ16aおよび16bは定盤14aの振動時に定盤1
4aの対向側面(すなわち、ブラケット部材24aおよび24b
を設けた両側面)の側での垂直方向変位量を検出する。
なお、定盤14aのY軸回りでの回転振動時、その対向側
面側での変位量は±1mm程度以下であるので、該変位量
を垂直方向に沿うものと見做すことができる。定盤14a
のY軸回りでの回転振動を効果的に制振するために、セ
ンサ16aおよび16bならびに作動ロッド18aおよびロッド
要素18bがそれぞれ定盤14aの重心を通る垂直方向軸線に
対して対称な2箇所で設置され、しかもZ軸に沿って互
いに整列させられる。
制御回路20はA/D変換器28および30、コントローラ3
2、D/A変換器34、駆動回路36からなる。A/D変換器28お
よび30はそれぞれセンサ16aおよび16bからの検出値(す
なわち、定盤14aの振動時にその対向側面のそれぞれの
側で生じる垂直方向変位量)をデジタルデータに変換す
る。マイクロコンピュータ等で構成され得るコントロー
ラ32では、センサ16aおよび16bからの垂直方向変位デー
タのそれぞれに基づいてその垂直方向速度が演算され、
次いでコントローラ32からは該垂直方向変位データと演
算結果すなわち垂直方向変位速度データとに基づいて所
定の信号がD/A変換器34を介して駆動回路36に出力され
る。このとき駆動回路36からはかかる信号に基づいて所
定の電圧がボイスコイル式アクチュエータ18に印加さ
れ、その結果アクチュエータ18は定盤14aの振動を制振
させるように該定盤14aをX軸方向に駆動変位させる。
このような制御は絶えず(例えば1ms毎に)に行われ、
これにより定盤14aに振動が誘発されても、その振動は
直ちに制振されて定盤14は速やかに平衡状態に復帰する
ことになる。
2、D/A変換器34、駆動回路36からなる。A/D変換器28お
よび30はそれぞれセンサ16aおよび16bからの検出値(す
なわち、定盤14aの振動時にその対向側面のそれぞれの
側で生じる垂直方向変位量)をデジタルデータに変換す
る。マイクロコンピュータ等で構成され得るコントロー
ラ32では、センサ16aおよび16bからの垂直方向変位デー
タのそれぞれに基づいてその垂直方向速度が演算され、
次いでコントローラ32からは該垂直方向変位データと演
算結果すなわち垂直方向変位速度データとに基づいて所
定の信号がD/A変換器34を介して駆動回路36に出力され
る。このとき駆動回路36からはかかる信号に基づいて所
定の電圧がボイスコイル式アクチュエータ18に印加さ
れ、その結果アクチュエータ18は定盤14aの振動を制振
させるように該定盤14aをX軸方向に駆動変位させる。
このような制御は絶えず(例えば1ms毎に)に行われ、
これにより定盤14aに振動が誘発されても、その振動は
直ちに制振されて定盤14は速やかに平衡状態に復帰する
ことになる。
要するに、本発明によれば、定盤14aの振動時にその
所定箇所の位置と速度とを状態変数とした状態フィード
バック制御が行われ、そのフィードバックゲインは制御
対象(すなわち、定盤14aおよびその搭載物)の状態方
程式に基づいて最適制御理論によって求められる。次
に、第3図を参照して、制御対象の状態方程式およびそ
のパラメータについて述べることにする。
所定箇所の位置と速度とを状態変数とした状態フィード
バック制御が行われ、そのフィードバックゲインは制御
対象(すなわち、定盤14aおよびその搭載物)の状態方
程式に基づいて最適制御理論によって求められる。次
に、第3図を参照して、制御対象の状態方程式およびそ
のパラメータについて述べることにする。
第3図には制御対象の解析モデルが示され、同図にお
いて、第2図に示した構成要素に対応するものには同じ
参照符号が用いられている。第3図では、定盤14aがそ
の重心の回りで破線で示すような回転変位を受けた状態
にある。
いて、第2図に示した構成要素に対応するものには同じ
参照符号が用いられている。第3図では、定盤14aがそ
の重心の回りで破線で示すような回転変位を受けた状態
にある。
Z軸方向の釣合いから、次式(1−1)を得る。
m+M0(−L)+K1(x+Lθ)+K2(x−L
θ) +D1(+L)+D2(−L)=F(1−1) 定盤14aのY軸回りの運動から、次式(1−2)を得
る。
θ) +D1(+L)+D2(−L)=F(1−1) 定盤14aのY軸回りの運動から、次式(1−2)を得
る。
J0−M0L(−L)+K1L(x+Lθ)+K2(x− Lθ)+D1L(+L)−D2L(−L)=FL
(1−2) なお、式(1−1)および(1−2)で用いられた記
号は以下の通りである。
(1−2) なお、式(1−1)および(1−2)で用いられた記
号は以下の通りである。
m :定盤14aおよびその搭載物の質量 M0 :ボイスコイル式アクチュエータ18の可動部の質量 x1 :センサ16aでの検出変位量 x2 :センサ16bでの検出変位量 x :定盤14aの重心変位量 θ :定盤14aの回転変位量 J0 :定盤14aの重心回りでの慣性モーメント K1 :アクチュエータ18側の空気ばね14bのばね定数 K2 :静止構造体25側の空気ばね14bのばね定数 D1 :アクチュエータ18側の系の粘性係数 D2 :静止構造体25側の系の粘性係数 L :定盤14aの重心から各センサ16a、16bまでの距離 ここで、x=(x1+x2)/2 M=m/2 K=K1=K2 θ≒sinθ=(X1+X2)/2L J=J0/2 D=D1=D2 とすると、式(1−1)および(1−2)はそれぞれ次
式(1−3)および(1−4)となる。
式(1−3)および(1−4)となる。
M(1+2)+M0 2+D(1+2)+(x1+x2)=F (1−3) (J/L)(1−2)M0Lx2+DL(1−2)+KL(x1−x2)=FL (1−4) また、Fは次式(1−5)で表される。
F=C1u0−M0 1 (1−5) なお、C1はボイスコイル式アクチュエータ18のゲイン
(N/V)。
(N/V)。
式(1−5)を式(1−3)および(1−4)に代入
して変形すると、次式(1−6)および(1−7)がそ
れぞれ得られる。
して変形すると、次式(1−6)および(1−7)がそ
れぞれ得られる。
(M+M0)(1+2)+D(1+2)+K(x1+x2)=C1u0 (1−6) (J/L2+M0)(1−2)+D(1−2)+K(x1−x2)=C1u0 (1−7) 物理量を直接表した状態変数x1(m)、x2(m)およ
びu0(V)を計算機(マイクロコンピュータ)内での無
次元数値としてX1、X2、Uに変換し、変換係数として、
次式(1−8)に示すβ1、β2およびβ0を用いる。
びu0(V)を計算機(マイクロコンピュータ)内での無
次元数値としてX1、X2、Uに変換し、変換係数として、
次式(1−8)に示すβ1、β2およびβ0を用いる。
x1=β1X1 x2=β2X2 u0=β0U0 (1−8) 式(1−6)および(1−7)に式(1−8)を代入
して変形すると、次式(1−9)および(1−10)がそ
れぞれ得られる。
して変形すると、次式(1−9)および(1−10)がそ
れぞれ得られる。
τ0 2 1=−f1X1−f2X2−f3τ0 1−f4τ0 2+
u (1−9) τ0 2 2=−f5X1−f6X2−f7τ0 1−f8τ0 2+
g4u (1−10) ここで、 τ0X1=X3 τ0X2=X4 (1−11) とすると、制御対象の状態微分方程式は次式(1−12)
となる。
u (1−9) τ0 2 2=−f5X1−f6X2−f7τ0 1−f8τ0 2+
g4u (1−10) ここで、 τ0X1=X3 τ0X2=X4 (1−11) とすると、制御対象の状態微分方程式は次式(1−12)
となる。
ただし、 f1=Kβ1/β0C1 f2=K(J−ML2)β2/(J+ML2+2M0L2)β0C1 f3=Dβ1/β0C1τ0 f4=D(J−ML2)β2/(J+ML2+2M0L2)β0C1τ0 f5=Kg4β1/β0C1 f6=Kg4(J+ML2+2M0L2)β2/(J−ML2)β0C1 f7=Dg4β1/β0C1τ0 f8=Dg4(J+ML2+2M0L2)β2/(J−ML2)β0C1τ0 τ0 2=2(M+M0)(J+M0L2)β1/(J+ML2+2M0L2)β0C1 g4=(J−ML2)β1/(J+ML2+2M0L2)β2 (1−13) 本制御対象では、定盤14aの変位量X1およびX2につい
てはセンサ16aおよび16bによって検出できるので、その
出力変数Yは次式(1−14)となる。
てはセンサ16aおよび16bによって検出できるので、その
出力変数Yは次式(1−14)となる。
したがって、センサ16aおよび16bでの変位量検出毎の
ボイスコイル式アクチュエータ18への出力量は次式(1
−15)となる。
ボイスコイル式アクチュエータ18への出力量は次式(1
−15)となる。
U(i)=−p1X1(i)−p2X2(i)−p3X3(i)−p4X4(i) (1−15) ただし、 PT=〔p1 p2 p3 p4〕:フィードバック係数 なお、X3およびX4はそれぞれ式(1−11)で定義した
ようにセンサ16aおよび16bでの検出箇所の速度に関する
変数である。
ようにセンサ16aおよび16bでの検出箇所の速度に関する
変数である。
次に、最適制御理論を導入した制御パラメータの設定
について述べる。すなわち、次式(1−16)に示す評価
関数Jを最小とする状態フィードバック係数 を求める。
について述べる。すなわち、次式(1−16)に示す評価
関数Jを最小とする状態フィードバック係数 を求める。
なお、 r:重み係数 ここで、 ただし、 q11=q22=QP q33=q44=QV q12=q21=−2QP q34=q43=−2QV q:重み係数 状態変数X1とX2との差および状態変数X3とX4との差を
最小とすることにより、Y軸回りでの回転振動の制振に
対して最適な重み係数を決定する。
最小とすることにより、Y軸回りでの回転振動の制振に
対して最適な重み係数を決定する。
次に、下記の表に示す具体的な制御パラメータに基づ
いて状態フィードバック係数 を求める。重み係数については次式(1−18)を用い
る。
いて状態フィードバック係数 を求める。重み係数については次式(1−18)を用い
る。
〔q1 q2 q3 q4 r〕=〔100 100 −100 −100 1〕 (1−18) 状態方程式(1−12)にかかる制御パラメータを代入
して、次式(2−1)を得る。
して、次式(2−1)を得る。
ここで、検出値のサンプリング時間1msのデジタル制
御を行うべく上式(2−1)の微分方程式を以下の差分
方程式に変換する。
御を行うべく上式(2−1)の微分方程式を以下の差分
方程式に変換する。
したがって、重み係数を式(1−18)とする状態フィ
ードバック係数 は次式となる。
ードバック係数 は次式となる。
次に、第4図に示す垂直方向制振ルーチンを参照し
て、第2図の制御装置の作動について説明する。なお、
第4図の垂直方向制振ルーチンは1ms毎に実行される割
込みルーチンであり、またその実行は定盤14aが平行状
態にあるときに開始されるものとする。
て、第2図の制御装置の作動について説明する。なお、
第4図の垂直方向制振ルーチンは1ms毎に実行される割
込みルーチンであり、またその実行は定盤14aが平行状
態にあるときに開始されるものとする。
先ず、ステップ401では、フラグFが“1"であるか否
かを判断される。ルーチンの実行開始時には、フラグF
は“0"とされているので、ステップ402に進む。
かを判断される。ルーチンの実行開始時には、フラグF
は“0"とされているので、ステップ402に進む。
ステップ402では、カウンタiが“0"以上であるか否
かが判断される。ルーチンの実行開始時には、カウンタ
iはリセット状態(すなわち、“0")とされおり、この
ためステップ403に進み、そこでA/D変換器26および30か
らセンサ16aおよび16bの検出データX1およびX2が取り込
まれる。
かが判断される。ルーチンの実行開始時には、カウンタ
iはリセット状態(すなわち、“0")とされおり、この
ためステップ403に進み、そこでA/D変換器26および30か
らセンサ16aおよび16bの検出データX1およびX2が取り込
まれる。
続いて、ステップ404では、検出データX1およびX2が
基準値X1(0)およびX2(0)としてコントローラ32内
のメモリに格納される。なお、基準値X1(0)およびX2
(0)は定盤14aの平衡状態値である。
基準値X1(0)およびX2(0)としてコントローラ32内
のメモリに格納される。なお、基準値X1(0)およびX2
(0)は定盤14aの平衡状態値である。
次いで、ステップ405では、カウンタjがリセットさ
れ、ステップ406に進み、そこでカウンタjが“1"だけ
カウントアップされた後、ルーチンは一旦終了する。
れ、ステップ406に進み、そこでカウンタjが“1"だけ
カウントアップされた後、ルーチンは一旦終了する。
1ms後に再びルーチンが実行されると、ステップ401を
経た後、ステップ402でカウンタiが“0"以上であるか
否かが判断される。ことのきカウンタiは“1"とされて
いるので、ステップ407に進み、そこでA/D変換器28およ
び30からセンサ16aおよび16bの検出データX1およびX2が
取り込まれる。続いて、ステップ408に進み、そこで以
下の演算が行われる。
経た後、ステップ402でカウンタiが“0"以上であるか
否かが判断される。ことのきカウンタiは“1"とされて
いるので、ステップ407に進み、そこでA/D変換器28およ
び30からセンサ16aおよび16bの検出データX1およびX2が
取り込まれる。続いて、ステップ408に進み、そこで以
下の演算が行われる。
X1(i)←X1−X1(0) X2(i)←X2−X2(0) すなわち、定盤14aの対向側面の側での垂直方向変位
量X1(i)およびX2(i)が演算される。
量X1(i)およびX2(i)が演算される。
次いで、ステップ409では、垂直方向変位量X1(i)
が許容値sよりも大きいか否かが判断される。X1(i)
>sであれば、ステップ410に進み、そこでは垂直方向
変位量X2(i)が許容値sよりも大きいか否かが判断さ
れる。X2(i)>sであれば、ステップ411に進み、そ
こでカウンタiがリセットされた後、ルーチンは一旦終
了する。その後、1ms毎にルーチンは実行されるが、ス
テップ409および410で垂直方向変位量X1(i)およびX2
(i)が許容値sを越えない限り、上述の動作か繰り返
されるだけであり、定盤14aの制振制御は行われない。
が許容値sよりも大きいか否かが判断される。X1(i)
>sであれば、ステップ410に進み、そこでは垂直方向
変位量X2(i)が許容値sよりも大きいか否かが判断さ
れる。X2(i)>sであれば、ステップ411に進み、そ
こでカウンタiがリセットされた後、ルーチンは一旦終
了する。その後、1ms毎にルーチンは実行されるが、ス
テップ409および410で垂直方向変位量X1(i)およびX2
(i)が許容値sを越えない限り、上述の動作か繰り返
されるだけであり、定盤14aの制振制御は行われない。
ステップ409および410のいずれかで、垂直方向変位量
X1(i)、X2(i)が許容値s以上となると、すなわち
定盤14aに制振すべき振動が誘発されると、ステップ412
に進み、そこでフラグFは“0"に書き換えられる。次い
で、ステップ413に進んで、そこでカウンタiが“1"だ
けカウントアップされた後、ルーチンは一旦終了する。
X1(i)、X2(i)が許容値s以上となると、すなわち
定盤14aに制振すべき振動が誘発されると、ステップ412
に進み、そこでフラグFは“0"に書き換えられる。次い
で、ステップ413に進んで、そこでカウンタiが“1"だ
けカウントアップされた後、ルーチンは一旦終了する。
再びルーチンが実行されると、このときフラグFは
“1"とされているので、ステップ401からステップ414に
進み、そこで以下の演算が行われる。
“1"とされているので、ステップ401からステップ414に
進み、そこで以下の演算が行われる。
X3(i)←〔X1(i+1)−X1(i)〕/t X4(i)←〔X2(i+1)−X1(i)〕/t 上式から明らかなように、X3(i)およびX4(i)は
1ms(t)毎の定盤14aの対向側面の側での変位量の変化
すなわち変位速度を表す。
1ms(t)毎の定盤14aの対向側面の側での変位量の変化
すなわち変位速度を表す。
次いで、ステップ415に進むと、ステップ408および41
4で得られた演算結果に基づいて、以下の演算が行われ
る。
4で得られた演算結果に基づいて、以下の演算が行われ
る。
U(i)←−p1X1(i)−p2X2(i)−p3X3(i)−p4X4(i) U(i)は先の解析から明らかなように定盤14aの振動
を制振させるためのボイスコイル式アクチュエータ18の
駆動出力量に対応するデータである。
を制振させるためのボイスコイル式アクチュエータ18の
駆動出力量に対応するデータである。
ステップ416では、U(i)に応じた信号がD/A変換器
34に出力され、このとき駆動回路36からは所定の電圧が
アクチュエータ18に印加されて、アクチュエータ18は定
盤14aの振動を制振すべく作動させられる。
34に出力され、このとき駆動回路36からは所定の電圧が
アクチュエータ18に印加されて、アクチュエータ18は定
盤14aの振動を制振すべく作動させられる。
次いで、ステップ417に進むと、そこではカウンタj
が“1"だけカウントアップされ、ステップ418では、カ
ウンタjが所定の定数Tよりも大きいか否かが判断され
る。j>Tのとき、ステップ413に進み、そこでカウン
タiが“1"だけカウントアップされた後、ルーチンは一
旦終了する。その後、1ms毎にルーチンは実行される
が、カウンタjが定数Tを越えない限り、上述の制振動
作が繰り返される。なお、定数Tは定盤14aに誘発され
た振動が充分に制振し得る時間を与えるように適当に設
定される。
が“1"だけカウントアップされ、ステップ418では、カ
ウンタjが所定の定数Tよりも大きいか否かが判断され
る。j>Tのとき、ステップ413に進み、そこでカウン
タiが“1"だけカウントアップされた後、ルーチンは一
旦終了する。その後、1ms毎にルーチンは実行される
が、カウンタjが定数Tを越えない限り、上述の制振動
作が繰り返される。なお、定数Tは定盤14aに誘発され
た振動が充分に制振し得る時間を与えるように適当に設
定される。
ステップ418でカウンタjのカウント数が定数T以上
になると、ステップ419に進み、そこでフラグFは“1"
に書き換えられ、次いでステップ420に進んで、そこで
カウンタiがリセットされた後、ルーチンは一旦終了す
る。
になると、ステップ419に進み、そこでフラグFは“1"
に書き換えられ、次いでステップ420に進んで、そこで
カウンタiがリセットされた後、ルーチンは一旦終了す
る。
以上の記載から明らかなように、本実施例によれば、
定盤14aに許容し得ない垂直方向振動が誘発されたとき
だけ制振装置が作動させられる。すなわち、定盤14aが
平衡状態にある限り、空気ばね式除振台の一次固有振動
数は低周波数領域に停められ得ることになる。
定盤14aに許容し得ない垂直方向振動が誘発されたとき
だけ制振装置が作動させられる。すなわち、定盤14aが
平衡状態にある限り、空気ばね式除振台の一次固有振動
数は低周波数領域に停められ得ることになる。
第5図Aを参照すると、制振制御を何等行わない場合
での定盤14aの振動状態がグラフとして示され、特性曲
線aはアクチュエータ18側での定盤14aの変位量を示
し、また特性曲線bはアクチュエータ18の反対側での定
盤14a変位量を示す。また、矢印Hは定盤14a上に搭載さ
れた縦型X線露光ステージの駆動によって定盤14aに振
動が誘発された際の状態を示す。第5図Aのグラフから
明らかなように、定盤14aの対向側面の側が反対方向に
変位し、これにより定盤14aがY軸回りで回転振動を行
っていることが分かる。これに対して、第5図Bは本発
明による制振装置の作動時での定盤14aの状態を示すグ
ラフであり、特性曲線aおよびbは第5図Aの場合と同
様にそれぞれアクチェータ18側およびその反対側での定
盤14aの変位量を示す。第5図Bのグラフから明らかな
ように、定盤14aの対向側面の側が共に同方向に変位し
ていることが分かる。換言すれば、定盤14aのY軸回り
での回転振動が阻止されている。また、矢印Hで示すよ
うに定盤14aに振動が誘発されても、その振動が直ちに
抑えられることも分かる。更に、第5図Bにおいて、特
性曲線Cは定盤14aの対向側面での変位量の差(a−
b)を示し、この特性曲線cから明らかなように、定盤
は振動誘発時点から0.3秒後には安定状態に置かれるの
で、上述の定数Tについては、0.3ないし0.5秒に対応す
る数として300ないし400程度に設定し得ることが分か
る。
での定盤14aの振動状態がグラフとして示され、特性曲
線aはアクチュエータ18側での定盤14aの変位量を示
し、また特性曲線bはアクチュエータ18の反対側での定
盤14a変位量を示す。また、矢印Hは定盤14a上に搭載さ
れた縦型X線露光ステージの駆動によって定盤14aに振
動が誘発された際の状態を示す。第5図Aのグラフから
明らかなように、定盤14aの対向側面の側が反対方向に
変位し、これにより定盤14aがY軸回りで回転振動を行
っていることが分かる。これに対して、第5図Bは本発
明による制振装置の作動時での定盤14aの状態を示すグ
ラフであり、特性曲線aおよびbは第5図Aの場合と同
様にそれぞれアクチェータ18側およびその反対側での定
盤14aの変位量を示す。第5図Bのグラフから明らかな
ように、定盤14aの対向側面の側が共に同方向に変位し
ていることが分かる。換言すれば、定盤14aのY軸回り
での回転振動が阻止されている。また、矢印Hで示すよ
うに定盤14aに振動が誘発されても、その振動が直ちに
抑えられることも分かる。更に、第5図Bにおいて、特
性曲線Cは定盤14aの対向側面での変位量の差(a−
b)を示し、この特性曲線cから明らかなように、定盤
は振動誘発時点から0.3秒後には安定状態に置かれるの
で、上述の定数Tについては、0.3ないし0.5秒に対応す
る数として300ないし400程度に設定し得ることが分か
る。
なお、第2図に示す実施例では、定盤14aの片側だけ
にボイスコイル式アクチェータ18が設けられたが、その
反対側にも同様なボイスコイル式アクチェータを設けて
もよい。この場合、ボイスコイル式アクチェータの作動
ロッドはユニバーサル継手23bを介してブラケット部材2
4bに連結され、その駆動制御はボイスコイル式アクチェ
ータ18と同様に行い得る。また、第2図の実施例では、
定盤14aのY軸回りでの回転振動を制振させることが設
定されたが、定盤14aのZ軸回りでの回転振動も同様な
態様で制振することが可能であり、この場合には定盤14
aは常に水平状態に維持され得ることになる。
にボイスコイル式アクチェータ18が設けられたが、その
反対側にも同様なボイスコイル式アクチェータを設けて
もよい。この場合、ボイスコイル式アクチェータの作動
ロッドはユニバーサル継手23bを介してブラケット部材2
4bに連結され、その駆動制御はボイスコイル式アクチェ
ータ18と同様に行い得る。また、第2図の実施例では、
定盤14aのY軸回りでの回転振動を制振させることが設
定されたが、定盤14aのZ軸回りでの回転振動も同様な
態様で制振することが可能であり、この場合には定盤14
aは常に水平状態に維持され得ることになる。
第6図を参照すると、本発明による制振装置の別の実
施例が示され、この制振装置は定盤14aの重心の回りで
の水平面内での回転振動、すなわち第6図に示した座標
系(定盤14aの重心を座標原点とする)のX軸回りでの
回転振動と、定盤14aの水平面内での往復振動、すなわ
ちZ軸方向に沿う往復振動とを同時に制振するように構
成されている。制振装置は定盤14aの一側面の両端側に
水平方向に配置されたボイスコイル式アクチュエータ38
および40と、定盤14aのかかる一側面に対して直角方向
となる一方の側面に水平方向に配置されたボイスコイル
式アクチュエータ42とを具備し、これらアクチュエータ
38、40および42にはそれぞれ非接触型変位検出センサ4
4、46および48が組み込まれる。各アクチュエータ38、4
0、42および各センサ44、46、48については、それぞれ
第2図に示したアクチュエータ38およびセンサ16aの構
成と実質的に同じものであるので、その詳細な説明につ
いては省くことにする。第6図の実施例では、アクチュ
エータ18および40の各々はその該当センサ44、46の検出
値に応じて定盤14aをY軸に沿って前後方向に変位駆動
させるように機能し、またアクチュエータ42はセンサ48
の検出値に応じて定盤14aをZ軸に沿って前後方向に変
位駆動させるように機能する。
施例が示され、この制振装置は定盤14aの重心の回りで
の水平面内での回転振動、すなわち第6図に示した座標
系(定盤14aの重心を座標原点とする)のX軸回りでの
回転振動と、定盤14aの水平面内での往復振動、すなわ
ちZ軸方向に沿う往復振動とを同時に制振するように構
成されている。制振装置は定盤14aの一側面の両端側に
水平方向に配置されたボイスコイル式アクチュエータ38
および40と、定盤14aのかかる一側面に対して直角方向
となる一方の側面に水平方向に配置されたボイスコイル
式アクチュエータ42とを具備し、これらアクチュエータ
38、40および42にはそれぞれ非接触型変位検出センサ4
4、46および48が組み込まれる。各アクチュエータ38、4
0、42および各センサ44、46、48については、それぞれ
第2図に示したアクチュエータ38およびセンサ16aの構
成と実質的に同じものであるので、その詳細な説明につ
いては省くことにする。第6図の実施例では、アクチュ
エータ18および40の各々はその該当センサ44、46の検出
値に応じて定盤14aをY軸に沿って前後方向に変位駆動
させるように機能し、またアクチュエータ42はセンサ48
の検出値に応じて定盤14aをZ軸に沿って前後方向に変
位駆動させるように機能する。
ボイスコイル式アクチュエータ38および40の駆動はそ
れぞれ制御回路50および52によって制御され、これら制
御回路50および52も第2図に示した制御回路20と同様な
構成を持つ。したがって、第6図では、各制御回路50、
52の構成要素については第2図の制御回路20と同じ参照
番号が用いられている。一方、ボイスコイル式アクチュ
エータ42の制御回路54にはA/D変換器31が1つだけ設け
られ、この点を除けば、制御回路54も第2図の制御回路
20と同様な構成を持つものであるから、その他の構成に
ついては制御回路20と同じ参照番号が用いられている。
れぞれ制御回路50および52によって制御され、これら制
御回路50および52も第2図に示した制御回路20と同様な
構成を持つ。したがって、第6図では、各制御回路50、
52の構成要素については第2図の制御回路20と同じ参照
番号が用いられている。一方、ボイスコイル式アクチュ
エータ42の制御回路54にはA/D変換器31が1つだけ設け
られ、この点を除けば、制御回路54も第2図の制御回路
20と同様な構成を持つものであるから、その他の構成に
ついては制御回路20と同じ参照番号が用いられている。
ボイスコイル式アクチュエータ38および40の各々の駆
動制御態様については、X軸回りでの回転振動を制振す
べく双方のセンサ44および46の検出値に対するフィード
バック制御とされる点で第2図で説明した場合と実質的
に同じである。これに対して、ボイスコイル式アクチュ
エータ42の駆動制御態様については、Z軸に沿う往復振
動のみを制振するためのセンサ48の検出値のみに対する
フィードバック制御とされるが、その制御内容自体は第
2図で説明した場合と同様である。
動制御態様については、X軸回りでの回転振動を制振す
べく双方のセンサ44および46の検出値に対するフィード
バック制御とされる点で第2図で説明した場合と実質的
に同じである。これに対して、ボイスコイル式アクチュ
エータ42の駆動制御態様については、Z軸に沿う往復振
動のみを制振するためのセンサ48の検出値のみに対する
フィードバック制御とされるが、その制御内容自体は第
2図で説明した場合と同様である。
次に、第7図に示した水平方向制御ルーチンを参照し
て、第6図の制振装置の作動について説明する。第7図
の水平方向ルーチンも第4図の場合と同様に1ms毎に実
行される割込みルーチンとされ、またその実行も定盤14
aが平衡状態にあるときに開始される。なお、ボイスコ
イル式アクチュエータ38、40および42の各々の制御はそ
の該当制御回路50、52、54で行われるが、第7図ではそ
れらの制御ルーチンが纏めて示されている。第7図のル
ーチンで用いた記号について説明すると、Y1はセンサ44
から得られる水平方向(Y軸)変位データを、Y2はセン
サ46から得られる水平方向(Y軸)変位データを、Z3は
センサ48から水平方向(Z軸)変位データを示す。ま
た、Y4は変位データY1についての速度データを、Y5は変
位データY2についての速度データを、Z6は変位データZ3
についての速度データを示す。また、U1、U2およびU3の
各々は定盤14aの水平面内振動を制振させるためのボイ
スコイル式アクチュエータ38、40、42の出力量に対応す
るデータを示す。
て、第6図の制振装置の作動について説明する。第7図
の水平方向ルーチンも第4図の場合と同様に1ms毎に実
行される割込みルーチンとされ、またその実行も定盤14
aが平衡状態にあるときに開始される。なお、ボイスコ
イル式アクチュエータ38、40および42の各々の制御はそ
の該当制御回路50、52、54で行われるが、第7図ではそ
れらの制御ルーチンが纏めて示されている。第7図のル
ーチンで用いた記号について説明すると、Y1はセンサ44
から得られる水平方向(Y軸)変位データを、Y2はセン
サ46から得られる水平方向(Y軸)変位データを、Z3は
センサ48から水平方向(Z軸)変位データを示す。ま
た、Y4は変位データY1についての速度データを、Y5は変
位データY2についての速度データを、Z6は変位データZ3
についての速度データを示す。また、U1、U2およびU3の
各々は定盤14aの水平面内振動を制振させるためのボイ
スコイル式アクチュエータ38、40、42の出力量に対応す
るデータを示す。
先ず、ステップ701では、フラグFが“1"であるか否
かが判断される。ルーチンの実行開始時には、フラグF
は“0"とされているので、ステップ702に進む。
かが判断される。ルーチンの実行開始時には、フラグF
は“0"とされているので、ステップ702に進む。
ステップ702では、カウンタiが“0"以上であるか否
かが判断される。ルーチンの実行開始時には、カウンタ
iはリセット状態(すなわち、“0")とされており、こ
のためステップ703に進み、そこでA/D変換器28、30およ
び31からセンサ44、46および48の検出データY1、Y2およ
びZ3が取り込まれる。続いて、ステップ704では、検出
データY1、Y2およびZ3が基準値Y1(0)、Y2(0)およ
びZ3(0)としてそれぞれのコントローラ32内のメモリ
に格納される。なお、基準値Y1(0)、Y2(0)および
Z3(0)は定盤14aの平衡状態値である。
かが判断される。ルーチンの実行開始時には、カウンタ
iはリセット状態(すなわち、“0")とされており、こ
のためステップ703に進み、そこでA/D変換器28、30およ
び31からセンサ44、46および48の検出データY1、Y2およ
びZ3が取り込まれる。続いて、ステップ704では、検出
データY1、Y2およびZ3が基準値Y1(0)、Y2(0)およ
びZ3(0)としてそれぞれのコントローラ32内のメモリ
に格納される。なお、基準値Y1(0)、Y2(0)および
Z3(0)は定盤14aの平衡状態値である。
次いで、ステップ705では、カウンタjがリセットさ
れ、ステップ706に進み、そこでカウンタiが“1"だけ
カウントアップされた後、ルーチンは一旦終了する。
れ、ステップ706に進み、そこでカウンタiが“1"だけ
カウントアップされた後、ルーチンは一旦終了する。
1ms毎に再びルーチンが実行されると、ステップ701を
経た後、ステップ702でカウンタiが“0"以上であるか
否かが判断される。このときカウンタiは“1"とされて
いるので、ステップ707に進み、そこでA/D変換器28、30
および31からセンサ44、46および48の検出データY1、Y2
およびZ3が取り込まれる。続いて、ステップ704に進
み、そこで以下の演算が行われる。
経た後、ステップ702でカウンタiが“0"以上であるか
否かが判断される。このときカウンタiは“1"とされて
いるので、ステップ707に進み、そこでA/D変換器28、30
および31からセンサ44、46および48の検出データY1、Y2
およびZ3が取り込まれる。続いて、ステップ704に進
み、そこで以下の演算が行われる。
Y1(i)←Y1−Y1(0) Y2(i)←Y2−Y2(0) Z3(i)←Z3−Z2(0) すなわち、定盤14aの変位検出箇所での水平方向変位
量Y1(i)、Y2(i)およびZ3(i)が演算される。
量Y1(i)、Y2(i)およびZ3(i)が演算される。
次いで、ステップ709では、水平方向変位量Y1(i)
が許容値sよりも大きいか否かが判断される。Y1(i)
>sであれば、ステップ701に進み、そこでは水平方向
変位量Y2(i)が許容値sよりも大きいか否かが判断さ
れる。Y2(i)>sであれば、ステップ711に進み、そ
こでは水平方向変位量Z3(i)が許容値sよりも大きい
か否かが判断される。Z3(i)>sであれば、ステップ
712に進み、そこでカウンタiがリセットされた後、ル
ーチンは一旦終了する。その後、1ms毎にルーチンは実
行されるが、ステップ709、710および711で水平方向変
位量Y1(i)、Y2(i)およびZ3(i)が許容値sを越
えない限り、上述の動作が繰り返されるだけであり、定
盤14aの制振制御は行われない。
が許容値sよりも大きいか否かが判断される。Y1(i)
>sであれば、ステップ701に進み、そこでは水平方向
変位量Y2(i)が許容値sよりも大きいか否かが判断さ
れる。Y2(i)>sであれば、ステップ711に進み、そ
こでは水平方向変位量Z3(i)が許容値sよりも大きい
か否かが判断される。Z3(i)>sであれば、ステップ
712に進み、そこでカウンタiがリセットされた後、ル
ーチンは一旦終了する。その後、1ms毎にルーチンは実
行されるが、ステップ709、710および711で水平方向変
位量Y1(i)、Y2(i)およびZ3(i)が許容値sを越
えない限り、上述の動作が繰り返されるだけであり、定
盤14aの制振制御は行われない。
ステップ709、710および711のいずれかで、水平方向
変位量Y1(i)、Y2(i)およびZ3(i)が許容値s以
上となると、すなわち定盤14aに制振すべき振動が誘発
されると、ステップ713に進み、そこでフラグFは“0"
に書き換えられる。次いで、ステップ714に進んで、そ
こでカウンタiが“1"だけカウントアップされた後、ル
ーチンは一旦終了する。
変位量Y1(i)、Y2(i)およびZ3(i)が許容値s以
上となると、すなわち定盤14aに制振すべき振動が誘発
されると、ステップ713に進み、そこでフラグFは“0"
に書き換えられる。次いで、ステップ714に進んで、そ
こでカウンタiが“1"だけカウントアップされた後、ル
ーチンは一旦終了する。
再びルーチンが実行されると、このときフラグFは
“1"とされているので、ステップ701からステップ715に
進み、そこで以下の演算が行われる。
“1"とされているので、ステップ701からステップ715に
進み、そこで以下の演算が行われる。
Y4(i)←〔Y1(i+1)−Y1(i)〕/t Y5(i)←〔Y2(i+1)−Y2(i)〕/t Z6(i)←〔Z3(i+1)−Z3(i)〕/t 上式から明らかなように、Y4(i)、Y5(i)および
Z6(i)は1ms(t)毎の定盤14aの変位検出箇所での変
位量の変化すなわち変位速度を表す。
Z6(i)は1ms(t)毎の定盤14aの変位検出箇所での変
位量の変化すなわち変位速度を表す。
次いで、ステップ716に進むと、ステップ708および71
5で得られた演算結果に基づいて、以下の演算が行われ
る。
5で得られた演算結果に基づいて、以下の演算が行われ
る。
U1(i)←−p1Y1(i)−p2Y2(i)−p4Y4(i)−p5Y5(i) U2(i)←−p1Y2(i)−p2Y1(i)−p4Y5(i)−p5Y4(i) U3(i)←−p3Y3(i)−p6Y6(i) U1(i)、U2(i)およびU3(i)の各々は定盤14a
の水平面内振動を制振させるためのボイスコイル式アク
チュエータ38、40、42の出力量に対応するデータであ
る。
の水平面内振動を制振させるためのボイスコイル式アク
チュエータ38、40、42の出力量に対応するデータであ
る。
ステップ717では、ステップ708では、U1(i)、U
2(i)、U3(i)に応じた信号が該当D/A変換器34にに
出力され、このとき各駆動回路36からは所定の電圧がア
クチュエータ38、40、42に印加されて、各アクチュエー
タは定盤14aの水平方向振動を制振すべく作動させられ
る。
2(i)、U3(i)に応じた信号が該当D/A変換器34にに
出力され、このとき各駆動回路36からは所定の電圧がア
クチュエータ38、40、42に印加されて、各アクチュエー
タは定盤14aの水平方向振動を制振すべく作動させられ
る。
次いで、ステップ718に進むと、そこではカウンタi
が“1"だけカウントアップされ、ステップ719では、カ
ウンタjが所定の定数Tよりも大きいか否かが判断され
る。j>Tのとき、ステップ714に進み、そこでカウン
タiが“1"だけカウントアップされた後、ルーチンは一
旦終了する。その後、1ms毎にルーチンは実行される
が、カウンタjが定数Tを越えない限り、上述の制振動
作が繰り返される。なお、定数Tは上述の場合と同様に
定盤14aに誘発された振動が充分に制振し得る時間を与
えるように適当に設定される。
が“1"だけカウントアップされ、ステップ719では、カ
ウンタjが所定の定数Tよりも大きいか否かが判断され
る。j>Tのとき、ステップ714に進み、そこでカウン
タiが“1"だけカウントアップされた後、ルーチンは一
旦終了する。その後、1ms毎にルーチンは実行される
が、カウンタjが定数Tを越えない限り、上述の制振動
作が繰り返される。なお、定数Tは上述の場合と同様に
定盤14aに誘発された振動が充分に制振し得る時間を与
えるように適当に設定される。
ステップ719でカウンタjのカウント数が定数T以上
になると、ステップ720に進み、そこでフラグFは“1"
に置き換えられ、次いでステップ721に進んで、そこで
カウンタiがリセットされた後、ルーチンは一旦終了す
る。
になると、ステップ720に進み、そこでフラグFは“1"
に置き換えられ、次いでステップ721に進んで、そこで
カウンタiがリセットされた後、ルーチンは一旦終了す
る。
先の実施例の場合と同様、本実施例でも、定盤14aに
許容し得ない水平方向振動が誘発されたときだけ制振装
置が作動させられので、定盤14aが平衡状態にある限
り、空気ばね式除振台の一次固有振動数は低周波数領域
に停められ得ることになる。
許容し得ない水平方向振動が誘発されたときだけ制振装
置が作動させられので、定盤14aが平衡状態にある限
り、空気ばね式除振台の一次固有振動数は低周波数領域
に停められ得ることになる。
第6図の実施例では、各アクチュエータ毎に個別の制
御回路が用いられたが、単一の制御回路によって3つの
アクチュエータを制御するようにしてもよい。
御回路が用いられたが、単一の制御回路によって3つの
アクチュエータを制御するようにしてもよい。
なお、第2図に示した垂直方向制振装置と第6図に示
した水平方向制振装置の双方を組み合わせた場合には、
定盤の振動を三次元方向で完全に制振することが可能と
なる。
した水平方向制振装置の双方を組み合わせた場合には、
定盤の振動を三次元方向で完全に制振することが可能と
なる。
第8図および第9図のそれぞれを参照すると、本発明
による制振装置の制御方法を実施するための空気ばね式
除振台が概略的に示され、第8図および第9図の空気ば
ね式除振台のそれぞれに組み込まれる制振装置の所謂ハ
ードウェア自体は第2図および第6図に示したものと同
様である。したがって、第8図および第9図では、第2
図および第6図で示した構成要素と同じものについては
同じ参照番号が用いられており、それら構成要素の説明
については上述の記載を援用することにする。
による制振装置の制御方法を実施するための空気ばね式
除振台が概略的に示され、第8図および第9図の空気ば
ね式除振台のそれぞれに組み込まれる制振装置の所謂ハ
ードウェア自体は第2図および第6図に示したものと同
様である。したがって、第8図および第9図では、第2
図および第6図で示した構成要素と同じものについては
同じ参照番号が用いられており、それら構成要素の説明
については上述の記載を援用することにする。
第8図および第9図の空気ばね式除振台14では、その
定盤14aに縦型X線露光ステージ(図示されない)が搭
載され、この種の縦型X線露光ステージには、冒頭で述
べたように、被駆動体として、走査ステージおよび粗動
XY移動ステージが設けられ、またそれらステージための
駆動モータも設けられる。第8図および第9図では、走
査ステージ駆動用モータが参照番号56で、また粗動XY移
動ステージ駆動用モータが参照番号58で示される。更
に、縦型X線露光ステージには、被駆動体として、粗動
XY移動ステージよる粗位置決め後にウエハをマスクに対
して精密位置決めするための微動XY移動ステージが設け
られるが、この微動XY移動ステージは粗動XY移動ステー
ジに搭載される。一般的には、微動XY移動ステージは粗
動XY移動ステージの移動台に設けられた井桁状板ばね上
にウエハ保持板を取り付けたもとして構成され、該井桁
状板ばねに圧電素子を適用することにより該ウエハ保持
板のXY微動が行い得るようにされる。第8図および第9
図では、微動XY移動ステージ駆動用圧電素子が参照番号
60で示される。なお、かかる圧電素子による微動XY移動
ステージの駆動時の運動量はきわめて小さいので、その
反力によって定盤14aに許容値以上の振動が誘発される
ことははい。
定盤14aに縦型X線露光ステージ(図示されない)が搭
載され、この種の縦型X線露光ステージには、冒頭で述
べたように、被駆動体として、走査ステージおよび粗動
XY移動ステージが設けられ、またそれらステージための
駆動モータも設けられる。第8図および第9図では、走
査ステージ駆動用モータが参照番号56で、また粗動XY移
動ステージ駆動用モータが参照番号58で示される。更
に、縦型X線露光ステージには、被駆動体として、粗動
XY移動ステージよる粗位置決め後にウエハをマスクに対
して精密位置決めするための微動XY移動ステージが設け
られるが、この微動XY移動ステージは粗動XY移動ステー
ジに搭載される。一般的には、微動XY移動ステージは粗
動XY移動ステージの移動台に設けられた井桁状板ばね上
にウエハ保持板を取り付けたもとして構成され、該井桁
状板ばねに圧電素子を適用することにより該ウエハ保持
板のXY微動が行い得るようにされる。第8図および第9
図では、微動XY移動ステージ駆動用圧電素子が参照番号
60で示される。なお、かかる圧電素子による微動XY移動
ステージの駆動時の運動量はきわめて小さいので、その
反力によって定盤14aに許容値以上の振動が誘発される
ことははい。
また、第8図および第9図では、走査ステージ駆動用
モータ56の駆動回路が参照番号62で、粗動XY移動ステー
ジ駆動用モータ58の駆動回路が参照番号64で、また微動
XY移動ステップ駆動用圧電素子の駆動回路が参照番号66
で示され、これら駆動回路62、64および66は例えばマイ
クロコンピュータで構成されたコントローラ68によって
制御される。第8図では、コントローラ68は制御回路20
のコントローラ32とバスを介して接続され、また第9図
では、コントローラ68は制御回路50、52および54のそれ
ぞれのコントローラ32とバスを介して接続される。
モータ56の駆動回路が参照番号62で、粗動XY移動ステー
ジ駆動用モータ58の駆動回路が参照番号64で、また微動
XY移動ステップ駆動用圧電素子の駆動回路が参照番号66
で示され、これら駆動回路62、64および66は例えばマイ
クロコンピュータで構成されたコントローラ68によって
制御される。第8図では、コントローラ68は制御回路20
のコントローラ32とバスを介して接続され、また第9図
では、コントローラ68は制御回路50、52および54のそれ
ぞれのコントローラ32とバスを介して接続される。
次に、第10図の垂直方向制振ルーチンおよび第11図の
制振装置制御ルーチンを参照して、第8図の空気ばね式
除振台に組み込まれた制振装置の制御方法について説明
する。なお、第10図の垂直方向制振ルーチンは第8図の
制御回路20のコントローラ32によって1ms毎に実行され
る割込みルーチンであり、これに対して第11図の制振装
置制御ルーチンは縦型X線露光ステージで露光プロセス
が行われる毎に第8図のコントローラ68によって実行さ
れる。
制振装置制御ルーチンを参照して、第8図の空気ばね式
除振台に組み込まれた制振装置の制御方法について説明
する。なお、第10図の垂直方向制振ルーチンは第8図の
制御回路20のコントローラ32によって1ms毎に実行され
る割込みルーチンであり、これに対して第11図の制振装
置制御ルーチンは縦型X線露光ステージで露光プロセス
が行われる毎に第8図のコントローラ68によって実行さ
れる。
先ず、第10図の垂直方向制振ルーチンについて述べる
と、ステップ1001では、フラグFが“1"であるか否かが
判断される。F=“1"であれば、ステップ1002に進み、
そこでカウンタiが“0"以上であるか否かが判断され
る。ルーチンの実行開始時では、カウンタiはリセット
状態(すなわち、0)となっており、このためステップ
1003に進み、そこでA/D変換器28および30からセンサ16a
および16bの検出データX1およびX2が取り込まれる。な
お、フラグFは制御回路20のコントローラ32のメモリの
一部によって形成されるものであり、フラグFへの“1"
あるいは“0"の書込みは第8図のコントローラ68によっ
て行われる。
と、ステップ1001では、フラグFが“1"であるか否かが
判断される。F=“1"であれば、ステップ1002に進み、
そこでカウンタiが“0"以上であるか否かが判断され
る。ルーチンの実行開始時では、カウンタiはリセット
状態(すなわち、0)となっており、このためステップ
1003に進み、そこでA/D変換器28および30からセンサ16a
および16bの検出データX1およびX2が取り込まれる。な
お、フラグFは制御回路20のコントローラ32のメモリの
一部によって形成されるものであり、フラグFへの“1"
あるいは“0"の書込みは第8図のコントローラ68によっ
て行われる。
ステップ1004では、検出データX1およびX2が基準値X1
(0)およびX2(0)としてコントローラ32内のメモリ
に格納される。なお、基準値X1(0)およびX2(0)は
定盤14aの平衡状態値となる。次いで、ステップ1005に
進んで、そこでカウンタiが“1"だけカウントアップさ
れた後、ルーチンは一旦終了する。
(0)およびX2(0)としてコントローラ32内のメモリ
に格納される。なお、基準値X1(0)およびX2(0)は
定盤14aの平衡状態値となる。次いで、ステップ1005に
進んで、そこでカウンタiが“1"だけカウントアップさ
れた後、ルーチンは一旦終了する。
その後、1ms毎にルーチンは実行されるが、このとき
カウンタiは1以上とされているので、ステップ1002か
ら1006に進み、そこでA/D変換器28および30からセンサ1
6aおよび16bの検出データX1およびX2が取り込まれる。
次いで、ステップ1007に進み、そこで以下の演算が行わ
れる。
カウンタiは1以上とされているので、ステップ1002か
ら1006に進み、そこでA/D変換器28および30からセンサ1
6aおよび16bの検出データX1およびX2が取り込まれる。
次いで、ステップ1007に進み、そこで以下の演算が行わ
れる。
X1(i)←X1−X1(0) X2(i)←X2−X2(0) すなわち、定盤14aの対向側側面での基準値X1(0)
およびX2(0)に対する垂直方向変位量X1(i)および
X2(i)が演算される。
およびX2(0)に対する垂直方向変位量X1(i)および
X2(i)が演算される。
次いで、ステップ1008に進むと、そこでは以下の演算
が行われる。
が行われる。
X3(i)←〔X1(i+1)−X1(i)〕/t X4(i)←〔X2(i+1)−X2(i)〕/t 上式から明らかなように、X3(i)およびX4(i)は
1ms(t)毎の定盤14aの対向側面側での変位量の変化す
なわち変位速度に対応する。
1ms(t)毎の定盤14aの対向側面側での変位量の変化す
なわち変位速度に対応する。
次いで、ステップ1009に進むと、ステップ1007および
1008で得られた演算結果に基づいて、以下の演算が行わ
れる。
1008で得られた演算結果に基づいて、以下の演算が行わ
れる。
U(i)←−p1X1(i)−p2X2(i)−p3X3(i)−p4X4(i) U(i)は定盤14aの振動を制振させるためのボイス
コイル式アクチュエータ18の出力量に対応するデータで
ある。
コイル式アクチュエータ18の出力量に対応するデータで
ある。
ステップ1010では、U(i)に応じた信号がD/A変換
器34に出力され、このとき駆動回路36からは所定の電圧
がアクチュエータ18に印加されて、アクチュエータ18は
定盤14aの振動を制振すべく作動させられる。次いで、
ステップ1005に進み、そこでカウンタiが“1"だけカウ
ントアップされた後、ルーチンは一旦終了する。
器34に出力され、このとき駆動回路36からは所定の電圧
がアクチュエータ18に印加されて、アクチュエータ18は
定盤14aの振動を制振すべく作動させられる。次いで、
ステップ1005に進み、そこでカウンタiが“1"だけカウ
ントアップされた後、ルーチンは一旦終了する。
以上の記載から明らかなように、フラグF=“1"であ
る限り、上述したような制振動作が繰り返されることに
なるが、フラグFが“1"から“0"に書き換えられると、
ルーチンが実行されても、ステップ1001からステップ10
11に進んで、そこでカウンタiがリセットされるだけで
あり、この場合には定盤14aの制振については行われな
い。要するに、フラグF=“1"であるときだけ、第8図
に示す制振装置は実質的な作動状態下に置かれ、フラグ
Fは事実上第8図の制振装置のON/OFFスイッチの機能を
果たすことになる。
る限り、上述したような制振動作が繰り返されることに
なるが、フラグFが“1"から“0"に書き換えられると、
ルーチンが実行されても、ステップ1001からステップ10
11に進んで、そこでカウンタiがリセットされるだけで
あり、この場合には定盤14aの制振については行われな
い。要するに、フラグF=“1"であるときだけ、第8図
に示す制振装置は実質的な作動状態下に置かれ、フラグ
Fは事実上第8図の制振装置のON/OFFスイッチの機能を
果たすことになる。
続いて、第11図の制振装置制御ルーチンについて述べ
ると、ステップ1101では、フラグFが“0"から“1"に書
き換えられ、このときから第8図の制振装置は実質的な
作動状態下に置かれる。
ると、ステップ1101では、フラグFが“0"から“1"に書
き換えられ、このときから第8図の制振装置は実質的な
作動状態下に置かれる。
ステップ1102では、第8図のコントローラ68から粗動
XY移動ステージ駆動用モータ58の駆動回路64に対して駆
動信号が出力され、これにより粗動XY移動ステージ駆動
用モータ58が始動されて粗動XY移動ステージが加速され
る。粗動XY移動ステージの加速時その反力によって定盤
14aに振動が誘発されるが、その振動は実質的な作動状
態下にある制振装置によって直ちに制振される。
XY移動ステージ駆動用モータ58の駆動回路64に対して駆
動信号が出力され、これにより粗動XY移動ステージ駆動
用モータ58が始動されて粗動XY移動ステージが加速され
る。粗動XY移動ステージの加速時その反力によって定盤
14aに振動が誘発されるが、その振動は実質的な作動状
態下にある制振装置によって直ちに制振される。
ステップ1103では、所定時間T1が経過したか否かが判
断され、この時間T1は粗動XY移動ステージの加速時間よ
りも幾分長く設定されており、このため粗動XY移動ステ
ージが加速段階から等速移動段階に移行したときには、
定盤14aは既に制振後の状態すなわち平衡状態となって
いる。
断され、この時間T1は粗動XY移動ステージの加速時間よ
りも幾分長く設定されており、このため粗動XY移動ステ
ージが加速段階から等速移動段階に移行したときには、
定盤14aは既に制振後の状態すなわち平衡状態となって
いる。
ステップ1104では、フラグFが“1"から“0"に書き換
えられ、このときから第8図の制振装置は実質的な非作
動状態下に置かれる。
えられ、このときから第8図の制振装置は実質的な非作
動状態下に置かれる。
ステップ1105では、所定時間T2が経過したか否かが判
断され、この時間T2は粗動XY移動ステージの等速移動時
間よりも幾分短く設定される。
断され、この時間T2は粗動XY移動ステージの等速移動時
間よりも幾分短く設定される。
ステップ1106では、フラグFが“0"から“1"に書き換
えられ、このときから第8図の制振装置は実質的な非作
動状態下に置かれる。
えられ、このときから第8図の制振装置は実質的な非作
動状態下に置かれる。
ステップ1107では、第8図のコントローラ68から粗動
XY移動ステージ駆動用モータ58の駆動回路64への駆動信
号の出力が停止され、その結果粗動XY移動ステージは等
速移動段階から減速段階に移行するが、その減速時の反
力によって定盤14aに誘発される振動は実質的な作動状
態下にある制振装置によって直ちに制振される。
XY移動ステージ駆動用モータ58の駆動回路64への駆動信
号の出力が停止され、その結果粗動XY移動ステージは等
速移動段階から減速段階に移行するが、その減速時の反
力によって定盤14aに誘発される振動は実質的な作動状
態下にある制振装置によって直ちに制振される。
ステップ1108では、所定時間T1が経過したか否かが判
断され、この時間T1が経過する間に粗動XY移動ステージ
は完全に停止させられる。なお、本実施例では、粗動XY
移動ステージの加速時間と減速時間とは実質的に等しい
ものとされている。
断され、この時間T1が経過する間に粗動XY移動ステージ
は完全に停止させられる。なお、本実施例では、粗動XY
移動ステージの加速時間と減速時間とは実質的に等しい
ものとされている。
ステップ1109では、フラグFが“1"から“0"に書き換
えられ、このときから第8図の制振装置は実質的な非作
動状態下に置かれる。
えられ、このときから第8図の制振装置は実質的な非作
動状態下に置かれる。
ステップ1110では、第8図のコントローラ68から微動
XY移動ステージ駆動用圧電素子60の駆動回路66に対して
駆動信号が出力され、これにより微動XY移動ステージ駆
動用圧電素子60が励起されて微動XY移動ステージの精密
位置決めが行われる。しかし、上述したように、微動XY
移動ステージの駆動時の運動量はきわめて小さいので、
その反力によって定盤14aに許容値以上の振動が誘発さ
れることはない。
XY移動ステージ駆動用圧電素子60の駆動回路66に対して
駆動信号が出力され、これにより微動XY移動ステージ駆
動用圧電素子60が励起されて微動XY移動ステージの精密
位置決めが行われる。しかし、上述したように、微動XY
移動ステージの駆動時の運動量はきわめて小さいので、
その反力によって定盤14aに許容値以上の振動が誘発さ
れることはない。
ステップ1111では、所定時間T3が経過したか否かが判
断され、この時間T3は微動XY移動ステージによる精密位
置決めに要する時間よりも幾分短く設定される。
断され、この時間T3は微動XY移動ステージによる精密位
置決めに要する時間よりも幾分短く設定される。
ステップ1112では、フラグFが“0"から“1"に書き換
えられ、このときから第8図の制振装置は実質的な非作
動状態下に置かれる。
えられ、このときから第8図の制振装置は実質的な非作
動状態下に置かれる。
ステップ1113では、第8図のコントローラ68から走査
ステージ駆動用モータ56の駆動回路62に対して駆動信号
が出力され、これにより走査ステージ駆動用モータ56が
始動されて走査ステージが加速される。走査ステージの
加速時その反力によって定盤14aに振動が誘発される
が、その振動は実質的な作動状態下にある制振装置によ
って直ちに制振される。
ステージ駆動用モータ56の駆動回路62に対して駆動信号
が出力され、これにより走査ステージ駆動用モータ56が
始動されて走査ステージが加速される。走査ステージの
加速時その反力によって定盤14aに振動が誘発される
が、その振動は実質的な作動状態下にある制振装置によ
って直ちに制振される。
ステップ1114では、所定時間T4が経過したか否かが判
断され、この時間T4は走査ステージの加速時間よりも幾
分長く設定されており、このため走査ステージが加速段
階から等速移動段階に移行したときには、定盤14aは既
に制振後の状態すなわち平衡状態となっている。
断され、この時間T4は走査ステージの加速時間よりも幾
分長く設定されており、このため走査ステージが加速段
階から等速移動段階に移行したときには、定盤14aは既
に制振後の状態すなわち平衡状態となっている。
ステップ1115では、フラグFが“1"から“0"に書き換
えられ、このときから第8図の制振装置は実質的な非作
動状態下に置かれる。
えられ、このときから第8図の制振装置は実質的な非作
動状態下に置かれる。
ステップ1116では、所定時間T5が経過したか否かが判
断され、この時間T5は走査ステージの等速移動時間より
も幾分短く説明される。
断され、この時間T5は走査ステージの等速移動時間より
も幾分短く説明される。
ステップ1117では、フラグFが“0"から“1"に書き換
えられ、このときから第8図の制振装置は実質的な非作
動状態下に置かれる。
えられ、このときから第8図の制振装置は実質的な非作
動状態下に置かれる。
ステップ1118では、第8図のコントローラ68から走査
ステージ駆動用モータ56の駆動回路62への駆動信号の出
力が停止され、その結果走査ステージは等速移動段階か
ら減速段階に移行するが、その減速時の反力によって定
盤14aに誘発される振動は実質的な作動状態下にある制
振装置によって直ちに制振される。
ステージ駆動用モータ56の駆動回路62への駆動信号の出
力が停止され、その結果走査ステージは等速移動段階か
ら減速段階に移行するが、その減速時の反力によって定
盤14aに誘発される振動は実質的な作動状態下にある制
振装置によって直ちに制振される。
ステップ1119では、所定時間T4が経過したか否かが判
断され、この時間T4が経過する間に走査ステージは完全
に停止させられる。なお、本実施例では、走査ステージ
の加速時間と減速時間とは実質的に等しいものとされて
いる。
断され、この時間T4が経過する間に走査ステージは完全
に停止させられる。なお、本実施例では、走査ステージ
の加速時間と減速時間とは実質的に等しいものとされて
いる。
ステップ1120では、フラグFが“1"から“0"に書き換
えられ、このときから第8図の制振装置は実質的な非作
動状態下に置かれ、その後ルーチンは一旦終了する。な
お、上述したように、このルーチンは縦型X線露光ステ
ージで露光プロセスが行われるとき再び実行される。
えられ、このときから第8図の制振装置は実質的な非作
動状態下に置かれ、その後ルーチンは一旦終了する。な
お、上述したように、このルーチンは縦型X線露光ステ
ージで露光プロセスが行われるとき再び実行される。
以上の記載から明らかなように、本発明による制振装
置の制御方法によれば、定盤14aに許容値以上の振動を
誘発させ得る被駆動体の加速および減速時だけ制振装置
が実質的な作動状態下に置かれることになる。すなわ
ち、かかる被駆動体の加速および減速時だけ定盤14aは
アクチェータによる制振動作を受けて、その空気ばね式
除振台の一次固有振動数は高周波数領域側に移行する
が、それ以外では低周波数領域に留められ得ることにな
る。
置の制御方法によれば、定盤14aに許容値以上の振動を
誘発させ得る被駆動体の加速および減速時だけ制振装置
が実質的な作動状態下に置かれることになる。すなわ
ち、かかる被駆動体の加速および減速時だけ定盤14aは
アクチェータによる制振動作を受けて、その空気ばね式
除振台の一次固有振動数は高周波数領域側に移行する
が、それ以外では低周波数領域に留められ得ることにな
る。
第12図に示す水平方向制振ルーチンは第9図の制御回
路50、52および54のそれぞれのコントローラ32によって
1ms毎に実行される割込みルーチンを纏めて示したもの
であり、これは第10図に示した垂直方向制振ルーチンに
対応するものである。第12図の水平方向制振ルーチンで
用いた記号について説明すると、Y1はセンサ44から得ら
れる水平方向(Y軸)変位データを、Y2はセンサ46から
得られる水平方向(Y軸)変位データを、Z3はセンサ48
から水平方向(Z軸)変位データを示す。また、Y4は変
位データY1についての速度データを、Y5変位データY2に
ついての速度データを、Z6は変位データZ3についての速
度データを示す。また、U1、U2およびU3の各々は定盤14
aの水平面内振動を制振させるためのボイスコイル式ア
クチュエータ38、40、42の出力量に対応するデータを示
す。
路50、52および54のそれぞれのコントローラ32によって
1ms毎に実行される割込みルーチンを纏めて示したもの
であり、これは第10図に示した垂直方向制振ルーチンに
対応するものである。第12図の水平方向制振ルーチンで
用いた記号について説明すると、Y1はセンサ44から得ら
れる水平方向(Y軸)変位データを、Y2はセンサ46から
得られる水平方向(Y軸)変位データを、Z3はセンサ48
から水平方向(Z軸)変位データを示す。また、Y4は変
位データY1についての速度データを、Y5変位データY2に
ついての速度データを、Z6は変位データZ3についての速
度データを示す。また、U1、U2およびU3の各々は定盤14
aの水平面内振動を制振させるためのボイスコイル式ア
クチュエータ38、40、42の出力量に対応するデータを示
す。
第12図の水平方向制振ルーチンについて述べると、ス
テップ1201では、フラグFが“1"であるか否かが判断さ
れる。F=“1"であれば、ステップ1202に進み、そこで
カウンタiが“0"以上であるか否かが判断される。ルー
チンの実行開始時では、カウンタiはリセット状態(す
なわち、0)となっており、このためステップ1203に進
み、そこでA/D変換器28、30および31からセンサ44、46
および48の検出データY1、Y2およびZ3が取り込まれる。
なお、フラグFは制御回路50、52および54のそれぞれコ
ントローラ32のメモリの一部によって形成されるもので
あり、フラグFへの“1"あるいは“0"の書込みは第9図
のコントローラ68によって行われる。
テップ1201では、フラグFが“1"であるか否かが判断さ
れる。F=“1"であれば、ステップ1202に進み、そこで
カウンタiが“0"以上であるか否かが判断される。ルー
チンの実行開始時では、カウンタiはリセット状態(す
なわち、0)となっており、このためステップ1203に進
み、そこでA/D変換器28、30および31からセンサ44、46
および48の検出データY1、Y2およびZ3が取り込まれる。
なお、フラグFは制御回路50、52および54のそれぞれコ
ントローラ32のメモリの一部によって形成されるもので
あり、フラグFへの“1"あるいは“0"の書込みは第9図
のコントローラ68によって行われる。
ステップ1204では、検出データY1、Y2およびZ3が基準
値Y1(0)、Y2(0)およびZ3(0)としてコントロー
ラ32内のメモリに格納される。なお、基準値Y1(0)、
Y2(0)およびZ3(0)は定盤14aの平衡状態値とな
る。次いで、ステップ1205に進んで、そこでカウンタi
が“1"だけカウントアップされた後、ルーチンは一旦終
了する。
値Y1(0)、Y2(0)およびZ3(0)としてコントロー
ラ32内のメモリに格納される。なお、基準値Y1(0)、
Y2(0)およびZ3(0)は定盤14aの平衡状態値とな
る。次いで、ステップ1205に進んで、そこでカウンタi
が“1"だけカウントアップされた後、ルーチンは一旦終
了する。
その後、1ms毎にルーチンは実行されるが、このとき
カウンタiは1以上とされているので、ステップ1202か
ら1206に進み、そこでA/D変換器28、30および31からセ
ンサ44、46および48の検出データY1、Y2およびZ3が取り
込まれる。次いで、ステップ1207に進み、そこで以下の
演算が行われる。
カウンタiは1以上とされているので、ステップ1202か
ら1206に進み、そこでA/D変換器28、30および31からセ
ンサ44、46および48の検出データY1、Y2およびZ3が取り
込まれる。次いで、ステップ1207に進み、そこで以下の
演算が行われる。
Y1(i)←Y1−Y1(0) Y2(i)←Y2−Y2(0) Z3(i)←Z3−Z2(0) すなわち、定盤14aの変位検出箇所でのY1(0)、Y2
(0)およびZ2(0)に対する垂直方向変位量Y
4(i)、Y5(i)およびY6(i)が演算される。
(0)およびZ2(0)に対する垂直方向変位量Y
4(i)、Y5(i)およびY6(i)が演算される。
次いで、ステップ1208に進むと、そこでは以下の演算
が行われる。
が行われる。
Y4(i)←〔Y1(i+1)−Y1(i)〕/t Y5(i)←〔Y2(i+1)−Y2(i)〕/t Z6(i)←〔Z3(i+1)−Z3(i)〕/t 上式から明らかなように、Y4(i)、Y5(i)および
Z6(i)は1ms(t)毎の定盤14aのそれぞれの変位検出
箇所での変位量の変化すなわち変位速度に対応する。
Z6(i)は1ms(t)毎の定盤14aのそれぞれの変位検出
箇所での変位量の変化すなわち変位速度に対応する。
次いで、ステップ1209に進むと、ステップ1207および
1208で得られた演算結果に基づいて、以下の演算が行わ
れる。
1208で得られた演算結果に基づいて、以下の演算が行わ
れる。
U1(i)←−p1Y1(i)−p2Y2(i)−p4Y4(i)−p5Y5(i) U2(i)←−p1Y2(i)−p2Y1(i)−p4Y5(i)−p5Y4(i) U3(i)←−p3Y3(i)−p6Y6(i) 上述したように、U1(i)、U2(i)およびU3(i)
の各々は定盤14aの水平面内振動を制振させるためのボ
イスコイル式アクチュエータ38、40、42の出力量に対応
するデータである。
の各々は定盤14aの水平面内振動を制振させるためのボ
イスコイル式アクチュエータ38、40、42の出力量に対応
するデータである。
ステップ1210では、U1(i)、U2(i)、U3(i)に
応じた信号が該当D/A変換器34にに出力され、このとき
各駆動回路36からは所定の電圧がアクチュエータ38、4
0、42に印加されて、各アクチュエータは定盤14aの水平
面内振動を制振すべく作動させられる。次いで、ステッ
プ1205に進み、そこでカウンタiが“1"だけカウントア
ップされた後、ルーチンは一旦終了する。
応じた信号が該当D/A変換器34にに出力され、このとき
各駆動回路36からは所定の電圧がアクチュエータ38、4
0、42に印加されて、各アクチュエータは定盤14aの水平
面内振動を制振すべく作動させられる。次いで、ステッ
プ1205に進み、そこでカウンタiが“1"だけカウントア
ップされた後、ルーチンは一旦終了する。
第10図の場合と同様、第12図の水平方向制振ルーチン
でも、フラグF=“1"である限り、上述の制振動作が繰
り返されることになるが、フラグFが“1"から“0"に書
き換えられると、ルーチンが実行されても、ステップ12
01からステップ1211に進んで、そこでカウンタiがリセ
ットされるだけであり、この場合には定盤14aの制振に
ついては行われない。要するに、フラグF=“1"である
ときだけ、第9図に示す制振装置は実質的な作動状態下
に置かれ、フラグFは事実上第9図の制振装置のON/OFF
スイッチの機能を果たすことになる。
でも、フラグF=“1"である限り、上述の制振動作が繰
り返されることになるが、フラグFが“1"から“0"に書
き換えられると、ルーチンが実行されても、ステップ12
01からステップ1211に進んで、そこでカウンタiがリセ
ットされるだけであり、この場合には定盤14aの制振に
ついては行われない。要するに、フラグF=“1"である
ときだけ、第9図に示す制振装置は実質的な作動状態下
に置かれ、フラグFは事実上第9図の制振装置のON/OFF
スイッチの機能を果たすことになる。
したがって、第11図に示した制振装置制御ルーチンと
同様なルーチンを実行することによって、第9図の制振
装置についての実質的なON/OFF制御を行うことが可能で
あり、これにより被駆動体の加速および減速時以外では
空気ばね式除振台の一次固有振動数を低周波数領域に留
め得ることになる。
同様なルーチンを実行することによって、第9図の制振
装置についての実質的なON/OFF制御を行うことが可能で
あり、これにより被駆動体の加速および減速時以外では
空気ばね式除振台の一次固有振動数を低周波数領域に留
め得ることになる。
上述の種々の実施例において、アクチュエータとし
て、ボイスコイル式のものが用いられたが、作動応答性
の早いものであれば、どのようなタイプのアクチュエー
タでも利用することができる。
て、ボイスコイル式のものが用いられたが、作動応答性
の早いものであれば、どのようなタイプのアクチュエー
タでも利用することができる。
以上の記載から明らかなように、本発明によれば、許
容値以上の振動が空気ばね式除振台の定盤に誘発したと
きだけ、また空気ばね式除振台の定盤上に搭載された被
駆動体の加減速時にその反力によって許容値以上の振動
が該定盤に誘発されるときだけ、空気ばね式除振台の一
次固有振動数が低周波数領域から高周波数領域側に移行
されるが、それ以外では低周波数領域に留められ、この
ため空気ばね式除振台が高周波数領域の外部振動によっ
て影響される可能性は大巾に低下することになる。した
がって、例えば、空気ばね式除振台に縦型X線露光ステ
ージを搭載した場合には、その露光プロセスを速やかに
かつ安定した作業条件下で遂行し得ると共に高精度のマ
スクパターンを得ることができる。
容値以上の振動が空気ばね式除振台の定盤に誘発したと
きだけ、また空気ばね式除振台の定盤上に搭載された被
駆動体の加減速時にその反力によって許容値以上の振動
が該定盤に誘発されるときだけ、空気ばね式除振台の一
次固有振動数が低周波数領域から高周波数領域側に移行
されるが、それ以外では低周波数領域に留められ、この
ため空気ばね式除振台が高周波数領域の外部振動によっ
て影響される可能性は大巾に低下することになる。した
がって、例えば、空気ばね式除振台に縦型X線露光ステ
ージを搭載した場合には、その露光プロセスを速やかに
かつ安定した作業条件下で遂行し得ると共に高精度のマ
スクパターンを得ることができる。
第1図は本発明による制振装置の構成図、第2図は本発
明による垂直方向制振装置を組み込んだ空気ばね式除振
台を示す概略図、第3図は制御対象の状態方程式を導出
するために解析モデルを示す説明図、第4図は第2図の
垂直方向制振装置の作動を説明するための垂直方向制振
ルーチン、第5図Aおよび第5図Bはそれぞれ空気ばね
式除振台の定盤の変位状態を示すグラフであって、第5
図Aは非制振時のグラフ、第5図Bは第2図の垂直方向
制振装置による制振時のグラフ、第6図は本発明による
水平方向制振装置を組み込んだ空気ばね除振台を示す概
略図、第7図は第6図の水平方向制振装置の作動を説明
するための水平方向制振ルーチン、第8図は本発明によ
る制振装置の制御方法を実施する空気ばね除振台であっ
て、第2図の空気ばね式除振台と類似した構成を持つも
のの概略図、第9図は本発明による制振装置の制御方法
を実施する別の空気ばね除振台であって、第6図の空気
ばね式除振台と類似した構成を持つものの概略図、第10
図は第8図に示した垂直方向制振装置の作動を説明する
ための垂直方向制振ルーチン、第11図は本発明による制
振装置の制御方法を説明するための制御装置制御ルーチ
ン、第12図は第9図に示した水平方向制振装置の作動を
説明するための水平方向制振ルーチン、第13図は縦型X
線露光ステージを搭載した空気ばね式除振台を示す概略
図であって、従来技術の制振制御の問題点を説明するた
めの説明図である。 14……空気ばね式除振台、14……定盤、 14b……空気ばね、14b……空気ばね、 16a・16b……非接触型変位センサ、 18……ボイスコイル式アクチュエータ、 20……制御回路、28・30・31……A/D変換器、32……コ
ントローラ、34……D/A変換器、36……駆動回路、38・4
0・42……ボイスコイル式アクチュエータ、44・46・48
……非接触型変位センサ、50・52・54……制御回路
明による垂直方向制振装置を組み込んだ空気ばね式除振
台を示す概略図、第3図は制御対象の状態方程式を導出
するために解析モデルを示す説明図、第4図は第2図の
垂直方向制振装置の作動を説明するための垂直方向制振
ルーチン、第5図Aおよび第5図Bはそれぞれ空気ばね
式除振台の定盤の変位状態を示すグラフであって、第5
図Aは非制振時のグラフ、第5図Bは第2図の垂直方向
制振装置による制振時のグラフ、第6図は本発明による
水平方向制振装置を組み込んだ空気ばね除振台を示す概
略図、第7図は第6図の水平方向制振装置の作動を説明
するための水平方向制振ルーチン、第8図は本発明によ
る制振装置の制御方法を実施する空気ばね除振台であっ
て、第2図の空気ばね式除振台と類似した構成を持つも
のの概略図、第9図は本発明による制振装置の制御方法
を実施する別の空気ばね除振台であって、第6図の空気
ばね式除振台と類似した構成を持つものの概略図、第10
図は第8図に示した垂直方向制振装置の作動を説明する
ための垂直方向制振ルーチン、第11図は本発明による制
振装置の制御方法を説明するための制御装置制御ルーチ
ン、第12図は第9図に示した水平方向制振装置の作動を
説明するための水平方向制振ルーチン、第13図は縦型X
線露光ステージを搭載した空気ばね式除振台を示す概略
図であって、従来技術の制振制御の問題点を説明するた
めの説明図である。 14……空気ばね式除振台、14……定盤、 14b……空気ばね、14b……空気ばね、 16a・16b……非接触型変位センサ、 18……ボイスコイル式アクチュエータ、 20……制御回路、28・30・31……A/D変換器、32……コ
ントローラ、34……D/A変換器、36……駆動回路、38・4
0・42……ボイスコイル式アクチュエータ、44・46・48
……非接触型変位センサ、50・52・54……制御回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阪田 裕司 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (56)参考文献 実開 昭59−98146(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G05D 19/00 - 19/02
Claims (4)
- 【請求項1】搭載盤(14a)を空気ばねでもって支持し
た空気ばね式除振台(14)用の制振装置であって、 前記搭載盤(14a)の振動を制振させるような駆動力を
該搭載盤(14a)に及ぼすための駆動手段(18:38,40:4
2)と、 前記搭載盤(14a)の振動時にその変位量を検出する変
位量検出手段(16a,16b:44,46:48)と、 前記変位量検出手段(16a,16b:44,46:48)によって検出
された変位量を許容値と比較する比較手段(20:50,52:5
4)と、 前記比較手段(20:50,52:54)によって前記変位量が許
容値よりも大きいとされた際に該変位量に基づいて変位
速度を演算する変位速度演算手段(20:50,52:54)と、 前記搭載盤(14a)の振動を制振させるべく前記変位量
と前記変位速度とに基づいて前記作動手段の駆動出力量
を演算させる駆動出力量演算手段(20:50,52:54)とを
具備する制振装置。 - 【請求項2】請求項1に記載の制振装置において、前記
変位量検出手段が前記搭載盤(14a)の重心を通る垂直
方向軸線に対して対称な2箇所で該搭載盤についての垂
直方向変位量をそれぞれ検出する2つのセンサ(16a,16
b)からなり、前記駆動手段が前記搭載盤を(14a)前記
垂直方向軸線に沿って上下方向に駆動変位させるべく前
記2つのセンサ(16a,16b)の少なくとも一方の検出位
置側に設けられた垂直方向アクチュエータ(18)からな
り、前記変位速度演算手段(20)が前記2つのセンサ
(16a,16b)のそれぞれから検出された垂直方向変位量
に基づいて垂直方向変位速度を演算し、前記駆動出力量
演算手段(20)が前記搭載盤(14a)の重心の回りでの
垂直面内振動を制振させるべく前記垂直方向変位量と前
記垂直方向変位速度とに基づいて前記垂直方向アクチュ
エータの駆動出力量を演算することを特徴とする制振装
置。 - 【請求項3】請求項1に記載の制振装置において、前記
変位量検出手段が前記搭載盤(14a)の重心を通る第1
の水平方向軸線に対して対称な2箇所で該搭載盤につい
ての第1の水平方向変位量をそれぞれ検出する2つの第
1のセンサ(44,46)と、前記搭載盤(14a)の重心を通
りかつ前記第1の水平方向軸線に対して直角を成す第2
の水平方向軸線に沿う箇所で該搭載盤(14a)について
の第2の水平方向変位量を検出する第2のセンサ(48)
とからなり、前記駆動手段が前記搭載盤(14a)を前記
第1の水平方向軸線に沿って前後方向に駆動変位させる
べく前記2つの第1のセンサ(44,46)のそれぞれの検
出位置側に設けられた2つの第1の水平方向アクチュエ
ータ(38,40)と、前記搭載盤(14a)を前記第2の水平
方向軸線に沿って前後方向に駆動変位させるべく前記第
2のセンサ(48)の検出位置側に設けられた第2の水平
方向アクチュエータ(42)とからなり、前記変位速度演
算手段(50,52:54)が前記2つの第1のセンサ(16a,16
b)のそれぞれから検出された第1の水平方向変位量に
基づいて第1の水平方向変位速度を演算し、かつ前記第
2のセンサ(48)から検出された第2の水平方向変位量
に基づいて第2の水平方向変位速度を演算し、前記駆動
出力量演算手段(50,52:54)が前記搭載盤(14a)の重
心の回りでの水平面内振動を制振させるように前記第1
の水平方向変位量と前記第1の水平方向変位速度とに基
づいて前記第1の水平方向アクチュエータの駆動出力量
を演算し、かつ前記搭載盤(14a)についての前記第2
の水平方向軸線に沿う水平面内振動を制振させるべく前
記第2の水平方向変位量と前記第2の水平方向変位速度
とに基づいて前記第2の水平方向アクチュエータ(42)
の駆動出力量を演算することを特徴とする制振装置。 - 【請求項4】被駆動体を搭載した搭載盤(14a)を空気
ばねでもって支持した空気ばね式除振台(14)用の制振
装置であって、前記搭載盤(14a)の振動を制振させる
ような駆動力を該搭載盤(14a)に及ぼすための駆動手
段(18:38,40:42)と、前記搭載盤(14a)の振動時にそ
の変位量を検出する変位量検出手段(16a,16b:44,46:4
8)と、前記変位量検出手段(16a,16b:44,46:48)によ
って検出された変位量に基づいて変位速度を演算する変
位速度演算手段(20:50,52:54)と、前記搭載盤(14a)
の振動を制振するべく前記変位量と前記変位速度とに基
づいて前記作動手段の駆動出力量を演算させる駆動出力
量演算手段(20:50,52:54)とを具備する制振装置の制
御方法において、 前記被駆動体の動作を制御する制御手段によって前記被
駆動体が加速される直前に前記制振装置の作動を開始さ
せ、前記制御手段によって前記被駆動体が等速とされた
直後に前記制振装置の作動を停止させ、前記制御手段に
よって前記被駆動体が減速される直前に前記制振装置の
作動を再開し、前記制御手段によって前記被駆動体が静
止された直後に前記制振装置の作動を停止することを特
徴とする制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12814890A JP2836635B2 (ja) | 1990-05-19 | 1990-05-19 | 空気ばね式除振台の制振装置およびその制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12814890A JP2836635B2 (ja) | 1990-05-19 | 1990-05-19 | 空気ばね式除振台の制振装置およびその制御方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0424811A JPH0424811A (ja) | 1992-01-28 |
JP2836635B2 true JP2836635B2 (ja) | 1998-12-14 |
Family
ID=14977577
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12814890A Expired - Lifetime JP2836635B2 (ja) | 1990-05-19 | 1990-05-19 | 空気ばね式除振台の制振装置およびその制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2836635B2 (ja) |
-
1990
- 1990-05-19 JP JP12814890A patent/JP2836635B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0424811A (ja) | 1992-01-28 |
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