JP2835770B2 - 動画像符号化制御方式 - Google Patents

動画像符号化制御方式

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Description

【発明の詳細な説明】 〔概要〕 入力動画像信号を高能率符号化して記録する動画像符
号化制御方式に関し、 高能率符号化を行うと共に回路規模の縮小を図ること
を目的とし、 入力動画像信号の1画像を複数のブロックに分割して
ブロック対応に離散コサイン変換を行う離散コサイン変
換部と、該離散コサイン変換部からの変換係数に対して
フレーム内符号化又はフレーム間符号化を行う符号化部
と、該符号化部により符号化された動画像信号を記録す
る記録部と、前記符号化部に於けるフレーム内符号化と
フレーム間符号化との切替制御を行う制御部とを備え、
該制御部は、前記ブロック対応の変換係数の直流成分を
含む低周波成分側の一定数について、前記フレーム内信
号とフレーム間差分信号とについての比較を行って、前
記フレーム内符号化とフレーム間符号化との何れを選択
するかを判定して、前記符号化部を制御するように構成
した。
〔産業上の利用分野〕
本発明は、入力動画像信号を高能率符号化して記録す
る動画像符号化制御方式に関するものである。
動画像信号を符号化して磁気テープ,磁気ディスク,
光ディスク等の記録媒体に記録し、必要に応じて再生し
て表示するシステムに於いては、既に各種の符号化方式
が提案されており、例えば、動画像信号の1画面の複数
のブロックに分割し、ブロック対応に離散コサイン変換
を施し、且つフレーム内符号化又はフレーム間符号化を
変換係数領域で行う符号化方式が知られており、記録情
報量を削減することにより、大量の動画像信号を記録で
きるようにしている。このようなシステムに於いては、
符号化処理の為の回路規模を小さくすることが要望され
ている。
〔従来の技術〕
第6図は従来例のブロック図であり、51は離散コサイ
ン変換器(DCT)、52,60,70,71は加算器、53はDCT係数
の直流分のフレーム間差分を求める直流分差回路、54は
フレーム内符号化とフレーム間符号化との何れの符号化
を行うかを判断して制御する制御部、55は量子化器
(Q)、56はハフマン符号等による可変長符号復号回路
(VLC)、57は磁気ディスク装置等の記録装置、58は逆
量子化器()、59は直流分差回路53の逆の処理を行う
直流分和回路、61とフレームメモリ(FM)、62は逆離散
コサイン変換器(IDCT)、63は表示装置、64〜69は遅延
回路(DL)、72,73は切替回路である。
入力動画像信号は、離散コサイン変換器51により1画
像が例えば8×8画素のブロックに分割されて、ブロッ
ク対応に離散コサイン変換が施され、変換されたDCT係
数は加算器52,70に加えられる。離散コサイン変換は、 但し、 i,j=0,1,2,・・・,N−1 u,v=0,1,2,・・・,N−1 で表される処理により、画素領域のf(u,v)を変換す
ると、F(i,j)は、i,jの位置による周波数成分を表す
ものとなる。このi,jの値が小さい程、低周波成分を表
し、従って、i,j=0のF(0,0)は直流成分を示す。通
常の画像信号に離散コサイン変換を施すと、DCT係数は
低周波成分に集中し、i,jの値が大きい高周波成分の係
数値は0となる場合が多くなる。
又制御部54により切替回路72,73が制御され、図示状
態の時にフレーム間符号化、反対側に切替えられた時に
フレーム内符号化が行われるものである。又直流分差回
路53に於いては、遅延回路64が1フレーム分の遅延時間
を有し、DCT係数の直流分について差分を求めることに
より、量子化器55をフレーム内符号化とフレーム間符号
化とに於いて共用できるようにするものである。又直流
分和回路59に於いては、遅延回路69が1フレーム分の遅
延時間を有し、フレーム内符号化の場合に於いてのみ、
逆量子化器58により逆量子化されたDCT係数の直流分の
フレーム間の加算が行われ、フレーム間符号化の場合は
逆量子化器58から得られたDCT係数はそのまま出力され
るものである。
従って、切替回路72,73が図示状態の時、加算器52に
よりDCT係数のフレーム間差分が求められ、量子化器55
により量子化され、可変長符号復号回路56により可変長
符号化され、記録装置57に加えられて記録される。又量
子化器55により量子化されたDCT係数は、逆量子化器58
により逆量子化され、加算器60により前フレームのDCT
係数と加算されて、現フレームのDCT係数としてフレー
ムメモリ61に加えられる。
又制御部54により切替回路72,73が切替えられると、
直流分差回路53を介したDCT係数が量子化器55に加えら
れて量子化され、可変長符号復号回路56により可変長符
号化され、記録装置57に加えられて記録される。
又記録装置57から再生して表示装置63に動画像を表示
させる場合、記録装置57から読出された信号は、可変長
符号復号回路56により可変長符号信号が復号され、逆量
化器58により逆量子化されてDCT係数となり、フレーム
内符号化信号の場合は、DCT係数の直流分が直流分和回
路59により前フレームの直流分と加算器71により加算さ
れ、又フレーム間符号化信号の場合は、直流分和回路59
は逆量子化信号をそのまま通過させ、フレームメモリ61
に蓄積されている前フレームのDCT係数と加算器60によ
り加算され、逆離散コサイン変換器62により逆離散コサ
イン変換されて、元の動画像信号となり、表示装置63に
加えられて表示される。
又制御部54は、加算器52からのDCT係数のフレーム間
差分信号と、DCT係数のフレーム内信号とを比較して、
情報量の少ない方を判定して、フレーム間符号化を行わ
せるか又はフレーム内符号化を行わせるかを制御するも
のである。このような判定制御が行われる間、フレーム
間符号化又はフレーム内符号化を行う為のDCT係数を遅
延させる必要があり、その為に遅延回路65〜68が設けら
れている。
第7図は従来例のフローチャートであり、制御部54に
於ける判定について示すものである。加算器52の出力の
DCT係数のフレーム間差分信号X1と直流分回路53の出力
のDCT係数のフレーム内信号X2とについて、それぞれ1
ブロックをa×a画素とし、1ブロックのDCT係数の
フレーム間差分信号X1の累算値Kと、フレーム内信号X2
の累算値Lとについて、K=0,L=0とし、X1(I),
X2(I)とした時のI=1とし、K=K+ABS(X1
(I))及びL=L+ABS(X2(I))の加算処理を行
う。なお、ABSは絶対値を示す。
次に、I=I+1とし、I>a×aか否か判定し
、I>a×aでない時はステップに移行し、I>a
×aの時はステップに移行する。即ち、a×a画素か
らなる1ブロックのDCT係数のフレーム間差分信号X1と
フレーム内信号X2とのそれぞれ絶対値の累算を行うもの
である。
次に累算値K,Lについて比較し、K≧Lの時はフレ
ーム間符号化、K≧Lでない時はフレーム内符号化
を行うものである。
〔発明が解決しようとする問題点〕
前述のように、従来例に於いては、フレーム間符号化
とフレーム内符号化との判定の為に、制御部54於いて
は、1ブロックのa×a個の係数のフレーム間差分信号
とフレーム内信号との総てを累算するものであり、その
累算処理及び比較処理が終了するまで、遅延回路65〜68
により各部のDCT係数を遅延させる必要がある。
従って、1ブロックの画素数を多くするに伴って遅延
回路65〜68の規模が大きくなり、回路規模を縮小して集
積回路化を容易とすることが困難となる。
本発明は、高能率符号化を行うと共に回路規模の縮小
を図ることを目的とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の動画像符号化制御方式は、動画像信号を離散
コサイン変換した後、フレーム内符号化を行うかフレー
ム間符号化を行うかを判定して制御するものであり、第
1図を参照して説明する。
入力動画像信号の1画面を複数のブロックに分割し、
各ブロック対応に離散コサイン変換を行う離散コサイン
変換部1と、該離散コサイン変換部1からの変換係数に
対してフレーム内符号化又はフレーム間符号化を行う符
号化部2と、この符号化部2により符号化された動画像
信号を記録する磁気ディスク装置等からなる記録部3
と、符号化部2に於けるフレーム内符号化とフレーム間
符号化との切替制御を行う制御部4とを備え、この制御
部4は、ブロック対応の変換係数の直流成分を含む低周
波成分側の一定数について、フレーム内信号と、該フレ
ーム内信号と同一数の前記フレーム間差分信号とについ
て比較を行って、前記フレーム内符号化を行うか又はフ
レーム間符号化を行うかを判定して、符号化部2を制御
するものである。
〔作用〕
離散コサイン変換部1は、入力動画像信号の1の画面
を例えば8×8画素単位のブロックに分割して、離散コ
サイン変換を施すものであり、制御部4は、変換係数の
フレーム間差分信号とフレーム内信号とを用いてフレー
ム間符号化を行うかフレーム内符号化を行うかを判定す
るものであり、その場合に、フレーム間差分信号の絶対
値累算とフレーム内信号の絶対値累算との累算数を、1
ブロックを構成する画素数より少ない一定数とするもの
である。例えば、1ブロックが8×8画素の場合に、直
流成分を含む低周波成分側の32個の変換係数について累
算して比較するものである。それによって、累算回数が
少なくて済むから、制御部4に於いて判定結果が得られ
るまでの時間を短縮し、遅延回路の遅延時間を短縮する
ことが可能となり、回路規模の縮小を図ることができ
る。
〔実施例〕
以下図面を参照して本発明の実施例について詳細に説
明する。
第2図は本発明の実施例のブロック図であり、11は離
散コサイン変換器(DCT)、12は加算器、13はDCT係数の
直流分のフレーム間差分を求める直流分差回路、14はフ
レーム内符号化とフレーム間符号化との何れの符号化を
行うかを判断して制御する制御部、15はDCT係数を量子
化する量子化器(Q)、16はハフマン符号等による可変
長符号復号回路(VLC)、17は磁気ディスク装置等の記
録装置、18は逆量子化器()19は直流分差回路53の逆
の処理を行う直流分和回路、20,30,31は加算器、21とフ
レームメモリ(FM)、22は逆離散コサイン変換器(IDC
T)、23は陰極線管(CRT)等や液晶パネル等を用いた表
示装置、24〜29は遅延回路(DL)、32,33は切替回路、3
4は累算部である。
入力動画像信号を離散コサイン変換器11により離散コ
サイン変換し、フレーム内符号化又はフレーム間符号化
を行い、可変長符号復号回路16により可変長符号化し、
記録装置17に加てえ記録する動作及び記録装置17から読
出した符号化動画像信号を復号し逆離散コサイン変換器
22により逆離散コサイン変換して表示装置23に加え、動
画像を表示させる動作については、従来例と同様であ
り、重複する説明は省略する。
本発明の実施例に於いては、制御部14に於けるDCT係
数のフレーム間差分信号とフレーム内信号とを、累算部
34に於いて1ブロックについて累算する時に、1ブロッ
クの画素数より少ない個数について累算するものであ
り、例えば、離散コサイン変換器11からブロック対応及
び画素対応の信号が制御部14に加えられ、DCT係数の絶
対値累算の個数が制御される。又離散コサイン変換器11
の前段に、ブロックキャン回路を設けて、二次元配列の
動画像信号を一次元配列に変換することも可能である。
第3図は制御部の要部ブロック図であり、41はカウン
タ、42,43は加算器、44,45は遅延回路(DL)、46は比較
回路、47はフリップフロップ、48,49は絶対値回路であ
る。遅延回路44,45は1画素分の遅延時間を有し、加算
器42,43とにより累算部34を構成している。
又カウンタ41は、1ブロックをa×a画素構成とする
と、例えば、離散コサイン変換器11に於ける画素対応の
クロック信号PSをカウントアップし、(a×a)/2のカ
ウント内容bとなると、遅延回路44,45にリセット信
号、フリップフロップ47のクロック端子CKにクロック信
号をそれぞれ加え、a×aのカウント内容となると、カ
ウント内容をクリアする構成とすることができる。
従って、加算器12からのDCT係数のフレーム間差分信
号X1と、直流分差回路13からのDCT係数のフレーム内信
号X2とが、それぞれ絶対値回路48,49を介して加算器42,
43に加えられて、1ブロックについては、(a×a)/2
個のDCT係数値の絶対値累算が行われ、比較回路46に於
いて大小比較が行われ、比較結果は、累算処理が終了し
たタイミングに於いてフリップフロップ47にラッチさ
れ、Q端子から判定出力信号として切替回路32,33及び
直流分和回路19に加えられ、フレーム間符号化とフレー
ム内符号化との切替制御が行われる。
第4図は本発明の実施例のフローチャートであり、累
算個数b(b<(a×a))を設定し、フレーム間差分
信号X1(b),フレーム内信号X2(b)とし(1)、1
ブロックのDCT係数のフレーム間差分信号X1の累算値K
と、フレーム内信号X2の累算値Lとについて、K=0,L
=0とし(2)、X1(I),X2(I)とした時のI=1
とし(3)、K=K+ABS(X1(I))及びL=L+ABS
(X2(I))の加算処理を行う(4)。なお、ABSは絶
対値を示す。
次に、I=I+1とし(5)、I>bか否か判定し
(6)、I>bでない時はステップ(4)に移行し、I
>bの時はステップ(7)に移行する。即ち、a×a画
素からなる1ブロックのDCT係数の中のb個のDCT係数に
ついて、フレーム間差分信号X1とフレーム内信号X2との
それぞれ絶対値の累算を行うものである。
次に累算値K,Lについて比較し(7)、K≧Lの時は
フレーム間符号化(8)、K≧Lでない時はフレーム内
符号化(9)を行うものである。
1画面の画素数a×aを8×8とした場合、第5図に
示すように、DCT係数F(i,j)のF(0,0)は直流成分
の値を示し、F(7,7)は最高周波数成分の値を示すこ
とになる。前述のように、通常の動画像信号に離散コサ
イン変換を施した時には、DCT係数は低周波成分に集中
することにより、従って、高周波成分について累算しな
くても、判定誤りを生じる可能性が極めて低くなる。
従って、本発明に於いては、例えば、1ブロックを構
成する画素数が前述のように8×8=64個とすると、そ
の1/2の32個について直流成分を含む低周波成分側を累
算して比較するものである。この場合、直流成分を含む
低周波成分側を累算する為に、実線で示すジズザグスキ
ャンを行い、例えば、F(0,0)からF(4,3)までの32
個のDCT係数について絶対値累算を行うことになる。な
お、F(7,0)までの28個のDCT係数についての絶対値累
算を行うことも可能であり、又F(0,7)までの36個のD
CT係数についての絶対値累算を行うことも可能である。
通常の動画像信号の場合には、1ブロックの画素数の1/
2の個数のDCT係数の絶対値累算で充分である。
又一点鎖線で示すように、横方向スキャンによりDCT
係数について絶対値累算を行うこともできる。又点線で
示すように、縦方向スキャンによりDCT係数について絶
対値累算を行うこともできる。何れの場合も1ブロック
を構成する画素数のほぼ1/2の個数のDCT係数について絶
対値累算を行うことになる。
前述のように、制御部14の累算部34に於けるDCT係数
の累算個数が、従来例に比較してほぼ1/2となるから、
遅延回路25〜28の遅延時間も従来例に比較して1/2で済
むことになり、回路構成を縮小することができる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明は、離散コサイン変換部
1により入力動画像信号の1画円を複数ブロックに分割
して離散コサイン変換を施し、符号化部2により符号化
して記録部3に記録し、制御部4により、ブロック対応
の変換係数の直流成分を含む低周波成分側の一定数につ
いて、フレーム内信号とフレーム間差分信号とについて
の比較を、絶対値累算等により行い、フレーム内符号化
とフレーム間符号化との何れの符号化の場合に情報量が
少なくなるかを判定して、符号化部2を制御するもので
あり、1ブロックを構成する画素数より少ない変換係数
の個数について判定するものであるから、遅延回路の遅
延時間を従来例に比較して1/2程度に短くすることが可
能となり、遅延回路の回路規模を縮小することができ
る。それによって、集積回路化も容易となる利点があ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の原理説明図、第2図は本発明の実施例
のブロック図、第3図は制御部の要部ブロック図、第4
図は本発明の実施例のフローチャート、第5図はスキャ
ン経路の説明図、第6図は従来例のブロック図、第7図
は従来例のフローチャートである。 1は離散コサイン変換部、2は符号化部、3は記録部、
4は制御部である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−232691(JP,A) 特開 平3−124124(JP,A) 特開 平3−124180(JP,A) 1989年電子情報通信学会秋季全国大会 講演論文集,D−52 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04N 7/24 - 7/68

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力動画像信号の1画面を複数のブロック
    に分割してブロック対応に離散コサイン変換を行う離散
    コサイン変換部(1)と、該離散コサイン変換部(1)
    からの変換係数に対してフレーム内符号化又はフレーム
    間符号化を行う符号化部(2)と、該符号化部(2)に
    より符号化された動画像信号を記録する記録部(3)
    と、前記符号化部(2)に於けるフレーム内符号化とフ
    レーム間符号化との切替制御を行う制御部(4)とを備
    え、 該制御部(4)は、前記ブロック対応の変換係数の直流
    成分を含む低周波成分側の一定数の前記フレーム内信号
    と、該フレーム内信号と同一数の前記フレーム間差分信
    号とについて比較を行って、前記フレーム内付号化とフ
    レーム間符号化との何れを選択するかを判定して、前記
    符号化部(2)を制御する ことを特徴とする動画像符号化制御方式。
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