JP2835432B2 - 昆虫の誘引捕獲器ならびにそれを用いた昆虫の捕獲及び殺虫方法 - Google Patents

昆虫の誘引捕獲器ならびにそれを用いた昆虫の捕獲及び殺虫方法

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JP2835432B2
JP2835432B2 JP5586596A JP5586596A JP2835432B2 JP 2835432 B2 JP2835432 B2 JP 2835432B2 JP 5586596 A JP5586596 A JP 5586596A JP 5586596 A JP5586596 A JP 5586596A JP 2835432 B2 JP2835432 B2 JP 2835432B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水稲害虫等の昆虫
の発生予察、大量捕獲による防除等のためにその昆虫の
誘引捕獲に用いる容器、ならびにその容器を用いた昆虫
の捕獲方法及び殺虫方法に関する。
【0002】
【従来の技術】イチモンジセセリは稲の主要害虫の一種
であり、農林水産省の農作物有害動植物発生予察事業の
調査対象害虫に指定され、全国の都府県病害虫防除所で
その発生が調査されている。また、イチモンジセセリ
は、水稲栽培上の防除対象害虫にもなっている。
【0003】従来、このイチモンジセセリの発生予察
は、赤クローバーや百日草などの花蜜植物(誘致花)を
水田の周辺に栽培し、吸蜜に訪花する昆虫を数えること
により行っていた。このような誘致花の利用による発生
予察では、花蜜植物の栽培や訪花昆虫の計数が容易でな
いため、簡便な昆虫捕獲法の開発が必要となっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、誘致
花の栽培や農薬等を必要とせず、簡便にイチモンジセセ
リ成虫等の害虫を誘引捕獲、さらには殺虫することので
きる誘引捕獲器ならびに捕獲・殺虫方法を提供すること
である。
【0005】
【課題を解決する手段】イチモンジセセリは昼行性の昆
虫であり、夜間誘蛾灯には集まらないが、栄養補給すべ
く花蜜の吸蜜に集まるため、本発明者らは、イチモンジ
セセリ等の害虫は花弁の色に誘引されるものと想定し、
人工的な色彩板への飛来状況を室内及び水田で調査し
た。室内での調査の具体的内容は、以下の通りであっ
た。
【0006】室内において、一の昆虫飼育容器(30cm立
方)にイチモンジセセリの成虫を10頭ずつ入れた。10%
蜂蜜水溶液10mlを入れた小さなガラス管瓶(直径約2cm
×高さ約4cm)7個の外側全面を、それぞれ青色、赤
色、黄色、緑色、黒色、白色及び灰色のカラーテープで
巻き、上記昆虫飼育容器内に載置した。なお、それぞれ
のカラーテープの波長別反射率を分光測色計(ミノルタ
社製,CM-503is)で測定した値を、図4のグラフに示
す。
【0007】10月の時期、9時〜15時の間に、吸蜜のた
めにガラス管瓶に訪れるイチモンジセセリ成虫の数を数
えた。結果を図5のグラフに示す。図4及び図5から明
らかなように、イチモンジセセリ成虫は、460 nmに中心
波長域を有する青色テープを巻いたガラス管瓶に、有意
に多く集まった。
【0008】次に、本発明者らは、青色板に粘着紙を貼
り、野外で昆虫を誘引粘着させた。具体的には、以下の
通りであった。青色、オレンジ色及び白色のカラーアク
リル板(20cm×20cm×2mm)の片面の全体に、透明の粘
着紙(日東電工社製,Nitto TAPE)を貼った。このカラ
ーアクリル板の下端部がイネの葉先から20cm上となるよ
うに、水田の周囲にカラーアクリル板を垂直に吊るし、
6月25日〜9月15日の期間内にアクリル板に粘着された
昆虫の数を測定した。結果を図6のグラフに示す。
【0009】図6から明らかなように、イチモンジセセ
リ成虫は、6月〜7月上旬にかけては青色のアクリル板
に有意に多く粘着され、7月下旬〜9月にかけてはオレ
ンジ色のアクリル板に有意に多く粘着された。しかしな
がら、この実験では、粘着紙は粘着効果の持続期間が限
られているという問題や、取扱いが煩雑であるという問
題、さらには捕獲した昆虫が鳥類等に捕食されるなどの
問題があった。
【0010】このような問題を克服すべく鋭意研究の結
果、本発明者らは、誘引効果の大きい青色又はオレンジ
色の板を使用して所定の構造を有する誘引捕獲器を作製
して、その誘引捕獲器を用いることにより、粘着の持続
力等による制限もなく、簡便に昆虫を誘引捕獲すること
ができることを見出し、本発明を完成した。
【0011】即ち、本発明は、一部に透光部を有すると
ともに、内方に向かって口が小さくなり最深部が進入口
となった昆虫進入部と、前記進入口部分のみにおいて外
部に連通する、捕獲部としての閉鎖空間と、前記閉鎖空
間内における前記進入口と前記透光部との間に頂上部に
穴部が形成された傘状部材と、を具備する捕獲器であっ
て、前記透光部以外における捕獲器の外面の一部又は全
部が青色及び/又はオレンジ色であることを特徴とす
る、昆虫の誘引捕獲器である。また、本発明は、上記昆
虫の誘引捕獲器を用いて、昆虫を捕獲・殺虫することを
特徴とする、昆虫の捕獲方法及び殺虫方法である。
【0012】
【作用】本発明を完成するにあたり、イチモンジセセリ
成虫等の昆虫が季節に応じて青色又はオレンジ色に誘引
されることが明らかとなった。本発明の昆虫誘引捕獲器
は、青色又はオレンジ色の部分を有するため、昆虫は本
誘引捕獲器の色に誘引されて飛来してくる。
【0013】本発明の誘引捕獲器は、また、一部に透光
部を有するとともに、内方に向かって口が小さくなり最
深部が進入口となった昆虫進入部と、その進入口部分の
みにおいて外部に連通する、捕獲部としての閉鎖空間と
を具備する。飛来した昆虫は昆虫進入部にとまり進入口
に向かって這っていくが、昆虫には暗い所から明るい所
へ移動するという習性があるため、進入口辺りの暗い所
から、光が入り込んで明るくなっている透光部の方へと
飛翔する。捕獲器の中は、上記進入口部分のみにおいて
外部に連通する閉鎖空間となっているため、この捕獲部
に入り込んだ昆虫は閉じ込められることとなる。このよ
うに、本発明の昆虫誘引捕獲器によれば、所望の場所に
設置するだけで、簡便に昆虫を誘引捕獲することができ
る。
【0014】また、上記閉鎖空間内における進入口と透
光部との間に、頂上部に穴部が形成された傘状部材を設
けることにより、進入口から上方に飛翔した昆虫は、直
接、又は傘状部材に一旦とまってから這って、上記穴部
から傘状部材の上の空間(捕集部)に入り込む。捕集部
に入った昆虫は、這い出すこと又は飛び出すことが困難
であるため、昆虫はこの捕集部に集められることとな
る。捕集部の上には透光部があるため、捕集した昆虫の
観察、計数が容易であるとともに、昆虫に太陽光線を照
射することができ、それによって昆虫を熱死させること
ができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明を詳
細に説明する。本発明の一実施例による昆虫の誘引捕獲
器の斜視図を図1に、分解斜視図を図2に示す。
【0016】誘引捕獲器1は、枠部材2と、枠部材2の
中に設けられた漏斗部材3と、枠部材2に被せられた蓋
体4と、漏斗部材3と蓋体4との間に設置された傘状部
材5とからなる。本誘引捕獲器1では、枠部材2、蓋体
4及び傘状部材5によって囲まれた空間が捕集部6とな
り、蓋体4の上面部が透光部となっている。
【0017】本実施例では、枠部材2は上部が開口した
直方体状の形状を有し、4つの側部21と、1つの底部22
とから構成されるが、本発明はこれに限定されず、直方
体状ではなく、例えば三角柱、五角柱、六角柱等の多角
柱状や円柱状になっていもよいし、蓋体4を有さず、枠
部材自身が透明部材からなる上部を有していてもよい。
各々の側部21は打抜部21aを有し、この打抜部21aが口
に該当するように漏斗部材3が設けられている。本実施
例では、打抜部21aは四角形になっているが、本発明は
これに限定されることなく、例えば三角形や円形であっ
てもよい。
【0018】漏斗部材3のみを示した説明図を図3に示
す。(a) は各漏斗部材3同士を離して見た図であり、
(b) は枠部材2から漏斗部材のみを取り出して見た図で
ある。本実施例における漏斗部材3は、打抜部21aを底
面とし、4つの傾斜部31,32,33,34 からなる四角錐台状
の形状を有し、その最深部(四角錐台の頂上部)には進
入口35が形成されている。漏斗部材3に誘引された昆虫
が進入口35に這って行くにはこのような形状が好ましい
が、本発明はこれに限定されることなく、例えば三角錐
台状や円錐台状であってもよい。また、本実施例では、
四角錐台を形成する傾斜部のうち、一番上に位置する傾
斜部(漏斗部材天井部)33は枠部材2の底部22と水平に
形成されており、昆虫誘引面積を大きくするという点で
好ましいが、本発明はこれに限定されない。
【0019】本誘引捕獲器1は、枠部材2の側部21の数
に対応して漏斗部材3を4つ有する。このように、漏斗
部材3を各側部21に設けることにより、四方から飛来す
る昆虫を誘引することができる。但し、本発明はこれに
限定されることなく、全ての側部21ではなく、一部のみ
の側部21に漏斗部材3を設けることもできるし、枠部材
2が例えば六角柱状になっており、側部を6つ有してお
れば、6つの漏斗部材を設けることもできる。
【0020】図3(b) に示すように、本実施例における
各漏斗部材3には間隙30があるが、単に作製効率上存在
するものであり、それぞれの漏斗部材3は密着していて
もよく、また一の漏斗部材の傾斜部34と、その一の漏斗
部材に隣接する他の漏斗部材の傾斜部32とは共有されて
もよい。
【0021】本発明の昆虫誘引捕獲器1では、枠部材2
及び漏斗部材3の外面の少なくとも一部が青色か、オレ
ンジ色か、あるいは青色とオレンジ色との組み合わせで
あることが必要であるが、少なくとも漏斗部材3の傾斜
部31,32,33,34 が青色及び/又はオレンジ色であるのが
好ましく、特に枠部材2及び漏斗部材3全体が青色及び
/又はオレンジ色であるのが好ましい。
【0022】昆虫を6月〜7月の時期に誘引捕獲する場
合には、青色とするのが好ましく、7月〜9月の時期に
誘引捕獲する場合には、オレンジ色とするのが好まし
い。このような誘引捕獲器とするには、例えば、枠部材
2又は漏斗部材3を青色又はオレンジ色の板材で作製す
ることができる。板材としては、アクリル板、塩化ビニ
ル板等を使用することができる。板材の厚さは、誘引捕
獲器の強度、加工の容易さ等を考慮して適宜選択すれば
よい。また、所望の材料で作製したものに、青色又はオ
レンジ色の塗料を塗布してもよい。例えば、アクリル樹
脂塗料(例:アサヒペン)の青又はオレンジ等を使用す
ることができる。
【0023】青色は、波長460 nmにおいて33%程度の反
射率を有する色であるのが好ましい。6月〜7月におい
て、昆虫はこのような波長に反射率を有する青色に誘引
され易い。また、オレンジ色は、波長600 nmにおいて10
5 %程度の反射率を有する色であるのが好ましい。7月
〜9月において、昆虫はこのような波長に反射率を有す
るオレンジ色に誘引され易い。
【0024】枠部材2及び打抜部21の大きさは、昆虫を
誘引し、進入口35に導入するに足りる大きさであれば、
特に限定されない。本誘引捕獲器1のように、打抜部21
が側部21の下方約2/3を占める程度の大きさである
と、上方約1/3を捕集部6とすることができ、両者の
バランスが取れて好ましい。また、進入口35の大きさ
は、昆虫が捕獲器内に進入することができるとともに、
他の進入口35へ素通りしてしまわないような大きさを適
宜設定すればよい。漏斗部材3の深さは、捕集部6と比
較して進入口35の辺りが暗くなり、昆虫が進入口35から
捕集部6の方へ飛翔し得る程度であれば特に限定されな
い。
【0025】本発明の誘引捕獲器は、必ずしも傘状部材
5は有しなくてもよいが、捕獲した昆虫の観察を容易に
したり、昆虫を太陽光線の照射により熱死させる場合に
は、傘状部材5を設けるのが好ましい。
【0026】本発明における傘状部材5は、頂上部に穴
部が形成された傘状の形状を有し、進入口と透光部との
間に設けられればいかなる形態をとってもよいが、捕獲
した昆虫を透光部(本誘引捕獲器1では蓋体4の上面
部)近辺に捕集し、漏斗部材3の間隙30から逃さないた
めには、傘状部材5の底面に相当する部分の最外部(外
縁部)51が枠部材2の側部21の内側に沿うように設置す
るのが好ましい。本実施例では、傘状部材5は頂上部に
穴部50が形成された四角錐台状の形状を有し、外縁部51
が枠部材2の側部21の内側に沿うように、漏斗部材天井
部33の上に載置されている。但し、枠部材2が例えば六
角柱状であれば六角錐台状の形状とすればよく、漏斗部
材天井部33の上に載置したのは、作製効率上好ましいか
らであり、特に限定はされない。
【0027】また、本実施例では、傘状部材5の頂上部
に設けられた穴部50は、4つの進入口35で囲まれた空間
の真上に位置している。進入口35から飛翔した昆虫を直
接穴部50に導入するには、このような位置とするのが好
ましいが、本発明はこれに限定されることなく、真上か
らずれていてもよい。
【0028】傘状部材5は、網材で形成するのが好まし
い。網材で形成することにより、進入口35から飛翔した
昆虫は傘状部材5にとまり、穴部50まで這って行くこと
ができる。網材の目の大きさは、昆虫の爪がひっかか
り、歩くことができる程度であれば特に限定されない。
また、傘状部材5に形成された穴部50の大きさは、昆虫
の大きさからして捕集部6内に導入するができ、また一
旦捕集部6に入った昆虫が該捕集部6から逃げ出し難い
程度であれば、特に限定されない。傘状部材5の高さに
ついても、昆虫を捕集部6に導入し易く、かつ捕集部6
から逃げ出し難い程度であれば、特に限定されない。
【0029】蓋体4は、4つの側部41と1つの上面部42
とからなり、枠部材2の開口した上部に着脱自在に被せ
られる。この蓋体4の上面部42と、枠部材2の4つの側
部21と、傘状部材5とで囲まれた空間が捕集部6とな
る。本誘引捕獲器1では、蓋体4は全体が透明になって
いるが、本発明はこれに限定されることなく、進入口35
に到達した昆虫を明かりによって誘引できるように、少
なくとも上面部42の一部又は全部が透明となっていれば
よい。なお、上述した通り本発明の誘引捕獲器1は蓋体
4を有しなくてもよく、例えば、枠部材2として、非開
口とした上部を透明部材で作製したものを用いてもよ
い。
【0030】本実施例における蓋体4は、例えば透明の
板材で作製したり、ブロー成形法等により一体的に成形
することができる。板材の材料としては、例えばアクリ
ル板、塩化ビニル板等を、ブロー成形法の材料として
は、例えばPET等を適宜選択することができる。蓋体
4の上面部42と傘状部材5の穴部50との上下方向の間隔
は、昆虫が穴部50から捕集部6に入り易く、一旦捕集部
6に入った昆虫が該捕集部6から逃げ出し難いように適
宜調整すればよく、特に限定はされない。
【0031】以上のような構造を有する本発明の昆虫の
誘引捕獲器1によれば、次のようにして昆虫を誘引・捕
獲、さらには殺虫することができる。昆虫は誘引捕獲器
1の青色及び/又はオレンジ色に誘引され、漏斗部材3
の傾斜面31に誘導されて進入口35に到達する。進入口35
に到達した昆虫は、進入口35辺りの暗い所から、光が入
り込んで明るくなっている上方へと飛翔する。飛翔した
昆虫は、傘状部材5の穴部50に直接入る場合もあるが、
一旦傘状部材5にとまり、這って穴部50に入る場合もあ
る。穴部50は傘状部材5の頂上に形成されているため、
穴部50から捕集部6に入り込んだ昆虫は、その穴部50か
ら這い出すこと又は飛び出すことが困難となる。
【0032】このようにして昆虫は捕集部6に集められ
るが、蓋体4は透明であるため、その上面部42から捕集
部6内の昆虫の種類や数を容易に観察することができ
る。また、透明な上面部42から照射される太陽光線によ
り、捕集部6に集められた昆虫を熱死させることができ
る。
【0033】本発明の誘引捕獲器により誘引・捕獲・殺
虫することのできる昆虫の種類は、特に限定されない
が、イチモンジセセリ、ハスモンヨトウ、イネキンウワ
バ、カラスヨトウ、イッポンセスジ、マダラキヨトウ等
のヤガ科の昆虫や、イナゴ、ヒメクサカゲロウ、ヒメカ
メノコテントウ等の昆虫を例示することができる。それ
らの中でも、特にイチモンジセセリ成虫の誘引捕獲に効
果的である。
【0034】本発明の昆虫の誘引捕獲器は、目的に応じ
て所望の場所に設置すればよいが、水田内又は周辺に設
置する場合には、誘引数を多くするために、誘引捕獲器
の下端部がイネの葉先から10〜20cm、特に20cm程度上に
なるように設置するのが好ましい。イチモンジセセリ成
虫等の昆虫は稲群落内に潜入する習性があるため、10cm
未満では遊飛数が少なく、誘引数も少なくなる。また、
イチモンジセセリ成虫等の昆虫はイネ葉の上方を直行飛
翔するため、20cmを超えると誘引数が減少する。
【0035】また、本発明の昆虫の誘引捕獲器を複数設
置する場合には、各々の誘引捕獲器を約20m以上離して
設置するのが好ましい。20m未満では、誘引干渉が起こ
り、誘引捕獲器による誘引数は減少する。前述した通
り、本発明の昆虫の誘引捕獲器は、季節に応じて青色又
はオレンジ色を付すことができるが、例えばイチモンジ
セセリ成虫等の秋における大発生を防止するためには、
6月中旬ごろに青色を付した誘引捕獲器を用いて、発生
予察又は予備的に大量捕獲しておくのが好ましい。
【0036】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、本発明の範囲は実施例に限定されるものでは
ない。
【0037】(実施例1)図1に示すような昆虫誘引捕
獲器を作製した。誘引捕獲器の各部の寸法は、図7に示
す通りである。図7(a) は枠部材、漏斗部材及び蓋体の
側面図であり、図7(b) は(a) におけるA−A断面図で
あり、図7(c) は傘状部材の平面図である。
【0038】枠部材2は、幅40cm×奥行40cm×高さ50cm
の直方体であり、各側部21には、枠部材2の上端から15
cm下の位置に漏斗部材天井部33がくるように、縦30cm×
横32cmの大きさの漏斗部材3が設けられている。漏斗部
材3の最深部に形成された進入口35の大きさは縦4cm×
横4cmであり、対向する進入口35同士は8cmの間隔を有
する。この枠部材2の開口部に着脱自在に被せられる蓋
体4は、9.5 cmの深さを有する。枠部材2の中に収容さ
れる傘状部材3は、高さ12cmの四角錐台の形状を有し、
その頂上に形成された穴部50の大きさは縦3cm×横3cm
である。蓋体4の上面部42と穴部50との上下方向の間隔
は、3cmである。
【0039】枠部材2及び漏斗部材3は、波長460 nmに
約33%の最多反射率を有する青色のアクリル板(厚さ:
2mm)を用いて作製し、蓋体4は、透明のアクリル板
(厚さ:2mm)を用いて作製し、傘状部材3は、金網
(目の粗さ:1.5 mm)を用いて作製した。
【0040】以上のようにして作製した誘引捕獲器を、
その下端部がイネの葉先20cm上となるように水田周辺に
設置し、6月5日〜10月1日の期間内に捕集部に捕獲さ
れたイチモンジセセリ成虫の数を測定した。結果を図8
のグラフに示す。なお、本誘引捕獲器には、イチモンジ
セセリ成虫以外にも、ハスモンヨトウ6個体、イネキン
ウワバ4個体、カラスヨトウ1個体、イッポンセスジ1
個体、マダラキヨトウ1個体、イナゴ2個体、ヒメクサ
カゲロウ4個体及びヒメカメノコテントウ4個体が誘引
捕獲された。
【0041】一方、実験例2と同様の青色の粘着板
(「粘着板A」,「粘着板B」,「マコモ内」)を上記
誘引捕獲器と同様にして設置した。「粘着板A」は上記
誘引捕獲器から10m離れた所に、「粘着板B」は「粘着
板A」から10m(誘引捕獲器から20m)離れた所に、
「マコモ内」は「粘着板B」から20m(誘引捕獲器から
40m)離れたマコモ群生地の中に、それぞれ設置した。
粘着されたイチモンジセセリ成虫の数を測定した結果
を、図8のグラフに示す。調査の結果、本発明の昆虫誘
引捕獲器を使用することにより、粘着紙を用いる方法よ
りも簡便に、かつ多くの昆虫を捕獲することができるこ
とが分かった。
【0042】
【発明の効果】本発明の昆虫の誘引捕獲器によれば、誘
致花の栽培や農薬等を必要とせず、また期間的な制限も
なく、設置するだけで簡便に昆虫を誘引捕獲又はさらに
は殺虫することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による昆虫の誘引捕獲器を示
す斜視図である。
【図2】図1における誘引捕獲器の分解斜視図である。
【図3】図1における誘引捕獲器の漏斗部材を示す説明
図である。(a) は各漏斗部材同士を離して見た図であ
り、(b) は枠部材から漏斗部材のみを取り出して見た図
である。
【図4】分光測色計で測定した各カラーテープの波長別
反射率を示すグラフである。
【図5】実験例1においてガラス管瓶に訪れた昆虫数を
示すグラフである。
【図6】実験例2においてアクリル板に粘着された昆虫
数を示すグラフである。
【図7】実施例1で作製した昆虫の誘引捕獲器を示す図
である。図7(a) は枠部材、漏斗部材及び蓋体の側面図
であり、図7(b) は(a) におけるA−A断面図であり、
図7(c) は傘状部材の平面図である。
【図8】実施例1において捕獲又は粘着された昆虫数を
示すグラフである。
【符号の説明】
1…昆虫誘引捕獲器 2…枠部材 21…側部 21a…打抜部 22…底部 3…漏斗部材 30…間隙 31,32,34…傾斜部 33…傾斜部(漏斗部材天井部) 35…進入口 4…蓋体 41…側部 42…上面部 5…傘状部材 50…穴部 51…外縁部 6…捕集部
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−141748(JP,A) 特開 平5−236856(JP,A) 特開 昭58−76036(JP,A) 実開 昭49−95166(JP,U) 実開 昭54−123378(JP,U) 実公 昭10−5812(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A01M 1/02 A01M 1/10

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一部に透光部を有するとともに、内方に
    向かって口が小さくなり最深部が進入口となった昆虫進
    入部と、前記進入口部分のみにおいて外部に連通する、
    捕獲部としての閉鎖空間と、前記閉鎖空間内における前
    記進入口と前記透光部との間に頂上部に穴部が形成され
    た傘状部材と、を具備する捕獲器であって、前記透光部
    以外における捕獲器の外面の一部又は全部が青色及び/
    又はオレンジ色であることを特徴とする、昆虫の誘引捕
    獲器。
  2. 【請求項2】 前記昆虫進入部は、少なくとも上部の一
    部又は全部が透明となった着脱自在な蓋体を有すること
    を特徴とする、請求項1記載の昆虫の誘引捕獲器。
  3. 【請求項3】 前記昆虫進入部は、直方体状の枠部材
    と、該枠部材の中に設けられた四角錐台状の漏斗部材と
    を有することを特徴とする、請求項1記載の昆虫の誘引
    捕獲器。
  4. 【請求項4】 前記傘状部材は、四角錐台状の形状を有
    することを特徴とする、請求項記載の昆虫の誘引捕獲
    器。
  5. 【請求項5】 前記枠部材及び漏斗部材が青色又はオレ
    ンジ色であることを特徴とする、請求項記載の昆虫の
    誘引捕獲器。
  6. 【請求項6】 前記傘状部材が網材で形成されているこ
    とを特徴とする、請求項記載の昆虫の誘引捕獲器。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至いずれか記載の昆虫の誘
    引捕獲器を用いて昆虫を捕獲することを特徴とする、昆
    虫の捕獲方法。
  8. 【請求項8】 前記昆虫の誘引捕獲器を、その下端部が
    イネの葉先から10〜20cm上になるように設置することを
    特徴とする、請求項記載の昆虫の捕獲方法。
  9. 【請求項9】 前記昆虫の誘引捕獲器を複数用い、各々
    の誘引捕獲器を20m以上離して設置することを特徴とす
    る、請求項記載の昆虫の捕獲方法。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至いずれか記載の昆虫の
    誘引捕獲器を用いて、昆虫を捕獲するとともに殺虫する
    ことを特徴とする殺虫方法。
  11. 【請求項11】 前記昆虫の誘引捕獲器を、その下端部
    がイネの葉先から10〜20cm上になるように設置すること
    を特徴とする、請求項10記載の殺虫方法。
  12. 【請求項12】 前記昆虫の誘引捕獲器を複数用い、各
    々の誘引捕獲器を20m以上離して設置することを特徴と
    する、請求項10記載の殺虫方法。
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