JP2835029B2 - 電気浸透式繊維質成形機用成形型及びその製造方法 - Google Patents

電気浸透式繊維質成形機用成形型及びその製造方法

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JP2835029B2 JP8114488A JP11448896A JP2835029B2 JP 2835029 B2 JP2835029 B2 JP 2835029B2 JP 8114488 A JP8114488 A JP 8114488A JP 11448896 A JP11448896 A JP 11448896A JP 2835029 B2 JP2835029 B2 JP 2835029B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、資源のリサイクル
を目的にして回収された新聞古紙やダンボール紙等より
得た無機繊維質材などを原料とした繊維質成形品を電気
浸透式で成形するようにした電気浸透式繊維質成形機用
成形型及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、資源のリサイクルを目的として新
聞古紙などをパルプ化して得たパルプを原料として鶏卵
容器などの各種の梱包材の成形品を形成することが行な
われている。その成形方法としては、例えば、特開昭5
7−71500号公報に開示されている方法がある。す
なわち、新聞古紙などを水中でほぐして分散させること
によりパルプ懸濁液を作り、次にこのパルプ懸濁液をス
クリーンを配した濾過成形型に供給した上で吸引脱水操
作によりスクリーン上にパルプ堆積層を抄造し、つい
で、圧搾脱水操作により所望形状に形成した後、この成
形型より取り出した成形品を乾燥炉などにより充分に乾
燥して鶏卵容器などの成形品を得ている。
【0003】このような方法による場合には、成形後に
行なう乾燥工程で多量の電力を消費し、また、乾燥むら
により複雑な形状の成形品では歪や変形が生じ、その変
形修正のために再度成形型にいれて再成形する後処理が
必要となり、生産性が低く、製造コストが嵩むという問
題がある。このような問題を解決するためには、成形金
型の型締め操作により堆積層を圧搾脱水する過程で、繊
維質の堆積層に直流電圧を印加して電気浸透脱水を行な
うことが行なわれている。すなわち、圧搾脱水と電気浸
透脱水とを併用することにより、成形品の成形後の乾燥
のために要する消費電力を低減し、かつ、成形後の変形
が発生することを防止している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】堆積層に対して圧搾脱
水を行なうと共に電気浸透脱水を行なうためには、成形
金型に電極を形成する必要がある。それらの電極は、成
形金型の雌型と雄型との両方にそれぞれ設けなければな
らない。すなわち、雌型にはスクリーンが配設されてい
るため、そのスクリーンを金網により形成して一方の電
極としている。他方、雄型側では、例えば、雄型をブロ
ンズ等により作成し、その表面に白金、酸化イリジュー
ム等の不溶性電極を被着することにより電極を形成して
いる。そのため、雄型側の電極の形成において、その成
形作業が困難であり、また、型として完成したものの重
量が大きく、製作コストが高いという問題がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
キャビティの内周面にスクリーンを配した成形雌型に繊
維質材の懸濁液を供給し、前記成形雌型に成形雄型を嵌
め合わせて前記スクリーンの背後からの吸引脱水により
前記スクリーン上に繊維質材の堆積層を抄造するととも
に型締めにより前記堆積層を圧搾脱水し、かつ、前記堆
積層に直流電圧を印加して電気浸透脱水することにより
繊維質成形品を得るようにした電気浸透式繊維質成形方
法において、成形側の電極材抑え型と白金メッキチタン
材又は黒鉛よりなる不溶性電極材と抑え側の電極材抑え
型との三重構造からなる成形雄型を形成した。
【0006】請求項2記載の発明は、キャビティの内周
面にスクリーンを配した成形雌型に繊維質材の懸濁液を
供給し、前記成形雌型に成形雄型を嵌め合わせて前記ス
クリーンの背後からの吸引脱水により前記スクリーン上
に繊維質材の堆積層を抄造するとともに型締めにより前
記堆積層を圧搾脱水し、かつ、前記堆積層に直流電圧を
印加して電気浸透脱水することにより繊維質成形品を得
るようにした電気浸透式繊維質成形方法において、外面
が成形形状に形成されると共に表裏面を貫通する無数の
小径孔が形成された絶縁材料による成形側の電極材抑え
型の内面に白金メッキチタン材又は黒鉛よりなる不溶性
電極材を重ね合わせ、この不溶性電極材を絶縁材料によ
る抑え側の電極材抑え型により挟持して一体化するよう
にした。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態を図面に基
づいて説明する。まず、上方に開放された供給槽1が設
けられ、この供給槽1には懸濁液供給管2が接続され、
この懸濁液供給管2には送液ポンプ3を介してパルプ原
液4が蓄えられた原料貯槽5が接続されている。また、
前記供給槽1には、返送バルブ6が設けられた懸濁液戻
し管7が接続され、この懸濁液戻し管7は、前記原料貯
槽5の上部に開口している。さらに、前記供給槽1の内
部には、成形金型としての成形雌型8が設けられてい
る。この成形雌型8は、ブロンズ等の導電性材料により
形成されている。そして、この成形雌型8には成形すべ
き形状に合わせたキャビティ9が形成され、このキャビ
ティ9の内面には、全周面に排液路10を残した状態で
金網によるスクリーン11が配設されている。このスク
リーン11は、一方の電極としての機能を有するもので
あり、前記成形雌型8に接触して電気的に接続されてい
る。また、前記成形雌型8の中心部下方には、前記排液
路10に接続されて排液管12が接続され、この排液管
12には、吸引ポンプ13が設けられている。
【0008】ついで、前記成形雌型8の上部には、型締
め用プレス14に結合された成形金型としての成形雄型
15が上下動自在に配設されている。すなわち、前記型
締め用プレス14の下端には、金属製の保持枠16が設
けられ、この保持枠16には前記成形雄型15を保持す
る筒状の金属製の連結体17がボルト18及びパッキン
グ19を介して気密的に強固に結合されている。
【0009】しかして、前記成形雄型15は、前記スク
リーン11の形状に合わせて形成された成形側の電極材
抑え型20と不溶性電極材21と抑え側の電極材抑え型
22との三層構造により形成されている。まず、前記電
極材抑え型20,22は、成形側と抑え側との両者とも
にプラスチックスや硬質ゴム等の絶縁材により形成され
ている。そして、成形側の電極材抑え型20には、その
表裏面を貫通する無数の小径孔23が形成されており、
さらに、前記抑え側の電極材抑え型22には、通気孔2
4が形成されている。この電極材抑え型22の外面に
は、前記不溶性電極材21が挿入されるに充分な間隙が
形成されるように凹み状の部分が形成されている。ま
た、前記不溶性電極材21は、チタン材に白金メッキし
たものや黒鉛等を素材としているものであり、その形状
は粒子状、角状、板状と種々のものから選択される。そ
して、前記不溶性電極材21には、導電性の板状部材に
よる接続端子25が結合され、この接続端子25の他端
は、導電性がある前記連結体17に結合されて前記不溶
性電極材21と前記連結体17とは電気的に接続されて
いる。
【0010】ついで、前記成形雄型15と前記連結体1
7と前記保持枠16とに囲まれて外気と遮断されて密閉
された内部空間26には、前記保持枠16を貫通する吸
気管27が挿入され、この吸気管27の端部には、吸気
バルブ28を介して図示しない吸気ブロアが接続されて
いる。
【0011】さらに、前記成形雌型8と前記成形雄型1
5とには、スイッチ29を介在させて直流電源30が接
続されている。すなわち、前記成形雌型8のスクリーン
11と前記成形雄型15の不溶性電極材21とには、前
記直流電源30が接続されている。
【0012】このような構成において、成形雄型15を
上方へ移動させた状態で送液ポンプ3を駆動して原料貯
槽5内のパルプ原液4を成形雌型8が没入するまで供給
槽1内に送液する。この状態で吸引ポンプ13を駆動し
て排液路10を経て排液する。これにより、パルプ原液
4の液分はスクリーン11を通じて外部に排水され、そ
のスクリーン11で濾過された繊維質材のパルプがスク
リーン11上に堆積してパルプ堆積層が形成される。
【0013】つぎに、返送バルブ6を開いて余剰のパル
プ原液4を懸濁液戻し管7から原料貯槽5に戻した後、
型締め用プレス14を駆動して成形雄型15を下降さ
せ、成形雌型8との間でパルプ堆積層を機械的に圧搾す
るとともに、スイッチ29を閉じて直流電源30により
スクリーン11と不溶性電極材21との間に直流電圧を
印加し、電気浸透作用を行なわせる。これにより、パル
プ堆積層に含まれていた液分はスクリーン11を透過し
て排液路10に流出し、吸引ポンプ13を通じて外部に
吸引排出される。また、電気浸透に伴うジュール熱によ
り、液分の一部は蒸発する。この結果、パルプ堆積層は
低含水率にケーキ化されてパルプによる成形品になる。
【0014】このようにして、圧搾作用と電気浸透作用
とにより成形された後には、成形雄型15の内部空間を
低圧にした状態で型締め用プレス14により成形雄型1
5を引き上げる。この時、成形された成形品は、真空作
用により成形雄型15に吸引されたまま引き上げられ、
引き上げた状態で成形雄型15から分離して取り出され
る。この場合の成形品の変形度合いはきわめて小さなも
のであり、変形・歪を修正する再成形処理の必要は全く
ない。
【0015】しかして、成形雄型15の不溶性電極材2
1は、二つの電極材抑え型20,22に挟持されたサン
ドイッチ方式であるため、電極材抑え型20,22は軽
量なものでよく、成形の作業性も良く、低コストで製作
することができるものであり、しかも、可動側の成形雄
型15が軽くなることは、成形作業に要する駆動エネル
ギーも小さくて良いことになり、全体的に簡略化される
ものである。
【0016】
【発明の効果】本発明は上述のように、キャビティの内
周面にスクリーンを配した成形雌型に繊維質材の懸濁液
を供給し、前記成形雌型に成形雄型を嵌め合わせて前記
スクリーンの背後からの吸引脱水により前記スクリーン
上に繊維質材の堆積層を抄造するとともに型締めにより
前記堆積層を圧搾脱水し、かつ、前記堆積層に直流電圧
を印加して電気浸透脱水することにより繊維質成形品を
得るようにした電気浸透式繊維質成形方法において、
形側の電極材抑え型と白金メッキチタン材又は黒鉛より
なる不溶性電極材と抑え側の電極材抑え型との三重構造
からなる成形雄型を形成したものであり、また、外面が
成形形状に形成されると共に表裏面を貫通する無数の小
径孔が形成された絶縁材料による成形側の電極材抑え型
の内面に白金メッキチタン材又は黒鉛よりなる不溶性電
極材を重ね合わせ、この不溶性電極材を絶縁材料による
抑え側の電極材抑え型により挟持して一体化するように
したので、成形金型として軽量にすることができ、これ
により、電極材抑え型の材料もプラスチックスや硬質ゴ
ム等の成形が容易なものを選択することができ、これに
より、製造し易く、しかも、全体が軽量であることから
成形の作業性を向上させることができるという効果を有
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示す縦断正面図であ
る。
【図2】成形雄型の一部を示す縦断正面図である。
【符号の説明】
8 成形雌型 9 キャビティ 11 スクリーン 15 成形雄型 20 電極材抑え型 21 不溶性電極材 22 電極材抑え型 23 小径孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大沼 渉 静岡県富士市吉原5丁目5番7号 株式 会社斎藤鐵工所内 (72)発明者 亀ケ谷 洋一 埼玉県草加市青柳2丁目12番30号 石福 金属興業株式会社草加第1工場内 (56)参考文献 特開 平7−97800(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D21J 1/00 - 3/12

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャビティの内周面にスクリーンを配し
    た成形雌型に繊維質材の懸濁液を供給し、前記成形雌型
    に成形雄型を嵌め合わせて前記スクリーンの背後からの
    吸引脱水により前記スクリーン上に繊維質材の堆積層を
    抄造するとともに型締めにより前記堆積層を圧搾脱水
    し、かつ、前記堆積層に直流電圧を印加して電気浸透脱
    水することにより繊維質成形品を得るようにした電気浸
    透式繊維質成形方法において、成形側の電極材抑え型と
    白金メッキチタン材又は黒鉛よりなる不溶性電極材と抑
    え側の電極材抑え型との三重構造からなる成形雄型を形
    成したことを特徴とする電気浸透式繊維質成形機用成形
    型。
  2. 【請求項2】 キャビティの内周面にスクリーンを配し
    た成形雌型に繊維質材の懸濁液を供給し、前記成形雌型
    に成形雄型を嵌め合わせて前記スクリーンの背後からの
    吸引脱水により前記スクリーン上に繊維質材の堆積層を
    抄造するとともに型締めにより前記堆積層を圧搾脱水
    し、かつ、前記堆積層に直流電圧を印加して電気浸透脱
    水することにより繊維質成形品を得るようにした電気浸
    透式繊維質成形方法において、外面が成形形状に形成さ
    れると共に表裏面を貫通する無数の小径孔が形成された
    絶縁材料による成形側の電極材抑え型の内面に白金メッ
    キチタン材又は黒鉛よりなる不溶性電極材を重ね合わ
    せ、この不溶性電極材を絶縁材料による抑え側の電極材
    抑え型により挟持して一体化するようにしたことを特徴
    とする電気浸透式繊維質成形機用成形型の製造方法。
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