JP2834653B2 - フェライトコアの芯出し方法、および同装置 - Google Patents

フェライトコアの芯出し方法、および同装置

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JP2834653B2
JP2834653B2 JP5269076A JP26907693A JP2834653B2 JP 2834653 B2 JP2834653 B2 JP 2834653B2 JP 5269076 A JP5269076 A JP 5269076A JP 26907693 A JP26907693 A JP 26907693A JP 2834653 B2 JP2834653 B2 JP 2834653B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フェライトコアに巻線
を施す場合、該フェライトコアを芯合せする方法、およ
び装置に係り、特に、半円弧状の周囲縁を有するフェラ
イトコアに適用される。
【0002】
【従来の技術】フェライトコアには回転体形状(多くは
環状)のものと非回転体形状のものとが有り、回転体形
状のものの中には更に、環状ないし筒状のものと半割り
形のものとが有る。本発明においては上記各種形式のフ
ェライトコアの内、半割形のものを適用の対象とする。
従って、その周囲の縁が半円弧状をなしている。図9
は、半円弧状の周囲縁1aを有するフェライトコアにワ
イヤ4を巻回している状態を模式的に描いた斜視図であ
る。ワイヤ4を、図示しないフライヤによって矢印cの
ごとく螺旋状に巻きつけるためには、該フライヤを中心
線F−Fの回りに回転させながら、フェライトコア1を
Z軸まわりに回動させることが必要である。この場合、
正確な巻線を行なうためフェライトコア1を、巻線機に
対して正しい位置,正しい姿勢にセットしなければなら
ない。このためには、半円弧状の周囲縁1aをX−Y面
と平行に支持し、該半円弧状の周囲縁1aを含む仮想の
円Sの中心線を、回転軸Zに対して正確に芯合せしなけ
ればならない。詳しくは、回転体形状であるフェライト
コア1の回転対称軸を、Z軸に対して芯合せしなければ
ならない。従来一般に、フェライトコアの芯出しはメカ
ニカルな手段で行なわれた。図10は多数のフェライト
コアを連続的に搬送して、巻線機の巻線位置に供給して
芯出しする工程を模式的に描いた平面図である。図示の
1Aは、巻線機(図示せず)の巻線位置に供給されたフ
ェライトコア(略称コア)である。後続のフェライトコ
ア1B,1C,1Dはコンベア2に載せられて矢印aの
ごとく搬送され、終点位置1Eに到達する。搬送終点に
達したフェライトコア1Eは、受渡し機構3によって巻
線位置1Aに移送される。上記の受渡し機構3は回動ベ
ース3aがクランプアーム3bを支承しており、該クラ
ンプアーム3bがフェライトコア1Eを把持して円弧矢
印bのごとく回動して3b′位置になると、フェライト
コアは1A位置となる。上記クランプアーム3b′は一
旦把持を弛め、位置決め治具・甲5aと位置決め治具・
乙5bとで該フェライトコア1Aを挾みつけて芯出しを
行なった後、クランプアーム3b′で強固に把持し直し
て巻線を施される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】図9に示した従来例の
ように、巻線機の巻線位置のフェライトコア1Aを位置
決め治具・甲5aと同・乙5bとで挾みつけるという構
成をとると、a.該位置決め治具を退避させないと巻線
操作を開始することができず、b.退避させておいた位
置決め治具を作動位置まで進出させないと位置決め操作
をすることができず、c.巻線機の巻線位置近傍に位置
決め治具の進出・退避を駆動する機構を設けることは、
巻線装置を構成する各部材の配置を窮屈にするので好ま
しくないといった不具合を伴う。上記a〜cの不具合を
解消するため、受渡し機構に対してフェライトコアを予
め位置決めしてから供給し、巻線位置では芯合せしない
ことが考えられる。図11は前掲の図10に示した従来
例を改良して、巻線位置では位置決めを省略し得るよう
にした試案の説明図である。例えばベルトコンベア2で
運ばれて搬送終点に到達したフェライトコア1Eを位置
決め治具・乙5bに当てがい、位置決め治具・甲5aを
矢印dのように押しつけて、この位置でフェライトコア
1Eの位置,姿勢を所定のごとく整える。上記のように
して、1E位置で位置決めしたフェライトコアを受渡し
機構3のクランプアーム3bで確実に把持し、円弧矢印
bのように所定角度(本例では180°)回動させる
と、フェライトコアは巻線位置1Aに正しく位置せしめ
られる。従って、この巻線位置で再び治具によるメカニ
カルな位置合わせ、ないし芯出しを行なう必要が無く、
クランプアーム3b′で確り把持されているフェライト
コアに対して巻線を開始することができる。
【0004】しかしながら、図11の試案におけるフェ
ライトコアの位置1Eで正確に位置決めしても、1A位
置に移送してクランプアーム3b′で把持した状態にな
ったとき、微小な誤差を生じていないとは断言できな
い。この問題は、必要とされる精度との関連において考
察する必要が有る。すなわち、製品品質が高精度である
ことを求めていなければ、1A位置に移送されたフェラ
イトコアは既に完全に位置決め(芯出し)済みと考えて
差しつかえが無く、製品品質が高い精度を求めていれ
ば、1A位置において再度芯出し状態を確認すること、
および、必要に応じて芯出し状態を修正することが必要
となる。この場合、1A位置(巻線位置)における芯出
し確認,修正について必要な条件は、巻線設備全体とし
ての能率を著しく低下させないことである。すなわち、
高精度を保証するための確認であるから、若干の時間を
費やすことは許容することができる。しかし、長い時間
を浪費しては、予め1E位置で位置決めするという本試
案の技術的な意義や実効が無くなる。そこで、巻線機の
巻線位置1Aにおける芯出し精度確認および修正は、治
具を用いたメカニカルな手段ではなく、巻線操作を妨げ
ないように、光学的ないし電磁的な非接触センサを用い
て自動的に迅速に行ない得ることが望まれる。
【0005】本発明は上述の事情に鑑みて為されたもの
であって、巻線機の巻線位置にセットされたフェライト
コアが(図8参照)Z軸を中心として回転せしめられる
ように支持されていることを前提として、周囲縁1aを
含む仮想の円Sの中心点o′がZ軸上に在るか否かを非
接触的に速やかに測定し、Z軸から離間している場合は
容易に修正し得る方法、および装置を提供することを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに創作した本発明の基本的原理について、前掲の図9
を参照して略述すると次のごとくである。フェライトコ
ア1の、半円弧状の周囲縁1aと、面Y−Zとの交点P
を、非接触的に観測しながら、該フェライトコア1をZ
軸のまわりに円弧矢印θのごとく回転させる。この場
合、仮想の円Sの中心点o′がZ軸上に位置していれ
ば、フェライトコア1を回転させても交点Pの位置は変
化しない。前記の中心点o′がZ軸に対して変位(離
間)していれば、フェライトコア1の回転に伴って交点
Pが移動する。従って、上記の交点(円SとT−Z面と
の交点)Pが移動するか静止しているかを観察すれば芯
狂いの有無を判定することができる。上述の原理を若干
具体的に延べると、フェライトコア1を円弧矢印θ方向
に回転させながら、点PのY座標を非接触的に複数回
(例えば3回)測定する。3回の測定値(Y座標値)が
同じであれば同心性良しとして直ちに巻線を行ない、3
回の測定値が相互に異なっていれば、3種類の測定値
と、測定時の角座標値(θ方向の回動角位置)とに基づ
いて中心点o′のX,Y座標値を算出する。すなわち、
周囲円の円弧の中心点o′がZ軸から何れの方向にどれ
だけ離れているかを算出する。中心点o′のZ軸に対す
る変位量(芯狂い量)が判明すれば、フェライトコア1
を上記変位量だけ反対方向に移動させれば良い。
【0007】上述の原理に基づいて前述の目的(非接触
で芯出しする)を達成するため本発明の芯出し方法は、
半円弧状の周囲縁を有するフェライトコアに巻線を施す
ため、該フェライトコアの半円弧状周囲縁が位置する平
面に垂直な中心線を、回転テーブルの中心線に合致せし
める芯出し方法において、上記回転テーブルの中心線を
Z軸とする直交3軸X,Y,Zを想定し、前記フェライ
トコアの半円弧状周囲縁をX−Y面と平行ならしめると
ともに、該半円弧状周囲縁の円弧の中心点o′をZ軸の
近傍に位置せしめて該フェライトコアを回転テーブルに
搭載し、上記回転テーブルを回転させて、前記半円弧状
の周囲縁をY−Z面と交差させ、該周囲縁とY−Z面と
の交差点の座標値を少なくとも3個所読み取り、上記半
円弧上の少なくとも3個所の座標値から、前記中心点
o′がZ軸に対して変位している方向と量とを算出し、
上記変位量が零となるように、フェライトコアを平行移
動させることを特徴とする。
【0008】上記の発明に係る芯出し方法を実施するに
好適なように創作した本発明の芯出し装置の構成は、直
交座標X,Y,Zを想定し、(a)X−Y面と平行な頂
面を有し、Z軸に平行な軸を中心として回動する回転テ
ーブルと、(b)上記回転テーブル上に搭載されたXY
テーブルと、(c)上記XYテーブルに搭載されてフェ
ライトコアを支持するクランプ手段と、(d)ベース部
材に対して固定的に設置されて、上記フェライトコアの
周囲縁のY座標値を非接触的に測定する手段と、(e)
上記測定手段から複数個の出力信号を入力されて該フェ
ライトコアの中心点の座標値を算出する機能を有する演
算制御装置と、(f)上記演算制御装置の指令を受けて
前記XYテーブルおよび回転テーブルを作動させるテー
ブル駆動装置と、を具備していることを特徴とする。ま
た、上記発明装置におけるXYテーブルを回転テーブル
上に搭載するとともに該XYテーブル上にクランプアー
ム手段を搭載しても、同様の作用,効果が得られる。
【0009】
【作用】以上に述べた発明方法によると、回転テーブル
の回転に伴ってフェライトコアの周囲縁の円弧上の3個
所以上の位置が読み取られて、その座標値が得られる。
そして、円弧上の3点が求められると、該円弧の中心点
o′の座標値を算出することができる。計算の手法を適
当に選べば、円弧上の4点から中心点o′の座標値を算
出することもできる。フェライトコアの周囲縁をなす円
弧の中心点o′の座標値が(0,0,z)であれば該中
心点o′がZ軸上に位置して正しく芯合わせされた状態
であることが分かる。上記中心点o′の座標値が(0,
0,z)でない場合は、(0,0,z)となるように、
フェライトコアを平行移動させることによって芯合わせ
することができる。また、前記の発明装置によると、回
転テーブルが設けられているのでフェライトコアをZ軸
のまわりに回動させることができ、周囲縁のY座標値を
非接触で測定する手段を有しているので、回動している
フェライトコアの周囲縁上の3個所以上についてY座標
値を求めることができ、上記測定手段の出力信号を演算
制御装置に入力することによって該フェライトコアの中
心点o′の座標値を算出することができ、しかも、XY
テーブルが設けられているのでフェライトコアをX−Y
面に沿って平行移動させて前記中心点o′をZ軸上に導
くことができ、このようにして前記の発明方法を容易に
実施することができる。
【0010】
【実施例】次に、本発明装置を用いて本発明方法を実施
した1例について説明する。図1は本発明に係るフェラ
イトコアの芯出し装置の1実施例をY軸方向に見て模式
的に描いた正面図に制御系統を付記した図である。静止
部材であるベース11上に回転テーブル8が設置されて
いる。その回転軸はZ軸であり、その頂面はX−Y面と
平行である。上記回転テーブル8の上にXYテーブル7
が搭載されている。さらに上記XYテーブルの上に受け
渡し機構3が設置され、該受渡し機構3のクランプアー
ム3bがフェライトコア1を把持している(受渡し装置
3については図10(未公知の試案)参照)。1aは上
記フェライトコア1の半円弧状周囲縁、o′はその中心
点である。z′は上記フェライトコアの中心線、すなわ
ち回転対称軸である。Y軸(図1において紙面と直角)
方向のラインセンサ6を、Z軸上に配置してベース11
に対して固定的に設置する。このラインセンサ6は、フ
ェライトコアの周囲円がY−Z面と交差している点Pの
Y座標値を読み取る機能を有している。上記ラインセン
サ6に代えて、点PのY座標値を読み取る機能を有する
非接触式の距離センサ(例えばレーザ式センサ、赤外線
式センサなど)を用いることもできる。上記ラインセン
サの出力信号は演算制御装置に入力される。10は、上
記演算制御装置9から指令を受けて回転テーブル8およ
びXYテーブル7を駆動するテーブル駆動装置である。
【0011】図1に示したごとくクランプアーム3bに
よって把持されているフェライトコア1は、前掲の図1
1(未公知の試案)に鎖線で描いた巻線位置のフェライ
トコア1Aに対応する。この状態のフェライトコアは、
既に1E位置でメカニカルな位置決めをされているの
で、その中心線z′(図1)はZ軸と平行に保持されて
いる。しかし、該中心線z′はZ軸に対して平行ではあ
るが必ずしも一致していない。これを中心点o′につい
てみると、該中心点o′は必ずしもZ軸上に位置してい
るとは限らない。そこで、XYテーブル7を作動させて
上記中心点o′をZ軸上に導く必要が有る。そのために
は、該中心点o′がZ軸に対して何の方向にどれだけ変
位しているかを知らねばならない。すなわち中心点o′
の座標値を求めなければならない。図1における中心点
o′の座標値(Z軸からの変位量)Δxが判明すればX
Yテーブルを−Δxだけ移動させて補正すれば良い。本
図1には現われていないがY軸の変位量Δyについても
同様にして補正することができる。図2は図1に示した
フェライトコアを半円弧によって模式的に表し、X,Y
軸との関係を描いた平面図である。この図2においてZ
軸は点Oを通って紙面に垂直、中心線Z′は点o′を通
って紙面に垂直である。図示の点P1はフェライトコア
1の一端である。詳しくは、図9に示した半円弧状の周
囲縁1aの一端である。図1および図2の状態で、フェ
ライトコア1はY軸と交差していない(立体的に考えれ
ばY−Z面と交差していない。以下、図2〜図8におい
てはX−Y座標のみについて考えるものとする)。図2
において、点P1はY軸から微小距離Lだけ離間してい
る、本図2においては読図を容易ならしめるため、上記
の距離Lを拡大して描いてある。上記図2の状態から回
転テーブルを右回り(時計方向)に回動させると、フェ
ライトコア1は図示の点Oを中心として右回りに回動す
る(点o′を中心として回動するのではない)。右回り
に回動させて点P1をY軸上に位置せしめる。図3は図
2の状態から右回りに回動せしめられたフェライトコア
の一端P1がY軸に達した状態の模式的な平面図に、こ
れから計測しようとする点および角度を記入した図であ
る。ただし、この段階で判明しているのはY軸上に位置
する点P1であって、点P2,点P3は未だ検出されてい
ない。角θ1=角θ2=45°なるごとく点P2,点P3
想定すると、角(θ1+θ2)=90°となり、点P3
X軸上に位置する(すなわち、フェライトコア1とX軸
との交差点が点P3である)。本図3の状態になったこ
とはラインセンサ6によって検知される。図4は上掲の
図3に示した状態から、さらにフェライトコアを角θ1
だけ右回りに回動させた状態の模式的な平面図である。
この状態で、半円弧状フェライトコア1上の点P2(Y
軸との交差点)の座標値を読み取る。Y軸上の点である
からX座標値が0であることは自明であり、座標値の測
定はY座標値の測定のみで足りる。Y座標値の測定は、
本実施例では図1に示したラインセンサ6によって行な
ったが、上述の原理から容易に理解できるように、フェ
ライトコアのY座標値の測定はラインセンサに限らず、
適宜の非接触的計測手段(例えばレーザー測定,赤外線
測定など)を適用することもできる。本図4の状態にお
いて、点P1,点P2の座標値は測定済みであり、点P3
の座標値は未だ測定されていない。この状態から更に右
回り方向に回動させる。図5はフェライトコアをXY座
標に対して角θ2だけ回動させた状態の模式的な平面図
である。この状態で点P3のY座標値を測定する。この
ようにして測定された3点の座標から半円弧状フェライ
トコア1の中心点o′を、演算で算出する。図6は半円
弧状のフェライトコア周囲縁から該半円弧の中心点を求
める手法の説明図であって、直交座標軸X,Yとの関係
を省略して円弧上の複数の点と中心点との関係を示して
いる。図6(A)に示したフェライトコア1上の3点P
1,P2,P3は、図3〜図5のようにして求めたもので
あって、点P1は半円弧の一端に位置している。しか
し、図3〜図4に示したように半円弧の中心点o′は回
転テーブルの中心点Oと必ずしも一致していない。従っ
て図6(A)において点P1と点P2とが中心点o′を見
込む角は必ずしも角θ1ではなく、点P2と点P3とが中
心点o′を見込む角も必ずしも角θ2ではない。ただ
し、前記の点Oに対する点o′の変位量は微小であるか
ら、三角形P1o′P2の頂角はほぼ角θ1=45°であ
り、三角形P2o′P3の頂角はほぼ角θ2=45°であ
る。3定点を通る円は1個であることは周知である。本
実施例においては特定の円弧上に位置している3点
1,P2,P3から該特定円弧の中心点o′を求めるの
であるが、両者は原理的には同じことである。いま仮
に、定規とコンパスとを用いて中心点o′を求めるなら
ば、線分P12の垂直2等分線mと、線分P23の垂直
2等分線nとを作図して交点を求める。本発明において
は演算によって上記中心点o′を求めるのであるが、計
算の手順は上記の作図的手法を数式で表して演算するも
のである。すなわち、上記2本の垂直2等分線のそれぞ
れを表わす2つの方程式を連立させて解を求めれば良い
が、本発明を実施する場合、その他の計算方法を用いて
算出しても良い。
【0012】上述の原理から容易に理解できるように、
半円弧上の3点P1,P2,P3から中心点o′を求める
には、上記の点P1は必ずしも半円弧の一端に位置して
いなければならないものではなく、図6(B)のように
両端以外に位置せしめて3点P1,P2,P3を取っても
良い。さらに、前述の原理から容易に理解できるよう
に、必ずしも図6(B)に示した角φ1,φ2がほぼ45
°でなくても良く、同図(C)に示したように90°弱
であっても良く、また、同図(D)に示したようにφ1
≠φ2であっても良い。さらに、同図(D)のように
1,P3をそれぞれフェライトコア1の半円弧の両端に
位置せしめても良い。以上に図6(A)〜(D)の何れ
かに示した中心点o′の求め方は、いずれも3個の点に
基づいて2本の垂直2等分線を表わす方程式を作って解
いたものである。同様の考え方によって4個の点に基づ
いて2本の垂直2等分線を表わす方程式を立てて解くこ
ともできる。例えば図6(E)のように4個の点P1
2,P3,P4をとり、それぞれの点の座標を求めて、
点P1と点P2との垂直2等分線mを作り(垂直2等分線
mの方程式を立て)、点P3と点P4との垂直2等分線q
を作り(方程式を立て)、これらを解いて中心点o′の
座標値を算出することもできる。また、図6(F)に示
したように、点P1と点P3との垂直2等分線m′の方程
式を立てるとともに、点P2と点P4の垂直2等分線q′
の方程式を立ててこれらを解くことによっても中心点
o′の座標値を得ることもできる。図7は、図2に示し
た状態のフェライトコア1の模式的平面図に、中心点
o′のX座標値ΔxおよびY座標値Δyを記入するとと
もに、芯合わせ後のフェライトコアを仮想線で記入した
説明図である。以上のようにして中心点o′の、回転テ
ーブルの中心点Oに対する変位量を、該中心点o′の座
標値(Δx,Δy)として求め、この変位量が所定の許
容誤差を越えているときは、(図1参照)演算制御装置
9からテーブル駆動装置10に作動指令を与え、XYテ
ーブル7をX軸方向に−Δx,y軸方向に−Δyだけ移
動させる。これによりフェライトコアは、図7に実線で
示した位置1から仮想線で示した位置1′に移動し、フ
ェライトコアの中心点o′が回転テーブルの回転中心O
に一致し、芯合わせが行なわれる。以上の作動から容易
に理解できるように、図1と異なる実施例として、XY
テーブル7をベース11上に設置するとともに該XYテ
ーブル7上に回転テーブル8を搭載し、該回転テーブル
8上に受渡し機構8を設置しても同様の作用,効果が得
られる。図7に仮想線で描かれている芯合わせ後のフェ
ライトコア1′の半円弧の両端を結ぶ線tの、Y軸に対
する角変位量Δθは、通常微小である。その理由は、図
11について説明したように1E位置で予めメカニカル
に位置合わせされているからである。しかし、上記角変
位量Δθが問題となるような高精度を要する巻線作業の
場合は、上記角変位量Δθを0ならしめるように回転テ
ーブルを−Δθだけ回転させれば良い。図8は、図7に
仮想線で示したように芯出しされたフェライトコアを回
転させて角変位を補正した状態の模式的な平面図であ
る。
【0013】
【発明の効果】本発明に係る方法を適用すると、回転テ
ーブルの回転に伴ってフェライトコアの周囲縁の円弧上
の3個所以上の位置が読み取られて、その座標値が得ら
れる。そして、円弧上の3点が求められると、該円弧の
中心点o′の座標値を算出することができる。計算の手
法を適当に選べば、円弧上の4点から中心点o′の座標
値を算出することもできる。フェライトコアの周囲縁を
なす円弧の中心点o′の座標値が(0,0,z)であれ
ば該中心点o′がZ軸上に位置して正しく芯合わせされ
た状態であることが分かる。上記中心点o′の座標値が
(0,0,z)でない場合は、(0,0,z)となるよ
うに、フェライトコアを平行移動させることによって芯
合わせすることができる。本発明に係る装置を適用する
と、回転テーブルが設けられているのでフェライトコア
をZ軸のまわりに回動させることができ、周囲縁のY座
標値を非接触で測定する手段を有しているので、回動し
ているフェライトコアの周囲縁上の3個所以上について
Y座標値を求めることができ、上記測定手段の出力信号
を演算制御装置に入力することによって該フェライトコ
アの中心点o′の座標値を算出することができ、しか
も、XYテーブルが設けられているのでフェライトコア
をX−Y面に沿って平行移動させて前記中心点o′をZ
軸上に導くことができ、このようにして前記の発明方法
を容易に実施することができるという優れた実用的効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るフェライトコアの芯出し装置の1
実施例をY軸方向に見て模式的に描いた正面図に制御系
統を付記した図である。
【図2】図1に示したフェライトコアを半円弧によって
模式的に表し、X,Y軸との関係を描いた平面図であ
る。
【図3】図2の状態から右回りに回動せしめられたフェ
ライトコアの一端P1がY軸に達した状態の模式的な平
面図に、これから計測しようとする点および角度を記入
した図である。
【図4】上掲の図3に示した状態から、さらにフェライ
トコアを角θ1だけ右回りに回動させた状態の模式的な
平面図である。
【図5】フェライトコアをXY座標に対して角θ2だけ
回動させた状態の模式的な平面図である。
【図6】半円弧状のフェライトコア周囲縁から該半円弧
の中心点を求める手法の説明図であって、直交座標軸
X,Yとの関係を省略して円弧上の複数の点と中心点と
の関係を示している。
【図7】図2に示した状態のフェライトコア1の模式的
平面図に、中心点o′のX座標値ΔxおよびY座標値Δ
yを記入するとともに、芯合わせ後のフェライトコアを
仮想線で記入した説明図である。
【図8】図7に仮想線で示したように芯出しされたフェ
ライトコアを回転させて角変位を補正した状態の模式的
な平面図である。
【図9】半円弧状の周囲縁1aを有するフェライトコア
にワイヤ4を巻回している状態を模式的に描いた斜視図
である。
【図10】多数のフェライトコアを連続的に搬送して、
巻線機の巻線位置に供給して芯出しする工程を模式的に
描いた平面図である。
【図11】前掲の図10に示した従来例を改良して、巻
線位置では位置決めを省略し得るようにした試案の説明
図である。
【符号の説明】
1…フェライトコア、1a…半円弧状の周囲縁、1A…
巻線位置のフェライトコア、1B,1C,1D…搬送中
の後続フェライトコア、1E…搬送終点に達したコア、
2…コンベア、3…受渡し機構、3a…回動ベース、3
b…クランプアーム、3b′…180°回動したクラン
プアーム、4…ワイヤ、5a…位置決め治具・甲、5b
…位置決め治具・乙、6…ラインセンサ、7…XYテー
ブル、8…回転テーブル、9…演算制御装置、10…テ
ーブル駆動装置。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半円弧状の周囲縁を有するフェライトコ
    アに巻線を施すため、該フェライトコアの半円弧状周囲
    縁が位置する平面に垂直な中心線を、回転テーブルの中
    心線に合致せしめる芯出し方法において、 上記回転テーブルの中心線をZ軸とする直交3軸X,
    Y,Zを想定し、 前記フェライトコアの半円弧状周囲縁をX−Y面と平行
    ならしめるとともに、該半円弧状周囲縁の円弧の中心点
    o′をZ軸の近傍に位置せしめて該フェライトコアを回
    転テーブルに搭載し、 上記回転テーブルを回転させて、前記半円弧状の周囲縁
    をY−Z面と交差させ、該周囲縁とY−Z面との交差点
    の座標値を少なくとも3個所読み取り、 上記半円弧上の少なくとも3個所の座標値から、前記中
    心点o′がZ軸に対して変位している方向と量とを算出
    し、上記変位量が零でない場合は、 上記変位量が零となるように、フェライトコアを平行移
    動させることを特徴とする、フェライトコアの芯出し方
    法。
  2. 【請求項2】 前記少なくとも3個所の座標値は、
    (a)前記周囲縁がY−Z面と交わっていない状態から
    回転テーブルを回転させて、該周囲縁の一端がY−Z面
    に接した瞬間におけるY座標値と、(b)上記a項の状
    態から回転テーブルをさらに角θ1だけ回動させたと
    き、該周囲縁がY−Z面と交差している点のY座標値
    と、(c)上記b項の状態から回転テーブルをさらに角
    θ2だけ回動させたとき、該周囲縁がY−Z面と交差し
    ている点のY座標値とであることを特徴とする、請求項
    1に記載したフェライトコアの芯出し方法。
  3. 【請求項3】 前記半円弧状の周囲縁がY−Z面と交差
    する点のY座標値の読み取りを、Y軸方向のラインセン
    サ、レーザ距離計、超音波距離計、若しくは画像処理装
    置により、非接触的に行なうことを特徴とする、請求項
    1に記載したフェライトコアの芯出し方法。
  4. 【請求項4】 直交座標X,Y,Zを想定し、(a)X
    −Y面と平行な頂面を有し、Z軸に平行な軸を中心とし
    て回動する回転テーブルと、(b)上記回転テーブル上
    に搭載されたXYテーブルと、(c)上記XYテーブル
    に搭載されてフェライトコアを支持するクランプ手段
    と、(b)ベース部材に対して固定的に設置されて、上
    記フェライトコアの周囲縁のY座標値を非接触的に測定
    する手段と、(e)上記測定手段から複数個の出力信号
    を入力されて該フェライトコアの中心点の座標値を算出
    する機能を有する演算制御装置と、(f)上記演算制御
    装置の指令を受けて前記XYテーブルおよび回転テーブ
    ルを作動させるテーブル駆動装置と、を具備しているこ
    とを特徴とする、フェライトコアの芯出し装置。
  5. 【請求項5】 前記のクランプ手段はZ軸と平行な中心
    線のまわりに回動して、搬送手段からフェライトコアを
    受け取って巻線機に受け渡しする受渡し機能と、巻線作
    業が行なわれている間、該フェライトコアを固定的に支
    持しているチャック機能とを兼ね備えていることを特徴
    とする、請求項4に記載したフェライトコアの芯出し装
    置。
  6. 【請求項6】 前記のクランプ機構は、前記搬送手段に
    よって搬送終点まで搬送されてメカニカルな位置決め手
    段によって周囲縁を水平ならしめられたフェライトコア
    を、そのままの姿勢で把持するようになっていることを
    特徴とする、請求項5に記載したフェライトコアの芯出
    し装置。
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