JP2831615B2 - 消火弾投下装置 - Google Patents

消火弾投下装置

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JP2831615B2 JP17814896A JP17814896A JP2831615B2 JP 2831615 B2 JP2831615 B2 JP 2831615B2 JP 17814896 A JP17814896 A JP 17814896A JP 17814896 A JP17814896 A JP 17814896A JP 2831615 B2 JP2831615 B2 JP 2831615B2
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田 信 也 高
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、火災現場の上空か
ら消火弾を投下する消火弾投下装置に関し、より詳しく
は、複数の消火弾を同時に、かつ火災現場を包囲するよ
うに投下することにより、火災を瞬時に鎮火させること
ができる消火弾投下装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば山林や原野等に発生した火
災を消火する際には、ヘリコプタを用いて火災現場の上
空から消火剤を散布する消火方法が採られている。ま
た、海外においては、飛行艇が湖に着水して胴体内に大
量の水を吸い込むとともに、火災現場の上空に飛来し、
胴体内に蓄えた大量の水を火災現場に向かって放出する
消火方法が実用化されている。
【0003】一方、消火弾を火災現場に打ち込むことに
より火災を消火する方法が、例えば実開平4−8335
1号公報や特開昭52−91596号公報、あるいは特
開昭48−64799号公報や特公昭40−14714
号公報等に記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ヘリコ
プタから散布された消火剤は、ヘリコプタの回転翼から
吹き下ろされる強い下降気流や、火災の熱によって生じ
る上昇気流等によって飛散させられる。これにより、ヘ
リコプタから消火剤を散布する消火方法は、消火剤を広
範囲にわたって散布する必要のある、例えば山林火災の
ように燃え広がった火災の消火には非常に適するが、建
物火災のように局所的な火災を効率よく消火することに
適しているとは言い難い。
【0005】また、飛行艇を用いた消火方法は、大量の
水を火災現場に向かって一気に放出することができるた
め、建物火災のような局所的な火災を瞬時に消火する能
力がある反面、火災現場の近くに飛行艇が着水可能な湖
等の水面を必要とするため、どこの火災現場に対しても
採用可能な消火方法とは言い難い。
【0006】また、消火弾を用いた消火方法は、消火剤
を一ヶ所に集中させることができる点で優れているが、
従来の技術では、複数の消火弾を同時に、かつ火災現場
を包囲するように火災現場に打ち込むことができない。
これにより、消火弾が発生する不活性ガスにより火災現
場を覆って火災を瞬時に鎮火させることはできず、消火
弾が有する強力な消火能力を十分に活用しているとは言
い難い。
【0007】そこで、ヘリコプタを用いて火災現場の上
空から複数の消火弾を一斉に投下する消火方法が考えら
れる。しかしながら、単に複数の消火弾を投下するだけ
では、複数の消火弾を同時に、かつ火災現場を包囲する
ように着弾させることが極めて困難であり、消火弾が発
生する不活性ガスにより火災現場を覆って火災を瞬時に
鎮火させるという所期の目的を達成することができな
い。
【0008】すなわち、本発明の目的は、上述した従来
の消火技術が有する問題点を解消し、複数の消火弾を同
時に、かつ火災現場を包囲するように投下することによ
り、消火弾が発生する不活性ガスにより火災現場を覆っ
て火災を瞬時に鎮火させることができる消火弾投下装置
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明の消火弾投下装置は、複数の消火弾が係止さ
れた保持体と、この保持体に一端が固着されるとともに
他端が航空機に係止されるロープとを備える。前記ロー
プの他端を航空機に係止した状態で、前記消火弾は、前
記消火弾と前記保持体とが一体の状態で航空機から投下
される。そして、前記ロープが一杯に伸びきって前記保
持体が航空機に吊り下げられた状態となったとき、落下
を続けようとする慣性力によって前記消火弾の前記保持
体への係止が解除される。また、前記保持体は、一杯に
伸びきった前記ロープの軸線に対して半径方向外側に向
かって前記消火弾を変位させる変位手段を有する。好ま
しくは、前記変位手段は、係止が解除されて前記保持体
に対して下方に相対変位する前記消火弾を、前記軸線に
対して半径方向外側に案内する、前記保持体に形成され
た案内部とされる。好ましくは、前記案内部に、案内部
を延長する案内部延長手段を設ける。好ましくは、前記
保持体を、紙を素材として製作する。
【0010】すなわち、本発明の消火弾投下装置によれ
ば、複数の消火弾は保持体に係止されて一体となった状
態で航空機から投下されるので、ヘリコプタの回転翼か
ら吹き下ろされる強い下降気流の影響を受けることな
く、目標とされる火災現場に向かって一直線に落下す
る。これにより、目標とする火災現場を上空から正確に
狙うことができる。
【0011】また、一端が保持体に固着され他端が航空
機に係止されたロープは、保持体および消火弾が落下す
るにつれて次第に伸び、やがて一杯に伸びきる。する
と、保持体はロープによって吊り下げられた状態となっ
てその落下が止められるが、消火弾は慣性力により落下
を続けようとする。これにより、保持体に対する消火弾
の係止が解除され、複数の消火弾は保持体から離脱して
個々に落下する。この時、ロープの長さを適当に設定す
れば、ヘリコプタの回転翼から吹き下ろされる強い下降
気流の影響を受けない位置で、複数の消火弾を保持体か
ら離脱させることができ、消火弾を狙い通りに火災現場
に向かって落下させることができる。
【0012】また、保持体に対する係止が解除された消
火弾は、保持体に対して下方に向かって相対変位する。
このとき、変位手段を用いて伸びきったロープの軸線に
対して半径方向外側に消火弾を変位させれば、複数の消
火弾を分散させて、火災現場を包囲するように落下させ
ることができる。
【0013】なお、変位手段が保持体に形成された案内
部とされる場合には、消火弾が保持体に対して相対変位
する際に前記案内部を通過することにより、消火弾はロ
ープの軸線に対して半径方向外側に変位させられる。
【0014】さらに、前記案内部に案内部延長手段を設
ければ、消火弾はロープの軸線に対して半径方向外側に
向かってより遠くにまで案内されるから、消火弾の前記
ロープの軸線に対する変位量を大きくすることができ
る。
【0015】さらに、保持体を紙を素材として製造すれ
ば、消火弾を投下する際に保持体が破損しても、地上の
人や物に損害を与えるおそれがない。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明による消火弾投下装
置の各実施形態を、図1乃至図6を参照して詳細に説明
する。ここで、図1は本発明に係る第1実施形態の消火
弾投下装置の全体斜視図、図2は図1に示した消火弾投
下装置を透視した斜視図、図3は図1に示した消火弾投
下装置を用いた消火弾の投下を説明する図、図4は消火
弾が保持体から離脱する状態を示した縦断面図、図5乃
至図7はそれぞれ第2乃至第4実施形態の消火弾投下装
置の全体斜視図である。
【0017】第1実施形態 図1に示したように、本第1実施形態の消火弾投下装置
10は、段ボール等の紙製素材から製造された、平面形
状が略正8角形状の保持体11と、この保持体11に一
端が固着されるとともに他端が航空機に係止可能とされ
た、前記保持体11を航空機から吊り下げ可能なナイロ
ン製のロープRとを備えている。
【0018】また、前記保持体11の内部には、図2に
示したように、断面形状が円形とされた合計9個の空洞
状の案内部12が、前記保持体11を前記ロープRで吊
り下げたときのロープRの軸線Cの周りに放射状に貫設
されている。そして、これらの案内部12は、その下側
の部分ほど前記軸線Cから半径方向外側に遠ざかるよう
に、前記軸線Cに対して傾斜して延びている。
【0019】一方、前記案内部12の内側には、円柱状
の消火弾13がそれぞれ一つずつ係止されている。前記
消火弾13は、例えば特開昭58−127668号公報
に記載されているように、塩化ビニール等の硬質樹脂材
料からブロー成型された円筒状の密閉容器内に、塩化ア
ンモニウム、無水炭酸ナトリウム、第2リン酸アンモニ
ウム等の消火剤を充填したものとすることができる。そ
して、これらの消火弾13は、火災現場の上空から投下
されて地面や建築物等に衝突すると、前記容器は衝撃に
よって容易に破壊し、周囲に前記消火剤を放出する。な
お、これらの消火弾13は、保持体11をロープRで吊
り下げた程度では保持体11から容易に離脱することが
無いように保持体11に係止されているが、所定の大き
さ以上の下向きの加速度が消火弾13に作用すると、保
持体11に対する係止が解除され、保持体11から離脱
して個別に落下するようにされている。
【0020】次に、上述のような構成を有する本第1実
施形態の消火弾投下装置10を用いた消火活動につい
て、図3を参照して説明する。
【0021】本第1実施形態の消火弾投下装置10は、
ヘリコプタHの機内に搭載され、前記ロープRの先端は
ヘリコプタHの胴体に係止される。そして、ヘリコプタ
Hが火災現場Aの上空に到達して停止すると、ヘリコプ
タHの搭乗員は保持体11を火災現場Aにめがけて投下
する。これにより、保持体11は火災現場Aの上空から
落下するが、保持体11は重量のある複数の消火弾13
を内蔵しているので、ヘリコプタHの回転翼から吹き下
ろされる強い下降気流によって流されることはなく、火
災現場Aに向かって正確に狙い定められた状態で一直線
に落下する。なお、前記ロープRをヘリコプタHに設け
たウィンチに巻き取っておき、保持体11を投下する際
には前記ウィンチの巻取ドラムを自由回転させてロープ
Rを伸び出させることとすれば、保持体11を、その上
下方向の姿勢を傾かせることなく落下させることができ
る。
【0022】保持体11の落下に伴い、ロープRは次第
にヘリコプタHの機内から伸びだし、やがて図3中に示
したように一直線状に伸びきる。すると、保持体11は
ロープRによって吊り下げられた状態となるので、保持
体11は急減速されるが、消火弾13は慣性力によって
落下し続けようとする。これにより、消火弾13は、図
4に示したように前記案内部12の下端に設けられた、
消火弾13を係止する係止手段としての底板14を突き
破り、保持体11から離脱して個別に落下する。なお、
ロープRの長さを適宜設定し、ヘリコプタHの回転翼か
ら吹き下ろされる強い下降気流の影響を受けない位置で
消火弾13が保持体11から離脱するようにすれば、消
火弾13を、前記下降気流によってその落下方向を乱さ
れることなく、確実に火災現場Aに落下させることがで
きる。
【0023】ところで、消火弾13が保持体11から離
脱する際には、消火弾13は案内部12の内部をスライ
ドする。この時、前述したように、案内部12は保持体
11を吊り下げるロープRの軸線Cに対して、下側の部
分ほど前記軸線Cに対して半径方向外側となるように傾
斜しているので、消火弾13は、案内部12の内部を下
側に向かってスライドするにつれ、前記軸線Cに対して
半径方向外側に向かって変位させられる。これにより、
保持体11から離脱した複数の消火弾13は、図3中に
矢印で示したように、それぞれ前記軸線Cから半径方向
外側に遠ざかるように落下し、火災現場Aを包囲するよ
うに分散した状態で地面に着弾する。
【0024】そして、火災現場Aを包囲するように投下
された消火弾13は、地面若しくは建築物等にぶつかっ
てその容器が容易に破壊され、消火剤を周囲に放出す
る。すると、消火剤は火災の熱により化学反応を起こ
し、不活性ガスを大量に発生させて火災現場を覆い尽く
すので、火災は酸素の供給が絶たれて瞬時に鎮火する。
【0025】消火弾13の投下が完了すると、ヘリコプ
タHの搭乗員はロープRをウィンチ等を用いて巻き上
げ、ロープRの下端に取り付けられている保持体11を
機内に回収する。なお、本第1実施形態の消火弾投下装
置10においては、保持体11が紙製の素材から製造さ
れているので、消火弾13の離脱に伴って保持体11が
破損して落下しても、その破片が地上の人や物を傷つけ
るおそれを最小限に止めることができる。
【0026】すなわち、本第1実施形態の消火弾投下装
置10によれば、複数の消火弾13を、ヘリコプタHの
回転翼から吹き下ろされる強い下降気流の影響を受ける
ことなく、火災現場Aに向かって正確に、かつ火災現場
Aを包囲するように同時に投下することができる。これ
により、消火弾13が放出した消火剤が火災の熱により
化学反応をおこし、不活性ガスが大量に発生すると、火
災現場Aは前記不活性ガスにより覆い尽くされるので、
火災は酸素の供給が遮断されて瞬時に鎮火する。
【0027】第2実施形態 次に、図5を参照して、第2実施形態の消火弾投下装置
について説明する。図5に示した本第2実施形態の消火
弾投下装置20は、前述した第1実施形態の装置10に
比較してより多くの消火弾が装着されたもので、やはり
紙製の素材から製造された略正8角錐状の本体部分21
と、この本体部分21をヘリコプタから吊り下げ可能な
ロープRとを備えている。
【0028】前記本体部分21の各斜面には、前記ロー
プRの軸線Cに対して傾斜して延びる、合計8本の樋状
の案内部22が設けられている。そして、これらの案内
部22の内側には、それぞれ2本ずつの消火弾23が、
紙製の係止板24によって係止されている。さらに、前
記案内部22の間には、消火弾23を前記軸線Cに対し
て平行に保持する保持部25が設けられている。したが
って、本第2実施形態の消火弾投下装置20を用いるこ
とにより、合計20本の消火弾23を一斉に火災現場に
向かって投下することができる。
【0029】次に、上述のように構成された本第2実施
形態の消火弾投下装置20の作用について説明すると、
保持体21がヘリコプタから投下されてロープRが一杯
に伸びきると、前記案内部22内の消火弾23は、その
慣性力によって前記係止板24を破断し、消火弾23の
本体部分21に対する係止が解除される。そして、消火
弾23は、あたかも滑り台を滑るように案内部22内を
スライドするので、案内部22内の消火弾23は、それ
ぞれロープRの前記軸線Cから半径方向外側に遠ざかる
ように変位させられ、火災現場を包囲するように落下す
る。これに対して、前記保持部25内に保持された消火
弾23は、前記軸線Cに対して平行に落下し、火災現場
の中心部分に落下する。
【0030】第3実施形態 次に、図6を参照して、第3実施形態の消火弾投下装置
について説明する。図6に示した本第3実施形態の消火
弾投下装置30は、やはり紙製の素材から製造された本
体部分31と、この本体部分31をヘリコプタから吊り
下げ可能なロープRとを備えている。前記保持体31に
は、前記ロープRの軸線Cに対して傾斜して延びる合計
8箇所の樋状の滑り台32が、前記軸線Cの周囲に放射
状に設けられている。そして、前記滑り台32の上部に
は、消火弾33がそれぞれ係止されている。
【0031】本第3実施形態の消火弾投下装置30の特
徴的な部分は、前記滑り台32の滑り面を延長する滑り
面延長板34が、その基端を中心として上下方向に揺動
可能に取り付けられている点にある。すなわち、前記保
持体31がヘリコプタから投下されて前記ロープRが一
杯に伸びきると、消火弾33の前記滑り台32に対する
係止が解除され、消火弾33は滑り台32上を下方に向
かって滑り出す。すると、消火弾33は、図6中に想像
線で示したように風圧を受けて斜め上方に向かって延び
ている前記滑り面延長板34の下端部に当接し、滑り面
延長板34をその基端を中心として下方に揺動させる。
すると、滑り面延長板34は、図6中に実線で示したよ
うに前記軸線Cに対して斜め下方に伸びるように滑り台
32上に固定されるので、消火弾33は滑り面延長板3
4上をスライドしながら落下し、ロープRの軸線Cに対
して半径方向外側に遠ざかるように変位させられる。
【0032】すなわち、本第3実施形態の消火弾投下装
置30によれば、消火弾33を、ロープRの軸線Cに対
して半径方向外側に向かってより遠くまで変位させるこ
とができるので、複数の消火弾33を、より広範囲にわ
たって分散させた状態で投下することができる。
【0033】第4実施形態 次に、図6を参照して、第4実施形態の消火弾投下装置
について説明する。図7に示した本第4実施形態の消火
弾投下装置40は、やはり紙製の素材から製造された本
体部分41と、この本体部分41をヘリコプタから吊り
下げ可能なロープRとを備えている。前記保持体41の
特徴的な部分は、図示されない消火弾を保持する筒状の
消火弾保持部42が、前記ロープRの軸線Cに対して平
行に、かつ前記軸線Cの周りに放射状に配置されている
点と、消火弾を前線Cの半径方向外側に向かって変位さ
せる変位手段としての樋状の滑り台43が、前記消火弾
保持部42の下端に、上下方向に揺動可能に取り付けら
れている点の2点にある。
【0034】前記保持体41がヘリコプタから投下さ
れ、前記ロープRが一杯に伸びきると、消火弾の前記消
火弾保持部分42に対する係止が解除され、消火弾は消
火弾保持部42内から前記軸線Cに対して平行に落下し
ようとする。すると、消火弾は、図6中に実線で示した
ように斜め上方に向かって延びている前記滑り台43の
下端部に当接するので、滑り台43はその基端を中心と
して下方に揺動させられる。一方、滑り台43の下面に
は、前記本体部分41に当接するストッパ44が設けら
れているので、滑り台43は、図6中に想像線で示した
ように前記軸線Cに対して斜め下方に伸びた状態で固定
される。これにより、消火弾は前記滑り台43上をスラ
イドしながら落下し、ロープRの軸線Cに対して半径方
向外側に遠ざかるように変位させられる。
【0035】すなわち、本第4実施形態の消火弾投下装
置40においては、消火弾をロープRの軸線Cに対して
平行に保持することができるので、消火弾投下装置をコ
ンパクトに構成することができる。
【0036】以上、本発明に係る消火弾投下装置の各実
施形態ついて詳しく説明したが、本発明は上述した実施
形態によって限定されるものではなく、種々の変更が可
能であることは言うまでもない。例えば、上述した実施
形態においては、消火弾をロープの軸線に対して半径方
向外側に変位させるために用いられる変位手段が、いず
れも保持体に対する消火弾の相対変位を利用したものと
されている。これに対して、保持体がヘリコプタから投
下されてロープが伸びきると、ばね仕掛けにより消火弾
をロープの軸線に対して半径方向外側に変位させる機構
を変位手段として用いることもできる。また、ロープの
下端に円錐状のテーパ部材を上向きに取り付けるととも
に、保持体がロープに案内されて落下するようにし、保
持体がロープに沿って落下して前記テーパ部材に衝突す
ると、保持体に係止された消火弾が前記テーパ部材の斜
面によってロープの軸線に対して半径方向外側に変位さ
せられる機構を変位手段として用いることもできる。ま
た、上述した実施形態においては、ロープを用いて保持
体をヘリコプタか吊り下げる構成とされているが、ロー
プに代えて、金属製のワイヤまたはケーブルを用いるこ
とができることはいうまでもない。
【0037】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の消火弾投下装置によれば、複数の消火弾を同時に、か
つ火災現場を包囲するように投下することができるか
ら、消火弾が発生する不活性ガスにより火災現場を覆っ
て、火災を瞬時に鎮火させることができる。したがっ
て、本発明によれば、ヘリコプタから消火剤を散布する
従来の消火方法では困難であった、建物火災のような局
所的な火災に対しても極めて有効な、航空機を用いた新
しい消火方法を確立することができる。そして、近年、
各自治体への配備が着々と進行している防災ヘリコプタ
と本発明の消火弾投下装置とを組み合わせれば、地上に
おける消火活動が困難な場合でも、火災現場の上空から
極めて有効な消火活動を展開することができ、多くの貴
重な人命や財産を救うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施形態の消火弾投下装置の
全体斜視図。
【図2】図1に示した消火弾投下装置の要部を透視した
斜視図。
【図3】図1に示した消火弾投下装置による消火弾の投
下を説明する図。
【図4】消火弾の落下状態を示した縦断面図。
【図5】本発明に係る第2実施形態の消火弾投下装置の
全体斜視図。
【図6】本発明に係る第3実施形態の消火弾投下装置の
全体斜視図。
【図7】本発明に係る第4実施形態の消火弾投下装置の
全体斜視図。
【符号の説明】
C 吊り下げロープの軸線 H ヘリコプタ R 吊り下げ用ロープ 10 第1実施形態の消火弾投下装置 11 保持体 12 案内部 13 消火弾 14 係止部 20 第2実施形態の消火弾投下装置 21 保持体 22 案内部 23 消火弾 24 係止部材 25 保持部 30 第3実施形態の消火弾投下装置 31 保持体 32 滑り台 33 消火弾 34 延長板 40 第4実施形態の消火弾投下装置 41 保持体 42 消火弾保持部 43 滑り台 44 ストッパ

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の消火弾が係止された保持体と、この
    保持体に一端が固着されるとともに他端が航空機に係止
    されるロープとを備え、前記消火弾は、前記消火弾と前
    記保持体とが一体の状態で前記航空機から投下された
    後、前記ロープが一杯に伸びきったときに、前記消火弾
    に作用する慣性力によって前記保持体への係止が解除さ
    れ、かつ前記保持体は、一杯に伸びきった前記ロープの
    軸線に対して半径方向外側に向かって前記消火弾を変位
    させる変位手段を有することを特徴とする消火弾投下装
    置。
  2. 【請求項2】前記変位手段は、係止が解除されて前記保
    持体に対して下方に相対変位する前記消火弾を、前記軸
    線に対して半径方向外側に案内する、前記保持体に形成
    された案内部とされていることを特徴とする請求項1に
    記載の消火弾投下装置。
  3. 【請求項3】前記案内部が、案内部延長手段を有するこ
    とを特徴とする請求項2に記載の消火弾投下装置。
  4. 【請求項4】前記保持体が、紙を素材として製作される
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の消
    火弾投下装置。
JP17814896A 1996-07-08 1996-07-08 消火弾投下装置 Expired - Lifetime JP2831615B2 (ja)

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