JP2830779B2 - 冷凍装置 - Google Patents

冷凍装置

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JP2830779B2
JP2830779B2 JP16191695A JP16191695A JP2830779B2 JP 2830779 B2 JP2830779 B2 JP 2830779B2 JP 16191695 A JP16191695 A JP 16191695A JP 16191695 A JP16191695 A JP 16191695A JP 2830779 B2 JP2830779 B2 JP 2830779B2
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広明 板原
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷凍装置に係り、特
に、満液式蒸発器を備えた冷凍装置における作動状態の
信頼性の向上対策に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、満液式蒸発器を備えた冷凍装
置として、例えば特開昭64−90958号公報に開示
されたものが知られている。この種の冷凍装置は、圧縮
機、凝縮器、感温式膨張弁及び満液式蒸発器が冷媒配管
によって順に接続されて冷凍回路が構成されている。ま
た、満液式蒸発器の出口管と圧縮機の吸入側との間には
パイロット管が架設され、このパイロット管の一部は、
凝縮器と感温式膨張弁との間の液側冷媒配管との間で熱
交換可能なパイロット熱交換器に構成されている。そし
て、冷凍装置の駆動時には、満液式蒸発器の出口管を流
れるガス冷媒の一部をパイロット管に導出し、パイロッ
ト熱交換器において熱交換して圧縮機に向って流れる冷
媒の過熱度を感温筒によって検出し、この過熱度に基い
て膨張弁の開度を制御している。
【0003】また、このような冷凍装置において、複数
の満液式蒸発器を互いに並列に接続させた場合には、図
2に示すように、コンデンサ(凝縮器)(a) の下流側で
分岐された第1及び第2の分岐管(b1,b2) の夫々に第1
及び第2の膨張弁(c1,c2) 及び第1及び第2の満液式蒸
発器(クーラ)(d1,d2) が備えられ、各分岐管(b1,b2)
に対応して設けらた第1及び第2のパイロット管(e1,e
2) と各分岐管(b1,b2)との間で第1及び第2のパイロッ
ト熱交換器(f1,f2) が構成されることになる。つまり、
第1膨張弁(c1)の開度は、第1パイロット管(e1)におけ
る第1パイロット熱交換器(f1)下流側を流れる冷媒の過
熱度により、また、第2膨張弁(c2)の開度は、第2パイ
ロット管(e2)における第2パイロット熱交換器(f2)下流
側を流れる冷媒の過熱度により夫々調整される。尚、図
2における(g) は圧縮機、(h) はレシーバ、(i1,i2) は
感温筒である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
構成にあっては、冷凍装置の起動時において、仮に第1
膨張弁(c1)が全閉状態である場合、第1分岐管(b1)には
冷媒が流れないことになる。このため、第1パイロット
熱交換器(f1)における熱交換動作が不能になり、第1膨
張弁(c1)の開度の過熱度制御を行うことができない。つ
まり、第1膨張弁(c1)を開放させることができず、第1
満液式蒸発器(d1)を使用することができなくなってしま
うといった状況が生じる虞れがあり、装置の信頼性が十
分に確保されているとは言えなかった。
【0005】また、第1パイロット熱交換器(f1)におけ
る熱交換動作が行われていない状態で第1パイロット管
(e1)に冷媒が流れることになるので、第1満液式蒸発器
(d1)から第1パイロット管(e1)に液冷媒が取出された場
合、この冷媒は液相のまま圧縮機(g) に吸入されてしま
い(所謂、液バック状態の発生)、該圧縮機(g) の損傷
を招いてしまう虞れもある。
【0006】これらの不具合は、第1膨張弁(c1)のみが
全閉の場合に限らず、第2膨張弁(c2)のみが全閉の場合
も同様に発生する。
【0007】本発明は、これらの点に鑑みてなされたも
のであって、複数の満液式蒸発器を並列状態に備えた冷
凍装置に対し、1個の膨張弁が全閉状態となっている場
合であっても、その開放及び開度制御を可能とすること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、各パイロット熱交換器の設置位置を少
なくとも1個の膨張弁が開放されている状態において冷
媒が流れる冷媒管上に設定することで、全閉状態の膨張
弁に対応したパイロット熱交換器での熱交換動作を可能
にした。
【0009】具体的に、請求項1記載の発明は、圧縮機
(2) 及び凝縮器(3) が設けられた主冷媒配管(1b)に対し
て、膨張弁(5a,5b) 及び満液式蒸発器(6a,6b) が設けら
れた複数の分岐配管(1c,1d) が並列に接続されて成る冷
媒回路(1a)を備えさせる。また、上記各満液式蒸発器(6
a,6b) と圧縮機(2) の吸入側との間に架設された複数の
パイロット管(9a,9b) と、該各パイロット管(9a,9b) に
設けられ、該パイロット管(9a,9b) を流れる冷媒と冷媒
回路(1a)を流れる冷媒との間で熱交換を行わせる複数の
パイロット熱交換部(9c,9d) と、上記各パイロット管(9
a,9b) に設けられ、パイロット熱交換部(9c,9d) で熱交
換された後の冷媒の過熱度を検出し、該過熱度に応じて
膨張弁(5a,5b) の開度を調整する膨張弁開度調整手段(1
1a,11b)とを備えさせる。そして、各パイロット熱交換
部(9c,9d) を、パイロット管(9a,9b) を流れる冷媒と主
冷媒配管(1b)を流れる高圧冷媒との間で熱交換を行うよ
うに、該主冷媒配管(1b)に接触させた構成としている。
【0010】請求項2記載の発明は、上記請求項1記載
の冷凍装置において、各パイロット熱交換部(9c,9d)
を、凝縮器(3) と膨張弁(5a,5b) との間における主冷媒
配管(1b)の液側冷媒配管(7a)に接触させた構成としてい
る。
【0011】請求項3記載の発明は、上記請求項1また
は2記載の冷凍装置において、各パイロット管(9a,9b)
の満液式蒸発器(6a,6b) に対する接続位置を、該満液式
蒸発器(6a,6b) 内部の液面高さ位置に対向して設定した
構成としている。
【0012】
【作用】上記の構成により、本発明では以下に述べるよ
うな作用が得られる。請求項1記載の発明では、圧縮機
(2) で圧縮された冷媒が、凝縮器(3) で凝縮された後、
主冷媒配管(1b)から各分岐配管(1c,1d) に分岐され、各
分岐配管(1c,1d) 夫々において、膨張弁(5a,5b) で減圧
された後、満液式蒸発器(6a,6b) において蒸発すること
により冷熱が発生する。このような運転動作において、
満液式蒸発器(6a,6b) の冷媒の一部はパイロット管(9a,
9b) から取出され、パイロット熱交換部(9c,9d) におい
て主冷媒配管(1b)を流れる冷媒との間で熱交換を行い過
熱度がつく。そして、この過熱度に応じて膨張弁開度調
整手段(11a,11b) が膨張弁(5a,5b)の開度を調整する。
つまり、各パイロット熱交換部(9c,9d) は、少なくとも
1個の膨張弁が開放状態となっている際に冷媒が流れる
主冷媒配管(1b)との間で熱交換が行われるので、パイロ
ット管(9a)では、接続している分岐配管(1c)に冷媒が流
れていない状況にあってもパイロット熱交換部(9c)での
熱交換が常時行われている。このため、全閉状態となっ
ている膨張弁(5a)に対しても膨張弁開度調整手段(11a)
による開度調整が可能となる。
【0013】請求項2記載の発明では、各パイロット熱
交換部(9c,9d) を流れる冷媒は、凝縮器(3) と膨張弁
(5) との間の液側冷媒配管(7a)を流れる高圧液冷媒との
間で熱交換を行うことになり、各パイロット熱交換部(9
c,9d) での冷媒の加熱が確実に行われることになる。
【0014】請求項3記載の発明では、パイロット管(9
a,9b) は、満液式蒸発器(6a,6b) 内部の液面付近の冷媒
を導出することになるので、この液面付近に圧縮機(2)
の潤滑油が滞留している場合には、このパイロット管(9
a,9b) によって該潤滑油が冷媒と共に圧縮機(2) に回収
されることになる。従って、従来では、この潤滑油を回
収するために油戻し管が別途必要であったが、パイロッ
ト管(9a,9b) が油回収機能を兼ね備えていることになる
ので油戻し管が不要になり、配管構造が簡素化できる。
【0015】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面に基いて説明す
る。図1は、液冷媒が常時貯留される満液式蒸発器(6a,
6b) を2台備えた冷凍装置の冷媒回路(1) を示してい
る。この冷媒回路(1) は、圧縮機(2) 、コンデンサ(凝
縮器)(3) 、レシーバ(受液器)(4) 、第1及び第2の
感温式膨張弁(5a,5b) 及び第1及び第2の満液式クーラ
(蒸発器)(6a,6b) が冷媒配管(7) によって接続されて
成る主冷媒回路(1a)を備えている。詳しくは、本主冷媒
回路(1a)は、主冷媒配管(1b)と、該主冷媒配管(1b)から
分岐されて互いに並列状態に接続された第1及び第2の
分岐配管(1c,1d) とを備えている。そして、主冷媒配管
(1b)には、上記圧縮機(2) 、コンデンサ(3) 及びレシー
バ(4) が設けられ、第1分岐配管(1c)には、第1感温式
膨張弁(5a)及び第1満液式クーラ(6a)が設けられ、更
に、第2分岐配管(1d)には、第2感温式膨張弁(5b)及び
第2満液式クーラ(6b)が設けられている。つまり、圧縮
機(2) で圧縮された冷媒が、コンデンサ(3) で凝縮して
レシーバ(4) に貯留された後、各分岐配管(1c,1d) に分
流され、各膨張弁(5a,5b) で減圧され、各満液式クーラ
(6a,6b) で一部が蒸発し、その後、圧縮機(2) に戻る循
環状態となる構成である。また、各満液式クーラ(6a,6
b) の内部には図示しない水配管が導入されており、満
液式クーラ(6a,6b) で蒸発する冷媒と水配管内部を流れ
る水との間で熱交換を行って該水を冷却し、その冷熱を
室内の冷房などに使用するようになっている。
【0016】また、この冷媒回路(1) には、各分岐配管
(1c,1d) に対応して第1及び第2のパイロット回路(8a,
8b) が設けられている。この各パイロット回路(8a,8b)
は、一端が満液式クーラ(6a,6b) の上部で、該満液式ク
ーラ(6a,6b) の液面に対向する位置に、他端が互いに合
流された後、圧縮機(2) の吸入側に夫々接続された第1
及び第2のパイロット管(9a,9b) を備えており、満液式
クーラ(6a,6b) 内から一部の冷媒を導出するようになっ
ている。そして、本例の特徴として、この各パイロット
管(9a,9b) は、その一部(パイロット熱交換部(9c,9d))
がレシーバ(4)下流側の主冷媒配管(1b)である液側主冷
媒配管(7a)に接触されており、これによって第1及び第
2のパイロット熱交換器(10a,10b) が構成されている。
つまり、パイロット管(9a,9b) を流れる低圧冷媒と液側
主冷媒配管(7a)を流れる高圧液冷媒との間で熱交換が行
われる構成となっている。更に、このパイロット管(9a,
9b) には、圧縮機(2) 吸入側の接続端部とパイロット熱
交換器(10a,10b) との間に第1及び第2の膨張弁開度調
整手段としての感温筒(11a,11b) が設けられている。こ
の感温筒(11a,11b) は、パイロット管(9a,9b) を流れ、
パイロット熱交換器(10a,10b) において加熱された後、
圧縮機(2) に向って流れる冷媒の過熱度を検出し、この
過熱度に基いて膨張弁(5a,5b) の開度を調整するように
なっている。つまり、第1感温筒(11a) は、第1パイロ
ット熱交換器(10a) で加熱された冷媒の過熱度に基き、
第1膨張弁(5a)の開度を調整する一方、第2感温筒(11
b) は、第2パイロット熱交換器(10b) で加熱された冷
媒の過熱度に基き、第2膨張弁(5b)の開度を調整するも
のであり、夫々過熱度が高い場合には膨張弁(5a,5b) の
開度を大きくし、逆に、過熱度が低い場合には膨張弁(5
a,5b) の開度を小さくするようになっている。
【0017】また、膨張弁(5a,5b) と圧縮機(2) の吸入
側との間には均圧管(12a,12b) が架設されている。この
均圧管(12a,12b) は、圧縮機(2) 吸入側の圧力と膨張弁
(5a,5b) 内部の圧力とを等しくして膨張弁(5a,5b) の作
動が円滑に行われるようにするものである。つまり、こ
の膨張弁(5a,5b) は、内部に図示しないダイアフラムを
備えており、感温筒(11a,11b) 及び均圧管(12a,12b) 夫
々から作用する圧力の差に応じてダイアフラムが移動す
ることにより弁開度が設定されるようになっており、均
圧管(12a,12b) とパイロット管(9a,9b) との冷媒配管
(7) に対する接続位置を近接させることで膨張弁(5a,5
b) の作動が円滑に行われるようになっている。
【0018】次に、上述した冷媒回路における冷房運転
動作について説明する。この冷凍装置の駆動時には、圧
縮機(2) で圧縮された冷媒が、コンデンサ(3) で凝縮し
てレシーバ(4) に貯留された後、主冷媒配管(1b)から各
分岐配管(1c,1d) に分流され、各分岐配管(1c,1d) 夫々
において膨張弁(5a,5b) で減圧され、満液式クーラ(6a,
6b) で蒸発し、その後、圧縮機(2) に戻るような循環動
作が繰り返される。これにより、満液式クーラ(6a,6b)
内で蒸発する冷媒と水配管を流れる水との間で熱交換が
行われ、該水が冷却されて室内の冷房等に使用される。
【0019】また、満液式クーラ(6a,6b) 内の一部の冷
媒は、満液式クーラ(6a,6b) 内と圧縮機(2) の吸入側と
の差圧によりパイロット管(9a,9b) に取り出され、パイ
ロット熱交換器(10a,10b) において液側冷媒配管(7a)を
流れる高圧液冷媒との間で熱交換を行って過熱度がつい
た状態で圧縮機(2) に向って流れる。そして、この冷媒
の過熱度を感温筒(11a,11b) により検知し、この過熱度
に基いて膨張弁(5a,5b) の開度が調整される。つまり、
第1感温筒(11a) により第1膨張弁(5a)の開度が調整さ
れる一方、第2感温筒(11b) により第2膨張弁(5b)の開
度が調整されて、各パイロット管(9a,9b) を流れる冷媒
の過熱度を目標過熱度に近付けるような過熱度一定制御
が行われる。
【0020】次に、本例の特徴とする動作について説明
する。この動作は冷凍装置の起動時において一方の膨張
弁が全閉状態となっている場合の動作である。例えば第
1膨張弁(5a)が全閉状態であり、第2膨張弁(5b)が所定
開度で開放されている状態で冷凍装置が起動すると、起
動初期時には圧縮機(2) から吐出されコンデンサ(3)及
びレシーバ(4) を経た冷媒は、主冷媒配管(1b)から第2
分流管(1d)にのみ導入されて、第2膨張弁(5b)及び第2
満液式クーラ(6b)を経て圧縮機(2) に戻る循環状態とな
る。そして、この状態では、液側主冷媒配管(7a)を流れ
ている冷媒と、第1満液式クーラ(6a)から取出されて第
1分岐配管(1c)を流れている冷媒とが第1パイロット熱
交換器(10a) において熱交換されることになる。つま
り、第1分岐管(1c)に冷媒が流れていない状況であって
も、第1パイロット管(9a)を流れている冷媒に過熱度が
つく。そして、この過熱度を第1感温筒(11a) が検知
し、これによって第1膨張弁(5a)が開放される。このよ
うにして、第1膨張弁(5a)が開放された後は上記過熱度
に応じた開度制御が行われることになり、第1満液式ク
ーラ(6a)が正常に作動することになる。
【0021】このように、本例の構成によれば、各パイ
ロット管(9a,9b) を流れる冷媒と主冷媒回路(1a)を流れ
る冷媒との間で熱交換させるための各パイロット熱交換
器(10a,10b) を構成する各パイロット管(9a,9b) の熱交
換部(9c,9d) を液側主冷媒配管(7a)に接触させて、少な
くとも片側の膨張弁(5b)が開放されている状態において
冷媒が流通される部分に各パイロット熱交換器(10a,10
b) を設けたために、従来のように、全閉状態にある膨
張弁が開放不能となって、この膨張弁の下流側に位置す
る満液式クーラを使用することができなくなってしまう
といった状況の発生を回避することができ、装置の信頼
性を十分に確保することができる。また、パイロット熱
交換部(9c,9d) において冷媒に過熱度をつけた状態で圧
縮機(2) に吸入させているので、従来のように、満液式
蒸発器からパイロット管に液冷媒が取出された場合に、
この冷媒が液相のまま圧縮機に吸入されてしまう所謂液
バック状態が発生することを回避できるので、圧縮機の
損傷を回避でき、これによっても装置の信頼性の向上を
図ることができる。
【0022】更に、本例の構成では、各パイロット管(9
a,9b) の満液式クーラ(6a,6b) に対する接続位置が、該
満液式クーラ(6a,6b) 内部の液面高さ位置に対向して設
定されているので、パイロット管(9a,9b) は、満液式ク
ーラ(6a,6b) 内部の液面付近に滞留している潤滑油を冷
媒と共に満液式クーラ(6a,6b) から導出して圧縮機(2)
に回収することになる。従って、従来では、この潤滑油
を回収するために油戻し管が別途必要であったが、パイ
ロット管(9a,9b) が油回収機能を兼ね備えていることに
なるので油戻し管が不要になり、配管構造の簡素化を図
ることができる。
【0023】尚、本例では、2台の満液式クーラ(6a,6
b) を備えた冷媒回路(1) について述べたが、本発明は
これに限らず、3台以上の満液式クーラを主冷媒配管に
対して並列に接続する構成に採用してもよい。
【0024】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば以下に述べるような効果が発揮される。請求項1記載
の発明によれば、複数の満液式蒸発器を並列状態に備え
た冷凍装置に対し、各パイロット管に設けられたパイロ
ット熱交換部を主冷媒配管に接触させて、少なくとも1
個の膨張弁が開放状態となっている際に冷媒が流れる主
冷媒配管と各パイロット熱交換部との間で熱交換を行わ
せるようにしたために、パイロット管では、接続してい
る分岐配管に冷媒が流れていない状況にあってもパイロ
ット熱交換部での熱交換を常時行わせることができ、こ
のため、全閉状態となっている膨張弁に対しても膨張弁
開度調整手段による開度調整を可能とすることができ
る。したがって、従来のように、全閉状態にある膨張弁
が開放不能となって、この膨張弁の下流側に位置する満
液式クーラを使用することができなくなってしまうとい
った状況の発生を回避することができ、装置の信頼性を
十分に確保することができる。また、パイロット管を流
れる冷媒をパイロット熱交換部において加熱して過熱度
をつけた状態で圧縮機に吸入させることができるので、
従来のように、満液式蒸発器からパイロット管に液冷媒
が取出された場合に、この冷媒が液相のまま圧縮機に吸
入されてしまう所謂液バック状態が発生することを回避
できる。このため、圧縮機の損傷を回避でき、これによ
っても装置の信頼性の向上を図ることができる。
【0025】請求項2記載の発明によれば、各パイロッ
ト熱交換部を、凝縮器と膨張弁との間における主冷媒配
管の液側冷媒配管に接触させたために、各パイロット熱
交換部での冷媒の加熱が確実に行われ、圧縮機への液バ
ックを確実に回避することができる。
【0026】請求項3記載の発明によれば、各パイロッ
ト管の満液式蒸発器に対する接続位置を、該満液式蒸発
器内部の液面高さ位置に対向して設定することで、この
液面付近に圧縮機の潤滑油が滞留している場合に、この
パイロット管によって該潤滑油を冷媒と共に圧縮機に回
収できるようにしたので、潤滑油を回収するために油戻
し管が不要になり、配管構造が簡素化でき、装置全体と
しての構成の簡略化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る満液式クーラを備えた冷凍機の冷
媒配管系統図である。
【図2】従来例における図1相当図である。
【符号の説明】 (1a) 主冷媒回路 (1b) 主冷媒配管 (1c) 第1分岐配管 (1d) 第2分岐配管 (2) 圧縮機 (3) コンデンサ(凝縮器) (5a) 第1感温膨張弁 (5b) 第2感温膨張弁 (6a) 第1満液式クーラ (6b) 第2満液式クーラ (7a) 液側主冷媒配管 (9a) 第1パイロット管 (9b) 第2パイロット管 (9c) 第1パイロット熱交換部 (9d) 第2パイロット熱交換部 (11a) 第1感温筒(膨張弁開度調整手段) (11b) 第2感温筒(膨張弁開度調整手段)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機(2) 及び凝縮器(3) が設けられた
    主冷媒配管(1b)に対して、膨張弁(5a,5b) 及び満液式蒸
    発器(6a,6b) が設けられた複数の分岐配管(1c,1d) が並
    列に接続されて成る冷媒回路(1a)を備え、 上記各満液式蒸発器(6a,6b) と圧縮機(2) の吸入側との
    間に架設された複数のパイロット管(9a,9b) と、 該各パイロット管(9a,9b) に設けられ、該パイロット管
    (9a,9b) を流れる冷媒と冷媒回路(1a)を流れる冷媒との
    間で熱交換を行わせる複数のパイロット熱交換部(9c,9
    d) と、 上記各パイロット管(9a,9b) に設けられ、パイロット熱
    交換部(9c,9d) で熱交換された後の冷媒の過熱度を検出
    し、該過熱度に応じて膨張弁(5a,5b) の開度を調整する
    膨張弁開度調整手段(11a,11b) とを備え、 各パイロット熱交換部(9c,9d) は、パイロット管(9a,9
    b) を流れる冷媒と主冷媒配管(1b)を流れる高圧冷媒と
    の間で熱交換を行うように、該主冷媒配管(1b)に接触さ
    れていることを特徴とする冷凍装置。
  2. 【請求項2】 各パイロット熱交換部(9c,9d) は、凝縮
    器(3) と膨張弁(5a,5b) との間における主冷媒配管(1b)
    の液側冷媒配管(7a)に接触されていることを特徴とする
    請求項1記載の冷凍装置。
  3. 【請求項3】 各パイロット管(9a,9b) の満液式蒸発器
    (6a,6b) に対する接続位置は、該満液式蒸発器(6a,6b)
    内部の液面高さ位置に対向して設定されていることを特
    徴とする請求項1または2記載の冷凍装置。
JP16191695A 1995-06-28 1995-06-28 冷凍装置 Expired - Fee Related JP2830779B2 (ja)

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