JP2828367B2 - 有機物分子量分布測定方法およびその装置 - Google Patents

有機物分子量分布測定方法およびその装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水中の全有機炭素(以
下、TOCという)を、その有機物の分子量ごとに定量
して有機物分子量分布を測定する方法、およびその測定
方法に使用する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】水中に含まれている微量の有機炭素を測
定する方法は数多く提案され、例えば、特公表平2−5
03111号公報、特開平2−110367号公報、特
開昭49−58893号公報、特開昭50−10469
6号公報、特公昭57−39384号公報、特開昭58
−53749号公報、特公平2−45825号公報など
に記載の発明があげられる。また、水中に含まれている
微量の有機物を、その有機物の分子量ごとに分離し、分
析する方法には、有機物をゲル濾過クロマトグラフイー
で分子量ごとに分離し、溶出液中の有機物を順次酸化し
てTOC測定を行う方法が、下水道研究発表会(日本下
水道協会主催)講演集(竹本等;417頁(198
5))、特開昭61−193071号公報に記載されて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の方法を採用する
ことによって、有機炭素をそれを構成している有機物の
分子量の視点から分離分析する試みがなされている。し
かし、感度や分析時間に対する要求が年々高くなり、従
来の方法や装置では、シャープなピークを得て高感度で
高分離能な測定をすることが困難になっている。最近、
ハードゲルを用いた高速分離カラムが開発され、オンラ
インによる測定が可能になったので、本発明は、その実
情に応じ、従来よりも迅速に、高感度で分離性能がよ
く、かつ経済的に測定する方法とその装置とを提供する
目的で完成されたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、水中の全有機
炭素をその水中に含まれている有機物の分子量ごとに定
量してその分子量の分布を求める方法であって、 イ. 有機物を含む水を溶離液とともにゲル濾過クロ
マトグラフに注入してその有機物を所定の分子量ごとに
分離する工程と、 ロ. ゲル濾過クロマトグラフから得られた溶出液中に
キャリアガスを導入して溶出液とキャリアガスとが互い
に栓または節になって流動する気液二相流を形成する工
程と、 ハ. その気液二相流を、紫外線光源の周りにコイル状
に巻いた紫外線透過性反応管に通して溶出液中の有機炭
素を二酸化炭素に変換する工程と、 ニ. その変換後における気液二相流をノズルから吐出
させるとともにその吐出される気液二相流にメイクアッ
プガスを作用させて気相と液相とに分離する工程と、 ホ. 得られた気相中に含まれる二酸化炭素を定量する
工程と、を含むことを特徴とする有機物分子量分布測定
方法を提供する。
【0005】また、上記の有機物分子量分布測定方法を
容易に実施するために、ゲル濾過クロマトグラフと、こ
のゲル濾過クロマトグラフに接続された酸化反応器と、
この酸化反応器に接続された気液分離器と、この気液分
離器に接続された二酸化炭素分析計とを有し、水中の全
有機炭素をその水中に含まれている有機物の分子量ごと
に定量してその分子量の分布を求める装置であって、か
つ、 イ. 上記ゲル濾過クロマトグラフと上記酸化反応器と
は管路で接続されているとともにその管路にはキャリア
ガスの導入孔が設けられ、 ロ. 上記の酸化反応器は、紫外線光源と、この紫外線
光源の周りにコイル状に巻かれ、かつ、一端が上記管路
に接続された紫外線透過性反応管とを備え、 ハ.上記気液分離器は、 a.一方の開孔が上記二酸化炭素分析計に接続されたU
字状の管と、 b.上記管のU字の一方に設けた気液分離部と、 c.元端が上記紫外線透過性反応管の他端に接続され、
吐出孔が上記気液分離器に臨まされた気液吐出ノズル
と、 d.吹出孔が、上記気液吐出ノズルの吐出孔に対向し、
かつ、上記気液吐出ノズルのノズル軸に対して斜め下方
から臨まされたメイクアップガス吹出しノズルと、 e.上記管のU字の他方に設けた溢流孔とを備えてい
る、ことを特徴とする有機物分子量分布測定装置を提供
する。
【0006】さらに、迅速、かつ正確な測定結果を得る
ための好ましい装置として、二酸化炭素分析計が、二酸
化炭素をメタンに変換するメタンコンバータと、変換さ
れたメタンを検出する水素炎イオン化検出器とを備えて
いる、上記の有機物分子量分布測定装置を提供する。
【0007】
【実施態様例と作用】本発明について、図面を参照しつ
つ、詳しく説明する。図1は、本発明の有機物分子量分
布測定方法、並びに装置の1例を示す概略系統図、図2
は、本発明に使用する紫外線酸化反応器の1例を示す概
略図、図3は、本発明に使用する気液分離器の1例を示
す概略図である。
【0008】本発明有機物分子量分布測定方法、並びに
装置においては、まず、最初の工程で水中の有機物を、
公知のゲル濾過クロマトグラフ1を使用して所定の分子
量ごとに分離する。一定時間ごとのオンライン測定が要
求される場合には、溶離液を連続流通させておいて、こ
れにサンプルを一定間隔で自動間欠注入すればよい。次
の第2の工程では、ゲル濾過クロマトグラフ1で分子量
ごとに分離された有機物を含む溶出液にキャリアガスを
一定量供給して、溶出液とキャリアガスとが互いに栓、
もしくは節状になって流動する気液二相流にする(以
下、単に気液二相流という)。すなわち、キャリアガス
によって、溶出液をセグメント化するのである。溶離液
として超純水又は純水を用い、酸やアルカリ又は塩を添
加してもよい。キャリアガスには、窒素、ヘリウムなど
の不活性ガス、またはこれらの不活性ガスに少量の酸素
を添加したものを使用する。キャリアガスの量は、次の
工程の紫外線透過性反応管(以下、反応管本体という)
12の内径、溶出液の流量、分離区分数、測定頻度、目
標感度などによって試行錯誤しつつ適量を選択する。ま
た、溶出液には過硫酸ソーダなどの酸化剤を供給する
が、試料中のTOC成分の濃度が低い場合は、必ずしも
必要としない。
【0009】第3の工程では、気液二相流を紫外線酸化
反応器2に導き、溶出液中の有機炭素を変換して二酸化
炭素にする。変換を実施する反応管本体12には、紫外
線光源11の周囲をコイル状に取巻く紫外線透過性管状
反応器を使用する。反応管本体12の管内径は余り大き
くない方が溶出液をセグメント化し、それを維持しやす
いが、小さすぎると圧力損失が大になって所定量を流せ
なくなる。管内径は、通常、0.5〜3mm、好ましく
は1〜2mmがよい。反応管本体12は、紫外線光源1
1と共に容器13中に配設されている。容器13には、
不活性ガス、たとえば窒素を流通させて容器13内への
酸素の混入を防ぎ、オゾン発生による効率の低下を防い
でいる。本実施態様例では、容器入口16から容器出口
17に窒素を流通させているが、不活性ガスを封入して
もよい。容器13は、温度上昇を防ぐために、たとえば
恒温槽中にセットするなどして温度制御することが好ま
しい。この反応管本体12に、有機物を気液二相流とし
て供給すると、溶出液とキャリアガスとはそれぞれ節状
にセグメント化された流れになって、隣接する試料間で
混合することなく、反応管本体12を入口14から出口
15に向って移動する。したがって、反応管本体12を
流れる間に溶出液中の有機炭素は、紫外線で連続的に二
酸化炭素に変換される。
【0010】この結果、分析計に現れる測定ピークが高
くシャープになる。これは、キャリアガスによって溶出
液が液体セグメントに分離され、液体セグメント相互間
では混合することなく、分離した液体セグメント内で
は、液体と反応管本体12の内壁との間の摩擦によって
液体内に対流を生じ、攪拌されて気液の接触が十分行わ
れ、液相中の二酸化炭素が速やかに気相に移行するため
と考えられる。すなわち、マクロ的な各液体セグメント
間では押出し流れを、ミクロ的な各液体セグメント内で
は完全混合に近い状態を現出しているのである。また、
気相には水蒸気も存在するので、水蒸気中の有機炭素も
紫外線を受けて、二酸化炭素に変換されるものと考えら
れる。酸化剤を添加した場合も、添加した酸化剤が液相
中で十分に混合されるので、有機炭素を効率よく変換す
ることができる。反応管本体12は、反応を十分に完結
させるため、複数個を直列に連結してもよい。反応管本
体12の材質は、紫外線透過率の高い合成石英が好まし
い。
【0011】さらに次の第4の工程では、前工程の出口
15から導出された気液二相流を、気液分離器3で気相
と液相とに分離する。気液分離器3は、片側上部が分離
部21、他の側上部が大気に解放された溢流部22であ
って、底部が分離されたドレンを集め、水封をも兼ねる
水封部23のU字管構造になっている。
【0012】分離部21は、元端が酸化反応器2の他端
に接続されている気液二相流の吐出ノズル24と、吐出
ノズル24の吐出孔に対向し、かつ、吐出ノズル24の
ノズル軸に対して斜下方、好ましくは、下方30ないし
60度の方向(図3の角θ)から吐出ノズル24の吐出
孔に向かってメイクアップガスを吹付けて作用させるメ
イクアップガス吹出しノズル25とが設けられている。
上方は気相導出管26が設けられ、本実施態様例では、
除湿器4を経て、二酸化炭素分析計6に連結されてい
る。吐出ノズル24から吹出した気液二相流にメイクア
ップガスを吹付ることによって、気相中の二酸化炭素
(反応管本体12内で既に気相に拡散移動した二酸化炭
素)が速かに導出口26に送られると共に、液相中の二
酸化炭素がメイクアップガス中に拡散移動する。また、
気液二相流が泡を形成し、分離を妨げることがないよう
にする作用がある。分離部21の形状は、好ましくは管
部よりも膨らませ、さらに好ましくは球状に膨らませ
る。分離した液相を水封部23に落下しやすくし、気相
に同伴されるのを防止する。好ましくは、吐出ノズル2
4は、ほぼ水平に、メイクアップガス吹出しノズル25
は、吐出ノズル24のノズル軸に対し下方から約45度
で対向させる。27は溢流管である。
【0013】分離された気相は、二酸化炭素を分析する
ために、直接、または除湿器4を通して分析計に送られ
る。公知の、例えば、非分散型赤外線ガス分析計によっ
て分析すれば、分離された分子量ごとに有機炭素を測定
することができる。従来の測定法に較べてシャープなピ
ークが得られ、より正確に測定できる。除湿器4として
は、例えば電子冷却式除湿器を使用することができる。
【0014】しかし、さらに感度よく正確な結果を得る
には、気相に水素を加え、メタンコンバータ5を通して
二酸化炭素をメタンに変成し、水素炎イオン化検出器6
を使用して測定することが好ましい。水素炎イオン化検
出器6は、被測定ガスの流速が増大し単位時間当りのメ
タンの通過量が増えると、一定のメタン量に対し出力ピ
ークが高くなり、ピーク幅が流量に逆比例して狭くなる
ので、キャリアガスやメイクアップガスを導入しても測
定感度が低下することがないからである。測定工程中に
は、必要に応じ、ブーストアップのためのポンプを挿入
することがある。水素炎イオン化検出器6では、キャリ
アガス中の二酸化炭素量に比例した信号が出され、ゲル
濾過クロマトグラフ1で分離した各分子量ごとの有機成
分のクロマトグラムが得られる。クロマトグラムの時間
軸と分子量との関係は、あらかじめ分子量が既知の標準
試料を用いて求め、クロマトグラムのピーク強度とTO
C値との関係は、既知のTOC値の試料で較正しておけ
ばよい。
【0015】
【実施例】本発明の効果を確かめるために、本発明の有
機物分子量分布測定方法を実施し、従来の測定法と比較
した。まず、実施例1においては、含有する有機物の濃
度が異なる2種類のサンプルを用い、クロマトグラフの
下流側、かつキャリアガスの送入口の上流側の溶離液供
給ラインにサンプルを注入し、本発明の測定法と従来法
におけるそれぞれのピークの半値幅を比較した。すなわ
ち、両測定法のゲル濾過クロマトグラフを除いた系の応
答性を比較した。次に実施例2では、分子量の異なる複
数の有機物を含有するサンプルを、ゲル濾過クロマトグ
ラフィーで所定の分子量ごとに分離し、その溶出液を、
両測定法でそれぞれ測定してピークの形状を比較した。
【0016】実施例 1 本発明に使用する紫外線酸化反応器(A)は、図2に示
した酸化反応器に類似の形状であって、内径1.5mm
の石英管を、内径11mm、長さ300mm、90ター
ンのコイルに巻いて反応管本体とし、このコイルの中心
に外径8mmの紫外線ランプを挿入し、内径25mmの
円筒状の容器に収納した。この酸化反応管(A)を、1
ないし3基、直列に連結した。また、気液分離器(A)
は、図3に示したものとほぼ同様の形状であって、内径
7.5mmのU字管を、溢流面から上の長さが100m
m、分離部を内径18mmの球状に膨らませた。分離部
には、内径1.5mmの気液二相流吐出ノズルをほぼ水
平に、メイクアップガス吹出しノズルをこれに対向さ
せ、かつ、吐出ノズルのノズル軸に対して下方約45度
から気液二相流流出ノズル吐出孔に向けて取付けた。分
析計には、通常の水素炎イオン化検出器(FID)と非
分散型赤外線ガス分析計(NDIR)および記録計を使
用した。
【0017】比較対象した従来の測定法には、上記に使
用したのと同じ仕様の紫外線ランプを内径10mmの石
英シリンダーに挿入した紫外線酸化反応器(B)を用
い、その環状部に溶出液を下から上に向けて流通させ
た。反応管の有効内容積は(A)(B)共に1台あたり
約8mlであった。気液分離器(B)には、気液分離器
(A)をそのまま使用したが、器内にメイクアップガス
を導入せず、気液分離器と分析計との間にガス挿入管を
取付けて、そこから送入した。この理由は、両測定法の
ピーク半値幅を比較する際に、分析計に流れるトータル
のガス流量同一にして比較するためである。従来法の
分析計には、NDIRを使用した。
【0018】比較は、それぞれ超純水の溶離液1ml/
minに、フタル酸水素カリウムを0.lmlづつ注入
して測定した。キャリアガスおよびメイクアップガスの
流量は、いずれの場合も、それぞれ30ml/minに
した。図4に比較結果を半値幅で示した。なお、これら
の実施例で得られた両者のピークの面積(NDIRを使
用して比較)は同じであった。
【0019】本発明の有機物分子量分布測定方法を使用
した場合は、従来法に較べ半値幅が半分以下であった。
ピーク面積が同じであるからピークは倍以上の高さにな
り、従来に較べて高感度の測定が可能であった。水素炎
イオン化検出器を使用すれば、さらに半値幅が小さくな
り、より高感度な測定結果が得られた。
【0020】実施例 2 分子量の異なる複数の有機物に対する両有機物分子量分
布測定方法の実施結果について説明する。
【0021】サンプルには、分子量400、1500、
および20000のポリエチレングリコールと分子量6
2のエチレングリコールとの4成分混合試料を使用し
た。サンプルの濃度は、10ppm、1ppm、0.2
ppmの3種類を用意した。このサンプルを内径8m
m、長さ300mmのShodex KB−802.5
(登録商標名:昭和電工(株)製)のカラムを使用して
分離した。酸化反応器、気液分離器などは、実施例1に
使用したのと同じものを用いた。分析計は、本発明の測
定法にはFIDを、従来法にはNDIRを使用した。超
純水の溶離液1ml/minに上記のサンプルを0.2
mlづつ注入し、キャリアガスおよびメイクアップガス
の流量は実施例1と同じにした。本発明を用いた測定結
果のクロマトグラムを図5に、従来法を用いた測定結果
のクロマトグラムを図6に示した。この結果、従来法に
よると、ピークの分離度が不十分、とくに低濃度領域で
ピークの同定が極めて困難であるサンプルに対しても、
本発明の有機物分子量分布測定方法もしくは装置を使用
すれば、低濃度領域であっても、ピークの分離度および
感度が共に良好なクロマトグラムが得られることが判っ
た。
【0022】
【発明の効果】本発明では、溶出液にキャリアガスを加
え、細管中で気液二相流としてサンプル中の有機物を紫
外線酸化するので、溶出液量は大であっても、溶出液の
希釈、相互拡散が抑制された状態を保ちつつ、有機物が
十分に変換される。また、気液分離部にメイクアップガ
スを導入して、気液分離部からFIDに至る流路内での
二酸化炭素の希釈・拡散を抑制するとともに、液相中の
二酸化炭素をすみやかにメイクアップガス中に拡散移動
させ、二酸化炭素の分離を確実に実施する。その結果、
分析計では、分離性のよい、高いシャープなピークが得
られ、高感度の測定を実施できる。分析計にFIDを使
用すれば、さらに高感度の測定が可能である。分離にハ
ードゲルなどを用いた高速分離カラムを使用しても、分
離性のよいシャープなピークが短時間で得られる。した
がって、オンライン用の水質分析計として、水中の微量
な有機物の分子量分布を迅速に測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の有機物分子量分布測定装置の1例を示
す概略系統図。
【図2】本発明に使用する紫外線酸化反応器の1例を示
す概略図。
【図3】本発明に使用する気液分離器の1例を示す概略
図。
【図4】本発明を用いた測定と従来法を用いた測定とを
半値幅で比較した図。
【図5】本発明を用いた測定結果のクロマトグラム。
【図6】従来法を用いた測定結果のクロマトグラム。
【符号の説明】
1:ゲル濾過クロマトグラフ 2:酸化反応器
3:気液分離器 4:除湿器 5:メタンコンバー
タ 6:水素炎イオン化検出器 11:紫外線光源 12:紫外線透過性反応管(反応
管本体) 13:容器 14:入口 15:出口 16:容器入口 1
7:容器出口 21:分離部 22:溢流部 23:水封部 2
4:吐出ノズル 25:メイクアップガス吹出しノズ
ル 26:気相導出管 27:溢流管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 尚之 滋賀県大津市大江1丁目1番45号 東レ エンジニアリング株式会社滋賀事業所内 (72)発明者 北川 雅士 滋賀県大津市園山3丁目3番7号 株式 会社東レリサーチセンター研究所内 (56)参考文献 特開 平4−142459(JP,A) 特開 昭61−209016(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01N 30/88 G01N 30/68 G01N 30/84

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水中の全有機炭素をその水中に含まれてい
    る有機物の分子量ごとに定量してその分子量の分布を求
    める方法であって、 イ. 有機物を含む水を溶離液とともにゲル濾過クロ
    マトグラフに注入してその有機物を所定の分子量ごとに
    分離する工程と、 ロ. ゲル濾過クロマトグラフから得られた溶出液中に
    キャリアガスを導入して溶出液とキャリアガスとが互い
    に栓または節になって流動する気液二相流を形成する工
    程と、 ハ. その気液二相流を、紫外線光源の周りにコイル状
    に巻いた紫外線透過性反応管に通して溶出液中の有機炭
    素を二酸化炭素に変換する工程と、 ニ. その変換後における気液二相流をノズルから吐出
    させるとともにその吐出される気液二相流にメイクアッ
    プガスを作用させて気相と液相とに分離する工程と、 ホ. 得られた気相中に含まれる二酸化炭素を定量する
    工程と、 を含むことを特徴とする有機物分子量分布測定方法。
  2. 【請求項2】ゲル濾過クロマトグラフと、このゲル濾過
    クロマトグラフに接続された酸化反応器と、この酸化反
    応器に接続された気液分離器と、この気液分離器に接続
    された二酸化炭素分析計とを有し、水中の全有機炭素を
    その水中に含まれている有機物の分子量ごとに定量して
    その分子量の分布を求める装置であって、かつ、 イ. 上記ゲル濾過クロマトグラフと上記酸化反応器と
    は管路で接続されているとともにその管路にはキャリア
    ガスの導入孔が設けられ、 ロ. 上記の酸化反応器は、紫外線光源と、この紫外線
    光源の周りにコイル状に巻かれ、かつ、一端が上記管路
    に接続された紫外線透過性反応管とを備え、 ハ.上記気液分離器は、 a.一方の開孔が上記二酸化炭素分析計に接続されたU
    字状の管と、 b.上記管のU字の一方に設けた気液分離部と、 c.元端が上記紫外線透過性反応管の他端に接続され、
    吐出孔が上記気液分離器に臨まされた気液吐出ノズル
    と、 d.吹出孔が、上記気液吐出ノズルの吐出孔に対向し、
    かつ、上記気液吐出ノズルのノズル軸に対して斜め下方
    から臨まされたメイクアップガス吹出しノズルと、 e.上記管のU字の他方に設けた溢流孔とを備えてい
    る、ことを特徴とする有機物分子量分布測定装置。
  3. 【請求項3】二酸化炭素分析計が、二酸化炭素をメタン
    に変換するメタンコンバータと、変換されたメタンを検
    出する水素炎イオン化検出器とを備えている、請求項2
    の有機物分子量分布測定装置。
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