JP2825989B2 - 光ソリトン伝送方法 - Google Patents

光ソリトン伝送方法

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JP2825989B2 JP3068557A JP6855791A JP2825989B2 JP 2825989 B2 JP2825989 B2 JP 2825989B2 JP 3068557 A JP3068557 A JP 3068557A JP 6855791 A JP6855791 A JP 6855791A JP 2825989 B2 JP2825989 B2 JP 2825989B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ソリトン通信方法に
係り、特に複数光中継毎に光ソリトンの波形整形および
リタイミングを行なうことにより、安定でかつS/N比
の良いソリトン信号を超長距離・大容量に伝送する方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光ファイバ―中の光ソリトンはある振幅
の光パルスを入射すると、群速度の波長微分が負となる
異常分散波長域において、その群速度分散と非線形光学
効果が釣り合うことにより、光損失がない場合には光フ
ァイバ―中を波形を変えずに伝搬するという特徴があ
る。またこの不変なパルス波形のパルス幅も 100ピコ秒
以下と狭い。このため、光ソリトンを用いた伝送方式は
群速度分散に制限されない長距離、大容量の光通信を実
現するうえで有望な方式であると言われいてる。しか
し、現実の光ファイバ―においては、わずかな光損失
(波長 1.55 μm帯で 0.22 dB/km,1km先で約
5%光が弱まる)が存在するため、光ソリトンといえど
も長距離伝搬後には非線形性と分散とのバランスが崩れ
波形が変化してしまう。このため、ソリトンの長距離伝
送にはこの損失を補償する光増幅が大変重要となってい
る。
【0003】従来、光損失によるソリトン波形の変化を
補償するためには、誘導ラマン散乱を用いて、伝送路中
に分布定数的に増幅作用を持たせることにより等価的に
無損失の伝送路を作り、光ソリトンを伝搬させる方法が
提案されている(A.Hasegawa :Appl.Opt.23巻,
P.3302(1984).およびL.F.Mollenauer ,J.
P.Gordon ,and M.N.Islam:IEEE J.Q
uantum Electron .QE−22巻,P.157(198
6).)。この方法は理想的なソリトン伝送路を提供す
るため長距離の伝搬に適しているが、システムの構成は
複雑であり、さらに、伝送路全体にわたって一様な増幅
利得を持たせることは困難であり、任意の場所において
無損失の伝送路は得られていない。誘導ラマン散乱の利
得が 0.1dB/mW以下と比較的小さいため、励起入力
が 100mW以上必要となる欠点があった。
【0004】最近では、伝送路中にある間隔をおいて光
増幅器を入れ、集中定数的に光ファイバ―の損失を補償
する方法によって長距離にわたって光ソリトンを伝搬さ
せる新しい方法が提案されている(特願平1− 68619、
特願平2−1307、特願平2−128624、およびH.Kubot
a and M.Nakazawa :IEEE J.Quantum Ele
ctron .QE−26巻,P.692(1990).)。この方法
は、ソリトンの大きさをA>1に設定することにより増
幅作用を持つ領域を極在化でき、構成が簡単になるため
最近ソリトン伝送が世界で初めて実現されるに至ってい
る(M.Nakazawa ,K.Suzuki ,and Y.Kimura
:Photon.Tech .Lett..2巻,P. 216(199
0))。光ソリトンの振幅Aは次のように決めることが
できる。光ファイバ―中における基本(N=1)光ソリ
トンの尖頭値パワ―P1 は次式により表される。 P1 =(λ3 |D|l s)/(4π2 cn2 τ2 ) (1)
【0005】ここでλは波長、cは光速、n2 は光ファ
イバ―の非線形屈折率、Dは光ファイバ―の波長λにお
ける群速度分散、Sは光ファイバ―のコアの断面積であ
る。また、光ソリトンの規格化伝搬距離z0 は、 Z0 =(2πCτ2 )/(|D|λ2 ) (2)
【0006】で与えられる。また規格化伝搬距離Z0
外にソリトン周期Zsp=(π/2)×Z0 もよく使われ
る。このP1 を用いると任意の尖頭値パワ―Pをもつ光
ソリトンの振幅Aは式(3)のように表される。 A=(P/P1 1/2 (3) なお、パルス強度波形の半値全幅τFWHMとτとの関係
は、 τ=τFWHM/ 1.76 (4) である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この欠点はA
>1と設定するため伝送路に増幅作用を持たせた場合に
比べてソリトンを形成しない非ソリトン的な光成分が増
加し、波形の変化が大きくなる点である。、この非ソリ
トン的な光成分は「非ソリトン的散逸成分」とも呼ば
れ、波形上は、光のDC成分やパルスのすその巾が広く
なるという現象として観測される。「非ソリトン成分の
残留分」と言うこともできる。たとえA>2以上にして
中継間隔を75kmと従来の線形方式と同程度にまで拡張
した場合でも非ソリトン的な光成分が大きくなり、従来
方式に比べて中継距離は延びるものの最大伝送(光中継
しても)距離が制限されてしまっていた。
【0008】また、Gordon-Haus 制限(光増幅器の雑
音により、ソリトンが長距離伝搬した後ジッタ―が増え
る)なるものがソリトン通信には存在し、このため最大
の伝送距離が制限されていた(J.P.Gordon and
H.A.Haus :Opt.Lett., 11巻,P. 665(198
6).)。
【0009】本発明は上記の実情に鑑みてなされたもの
で、集中定数型の光増幅器を用いた多中継ソリトン伝送
においてA>1と設定するために必然的に発生する非ソ
リトン的な光成分を波形整形及びリタイミングを行なう
ことにより除去し、超長尺にわたってソリトン伝送を実
現し、経済的な高速光ソリトン伝送方法を提供すること
を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、光ソリトンパルスの強度を決める規格化振
幅AをA>1と設定して単一モ―ド光ファイバ―に入射
し、規格化振幅AをA>1と設定して単一モ―ド光ファ
イバ―へ入射した該ソリトンパルスが前記光ファイバ―
を伝搬した後、該ソリトンパルスのパルス幅が光ファイ
バ―に入射したときのソリトンパルス幅と等しくなる位
置に前記光ファイバ―での光損失を補うための光増幅器
を設置することにより、多中継長距離ソリトン伝送を行
なう方法において、複数中継ごとに光ソリトンのデータ
信号に同期して光変調を行なうことにより波形整形およ
びリタイミングを行なうことを特徴とするものである。
【0011】
【作用】本発明は、集中定数的な光増幅器を持つ構成を
取りつつ、伝搬中に生じる非ソリトン的な光成分を除去
することにより、安定でS/N比の高いソリトン信号を
長距離にわたって伝搬させることにより、経済的でか
つ、ソリトンの伝送距離が大幅に拡大できることを主要
な特徴とする。その際、光中継増幅器および光ソリトン
発生器からの出力光パルスの強度を振幅A>1に相当す
る強度にすることおよびソリトンデータ信号に同期して
光変調を印加し波形整形、リタイミングを行なうことが
重要である。波形整形には応答の早い半導体レ―ザ―増
幅器による光スイッチ、LiNbO 3 などの変調器、そ
の他あらゆる高速の光スイッチを用いることが出来る。
また、光増幅器としては半導体レ―ザ―増幅器、エルビ
ウム(Er)ド―プ光ファイバ―増幅器等を用いること
ができる。従来、このような構成では、A>1のみの条
件により波形の変化を利用して伝送距離を延ばすように
していたが、本発明では、光ソリトンに重畳される非ソ
リトン的な光成分を取り除くことで、さらに積極的な伝
送距離の拡大を図ったものであり、全体として10,000k
m以上の高速ソリトン伝送を可能にするところが従来の
技術と異なる。
【0012】
【実施例】以下図面を参照して本発明の実施例を詳細に
説明する。
【0013】図1は光ソリトンを用い伝送システムの構
成例であって、1は光ソリトン発生器、2は受光器、A
Mは光増幅器、Rは波形整形およびリタイミング器(可
飽和吸収体の実施例では波形整形のみを意味する)、F
は光ファイバ―、である。これを動作させるには、まず
電気信号を、光ソリトン発生器1により光ソリトンパル
スに変換し、この光ソリトンパルスを光ファイバ―Fに
伝搬させる。光ファイバ―Fの損失によるソリトン振幅
の低下を補うため、光増幅器AMにより増幅した後、次
の光ファイバ―Fに入射する。光増幅器AMとしては半
導体レ―ザ―増幅器、もしくはエルビウム(Er)ド―
プ光ファイバ―増幅器等を用いる。A>1のソリトンを
各光ファイバ―Fにおいて励起するため非ソリトン的な
光成分が累積されてくる。この不必要な光成分を波形整
形およびリタイミング器Rにより除去することによりき
れいなソリトンパルスに再生した後、再び中継伝送を行
なう。波形整形は複数回の光中継毎に一度行なえば充分
である。この、伝搬と光増幅および波形整形を数回ない
し数十回繰返した後、受光器2により電気信号に変換す
る。各々の光ファイバ―の長さは25〜50km以上であ
る。このとき本発明では、光ファイバ―への入射パルス
の強度を振幅A>1とすることにより、波形の変化を積
極的に利用して光増幅器の設置間隔(光ファイバ―の長
さ)を延ばしている点も重要なことである。
【0014】図2は、損失のある光ファイバ―中を伝搬
する光ソリトンパルスのパルス幅および強度の変化を示
した図であって、横軸に伝搬距離をとり、縦軸にパルス
幅の変化を描いたものである。ここで、光ファイバ―の
損失を 0.23 dB/km、群速度分散を− 2.0ps/k
mとしており、光ソリトンパルスの半値幅を20ps、波
長を 1.5μmとしており、このときのz0 は50.5kmで
ある。実線aはA= 2.2に相当する入力を与えた場合、
破線bはA= 1.8に相当する入力を与えた場合、1点鎖
線cはA= 1.4に相当する入力を与えた場合の計算であ
る。光ファイバ―への入射光ソリトンパルスがA= 1.0
より強い場合には、まずパルス幅は細くなり、ファイバ
―の損失で振幅が小さくなるとパルス幅が次第に拡がっ
ていく。その結果この例において、A= 1.4の場合では
37km伝搬したときにパルス幅が入力と同一になるが、
A= 1.8の入力では60km伝搬したときに、さらにA=
2.2の入力では75km伝搬したときにパルス幅が入力と
同一になる。できるだけ中継間隔を長くするためにこの
75kmを本発明の中継間隔の一例として用いる。
【0015】図3は本発明の中心となる波形成形法のう
ち第1の方法である光スイッチによる波形整形およびリ
タイミング効果を示す図であって、(3−1)は光ファ
イバ―Fへの入力ソリトンパルス、(3−2)および
(3−3)は集中定数形光増幅器による多中継伝送にと
もなう非ソリトン的な光成分の増加の様子を示す。そこ
でソリトン信号に同期した信号でソリトンの波形整形を
行なう。この同期信号による光スイッチングの様子を
(3−3)の波線で示す。この波形整形の結果得られる
ソリトン列を(3−4)に示す。(3−3)ではパルス
間のすそ野がもち上っているが、波形整形を行うことに
よってすそ野が0に落ち、(3−1)と同等のソリトン
パルスが(3−4)に得られている。この同期変調をこ
こでは光スイッチングと呼ぶ。もし同期変調による波形
整形機能を用いない場合は(3−3)の実線のようにソ
リトンパルス自体が拡がってしまい伝送距離が充分に拡
張できない。もちろん従来のソリトンによらない光伝送
方式に比べればソリトンを用いる方法はかなり伝送距離
を拡大できるものであるが、本整形、リタイミング方式
をも採用するとさらに伝送距離が拡大できることが重要
なポイントとなる。
【0016】このリシェーング、リタイミング機能を
実現する具体的手段としてはGHz帯で応答が可能な半
導体レ―ザ―変調器、LiNbO3 変調器その他の高速
スイッチが考えられる。変調方式は振幅変調でも位相変
調でもどちらでもよい。リタイミングの構成は図6、図
7を用いて後に説明する。
【0017】また、図3の(3−4)に示した1101
信号の“0”の部分のもち上がりは非ソリトン的な光成
分であるが、これを小さくるためには、非ソリトン的
な光成分が成長しないうちに、光スイッチによる波形整
形を行なうことが望ましい。次に、波形整形法の第2の
方法である可飽和吸収法について述べる。
【0018】可飽和吸収体(Saturable Absorber )
により、この非ソリトン的な光成分を取り除くことも可
能である。即ち、可飽和吸収体により、出力の高い
“1”の信号は透過させ、“0”もしくは“1”と
“1”との谷間など本来何も存在しないところに発生し
た微弱な非ソリトン的な光成分を取り除くことができ
る。従来、この技術は可視光領域のフェムト秒色素レ―
ザ―に用いてON/OFF比を向上している。つまり、
パルス巾をせまくしている。このことは波形整形(リシ
ェービング)を意味する。ソリトンが形成される 1.5μ
m帯における可飽和吸収体としては、MQWのエキシト
ン吸収の飽和を用いた半導体形可飽和吸収体などが利用
できる。このようにして得られるS/N比の高いソリト
ンの発生の様子を図4に示す。(4−1)は入力ソリト
ン、図3同様(4−2)、(4−3)は伝搬にともなう
非ソリトン的な光成分の発生を示し、(4−4)におい
て可飽和吸収体を通過させることにより、非ソリトン的
な光成分が十分に除去される様子を示す。つまり、(4
−3)のうち、低いレベルの光信号成分が除去されて、
孤立性が高い、つまり、パルスのすそ引き(パルス巾)
が小さくなっていることが分る。
【0019】光スイッチ法と可飽和吸収法はそれぞれ長
所と短所があり、光スイッチ法は“0”(パルスなし)
の部分の非ソリトン的な光成分の取り残しがありうる
が、リタイミングは信号と同期した信号で置きかえ行な
うためゴードンハウス(Gordon-Haus )制限で決めら
れるソリトンの伝送距離を打破し、超長尺に亘ってソリ
トンを伝送できる。一方、可飽和吸収法は非ソリトン的
な光成分を取り除くことができるが、リタイミングを強
制的に行なわないためにジッタ―が堆積し、ゴードンハ
ウス制限によって伝送距離が制限されてしまう。
【0020】光スイッチ法によるリタイミングの重要性
を図5に示す。図5において波線をスイッチングによる
波形整形、実線をソリトンとすると、あるべきタイミン
グから遅れているパルス(a−1)は正規のタイミング
(a−2)に引き込まれ、(b−1)の中心にあるため
そのまま(b−2)にとなり、また(c−1)は(a−
1),(a−2)とは逆方向に(c−2)のように中心
に引き込まれる。このためいつも光スイッチングによっ
てリタイミングを図ることができる特徴を持っている。
【0021】本方法を確実に実現するためには光スイッ
チ法と可飽和吸収法を同時に用いることにより両者の優
れた点を引き出すことも考えられる。その場合のRとし
てはハイブリッド形(光スイッチ法+可飽和吸収法)と
なる。ここで光スイッチ法によるリタイミングについて
述べる。
【0022】光スイッチ法によるリタイミングの取り方
を図6に示す。まず光カップラ―Cで光の一部を分岐し
光検出器Dで検出(光/電気)した後、狭帯域フィルタ
―を用いたタイミング抽出回路Tにより、そのデ―タ信
号の基本波を抽出する。その位相は位相制御器Pにより
制御することにより、その出力を電気増幅器EAで増幅
した後、光スイッチ(変調器)Sを動作させる。位相制
御器Pを適当に変化させることにより、ソリトン信号列
と光スイッチ信号の位相を合わせることにより、同期を
とり波形整形を行なう。タイミングクロックと同期して
該ソリトンデ―タに変調を加えることが重要である。以
上が最も基本的な波形整形およびリタイミング器Rの構
成である。この際、RとRとの間におけるソリトンのジ
ッタ―および相互作用は充分小さいように設定してお
く。
【0023】その他のリタイミングの方法としては、ソ
リトンのキャリア周波数から充分離れたところにf1
よびf2 の微弱なコヒーレント(coherent)光をソリト
ンと同時に伝搬させ、|f1 −f2 |がリタイミングの
周波数(ソリトン伝送速度:ソリトンパルスのくり返し
周波数)になるように設定しておく方法がある。その様
子を図7に示す。まず、光フィルタ―OF、光検出器
D、電気フィルタ―FIにより|f1 −f2 |を取り出
す。その位相を位相制御器Pにより調整した後、図6と
同様電気増幅器EAで増幅した後、光スイッチを動作さ
せる。この方法によれば、任意の場所でリタイミングが
可能である。
【0024】また図7の方法の他にリタイミング周波数
|f1 −f2 |を取り出す方法として、ソリトンの周波
数から充分離れたところにf1 、f2 を送る代わりにリ
タイミングの周波数|f1 −f2 |の正弦波で振幅変調
された微弱なCW光を伝搬させ、これを図7と同じ方法
で再生し、光スイッチ動作に用いることが可能である。
つまり、図1を用いて説明すると、中継器がある所であ
ればどこへ置いてもよい。また光増幅器AMと波形整形
およびリタイミング器Rの順番を入れかえてもよい。
【0025】図8は本発明を適用した場合の効果を示す
ためのシミュレーション結果であり、(a)は従来法、
(b)は本発明の光波形整形とリタイミングを375km
毎(75×5)に行なった場合である。条件としてはソリ
トンパルスの半値全幅τFWHMを20ps、波長(λ)=
1.55 μm、光ファイバ―の損失を 0.23 dB/km、
群速度分散(D)を−2ps/km/nm、中継間隔を
75kmとしている。(a)では15〜20中継においてリッ
プルの発生と波形歪みが観測されるが、(b)の方法で
は波形歪み無しで長距離に亘って伝搬していることがわ
かる。
【0026】図9は本発明の実施の第2例を示す。この
場合一対のソリトンパルスを伝搬させており、パルスの
間隔 100ps(10GHz)、その他の条件は図8と同じ
である。(a)は従来法であり、(b)はcosine2 形の
波形整形を 375km毎に行なった結果である。これによ
ると(a)の従来法ではソリトン対に波形変化が生じて
いるが、(b)の本発明ではソリトンが安定でかつきれ
いに長尺に亘って伝搬していることがわかる。
【0027】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の光
ソリトン伝送方法によれば複数中継ごとに光ソリトン
同期変調を印加することにより波形整形およびリタイミ
ングを行なうこととしたので、従来に比べて長距離伝搬
にともなうソリトン波形の歪みが大幅に改善されるとと
もに、S/N比が良くなり、中継距離の全長を大幅に拡
大することができる。これによる経済性も非常に大き
く、超長距離高速ソリトン伝送を安価で提供できること
が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る局在化した光増幅器および光ソリ
トンの波形整形およびリタイミングを有する光ソリトン
を用いた伝送システムの一実施例を示す構成説明図であ
る。
【図2】本発明を説明するための損失のある光ファイバ
―中を伝搬する光パルスのパルス幅の変化を示す特性図
である。
【図3】本発明に係る光スイッチング(同期変調)によ
る光ソリトンの波形整形の様子を示す波形図である。
【図4】本発明に係る可飽和吸収体による光ソリトンの
波形整形の様子を示す波形図である。
【図5】本発明による光ソリトンのタイミングの様子を
示す波形図である。
【図6】本発明に係る光スイッチによる光ソリトンの波
形整形用信号の同期方法の第一例を示すブロック図であ
る。
【図7】本発明に係る光スイッチによる光ソリトンの波
形整形用信号の同期方法の第二例を示すブロック図であ
る。
【図8】本発明効果を示す計算結果の第一例を示す波形
図である。
【図9】cosine2 形の波形整形による本発明効果を示す
計算結果の第二例(光ソリトンパルス対)の波形図であ
る。1…光ソリトン発生器、2…受光器、AM…光増幅
器、F…光ファイバ―、R:…波形整形およびリタイミ
ング器、C…光カップラ―、D…光検出器、T…タイミ
ング抽出回路、P…位相制御器、FA…光増幅器、S…
光スイッチ(変調器)、OF…光フィルタ―、FI…電
気フィルタ―。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 和宣 東京都千代田区内幸町一丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02F 1/35 H04B 10/16 H04B 10/17 JICSTファイル(JOIS)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ソリトンパルスの強度を決める規格化
    振幅AをA>1と設定して単一モ―ド光ファイバ―に入
    射し、規格化振幅AをA>1と設定して単一モ―ド光フ
    ァイバ―へ入射した該ソリトンパルスが前記光ファイバ
    ―を伝搬した後、該ソリトンパルスのパルス幅が光ファ
    イバ―に入射したときのソリトンパルス幅と等しくなる
    位置に前記光ファイバ―での光損失を補うための光増幅
    器を設置することにより、多中継長距離ソリトン伝送を
    行なう方法において、 複数中継ごとに伝送中の光ソリトンデータ信号から抽出
    した正弦波クロック信号を用いて光変調器を駆動し該ソ
    リトン信号を同期変調することにより光ソリトンの波形
    整形およびリタイミングを行なうことを特徴とする光ソ
    リトン伝送方法。
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