JP2825526B2 - マイクロカプセル用乳化剤、該乳化剤を用いてなるマイクロカプセル及びその製造方法 - Google Patents

マイクロカプセル用乳化剤、該乳化剤を用いてなるマイクロカプセル及びその製造方法

Info

Publication number
JP2825526B2
JP2825526B2 JP1121316A JP12131689A JP2825526B2 JP 2825526 B2 JP2825526 B2 JP 2825526B2 JP 1121316 A JP1121316 A JP 1121316A JP 12131689 A JP12131689 A JP 12131689A JP 2825526 B2 JP2825526 B2 JP 2825526B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
microcapsules
mol
emulsifier
soluble polymer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP1121316A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02187387A (ja
Inventor
明 川合
栄秀 村上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Paper Mills Ltd filed Critical Mitsubishi Paper Mills Ltd
Priority to JP1121316A priority Critical patent/JP2825526B2/ja
Priority to AU42886/89A priority patent/AU609644B2/en
Priority to EP89119168A priority patent/EP0364922B1/en
Priority to DE8989119168T priority patent/DE68902722T2/de
Priority to US07/423,188 priority patent/US5068067A/en
Publication of JPH02187387A publication Critical patent/JPH02187387A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2825526B2 publication Critical patent/JP2825526B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacturing Of Micro-Capsules (AREA)
  • Color Printing (AREA)
  • Emulsifying, Dispersing, Foam-Producing Or Wetting Agents (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (A)産業上の利用分野 本発明は、マイクロカプセル用乳化剤、該乳化剤を用
いてなるマイクロカプセルの製造方法、該製造方法によ
り得られるマイクロカプセル及び該マイクロカプセルを
用いるノーカーボン感圧複写紙に関するものである。
(B)従来技術 マイクロカプセルは、1μm〜数百μmまでの大きさ
の微粒子として液体、固体、気体を内包し、そのまわり
を、薄い皮膜で均一にい覆つたものであり、具体的に
は、無色、及び有色染料、医薬品、農薬、香料、試料等
のマイクロカプセルが工業的に製品化されている。
その中で最も一般的なものは、感圧複写紙への応用で
ある。すなわち、支持体の裏面に無色の電子供与性染料
を溶解した疎水性液体を含むマイクロカプセルを塗布し
た上用紙と、別の支持体の表面に無色の電子受容性顕色
剤を塗布した下用紙の各々の塗布面が対向する様に重ね
合せ、筆圧を加えるとマイクロカプセルが破壊されて内
包物が放出され、発色剤と顕色剤とが接触し、化学反応
により着色物質が下用紙の表面に形成され、これが複写
紙として得られるものである。
この様にマイクロカプセルはある特性をもつた物質の
外側に薄膜を形成させることで、その特性も同時に封じ
込めてしまうことが可能で、必要時に皮膜を破壊すれば
内包された物質を取出すことができるものである。
従来より知られているマイクロカプセルの製造方法と
しては、 (1) ゼラチンとアニオン性保護コロイドとのイオン
コンプレックスを用いたコアセルベーション法。
(2) 内相と外相の界面での皮膜形成反応を利用した
界面重合法。
(3) 外相(水相)により油滴表面に、水不溶性樹脂
皮膜を形成するin−situ法(特公昭60−2100、特開昭53
−84881、同54−25277、同54−49984、同55−47139、同
56−51238、同59−177129)が知られている。
上記カプセル化法においては、内包物の保護力に優れ
た緻密な皮膜を有するマイクロカプセルが得られ、工業
的にも広く応用されているものであるが、製造面、品質
面において依然として種々の問題を有していることも事
実である。
すなわち、コアセルベーシヨン法においては、 (1) 反応に係わるpH、温度、時間、操作が複雑であ
る。
(2) 20%以上の濃度のマイクロカプセルスラリーを
得ることが困難であるため、感圧複写紙に用いる場合に
多量の水分を蒸発させねばならないので作業速度、エネ
ルギーコスト面で改良の余地が大きいこと。
(3) 膜材料が天然物であるので品質面、及び価格面
での変動が大きいこと。
(4) 腐敗、凝集の傾向を有するため、長時間の保存
に耐えられない。
等の問題点を有している。
界面重合法については、コアセルベーシヨン法におけ
る問題点は、ある程度改良されているもの、反応性の高
い皮膜基材を(比較的高温で)反応させるため、不安定
な物質、あるいは熱変性し易い物質のカプセル化には向
かない。
また、耐溶剤性、耐水性についても改良すべき点が残
されているものである。
in−situ法においては、各種アミノ樹脂によるカプセ
ル化が提案されており、現在工業的にも広く応用されて
いるものであるが、次の問題点を有することも事実であ
る。
(1) 疎水性液体を微小滴状に乳化する水溶性高分子
物質が比較的高粘度であるため、得られたマイクロカプ
セル分散液も必然的高粘度となり、固形分50%以上の良
好な流動性を有するマイクロカプセルスラリーを得るこ
とが事実上困難である。
(2) (1)に対し低粘度の水溶性高分子物質、若し
くは適当な溶媒で希釈し、低粘度化した水溶性高分子を
乳化剤として用いた場合には、疎水性液体の乳化安定性
が低下し疎水性液体同士の凝集あるいは凝一が生じる。
(3) 物理的、化学的に高い皮膜強度、及び安定性を
得る為には、高温の反応条件、若しくは多量の膜材量を
投入する必要がある。しかし、条件変動に敏感なカプセ
ル化法には、上記のような条件を変更させることは好ま
しくなく、特に、工業的製造においては設定条件のわず
かな誤差や予期しない条件の変動により不良製品が発生
しやすくなり、工業的適用範囲は極めて限定されてしま
う。
又、従来より知られている製造方法で得られるマイク
ロカプセルをノーカーボン感圧複写紙に用いると、静圧
発色汚れの防止および耐熱性の点で十分とは言えなかつ
た。
(C) 発明が解決しようとする課題 本発明は、(B)項で示した従来より知られているマ
イクロカプセル化法における問題点を解決することを目
的としており、とりわけ、疎水性液体を芯物質として含
むin−situ法によるマイクロカプセルの製造方法に好適
である水溶性高分子系乳化剤を提供することを目的とす
る。更には、前記乳化剤を使用し、しかもin−situ法を
採用することにより、高固形分濃度、低粘度のマイクロ
カプセルスラリーを収得し、かつ少量の膜剤使用量にお
いてもより強靭な皮膜を備え得るマイクロカプセルを提
供することを目的としている。
また更には改良した製造方法によるマイクロカプセル
を用いて静圧発色汚れの防止および耐熱性の点で優れた
ノーカーボン感圧複写紙を提供することを目的としてい
る。
(D) 課題を解決するための手段 本発明は、水溶性高分子物質を有効成分として含有す
るマイクロカプセル用乳化剤において、該水溶性高分子
物質が(A)ジイソブチレン、(B)スチレン及び
(C)無水マイレン酸からなる三元共重合体であること
を特徴とするマイクロカプセル製造用乳化剤であり、更
に好ましくは該三元共重合体のモノマー組成が、(A)
+(B)+(C)=100モル%に対し、(A)ジイソブ
チレンが0.1〜50モル%、(B)スチレンが5〜59.9モ
ル%、(C)無水マイレン酸が40〜50モル%で構成され
てなるマイクロカプセル用乳化剤である。
更に本発明は、水溶性高分子物質を含む水性媒体中
で、アミノアルデヒド縮重合物を壁膜材料とするマイク
ロカプセルの製造方法において、該水溶性高分子物質と
して(A)ジイソブチレン、(B)スチレン及び(C)
無水マイレン酸からなる三元共重合体を用いることを特
徴とするマイクロカプセルの製造方法に関し、更に好ま
しくは該三元共重合体のモノマー組成が、(A)+
(B)+(C)=100モル%に対し、(A)ジイソブチ
レンが0.1〜50モル%、(B)スチレンが5〜59.9モル
%、(C)無水マイレン酸が40〜50モル%で構成されて
なるマイクロカプセル用乳化剤を使用し、かつ壁膜材料
としてアミノアルデヒド縮合物を使用することを特徴と
するマイクロカプセルの製造方法に関する。
上記三元共重合体の製造法は、特に制限はされず、公
知の各種方法を適宜選択して採用することができ、例え
ば乳化重合、懸濁重合、溶液重合等があげられる。好ま
しくは、各モノマー成分を例えばアセトン、メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトン等の適当な有機溶媒
中で共重合せしめた後、該有機溶媒を除去することによ
り得られる。重合開始剤としても特に制限はなく各種公
知のものを使用できる。上記溶液重合方法の場合には、
ベンゾイルパーオキサイド、ターシヤリーブチルパーオ
キシベンゾエート、ターシヤリーブチルパーオキシ2−
エチルヘキサノエート等の有機過酸化物、アゾビスイソ
ブチロニトリル、ジメチル−2,2′−アゾビスイソブチ
レート等の有機アゾ化合物等を好適に使用しうる。得ら
れた共重合体を本発明のマイクロカプセル製造用乳化剤
として使用するには、該共重合体を適当な中和剤により
適宜中和し、水に稀釈溶解すればよい。
各構成モノマーの組成比率は、上記範囲の中で変動す
るには特に問題ないが、いずれか一つでもこの範囲から
はずれると、得られたマイクロカプセル製造過程及び品
質にとつて好ましくない現象が生じてくる。
具体的には(C)無水マイレン酸の構成比率が50%以
上になると、各構成成分の規則的な共重合反応が困難と
なるばかりか、生成したものを乳化剤水溶液として用い
ても乳化工程中に疎水性液体の分離、または巨大な疎水
性液体粒子が存在する様になる。また無水マイレン酸の
構成比率が40%以下では、共重合反応は比較的順調に進
行するが、生成物は、水に不溶性になつたり激しい粘度
上昇が生じて、乳化工程に好ましくない現象をもたら
す。またスチレンの比率がこの範囲より高ければ(ジイ
ソブチレンが少なければ)本発明で述べる様な強靭な皮
膜は得られないし、逆にジイソブチレンの比率が高くな
ると、水溶性高分子の粘度が高くなる傾向を示し、乳化
工程に支障をきたすか、不完全カプセルが発生する結果
となり好ましくない。
本発明で用いられる水溶性高分子のゲルパーミエーシ
ヨンクロマトグラミフによる測定分子量はポリスチレン
換算で100万以下が好ましく、B型粘度計による粘度
は、10%pH4.0、25℃の水溶液で20〜2000cpsの範囲であ
ることが好ましい。
本発明におけるマイクロカプセルの製造方法は、基本
的に次の4つの過程より成る: (1) 水溶性高分子の調製過程、 (2) 芯物質の調製過程、 (3) アミノアルデビド初期縮合物の調製過程及び (4) アミノアルデヒド樹脂の形成過程である。
(1)の水溶性高分子の調製過程において、水溶性高
分子溶液の濃度は、その粘度、乳化安定性により決定さ
れるが、3〜15%の範囲が好ましい。水溶液のpHは通常
7以下の酸性領域に設定されるが、好ましくは6以下で
用いられる。
pHを調整する為には、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム、アンモニア等の塩基、もしくは酢酸、塩酸、シユ
ウ酸等の酸である。
(2)の芯物質として具体的には、各種染料、医薬
品、農薬、液晶、香料、顔料等が溶解もしくは分散され
て用いられる。とりわけ感圧複写紙用マイクロカプセル
として用いる際には芯物質として電子供与性発色剤(有
機系の無色染料)が用いられるが、その溶媒としては、
ジアリルアルカン、アルキルナフタレン、ジベンジルベ
ンゼン誘導体、アルキルベンセン、パラフイン、シクロ
パラフイン、塩素化パラフイン、及び各種のエステル
類、鉱物油、植物油等が挙げられる。
本発明で使用されるアミノアルデヒド樹脂としては、
尿素−ホルマリン樹脂、メラミン−ホルマリン樹脂、ベ
ンゾグアナミン樹脂、ブチル化メラミン樹脂、ブチル化
尿素樹脂が知られているが、メラミン−ホルマリン樹脂
が特に好ましい樹脂として挙げられる。
(3)で使用するこれら樹脂の初期縮合物は、対応す
るモノマー同士を適当な濃度、pH、温度条件下で反応さ
せる事により容易に得られるか、既製の市販品を用いて
も構わない。
これらアミノアルデヒド初期縮合物と芯物質となる油
溶性液体とを一般には重量比で1:3〜1:40の範囲で使用
するが、必ずしもこれに限定されるわけではなく、芯物
質、膜材種、または用途により適宜変更して使用すれば
よい。上記初期縮合物の代りに対応する単体(モノマ
ー)同士を使用してもよい。尚、この(3)の過程は、
使用する原材料によつては省略してもよく、必須のもの
ではない。
(4) アミノアルデヒド樹脂の樹脂形成過程すなわ
ち、反応過程は、一般には50〜90℃の温度範囲で行なわ
れ、通常1〜3時間で樹脂形成反応は終了する。その樹
脂形成時に反応を促進する触媒、及び反応終了後、過剰
なホルムアルデヒドの処理剤を用いることも何ら差し支
えない。
本発明の方法により得られるマイクロカプセルスラリ
ーは高濃度で調製される上に、低粘度であり、さらに強
靭な皮膜を有するものである。とりわけノーカーボン紙
用マイクロカプセルとして用いる際には、コーテイング
作業性が極めて良好であり、より高濃度かつ高速塗沫を
可能にするものであつた。
本発明のノーカーボン感圧複写紙は、支持体上に電子
供与性発色剤を内包する本発明のカプセル、緩衝剤、バ
インダーを塗抹して得られる。
本発明の緩衝剤とは、マイクロカプセルの破壊を防止
する目的で添加されるものであり、一般には、小麦でん
粉、馬鈴薯でん粉、セルロース微粉末、合成プラスチツ
クピグメント等が用いられるが、その種類及び量は特に
限定されない。
バインダーとしては、一般にラテツクス、可溶性でん
粉、カゼイン、ゼラチン、アラビアゴム、ポリビニルア
ルコール、メチルセルロース等が単独又は混合して用い
られ、カプセル及び緩衝剤を支持体上に固着させる目的
で使用されるが、その種類及び量は特に限定されない。
支持体として、通常セルロース繊維を主体とする酸性
紙、中性紙が用いられるが、合成紙を用いることも何ら
差し支えない。
(E) 実施例 以下に本発明、実施例を示す。
なお、実施例中の部数は、全て重量部を示す。
実施例1 [水溶性高分子の製造例] 還流冷却器、温度計、窒素導入管、滴下ロート2本を
付した2のコルベンにメチルイソブチルケトン200gを
仕込み110〜115℃に昇温した後、同温度でスチレン52g
(0.5モル)、ジイソブチレン(2,4,4′−トリメチルペ
ンテン−1として76重量%含有)73.7g(2,4,4′−トリ
メチルペンテン−1として0.5モル)無水マイレン酸98g
(1モル)及びメチルイソブチルケトン200gからなるモ
ノマー溶液とターシヤリーブチルパーオキシベンゾエー
ト2.2gとメチルイソブチルケトン100gとからなる開始剤
溶液をそれぞれ別の滴下ロートにより2時間かけて滴下
し、さらに2時間上記温度を保持した。ついで重合を完
結させるためにターシヤリーブチルパーオキシ2−エチ
ルヘキサノエート2.2gとメチルイソブチルケトン50gと
からなる開始剤溶液を30分で滴下し、1時間上記温度に
保つた。該重合液を100℃以下に冷却した後、水150gと4
8%苛性ソーダ75g(0.9モル)を加えたのち、常法によ
り水蒸気を吹込み、メチルイソブチルケトンを除去した
後、水を加え、固形分濃度が8%となる様に調整し水溶
性高分子を得た。性状は次の通りであつた。
pH=4.7 B型粘度(25℃)は60cps。
[マイクロカプセル化] マイクロカプセルの芯物質としてクリスタルバイオレ
ツトラクトン(CVL)3部をハイゾールS ASN−296(日
本石油化学製芳香族溶媒)96部に溶解した溶液を用意し
た。
乳化剤水溶液として前記製造例で得た水溶性高分子溶
液180部に、上記疎水性液体220部を強撹拌下、徐々に添
加し体積平均粒径が5ミクロンになるまで撹拌を続け乳
化液を得た。
別にメラミン11部、37%ホルムアルデヒド水溶液21.2
部、水28.2部を混合し水酸化ナトリウムを加え、pHを9
とし加熱することにより溶解させメラミン−ホルムアル
デヒド初期縮合物の水溶液を得、乳化液中に添加し、70
℃の温度下2時間撹拌を続け反応を終了した。
マイクロカプセルの生成を確認後、室温まで冷却し苛
性ソーダ水溶液でpHを9.0まで上げマイクロカプセル化
を全て終了した。
こうして得たマイクロカプセル液固形部で100部に小
麦澱粉粒子30部と10%ポリビニルアルコール水溶液100
部を加え、40g/m2の上質紙に乾燥塗布量が5g/m2となる
様に塗布しノーカーボン感圧記録紙上用紙(CB)を得
た。これを市販のノーカーボン感圧記録紙下用紙(三菱
NCR紙下用紙N−40、40g/m2ベースの下用紙)と組み合
わせタイプライター印字したところ発色性良好なノーカ
ーボン紙が得られた。
実施例2 実施例1中の製造例において、スチレンを20.8g(0.2
モル)、ジイソブチレン(2,4,4′−トリメチルペンテ
ン−1として76重量%含有)を117.9g(2,4,4′−トリ
メチルペンテン−1として0.8モル)使用した以外は全
て同様にして水溶性高分子の調製を行なつた。
得られた水溶性高分子の性状は、固形分濃度7.5%、
B型粘度(25℃)150cps、pH5.0であつた。
この水溶性高分子を乳化剤溶液として用い実施例1と
同様カプセル化及びCBシートの作製を行なつた。
実施例3 実施例1中の製造例において、スチレンを80g(0.77
モル)、ジイソブチレン(2,4,4′−トリメチルペンテ
ン−1として76重量%含有)を88.4g(2,4,4′−トリメ
チルペンテン−1として0.6モル)使用した以外は全て
同様にして水溶性高分子の調製を行なつた。
得られた水溶性高分子の性状は、固形分濃度8.0%、
B型粘度(25℃)105cps、pH4.6であつた。
この水溶性高分子を乳化剤溶液として用い実施例1と
同様にカプセル化及びCBシートの作製を行なつた。
実施例4 実施例1で得られた、疎水性液体の乳化液中に尿素14
部を溶解した水溶液42部と37%ホルムアルデヒド水溶液
29部を添加し60℃の温度で2時間撹拌を続け、反応を終
了した。
このマイクロカプセルの生成を確認後、室温まで冷却
し苛性ソーダ水溶液でpH9.0まで上げマイクロカプセル
化を終了した。また実施例1と同様にCBシートの作製を
行なつた。
実施例5 実施例1中の製造例において、スチレンを103.7g(0.
997モル)、ジイソブチレン(2,4,4′−トリメチルペン
テン−1として76重量%含有)を0.442g(2,4,4′−ト
リメチルペンテン−1として0.003モル)使用した以外
は全て同様にして水溶性高分子の調製を行なつた。
得られた水溶性高分子の性状は、固形分濃度8.0%、
B型粘度(25℃)350cps、pH4.2であつた。
この水溶性高分子を乳化剤溶液として用い実施例1と
同様に、カプセル化及びCBシートの作製を行なつた。こ
のCBシートを用いてタイプライター印字したところ実施
例1と同種の良好な発色性が得られた。
実施例6 実施例1中の製造例において、スチレンを101.9g(0.
98モル)、ジイソブチレン(2,4,4′−トリメチルペン
テン−1として76重量%含有)を2.95g(2,4,4′−トリ
メチルペンテン−1として0.02モル)使用した以外は全
て同様にして水溶性高分子の調製を行なつた。
得られた水溶性高分子の性状は、固形分濃度8.0%、
B型粘度(25℃)410cps、pH4.2であつた。
この水溶性高分子を乳化剤溶液として用い実施例1と
同様に、カプセル化及びCBシートの作製を行なつた。
比較例1 [スチレン−無水マイレン酸共重合体水溶液の製造] 実施例1中の製造例において、ジイソブチレン(2,4,
4′−トリメチルペンテン−1として76重量%含有)73.
7g(2,4,4′−トリメチルペンテン−1として0.5モル)
の代わりに、スチレン52g(0.5モル)を使用する以外
は、すべて実施例1と同様にした。
得られたスチレン−無水マイレン酸共重合体水溶性高
分子の性状は、固形分8%、B型粘度(25℃)250cps、
pH4.8であつた。
[マイクロカプセル化] この水溶性高分子を乳化剤水溶液として用い、実施例
1のメラミン−ホルムアルデヒドとともに加える水28.2
部の代わりに水130.6部を使用する以外は、すべて実施
例1と同様にカプセル化及びCBシートの作製を行なつ
た。
比較例2 水溶性高分子溶液としてpH3.5に調整したエチレン−
無水マイレン酸二元共重合体(米国モンサント社製商品
名EMA−31)の8.0%水溶液180部に実施例1の疎水性液
体220部を添加し同様に乳化した。
次にメラミン13部と37%ホルムアルデヒド水溶液25.1
部、水132部をpH9.0で加熱溶解しメラミンホルムアルデ
ヒド初期縮合物を得、上記乳化液中に添加し70℃の温度
下2時間撹拌を続け反応を終了した。
得られたマイクロカプセルスラリーを実施例1と同様
に処理してノーカーボン感圧複写紙上用紙(CB)を得
た。
比較例3 [スチレン−無水マイレン酸共重合体水溶液の製造] 実施例1中の製造例において、ジイソブチレン(2,4,
4′−トリメチルペンテン−1として76重量%含有)0.4
42g(2,4,4′−トリメチルペンテン−1として0.003モ
ル)の代わりに、スチレン0.312g(0.003モル)を使用
する以外は、すべて実施例1と同様にした。
得られたスチレン−無水マイレン酸共重合体水溶性高
分子の性状は、固形分8%、B型粘度(25℃)250cps、
pH4.8であつた。
[マイクロカプセル化] この水溶性高分子を乳化剤水溶液として用い、実施例
1のメラミン−ホルムアルデヒドとともに加える水28.2
部の代わりに水130.6部を使用する以外は、すべて実施
例1と同様にカプセル化及びCBシートの作製を行なつ
た。
比較例4 水溶性高分子溶液としてpH3.5に調整したエチレン−
無水マイレン酸二元共重合体(米国モンサント社製商品
名EMA−31)の8.0%水溶液180部に実施例1の疎水性液
体220部を添加し同様に乳化した。
次にメラミン13部と37%ホルムアルデヒド水溶液25.1
部、水132部をpH9.0で加熱溶解しメラミンホルムアルデ
ヒド初期縮合物を得、上記乳化液中に添加し70℃の温度
下2時間撹拌を続け反応を終了した。
得られたマイクロカプセルスラリーを実施例1と同様
に処理してノーカーボン感圧複写紙上用紙(CB)を得
た。
前記実施例、比較例で得られたマイクロカプセル及び
感圧複写紙上用紙を次の方法で評価し判断基準とした。
・固形分 105℃、3hr乾熱処理後のカプセルの固形分濃度 ・粘度 B型粘度計による20℃におけるカプセルエマルジヨン
の粘度 ・ブルースポツト カプセルエマルジヨンの固形分濃度が20%になる様に
水で希釈し、CFシートの顕色剤塗布面に乾燥塗沫量6g/m
2となるように直接塗布し乾燥後、100cm2当りの班点の
数を数える。カプセル化の悪いものほど点数が多く実用
的には5個以下が好ましい。
・静圧発色汚れ CBシートとCFシートを塗布面が対向する様に、重ね合
わせ、20Kg/cm2の圧力で30秒間静圧を加えた後のCFシー
ト面の反射率を測定。値が大きいほどマイクロカプセル
皮膜が丈夫であることを示す。
・耐熱性 CBシートとCFシートを塗布面が対向する様に重ね合わ
せ、50g/m2の軽荷重を加え、140℃の雰囲気で3時間放
置した後のCFシート面の反射率を測定した。値が大きい
ものほど耐熱性に優れ皮膜が丈夫であることを示してい
る。
上記静圧発色汚れ、及び耐熱性の評価には日本電色工
業(株)製カラーデイフアレンスメーターND101DP型を
用いた。評価結果は発色部分の反射率/未処理部分(地
肌部分)の反射率×100(%)で示した。以上の測定方
法に基づき評価した結果を表Iに示す。
(F) 発明の効果 本発明は、実施例の結果からも明らかな様に、少量の
膜材量においても高強度のカプセルが低粘度、高固形分
で得られるものであつた。
さらに、本発明で得られる予期し得なかつた効果とし
して乳化時間の短縮、すなわち、疎水性液体を所望の大
きさに揃えるに要する時間が従来から知られているもの
に比べ著しく短縮化される効果が得られる。
また、特に感圧複写紙用の製造に本発明の方法を適用
した場合には、粘度が低いのでコーテイング適性が優
れ、尚かつ発色性、耐汚染性に優れた感圧複写紙が得ら
れるという効果が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B01F 17/00 B41M 5/20 B01J 13/02 - 13/22

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水溶性高分子物質を有効成分として含有す
    るマイクロカプセル用乳化剤において、該水溶性高分子
    物質が(A)ジイソブチレン、(B)スチレン及び
    (C)無水マイレン酸からなる三元共重合体であること
    を特徴とするマイクロカプセル用乳化剤。
  2. 【請求項2】(A)ジイソブチレン、(B)スチレン及
    び(C)無水マイレン酸からなる三元共重合体のモノマ
    ー組成が、(A)+(B)+(C)=100モル%に対
    し、(A)ジイソブチレンが0.1〜50モル%、(B)ス
    チレンが5〜59.9モル%、(C)無水マイレン酸が40〜
    50モル%である請求項1記載のマイクロカプセル用乳化
    剤。
  3. 【請求項3】水溶性高分子物質を含む水性媒体中で、ア
    ミノアルデヒド縮重合物を壁膜材料とするマイクロカプ
    セルの製造方法において、該水溶性高分子物質として
    (A)ジイソブチレン、(B)スチレン及び(C)無水
    マイレン酸からなる三元共重合体を用いることを特徴と
    するマイクロカプセルの製造方法。
  4. 【請求項4】(A)ジイソブチレン、(B)スチレン及
    び(C)無水マイレン酸からなる三元共重合体のモノマ
    ー組成が、(A)+(B)+(C)=100モル%に対
    し、(A)ジイソブチレンが0.1〜50モル%、(B)ス
    チレンが5〜59.9モル%、(C)無水マイレン酸が40〜
    50モル%である請求項3記載のマイクロカプセルの製造
    方法。
JP1121316A 1988-10-17 1989-05-15 マイクロカプセル用乳化剤、該乳化剤を用いてなるマイクロカプセル及びその製造方法 Expired - Fee Related JP2825526B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1121316A JP2825526B2 (ja) 1988-10-17 1989-05-15 マイクロカプセル用乳化剤、該乳化剤を用いてなるマイクロカプセル及びその製造方法
AU42886/89A AU609644B2 (en) 1988-10-17 1989-10-13 Emulsifier for microcapusles, microcapsules using said emulsifier and process for producing such microcapsules, and non-carbon pressure-sensitive copying paper using said microcapsules
EP89119168A EP0364922B1 (en) 1988-10-17 1989-10-16 Emulsifier for microcapsules, microcapsules using said emulsifier and process for producing such microcapsules, and non-carbon pressure-sensitive copying paper using said microcapsules
DE8989119168T DE68902722T2 (de) 1988-10-17 1989-10-16 Emulgiermittel fuer mikrokapseln, anwendung dieses emulgiermittels in mikrokapseln und verfahren zur herstellung von mikrokapseln, anwendung fuer druckempfindliches durchschreibpapier.
US07/423,188 US5068067A (en) 1988-10-17 1989-10-18 Emulsifier for microcapsules, microcapsules using said emulsifier and process for producing such microcapsules, and non-carbon pressure-sensitive copying paper using said microcapsules

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26214888 1988-10-17
JP63-262148 1988-10-17
JP1121316A JP2825526B2 (ja) 1988-10-17 1989-05-15 マイクロカプセル用乳化剤、該乳化剤を用いてなるマイクロカプセル及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02187387A JPH02187387A (ja) 1990-07-23
JP2825526B2 true JP2825526B2 (ja) 1998-11-18

Family

ID=26458715

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1121316A Expired - Fee Related JP2825526B2 (ja) 1988-10-17 1989-05-15 マイクロカプセル用乳化剤、該乳化剤を用いてなるマイクロカプセル及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2825526B2 (ja)

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6125635A (ja) * 1984-07-16 1986-02-04 Mitsubishi Paper Mills Ltd 微小カプセルの製法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02187387A (ja) 1990-07-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4450123A (en) Process for producing microcapsules
US4409156A (en) Process for producing microcapsules
US5292835A (en) Microcapsules
US4601863A (en) Process for producing powder of microcapsules
US4100103A (en) Capsule manufacture
KR880002539B1 (ko) 마이크로캡슐의 제조방법
JPH01210030A (ja) マイクロカプセルの製造方法
US4753968A (en) Process for preparing microcapsules
KR840001591B1 (ko) 압력-민감성 기록지용 미세캡슐의 제조방법
US4413843A (en) Microcapsules, method for their production and pressure sensitive copying sheet
US5068067A (en) Emulsifier for microcapsules, microcapsules using said emulsifier and process for producing such microcapsules, and non-carbon pressure-sensitive copying paper using said microcapsules
US4423091A (en) Method of making microcapsules
JP2675594B2 (ja) マイクロカプセル製造用乳化剤、該乳化剤を用いてなるマイクロカプセル及びその製造方法並びに該マイクロカプセルを用いたノーカーボン感圧複写紙
JP2825526B2 (ja) マイクロカプセル用乳化剤、該乳化剤を用いてなるマイクロカプセル及びその製造方法
JP2675618B2 (ja) マイクロカプセル製造用乳化剤、該乳化剤を用いてなるマイクロカプセル及びその製造方法並びに該マイクロカプセルを用いたノーカーボン感圧複写紙
JP2865311B2 (ja) マイクロカプセル用の乳化剤、該乳化剤を用いてなるマイクロカプセル及びその製造方法並びに該マイクロカプセルを用いたノーカーボン感圧複写紙
JP2981498B2 (ja) マイクロカプセル用乳化剤、該乳化剤を用いてなるマイクロカプセル及びその製造方法並びに該マイクロカプセルを用いたノーカーボン感圧複写紙
GB2112345A (en) Process for producing microcapsules
US4935172A (en) Method for producing microcapsules
JPH0375213B2 (ja)
JPH03202136A (ja) マイクロカプセル製造用乳化剤、該乳化剤を用いてなるマイクロカプセル及びその製造方法並びに該マイクロカプセルを用いたノーカーボン感圧複写紙
JPH064130B2 (ja) マイクロカプセルの製造方法
JPH01164433A (ja) マイクロカプセルの製造方法
JP2000015087A (ja) マイクロカプセルの製造方法
JPS6351877B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees