JP2824473B2 - データ検出装置 - Google Patents

データ検出装置

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JP2824473B2
JP2824473B2 JP4053598A JP5359892A JP2824473B2 JP 2824473 B2 JP2824473 B2 JP 2824473B2 JP 4053598 A JP4053598 A JP 4053598A JP 5359892 A JP5359892 A JP 5359892A JP 2824473 B2 JP2824473 B2 JP 2824473B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ディジタル信号を記録
再生する磁気記録再生装置に用いられ、再生された信号
を元の値レベルのディジタル信号に変換するデータ検出
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の磁気記録再生装置とし
て、ディジタルVTR(以下D-VTR という)の記録再生にお
いてパーシャルレスポンスCLASS IV方式(以下PR 4方式
という)とビタビ復号方法とを組み合わせて記録密度の
向上を図っている例がある。この例は、PR 4方式が有す
る帯域通過型の周波数特性とビタビ復号方法が有する誤
り訂正能力の高さとを活用している。このような例にお
いても、他のディジタル磁気記録再生装置と同様に、再
生信号からPLL 回路などによって生成される再生クロッ
クによって再生信号のデータ検出を行なっている。
【0003】図1は、例えば特開平3-16063号公報に開
示されたD-VTR での従来の磁気記録再生装置の構成を示
すブロック図である。図中50は磁気記録媒体としての磁
気テープ、2は磁気テープに対して信号の記録,再生を
行なう回転ヘッドである。また、図中3,20〜23は記録
系の構成部材を示し、1,4〜19は再生系の構成部材を
示している。
【0004】記録系は、入力されるアナログの映像信号
をディジタル化するA/D 変換器20と、ディジタル化され
た映像データをDCT(離散的コサイン変換)などにて圧縮
するデータ圧縮回路21と、誤り訂正符号を付加するECC
(誤り訂正コード)回路22と、記録信号をPR 4方式に合
わせて帯域制限するプリコード回路23と、記録信号を増
幅する増幅器3とを有する。
【0005】再生系において、1は回転ヘッド2により
磁気テープ50から再生された再生信号を増幅する増幅器
であり、増幅器1は増幅後の再生信号をイコライザ回路
4へ出力する。イコライザ回路4は、再生信号の波形等
化処理を行ない、処理後の再生信号をPLL(Phase Locked
Loop)回路6a, 演算処理回路5,エンベロープ検波回路
11へ出力する。PLL 回路6aは、入力された再生信号に基
づいて再生クロックを生成して出力する。演算処理回路
5は、再生信号に対して(1+D)(D:1ビット遅延
演算子)処理を行い、PR 4型検出信号を作成して、それ
をA/D 変換器7,エンベロープ検波回路12へ出力する。
A/D 変換器7は演算処理後の再生信号をディジタルデー
タに変換して選択回路8へ出力する。選択回路8は、A/
D 変換器7の出力を偶数列と奇数列とに分割して、それ
ぞれをビタビ復号回路9,10へ出力する。
【0006】エンベロープ検波回路11は、イコライザ回
路4から出力される再生信号をエンベロープ検波し、そ
のエンベロープ検波信号を比較回路13へ出力する。比較
回路13は、入力されたエンベロープ検波信号と所定の基
準レベルとを比較し、その比較結果をイクスクルーシブ
オア回路15a とイクスクルーシブオア回路15b とへ出力
する。一方、エンベロープ検波回路12は、演算処理回路
5から演算処理後の再生信号をエンベロープ検波し、そ
のエンベロープ検波信号を比較回路14へ出力する。比較
回路14は、入力されたエンベロープ検波信号と所定の基
準レベルとを比較し、その比較結果をイクスクルーシブ
オア回路15a へ出力する。イクスクルーシブオア回路15
a は、両比較結果の排他的論理和を得て、これをイクス
クルーシブオア回路15b 及びPLL 回路6aへ出力する。こ
のイクスクルーシブオア回路15aからの出力に同期し
て、PLL 回路6aは前述のような再生クロックを生成す
る。イクスクルーシブオア回路15b は、イクスクルーシ
ブオア回路15a の出力と比較回路13からの比較結果との
排他的論理和を得て、これをビタビ復号回路9,10へ出
力する。
【0007】選択回路16は、ビタビ復号回路9からの偶
数列の再生データとビタビ復号回路10からの奇数列の再
生データとを選択して合成し、合成された再生データを
誤り検出・訂正回路17へ出力する。誤り検出・訂正回路
17は、誤り検出, 誤り訂正,修正などを行ない、データ
伸長回路18は、圧縮されているデータを元に戻すための
の伸長処理を行なって、これらの処理が施された再生デ
ータはD/A 変換器19へ出力される。D/A 変換器19は、デ
ィジタルの再生データをアナログ化して、元の映像信号
を出力する。
【0008】次に、動作について説明する。まず、記録
時の動作を説明する。A/D 変換器20に入力された映像信
号は量子化された後、データ圧縮回路21にて時間軸圧縮
が行なわれ、ECC 回路22で伝送路上での誤りを訂正する
ための符号が付加されて、プリコード回路23へ出力され
る。プリコード回路23でプリコードされた記録すべき映
像信号は、増幅器3から回転ヘッド2を介して磁気テー
プ50に記録される。
【0009】次に、再生時の動作を説明する。磁気テー
プ50に記録されたディジタルデータは、回転ヘッド2を
通して増幅器1へ読み出される。増幅器1の出力はイコ
ライザ回路4で波形等化された後、演算処理回路5とPL
L 回路6aとへ出力される。PLL 回路6aでは、再生信号に
応じてデータのビット単位の再生クロックが生成され
る。演算処理回路5では、PLL 回路6aで生成された再生
クロックによりイコライザ回路4の出力が(1+D)処
理され、A/D 変換器7へ出力される。また再生クロック
に基づきA/D 変換器7で量子化されたデータは、その信
号列が選択回路8でそれぞれ偶, 奇数列に分けられ、ビ
タビ復号回路9,10において、エンベロープ検波回路1
1,12 と比較回路13,14 とにより得られる制御信号と前
記再生クロックとに基づいて、復号化が行なわれる。な
お、磁気テープ50からの再生時に付加される電磁変換系
による微分特性1/(1−D)なる特性と演算処理回路
5でのアナログ1ビット遅延・加算処理により付加され
る1/(1+D)なる特性とによって、プリコード時に
付加された(1−D2 )なる特性は相殺されるので、復
号データはそのまま記録符号の形になっている。
【0010】ビタビ復号回路9,10において利用される
ファーガソンのアルゴリズムによるビタビ復号の機能に
ついて説明する。ビタビ復号回路9,10は、PR 4型再生
信号の特徴として信号列の偶数列と奇数列とを独立に扱
えることを利用して、この再生信号を偶・奇数列に分割
された復号用データをそれぞれ独立に復号する。また、
このようにすることにより高速処理を要する復号信号処
理においてデータレートを2倍にすることができる。
【0011】図2は再生信号のレベル及び再生信号に含
まれるゼロクロス点を示す図である。図2において、”
+1”,”−1”は信号レベルを表し、a,b,cはサ
ンプリング点であり、Va ,Vb ,Vc は各サンプリン
グ点での受信レベルであり、A,B,Cはゼロククロス
点を示している。再生信号は、図2に示すような3値レ
ベルの信号である。「確からしさデータ」の初期値を0
として以下に述べる計算によって順次各時点での「確か
らしさデータ」の値を決定する。 ΔKJ-1 −YJ ΔKJ-1 :時点(J−1)におけ
る「確からしさデータ」 YJ :時点Jにおける受信データ ΔKJ-1 −YJ は状態パラメータSJ を決めるパラメー
タであり、以下のようにSJ を決定する。
【0012】 SJ =1 (ΔKJ-1 −YJ >1) SJ =0 (−1<ΔKJ-1 −YJ <1) SJ =−1 (ΔKJ-1 −YJ <−1)
【0013】状態パラメータSJ により時点Jにおける
「確からしさデータ」ΔKJ は、 ΔKJ =YJ-1 +1 (SJ =1) ΔKJ =ΔKJ-1 (SJ =0) ΔKJ ==YJ-1 −1 (SJ =−1) として更新され、このような処理を繰り返しながら順次
状態パラメータSJ を決定する。このようにして決定さ
れた一連の状態パラメータSJ により、図3(a)に示す
ように、 受信が 1→1または1→0の状態遷移 (SJ =1) 受信が 0→0または1→1の状態遷移 (SJ =0) 受信が 0→0または0→1の状態遷移 (SJ =−1) として生き残りパスを判断する。そして、図3(b) に示
すようにトレリス線図上のこれらの連続するつながりの
状態から2通りずつ生き残っているパスの一方を生き残
りパスとして選択し、 復号データ=0 (SJ の遷移が 1→1または0→0 の時) 復号データ=1 (SJ の遷移が 1→0 の時) 復号データ=−1 (SJ の遷移が 0→1 の時) に従って復号する。
【0014】以上のようなアルゴリズムにより、ビタビ
復号回路9,10にて再生信号がその偶,奇数列について
独立に復号され、選択回路16で偶,奇数列の再生データ
が合成されて、分割前の元の配列に戻される。合成され
た再生データは、誤り検出・訂正回路17、データ伸張回
路18により信号処理が施され、D/A 変換器19から元のア
ナログ映像信号が出力される。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】従来の磁気記録再生装
置は以上のように構成されており、PLL 回路で生成され
た再生クロックに基づき再生信号の標本化・信号処理を
行い、高い誤り訂正能力を持つビタビ復号方法を採用す
ることにより、高密度な磁気記録を図っている。なお、
ビタビ復号方法は受信した再生信号をその時点より前の
時点の受信信号の状態を基に最尤復号するものである。
この方法は、白色ノイズなどのランダムなノイズに対し
ては効果的であるが、電磁変換系に特有の波形歪,PLL
などの定常位相誤差に対しては余り効果がない。図4は
サンプリング点と復号誤りとの関係をシミュレーション
した結果を示している。図4からわかるように、ファー
ガソンのアルゴリズムによるビタビ復号方法では、サン
プリング点からのずれが大きくなるとビット誤り率が急
激に大きくなるので、ビタビ復号の効果を得るためには
正確にデータ検出タイミングに合わせて復号化を行う必
要がある。これは状態パラメータSJ を決定するための
「確からしさデータ」が受信信号レベルに依存し、定常
的な位相のすれが「確からしさデータ」に直接影響を及
ぼすためである。特に受信信号レベルが極性反転をする
ときには位相ずれの影響は2倍になる。
【0016】本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたも
のであり、PLL 回路で生成された再生クロックによるデ
ータ検出ポイントの位相ずれを検出して、正確な復号化
を行うことができる磁気記録再生装置におけるデータ検
出装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明に係るデータ検出
装置は、再生データレートの1倍及び整数倍の再生クロ
ックを発生するPLL 手段と、この再生クロックにより再
生データをサンプリングして量子化するA/D 変換手段
と、再生データに対する理想サンプリング点からの位相
ずれを検出して理想サンプリング点での信号レベルを予
測する手段とを備えることを特徴とする。
【0018】
【作用】本発明のデータ検出装置にあっては、再生クロ
ック生成手段により生成された再生クロック及びこの再
生クロックの整数分の1倍の周期の再生クロックによる
サンプリング点の信号レベルに基づいてクロックの位相
ずれ成分を検出し、復号される信号レベルをこの検出し
た位相ずれ成分に応じて補正する。このようにすると、
この補正された信号レベルに基づいて例えばビタビ復号
方法により復号化を行なう場合に、理想的な受信状態で
の高精度の復号化が行なわれて復号化時の誤り率は低
い。
【0019】また、白色ノイズ,ジッタなどの変動周期
が短いランダムな位相ずれはカットして、定常的な位相
ずれを検出するようにすれば、ビタビ復号方法における
位相ずれ補正の欠点を解消して、電磁変換系に特有な波
形歪などの定常位相ずれが補正される。
【0020】
【実施例】以下、本発明をその実施例を示す図面に基づ
いて具体的に説明する。
【0021】図5は、本発明に係るデータ検出装置を組
み込んだ磁気記録再生装置の再生側の構成を示すブロッ
ク図である。なお磁気テープ,磁気ヘッド及び記録系は
従来例と同じであるので、これらの図示は省略してい
る。なお、図5において、図1と同番号を付した部分は
同一部分を示している。
【0022】図中6a, 6bはそれぞれ、イコライザ回路4
の出力に応じて、データ1ビット単位の(すなわちデー
タレートの1倍)の再生クロックを生成するPLL 回路、
この再生クロックの2分の1周期の再生クロック(1/2
再生クロック) を生成するPLL 回路である。A/D 変換器
7は、PLL 回路6bからの1/2 再生クロックに基づいて、
演算処理回路5の出力を量子化して、位相ずれ検出器24
へ出力する。位相ずれ検出器24は、A/D 変換器7からの
量子化データから位相ずれデータを検出して、検出した
位相ずれデータを位相ずれ補正器25へ出力する。位相ず
れ補正器25はこの位相ずれデータに基づいて、A/D 変換
器7からの量子化データを補正して、補正後のデータを
選択回路8へ出力する。選択回路7はこの補正後のデー
タを偶,奇数列に分割してそれぞれをビタビ復号回路
9,10へ出力する。なお、他の構成は図1に示す従来例
と同じであるので、対応する部分には同一番号を付して
その説明は省略する。
【0023】図6は、図5における位相ずれ検出器24の
内部構成を示すブロック図である。位相ずれ検出器24
は、A/D 変換器7から出力される再生ディジタルデータ
をデータレートの1/2 倍でサンプリングし、データレー
トの中間点と両端との3点でのサンプリングデータを比
較回路28a, 28bへ出力するサンプリングデータ分配器27
と、再生ディジタルデータの波形を検出する比較回路28
a, 28bと、サンプリングデータ分配器27, 比較回路28a,
28bの3出力を入力とするNANDゲート回路29と、位相ず
れデータを出力するローパスフィルタ(LPF)30とを有す
る。
【0024】また図7は、図6におけるサンプリングデ
ータ分配器27の内部構成を示すブロック図である。サン
プリングデータ分配器27は、データレートの1/2 倍の再
生クロックに応じて入力データをTb/2遅延させる遅延器
31a, 31bと、データレートの中間点と両端とのサンプリ
ングデータをそれぞれにラッチするラッチ回路32a,32b,
32c とから構成されている。
【0025】更に図8は、図6におけるLPF 30の内部構
成を示すブロック図である。LPF 30は、のサンプリング
データ分配器27(ラッチ回路32b)の出力(b) (データレ
ートの中間点でのサンプリングデータ)を再生クロック
に応じてラッチするラッチ回路33a と、このサンプリン
グデータ(出力(b))に対して1/128 演算を行なう1/128
演算器33b と、1ビット遅延器34と、加算回路35a, 35b
とから構成されている。
【0026】図9は、図5における位相ずれ補正器25の
内部構成を示すブロック図である。位相ずれ補正器25
は、A/D 変換器7から出力される再生ディジタルデータ
に応じて補正すべき再生信号の波形を区別する比較回路
36と、位相ずれ検出器24から入力される位相ずれデータ
を補正時に使用するデータに変換する演算処理回路37
と、比較回路36の比較結果に基づいて再生信号波形の補
正処理を制御する波形選別回路(デコーダ)38と、波形
選別回路38及び演算処理回路37からの出力に従ってA/D
変換器7からの出力に位相ずれ補正を行なう演算処理回
路39とを有する。
【0027】次に、動作について説明する。なお、記録
時の動作は従来例と同じであるので、その説明は省略す
る。
【0028】以下、再生時の動作について説明する。磁
気テープに記録されたディジタル信号は回転ヘッドから
増幅器1を通して再生される。再生された信号はアナロ
グの3値信号になっており、この3値信号は、イコライ
ザ回路4 にて波形等化された後演算処理回路5とPLL 回
路6a, 6bとへ入力される。アナログ遅延素子とアナログ
加算器からなる演算処理回路5にて、この3値信号はPR
4検出型の信号に変換される。また、この3値信号に応
じて、PLL 回路6a, 6bにて再生クロック, 1/2再生クロ
ックがそれぞれ生成される。PR 4型信号はA/D 変換器7
へ入力され、PLL 回路6bから出力される1/2 再生クロッ
クに基づいて4ないし8ビットのディジタルデータに量
子化される。このディジタルデータは位相ずれ検出器24
へ入力され、生成された位相ずれデータが位相補正器25
へ出力される。位相補正器25では、位相ずれデータを基
にA/D 変換器7からの入力に対して位相ずれ補正が行わ
れ、補正後データは選択回路8を通して偶,奇数列に分
けられた後、ビタビ復号回路9,10へ出力される。ビタ
ビ復号回路9,10で復号されたデータは選択回路16によ
り偶,奇数列の信号が合成されて復号データとして誤り
検出・訂正回路17へ出力される。誤り検出・訂正回路17
では、復号データに対して誤り検出,訂正処理などが施
され、デシャッフリング、復調などの処理の後、データ
伸張回路18へ出力される。データ伸張回路18では圧縮さ
れたデータが元のデータ量に伸張処理され、D/A 変換器
19へ出力される。D/A 変換器19では、データ伸張回路18
からの入力がアナログ信号に変換されてアナログ映像信
号が出力される。なお、ビタビ復号回路9,10における
復号動作は従来例と同様であるので、その説明は省略す
る。
【0029】以下、本発明の特徴部分である位相ずれ検
出, 位相ずれ補正の動作について説明する。
【0030】まず、位相ずれ検出について説明する。イ
コライザ回路4を通った再生信号は、演算処理回路5で
のアナログ1ビット遅延及び加算処理により、図2にそ
の一例を示すようにサンプリング点での信号レベルが”
+1”レベル→”−1”レベル、あるいは”−1”レベ
ル→”+1”レベルに変化するところでのみ、データレ
ートの中間点でゼロクロスポイントを持つことになる
(図2B,C)。しかし実際はジッタ,白色ノイズ、電
磁変換系の波形歪などによる位相ずれにより厳密に中間
点ではゼロクロスしない。このため、再生信号に応じて
生成された再生クロックは必然的に、理想的な信号状態
からは位相ずれを含んだ形になる。
【0031】ファーガソンのアルゴリズムによるビタビ
復号方法により復号化を行う場合、白色系の位相ずれに
対しては、その大きさがある程度であれば、その位相ず
れは吸収可能である。ところが、電磁変換系に特有の波
形歪のような白色ではない、比較的定常的な位相ずれに
対しては吸収効果があまりなく、定常的位相ずれが復号
誤りの原因になり、ビタビ復号によるC/N(S/N)向上の効
果が低下する。このような問題を解決するために以下の
ような位相ずれ補償方法を用いる。
【0032】図10(a) は位相ずれが再生波形に含まれて
いる場合の位相ずれと信号レベルのずれとの関係を示
し、図10(b) は再生波形の違いによる信号レベルの差を
示している。データ検出をデータレートとデータレート
の整数分の1(例えば2分の1)とで行なって、中間点
での信号レベルを検出し、この値がゼロレベルよりどれ
だけずれているかを検出し、この信号レベルを位相ずれ
データとする。これは、図10(a) または図2のゼロクロ
ス点近傍の拡大図に示すように、ゼロクロス点付近の微
小な区間における信号レベルの変化は、ほぼ直線的とし
て扱えるので、この微小区間内では位相ずれ量との間に
ある比例関係により位相のずれ量を決定することができ
るためである。また、サンプリング点付近の微小区間に
ついても同じように信号レベルと位相ずれ量の間に比例
関係をもたせることができるので、位相ずれデータを基
にして理想的なサンプリングポイントでの信号レベルと
実際に位相ずれ成分を含んだサンプリングポイントでの
信号レベルとのずれを推定し、これを足し合わせたデー
タに更新するようにする。但し、白色系の位相ずれ成分
を相殺するためにLPF を用い、ある時定数よりも大きな
変化に対してのずれ量だけを扱って位相のずれ量を決定
する。
【0033】図6に示す位相ずれ検出器24において、A/
D 変換器7から1/2 再生クロックで量子化したデータが
順次サンプリングデータ分配器27へ出力される。図7に
示すサンプリングデータ分配器27において、A/D 変換器
7の出力は遅延器31a, 31bにより1/2 再生クロックずつ
遅延され、1/2 再生クロックずつずれたサンプリング点
でのデータが各ラッチ回路32a,32b,32c へ出力される。
ラッチ回路32a,32b,32c では再生クロックによりデータ
取り込みを行い、これにより各ラッチ回路32a,32b,32c
から、データレートの最初にあるサンプリング点でのデ
ータが出力(a)として、データレートの中間点でのデー
タが出力(b) として、データレートの終わりにあるサン
プリング点でのデータが出力(c) としてそれぞれ出力さ
れる。これらの出力データは比較回路28a で出力(a) と
出力(b) とが、比較回路28b で出力(b) と出力(c) とが
比較され、データレートの両端で”+1”レベルから”
−1”レベルに信号変化しているものを検出する。比較
回路28a, 28bはこのような信号変化を検出した場合、NA
NDゲート29よりLPF 30へ制御信号を出力する。LPF 30
は、この制御信号が入力されると、図8に示すLPF 30に
おいて、出力(b)のデータをラッチ回路33a にてラッチ
し、1/128 演算器33と加算回路35a, 35bと1ビット遅延
器34とからなる信号処理回路にて帯域制限を行い、電磁
変換系の波形歪など比較的定常的な位相ずれ成分のみを
通過させ、位相ずれデータを位相ずれ補正器25へ出力す
る。
【0034】次に位相ずれ補正の動作について説明す
る。図8に示す位相ずれ補正器25において、演算処理回
路37は、入力された位相ずれデータとゼロレベルとのレ
ベル差の絶対値を計算し、その絶対値データを符号デー
タとともに演算処理回路39へ出力する。比較回路36には
サンプリングデータ分配器27から出力(a) ,(b) ,(c)
が入力され、比較回路36は、入力信号波形が図11の(a)
〜(h) のいずれのタイプに該当するかを判断し、判断結
果を波形選別回路38へ出力する。波形選別回路38は、入
力された判断結果に基づき位相ずれに対して”+補正”
か”−補正”かを判断し、その判断データを演算処理回
路39へ出力する。演算処理回路39は、入力された符号デ
ータ,レベル差の絶対値データ及び補正の判断データに
基づいて、サンプリングデータ分配器27からの出力(c)
に対して補正を行った後、補正済みデータを選択回路8
へ出力する。
【0035】選択回路8へ入力された補正済みデータ
は、偶,奇数列に分割され、それぞれビタビ復号回路
9,10へ入力される。ビタビ復号回路9,10での復号動
作、及びそれ以降の各回路の動作については従来例と同
じであるので、それらの説明は省略する。
【0036】実施例2 なお、上記実施例ではデータレートの1/2 倍の周期でサ
ンプリングする場合について説明したが、1/3 倍以上の
整数分の1倍の周期でサンプリングする場合についても
同様に行なえる。
【0037】実施例3 また、上記実施例では位相ずれデータは、データレート
の中間点での信号レベル変動に基づいて位相ずれデータ
を検出したが、特定のレベル変化を行う波形、例えば同
じデータレート中にゼロクロス点を持つ波形の”+”レ
ベルの信号レベルのずれにに基づいて位相ずれデータを
検出することも可能である。
【0038】実施例4 更に、上記実施例ではファーガソンのアルゴリズムを用
いたビタビ復号方法を利用する場合について述べたが、
他のアルゴリズムのビタビ復号方法またはビタビ復号方
法以外の他の復号方法を利用する場合にも、本発明は適
用可能である。
【0039】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、再生さ
れた実際の信号レベルから特定のパターンで信号変化す
る場合のゼロクロス点の位相ずれを算出し、その算出値
に基づいて本来の理想的なサンプリング点での受信レベ
ルを予測するようにしたので、サンプリングした再生デ
ータをより正確に検出することができ、復号精度の向上
を図ることができる。
【0040】また、位相ずれ検出器内の出側にLPF を設
けて、変動周期が短いランダムな位相ずれはカットし
て、定常的な位相ずれを検出するようにしたので、ビタ
ビ復号方法における位相ずれ補正の欠点を解消して、電
磁変換系に特有な波形歪などの定常位相ずれを補正する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の磁気記録再生装置の構成を示すブロック
図である。
【図2】再生信号のレベル及び再生信号に含まれるゼロ
クロス点を示す図である。
【図3】ファーガソンのアルゴリズムを用いたビタビ復
号方法において、状態パラメータに対する状態遷移,生
き残りパス,復号結果を示す図である。
【図4】磁気記録再生装置におけるサンプリング点から
の位相ずれとビット誤り率との関係のシミューレション
結果を示すグラフである。
【図5】本発明に係るデータ検出装置を組み込んだ磁気
記録再生装置の構成を示すブロック図である。
【図6】図5における位相ずれ検出器の構成を示すブロ
ック図である。
【図7】図6におけるサンプリングデータ分配器の構成
を示すブロック図である。
【図8】図6におけるLPF の構成を示すブロック図であ
る。
【図9】図5における位相ずれ補正器の構成を示すブロ
ック図である。
【図10】再生波形に位相ずれがある場合の信号レベル
のずれと位相ずれとの関係、及び再生波形の波形による
信号レベルの違いを示す図である。
【図11】再生波形の各種の波形形状を示す図である。
【符号の説明】
5 演算処理回路 6a, PLL 回路(Tb) 6b PLL 回路(1/2 Tb) 7 A/D 変換器 9,ビタビ復号回路(偶数列) 10 ビタビ復号回路(奇数列) 24 位相ずれ検出器 25 位相ずれ補正器 30 LPF 37 演算処理回路 39 演算処理回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−68775(JP,A) 特開 平3−16063(JP,A) 「JAS journal]vol. 27 No.27(昭和62年7月1日)日本 オーディオ協会 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G11B 20/14 G11B 20/10

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディジタル信号を記録再生する磁気記録
    再生装置に用いられるデータ検出装置において、再生デ
    ータレートの1倍及び整数倍の再生クロックを生成する
    再生クロック生成手段と、生成された再生クロックに応
    じて再生データをサンプリングしA/D変換する手段
    と、A/D変換後のディジタルデータを演算することに
    よって、再生データに対するA/D変換の理想サンプリ
    ング点からの位相ずれを、A/D変換後のディジタルデ
    ータが”+1”レベルから”−1”レベルに変化する際
    のゼロクロス点のみを用いて検出する検出手段とを備
    え、理想サンプリング点でのディジタルデータを予測し
    てデータ検出を行なうように構成したことを特徴とする
    データ検出装置。
  2. 【請求項2】 前記再生クロック生成手段で生成される
    再生クロックにより、A/D変換後のディジタルデータ
    が”+1”レベルから”−1”レベルに変化する際、再
    生データレートの1倍の再生クロックによりサンプリン
    グされた”+1”及び”−1”レベルのディジタルデー
    タのサンプリング点の中間点での信号レベルを、再生デ
    ータレートの整数倍の再生クロックを用いて検出する手
    段と、検出した信号レベルに基づいて受信した信号の位
    相ずれ成分を算出する手段と、算出した位相ずれ成分に
    基づいてディジタルデータのサンプリング点での位相ず
    れに伴う信号レベルの変動を予測して補正する手段とを
    備えることを特徴とする請求項1記載のデータ検出装
    置。
  3. 【請求項3】 前記検出手段は、変動周期が短い位相ず
    れをカットし、定常位相ずれを検出するように構成した
    ことを特徴とする請求項1記載のデータ検出装置。
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