JP2822243B2 - 欠陥検査装置 - Google Patents
欠陥検査装置Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、光透明性の平坦物体、例えばガラス、ニト
ロセルロース等の高分子薄膜等に付着した微粒子の異物
の存在や大きさを検査する装置に関し、特に平坦物体の
表裏面の異物欠陥を判別できる欠陥検査装置に関する。
ロセルロース等の高分子薄膜等に付着した微粒子の異物
の存在や大きさを検査する装置に関し、特に平坦物体の
表裏面の異物欠陥を判別できる欠陥検査装置に関する。
従来、この種の装置は、一例として第4図に示すよう
な構造のものが考えられていた。
な構造のものが考えられていた。
第4図において半導体素子製造用のレチクル(又はマ
スク)1の表面には、一定の間隔をあけてペリクル(高
分子薄膜)2がフレーム3を介して張設されている、こ
のペリクル2はレチクル1の表面に異物が直接付着する
ことを防止するためのもので、ペリクル2の厚みは1μ
mの程度で露光用照明光(波長436nm、365nm等)に対し
て90%以上の透過率を有している。またフレーム3の厚
さ(スタンドオフ)は数mm程度であり、これほ露光装置
の投影光学系のレチクル側での焦点深度との兼ね合いで
決められている。このようなペリクル付レチクルを用い
てICパターンをウエハ上に投影露光する際、投影光学系
の縮小倍率に応じてレチクル表面上の異物像は縮小され
てウエハ上に転写され得るが、ペリクル2に付着した同
一サイズの異物の像は、ウエハ上では大きくデフォーカ
スしてしまい、解像しないことになる。ところがペリク
ル2上の異物でも、あまりにもサイズが大きい(数10μ
m以上)と、それはデフォーカスした影になって現われ
てしまう。
スク)1の表面には、一定の間隔をあけてペリクル(高
分子薄膜)2がフレーム3を介して張設されている、こ
のペリクル2はレチクル1の表面に異物が直接付着する
ことを防止するためのもので、ペリクル2の厚みは1μ
mの程度で露光用照明光(波長436nm、365nm等)に対し
て90%以上の透過率を有している。またフレーム3の厚
さ(スタンドオフ)は数mm程度であり、これほ露光装置
の投影光学系のレチクル側での焦点深度との兼ね合いで
決められている。このようなペリクル付レチクルを用い
てICパターンをウエハ上に投影露光する際、投影光学系
の縮小倍率に応じてレチクル表面上の異物像は縮小され
てウエハ上に転写され得るが、ペリクル2に付着した同
一サイズの異物の像は、ウエハ上では大きくデフォーカ
スしてしまい、解像しないことになる。ところがペリク
ル2上の異物でも、あまりにもサイズが大きい(数10μ
m以上)と、それはデフォーカスした影になって現われ
てしまう。
そのため、第4図のように、ペリクル2に付着した異
物についても検査する必要がある。光源4から射出した
照明光(コヒーレント光、又は準単色光等)LBは集光レ
ンズ5を介してペリクル2に垂直に照射される。
物についても検査する必要がある。光源4から射出した
照明光(コヒーレント光、又は準単色光等)LBは集光レ
ンズ5を介してペリクル2に垂直に照射される。
ペリクル2の照射領域内(スポット照射域)に異物が
存在すると、その異物からは比較的指向性の弱い散乱光
が生じる。
存在すると、その異物からは比較的指向性の弱い散乱光
が生じる。
そしてこの散乱光のうち一部の散乱光DLは、集光レン
ズ6で光電変換器(フォトマルチプライヤ等)7の受光
面に集光される。ここでは、集光レンズ6の光軸をペリ
クル2の面に対して斜めにし、ペリクル2そのものから
散乱光が光電変換器7に受光されないようにしている。
同時にレチクル1から生じる散乱光に対しても空間的に
避けるように配置される。
ズ6で光電変換器(フォトマルチプライヤ等)7の受光
面に集光される。ここでは、集光レンズ6の光軸をペリ
クル2の面に対して斜めにし、ペリクル2そのものから
散乱光が光電変換器7に受光されないようにしている。
同時にレチクル1から生じる散乱光に対しても空間的に
避けるように配置される。
そして光電信号のレベルの大小で異物か否かを判定し
ている。
ている。
このときペリクル2の全面について検査を行なう必要
があるので、照明光LBを一次元(又は二次元)に走査し
たり、ペリクル2(レチクル1)を一次元に移動させた
りする機構が設けられている。
があるので、照明光LBを一次元(又は二次元)に走査し
たり、ペリクル2(レチクル1)を一次元に移動させた
りする機構が設けられている。
また、その他のペリクル検査装置としては、例えば特
開昭61−176129号公報に開示されているように、被検面
(ペリクル)にすれすれの角度レーザビームを照射し
て、被検査物上に帯状の照射領域を形成するとともに、
照射領域からの散乱光のうち、側方散乱光を受ける位置
に一次元のアレイセンサー(CCD)を配置して異物検査
するものも知られている。
開昭61−176129号公報に開示されているように、被検面
(ペリクル)にすれすれの角度レーザビームを照射し
て、被検査物上に帯状の照射領域を形成するとともに、
照射領域からの散乱光のうち、側方散乱光を受ける位置
に一次元のアレイセンサー(CCD)を配置して異物検査
するものも知られている。
しかしながら第4図のような従来の技術においては、
ペリクルに付着した異物がペリクルに関してレチクル側
(以下裏面側とする)に付着しているのか、光源側(以
下表面側とする)に付着しているのかを判別できなかっ
た。また特開昭61−176129号公報の方法は専ら平坦物体
の表面側のみの異物検査したができなかった。尚、ガラ
ス基板(レチクル、マスク等)の表裏面のいずれに異物
が付着しているのかを判別する手法として、特開昭58−
62544号公報に開示された技術も知られているが、そこ
では、基板の表面側の空間に生じる散乱光を受光する光
電素子と、基板の裏面側の空間に生じる散乱光を検出す
る光電素子との一対が必要である。
ペリクルに付着した異物がペリクルに関してレチクル側
(以下裏面側とする)に付着しているのか、光源側(以
下表面側とする)に付着しているのかを判別できなかっ
た。また特開昭61−176129号公報の方法は専ら平坦物体
の表面側のみの異物検査したができなかった。尚、ガラ
ス基板(レチクル、マスク等)の表裏面のいずれに異物
が付着しているのかを判別する手法として、特開昭58−
62544号公報に開示された技術も知られているが、そこ
では、基板の表面側の空間に生じる散乱光を受光する光
電素子と、基板の裏面側の空間に生じる散乱光を検出す
る光電素子との一対が必要である。
このためペリクル単体については同様の原理で異物付
着の表裏判別が可能であるかもしれないが、ペリクルが
レチクルに貼りつけられた状態では、散乱光がレチクル
のパターン(クロム層)に遮光されてしまい、検査が不
可能である。
着の表裏判別が可能であるかもしれないが、ペリクルが
レチクルに貼りつけられた状態では、散乱光がレチクル
のパターン(クロム層)に遮光されてしまい、検査が不
可能である。
ペリクルに付着した異物が表面側と裏面側のどちらに
存在するのかを知ることは、フォトリソグラフィ工程上
極めて重要な意味をもつ。異物がペリクルの裏面側に付
着していると、最悪の場合、その異物がペリクルから離
れてレチクルへ再付着することが起こり、そのレチクル
を用いた露光ウエハのショットに欠陥が生じることにな
る。そのためこのようなレチクルについては、ペリクル
をフレームごとレチクルから取りはずし、レチクル単体
の異物除去作業を行なって新しいペリクルに交換する必
要がある。
存在するのかを知ることは、フォトリソグラフィ工程上
極めて重要な意味をもつ。異物がペリクルの裏面側に付
着していると、最悪の場合、その異物がペリクルから離
れてレチクルへ再付着することが起こり、そのレチクル
を用いた露光ウエハのショットに欠陥が生じることにな
る。そのためこのようなレチクルについては、ペリクル
をフレームごとレチクルから取りはずし、レチクル単体
の異物除去作業を行なって新しいペリクルに交換する必
要がある。
従って、新たなペリクルの貼り替えが必要か否かを実
デバイスへの露光作業前に確実に知ることが重要であ
る。
デバイスへの露光作業前に確実に知ることが重要であ
る。
本発明では、ペリクル等の薄膜、あるいは薄いガラス
板等に付着した異物の有無を検出するとともに、その表
裏面判別(付着面判別)を容易に、しかも確実に実行で
きる欠陥検査装置を得ることを目的とする。
板等に付着した異物の有無を検出するとともに、その表
裏面判別(付着面判別)を容易に、しかも確実に実行で
きる欠陥検査装置を得ることを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明では被検査物とし
ての平坦物体を照射する光を、所定の波長帯域を持たせ
た多色光、もしくは白色光(ブロードバンド光)にし、
異物等の欠陥からの散乱光を平坦物体の面に対して相異
なる角度で配置した少なくとも2つの受光系で受光する
ようにした。この2つの受光系におのおの波長選択性の
ある光学素子(ダイクロイックミラー、コールドミラ
ー、プリズム等)を設け、分光された特定波長域毎の散
乱光を個別に光電検出する光電変換器を設ける。そして
それらの光電信号の大小関係を比較することによって欠
陥が平坦物体の表裏面のどちらに存在するのかを判別す
るように構成した。
ての平坦物体を照射する光を、所定の波長帯域を持たせ
た多色光、もしくは白色光(ブロードバンド光)にし、
異物等の欠陥からの散乱光を平坦物体の面に対して相異
なる角度で配置した少なくとも2つの受光系で受光する
ようにした。この2つの受光系におのおの波長選択性の
ある光学素子(ダイクロイックミラー、コールドミラ
ー、プリズム等)を設け、分光された特定波長域毎の散
乱光を個別に光電検出する光電変換器を設ける。そして
それらの光電信号の大小関係を比較することによって欠
陥が平坦物体の表裏面のどちらに存在するのかを判別す
るように構成した。
第2図は本発明の原理を説明する図で、ペリクル2の
裏面側に異物12が付着している状態で、ペリクル2の表
面側から垂直若しくは垂直に近い状態で多色光(又は白
色光)S1を照射した場合を示す。
裏面側に異物12が付着している状態で、ペリクル2の表
面側から垂直若しくは垂直に近い状態で多色光(又は白
色光)S1を照射した場合を示す。
結論から述べると、第2図のように異物12からの散乱
光をペクリル2を介して光電検出する場合は、光電検出
器に向かう散乱光の波長分布が多色光S1の波長分布と異
なったものとなる。
光をペクリル2を介して光電検出する場合は、光電検出
器に向かう散乱光の波長分布が多色光S1の波長分布と異
なったものとなる。
一方、異物がペリクル2の表面側(照射面S1の入射
側)に付着している場合、異物からの散乱光は多色光S1
とほぼ同じ波長分布を保って光電検出器に向かう。
側)に付着している場合、異物からの散乱光は多色光S1
とほぼ同じ波長分布を保って光電検出器に向かう。
従って受光系に入射する散乱光の波長分布の相違を検
知することで、異物の付着面判別が可能となる。
知することで、異物の付着面判別が可能となる。
以上のことを、さらに第2図を参照して詳しく説明す
る。
る。
第2図の状態で、異物12から発生する散乱光のうち、
多色光S1に対して角度θ1で表面側に戻る散乱光S2に着
目する。
多色光S1に対して角度θ1で表面側に戻る散乱光S2に着
目する。
散乱光S2はさらにペリクル2の表面から射出して受光
系へ向かう光S3と、内面反射によって裏面側へ進む光S4
とに別れる。光S3の射出角θ2はペリクル2の屈折率を
nとすると次式のようになる。
系へ向かう光S3と、内面反射によって裏面側へ進む光S4
とに別れる。光S3の射出角θ2はペリクル2の屈折率を
nとすると次式のようになる。
θ2=sin-1(n・sinθ1) ……(1) 一方、光S4はペリクル2の裏面で再び屈折して射出す
る光S5と再び内面反射する光S6に分けられ、内面反射し
た光S6は、ペリクル2の表面で再び屈折反射する。光S6
のうち、ペリクル2の表面で屈折して射出した光S7は、
光S3とほぼ平行に受光系に向かう。従って光S7の射出角
もθ2である。
る光S5と再び内面反射する光S6に分けられ、内面反射し
た光S6は、ペリクル2の表面で再び屈折反射する。光S6
のうち、ペリクル2の表面で屈折して射出した光S7は、
光S3とほぼ平行に受光系に向かう。従って光S7の射出角
もθ2である。
ここで光S3とS7の位相差δは、ペリクル2の厚さをd
とすると、次式で表わされる。
とすると、次式で表わされる。
そこで位相差δがちょうど360゜となる条件、すなわ
ちδ=2mπ(ただしmは任意の整数)となる波長λmは
次式の通りである。
ちδ=2mπ(ただしmは任意の整数)となる波長λmは
次式の通りである。
また式(1)より角度θ1は、 なので、これを式(3)に代入すると、特定波長λm
は、 となる。
は、 となる。
従って散乱光受光系の光軸とペリクル11の法線との成
す角度をθ2にした場合、散乱光受光系に入射する光
S3、S7の分光特性は、波長λmでピークをもち、その両
側の波長域では減衰する。
す角度をθ2にした場合、散乱光受光系に入射する光
S3、S7の分光特性は、波長λmでピークをもち、その両
側の波長域では減衰する。
本発明では、ペリクルに付着した異物からの散乱光の
分光特性と異なる角度θ2で調べることによって、異物
の付着面判別を行なう。すなわち、上記原理から明らか
なように、散乱光受光系の光軸とペリクル面との角度
(90゜−θ2)を適宜調整すると、同一照明条件のもと
でも、散乱光の分光特性上でピークとなる特定波長λm
が変化することがわかる。
分光特性と異なる角度θ2で調べることによって、異物
の付着面判別を行なう。すなわち、上記原理から明らか
なように、散乱光受光系の光軸とペリクル面との角度
(90゜−θ2)を適宜調整すると、同一照明条件のもと
でも、散乱光の分光特性上でピークとなる特定波長λm
が変化することがわかる。
同様に、多色光S1の照射光軸をペリクルに対して垂直
から傾けることによっても、特定波長λmは変化する
が、照射光軸の傾きを大きくしていくと、ペリクル表面
上の異物を照射するビーム強度とペリクル裏面上の異物
を照射するビーム強度とに、ペリクル透過率の光入射角
度依存性にともなった差が生じ、しかも裏面に貫けた照
明ビームの分光特性が変わることがある。そのための多
色光(白色光)S1の照明軸は被検面に対して垂直に近い
方が好ましい。
から傾けることによっても、特定波長λmは変化する
が、照射光軸の傾きを大きくしていくと、ペリクル表面
上の異物を照射するビーム強度とペリクル裏面上の異物
を照射するビーム強度とに、ペリクル透過率の光入射角
度依存性にともなった差が生じ、しかも裏面に貫けた照
明ビームの分光特性が変わることがある。そのための多
色光(白色光)S1の照明軸は被検面に対して垂直に近い
方が好ましい。
ここで一例をあげてみると、ペリクルの厚さdを1μ
m、屈折率nを1.5としたとき、散乱受光角θ2が80゜
であれば先の式(4)よりピークとなる特定波長λm
は、 λm≒2.26/m(ただしmは整数) ……(5) となる。ピーク波長λmが可視域から波長1000nm以下の
近赤外域に現われるものとすると、m=5としてλm=
452nm、m=4としてλ4=565nm、m=3としてλ3=
753nmがある。
m、屈折率nを1.5としたとき、散乱受光角θ2が80゜
であれば先の式(4)よりピークとなる特定波長λm
は、 λm≒2.26/m(ただしmは整数) ……(5) となる。ピーク波長λmが可視域から波長1000nm以下の
近赤外域に現われるものとすると、m=5としてλm=
452nm、m=4としてλ4=565nm、m=3としてλ3=
753nmがある。
また散乱受光角θ2が50゜であれば同様にしてピーク
波長λmは、 λm≒=2.58/m(ただしmは整数) ……(6) となる。同様の波長域内では、m=6としてλ6=430n
m、m=5としてλ5=516nm、m=4としてλ4=645n
m、m=3としてλ3=860nmとなる。
波長λmは、 λm≒=2.58/m(ただしmは整数) ……(6) となる。同様の波長域内では、m=6としてλ6=430n
m、m=5としてλ5=516nm、m=4としてλ4=645n
m、m=3としてλ3=860nmとなる。
今、波長域を400nm〜900nmまで100nm毎に400〜500n
m、500〜600nm、600〜700nm、700〜800nm、800〜900nm
に区分けするとき400〜500nmではθ2=80゜ではλ5=
452nm、θ2=50゜ではλ6=430nmが現われ500〜600nm
ではθ2=80゜ではλ4=565nm、θ2=50゜ではλ5
=516nmが現われる。しかしながら600〜700nmの波長域
に対しては、散乱受光角θ2=80゜の受光系では、式
(5)を満足する整数mは存在しない。つまり600〜700
nmの波長域では裏面異物散乱光は受光されない。一方θ
2=50゜の受光系ではこの同じ波長域ではλ4=645nm
がある。同様のことが700〜800nm、800〜900nmの波長域
に対しても起こる。700〜800nmの波長域ではθ2=80゜
ではλ3=753nmが現われ、θ2=50゜では現われな
い。800〜900nmの波長域ではθ2=80゜に対しては現わ
れず、θ2=50゜に対してはλ3=860nmが存在する。
m、500〜600nm、600〜700nm、700〜800nm、800〜900nm
に区分けするとき400〜500nmではθ2=80゜ではλ5=
452nm、θ2=50゜ではλ6=430nmが現われ500〜600nm
ではθ2=80゜ではλ4=565nm、θ2=50゜ではλ5
=516nmが現われる。しかしながら600〜700nmの波長域
に対しては、散乱受光角θ2=80゜の受光系では、式
(5)を満足する整数mは存在しない。つまり600〜700
nmの波長域では裏面異物散乱光は受光されない。一方θ
2=50゜の受光系ではこの同じ波長域ではλ4=645nm
がある。同様のことが700〜800nm、800〜900nmの波長域
に対しても起こる。700〜800nmの波長域ではθ2=80゜
ではλ3=753nmが現われ、θ2=50゜では現われな
い。800〜900nmの波長域ではθ2=80゜に対しては現わ
れず、θ2=50゜に対してはλ3=860nmが存在する。
以上のように異なる散乱受光角(上記の例ではθ2=
80゜とθ2=50゜)で裏面異物散乱光を受光する場合、
波長域に応じて一方の受光系では受光できても他方の受
光系では受光できないという現象が現われる。
80゜とθ2=50゜)で裏面異物散乱光を受光する場合、
波長域に応じて一方の受光系では受光できても他方の受
光系では受光できないという現象が現われる。
これに対して、ペリクル2の表面(多色光の照射面
側)に付着した異物では、異物散乱光はペリクルを透過
せずに直接受光系に入射するので相異なる受光角をもつ
2つの受光系では波長域に依存せず、表面異物散乱光は
多色光の波長分布特性のまま受光できる。
側)に付着した異物では、異物散乱光はペリクルを透過
せずに直接受光系に入射するので相異なる受光角をもつ
2つの受光系では波長域に依存せず、表面異物散乱光は
多色光の波長分布特性のまま受光できる。
従って相異なる2つの受光角でペリクルの表裏面に付
着した異物からの散乱光を受光し、かつ適当な波長域に
分けておのおのを受光するとき、同じ波長域での受光光
量同志を比較すれば、その異物がペリクルの表面に付着
しているものなのか裏面に付着しているものなのかの判
別が可能となる。
着した異物からの散乱光を受光し、かつ適当な波長域に
分けておのおのを受光するとき、同じ波長域での受光光
量同志を比較すれば、その異物がペリクルの表面に付着
しているものなのか裏面に付着しているものなのかの判
別が可能となる。
尚、相異なる2つの受光角で散乱光を検出する系は、
ここでは一例として角度θ2=80゜、50゜の2つとした
が、要は先の式(4)に基づいて、最も弁別性がよくな
る角度に設定してやればよいのであって、使用する照明
光の波長特性、ペリクルの厚み等によって適宜、最適な
角度に調整可能にしておくのがよい。
ここでは一例として角度θ2=80゜、50゜の2つとした
が、要は先の式(4)に基づいて、最も弁別性がよくな
る角度に設定してやればよいのであって、使用する照明
光の波長特性、ペリクルの厚み等によって適宜、最適な
角度に調整可能にしておくのがよい。
第1図は本発明の第1の実施例による検査装置の構成
を示し、光源21んはタングステンランプ、ハロゲンラン
プ等の白色光源であり、本実施例では分光特性が連続し
た広帯域波長をもち、波長1000nm程度の赤外域まで延び
た照明光を使うものとする。
を示し、光源21んはタングステンランプ、ハロゲンラン
プ等の白色光源であり、本実施例では分光特性が連続し
た広帯域波長をもち、波長1000nm程度の赤外域まで延び
た照明光を使うものとする。
光源21から照明光は集光レンズ22に入射する。集光レ
ンズ22の光軸はレチクル1に張設されたペリクル2の面
と垂直(もしくはほぼ垂直)に設定され、照明光をペリ
クル1の局所領域(例えば1mm角)内に集光する。この
際、照明光学系内のペリクル2と共役な位置に照明視野
絞り(開口)を設けて、ペルクル上の照明局所領域をき
れいな矩形、微小スリット状、又は円形にするとよい。
ンズ22の光軸はレチクル1に張設されたペリクル2の面
と垂直(もしくはほぼ垂直)に設定され、照明光をペリ
クル1の局所領域(例えば1mm角)内に集光する。この
際、照明光学系内のペリクル2と共役な位置に照明視野
絞り(開口)を設けて、ペルクル上の照明局所領域をき
れいな矩形、微小スリット状、又は円形にするとよい。
一方、散乱光受光系のうち第1の受光系はペリクル2
の法線に対して角度θaだけ傾いた光軸を有する集光レ
ンズ25を含み、ペリクル2の照明領域を見込んでいる。
の法線に対して角度θaだけ傾いた光軸を有する集光レ
ンズ25を含み、ペリクル2の照明領域を見込んでいる。
ここで角度θaは、例えばθa=80゜とする。
さて、異物からの散乱光の一部はレンズ25を介してダ
イクロイックミラー27Aで2つの波長域の光に分割さ
れ、ダイクロイックミラー27Aで反射された波長域の散
乱光は光電変換器28Aに受光される。そしてダイクロイ
ックミラー27Aを透過した波長域の散乱光は、ダイクロ
イックミラー27Bでさらに2つの波長域に分割される。
ダイクロイックミラー27Bで反射した波長域の散乱光は
光電変換器28Bで受光され、ダイクロイックミラー27Bを
透過した波長域の散乱光は光電変換器28Cで受光され
る。
イクロイックミラー27Aで2つの波長域の光に分割さ
れ、ダイクロイックミラー27Aで反射された波長域の散
乱光は光電変換器28Aに受光される。そしてダイクロイ
ックミラー27Aを透過した波長域の散乱光は、ダイクロ
イックミラー27Bでさらに2つの波長域に分割される。
ダイクロイックミラー27Bで反射した波長域の散乱光は
光電変換器28Bで受光され、ダイクロイックミラー27Bを
透過した波長域の散乱光は光電変換器28Cで受光され
る。
散乱光受光系のうち第2の受光系はペリクル2の法線
に対して角度θb(θb<θa)だけ傾いた光軸を有す
る集光レンズ26を含み、ペリクル2の照明領域を見込ん
でいる。ここで角度θbは、例えばθb=50゜とする。
異物からの散乱光の受光は第1の受光系と同様の構成に
て行なわれる。
に対して角度θb(θb<θa)だけ傾いた光軸を有す
る集光レンズ26を含み、ペリクル2の照明領域を見込ん
でいる。ここで角度θbは、例えばθb=50゜とする。
異物からの散乱光の受光は第1の受光系と同様の構成に
て行なわれる。
すなわち、異物からの散乱光の一部はレンズ26を介し
てダイクロイックミラー27Dで2つの波長域に分割さ
れ、ダイクロイックミラー27Dで反射した波長域の散乱
光は光電変換器に28Dに受光される。そしてダイクロイ
ックミラー27Dを透過した波長域の散乱光は、ダイクロ
イックミラー27Eでさらに2つの波長域に分割される。
ダイクロイックミラー27Eで反射した波長域の散乱光は
光電変換器28Eで受光され、ダイクロイックミラー27Eを
透過した波長域の散乱光は光電変換器28Fで受光され
る。
てダイクロイックミラー27Dで2つの波長域に分割さ
れ、ダイクロイックミラー27Dで反射した波長域の散乱
光は光電変換器に28Dに受光される。そしてダイクロイ
ックミラー27Dを透過した波長域の散乱光は、ダイクロ
イックミラー27Eでさらに2つの波長域に分割される。
ダイクロイックミラー27Eで反射した波長域の散乱光は
光電変換器28Eで受光され、ダイクロイックミラー27Eを
透過した波長域の散乱光は光電変換器28Fで受光され
る。
本実施例では第1の受光系のダイクロイックミラー27
A、27Bと第2の受光系のダイクロイックミラー27D、27E
はおのおの同じ波長選択性を有するものとし、例えばダ
イクロイックミラー27Aと27Dは境界波長が700nmのコー
ルドミラー(短波長側を反射して長波長側を透過)と
し、ダイクロイックミラー27Bと27Eは境界波長が800nm
のコールドミラーとする。また、図示していないが、照
明光S1の波長帯域は、適当なフィルターによって予め60
0〜900nmの間に制限する。
A、27Bと第2の受光系のダイクロイックミラー27D、27E
はおのおの同じ波長選択性を有するものとし、例えばダ
イクロイックミラー27Aと27Dは境界波長が700nmのコー
ルドミラー(短波長側を反射して長波長側を透過)と
し、ダイクロイックミラー27Bと27Eは境界波長が800nm
のコールドミラーとする。また、図示していないが、照
明光S1の波長帯域は、適当なフィルターによって予め60
0〜900nmの間に制限する。
そのとき光電変換器28Aと28Dの出力信号の大きさVA、
VBは異物(ペリクル照射領域)からの散乱光のうち、波
長が600〜700nmの間に分布する散乱光の総量に応じたも
のとなる。さらに光電変換器28Bと27Eの出力信号の大き
さVBVEは、700〜800nmの波長域に分布する光の総量に応
じたものとなり、光電変換器28Cと28Fの出力信号の大き
さVC、VFは、800〜900nmの波長域に分布する散乱光の総
量に応じたものとなる。
VBは異物(ペリクル照射領域)からの散乱光のうち、波
長が600〜700nmの間に分布する散乱光の総量に応じたも
のとなる。さらに光電変換器28Bと27Eの出力信号の大き
さVBVEは、700〜800nmの波長域に分布する光の総量に応
じたものとなり、光電変換器28Cと28Fの出力信号の大き
さVC、VFは、800〜900nmの波長域に分布する散乱光の総
量に応じたものとなる。
従って、本実施例では2種類のダイクロイックミラ
ー、すなわち27A、27Dと27B、27Eとは散乱光の波長分布
を3つの波長域(600〜700nm、700〜800nm、800〜900n
m)に分割する分光手段として機能するとともに、ダイ
クロイックミラー27A、27B、光電変換器28A、28B、28C
によって第1光電検出手段が構成され、ダイクロイック
ミラー27D、27E、光電変換器28D、28E、28Fによっれ、
第2検出手段が構成される。
ー、すなわち27A、27Dと27B、27Eとは散乱光の波長分布
を3つの波長域(600〜700nm、700〜800nm、800〜900n
m)に分割する分光手段として機能するとともに、ダイ
クロイックミラー27A、27B、光電変換器28A、28B、28C
によって第1光電検出手段が構成され、ダイクロイック
ミラー27D、27E、光電変換器28D、28E、28Fによっれ、
第2検出手段が構成される。
さて、第3図は個別に特定波長域毎の散乱光を受光す
る光電変換器28A、28B、28C、28D、28E、28Fの各信号出
力を評価する処理回路の一例を示す。本実施例では説明
を簡単にするためペルクル付きレチクル1が2次元走査
ステージ40に載置され、照射ビームに対してもx、y方
向に移動するものとする。また走査ステージ40の移動は
座標位置測定(エンコーダ等)42によって、照明局所領
域のサイズよりも細かい分解能で計測される。
る光電変換器28A、28B、28C、28D、28E、28Fの各信号出
力を評価する処理回路の一例を示す。本実施例では説明
を簡単にするためペルクル付きレチクル1が2次元走査
ステージ40に載置され、照射ビームに対してもx、y方
向に移動するものとする。また走査ステージ40の移動は
座標位置測定(エンコーダ等)42によって、照明局所領
域のサイズよりも細かい分解能で計測される。
第3図においてプロセッサー44は、ステージコントロ
ーラー46に移動指令を出力する。ステージコントローラ
46はエンコーダ42からの位置情報をフィードバック入と
して、モータ48を制御してステージ40を二次元移動す
る。エンコーダ42の位置情報は、異物の存在位置を1mm
角、又は5mm角のマップの上で表示できるように変換す
るマップ座標作成回路50に入力する。
ーラー46に移動指令を出力する。ステージコントローラ
46はエンコーダ42からの位置情報をフィードバック入と
して、モータ48を制御してステージ40を二次元移動す
る。エンコーダ42の位置情報は、異物の存在位置を1mm
角、又は5mm角のマップの上で表示できるように変換す
るマップ座標作成回路50に入力する。
各光電変換器28A、28B、28C、28D、28E、28Fの各出力
信号レベルは、アンプ60A、60B、60C、60D、60E、60Fで
増幅された後、割算器61a、61b、61cに入力される。こ
こではアナログ的に割算を行なうが、プロセッサーのプ
ログラムによって割算を行なってもよい。
信号レベルは、アンプ60A、60B、60C、60D、60E、60Fで
増幅された後、割算器61a、61b、61cに入力される。こ
こではアナログ的に割算を行なうが、プロセッサーのプ
ログラムによって割算を行なってもよい。
割算器61a、61b、61c、は第1受光系と第2受光系の
おのおの同一の波長域の光を受光する光電変換器の出力
値同志で割算処理を行なう。すなわち、波長600〜700nm
の散乱光に対しては、光電変換器28Aから出力され、ア
ンプ60Aで増幅された信号VAと、光電変換器28Dから出力
され、アンプ60Dで増幅された信号VDとが割算器61aに入
力され、割算器61aはその比Sa=VA/VDの値を出力する。
おのおの同一の波長域の光を受光する光電変換器の出力
値同志で割算処理を行なう。すなわち、波長600〜700nm
の散乱光に対しては、光電変換器28Aから出力され、ア
ンプ60Aで増幅された信号VAと、光電変換器28Dから出力
され、アンプ60Dで増幅された信号VDとが割算器61aに入
力され、割算器61aはその比Sa=VA/VDの値を出力する。
同様に波長域700〜800nmの散乱光に対しては、光電変
換器28B、アンプ60Bからの信号VBと光電変換器28E、ア
ンプ60Eからの信号VEとが割算器60bによって比Sb=VB/V
Eの演算が行なわれ、波長域800〜900nmの散乱光に対し
ては、光電変換器28C、アンプ60Cからの信号VCと、光電
変換器28F、アンプ60Fからの信号VFとが割算器61cによ
って比Sc=VC/VFの演算が行なわれる。おのおのの割算
出力Sa、Sb、Scはアナログ・デジタル変換器(A/D)62
a、62b、62cによってデジタル値に変換され、プロセッ
サー44を介してメモリ52に格納される。
換器28B、アンプ60Bからの信号VBと光電変換器28E、ア
ンプ60Eからの信号VEとが割算器60bによって比Sb=VB/V
Eの演算が行なわれ、波長域800〜900nmの散乱光に対し
ては、光電変換器28C、アンプ60Cからの信号VCと、光電
変換器28F、アンプ60Fからの信号VFとが割算器61cによ
って比Sc=VC/VFの演算が行なわれる。おのおのの割算
出力Sa、Sb、Scはアナログ・デジタル変換器(A/D)62
a、62b、62cによってデジタル値に変換され、プロセッ
サー44を介してメモリ52に格納される。
ディスプレイ54はカラーブラウン管を用いて検査結果
を表示するもので、マップ座標作成回路50からの情報に
基づいてペリクル2の全面を1mm角、又は5mm角の格子マ
ップで表わし、検出した異物が表面側なり、その依存位
置に対応した1mm角又は5mmの領域を例えば緑色に塗りつ
ぶし、裏面側なら赤色に塗りつぶす。また検出した異物
の大きさを、3ランク程度に分類して、例えばAラン
ク、Bランク、Cランクの文字表示も同時に行なう。ラ
ンク表示は緑色、又は赤色に塗りつぶすときの階調(輝
度)で表わしてもよいし、わずかずつ色調を変えて表わ
してもよい。あるいは塗りつぶしたところに、キャラク
タを重畳させて表示してもよい。
を表示するもので、マップ座標作成回路50からの情報に
基づいてペリクル2の全面を1mm角、又は5mm角の格子マ
ップで表わし、検出した異物が表面側なり、その依存位
置に対応した1mm角又は5mmの領域を例えば緑色に塗りつ
ぶし、裏面側なら赤色に塗りつぶす。また検出した異物
の大きさを、3ランク程度に分類して、例えばAラン
ク、Bランク、Cランクの文字表示も同時に行なう。ラ
ンク表示は緑色、又は赤色に塗りつぶすときの階調(輝
度)で表わしてもよいし、わずかずつ色調を変えて表わ
してもよい。あるいは塗りつぶしたところに、キャラク
タを重畳させて表示してもよい。
さて実際の走査にあたっては、第5図(A)、(B)
のステップ100〜136に詳細に示したように、ステージ40
をx方向に一次元に移動させた後、y方向に照明局所領
域のサイズ分だけステッピングさせて、再びx方向に移
動させることを順次くり返す(ステップ100〜104)。
のステップ100〜136に詳細に示したように、ステージ40
をx方向に一次元に移動させた後、y方向に照明局所領
域のサイズ分だけステッピングさせて、再びx方向に移
動させることを順次くり返す(ステップ100〜104)。
プロセッサー44は、例えば1mmだけステージ40が移動
するたびに、マップ座標作成回路50から出力されるサン
プリング指令に応答して、A/D62a、62b、62cの各出力値
をメモリ52に記憶しておく(ステップ106〜110)。
するたびに、マップ座標作成回路50から出力されるサン
プリング指令に応答して、A/D62a、62b、62cの各出力値
をメモリ52に記憶しておく(ステップ106〜110)。
ステージ40の走査終了(ステップ112、114)後、プロ
セッサー44はメモリ52から各走査位置(サンプリング位
置)毎の検査データ(Sa、Sb、Sc)を読み出す(ステッ
プ116、118)。またメモリ52には各波長域(600〜700n
m、700〜800nm、800〜900nm)での比の定数α、β、γ
が予め所定の実験等によって決定され、記憶されてい
る。本実施例では裏面異物からの散乱光は、波長域600
〜700nmでは第2受光系の光電変化器28Dのみが検知し、
第1受光系の光電変換器28Aは検知しないので比Sa=VA/
VDは定数αに対してSa<αとなる。同様にして、裏面異
物散乱光のうち波長域700〜800nmの散乱光は第1受光系
の光電変換器28Bで検知されるが第2受光系の光電変換
器28Eではほとんど検知されないため、Sb=VB/VE>βと
なり、裏面異物散乱光のうち波長域800〜900nmの散乱光
は第2受光系の光電変換器28Fで検知されるが、第1受
光系の光電変換器28Cでは検知されないため、Sc=VC/VF
<γとなる。
セッサー44はメモリ52から各走査位置(サンプリング位
置)毎の検査データ(Sa、Sb、Sc)を読み出す(ステッ
プ116、118)。またメモリ52には各波長域(600〜700n
m、700〜800nm、800〜900nm)での比の定数α、β、γ
が予め所定の実験等によって決定され、記憶されてい
る。本実施例では裏面異物からの散乱光は、波長域600
〜700nmでは第2受光系の光電変化器28Dのみが検知し、
第1受光系の光電変換器28Aは検知しないので比Sa=VA/
VDは定数αに対してSa<αとなる。同様にして、裏面異
物散乱光のうち波長域700〜800nmの散乱光は第1受光系
の光電変換器28Bで検知されるが第2受光系の光電変換
器28Eではほとんど検知されないため、Sb=VB/VE>βと
なり、裏面異物散乱光のうち波長域800〜900nmの散乱光
は第2受光系の光電変換器28Fで検知されるが、第1受
光系の光電変換器28Cでは検知されないため、Sc=VC/VF
<γとなる。
そこでSa<αかつSb>βかつSc<γ(アルゴリズム
A)を満足したときその異物はペリクルの裏面にあり、
この論理式を満足しないときは表面に付着しているとの
判定を行なう(ステップ120、112、126)。
A)を満足したときその異物はペリクルの裏面にあり、
この論理式を満足しないときは表面に付着しているとの
判定を行なう(ステップ120、112、126)。
あるいはSa、Sb、Scの3つの値を比較してSa<Sb>Sc
(アルゴリズムB)ならば裏面異物、そうでなければ表
面異物と判定するような論理式にすることも有効である
(ステップ120、124、126)。
(アルゴリズムB)ならば裏面異物、そうでなければ表
面異物と判定するような論理式にすることも有効である
(ステップ120、124、126)。
この判定処理はメモリ52から読み出した各マップ位置
毎の情報に基づいてプロセッサ44にて順次行ない(ステ
ップ128、130、132、134)、その結果をディスプレイ54
に表示する(ステップ136)。
毎の情報に基づいてプロセッサ44にて順次行ない(ステ
ップ128、130、132、134)、その結果をディスプレイ54
に表示する(ステップ136)。
またプロセッサ44は光電信号レベルの大きさに基づい
て、異物サイズのランク分けを行ない、その結果をディ
スプレイ54に表示する。光電信号レベルVA、VB、VC、
VD、VE、VFはおのおの不図示のルートによりランプ60
A、60B、60C、60D、60E、60Fからプロセッサ44へ入力さ
れ、プロセッサ44では例えば光電信号レベルの最大値に
基づいて異物サイズに応じたランク分けを行なう。
て、異物サイズのランク分けを行ない、その結果をディ
スプレイ54に表示する。光電信号レベルVA、VB、VC、
VD、VE、VFはおのおの不図示のルートによりランプ60
A、60B、60C、60D、60E、60Fからプロセッサ44へ入力さ
れ、プロセッサ44では例えば光電信号レベルの最大値に
基づいて異物サイズに応じたランク分けを行なう。
また異物サイズを光電信号レベルで判定する場合、本
実施例では6つの光電変換器28A〜28Fが設けられている
ので、それら6つの信号レベルの代数和で規定しておい
てもよい。あるいは、スペクル2の面に対してより大き
な角度をもつ受光系の光電変換器(ここでは28D、28E、
28E)の信号レベルの代数和で規定しておいてもよい。
これは、ペリクル面に対して大きな角度をもつ受光系で
は、ペリクルの裏面異物からの散乱光を、3つの光電変
換器のうち最低1つの光電変換器が必らず受光している
という現象によるものである。
実施例では6つの光電変換器28A〜28Fが設けられている
ので、それら6つの信号レベルの代数和で規定しておい
てもよい。あるいは、スペクル2の面に対してより大き
な角度をもつ受光系の光電変換器(ここでは28D、28E、
28E)の信号レベルの代数和で規定しておいてもよい。
これは、ペリクル面に対して大きな角度をもつ受光系で
は、ペリクルの裏面異物からの散乱光を、3つの光電変
換器のうち最低1つの光電変換器が必らず受光している
という現象によるものである。
以上の説明において、アルゴリズムAで用いる定数
α、β、γは、一例として次のように求める。
α、β、γは、一例として次のように求める。
まず、ペリクル2の上面に、異物の代りの標準となる
微小粒子(真球ビーズ等)をふきつけた検査工具を用意
する。そしてこの検査工具を使って、第1図の装置で異
物検査を行なう。このとき粒径のわかっている標準粒子
に対してビームS1を照射した状態で、各光電変換器28
A、28B、28C、28D、28E、28Fの増幅された信号VA〜VFの
レベルを計測する。そして計測された値から、α=(VA
/VD)・Kα、β=(VB/VE)・Kβ、α=(VC/VF)・
Kγによってα、β、γの値を求める。ここでKα、K
β、Kγ、は、アルゴリズムAの不等号の向きに関連し
たマージンを考慮して、Kα>1、Kβ<1、Kγ>1
に設定される定数である。
微小粒子(真球ビーズ等)をふきつけた検査工具を用意
する。そしてこの検査工具を使って、第1図の装置で異
物検査を行なう。このとき粒径のわかっている標準粒子
に対してビームS1を照射した状態で、各光電変換器28
A、28B、28C、28D、28E、28Fの増幅された信号VA〜VFの
レベルを計測する。そして計測された値から、α=(VA
/VD)・Kα、β=(VB/VE)・Kβ、α=(VC/VF)・
Kγによってα、β、γの値を求める。ここでKα、K
β、Kγ、は、アルゴリズムAの不等号の向きに関連し
たマージンを考慮して、Kα>1、Kβ<1、Kγ>1
に設定される定数である。
以上本発明の第1実施例を説明したが、その他にいく
つかの変形例が考えられるので、以下にそれら変形例に
ついて述べる。
つかの変形例が考えられるので、以下にそれら変形例に
ついて述べる。
まず第1図の実施例では照明光をスポット光として、
ステージ40によりx方向、y方向に移動してペリクル全
面を検査する構成にしてあるが、シリンドリカルレンズ
等により、照明光をスリット光にしてペリクルを一方向
のみ移動させ、第1受光系、第2受光系の光電変換器に
例えば一次元リニアセンサ等を用いれば、検査時間を大
幅に短縮することが可能となる。そのような構成の一例
を第2実施例として第6図に示す。
ステージ40によりx方向、y方向に移動してペリクル全
面を検査する構成にしてあるが、シリンドリカルレンズ
等により、照明光をスリット光にしてペリクルを一方向
のみ移動させ、第1受光系、第2受光系の光電変換器に
例えば一次元リニアセンサ等を用いれば、検査時間を大
幅に短縮することが可能となる。そのような構成の一例
を第2実施例として第6図に示す。
多色光S1(ここでは平行光束とする)は、シリンドリ
カルレンズ(凹)GL1によってx方向に広げられた後、
x方向に伸びた母線を有するシリンドリカルレンズ
(凸)GL2によって、一次元の細帯状照明部BAに集光さ
れる。ペリクル付きレチクル1は、矢印32のようにy方
向に一次元に走査される。照明部BAはペリクル2の全面
のx方向の幅をほぼカバーする長さをもち、そのy方向
の幅は、必要とするマップ上の細さ(例えば1mm)に応
じて可変できるように設定される。多色照明光S1の照射
光学系の光軸AX0は、ペリクル2の面とほぼ垂直であ
る。尚、シリンドリカルレンズGL2は通常の球面レンズ
系でもよい。この場合、その球面レンズ系の前側焦点
を、シリンドリカルレンズGL1の仮想的なビーム発散点
に合致させ、後側焦点面にペリクル2を合致させるとよ
い。さて、ペリクル2の表面上にy方向に延ばした線l
は、照明部BAの中心を通ると共に、照明部BAとほぼ直交
し、第1の受光系の光軸AXaは、ミラーMRで折り返され
て、線lに対してz方向に角度θα(θα=90゜−θ
a)だけ傾いている。また第2の受光系の光軸AXbは、
線lに対してz方向に角度θβ(θβ=90゜−θb)だ
け傾いている。第1の受光系の結像光学系(集光レン
ズ)25は、照射部BAの暗視野像を、ダイクロイックミラ
ー27A、27Bを介して、それぞれ3つの1次元リニアセン
サ(CCD、フォトダイオードアレイ等)30A、30B、30C上
に結像する。
カルレンズ(凹)GL1によってx方向に広げられた後、
x方向に伸びた母線を有するシリンドリカルレンズ
(凸)GL2によって、一次元の細帯状照明部BAに集光さ
れる。ペリクル付きレチクル1は、矢印32のようにy方
向に一次元に走査される。照明部BAはペリクル2の全面
のx方向の幅をほぼカバーする長さをもち、そのy方向
の幅は、必要とするマップ上の細さ(例えば1mm)に応
じて可変できるように設定される。多色照明光S1の照射
光学系の光軸AX0は、ペリクル2の面とほぼ垂直であ
る。尚、シリンドリカルレンズGL2は通常の球面レンズ
系でもよい。この場合、その球面レンズ系の前側焦点
を、シリンドリカルレンズGL1の仮想的なビーム発散点
に合致させ、後側焦点面にペリクル2を合致させるとよ
い。さて、ペリクル2の表面上にy方向に延ばした線l
は、照明部BAの中心を通ると共に、照明部BAとほぼ直交
し、第1の受光系の光軸AXaは、ミラーMRで折り返され
て、線lに対してz方向に角度θα(θα=90゜−θ
a)だけ傾いている。また第2の受光系の光軸AXbは、
線lに対してz方向に角度θβ(θβ=90゜−θb)だ
け傾いている。第1の受光系の結像光学系(集光レン
ズ)25は、照射部BAの暗視野像を、ダイクロイックミラ
ー27A、27Bを介して、それぞれ3つの1次元リニアセン
サ(CCD、フォトダイオードアレイ等)30A、30B、30C上
に結像する。
第2の受光系についても同様に、結像光学系(集光レ
ンズ)26は、照射部BAの暗視野像を、第1図と同等のダ
イクロイックミラー27D、27Eを介して、それぞれ3つの
1次元リニアセンサ(第6図では図示を省略)上に結像
する。
ンズ)26は、照射部BAの暗視野像を、第1図と同等のダ
イクロイックミラー27D、27Eを介して、それぞれ3つの
1次元リニアセンサ(第6図では図示を省略)上に結像
する。
現在、多用されているペリクル2は、縮小投影露光用
のレチクル(5インチ、又は6インチ)に合わせて、そ
れよりも一周り小さい寸法である。従って照明部BAのx
方向の長さ(ペリクル2の有効幅)を、最大15cm程度に
想定したとしても、1mm角の分解能で検出する場合、1
次元リニアセンサのアレイ数(画素数)は、200もあれ
ば十分である。
のレチクル(5インチ、又は6インチ)に合わせて、そ
れよりも一周り小さい寸法である。従って照明部BAのx
方向の長さ(ペリクル2の有効幅)を、最大15cm程度に
想定したとしても、1mm角の分解能で検出する場合、1
次元リニアセンサのアレイ数(画素数)は、200もあれ
ば十分である。
このような構成の場合、レチクル1(ペチクル2)を
y方向にほぼ一定速度で移動させつつ、例えば1mmの移
動毎に、各1次元リニアセンサから1次元の画像信号を
同時に読み出し、第3図と同様な回路によって、各画素
毎に、受光光量の比を求めればよい。
y方向にほぼ一定速度で移動させつつ、例えば1mmの移
動毎に、各1次元リニアセンサから1次元の画像信号を
同時に読み出し、第3図と同様な回路によって、各画素
毎に、受光光量の比を求めればよい。
さて、第7図は本発明の第3の実施例による検査装置
の構成を示し、第1図、又は第6図と同効のものには同
じ符号を付してある。
の構成を示し、第1図、又は第6図と同効のものには同
じ符号を付してある。
ここでは、第1の受光系(ミラーMR、集光レンズ25、
ダイクロイックミラー27A、27B、及び光電変換器28A、2
8B、28C)の光軸AXaが角度θaでビーム照射部を図中右
方向から見込み、第2の受光系(集光レンズ26、ダイク
ロイックミラー27D、27E、及び光電変換器28D、28E、28
F)の光軸AXbは角度θbでビーム照射部を図中左方向か
ら見込むように配置した。このように第1の受光系と第
2の受光系との配置を、ペリクル2の平面上で見たと
き、互いに異なるようにしておくと、2つの受光系の配
置が極めれ容易になるとともに、異物の表裏面判別を同
等の精度で実行できる。
ダイクロイックミラー27A、27B、及び光電変換器28A、2
8B、28C)の光軸AXaが角度θaでビーム照射部を図中右
方向から見込み、第2の受光系(集光レンズ26、ダイク
ロイックミラー27D、27E、及び光電変換器28D、28E、28
F)の光軸AXbは角度θbでビーム照射部を図中左方向か
ら見込むように配置した。このように第1の受光系と第
2の受光系との配置を、ペリクル2の平面上で見たと
き、互いに異なるようにしておくと、2つの受光系の配
置が極めれ容易になるとともに、異物の表裏面判別を同
等の精度で実行できる。
また第7図において、多色照明光S1は照明視野絞り
(アパーチャ)APを一様な強度で照明する。アパーチャ
APを通った照明光S1はレンズ系GL3、ビームスプリッタN
BSを介して、照射用の集光レンズ22に入射し、ペリクル
2上にアパーチャAPの像(矩形、円形、又はスリット
状)として結像される、ビームスプリッタNBSを透過し
た一部の照明光S1'は、光源の強度ゆらぎや、波長分布
の変動をモニターするための基準受光系に入射する。基
準受光系は、第1、第2受光系と同様の分光特性を持た
せ、各特定波長域(例えば6000nm〜700nm、700〜800n
m、及び800nm〜900nmの3つの領域)毎に照明光S1'の光
強度を常時計測するように構成される。
(アパーチャ)APを一様な強度で照明する。アパーチャ
APを通った照明光S1はレンズ系GL3、ビームスプリッタN
BSを介して、照射用の集光レンズ22に入射し、ペリクル
2上にアパーチャAPの像(矩形、円形、又はスリット
状)として結像される、ビームスプリッタNBSを透過し
た一部の照明光S1'は、光源の強度ゆらぎや、波長分布
の変動をモニターするための基準受光系に入射する。基
準受光系は、第1、第2受光系と同様の分光特性を持た
せ、各特定波長域(例えば6000nm〜700nm、700〜800n
m、及び800nm〜900nmの3つの領域)毎に照明光S1'の光
強度を常時計測するように構成される。
第8図は第4の実施例による検査装置の構成を示し、
これまで説明してきた各実施例と異なり、ペリクル2の
照明光の送り方を工夫することで、第1の受光系と第2
の受光系の夫々に分光素子(ダイクロイックミラー等)
を設けることなく、かつ各受光系につき1つの光電変換
器(フォトマル、1次元リニアセンサ等)で済む構成に
したものである」。第8図において、光源21A、21B、21
Cはともに発光ダイオード、反導体レーザ等で構成さ
れ、それぞれ射出する光の波長域を、ダイクロイックミ
ラー27A、27Bの分光特性(第1図のものと同等)に合わ
せて異ならせてある。3つの光源21A、21B、21Cの各々
からの照明光は、同じ光軸AXoに沿って、ビームスプリ
ッタNBSで反射され、集光レンズ22でペリクル2に集光
される。第1、第2の受光系は高速応答タイプの光電変
換器(フォトマル等)32A、32Bを有し、その光電信号V
aa、Vbbは検査処理回路72に入力される。処理回路72に
は2つの光電信号Vaa、Vbbの比(Vaa/Vbb)を求める割
算器、その比をデジタル変換するサンプル・ホールド付
きのA/Dコンバータ、及びプロセッサー、メモリ等が組
ま込まれている。
これまで説明してきた各実施例と異なり、ペリクル2の
照明光の送り方を工夫することで、第1の受光系と第2
の受光系の夫々に分光素子(ダイクロイックミラー等)
を設けることなく、かつ各受光系につき1つの光電変換
器(フォトマル、1次元リニアセンサ等)で済む構成に
したものである」。第8図において、光源21A、21B、21
Cはともに発光ダイオード、反導体レーザ等で構成さ
れ、それぞれ射出する光の波長域を、ダイクロイックミ
ラー27A、27Bの分光特性(第1図のものと同等)に合わ
せて異ならせてある。3つの光源21A、21B、21Cの各々
からの照明光は、同じ光軸AXoに沿って、ビームスプリ
ッタNBSで反射され、集光レンズ22でペリクル2に集光
される。第1、第2の受光系は高速応答タイプの光電変
換器(フォトマル等)32A、32Bを有し、その光電信号V
aa、Vbbは検査処理回路72に入力される。処理回路72に
は2つの光電信号Vaa、Vbbの比(Vaa/Vbb)を求める割
算器、その比をデジタル変換するサンプル・ホールド付
きのA/Dコンバータ、及びプロセッサー、メモリ等が組
ま込まれている。
さて、3つの光源21A、21B、21Cは、タイミング制御
回路70によって高速に、かつ択一的にパルス発光するよ
うに制御され、その各発光タイミングの信号は処理回路
72に送られる。このような構成において、例えば光軸AX
oがペリクル2上の1つのマップ座標位置にきたとき、
光源21A、21B、21Cは順番にパルス発光する。各パルス
発光は時間的に互いに重ならないように、むしろわずか
なラグ・タイムをあけるように行なわれる。そして処理
回路72は、1つのパルス発光が行なわれるたびに、サン
プル・ホールドを働らかせて、A/Dコンバータの出力値
をメモリの指定番地に順次記憶していく。すなわち、マ
ップ上の1つのエリア(例えば1mm角)を光源21Aのパル
ス光で照明したときに得られた比(Vaa/Vbb)の値Sa
と、同じエリアを光源21Bのパルス光で照明したときに
得られた比の値Sbと、同じエリアを光源21Cのパルス光
で照明したときの比の値Scとが、メモリ上の指定番地に
格納される。そして、照明領域が隣りのエリアに移った
ら、再び同様にして3つの光源21A、21B、21Cを順番に
パルス発光させる。ペリクル2上の指定領域内の全てに
ついて計測が終了したら、後は第5図(B)と全く同じ
手順によって検査(評価)が行なわれる。
回路70によって高速に、かつ択一的にパルス発光するよ
うに制御され、その各発光タイミングの信号は処理回路
72に送られる。このような構成において、例えば光軸AX
oがペリクル2上の1つのマップ座標位置にきたとき、
光源21A、21B、21Cは順番にパルス発光する。各パルス
発光は時間的に互いに重ならないように、むしろわずか
なラグ・タイムをあけるように行なわれる。そして処理
回路72は、1つのパルス発光が行なわれるたびに、サン
プル・ホールドを働らかせて、A/Dコンバータの出力値
をメモリの指定番地に順次記憶していく。すなわち、マ
ップ上の1つのエリア(例えば1mm角)を光源21Aのパル
ス光で照明したときに得られた比(Vaa/Vbb)の値Sa
と、同じエリアを光源21Bのパルス光で照明したときに
得られた比の値Sbと、同じエリアを光源21Cのパルス光
で照明したときの比の値Scとが、メモリ上の指定番地に
格納される。そして、照明領域が隣りのエリアに移った
ら、再び同様にして3つの光源21A、21B、21Cを順番に
パルス発光させる。ペリクル2上の指定領域内の全てに
ついて計測が終了したら、後は第5図(B)と全く同じ
手順によって検査(評価)が行なわれる。
本実施例では、互いに異なる波長域の光を射出する3
つの光源を順次発光させる必要があるため、これまでの
実施例とくらべると、検査動作の時間が長くなることが
あるが、その代りに、受光系の構成が極めて単純にな
り、処理回路の規模が小さくて済むといった利点があ
る。
つの光源を順次発光させる必要があるため、これまでの
実施例とくらべると、検査動作の時間が長くなることが
あるが、その代りに、受光系の構成が極めて単純にな
り、処理回路の規模が小さくて済むといった利点があ
る。
以上、本発明の各実施例を説明したが、照明光として
は、水銀放電灯のように、複数の輝線スペクトルをもつ
光を利用したり、互いに中心波長の異なる発光ダイオー
ド(又は半導体レーザ)の複数個からの光、あるいはSH
G結晶を通した高調波光をビームスプリッタを介して同
軸に合成した光も利用できる。散乱光受光系に使う波長
選択素子としてダイクロイックミラーは他の色フィルタ
ープリズムにしてもよい。
は、水銀放電灯のように、複数の輝線スペクトルをもつ
光を利用したり、互いに中心波長の異なる発光ダイオー
ド(又は半導体レーザ)の複数個からの光、あるいはSH
G結晶を通した高調波光をビームスプリッタを介して同
軸に合成した光も利用できる。散乱光受光系に使う波長
選択素子としてダイクロイックミラーは他の色フィルタ
ープリズムにしてもよい。
ところで本発明の原理で説明したように、ペリクルの
裏面側の異物からの散乱光の特定波長λmは式(4)に
従って、ペリクルの厚さd、屈折率nに存在する。そこ
で各種の厚さ、屈折率の異なるペリクルに対して予め式
(4)に基づいて特定波長を求めておき、その都度2つ
の受光系の角度θa、θbを適宜可変にしたり、ダイク
ロイックフィルターを交換して選択波長を最適化するよ
うにすれば各種のペリクルに対しても表裏面判定が可能
となる。
裏面側の異物からの散乱光の特定波長λmは式(4)に
従って、ペリクルの厚さd、屈折率nに存在する。そこ
で各種の厚さ、屈折率の異なるペリクルに対して予め式
(4)に基づいて特定波長を求めておき、その都度2つ
の受光系の角度θa、θbを適宜可変にしたり、ダイク
ロイックフィルターを交換して選択波長を最適化するよ
うにすれば各種のペリクルに対しても表裏面判定が可能
となる。
以上の様に本発明によれば、ペリクル等の薄い透明物
体に付着した異物等の欠陥有無を検出するだけではな
く、その欠陥が透明体の表裏のいずれの面に付着してい
るのかの判定もでき、リソグラフィ工程での欠陥の発生
を未然に防ぐことができる。
体に付着した異物等の欠陥有無を検出するだけではな
く、その欠陥が透明体の表裏のいずれの面に付着してい
るのかの判定もでき、リソグラフィ工程での欠陥の発生
を未然に防ぐことができる。
さらに、この検査装置を自動ペリクル貼付装置と一体
にして使えば、ペリクルをマスクやレチクルに仮止めし
た状態でペリクルの裏面の異物付着がチェックできると
ともに、裏面に異物がなければ、そのまま本貼りを行な
い、問題があれば仮止めをはずして別のペリクルと交換
するといった一連の作業を完全に自動化することも可能
である。その他、本発明は、比較的薄いガラス基板やx
線露光用のメンブレン・マスク等のリソグラフィ材の検
査以外に、異物の混入をきらう医療用、理化学用の薄膜
の欠陥検査にも応用できる。
にして使えば、ペリクルをマスクやレチクルに仮止めし
た状態でペリクルの裏面の異物付着がチェックできると
ともに、裏面に異物がなければ、そのまま本貼りを行な
い、問題があれば仮止めをはずして別のペリクルと交換
するといった一連の作業を完全に自動化することも可能
である。その他、本発明は、比較的薄いガラス基板やx
線露光用のメンブレン・マスク等のリソグラフィ材の検
査以外に、異物の混入をきらう医療用、理化学用の薄膜
の欠陥検査にも応用できる。
第1図は本発明の第1の実施例による欠陥検査装置の構
成を示す図、 第2図は本発明の原理を説明する図、 第3図は第1の実施例における信号処理処理系の構成を
示すブロック図、 第4図は従来技術を説明する図、 第5図(A)、第5図(B)は第1の実施例の動作を説
明するフローチャート図、 第6図は第2の実施例による欠陥検査装置の構成を示す
斜視図、 第7図は第3の実施例による欠陥検査装置の構成を示す
図、 第8図は第4の実施例による欠陥検査装置の構成を示す
図である。 〔主要部分の符号の説明〕 1……レチクル 2……ペリクル 12……異物 21、21A、21B、21C……光源 22……照射用集光レンズ 25、26……受光用集光レンズ 27A、27B、27D、27E……ダイクロイックミラー 28A、28B、28C、28D、28E、28F、32A、32B……光電変換
器 30A、30B、30C……1次元リニアセンサー 44……プロセッサー 54……ディスプレイ 61a、61b、61c……割算器 S1……多色照明光 S3、S7……散乱光
成を示す図、 第2図は本発明の原理を説明する図、 第3図は第1の実施例における信号処理処理系の構成を
示すブロック図、 第4図は従来技術を説明する図、 第5図(A)、第5図(B)は第1の実施例の動作を説
明するフローチャート図、 第6図は第2の実施例による欠陥検査装置の構成を示す
斜視図、 第7図は第3の実施例による欠陥検査装置の構成を示す
図、 第8図は第4の実施例による欠陥検査装置の構成を示す
図である。 〔主要部分の符号の説明〕 1……レチクル 2……ペリクル 12……異物 21、21A、21B、21C……光源 22……照射用集光レンズ 25、26……受光用集光レンズ 27A、27B、27D、27E……ダイクロイックミラー 28A、28B、28C、28D、28E、28F、32A、32B……光電変換
器 30A、30B、30C……1次元リニアセンサー 44……プロセッサー 54……ディスプレイ 61a、61b、61c……割算器 S1……多色照明光 S3、S7……散乱光
Claims (4)
- 【請求項1】光透過性の平坦物体を照明し、該照明部か
ら生じる光情報を光電検出することによって、前記平坦
物体の表裏面に存在する異物等の欠陥を検査する装置に
おいて、 所定の波長帯域に渡って強度分布を有する多色光を前記
平坦物体に向けて照射する照射手段と;前記多色光の照
射部内の欠陥から生じる散乱光を、前記平坦物体の面に
対して所定の角度方向から受光する第1受光系と;前記
平坦物体の面に対して前記第1受光手段とは異なる角度
方向から前記散乱光を受光する第2受光系と; 前記第1受光系で受光された散乱光を所定の分光特性で
分光するとともに、特定の波長域毎の光量を個別に光電
検出する第1光電検出手段と; 前記第2受光系で受光された散乱光を、前記第1光電検
出手段とはほぼ等しい特性で分光するとともに、特定の
波長域毎の光量を個別に光電検出する第2光電検出手段
と; 前記第1光電検出手段と第2光電検出手段の夫々からの
出力信号の大きさの比を前記特定波長域毎に求めるとと
もに、互いに異なる特定波長域間での該比の大小関係に
基づいて、前記欠陥が前記平坦物体の表裏面のどちらの
面に存在するかを判定する判定手段とを備えたことを特
徴とする欠陥検査装置。 - 【請求項2】前記照射手段は、連続したブロードな波長
帯域、もしくは離散的な複数の輝線スペクトルで発光す
る単一の光源を有することを特徴とする請求項(1)に
記載の装置。 - 【請求項3】前記照射手段は、互いに異なる中心波長で
発光する複数の光源を有し、該複数の光縁からの各光を
同軸に合成して前記平坦物体へ指向することを特徴とす
る請求項(2)に記載の装置。 - 【請求項4】前記第1光電検出手段と第2光電検出手段
の夫々は、前記散乱光を前記特定の波長域毎に分離する
波長選択素子と、該波長選択素子で分離された各波長域
の光量を個別に受光する複数の光電変換素子とを含むこ
とを特徴とする請求項(1)、(2)、(3)のいずれ
か一項に記載の装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33016389A JP2822243B2 (ja) | 1989-12-20 | 1989-12-20 | 欠陥検査装置 |
US07/554,839 US5072128A (en) | 1989-07-26 | 1990-07-20 | Defect inspecting apparatus using multiple color light to detect defects |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33016389A JP2822243B2 (ja) | 1989-12-20 | 1989-12-20 | 欠陥検査装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03189545A JPH03189545A (ja) | 1991-08-19 |
JP2822243B2 true JP2822243B2 (ja) | 1998-11-11 |
Family
ID=18229520
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33016389A Expired - Lifetime JP2822243B2 (ja) | 1989-07-26 | 1989-12-20 | 欠陥検査装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2822243B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009186492A (ja) * | 2009-05-25 | 2009-08-20 | Hitachi High-Technologies Corp | 基板の表面検査装置及び表面検査方法 |
Families Citing this family (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
IL118872A (en) * | 1996-07-16 | 2000-06-01 | Orbot Instr Ltd | Optical inspection method and apparatus |
US6432729B1 (en) * | 1999-09-29 | 2002-08-13 | Lam Research Corporation | Method for characterization of microelectronic feature quality |
WO2005052687A1 (ja) * | 2003-11-25 | 2005-06-09 | Nikon Corporation | 異物検査装置及び方法並びに露光装置 |
JP2007003364A (ja) | 2005-06-24 | 2007-01-11 | Internatl Business Mach Corp <Ibm> | カラーフィルタの検査装置、および検査方法 |
JP4945181B2 (ja) * | 2006-07-12 | 2012-06-06 | 株式会社日立ハイテクノロジーズ | 表面検査方法および表面検査装置 |
WO2013011576A1 (ja) * | 2011-07-20 | 2013-01-24 | 日本たばこ産業株式会社 | フィルム包装型パッケージの皺検査方法及びその皺検査システム |
JP2013061185A (ja) * | 2011-09-12 | 2013-04-04 | Toshiba Corp | パターン検査装置およびパターン検査方法 |
CN114713644B (zh) * | 2022-04-06 | 2024-08-06 | 安徽大学 | 基于激光雷达精准测速的冶金高速连轧智能控制系统 |
-
1989
- 1989-12-20 JP JP33016389A patent/JP2822243B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009186492A (ja) * | 2009-05-25 | 2009-08-20 | Hitachi High-Technologies Corp | 基板の表面検査装置及び表面検査方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03189545A (ja) | 1991-08-19 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
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