JP2820558B2 - 燃焼器とタービン静翼一体型ガスタービン - Google Patents

燃焼器とタービン静翼一体型ガスタービン

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JP2820558B2
JP2820558B2 JP27402591A JP27402591A JP2820558B2 JP 2820558 B2 JP2820558 B2 JP 2820558B2 JP 27402591 A JP27402591 A JP 27402591A JP 27402591 A JP27402591 A JP 27402591A JP 2820558 B2 JP2820558 B2 JP 2820558B2
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兆史 殿村
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、燃焼器とタービン静翼
とを一体化して長さを短縮すると共に軽量化したガスタ
ービンに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のガスタービンでは、図4に縦断面
の一部を示すように圧縮機最終段静翼1を出た空気は燃
焼器11の中において、燃料通路9を通り燃料噴射器1
0から噴射される燃料と混合燃焼し、タービン静翼12
を通過した後、タービン動翼4へ送り込まれる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のガスタービ
ンには解決すべき次の課題があった。即ち、従来のガス
タービンでは、燃焼器とタービン静翼とが別々に流れ方
向に連続しているため、エンジン全長が長くなる欠点が
ある。
【0004】本発明は、上記欠点を解決するため、燃焼
器とタービン静翼を一体化してエンジン全長を短かく
し、コンパクト化することと同時にエンジン重量を軽減
した燃焼器とタービン静翼一体型ガスタービンを提供す
ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題の解決
手段として、圧縮機最終段静翼間を通り抜けた空気に燃
料を混じて燃焼させその燃焼ガスをタービン静翼間を通
して加速した後タービン動翼に当ててタービン動翼群を
回転させるガスタービンにおいて、圧縮機最終段静翼の
後流に設けられ空気流路中に連続的に燃料を噴射して予
混合ガスを生成すると共に燃焼用の火炎を形成保持する
燃料噴射器兼フレームホルダと、同燃料噴射器兼フレー
ムホルダの後流に設けられ上流にて分流された空気の一
部を内部に導入して上記予混合ガスの流路に噴出する複
数の穴を翼面に有するタービン静翼兼燃焼器とを具備し
てなることを特徴とする燃焼器とタービン静翼一体型ガ
スタービンを提供しようとするものである。
【0006】
【作用】本発明は上記のように構成されるので次の作用
を有する。即ち、圧縮機最終段静翼の後流に設けられた
燃料噴射器兼フレームホルダは、燃料を空気流中に噴射
し、空気と燃料との予混合ガスとすると共に後流で火炎
を保持する。タービン静翼兼燃焼器では、上流から流れ
て来た上記予混合ガス中に燃焼用空気を翼面にあけた複
数の穴から供給し、いわば2次空気として混合し、燃焼
させた後にその燃焼ガスをノズルで絞り込むことにより
加速させてタービン動翼へ送り込む。
【0007】
【実施例】本発明の一実施例を図1〜図3により説明す
る。図1は本実施例の燃焼器とタービン静翼一体型ガス
タービンの一部を斜め外周から見た破断斜視図、図2は
図1の要部即ち、燃料噴射器兼フレームホルダとタービ
ン静翼兼燃焼器とを外周から正対して見た破断図、図3
は本実施例の軸心の片側の縦断面図である。なお、従来
例と同様の構成部材には同符号を付し、説明を省略す
る。
【0008】図1において空気及び燃焼ガス等の流れは
左上から右下方向にむかって流れる。図1〜図3におい
て、1は圧縮機最終段静翼、2は圧縮機最終段静翼の後
流に設けられ空気流路中に連続的に燃料を噴射して空気
と燃料の予混合ガスを生成すると共に燃焼用の火炎を形
成保持する燃料噴射器兼フレームホルダ、2aは燃料噴
射器兼フレームホルダ2に燃料噴出用に開けられた穴、
3は燃料噴射器兼フレームホルダ2の後流に設けられ、
上流にて分流されてバイパス通路8内を流れて来た空気
の一部を上記予混合ガスの流路に噴出する多数の穴3a
を翼面に有するタービン静翼兼燃焼器、4はタービン静
翼兼燃焼器3の後流に設けられ、タービン静翼兼燃焼器
3からの高速燃焼ガス流を受けて図示しない軸心まわり
に群として回転するタービン動翼、5は燃料噴射器兼フ
レームホルダ2の後流側の穴2aから噴出するパイロッ
ト燃料を模式的に示した矢印、6は同じくサイド方向へ
穴2aから噴出するメイン燃料を模式的に示した矢印、
7は圧縮機最終段静翼1の後流部で空気を2枚の通路壁
8aによって分流したうちのメイン通路、8は同じく分
流のうちのバイパス通路、8aは分流した空気をバイパ
スしてタービン静翼兼燃焼器3に導くと共に主流の空気
流、予混合ガス流、燃焼ガス流を可及的に断熱して熱エ
ネルギ放散を防ぎながらタービン動翼4間に流入させる
ための通路壁、9は燃料噴射器兼フレームホルダ2に燃
料を送給するための燃料通路である。
【0009】次に上記構成の作用について説明する。燃
料噴射器兼フレームホルダ2は図2に示すように壁面の
穴2aから、矢印のように流れる空気流のなかにパイロ
ット燃料5およびメイン燃料6を噴射する。パイロット
燃料5は燃料噴射器兼フレームホルダ2の後流に発生す
る渦領域において安定したパイロット火炎を形成し、メ
イン燃料6は圧縮機最終段静翼1出口の空気流と予混合
した後にタービン静翼兼燃焼器3の翼面及び通路壁8a
面の穴3aから供給される燃焼用空気と混合し、上述の
パイロット火炎を火種として燃焼する。
【0010】メイン燃料/空気混合気は燃焼した後、タ
ービン静翼兼燃焼器3間のスロート部で加速され、ター
ビン動翼4へ流入する。即ち、図3に示すように圧縮機
最終段静翼1から出た空気はメイン通路7とバイパス通
路8へ分かれる。メイン通路7へ流入した空気は燃料噴
射器兼フレームホルダ2を通り、燃料通路9を通って供
給されるパイロット燃料5およびメイン燃料6と混合
し、一部は燃料噴射器兼フレームホルダ2の後流渦領域
でパイロット火炎を形成し、残りはタービン静翼兼燃焼
器3間に流入する。バイパス通路8へ流入した空気は、
図3の曲った矢印のようにタービン静翼兼燃焼器3に入
り、図2に放射状の矢印で示すようにタービン静翼兼燃
焼器3の翼面の穴3aから、他は通路壁8aにあけられ
た穴3aからメイン通路7側へ流出し、メイン通路7側
の燃料/空気混合気と混合して燃焼する。こうして完全
燃焼した燃焼ガスは十分に膨張し、タービン静翼兼燃焼
器3間後部近傍で加速され、タービン動翼4間に流入
し、タービン動翼4群を回転する。
【0011】以上の通り、本実施例によれば燃料噴射器
兼フレームホルダ2で空気と予混合された燃料を、従来
のタービン静翼と燃焼器を一体化した機能を有するター
ビン静翼兼燃焼器3で2次空気相当の空気を供給しなが
ら燃焼させるのでガスタービンの軸長が短縮されるとい
う利点がある。また、長さが短縮されるので、その結果
として重量も軽減するという利点がある。また、タービ
ン静翼と燃焼器の一体化により部品数が減り、組立,維
持が容易となり、コストも低減するという利点がある。
【0012】
【発明の効果】本発明は上記のように構成されるので次
の効果を有する。即ち、タービン静翼と燃焼器を一体化
することにより、部品点数が削減され、エンジン全長を
短かくすることができ、且つエンジン重量を軽減するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る燃焼器とタービン静翼
一体型ガスタービンの破断斜視図、
【図2】上記実施例の燃料噴射器兼フレームホルダ及び
タービン静翼兼燃焼器を外周から見た破断図、
【図3】上記実施例の軸心の片側の縦断面図、
【図4】従来のガスタービンの軸心の片側の縦断面図で
ある。
【符号の説明】
1 圧縮機最終段静翼 2 燃料噴射器兼フレームホルダ 2a 穴 3 タービン静翼兼燃焼器 3a 穴 4 タービン動翼 5 パイロット燃料 6 メイン燃料 7 メイン通路 8 バイパス通路 8a 通路壁 9 燃料通路
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02C 3/14 F02C 7/00 F23R 3/04 F23R 3/42 F23R 3/50

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機最終段静翼間を通り抜けた空気に
    燃料を混じて燃焼させその燃焼ガスをタービン静翼間を
    通して加速した後タービン動翼に当ててタービン動翼群
    を回転させるガスタービンにおいて、圧縮機最終段静翼
    の後流に設けられ空気流路中に連続的に燃料を噴射して
    予混合ガスを生成すると共に燃焼用の火炎を形成保持す
    る燃料噴射器兼フレームホルダと、同燃料噴射器兼フレ
    ームホルダの後流に設けられ上流にて分流された空気の
    一部を内部に導入して上記予混合ガスの流路に噴出する
    複数の穴を翼面に有するタービン静翼兼燃焼器とを具備
    してなることを特徴とする燃焼器とタービン静翼一体型
    ガスタービン。
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