JP2820100B2 - 高精度ブロック及びその製造方法 - Google Patents

高精度ブロック及びその製造方法

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JP2820100B2
JP2820100B2 JP8023961A JP2396196A JP2820100B2 JP 2820100 B2 JP2820100 B2 JP 2820100B2 JP 8023961 A JP8023961 A JP 8023961A JP 2396196 A JP2396196 A JP 2396196A JP 2820100 B2 JP2820100 B2 JP 2820100B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はコンクリートブロ
ックを垂直組積又は傾斜組積(擁壁)に際し、目地モル
タルを使用せず空積みが可能となる高精度ブロック及び
その製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、コンクリートブロックの製造と
しては、所定の型枠にブロック原料を投入しこれに振動
プレス(機械プレス)を単に与えてブロック形状を構成
し、このブロックに蒸気を掛け加熱するなどした一定の
養生期間を経て硬化させてなるため、どうしても或る程
度、寸法のバラツキは避けられない。即ち、型枠に対し
単なる原料の打設と振動プレス及び養生工程を組み合わ
せた製造工程を経るだけでは正確な寸法をもつブロック
はできない。このため、ブロック製造のJIS規格とし
ては、例えば±2mmの許容範囲を定めている。ここで、
このブロックを用いた構造物の組積では、単に組積した
場合(空積み)、仮にブロック自体に±1mmの誤差があ
ったとしても、15〜20段を積む普通の構築物では、
積み上方では1cm以上もの狂いを生じ傾いてくるもので
ある。従って、従来は寸法のバラツキを、組積時に目地
モルタルを施して調整し、組積面の前後の倒れや、横目
地の通りを調整するため、ブロック積みには熟練を要
し、且つ低能率であった。
【0003】そこで、ブロック自体の上下面を予め平行
に加工し、その間隔(高さ)を正確に決め、且つその上
下面を組積正面に直角に形成して高精度ブロックとすれ
ば、組積の最下位(基礎部分又は最下段ブロック)の基
礎構築の水準を正確に決めておけば、それより上方の段
数積みには目地モルタルを用いず直接の空積みが可能と
なり、狂いの少ない組積ができ、この後にブロックの空
洞部に配筋とコンクリート又はモルタル等を充填すれば
組積が仕上がることが知られている。この場合、ブロッ
ク端面を正確に加工する必要がある。この種のブロック
面の加工としては、普通、ダイヤモンド砥石等を用いて
研磨するものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の如きダ
イヤモンド砥石等による研磨工程では、一般に湿式で行
わねばならず冷却水を必要とし面倒な作業となり、且つ
ダイヤモンド砥石自体も高価である。しかも、普通の原
料(砂,セメント,水等)を用いただけのブロックでは
製品が堅く、ダイヤモンド砥石で削ってもスピードが上
がらず低能率でコスト高となる。勿論、砥石等の消耗も
激しく高価につき、この点からもコスト高を招くもので
ある。また、砥石で削った後には砥粒に起因するヘドロ
が出るため、ブロック自体が汚れ易く商品価値を落す結
果となっていた。更に、ヘドロには特別な水処理を施さ
ねば公害を引き起こす等の欠点があった。
【0005】本発明は上記実情に鑑み、ブロック本体の
上面又は下面に乾式仕様となる超硬刃物などで切削可能
な軟らかな原料の薄層を配し、該薄層を適宜切削して均
一高さを得るようにすれば、垂直組積でも擁壁の如き傾
斜組積でも空積みが可能となり、上記課題を解決する高
精度ブロック及びその製造方法を提供することを目的と
したものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、組積用コンク
リートブロックにおいて、所定のブロック原料よりなる
ブロック本体部分と、該ブロック本体部分の上面に超硬
刃物などで切削可能な石灰石等の軟らかな原料よりなる
薄層を配設しブロック構成とし、養生硬化した一体のブ
ロックの薄層をブロック本体部分の平坦な底面を基準と
した平行切削で高さの均一なブロックとしてなるもので
ある。
【0007】また、この発明は前記第1の発明のブロッ
クを製造する方法で、組積用コンクリートブロックにお
いて、ブロック型枠内に、ブロック本体部分を構成する
所定の原料を充填し、この後上面を加圧してできた上部
空隙に超硬刃物などで切削可能な石灰石等の原料を充填
して薄層を構成せしめ、これに振動プレスを与え形成し
たブロックを養生硬化した後、その成形時のブロックの
平坦な受板面に接して成形された底面を基準とし、これ
と平行に前記切削可能部分となる薄層のみを精密に切削
加工してその上下面間隔を正確ならしめるものである。
【0008】また、組積用コンクリートブロックにおい
て、所定のブロック原料よりなるブロック本体部分と、
該ブロック本体部分の下面に超硬刃物などで切削可能な
石灰石等の軟らかな原料よりなる薄層を配設しブロック
を構成し、養生硬化した一体のブロックの薄層をブロッ
ク本体部分の平坦な上面を基準とし背面側下端にずれ重
ね凸段部を残す平行切削で高さの均一なブロックとし、
且つ正面に化粧割り面を設け擁壁ブロックとしてなるも
のである。
【0009】また、この発明は前記第3の発明のブロッ
クを製造する方法で、組積用コンクリートブロックにお
いて、2個分幅をもつブロック型枠内に、ブロック主体
部分を構成する所定の原料を充填し、この後上面を加圧
してできた上部空隙に超硬刃物などで切削可能な石灰石
等の原料を充填して薄層を構成せしめ、これに振動プレ
スを与え形成したブロックを養生硬化した後、その成形
時のブロックの平坦な受板面に接して成形された底面を
基準とし、これと平行に前記切削可能部分となる薄層の
みを、背面側となる両側に一定幅のずれ重ね凸段部を除
き精密に切削加工しその上下面間隔を正確ならしめ、且
つこの2個分のブロックの中央を縦割りし、その各上下
端を斜め切り欠きし正面に割り化粧面を形成するもので
ある。
【0010】この様に、高精度ブロックは所定の原料の
ブロック本体部分の上面に超硬刃物などで切削可能な石
灰石等の原料の薄層を配設し、所定の養生硬化後に、前
記薄層をブロック本体部分の底面を基準とし平行切削し
た均一高さのブロックとしてなるため、このブロックを
用いた組積構築では、単に構築基準を正確にした基礎面
(基礎部材又は一列目のブロック)に、直接所定の段数
を順次組積する所謂空積みをし、又は接着剤を塗布して
組積すればよい。即ち、多数段のブロックを空積みして
もブロック自体が均一の高さをもつ高精度構成のため、
上方に向けた傾き(倒れ)や、横目地の通りを調整する
目地モルタルを用いることなく組積構築ができる。
【0011】また、前記同様に形成するブロックを擁壁
ブロック態様とするときは、所定の養生硬化後に、超硬
刃物などで切削可能な石灰石等の原料よりなる薄層を、
片側にずれ重ね凸段部を除き底面を基準として精密に平
行切削し均一高さとし、且つ正面側に割り化粧面を形成
してなるため、土留め使用とする擁壁ブロックでは片側
の重ね凸段部が下方に向く天地逆位置とし、該重ね凸段
部の角折り部分(入り隅部)を下段位置の擁壁ブロック
の上面の背面側角にあてがうように重ねれば、重ね凸段
部の幅分が後方にずれた組積となる。以下、適宜段数を
組積すれば正面にあって適宜の傾斜をもつ擁壁が構築さ
れる。また、このブロックの正面に割り化粧面を設けた
ため、正面全域となる外観では恰も天然石を割ったよう
な自然傾斜面が現れる。勿論、この擁壁ブロック自体
も、直接組積するために上下面間隔を平行切削した高さ
を均一としてなるので、空積みができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の高精度ブロック及
びその製造方法を直接実施する装置の概略図に基づいて
説明すれば、次の通りである。
【0013】図1乃至図13はブロック上面を切削加工
する高精度ブロックを製造する成型装置に基づく実施例
を示す。下端に型枠本体から離反自在となる平坦な受板
(底板)2を備えたブロック型枠1の上部開口1aの口
縁片側部に、コンクリートブロック本体部分を構成する
所定の原料(砂,セメント,水等を混ぜた材料)Aを入
れる枠状材料供給箱3を案内台板4をもって水平配置
し、この材料供給箱3の後端部にはスライド用のシリン
ダー等の繰出し手段5を設け、また材料供給箱3と対称
位置となる前記上部開口1aの口縁他側部には、超硬刃
物などで切削可能な原料B、例えば石灰石等の軟らかな
原料Bを入れる枠状材料供給箱6を案内台板7上に水平
配置し、該材料供給箱6の後端にもシリンダー等の繰出
し手段8を設ける。また、前記型枠1の上部開口1aの
真上位置には型枠内に嵌入自在となる加圧体9を配置
し、該加圧体9の上端に縦型シリンダー等よりなる昇降
手段10を設け、且つ、前記受板2の下部にも縦型シリ
ンダー等の昇降手段11を備え、これら全体構成でブロ
ック成型装置としてなる。
【0014】いまこの高精度ブロックの製造工程を説明
すると、先ずブロック本体部分を構成する所定原料Aを
入れた枠状材料供給箱3を、繰出し手段5の動作で案内
台板4の摺動面4aを前進スライドさせ型枠1の上部開
口1aの真上まで臨ませれば、該材料供給箱3は枠状の
底なし構造のため、内部の原料Aがその開口底3aから
型枠1内に落下充填される(図4参照)。この状態で、
材料供給箱3を後退させれば、該材料供給箱3の下端縁
で原料Aがしごかれ型枠1に所定量が詰まる仕切りがな
されると共に、材料供給箱3内には適宜の原料Aを残し
たまま案内台板4の待機位置に戻る(図5参照)。
【0015】次に、型枠1の上方に設置した加圧体9を
昇降手段10の下降動によって所定定長さ分を下げ、該
加圧体9で原料A面を加圧しながらその下端部を型枠1
内に一定幅分(深さ分)を嵌入すれば、原料Aは適宜圧
縮された分だけ上部に薄い空隙12が形成される(図6
参照)。ここで、加圧体9を上昇後退させれば、型枠1
に詰まった原料Aに上部空隙12が配される。勿論、こ
の原料加圧に当たっては、型枠1自体に備えた公知の振
動機構(図示せず)をもって振動プレスを与え原料Aを
堅く締めブロック本体部分となるブロック部13とす
る。
【0016】この後、前記材料供給箱3と対称位置の材
料供給箱6を繰出し手段8の動作で前進スライドさせ型
枠1の上部開口1aの真上まで臨ませれば、該材料供給
箱6内の石灰石等の原料Bが前記同様にこの開口底6a
から型枠1に詰まった原料Aの上部空隙12に落下充填
される(図8参照)。ここで、材料供給箱6を後退させ
内部に残った原料Bと一緒に後退させ待機位置まで戻せ
ば、ブロック部13の上面に石灰石等よりなる薄層14
が形成される(図9参照)。次に、型枠1の真上の加圧
体9を再度下降させ型枠1内に嵌入すると共に振動を加
えれば、この薄層14とブロック部13は積層の一体形
状となる(図10参照)。
【0017】しかる後、更に加圧体9を最大に下降させ
ると共に、型枠1の底板となる受板2を支える昇降手段
11を連動下降させ、加圧体9の下端面を型枠1の下部
開口1bまで達すれば、薄層14を積層したブロック部
13が型枠1の底から抜け出し受板2上に取り出せる
(図11参照)。
【0018】この様に形成した薄層14付きブロック部
13を、一旦、公知の別途ブロック養生工程(図示せ
ず)に移行させ、蒸気と加熱を加え所定時間を養生し硬
化させて一体となったブロック13′とする。
【0019】更に、前記工程にて固まったブロックを超
硬刃物などによる仕上げ工程に移行させる。ここで、固
まった一体のブロック13′の積層の切削可能部分とな
る薄層14を上面とし、この上面に成形時にブロック本
体部分を受ける平坦な受板2で成形された底面を基準a
とし超硬刃物16を押し当て平行切削する。この切削作
業としては、別途の切削装置(図示せず)側の回転軸1
7端に装着した超硬刃物16を高速回転させ適宜下降し
薄層14に接触させ、この刃部でブロック底面(基準
a)と平行切削すれば、必然的に上下面間隔は一定とな
り、全体として正確な高さbをもつ高精度ブロック15
の製品に仕上がる(図1,図2参照)。
【0020】この高精度ブロック15の態様としては、
例えば、図1に示すような普通ブロック(基本ブロッ
ク)では、上面全域に薄層14が配される形状なり、図
2に示す横筋用ブロックでは、この薄層14はブロック
部13の上面前後位置に配される形状となる。
【0021】この場合、石灰石等の切削可能部分となる
薄層の厚さは、成形時におけるブロック製造に係わるJ
IS規格の許容範囲の値(±2mm)に対し2〜3倍の程
度の厚さに設定し、これを2mm厚程度まで薄く仕上げる
が、切削加工は容易である。また、強度的にも切削可能
部分が薄層構成のために期待できるブロックとなり、従
来のブロック製品と遜色ない強度を得る。
【0022】この様に形成した高精度ブロック15の組
積使用として、例えば、図14に示す塀構築となる垂直
組積では、所定の基礎18を構築した後、水平の基礎面
に高精度ブロック15を単に複数段を直接積み(空積
み)する。この場合、高精度ブロック15自体は、形
状,寸法が切削仕上げでバラツキがない高精度の高さを
もってなるため、該高精度ブロック15を複数段を組積
しても前後の倒れや横目地の通り等を調整することなく
簡単に組積ができる。
【0023】また、組積に当たっては、必要にあっては
ブロックの上下面に適宜の接着剤(図示せず)を薄く塗
って接着しながら積み重ねても差し支えない。この場合
の接着剤としてはセメント系接着剤,エポキシ系接着剤
が適する。
【0024】最後に、各高精度ブロック15の連通孔と
なる空洞部15aに適宜の鉄筋(図示せず)と補強用モ
ルタル19等を充填して壁面構築20が仕上がる。
【0025】図15乃至図22は高精度ブロックを擁壁
ブロック態様とする他の実施例を示すものである。即
ち、この擁壁ブロックは、図15に示す様に主部となる
ブロック部13を前記同様に所定の原料Aをもって構成
し、この上面(同図示にあって下面)に超硬刃物などで
切削可能な原料Bで薄層14を構成すると共に、該薄層
14の平行切削時に、この片側端にずれ重ね凸段部21
が残る面切削を行なって高精度ブロックとする。
【0026】この製造工程を詳述すると、装置としては
前記同様にブロック型枠1の口縁両側部に、ブロック本
体部分を構成する原料Aを入れる枠状材料供給箱3と超
硬刃物などで切削可能な石灰石等の原料Bを入れる枠状
材料供給箱6を対称配置し、且つ開口上方に型枠1に嵌
入自在の加圧体9を配置したものを使用する。また、型
枠1の底面も下降自在な受板2を有するものである。但
し、このときの型枠1は、ブロック片面に割り面を形成
する関係上、ブロック2個分の幅(ダブル幅)をもつ構
成である。
【0027】ここで、前記同様に型枠1の上部開口1a
の真上位置に枠状材料供給箱3を繰出しブロック本体部
分となる原料Aを充填し、この上面を上方から下降する
加圧体9で一旦加圧し所定幅の上部空隙12を形成し、
該加圧体9が上昇した後の上部空隙12に他の繰出した
枠状材料供給箱6の石灰石等の原料Bを充填し、この後
加圧体9を再度下降させ振動プレスを加えた型抜きを行
えば、下降した型枠1の受板2上に薄層14を積層した
ブロック部13が抜けでる(図18参照)。これに所定
の養生を施せば固まった一体のブロック13′となる。
【0028】この後、ブロック13′を所定の高さに切
削加工する。このブロックは、傾斜組組が成される擁壁
ブロックを構成するため、少なくとも片側縁にずれ重ね
凸段部21を突出形成する。即ち、切削部分となる薄層
14の片側部にずれ重ね凸段部21のずれ幅cを残して
成形時の底面を基準aとして平行となるように前記同様
に超硬刃物(図示せず)をもって切削する。この場合、
実施例ではブロック13′が2個分をもつダブル構成の
ため、ずれ重ね凸段部21を両側に残しその中間部分の
薄層14を規定の寸法(高さ)になるまで切削する。
【0029】次に、ダブル幅のブロック13′の中央位
置の上下面に公知の割り刃22を当てがって二つ割りを
行えば、2個の対称形状のブロック13′ができる(図
20参照)。この二つ割り面が正面に臨む割り化粧面2
3となる。また、この割り化粧面23の上下端部には、
更に公知の斜め割り機構(図示せず)の斜め割り刃24
を当てがって斜め割り面25を形成すれば積んだ時に段
を招かない擁壁ブロック26となる。
【0030】この擁壁ブロック26を用いた擁壁の構築
としては、例えば図23に示すように所定の土留め面2
7の前面に構築した基礎28の水平上面に擁壁ブロック
26を直接積む空積みを行う。この場合、擁壁ブロック
26はずれ重ね凸段部21を下向きに位置せしめ、該ず
れ重ね凸段部21を下段に積まれた擁壁ブロック26の
背面26bに添うよう垂下させて重ねれば、上段となる
擁壁ブロック26は下段の擁壁ブロック26に対してず
れ重ね凸段部21のずれ幅cだけ後方にずれた積み重ね
となる。以下、順次擁壁ブロック26を重ねて行けば、
構築された壁面は後方へ前記すれ幅の傾斜をもっ擁壁2
9となる(但し、図示にあって最下段と最上段の擁壁ブ
ロック26はずれ重ね凸段部21をもたないブロック使
用である)。30は擁壁29と土留め面27間に形成さ
れる間隙部に詰めたコンクリートである。
【0031】この様に構築した擁壁29は、正面に割り
化粧面23が現れ恰も自然石を割ったような模様形状と
なる。また、擁壁ブロック26の割り化粧面23の上下
部には斜め割り面25が配設してなるため、全体として
傾斜面を呈する擁壁29における積み重ね堺部に、必要
以上の段部が形成されず体裁の良い傾斜面となる。
【0032】
【発明の効果】上述の様に、本発明の高精度ブロック及
びその製造方法ではブロック主体部分を普通のブロック
原料で構成に、この上面(又は下面)に超硬刃物などで
削れる石灰石等の軟らかな原料で構成した薄層を配設
し、養生を経て固まった一体のブロックの前記薄層を超
硬刃物で平行切削するため、簡単に正確な寸法(高さ)
をもつ高精度ブロック製品となる。即ち、この高精度ブ
ロックは高精度寸法(形状,寸法)をもった形状のた
め、ブロックの組積作業では、従来ブロックの組積の如
く目地モルタルを用いることのない空積みができる。即
ち、構築基礎だけを正確(水平)に決めるたけで、単に
ブロックを所望の段数にまで直接積んでも前後の倒れ
や、横目地通り調整をすることもなく、熟練を要するこ
となく組積ができ、極めて高能率な構築工法に適する高
精度ブロックとなる。例えば、従来の目地モルタルを用
いるブロックの組積では1時間当たり60〜100本を
積むのが限度であるが、高精度ブロックを用いた空積み
仕様では300〜400本の組積みも可能となり5倍位
に作業能率のアップにつながる。また、高精度ブロック
の薄層の切削時にずれ重ね凸段部を片側に配設した形状
に仕上げれば擁壁ブロックとなり、該ずれ重ね凸段部を
下段に対しずれた重ねを行えば確実な傾斜面をもつ擁壁
が簡単に構築される。しかも、本発明のブロックの切削
加工は、普通のブロック本体部分に積層した超硬刃物の
ような切削可能な石灰石等の柔らかい石灰石等のも薄層
を削るため、従来この種の切削作業の如きダイヤモンド
砥石等を用いる必要がなく乾式切削ができ、切削作業の
スピードアップも図られる。また、ダイヤモンド切削を
必要としないため冷却水を要せず、特に問題となる泥水
の排水処理もなく、且つこの泥水でブロック自体を汚す
虞れもなく商品価値を落とすこともない等の効果を有す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高精度ブロックの一実施例を示す斜視
図である。
【図2】同他の実施例の高精度ブロックを示す斜視図で
ある。
【図3】本発明の高精度ブロックを形成する製造装置を
用いた成形順を示す説明図である。
【図4】同材料供給箱に入れたブロック本体部分の原料
をブロック型枠に充填した説明図である。
【図5】同ブロック型枠に同原料を所定量詰めた説明図
である。
【図6】同ブロック型枠に詰まった同原料を加圧体で押
圧し空隙を形成する説明図である。
【図7】同ブロック型枠より加圧体を上昇後退させブロ
ック本体部分の空隙を示す説明図である。
【図8】同ブロック型枠中のブロック本体部分の空隙に
材料供給箱に入れた石灰石等の原料を充填する説明図で
ある。
【図9】同ブロック型枠のブロック本体部分の上面に石
灰石等の原料を一定量詰め薄層を形成した説明図であ
る。
【図10】同ブロック型枠のブロック本体と薄層を加圧
する説明図である。
【図11】同ブロック型枠に詰まった2種類の同原料を
振動プレスし底側に型抜きをした説明図である。
【図12】固まったブロックの上面の薄層を切削する平
面図である。
【図13】同薄層の切削状態を示す説明図である。
【図14】高精度ブロックを用い組積構築の説明図であ
る。
【図15】高精度ブロックの他の実施例となる擁壁ブロ
ックを示す斜視図である。
【図16】同擁壁ブロックを複数個組積した斜視図であ
る。
【図17】同擁壁ブロックを形成する製造装置の説明図
である。
【図18】ブロック本体部分と切削可能な薄層を固めた
2個分幅のブロックを示す斜視図である。
【図19】同ブロックの薄層にずれ重ね凸段部を残した
切削した説明図である。
【図20】同ブロックブの中央を二つ割りする説明図で
ある。
【図21】二つ割りした割り化粧面の上下端部を斜め割
りする説明図である。
【図22】割り化粧面をもつ擁壁ブロックの側面図であ
る。
【図23】同擁壁ブロックを用いた擁壁構築の説明図で
ある。
【符号の説明】
1 ブロック型枠 2 受板 3 枠状材料供給箱 6 枠状材料供給箱 9 加圧体 12 上部空隙 13 ブロック部 14 薄層 15 高精度ブロック 16 超硬刃物 21 ずれ重ね凸段部 26 擁壁ブロック A ブロック主体部分の原料 B 石灰石等の薄層の原料

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 組積用コンクリートブロックにおいて、
    所定のブロック原料よりなるブロック本体部分と、該ブ
    ロック本体部分の上面に超硬刃物などで切削可能な石灰
    石等の軟らかな原料よりなる薄層を配設しブロック構成
    とし、養生硬化した一体のブロックの薄層をブロック本
    体部分の平坦な底面を基準とした平行切削で高さの均一
    なブロックとしてなることを特徴とする高精度ブロッ
    ク。
  2. 【請求項2】 組積用コンクリートブロックにおいて、
    ブロック型枠内に、ブロック本体部分を構成する所定の
    原料を充填し、この後上面を加圧してできた上部空隙に
    超硬刃物などで切削可能な石灰石等の原料を充填して薄
    層を構成せしめ、これに振動プレスを与え形成したブロ
    ックを養生硬化した後、その成形時のブロックの平坦な
    受板面に接して成形された底面を基準とし、これと平行
    に前記切削可能部分となる薄層のみを精密に切削加工し
    てその上下面間隔を正確ならしめることを特徴とする高
    精度ブロックの製造方法。
  3. 【請求項3】 組積用コンクリートブロックにおいて、
    所定のブロック原料よりなるブロック本体部分と、該ブ
    ロック本体部分の下面に超硬刃物などで切削可能な石灰
    石等の軟らかな原料よりなる薄層を配設しブロックを構
    成し、養生硬化した一体のブロックの薄層をブロック本
    体部分の平坦な上面を基準とし背面側下端にずれ重ね凸
    段部を残す平行切削で高さの均一なブロックとし、且つ
    正面に化粧割り面を設け擁壁ブロックとしてなることを
    特徴とする高精度ブロック。
  4. 【請求項4】 組積用コンクリートブロックにおいて、
    2個分幅をもつブロック型枠内に、ブロック主体部分を
    構成する所定の原料を充填し、この後上面を加圧してで
    きた上部空隙に超硬刃物などで切削可能な石灰石等の原
    料を充填して薄層を構成せしめ、これに振動プレスを与
    え形成したブロックを養生硬化した後、その成形時のブ
    ロックの平坦な受板面に接して成形された底面を基準と
    し、これと平行に前記切削可能部分となる薄層のみを、
    背面側となる両側に一定幅のずれ重ね凸段部を除き精密
    に切削加工しその上下面間隔を正確ならしめ、且つこの
    2個分のブロックの中央を縦割りし、その各上下端を斜
    め切り欠きし正面に割り化粧面を形成することを特徴と
    する高精度ブロックの製造方法。
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