JP2819984B2 - 鋼ストリップの冷却方法 - Google Patents
鋼ストリップの冷却方法Info
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Description
下の低温での巻取りが要求される熱間圧延における鋼ス
トリップの冷却方法に関するものである。
プ(ホットストリップコイル)の製造は、500 ℃以上の
巻取温度が前提であった。このような、500 ℃以上の表
面温度を有する鋼ストリップの従来の冷却は、冷却水水
量密度が約1000l/min ・m2以上の、ラミナーノズルを用
いた強冷却の冷却装置により行われている。そして、そ
の温度制御は、特開昭62-170422 号公報に開示されるよ
うに、ノズル毎の冷却水量を同一とし、ノズルの使用本
数を変えることにより行なう方式が使用されている。
合、冷却能力を示す指標である、鋼ストリップから冷却
水への熱伝達率は、鋼ストリップ表面温度、鋼ストリッ
プへの冷却水水量密度(単位面積・単位時間当たりの冷
却水供給量)、鋼ストリップの表面粗さおよび冷却水の
温度等と相関がある。特に、鋼ストリップ表面温度が低
下すると、熱伝達率は増大する傾向にある。
て、加工性等に優れた熱延高張力鋼が要求されるように
なり、鋼ストリップにおいて500 ℃以下の巻取温度が検
討されるようになってきた。しかしながら、500 ℃以下
の巻取温度が検討されるような材料を、500 ℃を超える
巻取温度を前提とした従来の強冷却装置を備える設備で
製造すると、巻取温度制御が精度良くできず、所定の材
質が得られないという問題が生じていた。即ち、現在使
用されている冷却装置の冷却水水量密度では、鋼ストリ
ップ表面温度が500 ℃以下のときには核沸騰冷却となる
ため、熱伝達率が急激に増大し、目標温度を下回ってし
まい、また、フィードバック等の冷却制御においても温
度変化に追従できず、巻取温度精度が悪くなるなどとい
った問題点がある。これを解決するためには、水量密度
を50〜300l/min・m2と、従来の1/7 〜1/8 程度に調整す
る必要がある。
は全て同じで、ノズルの使用本数のみを変更させる従来
の冷却装置による温度制御方法を用いて、上記の制御を
行なった場合、必要以上に冷却速度が遅くなり、このた
め冷却装置の全長が長くなる。また、従来のラミナーノ
ズルでは、上記の水量密度の実現はまず不可能であり、
且つ、均一なラミナーフローをつくるための流量制御範
囲が狭かった。
が500 ℃以下での鋼ストリップの冷却状況について検討
を行なった。その結果によると、鋼ストリップ表面温度
が500 ℃以下になると、鋼ストリップを冷却するときの
沸騰形態が膜沸騰から核沸騰に移行し、急激に熱伝達率
が変化(増大)するため、冷却制御が十分に行われず、
巻取温度精度不良が発生することが分かった。例えば、
核沸騰となると、熱伝達率が2000kcal/h・m2℃から6000
kcal/h・m2℃へと急激に増大し、冷却速度が100 ℃/sか
ら300 ℃/sへ急変するため、目標温度を大幅に下回り、
冷却制御精度が悪化する。
以下の鋼ストリップにおいて、精度の良い温度制御を行
なうためには、下記、に示す方法が考えられる。 膜沸騰状態から核沸騰状態への移行過程において、
その移行に追従して冷却水量を調整し、移行後は核沸騰
を前提とした温度制御を行なう。 核沸騰状態に移行させず、膜沸騰の状態で鋼ストリ
ップ表面温度が500 ℃以下の冷却温度制御を行なう。
下記に示す問題点がある。 表面温度500 ℃以上の巻取温度を前提とした従来の設備
に対し、上記の方法を適用した場合:核沸騰状態への
移行過程において、板温計測後、バルブ等を止める迄に
1秒以上と時間がかかり、この間に目標温度を下回るな
ど、沸騰状態の変化に伴う板温変化に十分追従しきれ
ず、冷却制御精度が悪化する。この遅れ時間でも、精度
良くコントロールするには、冷却速度を減少させる必要
がある。ただし、これを実現するには冷却装置の全長が
従来以上に必要であり、設備スペース、現状冷却装置の
改造設備投資など不利である。
プ表面温度が500 ℃以下において、核沸騰状態に移行さ
せないようにするためには、前述の通り、その水量を鋼
ストリップ表面温度500 ℃以上の場合の1/7 〜1/8 にし
なければならない。しかしながら、ラミナーノズルによ
り構成される強冷却を前提とした大水量の従来の冷却装
置では、ラミナーノズルの構造上、このような広い調整
範囲は不可能である。
を解決し、核沸騰状態に移行させずに、鋼ストリップ表
面温度が500 ℃以下での低温巻取りが要求される熱間圧
延における鋼ストリップの製造において、精度の良い温
度制御を可能とする鋼ストリップの冷却方法を提供する
ことにある。
延機の出側に設けられている搬送テーブルの長手方向に
複数のノズルが配列された冷却装置を設け、前記搬送テ
ーブル上を移動中の鋼ストリップの上下表面上に前記冷
却装置から冷却水を噴射して前記鋼ストリップを冷却す
る鋼ストリップの冷却方法において、移動する鋼ストリ
ップの表面温度が500 ℃以下である前記冷却装置の部分
においては、鋼ストリップから冷却水への熱伝達率が20
00Kcal/h・m2℃以下となるように、冷却水水量密度を制
御することに特徴を有するものである。
調節を行う場合の問題点は、その移行が短時間のうちに
行われるため、温度精度不良がおこる可能性があるとい
うことである。そこで、発明者等は、鋼ストリップ表面
温度が500 ℃以下の場合においても膜沸騰状態を維持す
ることを目的に、膜沸騰状態が発生する条件を実験によ
り検討した。その結果、熱伝達率が2000kcal/h・m2℃以
下ならば、鋼ストリップ表面温度が500 ℃以下でも膜沸
騰状態が維持されることを知見した。図1はそのときの
板温と水量密度との関係を示すグラフである。
出側に設けられた搬送テーブル(ランナウトテーブル)
上を移動中の鋼ストリップにおいて、その表面温度が50
0 ℃以上となるランナウトテーブル上流側の鋼ストリッ
プの冷却は、強水冷が可能なラミナーノズルによるラミ
ナー冷却を使用し、該温度が500 ℃以下となるランナウ
トテーブル下流側の鋼ストリップの冷却は、鋼ストリッ
プの熱伝達率が2000kcal/h・m2℃以下となるように、後
述するスプレーノズルあるいはミストノズルにより冷却
水の水量密度を調節して冷却する。具体的には、図1に
基づいた鋼ストリップの温度に応じて水量密度を調節す
る。これにより、核沸騰状態に移行せず膜沸騰状態が維
持され、該温度が500 ℃以下でも精度の良い巻取温度制
御が可能となる。
場合の上記冷却方法は、精度向上を確実にするために、
ラミナーノズルによるラミナー冷却よりも流量調節範囲
の広い、スプレーノズルによるスプレー冷却、あるいは
ミストノズルによるミスト冷却による方法を使用すべき
である。
al/h・m2℃以下であれば、鋼ストリップの冷却制御が精
度良く実施可能である。鋼ストリップ表面温度が500 ℃
以下の温度域において、冷却制御が可能な上記の熱伝達
率(2000kcal/h・m2℃以下)にするために、熱間仕上圧
延機出側のランナウトテーブルの長手方向に配列して設
けられた複数のノズルからなる冷却装置の水量密度を各
々のノズル(バンク)毎に下記表1に示すように制御す
る。
ことにより、鋼ストリップ表面温度が500 ℃以下でも、
核沸騰冷却へ移行せず、膜沸騰が維持され、精度の良い
巻取温度制御が行える。更に、冷却装置の全長を従来装
置よりも短くすることができる。
置においては、鋼ストリップ表面温度が500 ℃以下で
は、流量制御範囲の広い冷却が可能なスプレー冷却、あ
るいはミスト冷却を使用するため、鋼ストリップの移動
速度等の違いによる、鋼ストリップの冷却温度の幅広さ
にも対応することができる。
づいて説明する。本発明の鋼ストリップの冷却方法の実
施例を図1により説明する。図1は鋼ストリップ温度を
パラメータとして、水量密度( l/min・m2)と鋼ストリ
ップから冷却水への熱伝達率(kcal/h・m2℃)との関係
を示すグラフである。
冷却したときの冷却カーブから得られるものであり、汎
用的なものである。ただし、水量密度別にテストにより
得られた冷却カーブから熱伝達率と鋼ストリップ温度
(板温)との関係を求め、この結果より、各温度別の熱
伝動率と水量密度との関係を求める。図4から図6は、
鋼ストリップ板温と時間、熱伝達率と板温、熱伝達率と
水量密度との関係を示すグラフである。
および450 ℃の各温度において、熱伝達率が温度コント
ロール可能な2000kcal/h・m2℃になるのは、それぞれ、
50,100,140,180 および300l/min・m2であり、50〜300l/
min・m2の水量密度で冷却すれば、鋼ストリップを200
〜450 ℃の巻取温度で巻き取る場合、精度良く目標の巻
取温度で巻き取れる。
す説明図である。図2に示すように、仕上圧延機最終ス
タンド51の出側のランナウトテーブルに配置された、冷
却装置52は、各ノズルからなる1〜15バンクによって構
成されている。そして、1〜15バンクのうち、1〜12バ
ンクは、上部をラミナーノズル、下部を大流量スプレー
ノズルによって構成された従来の冷却装置52a からな
り、13,14 および15バンクは、上下部ともスプレーノズ
ルからなる冷却装置52b によって構成されている。図2
はこのように構成されたランナウト冷却装置52を適用し
て、鋼ストリップ41を冷却する場合を示す。
ップ41を冷却して350 ℃で巻き取る場合の温度履歴を示
すグラフである。図3に示すように、この場合、1〜12
バンクでは鋼ストリップ表面平均温度が500 ℃を超え
る。13バンクでは、冷却中の鋼ストリップ表面平均温度
が450 ℃となり、適正な水量密度は、300l/min・m2であ
り、同じく14バンクでは、冷却中の鋼ストリップ表面平
均温度が400 ℃となり、適正な水量密度は、180l/min・
m2であり、そして、同じく15バンクでは、冷却中の鋼ス
トリップ表面平均温度が350 ℃となり、適正な水量密度
は、140l/min・m2である。
ば、加工性の優れた高強度鋼板が、安定して且つ安価に
製造でき、しかも、冷却装置の設備長さも縮小最適化で
き、かくして、工業上有用な効果がもたらされる。
根拠となる水量密度と熱伝達率との関係を示すグラフ
フ
グラフ
Claims (3)
- 【請求項1】 熱間仕上圧延機の出側に設けられている
搬送テーブルの長手方向に複数のノズルが配列された冷
却装置を設け、前記搬送テーブル上を移動中の鋼ストリ
ップの上下表面上に前記冷却装置から冷却水を噴射して
前記鋼ストリップを冷却する鋼ストリップの冷却方法に
おいて、 移動する鋼ストリップの表面温度が500 ℃以下である前
記冷却装置の部分においては、鋼ストリップから冷却水
への熱伝達率が2000Kcal/h・m2℃以下となるように、冷
却水水量密度を制御することを特徴とする鋼ストリップ
の冷却方法。 - 【請求項2】 鋼ストリップ表面温度が500 ℃以下の場
合の前記冷却装置の冷却方法が、スプレー冷却である請
求項1記載の方法。 - 【請求項3】 鋼ストリップ表面温度が500 ℃以下の場
合の前記冷却装置の冷却方法が、ミスト冷却である請求
項1記載の方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5076348A JP2819984B2 (ja) | 1993-03-10 | 1993-03-10 | 鋼ストリップの冷却方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5076348A JP2819984B2 (ja) | 1993-03-10 | 1993-03-10 | 鋼ストリップの冷却方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06262240A JPH06262240A (ja) | 1994-09-20 |
| JP2819984B2 true JP2819984B2 (ja) | 1998-11-05 |
Family
ID=13602857
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5076348A Expired - Fee Related JP2819984B2 (ja) | 1993-03-10 | 1993-03-10 | 鋼ストリップの冷却方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2819984B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP5505246B2 (ja) * | 2010-10-13 | 2014-05-28 | 新日鐵住金株式会社 | 金属帯の冷却方法および冷却装置 |
-
1993
- 1993-03-10 JP JP5076348A patent/JP2819984B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH06262240A (ja) | 1994-09-20 |
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