JP2818475B2 - 低光沢性ポリアセタール樹脂組成物及び成形品 - Google Patents
低光沢性ポリアセタール樹脂組成物及び成形品Info
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- JP2818475B2 JP2818475B2 JP2181117A JP18111790A JP2818475B2 JP 2818475 B2 JP2818475 B2 JP 2818475B2 JP 2181117 A JP2181117 A JP 2181117A JP 18111790 A JP18111790 A JP 18111790A JP 2818475 B2 JP2818475 B2 JP 2818475B2
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L59/00—Compositions of polyacetals; Compositions of derivatives of polyacetals
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L83/00—Compositions of macromolecular compounds obtained by reactions forming in the main chain of the macromolecule a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon only; Compositions of derivatives of such polymers
- C08L83/10—Block- or graft-copolymers containing polysiloxane sequences
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、表面光沢が抑えられ、かつ優れた耐候
(光)性を有するポリアセタール樹脂組成物に関する。
さらに詳しくは、ポリアセタール樹脂に、特定のシリコ
ーン系グラフト共重合体、場合により耐候(光)安定剤
を添加配合してなる、ポリアセタールの本来有するバラ
ンスのとれた機械的物性を保持しながら表面光沢が低
く、かつ極めて耐候性に優れたポリアセタール樹脂組成
物及びその成形品を提供するものである。
(光)性を有するポリアセタール樹脂組成物に関する。
さらに詳しくは、ポリアセタール樹脂に、特定のシリコ
ーン系グラフト共重合体、場合により耐候(光)安定剤
を添加配合してなる、ポリアセタールの本来有するバラ
ンスのとれた機械的物性を保持しながら表面光沢が低
く、かつ極めて耐候性に優れたポリアセタール樹脂組成
物及びその成形品を提供するものである。
周知の如く、ポリアセタール樹脂は、機械的性質、電
気的性質などの物理的特性、或いは耐薬品性、耐熱性な
どの化学的特性が優れたエンジニアリング樹脂として近
年きわめて広汎な分野において利用されている。しか
し、ポリアセタール樹脂が利用される分野の拡大にとも
ない、その材料としての性質にもさらに特殊性が要求さ
れる場合がある。
気的性質などの物理的特性、或いは耐薬品性、耐熱性な
どの化学的特性が優れたエンジニアリング樹脂として近
年きわめて広汎な分野において利用されている。しか
し、ポリアセタール樹脂が利用される分野の拡大にとも
ない、その材料としての性質にもさらに特殊性が要求さ
れる場合がある。
このような物質の一つとして、自動車の内装部品、光
学機械等の分野においては、光の反射による目に対する
刺激の抑制、機器の誤動作の防止、更には高級感を出す
こと等を目的として、光沢の少ない、即ち光の反射の少
ないものが要求される場合がある。又、一般の電気機
器、建材等の分野においても、その目的に応じ各種材料
を組み合わせて使用する機会が増加しているが、ポリア
セタール樹脂は他の一般的樹脂材料に比べて表面光沢が
良好であるが故に、各種材料が組み込まれた製品におい
ては、ポリアセタール樹脂は他種材料との調和感に乏し
く、表面外観上、使用分野が少なからず制限されてい
た。この要求に応え、表面光沢を低減するため、従来よ
りポリアセタール樹脂に対して炭酸カルシウム、タルク
等の無機フィラーを添加する方法が知られている。
学機械等の分野においては、光の反射による目に対する
刺激の抑制、機器の誤動作の防止、更には高級感を出す
こと等を目的として、光沢の少ない、即ち光の反射の少
ないものが要求される場合がある。又、一般の電気機
器、建材等の分野においても、その目的に応じ各種材料
を組み合わせて使用する機会が増加しているが、ポリア
セタール樹脂は他の一般的樹脂材料に比べて表面光沢が
良好であるが故に、各種材料が組み込まれた製品におい
ては、ポリアセタール樹脂は他種材料との調和感に乏し
く、表面外観上、使用分野が少なからず制限されてい
た。この要求に応え、表面光沢を低減するため、従来よ
りポリアセタール樹脂に対して炭酸カルシウム、タルク
等の無機フィラーを添加する方法が知られている。
しかし、これらの従来から提案されている方法では望
ましい光沢低減の効果を得るためにはタルク等を多量に
配合する必要があり、その結果、他の機械的特性、特に
伸度、靱性が低下し、成形品の後加工や組立時の応力或
いは成形品の取り扱い時に落下させる等の衝撃が加わる
と容易に破損するという欠点を有している。さらに、こ
れらの方法により得られたポリアセタール樹脂組成物は
耐候性が悪く、長期間、屋外において太陽光(紫外
線)、雨等に暴露された場合、成形品の表面状態(クラ
ック、変色等)において劣化が生じる等の問題点を有し
ている。そこで、表面光沢が抑えられ、かつ耐候(光)
性に優れたポリアセタール樹脂の開発が望まれていた。
ましい光沢低減の効果を得るためにはタルク等を多量に
配合する必要があり、その結果、他の機械的特性、特に
伸度、靱性が低下し、成形品の後加工や組立時の応力或
いは成形品の取り扱い時に落下させる等の衝撃が加わる
と容易に破損するという欠点を有している。さらに、こ
れらの方法により得られたポリアセタール樹脂組成物は
耐候性が悪く、長期間、屋外において太陽光(紫外
線)、雨等に暴露された場合、成形品の表面状態(クラ
ック、変色等)において劣化が生じる等の問題点を有し
ている。そこで、表面光沢が抑えられ、かつ耐候(光)
性に優れたポリアセタール樹脂の開発が望まれていた。
本発明者は、ポリアセタール樹脂本来の特性を犠牲に
することなく、成形品表面の光沢を抑え、かつ屋外使用
等におけるポリアセタール樹脂の耐候(光)安定性を向
上すべく、鋭意研究を重ね、本発明を完成するに至った
ものである。
することなく、成形品表面の光沢を抑え、かつ屋外使用
等におけるポリアセタール樹脂の耐候(光)安定性を向
上すべく、鋭意研究を重ね、本発明を完成するに至った
ものである。
即ち、本発明は (A)ポリアセタール樹脂100重量部に(B)アクリル
変性シリコーン(a)とラジカル重合性単量体(b)を
ラジカル重合させてなるシリコーン系グラフト共重合体
0.1〜40重量部を添加配合してなる低光沢性を有するポ
リアセタール樹脂組成物、さらに、上記の基本構成成分
の他に所望により(C)耐候(光)安定剤0.01〜5重量
部を配合してなる、表面光沢が抑えられ、かつ優れた耐
候性を示すポリアセタール樹脂組成物並びにこれら組成
物よりなる低光沢性を有するポリアセタール樹脂成形品
を提供するものである。
変性シリコーン(a)とラジカル重合性単量体(b)を
ラジカル重合させてなるシリコーン系グラフト共重合体
0.1〜40重量部を添加配合してなる低光沢性を有するポ
リアセタール樹脂組成物、さらに、上記の基本構成成分
の他に所望により(C)耐候(光)安定剤0.01〜5重量
部を配合してなる、表面光沢が抑えられ、かつ優れた耐
候性を示すポリアセタール樹脂組成物並びにこれら組成
物よりなる低光沢性を有するポリアセタール樹脂成形品
を提供するものである。
以下本発明の構成について詳しく説明する。
まず、本発明に用いられる(A)ポリアセタール樹脂
はオキシメチレン基(−CH2O−)を主たる構成単位とす
る高分子化合物で、ポリオキシメチレンホモポリマー、
オキシメチレン基以外に他の構成単位を少量含有するコ
ポリマー、ターポリマー、ブロックコポリマーの何れに
てもよく、又、分子が線状のみならず分岐、架橋構造を
有するものであってもよい。又、その重合度等に関して
も特に制限はない。
はオキシメチレン基(−CH2O−)を主たる構成単位とす
る高分子化合物で、ポリオキシメチレンホモポリマー、
オキシメチレン基以外に他の構成単位を少量含有するコ
ポリマー、ターポリマー、ブロックコポリマーの何れに
てもよく、又、分子が線状のみならず分岐、架橋構造を
有するものであってもよい。又、その重合度等に関して
も特に制限はない。
次に本発明で(B)成分として用いるシリコーン系グ
ラフト共重合体とは、アクリル変性シリコーン(a)と
ラジカル重合性単量体(b)をラジカル重合させてなる
高分子化合物である。ここでシリコーン系グラフト共重
合体(B)を構成する(a)アクリル変性シリコーン
は、下記一般式(1)で示されるシリコーンと一般式
(2)で示されるアクリル化合物との縮合反応生成物で
ある。
ラフト共重合体とは、アクリル変性シリコーン(a)と
ラジカル重合性単量体(b)をラジカル重合させてなる
高分子化合物である。ここでシリコーン系グラフト共重
合体(B)を構成する(a)アクリル変性シリコーン
は、下記一般式(1)で示されるシリコーンと一般式
(2)で示されるアクリル化合物との縮合反応生成物で
ある。
(但し、R1、R2は、炭素数1〜10の一価の脂肪族炭化水
素基、フェニル基又は一価のハロゲン化炭化水素基。n
は2以上の整数。) (但し、R3は、水素原子又はメチル基。R4はメチル基、
エチル基又はフェニル基。Xは炭素数1〜10のアルコキ
シ基、アセトキシ基又は塩素原子。) 前記一般式(1)で示されるシリコーンのケイ素原子
上に存在する置換基R1およびR2は、炭素数1〜10の一価
の脂肪族炭化水素基、フェニル基または一価のハロゲン
化炭化水素基であり、好ましくは、メチル基である。
素基、フェニル基又は一価のハロゲン化炭化水素基。n
は2以上の整数。) (但し、R3は、水素原子又はメチル基。R4はメチル基、
エチル基又はフェニル基。Xは炭素数1〜10のアルコキ
シ基、アセトキシ基又は塩素原子。) 前記一般式(1)で示されるシリコーンのケイ素原子
上に存在する置換基R1およびR2は、炭素数1〜10の一価
の脂肪族炭化水素基、フェニル基または一価のハロゲン
化炭化水素基であり、好ましくは、メチル基である。
また前記一般式(2)で示されるアクリル化合物とし
ては、例えばγ−メタクリルオキシプロピルジメチルク
ロロシラン、γ−メタクリルオキシプロピルジエトキシ
シラン、γ−メタクリルオキシプロピルジエチルクロロ
シラン、γ−アクリルオキシプロピルジメチルクロロシ
ラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリクロロシラ
ン、γ−メタクリルオキシプロピルトリエトキシシラン
などがあげられる。
ては、例えばγ−メタクリルオキシプロピルジメチルク
ロロシラン、γ−メタクリルオキシプロピルジエトキシ
シラン、γ−メタクリルオキシプロピルジエチルクロロ
シラン、γ−アクリルオキシプロピルジメチルクロロシ
ラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリクロロシラ
ン、γ−メタクリルオキシプロピルトリエトキシシラン
などがあげられる。
その中で、好ましく用いられるアクリル変性シリコー
ン(a)は、α,β−ジヒドロキシポリジメチルシロキ
サンとγ−メタクリルオキシプロピルジメチルクロロシ
ランの縮合物またはγ−メタクリルオキシプロピルトリ
クロロシランとの縮合物である。
ン(a)は、α,β−ジヒドロキシポリジメチルシロキ
サンとγ−メタクリルオキシプロピルジメチルクロロシ
ランの縮合物またはγ−メタクリルオキシプロピルトリ
クロロシランとの縮合物である。
次に、シリコーン系グラフト共重合体(B)を構成す
る(b)ラジカル重合性単量体としては、メタクリル
酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタク
リル酸ブチル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メ
タクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸、アクリル酸メ
チル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、スチレ
ン、酢酸ビニル等の有機酸のビニルエステル、または、
エチレン、プロピレンの如き低分子量直鎖炭化水素など
が挙げられる。
る(b)ラジカル重合性単量体としては、メタクリル
酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタク
リル酸ブチル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メ
タクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸、アクリル酸メ
チル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、スチレ
ン、酢酸ビニル等の有機酸のビニルエステル、または、
エチレン、プロピレンの如き低分子量直鎖炭化水素など
が挙げられる。
その中で好ましくは、アクリル酸、メタクリル酸並び
にそれらのエステル、さらに好ましくはアクリル酸、ア
クリル酸メチル、メタクリル酸、メタクリル酸メチルが
用いられる。
にそれらのエステル、さらに好ましくはアクリル酸、ア
クリル酸メチル、メタクリル酸、メタクリル酸メチルが
用いられる。
上記の如き成分よりなる(B)シリコーン系グラフト
共重合体のうち、(a)α,ω−ジヒドロキシポリジメ
チルシロキサンとγ−メタクリルオキシプロピルジメチ
ルクロロシランとの重縮合反応物に(b)アクリル酸メ
チルまたは、メタクリル酸メチルを、ラジカル共重合さ
せたものが特に好ましい。
共重合体のうち、(a)α,ω−ジヒドロキシポリジメ
チルシロキサンとγ−メタクリルオキシプロピルジメチ
ルクロロシランとの重縮合反応物に(b)アクリル酸メ
チルまたは、メタクリル酸メチルを、ラジカル共重合さ
せたものが特に好ましい。
本発明で用いられるシリコーン系グラフト共重合体
(B)は主鎖部分を構成する前記(a)のアクリル変性
シリコーン重合体と(b)のラジカル重合性単量体ある
いはその重合体が、それぞれ単独で用いられるのではな
く、グラフト共重合体である点にその特徴を有し、後述
の如く、かかるグラフト構造を有することによって、単
に(a)または(b)の単独配合にては得られない顕著
な効果を得るのである。
(B)は主鎖部分を構成する前記(a)のアクリル変性
シリコーン重合体と(b)のラジカル重合性単量体ある
いはその重合体が、それぞれ単独で用いられるのではな
く、グラフト共重合体である点にその特徴を有し、後述
の如く、かかるグラフト構造を有することによって、単
に(a)または(b)の単独配合にては得られない顕著
な効果を得るのである。
かかるグラフト共重合体の調製法は特に限定されるも
のではないが、例えばシリコーン系グラフト共重合体
(B)を構成する前記(a)のアクリル変性シリコーン
は、通常の縮合反応操作に従い、極めて容易に進行す
る。つまり、一般式(2)で示されるアクリル化合物の
Xが、塩素原子の場合、酸受容体存在下、脱塩酸縮合反
応し、Xがメトキシ基又はエトキシ基の場合は、脱アル
コール縮合反応すればよい。この反応において、一般式
(1)で示されるシリコーンのSi−OH1当量当たり、
(2)のSi−Xを0.25〜1当量の比で縮合反応させる。
(2)の量が多すぎると、ラジカル共重合して得られた
シリコーン系グラフト共重合体(B)がゲル化しやす
く、また0.25当量未満だと未反応シリコーンが多量に残
り、好ましくない。
のではないが、例えばシリコーン系グラフト共重合体
(B)を構成する前記(a)のアクリル変性シリコーン
は、通常の縮合反応操作に従い、極めて容易に進行す
る。つまり、一般式(2)で示されるアクリル化合物の
Xが、塩素原子の場合、酸受容体存在下、脱塩酸縮合反
応し、Xがメトキシ基又はエトキシ基の場合は、脱アル
コール縮合反応すればよい。この反応において、一般式
(1)で示されるシリコーンのSi−OH1当量当たり、
(2)のSi−Xを0.25〜1当量の比で縮合反応させる。
(2)の量が多すぎると、ラジカル共重合して得られた
シリコーン系グラフト共重合体(B)がゲル化しやす
く、また0.25当量未満だと未反応シリコーンが多量に残
り、好ましくない。
上記の方法により、得られた(a)アクリル変性シリ
コーンは、通常のラジカル重合性モノマーであれば、き
わめて円滑に共重合が進行し、シリコーン系グラフト共
重合体(B)を容易に得ることができる。ここで(B)
成分のシリコーン系グラフト共重合体を構成するための
(a)と(b)の割合は、得られるシリコーン系グラフ
ト共重合体中のシリコーン含有量が5〜80重量%、好ま
しくは10〜70重量%となるように決定することが望まし
い。
コーンは、通常のラジカル重合性モノマーであれば、き
わめて円滑に共重合が進行し、シリコーン系グラフト共
重合体(B)を容易に得ることができる。ここで(B)
成分のシリコーン系グラフト共重合体を構成するための
(a)と(b)の割合は、得られるシリコーン系グラフ
ト共重合体中のシリコーン含有量が5〜80重量%、好ま
しくは10〜70重量%となるように決定することが望まし
い。
又、ここで得られたグラフト共重合体の分子量は、特
に限定されるものではないが、通常、1000〜200000、好
ましくは5000〜150000程度である。
に限定されるものではないが、通常、1000〜200000、好
ましくは5000〜150000程度である。
また、(B)成分の(A)成分100重量部に対する量
は、0.1〜40重量部、好ましくは5〜20重量部である。
(B)成分が少なすぎると、表面低光沢効果が十分に発
揮されず、またいたずらに過大に、添加しても、機械的
性質や熱安定性にも好ましくない影響が生じ、さらに経
済的にも不利を招く。
は、0.1〜40重量部、好ましくは5〜20重量部である。
(B)成分が少なすぎると、表面低光沢効果が十分に発
揮されず、またいたずらに過大に、添加しても、機械的
性質や熱安定性にも好ましくない影響が生じ、さらに経
済的にも不利を招く。
かかるシリコーン系グラフト共重合体(B)は、ポリ
アセタール樹脂(A)中に、添加配合することにより、
得られた成形品表面の光沢が、均一に低下し、落ち着き
のある高級感をもたせると同時に、耐候(光)性にも十
分な効果を発揮する。かかる作用効果は、シリコーン系
グラフト共重合体(B)をポリアセタール樹脂(A)中
に添加配合して得られる成形品では、シリコーン系グラ
フト共重合体(B)が、0.5〜2μm程度の粒子状で分
散し、表面部まで達している。そのため、成形品表面は
粒子の存在により荒れて光沢が低下している。更にシリ
コーン部が、表面にある程度均一に分散しており、ポリ
アセタール樹脂を覆うことにより、成形品表面の光沢を
より低下させると考えられる。表面光沢の度合いは、成
形条件、成形金型表面の仕上がり度等にも左右される
が、実用上好ましくは後記測定法による光沢度が40%以
下のもの、更に好ましくは15%以下のものである。
アセタール樹脂(A)中に、添加配合することにより、
得られた成形品表面の光沢が、均一に低下し、落ち着き
のある高級感をもたせると同時に、耐候(光)性にも十
分な効果を発揮する。かかる作用効果は、シリコーン系
グラフト共重合体(B)をポリアセタール樹脂(A)中
に添加配合して得られる成形品では、シリコーン系グラ
フト共重合体(B)が、0.5〜2μm程度の粒子状で分
散し、表面部まで達している。そのため、成形品表面は
粒子の存在により荒れて光沢が低下している。更にシリ
コーン部が、表面にある程度均一に分散しており、ポリ
アセタール樹脂を覆うことにより、成形品表面の光沢を
より低下させると考えられる。表面光沢の度合いは、成
形条件、成形金型表面の仕上がり度等にも左右される
が、実用上好ましくは後記測定法による光沢度が40%以
下のもの、更に好ましくは15%以下のものである。
本発明の組成物はこのままで用いても低光沢性でかつ
耐候性にも優れるが、特に耐候(光)安定剤(C)と併
用することにより、耐候(光)性の向上、特に成形品表
面のクラックの発生防止及び成形品表面の変色防止に更
に優れた効果を発揮する。
耐候性にも優れるが、特に耐候(光)安定剤(C)と併
用することにより、耐候(光)性の向上、特に成形品表
面のクラックの発生防止及び成形品表面の変色防止に更
に優れた効果を発揮する。
本発明に用いられる(C)耐候(光)安定剤のうち好
ましく用いられるものとしては、ベンゾトリアゾール
系物質、ベンゾフェノン系物質、蓚酸アニリド系物
質、芳香族ベンゾエート系物質、シアノアクリレー
ト系物質及びヒンダードアミン系物質よりなる群から
選ばれた1種又は2種以上である。
ましく用いられるものとしては、ベンゾトリアゾール
系物質、ベンゾフェノン系物質、蓚酸アニリド系物
質、芳香族ベンゾエート系物質、シアノアクリレー
ト系物質及びヒンダードアミン系物質よりなる群から
選ばれた1種又は2種以上である。
これらの物質の例を示すと次のものが挙げられる。
即ち、ベンゾトリアゾール系物質としては、2−
(2′−ヒドロキシ−5′−メチル−フェニル)ベンゾ
トリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ
−t−ブチル−フェニル)ベンゾトリアゾール、2−
(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)ベ
ンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′
−ジ−イソアミル−フェニル)ベンゾトリアゾール、2
−〔2−ヒドロキシ−3,5−ビス−(α,α−ジメチル
ベンジル)フェニル〕ベンゾトリアゾール、2−(2′
−ヒドロキシ−4′−オクトキシフェニル)ベンゾトリ
アゾール等、 ベンゾフェノン系物質としては、2,4−ジヒドロキシ
ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾ
フェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェ
ノン、2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシベンゾフェ
ノン、2,2′−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェ
ノン、2,2′−ジヒドロキシ−4,4′−ジメトキシベンゾ
フェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホ
ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オキシベンジル
ベンゾフェノン等、 蓚酸アニリド系物質としては、N−(2−エチル−フ
ェニル)−N′−(2−エトキシ−5−t−ブチルフェ
ニル)蓚酸ジアミド、N−(2−エチル−フェニル)−
N′−(2−エトキシ−フェニル)蓚酸ジアミド等であ
る。
(2′−ヒドロキシ−5′−メチル−フェニル)ベンゾ
トリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ
−t−ブチル−フェニル)ベンゾトリアゾール、2−
(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)ベ
ンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′
−ジ−イソアミル−フェニル)ベンゾトリアゾール、2
−〔2−ヒドロキシ−3,5−ビス−(α,α−ジメチル
ベンジル)フェニル〕ベンゾトリアゾール、2−(2′
−ヒドロキシ−4′−オクトキシフェニル)ベンゾトリ
アゾール等、 ベンゾフェノン系物質としては、2,4−ジヒドロキシ
ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾ
フェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェ
ノン、2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシベンゾフェ
ノン、2,2′−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェ
ノン、2,2′−ジヒドロキシ−4,4′−ジメトキシベンゾ
フェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホ
ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オキシベンジル
ベンゾフェノン等、 蓚酸アニリド系物質としては、N−(2−エチル−フ
ェニル)−N′−(2−エトキシ−5−t−ブチルフェ
ニル)蓚酸ジアミド、N−(2−エチル−フェニル)−
N′−(2−エトキシ−フェニル)蓚酸ジアミド等であ
る。
芳香族ベンゾエート系物質としては、p−t−ブチル
フェニルサリシレート、p−オクチルフェニルサリシレ
ート等、 シアノアクリレート系物質としては、2−エチルヘキ
シル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、エ
チル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート等が
挙げられる。
フェニルサリシレート、p−オクチルフェニルサリシレ
ート等、 シアノアクリレート系物質としては、2−エチルヘキ
シル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、エ
チル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート等が
挙げられる。
ヒンダードアミン系物質としては、立体障害性基を有
するピペリジン誘導体で、その例を示せば、4−アセト
キシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ステア
ロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4
−アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリ
ジン、4−メトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジ
ン、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピ
ペリジン、4−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テト
ラメチルピペリジン、4−フェノキシ−2,2,6,6−テト
ラメチルピペリジン、4−ベンジルオキシ−2,2,6,6−
テトラメチルピペリジン、4−(フェニルカルバモイル
オキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ビス
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)オキザレ
ート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ル)マロネート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−
ピペリジル)アジペート、ビス(2,2,6,6−テトラメチ
ル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−
ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(2,
2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)テレフタレー
ト、1,2−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ルオキシ)エタン、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4
−ピペリジル)ヘキサメチレン−1,6−ジカルバメー
ト、ビス(1−メチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−
ピペリジル)アジペート、トリス(2,2,6,6−テトラメ
チル−4−ピペリジル)ベンゼン−1,3,5−トリカルボ
キシレート等である。又、高分子量のピペリジン誘導体
重縮合物、例えば、コハク酸ジメチル−1−(2−ヒド
ロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメ
チルピペリジン重縮合物等も有効である。
するピペリジン誘導体で、その例を示せば、4−アセト
キシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ステア
ロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4
−アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリ
ジン、4−メトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジ
ン、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピ
ペリジン、4−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テト
ラメチルピペリジン、4−フェノキシ−2,2,6,6−テト
ラメチルピペリジン、4−ベンジルオキシ−2,2,6,6−
テトラメチルピペリジン、4−(フェニルカルバモイル
オキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ビス
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)オキザレ
ート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ル)マロネート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−
ピペリジル)アジペート、ビス(2,2,6,6−テトラメチ
ル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−
ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(2,
2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)テレフタレー
ト、1,2−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ルオキシ)エタン、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4
−ピペリジル)ヘキサメチレン−1,6−ジカルバメー
ト、ビス(1−メチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−
ピペリジル)アジペート、トリス(2,2,6,6−テトラメ
チル−4−ピペリジル)ベンゼン−1,3,5−トリカルボ
キシレート等である。又、高分子量のピペリジン誘導体
重縮合物、例えば、コハク酸ジメチル−1−(2−ヒド
ロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメ
チルピペリジン重縮合物等も有効である。
これらの耐候(光)安定剤は少なくとも1種もしくは
2種以上配合するのが好ましく、特に前記〜の耐候
安定剤とヒンダードアミン系物質との併用が好まし
く、さらにベンゾトリアゾール系物質とヒンダード
アミン系物質の併用が最も好ましい。
2種以上配合するのが好ましく、特に前記〜の耐候
安定剤とヒンダードアミン系物質との併用が好まし
く、さらにベンゾトリアゾール系物質とヒンダード
アミン系物質の併用が最も好ましい。
ここで用いられる耐候(光)安定剤(C)は(A)成
分100重量部に対して0.01〜5重量部が適当であり、特
に0.02〜3重量部が好ましい。これらの成分は過少の場
合には効果が期待できず、又いたずらに過大に添加して
も経済的不利のみならず、機械的性質の低下、金型の汚
染等の問題点をもたらす結果となる。
分100重量部に対して0.01〜5重量部が適当であり、特
に0.02〜3重量部が好ましい。これらの成分は過少の場
合には効果が期待できず、又いたずらに過大に添加して
も経済的不利のみならず、機械的性質の低下、金型の汚
染等の問題点をもたらす結果となる。
かかる耐候(光)安定剤(C)は、ポリアセタール樹
脂に単独に添加してもある程度の耐候性を示すが、長期
間、特に屋外において、太陽光(紫外線)、雨等に暴露
された場合、十分満足できるものではないが、これとシ
リコーン系グラフト共重合体(B)を併用することによ
り、表面光沢が低く、かつ優れた耐候性の向上が見られ
る成形品が得られるのである。また本発明の組成物は公
知の各種安定剤を添加し、熱安定性等を補強することが
望ましく、この目的のため公知の酸化防止剤や窒素含有
化合物、アルカリ又はアルカリ土類金属化合物等を1種
又は2種以上組合わせて使用することが望ましい。
脂に単独に添加してもある程度の耐候性を示すが、長期
間、特に屋外において、太陽光(紫外線)、雨等に暴露
された場合、十分満足できるものではないが、これとシ
リコーン系グラフト共重合体(B)を併用することによ
り、表面光沢が低く、かつ優れた耐候性の向上が見られ
る成形品が得られるのである。また本発明の組成物は公
知の各種安定剤を添加し、熱安定性等を補強することが
望ましく、この目的のため公知の酸化防止剤や窒素含有
化合物、アルカリ又はアルカリ土類金属化合物等を1種
又は2種以上組合わせて使用することが望ましい。
又、本発明の組成物は各種カーボンブラック、その他
各種の染顔料や適宜添加し、任意の色に着色することも
出来る。
各種の染顔料や適宜添加し、任意の色に着色することも
出来る。
特にカーボンブラックの併用は耐候(光)安定性を更
に一層向上せしめる効果がある。
に一層向上せしめる効果がある。
本発明組成物には更にその目的に応じ所望の特性を付
与するため、従来公知の添加物、例えば滑剤、核剤、離
型剤、帯電防止剤その他の界面活性剤、或いは(B)成
分以外の有機高分子材料、無機又は有機の繊維状、粉粒
状、板状の充填剤等を1種又は2種以上添加含有させる
ことも可能である。
与するため、従来公知の添加物、例えば滑剤、核剤、離
型剤、帯電防止剤その他の界面活性剤、或いは(B)成
分以外の有機高分子材料、無機又は有機の繊維状、粉粒
状、板状の充填剤等を1種又は2種以上添加含有させる
ことも可能である。
公知の低光沢化作用を有する添加剤(例えばタルク、
炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウムなど)と併用して
用いることによりある程度の効果は認められる。
炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウムなど)と併用して
用いることによりある程度の効果は認められる。
本発明の組成物は、一般に合成樹脂組成物の調製法と
して公知の設備と方法により調製することができる。即
ち、必要な成分を混合し、1軸又は2軸の押出機を使用
して混練し、押出して成形用ペレットとした後変形する
ことができ、又組成物の調製を成形機にて成形と同時に
行うことも可能である。また各成分の分散混合をよくす
るため樹脂成分の一部又は全部を粉砕し、混合して溶融
押出したペレットを成形する方法等、いずれも可能であ
る。
して公知の設備と方法により調製することができる。即
ち、必要な成分を混合し、1軸又は2軸の押出機を使用
して混練し、押出して成形用ペレットとした後変形する
ことができ、又組成物の調製を成形機にて成形と同時に
行うことも可能である。また各成分の分散混合をよくす
るため樹脂成分の一部又は全部を粉砕し、混合して溶融
押出したペレットを成形する方法等、いずれも可能であ
る。
又、前記安定剤、添加剤等の配合物は任意のいかなる
段階で加えてもよく、最終成形品を得る直前で添加、混
合することも勿論可能である。
段階で加えてもよく、最終成形品を得る直前で添加、混
合することも勿論可能である。
また、本発明に係る樹脂組成物は、押出成形、射出成
形、圧縮成形、真空成形、吹込成形、発泡成形のいずれ
によっても成形可能である。
形、圧縮成形、真空成形、吹込成形、発泡成形のいずれ
によっても成形可能である。
以下本発明を実施例によって説明するが、本発明はこ
れらに限定されるものではない。
れらに限定されるものではない。
尚、実施例において表面状態及び耐候(光)性等の特
性値の評価に用いた方法は以下の通りである。
性値の評価に用いた方法は以下の通りである。
(1)表面状態 表面状態は、1〜4のランクに分け、艶消し状態及び
表面の均一性を評価した。数字が小さい程、艶消し状態
が良く且つ均一性が良い状態を示す。
表面の均一性を評価した。数字が小さい程、艶消し状態
が良く且つ均一性が良い状態を示す。
1…蛍光灯を試料上に反射させ、蛍光灯の輪郭が認めら
れずかつ、均一に表面が荒れている。
れずかつ、均一に表面が荒れている。
2…蛍光灯の輪郭は認められないが、表面の凹凸が不均
一で荒れている。
一で荒れている。
3…蛍光灯の輪郭は認められるが、不明瞭である。
4…蛍光灯の輪郭が明瞭に認められ、表面の凹凸がほと
んど認められない。
んど認められない。
(2)表面光沢度 下記条件にて成形した試験片(70mm×40mm×3mm厚
さ)を用いて、JIS K7105の光沢度測定に準拠してデジ
タル変角光沢計(スガ試験機(株)製UGV−40)にて45
゜−45゜反射における光沢度を測定した。
さ)を用いて、JIS K7105の光沢度測定に準拠してデジ
タル変角光沢計(スガ試験機(株)製UGV−40)にて45
゜−45゜反射における光沢度を測定した。
○成形機 東芝(株)製IS80 ○成形条件 ノズル C1 C2 C3 シリンダー温度 200 190 180 160(℃) 射出圧力 650 (kg/cm2) 射出速度 1.0 (m/min) 金型温度 80 (℃) (3)耐候性試験 ウェザーメータ〔スガ試験機(株)製WBL−SUN−HCH
型〕によりブラックパネル温度63℃、ウェザー(降雨ス
プレーあり)の条件下で紫外線を照射し、クラック発生
時間及び表面状態の変化を評価した。
型〕によりブラックパネル温度63℃、ウェザー(降雨ス
プレーあり)の条件下で紫外線を照射し、クラック発生
時間及び表面状態の変化を評価した。
クラック発生時間 試験片に紫外線を所定の条件で照射し、試験片表面の
クラック発生の有無を10倍のルーペで観察し、初めてク
ラックが認められた時間をもってクラックの発生時間と
した。値が大きいほど良好であることを示す。
クラック発生の有無を10倍のルーペで観察し、初めてク
ラックが認められた時間をもってクラックの発生時間と
した。値が大きいほど良好であることを示す。
表面状態の変化 試験片に紫外線を所定の条件で一定時間(600時間、1
000時間、2000時間)照射し、照射前後における試験片
の色相の変化、及びクラックの状況を観察し、それらの
変化の程度を5段階に区分して表示する。数字の小なる
ほど変化少、即ち変色、クラックの発生が少ないことを
意味する。
000時間、2000時間)照射し、照射前後における試験片
の色相の変化、及びクラックの状況を観察し、それらの
変化の程度を5段階に区分して表示する。数字の小なる
ほど変化少、即ち変色、クラックの発生が少ないことを
意味する。
(4)引張試験 ASTM D 638に準拠して引張強伸度を測定した。
実施例1〜19、比較例1〜17 表−1に示す如く、(A)ポリアセタール樹脂〔ポリ
プラスチックス(株)製、商品名「ジュラコン(M9
0)」〕に(B)シリコーン系グラフト共重合体を単独
で、あるいは、(C)耐候(光)安定剤、場合によりカ
ーボンブラックと併用添加し、混合後、30mm2軸押出機
を用いて溶融混練し、ペレット状の組成物を調製した。
次いで、このペレットから、射出成形機を用いて試験片
を成形し、光沢、耐候性、その他の特性を測定し、評価
した。又比較のため、表−2に示す如く、(B)成分の
代わりに、グラフトしていない状態のシリコーンオイ
ル、またはアクリル樹脂を単独、もしくは、耐候(光)
安定剤と併用したもの、さらに公知の低光沢化作用を有
する添加剤等について、同様に調製し、評価した。結果
を表−1、表−2に示す。
プラスチックス(株)製、商品名「ジュラコン(M9
0)」〕に(B)シリコーン系グラフト共重合体を単独
で、あるいは、(C)耐候(光)安定剤、場合によりカ
ーボンブラックと併用添加し、混合後、30mm2軸押出機
を用いて溶融混練し、ペレット状の組成物を調製した。
次いで、このペレットから、射出成形機を用いて試験片
を成形し、光沢、耐候性、その他の特性を測定し、評価
した。又比較のため、表−2に示す如く、(B)成分の
代わりに、グラフトしていない状態のシリコーンオイ
ル、またはアクリル樹脂を単独、もしくは、耐候(光)
安定剤と併用したもの、さらに公知の低光沢化作用を有
する添加剤等について、同様に調製し、評価した。結果
を表−1、表−2に示す。
注−1) B−1:α,ω−ジヒドロキシポリジメチルシロキサンと
γ−メタクリルオキシプロピルジメチルクロロシランよ
り得られたアクリル変性シリコーンとメチルメタクリレ
ートの共重合体 B−2:α,ω−ジヒドロキシポリジメチルシロキサンと
γ−メタクリルオキシプロピルトリクロロシランより得
られたアクリル変性シリコーンとメチルメタクリレート
の共重合体 注−2) C−1:2−〔2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメ
チルベンジル)フェニル〕ベンゾトリアゾール C−2:2−ヒドロキシ−4−オキシベンジルベンゾフェ
ノン C−3:ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ル)セバケート C−4:コハク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエチ
ル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリ
ジン重縮合物 〔発明の効果〕 以上の説明及び実施例により明らかなように、ポリア
セタール樹脂に、特定のシリコーン系グラフト共重合体
を添加配合させてなる本発明の組成物は、ポリアセター
ルのバランスのとれた機械的物性を保持しながら成形表
面の光沢を著しく低下させるという顕著な効果を示し
た。
γ−メタクリルオキシプロピルジメチルクロロシランよ
り得られたアクリル変性シリコーンとメチルメタクリレ
ートの共重合体 B−2:α,ω−ジヒドロキシポリジメチルシロキサンと
γ−メタクリルオキシプロピルトリクロロシランより得
られたアクリル変性シリコーンとメチルメタクリレート
の共重合体 注−2) C−1:2−〔2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメ
チルベンジル)フェニル〕ベンゾトリアゾール C−2:2−ヒドロキシ−4−オキシベンジルベンゾフェ
ノン C−3:ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ル)セバケート C−4:コハク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエチ
ル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリ
ジン重縮合物 〔発明の効果〕 以上の説明及び実施例により明らかなように、ポリア
セタール樹脂に、特定のシリコーン系グラフト共重合体
を添加配合させてなる本発明の組成物は、ポリアセター
ルのバランスのとれた機械的物性を保持しながら成形表
面の光沢を著しく低下させるという顕著な効果を示し
た。
しかも、耐候(光)安定剤を同時に添加することによ
り、無機フィラー系(タルク、炭酸カルシウム等)を用
いた時の欠点であった、耐候性、特にクラックの発生時
間が極めて遅くなり、また変色が少なくなる効果を示し
た。
り、無機フィラー系(タルク、炭酸カルシウム等)を用
いた時の欠点であった、耐候性、特にクラックの発生時
間が極めて遅くなり、また変色が少なくなる効果を示し
た。
従って、本発明の低光沢性を有するポリアセタール樹
脂組成物は、高級感をだし、しかも耐候(光)性を要求
されるあらゆる分野の成形部品、即ち自動車の内装部品
(例えばインナーハンドル、レギュレーターハンドル、
内装クリップ等)、及び外装部品(例えばアウターハン
ドル、フューエルリッド等)、電機機器、建材、カメ
ラ、家庭用品等の太陽光、雨等の大気に長時間曝されな
がらも、外観が落着きある表面をもたせる用途等に好適
に使用し得る。
脂組成物は、高級感をだし、しかも耐候(光)性を要求
されるあらゆる分野の成形部品、即ち自動車の内装部品
(例えばインナーハンドル、レギュレーターハンドル、
内装クリップ等)、及び外装部品(例えばアウターハン
ドル、フューエルリッド等)、電機機器、建材、カメ
ラ、家庭用品等の太陽光、雨等の大気に長時間曝されな
がらも、外観が落着きある表面をもたせる用途等に好適
に使用し得る。
Claims (8)
- 【請求項1】(A)ポリアセタール樹脂100重量部に (B)アクリル変性シリコーン(a)とラジカル重合性
単量体(b)をラジカル重合させてなるシリコーン系グ
ラフト共重合体0.1〜40重量部 を添加配合してなる低光沢性を有するポリアセタール樹
脂組成物。 - 【請求項2】(B)成分を構成するアクリル変性シリコ
ーン(a)が、下記一般式(1)で示されるシリコーン
と一般式(2)で示されるアクリル化合物との縮合反応
生成物である請求項1記載の低光沢性を有するポリアセ
タール樹脂組成物。 (但し、R1、R2は、炭素数1〜10の一価の脂肪族炭化水
素基、フェニル基又は一価のハロゲン化炭化水素基。n
は2以上の整数。) (但し、R3は、水素原子又はメチル基。R4はメチル基、
エチル基又はフェニル基。Xは炭素数1〜10のアルコキ
シ基、アセトキシ基又は塩素原子。) - 【請求項3】(B)成分を構成するアクリル変性シリコ
ーン(a)が、α,ω−ジヒドロキシポリジメチルシロ
キサンと、γ−メタクリルオキシプロピルジメチルクロ
ロシランまたはγ−メタクリルオキシプロピルトリクロ
ロシランとの縮合反応生成物である請求項1又は2記載
の低光沢性を有するポリアセタール樹脂組成物。 - 【請求項4】(B)成分を構成するラジカル重合性単量
体(b)がアクリル酸、メタクリル酸またはそれらのエ
ステルである請求項1〜3の何れか1項記載の低光沢性
を有するポリアセタール樹脂組成物。 - 【請求項5】請求項1〜4の何れか1項記載の組成物
に、更に(C)耐候(光)安定剤0.01〜5重量部(対ポ
リアセタール100重量部)を配合してなる低光沢性を有
するポリアセタール樹脂組成物。 - 【請求項6】(C)耐候(光)安定剤がベンゾトリアゾ
ール系物質、ベンゾフェノン系物質、蓚酸アニリド系物
質、芳香族ベンゾエート系物質、シアノアクリレート系
物質及びヒンダードアミン系物質よりなる群から選ばれ
た1種または2種以上である請求項5記載の低光沢性を
有するポリアセタール樹脂組成物。 - 【請求項7】(C)耐候(光)安定剤がベンゾトリアゾ
ール系物質、ベンゾフェノン系物質、蓚酸アニリド系物
質、芳香族ベンゾエート系物質、シアノアクリレート系
物質の1種又は2種以上と、ヒンダードアミン系物質と
の併用よりなる請求項5又は6記載の低光沢性を有する
ポリアセタール樹脂組成物。 - 【請求項8】請求項1〜7の何れか1項記載の組成物を
成形してなる低光沢性を有するポリアセタール樹脂成形
品。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2181117A JP2818475B2 (ja) | 1990-07-09 | 1990-07-09 | 低光沢性ポリアセタール樹脂組成物及び成形品 |
CA002046469A CA2046469A1 (en) | 1990-07-09 | 1991-07-08 | Low gloss polyacetal resin composition and molded article |
KR1019910011628A KR950006139B1 (ko) | 1990-07-09 | 1991-07-09 | 저광택 폴리아세탈 수지 조성물 및 성형품 |
BR919102880A BR9102880A (pt) | 1990-07-09 | 1991-07-09 | Composicao de resina de poliacetal de baixo brilho e artigo moldado |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Publication Number | Publication Date |
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JPH0468048A JPH0468048A (ja) | 1992-03-03 |
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Family
ID=16095149
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2181117A Expired - Lifetime JP2818475B2 (ja) | 1990-07-09 | 1990-07-09 | 低光沢性ポリアセタール樹脂組成物及び成形品 |
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KR101964094B1 (ko) * | 2014-09-30 | 2019-04-02 | (주)엘지하우시스 | 무광 코팅 조성물, 무광 코팅 시트 및 이의 제조방법 |
JP6938267B2 (ja) * | 2017-08-03 | 2021-09-22 | 旭化成株式会社 | ポリオキシメチレン樹脂組成物 |
JP6938266B2 (ja) * | 2017-08-03 | 2021-09-22 | 旭化成株式会社 | ポリオキシメチレン樹脂組成物及び成形体 |
CN115181223B (zh) * | 2022-08-15 | 2023-08-29 | 铨盛聚碳科技股份有限公司 | 一种低光泽哑光助剂、其制备方法及成型体 |
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1990
- 1990-07-09 JP JP2181117A patent/JP2818475B2/ja not_active Expired - Lifetime
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1991
- 1991-07-08 CA CA002046469A patent/CA2046469A1/en not_active Abandoned
- 1991-07-09 BR BR919102880A patent/BR9102880A/pt not_active Application Discontinuation
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Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
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BR9102880A (pt) | 1992-02-11 |
JPH0468048A (ja) | 1992-03-03 |
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