JP2816128B2 - 輻射線の熱形強度検出装置 - Google Patents

輻射線の熱形強度検出装置

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JP2816128B2 JP621796A JP621796A JP2816128B2 JP 2816128 B2 JP2816128 B2 JP 2816128B2 JP 621796 A JP621796 A JP 621796A JP 621796 A JP621796 A JP 621796A JP 2816128 B2 JP2816128 B2 JP 2816128B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、赤外線およびマイ
クロ波などの輻射線の強度を、いわば熱形の構成によっ
て、検出するための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】赤外線の強度を検出する典型的な先行技
術としては、焦電体、ボロメータ、サーモパイルおよび
ゴーレイ(Goley)セルなどが知られている。焦電体を
用いる先行技術では、焦電体板および焦電体膜に赤外線
をチョッピングして照射し、これによって得られる電荷
の変化分を検出する。この先行技術では、赤外線を上述
のようにチョッピングする必要があり、その構成が大形
化する。
【0003】ボロメータでは、金属製薄膜に赤外線が照
射されて昇温されることによって変化する抵抗を検出す
る。この先行技術では、抵抗を検出するために、金属製
薄膜に電流を流す必要があり、これによってその金属製
薄膜の温度が上昇してしまい、測定精度が低い。
【0004】サーモパイルでは、2つの異種金属を接続
し、一方の金属に赤外線を照射して加熱し、ゼーベック
効果によって得られる熱起電力を測定する。この先行技
術では、熱流を熱起電力に変換する効率が低く、感度が
悪いという問題がある。
【0005】ゴーレイセルでは、金属製容器内にガスが
気密に充填され、この容器に赤外線が照射されることに
よって内部のガスが膨張し、これによる容器の変形量
を、光てこの原理を用いて、反射鏡を角変位して光経路
の変化量として検出する。この先行技術では、構成が明
らかに大形化する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、構成
を小形化し、しかも高感度で輻射線の強度を熱形で検出
する装置を提供することである。
【0007】
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、電気絶縁性材
料から成り、剛性を有する基板2と、基板2に厚み方向
に間隔をあけて対向して配置される半導体ウエハ3であ
って、半導体ウエハ3の厚み方向の基板2側の一方表面
8には、不純物がドープされて低抵抗層にされ、基板2
とは反対側の他方表面10から異方性エッチングして領
域6は2000〜6000Åの厚みD2を有する矩形の
薄板状に形成され、前記領域は、基板2とは反対側に厚
く形成された支持部7によって囲まれる半導体ウエハ3
と、基板2と半導体ウエハ3の支持部7との間に介在さ
れ、前記領域6が臨む大気開放された第1空間17を形
成するスペーサ4と、半導体ウエハ3に関して基板2と
は厚み方向反対側に配置され、半導体ウエハ3の支持部
7に固定され、前記領域6との間で気密な第2空間19
を形成し、輻射線を透過する材料から成る蓋体18と、
前記第2空間19に充填され、輻射線の吸収スペクトル
特性を有するガスと、基板2上の領域6にのみ対向する
表面に厚み100〜300nmで蒸着される電極13
と、前記低抵抗層の領域6と電極13との間の静電容量
を検出する手段とを含むことを特徴とする輻射線の熱形
強度検出装置である。また本発明は、半導体ウエハ3
は、シリコンであり、前記低抵抗層は、不純物であるホ
ウ素をドープして形成され、前記領域6は、結晶面(1
00)が、異方性エッチングされて除去されたものであ
り、前記領域6と支持部7との境界には、結晶面(11
1)である傾斜面11が形成されることを特徴とする。
【0009】本発明に従えば、シリコンウエハなどの半
導体ウエハに、異方性エッチングの手法によって薄板状
の領域6を形成し、この薄板状の領域によって大気開放
した第1空間17を規定し、この第2空間19にガスを
充填する。赤外線およびマイクロ波などの輻射線は、前
記領域に照射されて透過し、前記第2空間に充填された
ガスを加熱して膨張させ、これによって前記領域6が変
形してその領域6と基板2との間の距離が変化する。こ
の距離の変化は、静電容量によって容易に検出すること
ができる。前記薄板状領域6は、半導体ウエハの厚み方
向の基板2寄りに形成されることによって、前記領域と
基板との間の距離を小さくし、静電容量を大きくして、
測定精度を向上することができる。また本発明に従え
ば、空間に充填されるガスは、照射される輻射線の吸収
スペクトル特性を有し、たとえばCO2は波長4.3μ
mの赤外線吸収スペクトル特性を有する。したがってこ
のような吸収スペクトルを含む輻射線が照射されると
き、前記領域および一方電極が透光性であることによっ
て、充填されているCO2であるガスの温度が迅速に加
熱膨張することになり、応答性の向上を図ることができ
るとともに、これによって前記気密空間の小形化を図る
ことができる。このガスは、たとえばCO2のほかに、C
O、CH4、水蒸気H2Oなどのガスであってもよく、ま
た空気であってもよく、さらにはこれらのガスの混合物
であってもよい。ガスの組成を変化することによって、
応答速度および感度の調整を行うことができる。本発明
に従えば、輻射線を透過するガラスなどの材料から成る
蓋体18を透過した輻射線は、この蓋体と半導体ウエハ
の薄板状領域6とによって形成された第2空間19に充
填されているガスを加熱して膨張させ、これによって前
記領域が変形し、その変形量に対応した静電容量を検出
することによって、輻射線の強度を検出することができ
る。本発明に従えば、基板と半導体ウエハとの間に形成
される第1空間17は、大気開放される。本発明に従え
ば、基板はガラスなどの電気絶縁性材料製であり、この
基板の半導体ウエハ側の表面上で、前記領域6に対向し
た部分にのみ、前記電極13を形成することによって、
半導体ウエハの低抵抗層である前記領域6との間の前記
領域の変形に従う静電容量を、高精度で検出することが
できる。もしも仮に、半導体ウエハの基板側の表面全面
に一方電極を形成し、基板の半導体ウエハ側の表面全面
に他方電極を形成した構成とすれば、前記一方電極と前
記他方電極との間の全体の静電容量に対する前記領域の
静電容量の割合は小さく、したがって輻射線の強度を高
精度で検出することが困難になる。本発明は、この問題
を解決する。また本発明に従えば、前記一方電極は、た
とえばシリコンウエハなどの半導体ウエハに不純物であ
るホウ素Bを、拡散またはイオン注入などの手法によっ
てドープして低抵抗の導電層として構成する。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は本発明の前提となる構成を
示す赤外線およびマイクロ波などの輻射線強度の熱形検
出装置1の断面図であり、図2はその熱形強度検出装置
1の平面図であり、図3は熱形強度検出装置1の斜視図
であり、図4は熱形強度検出装置1の簡略化した分解斜
視図である。これらの図面を参照して、本件熱形強度検
出装置1は基本的には、基板2と、この基板2に間隔を
あけて対向して配置されるシリコンウエハ3と、スペー
サ4と、気密空間5に充填されるガスとを含む。基板2
は、電気絶縁性材料、たとえば透光性を有するガラスか
ら成り、剛性を有し、本件熱形強度検出装置1の高い強
度を保つ働きをする。
【0011】シリコンウエハ3は、輻射線を透過する半
導体である。このシリコンウエハ3は、その厚み方向
(図1の上下方向)の基板2寄り(図1の下方)に形成
される薄板状の領域6と、その領域6を囲んで領域6よ
りも厚い支持部7とを有する。
【0012】このようなシリコンウエハ3を製造するに
あたっては、まず、厚みD1がたとえば0.5mmであ
るシリコンウエハ本体を準備する。次にシリコンウエハ
本体の基板2側の表面8に、不純物であるホウ素Bを拡
散またはイオン注入などの手法で、強くドープし、たと
えば7×1019個/cm3 の濃度のドープ層を、形成す
る。シリコンウエハ本体の側部9、および基板2とは反
対側の表面10の支持部7となる部分には、酸化膜であ
るSiO2 層を形成する。このシリコンウエハ本体の表
面10から露出した部分は、領域6に対応している。
【0013】こうして得られたシリコンウエハ本体を、
たとえば約100℃のエッチング液に浸漬して、約2時
間程度、異方性エッチングを行う。エッチング液は、た
とえばEPW(エチレンジアミン、ピロカテコールおよ
び水の混液)であってもよく、EPWに代えて、KO
H、ヒドラジンまたはNH4OHなどであってもよく、
そのエッチング液はその他の組成を有してもよい。これ
によってシリコンウエハ本体は、結晶面(100)がエ
ッチングされて除去されて領域6が薄く形成され、支持
部7との境界には結晶面(111)である傾斜面11が
形成される。
【0014】領域6の厚みD2は、たとえば2000〜
6000Å、特に2000〜3000Åである。領域6
は、図2に明らかに示されるように横の長さL1および
縦の長さL2は、たとえばL1=L2=1〜3mmであ
る矩形状に形成される。半導体ウエハ3の領域6は、上
述のように薄板状であり、したがって弾性的に図1の上
下に変位可能であり、言わばダイアフラムのように変位
することができる。
【0015】シリコンウエハ3の基板2側の表面上で領
域6には一方の電極12が形成される。また基板2のシ
リコンウエハ3側の表面上で、領域6に対向した部分に
のみ、他方の電極13が形成される。これらの電極1
2,13は、アルミニウム、金などが厚み100〜30
0nmを有して蒸着される。電極12,13は、赤外線
を良好に吸収する上述のニクロムおよびその他の材料か
ら成ってもよい。
【0016】一方電極12は、透明な導電性を有する電
極であってもよく、たとえばITO(インジウム錫酸化
物)などから成ってもよい。これによって領域6に参照
符14で示されるように輻射線が照射されたとき、領域
6から一方電極12を経て空間5内のガスに輻射線が直
接に照射されてガスが効率よく加熱されることができ
る。
【0017】本発明の実施の一形態では、シリコンウエ
ハ3における表面8側には、前述のようにホウ素がドー
プされており、したがって低抵抗層となっており、これ
をそのまま一方電極として用いることによって、前記一
方電極12を省略することができる。すなわち導電性を
有する領域6を含む部分をそのまま電極として兼用して
前記電極12を省略した構成とする。
【0018】他方電極12は、空間5に臨んで形成され
ており、したがって電極12の材料が前述のようにニク
ロムであるときには、輻射線によって効率よく加熱さ
れ、空間5内のガスが効率よく加熱されることができ
る。また他方電極13を高反射率を有する材料、たとえ
ば上述のようにアルミニウムおよび金などによって構成
することによって、輻射線を空間5に反射し、そのガス
を効率よく加熱することができる。
【0019】図1において、電極12,13間の間隔Δ
dは、たとえば2〜10μmであってもよい。
【0020】空間5に充填されるガスは、たとえば空
気、CO2、CO、CH4および水蒸気H2O等であって
もよい。これらのガスの種類のうち、照射される輻射線
の吸収スペクトル特性を有するガスが用いられることが
好ましく、このとき電極12が透光性であって、照射さ
れる輻射線14が空間5に領域6および電極12を経て
導かれる。これによってガスを効率よく加熱して管路を
向上することができる。たとえばCO2ガスは、波長
4.3mmの赤外線吸収スペクトル特性を有し、このよ
うな波長を含む輻射線14が照射されることによって、
ガスを効率よく加熱して感度の向上を図ることができ
る。この感度を調整するためにガスの組成を調整するよ
うにしてもよく、たとえばCO2と不活性ガスN2とを混
合して空間5に封入してもよい。
【0021】空間5内に充填されるガスは、領域6に輻
射線14が照射されない状態では、ほぼ大気圧となるよ
うに定められる。
【0022】基板2を前述のように電気絶縁性材料製と
し、領域6に対応する部分にのみ他方電極13を形成す
ることによって、輻射線14の照射時における空間5内
のガスの膨張による領域6の図1における上方への変位
量に対応した電極12,13間の静電容量を、高精度で
検出することが可能である。
【0023】スペーサ4は、領域6を外囲し、支持部7
に配置される。スペーサ4はたとえばポリイミドなどの
合成樹脂であってもよく、その他の材料から成ってもよ
い。基板2とスペーサ4との接着およびシリコンウエハ
3とスペーサ4との接着は、接着剤を用いて達成しても
よく、あるいは相互の融着によって行ってもよく、その
他の構成によって気密性を達成するようにしてもよい。
【0024】図5は本発明の他の前提となる輻射線強度
の熱形検出装置16の断面図であり、図6はその図5に
示される熱形強度検出装置16の斜視図であり、図7は
その熱形強度検出装置16の簡略化した分解斜視図であ
る。この熱形強度検出装置16は、前述の図1〜図4に
示される熱形強度検出装置1の構成に類似し、対応する
部分には同一の参照符を付す。特にこの実施の形態で
は、シリコンウエハ3は、輻射線を透過する透光性材料
から成る必要はなく、遮光性であってもよい。スペーサ
4によって基板2とシリコンウエハ3との間には第1空
間17が形成され、この空間17は大気開放される。
【0025】図5〜図7に示される熱形強度検出装置1
6において、蓋体18は、シリコンウエハ3に関して基
板2とは厚み方向反対側(図5の上方)に配置される。
この蓋体18は、シリコンウエハ3の支持部7に固定さ
れ、領域6との間に気密な第2空間19を形成する。蓋
体18は、輻射線を透過する材料、たとえばガラスなど
から成る。第2空間19に充填されるガスは、前述の図
1〜図4に示される本発明の実施の一形態における空間
5に充填されるガスの種類と同様である。輻射線14
は、空間19の蓋体18に臨む領域にわたって照射され
る。輻射線14が蓋体18に照射されると、その輻射線
14は蓋体18を透過し、第2空間19内のガスを加熱
し、これによってガスが膨張し、領域6が図5の下方に
変位し、これによって電極12,13間の静電容量が大
きくなるように変化する。
【0026】本発明では、図5〜図7において電極12
は省略され、領域6は前記低抵抗層とされる。
【0027】
【0028】
【0029】シリコンウエハ3と蓋体18とは、ポリイ
ミドなどの接着剤によって、または相互に融着などによ
って気密に固定される。
【0030】図1〜図7に示される本発明の実施の各形
態において、基板2は、空間5,17に臨んで平坦な表
面を有するシリコンウエハなどの半導体ウエハを用いて
もよい。
【0031】図8は、図1〜図7に示される各構成にお
いて、電極12,13間の静電容量Cを検出するための
静電容量検出手段23の電気回路図である。電極12,
13から成る静電容量Cには、基準となる静電容量C0
を有するコンデンサを直列に接続して、予め定める一定
電圧を有する直流電源24が接続される。静電容量C,
C0の接続点25に直流電圧計26を接続してその電圧
を測定することによって、静電容量Cを検出することが
できる。この静電容量検出手段23の構成によれば、熱
形強度検出装置1,16には無効電力が供給されるだけ
であって、前述の先行技術に関連して述べたように測定
のためのジュール熱などによる温度上昇はなく、検出精
度を高くすることができる。
【0032】静電容量Cを高精度で検出するには、ブリ
ッジを組込む電位法を採用してもよい。また静電容量C
を検出するために、キャパシタンスメータと呼ばれる容
量計を用いてもよく、この容量計は、電極12,13間
に正弦波電圧を印加したときに位相が90度ずれた電流
の値を検出する構成を有する。
【0033】
【0034】
【0035】図9は本件発明者の実験結果を示すグラフ
である。図1〜図4に示される前述の構成において、D
1=0.5mm、D2=6000Å、L1=L2=3m
m、Δd=6μm、シリコンウエハ3における表面8側
にホウ素をドープして低抵抗層として電極12の働きを
兼ね、他方電極13はアルミニウム100nm厚を蒸着
して形成され、空間5に空気を大気圧で充填した構成に
おいて、CO2レーザを用い、図9のライン38では
4.7W/cm2の強度で、またライン39はその強度
の75%で、さらにライン40は前記強度の50%で、
図1の矢符14で示されるように照射したとき、電極1
2,13間の静電容量が時間経過に伴って図9に示され
るようにそれぞれ変化した。レーザの照射する前の電極
12,13間の静電容量C0は45pFであり、図9の
縦軸はその静電容量の変化量ΔCpFである。これによ
って赤外線強度を変化することによって静電容量が変化
し、赤外線強度を静電容量に対応して検出することがで
きることが確認される。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、輻射線によってガスを
加熱して膨張させて、半導体ウエハの薄板状の領域を変
形し、基板と前記領域との間の静電容量を検出するよう
にしたので、構成を小形化し、しかも高感度で輻射線の
強度を検出することができるようになり、またガス濃度
を検出することができるようになる。
【0037】また請求項1の本発明によれば、蓋体は輻
射線を透過する材料から成る。したがって輻射線によっ
て蓋体が加熱されて熱放散が抑制されて、充填されてい
るガスを加熱することができるようになり、検出精度を
向上することができる。
【0038】さらに本発明によれば、前記領域は半導体
ウエハの厚み方向の基板寄りに形成され、これによって
静電容量を大きくして測定精度の向上を図ることができ
る。
【0039】また本発明によれば、第2空間19に充填
されるガスは、照射されて強度またはガス濃度が検出さ
れるべき輻射線の吸収スペクトル特性を有し、これによ
って応答性を向上し、また感度を向上することができる
ようになる。
【0040】本発明によれば、半導体ウエハの前記領域
6は、その半導体ウエハに不純物をドープした導電層か
ら成り、これによって構成の簡略化を図ることができ、
また電気絶縁性基板の半導体ウエハ側の表面上に形成さ
れる電極13は、前記領域6に対向した部分にのみ形成
されるので、基板の半導体ウエハ側の表面の全面に前記
他方電極を形成した構成に比べて、検出精度の向上を図
ることができる。さらに本発明によれば、領域6は、半
導体ウエハ3の不純物、たとえばホウ素がドープされて
低抵抗層にされ、したがって前述の電極12は形成され
ておらず、これによって領域6が圧力によって高精度で
弾発的に変形することが可能になる。これによって圧力
に依存して高精度に静電容量を検出することが可能にな
る。さらに半導体ウエハ3は、輻射線を透過してもよい
けれども、透過しなくてもよく、これによって半導体ウ
エハ3の選択範囲を拡げることができ、本発明の実施が
容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の前提となる輻射線の熱形強度検出装置
1の断面図である。
【図2】図1に示される熱形強度検出装置1の平面図で
ある。
【図3】図1および図2に示される熱形強度検出装置1
の斜視図である。
【図4】図1〜3に示される熱形強度検出装置1の簡略
化した断面斜視図である。
【図5】本発明の他の前提となる輻射線の熱形強度検出
装置16の断面図である。
【図6】図5に示される熱形強度検出装置16の斜視図
である。
【図7】図5および図6に示される熱形強度検出装置1
6の簡略化した分解斜視図である。
【図8】図1〜図7に示される各構成における電極1
2,13間の静電容量を検出するための手段23を示す
電気回路図である。
【図9】本件発明者の実験結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1,16,34 熱形強度検出装置 2 基板 3 シリコンウエハ 4 スペーサ 5 気密空間 6 領域 7 支持部 8,10 表面 9 側部 11 傾斜面 12,13 電極 14 輻射線 17 第1空間 18 蓋体 19 第2空間 20,21 表面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−173443(JP,A) 実開 昭52−141932(JP,U) 実公 昭35−8894(JP,Y1) T.W.Kenny et.al." Novel Infrared det ector based on a t unneling displacem ent transducer”App lied Physics Lette rs,59〔15〕(1991)(米) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01J 5/34 G01N 22/00 G01N 27/22 G01N 27/60

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気絶縁性材料から成り、剛性を有する
    基板2と、 基板2に厚み方向に間隔をあけて対向して配置される半
    導体ウエハ3であって、半導体ウエハ3の厚み方向の基
    板2側の一方表面8には、不純物がドープされて低抵抗
    層にされ、基板2とは反対側の他方表面10から異方性
    エッチングして領域6は2000〜6000Åの厚みD
    2を有する矩形の薄板状に形成され、前記領域は、基板
    2とは反対側に厚く形成された支持部7によって囲まれ
    る半導体ウエハ3と、 基板2と半導体ウエハ3の支持部7との間に介在され、
    前記領域6が臨む大気開放された第1空間17を形成す
    るスペーサ4と、 半導体ウエハ3に関して基板2とは厚み方向反対側に配
    置され、半導体ウエハ3の支持部7に固定され、前記領
    域6との間で気密な第2空間19を形成し、輻射線を透
    過する材料から成る蓋体18と、 前記第2空間19に充填され、輻射線の吸収スペクトル
    特性を有するガスと、 基板2上の領域6にのみ対向する表面に厚み100〜3
    00nmで蒸着される電極13と、 前記低抵抗層の領域6と電極13との間の静電容量を検
    出する手段とを含むことを特徴とする輻射線の熱形強度
    検出装置。
  2. 【請求項2】 半導体ウエハ3は、シリコンであり、 前記低抵抗層は、不純物であるホウ素をドープして形成
    され、 前記領域6は、結晶面(100)が、異方性エッチング
    されて除去されたものであり、 前記領域6と支持部7との境界には、結晶面(111)
    である傾斜面11が形成されることを特徴とする請求項
    1記載の熱形強度検出装置。
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