JP2813894B2 - 免疫的に活性な物質の測定方法および測定装置 - Google Patents

免疫的に活性な物質の測定方法および測定装置

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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の属する技術分野〕 本発明は、微粒子を用い検体中の抗原、抗体などの免
疫的に活性な物質の測定法および測定装置に関する。さ
らに詳しくは、本発明は、免疫的に活性な物質を担持し
た固体微粒子を用い、抗原−抗体反応により生ずる凝集
の度合を光学的に測定する方法および装置に関する。
〔従来技術の説明〕
免疫的に活性な物質、たとえば抗体を担持したポリス
チレン等の微粒子を水などの液体媒体中に分散させた分
散液(ラテックス試薬)に、上記の免疫的に活性な物質
に対し選択的に反応性を有する物質(例えば抗原)を作
用させることにより起こる凝集を観察することにより測
定を行うラテックス凝集イムノアッセイ法(LAIA)がジ
ェー・エム・シンガーら(J.M.Singer et al)により見
い出され〔Am.J.Med.,21888(1956)参照〕、その後、
該方法について様々な検討がなされている。そして凝集
の度合を視覚により判定する方法が、定量的な測定は困
難ではあるが、簡便でかつ結果が短時間に得られるとい
う利点があることから実用上広く普及している。
近年になって、凝集の度合を光学的に測定する試みが
なされ、エー・フェーチュアら(A.Fature et al)は、
凝集反応に伴う濁度の変化を光学的に測定、動力学的解
析から定量分析を行う方法を提案している〔A.Fature e
t.al.;Protides Biol Fluids,Proc.Colloq.,2589(197
2)〕。しかし、後述するように、ラテックス試薬その
ものの不安定さから測定値の変動が大きく、又、測定感
度上も十分なものとはいえない。すなわち、ラテックス
試薬は液体分散媒中に固体微粒子が分散している状態の
ものであり、本質的に不安定な系であるため、長期間の
貯蔵により凝集を起こしたり、感度が低下したりしやす
く、又、凍結することで分散状態が破壊されるため保存
に特段の配慮を要するなど、種々の問題を有している。
これに対して分散媒である液体を除去乾燥させること
によってラテックス試薬の安定性を改善する方法が提案
されている(特開昭52−117420号公報、特開昭62−4626
2号公報)。
しかしながら、ラテックス試薬については、乾燥化す
ることで保存安定性は向上させることができるものの、
再分散して得られたラテックス試薬は、凝集反応性の変
動が大きく、その結果測定データがしばしば変動すると
いう問題がある。
従って、従来技術においてはスライド上での目視によ
る陰性もしくは陽性の判定など定性的な測定に用いるこ
とができるが、高精度の定量的測定には不適である。
又、ラテックス試薬などの凝集免疫試薬を毛細管に注
入し、凍結乾燥させ、該毛細管中で検体と混合させるこ
とによって反応させ、凝集状態を観察することにより検
体中の免疫的に活性な物質を検出する方法が提案されて
いる(特開昭58−73866号公報)。この方法は前述の提
案と同様に試薬の保存安定性が良好であり、さらに簡便
な検査法として魅力あるものではあるが、測定値の再現
性がよくなく、正確な定量ができないという問題があ
る。
〔発明の目的〕
本発明は、上述の従来技術における問題点を解決し
て、測定値の再現性に優れ、正確な定量を可能にする免
疫的測定方法およびそのための測定装置を提供すること
にある。
〔発明の構成・効果〕
本発明者らは、乾燥試薬を用いる従来の測定法におけ
る問題点について検討したところ、従来法における測定
値の変動の原因が、再分散状態のバラツキによるもので
あるとともに、再分散のための撹拌が長時間に亘り、あ
るいは撹拌強度が強過ぎることにより、固体微粒子と免
疫的に活性な物質との結合が破壊されることにより生じ
る測定感度の低下にあることが判明した。さらに本発明
者らはこれらの知見をもとに、鋭意検討した結果、乾燥
試薬の再分散時において、その分散状態を光学的に測定
しながら撹拌し、好適な分散状態に到達した時点で、次
の反応工程に進むことが、高感度で安定な測定を行うた
めに極めて大きな効果をもたらすことが判明した。
本発明は、以上の判明した事実に基づいて更なる検討
の結果完成に至ったものであり、下述する測定方法およ
び該測定方法を実施するに適した装置を包含する。
本発明の測定方法は下述する内容のものである。すな
わち、固体微粒子の表面に、検体中の被測定物質に対し
免疫的に活性な物質を物理的および/又は化学的に結合
させ、この結合された免疫的に活性な物質に検体を液体
媒体中で反応させることにより生ずる反応混合物の凝集
の度合を光学的に測定する方法において、 (i)表面に、検体中の被測定物質に対し免疫的に活性
な物質を物理的および/又は化学的に結合せしめ乾燥さ
せた固体微粒子(以下乾燥試薬微粒子)を含む測定セル
中に、分散媒を添加する工程、 (ii)上記測定セル中の分散媒と乾燥試薬微粒子を撹拌
し、上記乾燥試薬微粒子の分散媒体中での分散状態を光
学的に測定する工程、 (iii)上記工程(ii)で得られる光学的な測定データ
から分散媒中での乾燥試薬微粒子の分散状態を測定し、
あらかじめ設定した分散状態に到達した時点で、上記工
程(ii)の撹拌を停止する工程、 (iv)上記工程(iii)において設定した分散状態に到
達した分散体に、検体を添加混合反応させて凝集状態を
生ぜせしめる工程、 (v)上記工程(iv)において生じた反応混合物の凝集
状態を光学的に測定する工程、 を含む測定方法。
上述の測定方法を実施するに適した本発明の装置は、
下述する内容のものである。すなわち、固体微粒子の表
面に、検体中の被測定物質に対し免疫的に活性な物質を
物理的および/又は化学的に結合させ、この結合された
免疫的に活性な物質に検体を液体媒体中で反応させるこ
とにより生ずる測定セル中の反応混合物の凝集の度合を
光学的に測定する装置であって、 (i)前記測定セルを固定する手段、 (ii)上記測定セル中に分散媒を注入する手段、 (iii)上記測定セル中に検体を注入する手段、 (iv)上記測定セルの内容物を撹拌する手段、 (v)上記測定セル中の内容物の凝集の度合を光学的に
測定する手段、 (vi)撹拌された測定セル中の、乾燥試薬微粒子および
分散媒混合物の光学的測定データから該乾燥試薬微粒子
の分散媒への分散状態を判定し、撹拌の継続・停止を制
御する手段、 を有する測定装置。
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明に用いられる固体微粒子としては、生物に由来
する微粒子、無機系微粒子、有機系微粒子を挙げること
ができる。前記生物に由来する微粒子としては、例え
ば、赤血球分散処理されたブドウ球菌、連鎖球菌等の細
菌類等が挙げられる。前記無機系微粒子としては、例え
ば、シリカ、アルミナ、ベントナイト等が挙げられる。
また前記有機系微粒子としては、例えば、スチレン、塩
化ビニル、アクリロニトリル、酢酸ビニル、アクリル酸
エステル類、メタクリル酸エステル類などのビニル系モ
ノマーの単一重合体および/又はそれらの共重合体、ス
チレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−
ブタジエン共重合体などのブタジエン系共重合体などの
微粒子が挙げられる。こうした微粒子への免疫的に活性
な物質の結合は、後述するように、物理的および/又は
化学的になされるが、その中で物理的結合は微粒子表面
が疏水性であることが好ましく、スチレン単一重合体微
粒子、スチレンを主成分とするビニル系共重合体微粒子
又はスチレンを主成分とするスチレン−ブタジエン共重
合体が特に好ましい。上述の微粒子の粒子径は、生物に
由来する微粒子、無機系微粒子、有機系微粒子のいずれ
の場合にあっても0.05μm乃至5μmが好ましく、0.1
μm乃至2μmが特に好ましい。粒子径が0.05μmを下
廻ると乾燥試薬の分散が困難になり、又5μmを上廻る
と分散試薬の安定性が不良になる。
本発明に用いられる固体微粒子の表面に結合させる免
疫的に活性な物質としては、IgG,IgM,IgEなどの免疫グ
ロブリン:補体、CRP,フェリチン,α1マイクログロブ
リン、β2マイクログロブリンなど血漿蛋白およびそれ
らの抗体:α−フェトプロテイン、癌胎児性抗原(CE
A)、前立腺性酸性ホスファターゼ(PAP)、CA−19−
9、CA−125などの腫瘍マーカおよびそれらの抗体:黄
体化ホルモン(LH)、卵胞刺激ホルモン(FSH)、ヒト
繊毛性ゴナドトロピン(hCG)、エストロゲン、インス
リンなどのホルモン類およびそれらの抗体:HBV関連抗原
(HBs,HBe,HBc),HIV,ATLなどウイルス感染関連物質お
よびそれらの抗体:ジフテリア菌、ボツリヌス菌、マイ
コプラズマ、梅毒トレポネーマなどのバクテリア類およ
びそれらの抗体:トキソプラズマ、トリコモナ・スリー
シュマニア、トリパノゾーマ、マラリア原虫などの原虫
類およびそれらの抗体:フェニトイン、フェノバルビタ
ールなどの抗てんかん薬、キニジン、シゴキシニンなど
の心血管薬、テオフィリンなどの抗喘息薬、クロラムフ
ェニコール、ゲンタマイシンなどの抗生物質などの薬物
類およびそれらの抗体:その他酵素、菌体外毒素および
それらの抗体などがあり、検体中の被測定物質と抗原−
抗体反応を起こす物質が検体の種類に応じて適宜選択さ
れて使用される。
これらの免疫的に活性な物質の中でも、特にhCG抗
体、CRP抗体、β2−マイクログロブリン抗体もしくはα
−フェトプロテインが好ましい。
微粒子と免疫的に活性な物質の結合は、例えば特開昭
53−52620号公報、特公昭53−12966号公報等に記載の、
物理的および/又は化学的結合する公知の方法により行
うことができる。この微粒子と免疫的に活性な物質との
結合反応は、水又は水およびアルコール類、ケトン類な
どの水と相溶性のある有機溶媒との混合溶媒中で行うこ
とが好ましい。又反応系中には微粒子の安定化、非特異
凝集の防止などの目的でリン酸塩緩衝液−生理食塩水、
Tris−HCl緩衝液などの緩衝液、牛血清アルブミンなど
の不活性蛋白質、界面活性剤などを添加することが好ま
しい。反応溶液のpHは通常6〜10、好ましくは7〜9で
ある。又、反応溶液中の微粒子の濃度は通常0.01〜2.0
(重量)%である。
微粒子と免疫的に活性な物質を化学的に結合させるに
は、微粒子表面に例えばアミノ基、カルボキシル基、ヒ
ドロキシル基、オキシラン基などを配向させポリアミド
化合物、ポリイミド化合物、ポリアルデヒド化合物、ポ
リオキシラン化合物などを介し免疫的に活性な物質と反
応させる方法、微粒子表面にアルデヒド基、オキシラン
基などを配向させ免疫的に活性な物質と反応させる方法
などがある。
乾燥免疫試薬は上記免疫的に活性な物質を結合させた
微粒子の分散体に用いられている分散媒を除去すること
により得られる。
分散媒の除去は60℃以下、好ましくは30℃以下で行う
のが免疫的に活性な物質の活性度を維持する上で有利で
ある。分散媒除去についての特に好ましい態様において
は、凍結乾燥による除去であり、その場合、試薬の感度
は定常的に高く維持される。測定セル中に乾燥免疫試薬
を導入するについては、測定セル中に所定量の免疫的に
活性な物質を結合させた微粒子の分散体を入れ上述の乾
燥を行って分散媒を除去してもよいし、又はあらかじめ
分散媒を除去した乾燥免疫試薬の所定量を測定セル中に
入れるようにしてもよい。
測定セルとしては、透明なガラス又はプラスチック
(例えばポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポ
リ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリスルホンなど)
を材質とするものなどが用いられる。
測定セル中の乾燥免疫試薬を分散する分散媒は水又は
水およびアルコール類、ケトン類などの水と相溶性のあ
る有機溶媒との混合溶媒が使用される。又分散媒には適
宜pH緩衝剤、蛋白質、界面活性剤、水溶性高分子化合物
などが添加される。
pH緩衝剤は、抗原−抗体反応は一般に溶媒のpHの影響
を受けやすいため、最適のpHに調節するために添加さ
れ、例えば、リン酸塩やTris HCl緩衝剤などが使用され
る。蛋白質は、非特異反応を防止する目的で添加され、
例えば牛血清アルブミン、ゼラチンなどが使用される。
界面活性剤、水溶性高分子化合物は、乾燥免疫試薬の
分散助剤として有効であり、例えばトウィーン20などの
非イオン界面活性剤やアニオン系界面活性剤、ポリビニ
ルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸
塩、ヒドロキシエチルセルロースなどが用いられる。し
かし、これらの添加物は抗原−抗体による凝集反応を阻
害しない範囲で使用される。
また、上記分散媒により乾燥免疫試薬は測定対象によ
って適宜、希釈調整される。その固形分濃度は使用する
測定セルの種類またサイズにより異なるが、一般的には
好ましくは、0.01〜5%、より好ましくは0.05〜2%の
範囲で調整される。
分散媒に乾燥免疫試薬を分散させるには、乾燥免疫試
薬を含む測定セルに所定量の分散媒を注入し、撹拌具を
挿入・撹拌する方法、測定セルを振盪する方法を適宜選
択できる。
なかでも微粒子の分散で最も効果的である超音波撹拌
による分散が好ましい。超音波撹拌に使用する超音波に
ついては、測定セルの種類またサイズにより異なるが、
一般的には、振動周波数として15Hz乃至50Hzの超音波が
用いられる。
上記分散工程において、分散媒体中への免疫試薬の分
散の度合は光学的測定手段を用いて測定され、その光学
的測定手段としては、例えば透過光強度を測定する方
法、散乱光強度を測定する方法、透過光と散乱光強度を
組合わせて測定する方法が適宜使用される。
例えば、透過光強度で分散の度合を測定した場合、第
2図の模式図に示すように、分散が進むに従って測定セ
ルを透過する光量が減少し、均一に分散状態でほぼ一定
になる。
又、好ましい分散状態の判定方法は、後述する実験例
の結果から導き出されたものであり、該判定方法は、あ
らかじめ測定した分散媒体中での乾燥試薬微粒子の完全
分散体を含む測定セル中を単色光が通過するときの入射
光の強さをI0、透過光および/又は散乱光の強さをIと
し、logI0/I=A0で示される指数A0に対し、本発明の上
記工程(ii)で得られた乾燥試薬微粒子分散体を含む測
定セル中を、上記単色光が通過するときの入射光の強さ
をI0、透過光および/又は散乱光の強さをIとしlogI0/
I=Aで示される指数Aが次の範囲であることを確認す
ることにより行う方法である。
A/A0≦1.1 次の実験例をもとに、上記分散判定方法について更に
詳細に説明する。
実験例1 粒径0.3μmのポリスチレンラテックス(日本合成ゴ
ム(株)製)の1%懸濁液60mlにhCG抗体(ウサギ)(B
io Makor製)8mlを加え、よく撹拌した後40℃で2時間
加温し感作した。
上記感作ラテックスを遠心洗浄後、1%懸濁液となる
よう1%牛血清アルブミン、3%ショ糖を添加したpH7.
2のリン酸塩緩衝液−生理食塩水(以下PBS)を加え、hC
G抗体感作ラテックス懸濁液とした。
この感作ラテックス懸濁液の一部をPBSにより試薬固
形分濃度0.2%になるように希釈後、ガラス製光学セル
(光路長2mm)にとり、上記方法により指数A0を求めた
ところ1.27であった(測定波長λ:633nm)。
又、上記hCG感作ラテックス懸濁液を液体窒素中で凍
結減圧乾燥し、乾燥試薬微粒子−1を得、PBSを添加、
0.2%濃度に調整後、超音波撹拌装置を用い、分散を行
いサンプリングし、上述の光学セルにとり、同様に指数
Aを求めた。サンプルEXI−1〜EXI−4の撹拌時間とA/
A0を第4図に示す。
これらのサンプルを上述と同様の光学セルに0.8mlと
り、10IU/mlの濃度に調整した標準hCG溶液100μlを添
加、撹拌し後述のレート方式により濃度測定を行った
(各サンプル10回測定)。
EXI−1〜EXI−4の測定感度および測定値を第1表に
示す。
実験例2 実験例1の粒径0.3μmのポリスチレンラテックスの
代わりに、粒径0.5μmのカルボキシル変性ポリスチレ
ンラテックス(日本合成ゴム(株)製)を、hCG抗体
(ウサギ)の代わりに抗ヒトCRPヤギ血清(Bio Makor
製)より精製した免疫グロブリンG抗体を用い、実験例
1と同様の方法で分散状態と測定感度および測定値の変
動について調べた(測定波長633nm)。
結果を第5図と第2表に示す。
実験例3 実験例1と同様の実験を、ポリスチレンラテックスの
代わりにスチレン−メタクリレート共重合体、ポリメチ
ルメタクリレートなど他の組成の微粒子を用いて、又粒
子径を変えて行った。結果を横軸に攪拌時間、縦軸にA/
A0をとり、プロットし、第6図に示す。なお第6図では
各サンプルは被測定物質の標準溶液を用いて実験例1と
同様、濃度測定を行い、その測定結果から感度が良好な
ものを○、やや不良なものを△、不良なものを×でプロ
ットした。また、第6図には実験例1、2の結果もプロ
ットした。
実験例1乃至3の結果から明らかなように、A/A0が1.
1を越えている場合、測定感度が低く、測定値の変動が
大きい。つまりA/A0=1.1が測定感度、測定値の変動の
2面から臨界的な値であることを見出した。
又、第1表、第2表から明らかなようにA/A0≦1.1を
満足させても長時間攪拌を継続させると測定値の変動は
小さいが、測定感度の低下傾向が認められることを見出
した。すなわち、乾燥試薬微粒子を分散媒中に攪拌によ
り分散させる際、光学的測定をしながらA/A0が上述の範
囲を満足する時点で分散工程を終了させ、ひき続き次の
反応工程に進むことにより、被測定物質の種類にかかわ
らず、微量成分であっても測定値の変動が少ない、安定
な測定ができることが判った。
次に、乾燥試薬微粒子の完全分散体の指数A0の求め方
は、通常固体微粒子に免疫的に活性な物質を物理的およ
び/又は化学的に結合させる際、水又は水を主体とする
混合媒体中で行われるため、実験例1で示すように結合
後乾燥する前の感作試薬ラテックス懸濁液の分散媒の組
成を、乾燥試薬微粒子の再分散に用いる分散媒の組成と
合わせた上、光学的な測定を行い定めるのが好ましい。
さらに本発明では乾燥試薬の分散工程において、上述
のような光学測定で分散状態をチェックするとともに、
得られた分散状態の測定結果と、あらかじめ設定した分
散状態を示す光学データと対比し、分散工程の継続、停
止もしくは攪拌強度の制御を行う。
上述の制御により、分散状態が均一で高感度な分散試
薬が得られる。この分散試薬はひき続き検体と混合、反
応させる。
すなわち、検体中に試薬中の微粒子表面に結合された
免疫的に活性な物質と反応性を有する物質(被測定物
質)が含まれる場合は、被測定物質と免疫的に活性な物
質が反応、抗原−抗体反応を起こし、検体中の被測定物
質の濃度に応じ凝集が進行する。反応時の混合は、測定
セル中に攪拌具を挿入したり、測定セルを振盪する方法
などで行われる。
なお、この反応時の攪拌は分散試薬と検体を均一に混
合させることを目的としており、混合により直ちに反応
を開始し凝集が進行する。したがって生じた凝集塊が解
離しない範囲で攪拌を継続するか攪拌を停止する。ま
た、この攪拌は上述の乾燥試薬の分散化の攪拌に比べ弱
い攪拌力でなされることが好ましい。
上記測定セル中の反応混合物に光を照射し凝集状態を
測定する方法としては、例えば透過光強度を測定する方
法、散乱光強度を測定する方法、これらを組み合わせた
方法、積分球濁度を測定する方法等がある。
得られた測定データから検体中の被測定物質の濃度の
算出は例えば公知のレートアッセイ法、エンドポイント
法など〔免疫実験操作法VIII、文光堂、P2401(197
9)〕でデータ処理されて行われる。本発明による測定
方法の基本原理を示すフローチャートを第3図に示す。
本発明を実施するにあたって適宜好適な装置を用いる
ことができるが本発明の方法を実施するに適した好まし
い装置の一例を第1図に示す。第1図に示す装置におい
ては、乾燥ラテックス試薬の入ったアクリル樹脂製又は
(石英)ガラス製の光学セル2には、ラテックス試薬の
分散時の光学データを表示したバーコード12が上部に貼
り付けてある。光学セル2はセルホルダー兼恒温槽10に
セットされる。該恒温槽には、攪拌機能を付与するため
超音波振動子と振盪攪拌のための振盪機からなる攪拌装
置11が付属している。光学セル2に貼り付けたバーコー
ドはバーコード読み取り装置13でデータを読み取り、デ
ータ処理装置14に送られメモリーされる。分散媒は恒温
槽7中の分散媒容器8より送液バルブ17を通じて光学セ
ル中に一定量注入される。該光学セル中は恒温槽中10で
超音波攪拌される。その攪拌工程において光源1から放
射される光束は光学セル2に導入される。光源1はコヒ
ーレント光を放射させる場合、He−Neガスレーザー(波
長632.8nm)もしくは半導体レーザー(波長780nm,830n
m)が用いられる。
また、光源としてインコヒーレント光を放射する場合
には、タングステンランプやハロゲンランプが使用で
き、適当な波長をモノクロメーターやフィルターで選択
する。光学セル2に導入された光束は分散もしくは吸収
され透過光はフォトダイオードからなる光検出器3で検
知され散乱光は光検出器4で光量検知される。
また光源1の光量変動は光検出器5で検出され、デー
タ処理装置14に送られる。光検出器3,4の検出信号もデ
ータ処理装置14に送られ、A/D変換回路から比較演算回
路に入り、メモリー回路のラテックス試薬の分散時の光
学データと対比させる。その結果より、信号が超音波攪
拌の制御装置15に送られ、超音波攪拌の停止、継続また
は分散強度を制御する。攪拌工程が終了して、検体が検
体容器9より送液ポンプ18を通じて光学セル2に注入さ
れる。光学セル2内は、恒温槽中10で一定時間(3〜5
秒)振盪攪拌され、停止後再び光学測定される。一定時
間(20秒〜2分)経過後再び光学測定され、これらの信
号はデータ処理装置14へ送られ、そのA/D変換回路から
測定演算回路で、あらかじめ入力してある検量線データ
をもとに濃度データに演算処理され、結果は表示装置16
に表示される。
〔実施例〕
以下、実施例及び比較例を用いて本発明をより詳細に
説明する。
実施例1−hCGの測定− 抗体感作ラテックス懸濁液の調製: 粒径0.3μmのポリスチレンラテックス(日本合成ゴ
ム(株)製)の1%懸濁液60mlにhCG抗体(ウサギ)(B
io Makor製)8mlを加え、よく撹拌した後40℃で2時間
加温し感作した。
上記の感作ラテックスを遠心洗浄後、1%懸濁液とな
るよう1%牛血清アルブミン、5%ショ糖を添加したpH
7.2のリン酸塩緩衝液−生理食塩水(以下PBS)を加え、
hCG抗体感作ラテックス懸濁液とした。
試薬の乾燥化: 上記で調整したhCG抗体感作ラテックス懸濁液を液体
窒素中で凍結減圧乾燥し乾燥試薬微粒子−1を得た。
測定/再現性評価: 上記乾燥試薬微粒子−1 1.2mgの入ったガラス製光
学セル(光路長2mm)にPBSを添加し試薬固形分濃度0.2
%となるよう調整した。上記セルを超音波攪拌処理し、
その分散過程で入射光の強さをI0、透過光の強さをIと
し、LogI0/I=Aで示される指数Aを求める(測定波長6
33nm)。
一方、あらかじめ上述〔抗体感作ラテックス懸濁液の
調整〕で得られたhCG抗体感作ラテックスをPBSを加え試
薬固形分濃度0.2%に調整し、上記と同様の方法により
透過光Iを測定しA0(=LogI0/I)を求めたところ1.27
であった。攪拌処理は上記AがA/A0≦1.1をみたした時
点で停止させ(攪拌時間160秒)、上記光学セル中に10I
U/mlに調整した標準hCG溶液100μlを添加、3秒間振盪
攪拌し20秒後と200秒後の吸光度変化を測定した。上記
測定をひき続き計10回行った。
又、乾燥試薬の製造ロット間の変動を調べるため、異
なる日に作製した試薬ロットA,B,Cにつき各10回づつ測
定しロット間の同時再現性を調べた。
比較例1 乾燥試薬の攪拌工程において、超音波による分散時間
を一定にすること以外は実施例1と全く同様に同時再現
性およびロット間の同時再現性を調べた。
<結果> 実施例1ならびに比較例1で行ったhCGに対する同時
再現性テストの結果を第3表に、試薬製造ロット間の同
時再現性について第4表に示す。
第3表の同時再現性テスト結果よりラテックス試薬の
攪拌時間を可変制御した実施例1の方が攪拌時間をそれ
ぞれ200秒、300秒固定した場合に比べ、データの変動が
少なくさらに測定時間が短縮される。
また、比較例1で明らかなように攪拌時間が長くなる
につれ吸光度変化ΔAが小さくなり感度が低下する。
第4表で示されるように比較例1に比べ実施例1の方
が乾燥試薬製造ロット間のΔAの変動が大巾に低減され
た。
実施例2−CRPの測定− 抗体感作ラテックス懸濁液の調製: 粒径0.5μmのポリスチレンラテックス(日本合成ゴ
ム(株)製)の1%懸濁液60mlに抗ヒトCRPヤギ血清(B
io Makor製)をカラム精製し免疫グロブリンG分画か
らなる抗体を抽出しその4mlを加え、よく撹拌した後45
℃で2時間加温し感作した。
上記の感作ラテックスを遠心洗浄後、1%懸濁液とな
るよう1%牛血清アルブミン、5%ショ糖を添加した0.
02M燐酸塩緩衝液に加えCRP抗体感作ラテックス懸濁液と
した。
試薬の乾燥化: 上記で調製したCRP抗体感作ラテックス懸濁液を液体
窒素中で凍結し減圧乾燥し乾燥試薬微粒子−2を得た。
凝集反応−測定: 標準CRP血清(協和油化製)をTris HCl緩衝液で希釈
し、0.5mg/dlの濃度とした。次に乾燥試薬微粒子−2
1.2mgの入ったガラス製光学セル(光路長2mm)に試薬固
形分0.2%の濃度になるようPBSを添加した。ひき続き超
音波攪拌処理し実施例1と同様指数Aを求め(測定波長
633nm)、その攪拌はあらかじめ測定した0.2%CRP抗体
感作ラテックス懸濁液の吸光指数A0(2.05)に対しA/A0
≦1.1をみたす時点迄行った(攪拌時間190秒)。上記光
学セル中に上記標準CRP血清希釈液20μlを添加、3秒
間振盪攪拌し20秒後と200秒後の吸光度変化ΔAを測定
した。また同時再現性を調べる目的で上記測定をひき続
き計10回行った。
実施例1と同様の変動係数C.V.(%)を算出した。
比較例2 乾燥試薬の攪拌工程において超音波攪拌の時間を一定
(100秒、200秒)にすること以外は実施例2と全く同様
に同時再現性(10回の繰返し)を調べるために変動係数
を算出した。
実施例3−β2−マイクログロブリンの測定− 抗体感作ラテックス懸濁液の調製: 実施例1と同様のポリスチレンラテックスの1%懸濁
液60mlに抗ヒトβ2−マイクログロブリン(ウサギ)(B
io Makor製)6mlを加え、よく撹拌した後47℃で3時間
加温し感作した。
上記の感作ラテックスを遠心洗浄後、1%懸濁液とな
るよう1%牛血清アルブミン、5%ショ糖を添加したpH
7.2のPBSを加えβ2−マイクログロブリン抗体感作ラテ
ックス懸濁液とした。
試薬の乾燥化: 上記で調製したβ2−マイクログロブリン抗体感作ラ
テックス懸濁液を液体窒素中で凍結し減圧乾燥し乾燥試
薬微粒子−3とした。
凝集反応−測定: 標準β2−マイクログロブリン血清(協和油化製)をT
ris HCl緩衝液で希釈し、5μg/mlの濃度とした。次に
乾燥試薬微粒子−3 1.2mgの入ったガラス製光学セル
(光路長2mm)に試薬固形分濃度0.2%になるようにPBS
で希釈した後実施例1と同様、光学データをもとに超音
波攪拌を制御した(攪拌時間145秒)。上記光学セル中
に上記で調製した所定の濃度のβ2−マイクログロブリ
ン溶液を20μl加え3秒間振盪攪拌し、攪拌後20秒後と
200秒後の吸光度変化ΔAを波長633nmの光を照射して測
定した。また同時再現性を調べる目的で上記測定をひき
続き計10回繰返し行った。
実施例1と同様に変動係数C.V.(%)を算出した。
比較例3 乾燥試薬の攪拌工程において超音波攪拌の時間を一定
(100秒、200秒)にすること以外は実施例3と全く同様
に同時再現性(10回の繰返し)を調べるために変動係数
を算出した。
実施例4−AFPの測定− AFP抗体感作ラテックス懸濁液の調製: 粒径0.5μmのポリスチレンラテックス(日本合成ゴ
ム(株)製)の1%懸濁液1.5mlに抗ヒトα−フェトプ
ロティン(ウマ)(AFP)血清(ミドリ十字社)をカラ
ム精製し免疫グロブリンG分画からなる抗体を抽出し、
その0.1mlを加えよく撹拌した後、40℃で3時間加温し
感作した。
上記の感作ラテックスを遠心洗浄後、1%懸濁液とな
るよう1%牛血清アルブミン、5%ショ糖を添加した0.
02M燐酸塩緩衝液に加えAFP抗体感作ラテックス懸濁液と
した。
試薬の乾燥化: 上記で調製したAFP抗体感作ラテックス懸濁液を液体
窒素中で凍結し減圧乾燥し乾燥試薬微粒子−4を得た。
凝集反応−測定: 標準AFP血清(協和油化製)をTris HCl緩衝液で希釈
し、150ng/mlの濃度とした。
次に乾燥試薬微粒子−4 1.2mgの入ったガラス製光
学セル(光路長2mm)に試薬固形分濃度0.2%になるよう
にPBSで希釈した後、実施例1と同様、光学データをも
とに超音波攪拌を制御した(攪拌時間190秒)。
上記光学セル中に上記で調製した所定の濃度のAFP溶
液を20μl加え、3秒間振盪攪拌し、攪拌後20秒後と20
0秒後の吸光度変化ΔAを波長633nmの光を照射して測定
した。また同時再現性を調べる目的で上記測定をひき続
き10回繰返し行った。
実施例1と同様に変動係数C.V.(%)を算出した。
比較例4 乾燥試薬の攪拌工程において超音波攪拌の時間を一定
(100秒、200秒)にすること以外は実施例4と全く同様
に同時再現性(10回の繰返し)を調べるために変動係数
を算出した。
実施例2〜4、比較例2〜4の同時再現性を示す変動
係数についての測定結果を第5表に示す。
第5表の結果より、被測定物質をCRP,β2マイクログ
ロブリン、AFPに変えても、ラテックス試薬の攪拌時間
を可変に制御した実施例の方が、攪拌時間を固定した比
較例に比べて変動係数が小さくなり、同時再現性が向上
した。
〔発明の効果の概要〕 以上説明したように、本発明は抗原−抗体反応を利用
し検体中の抗原、抗体などの免疫的に活性な物質を定量
できる。
また、本発明では乾燥免疫試薬を使用するため、従来
の水中に分散した試薬に比べ試薬の保管上次のような利
点がある。
1.試薬が乾燥状態であるため水中に分散した試薬のよう
に経時的な自然凝集が生じない。
2.試薬の保管時の温度管理が緩和される。(従来の試薬
は凍結不可で保管に注意が必要) 3.乾燥試薬は安定でより長期の保管が可能。
以上の利点を有する乾燥免疫試薬を用いその微粒子の
再分散する工程でその分散状態を光学的に測定し攪拌手
段を制御することで以後の凝集反応がスムーズに取り行
われ、得られたデータの再現性および信頼性を大幅に向
上させることが可能になる。
また試薬分散の工程において最少限の攪拌時間に制御
可能なため感度の低下を防ぐと同時に測定時間の短縮化
が計られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の方法を実施するのに適した装置の典
型的1例を模式的に示す図であり、第2図は、各工程に
おける透過率変化を示す図であり、第3図は、本発明の
測定方法フローチャートである。第4乃至6図は、実施
例1乃至3における攪拌時間とA/A0の関係を示す図であ
る。 第1図において、1…光源、2…光学セル、3〜5…光
検出器、6…ハーフミラー、7…分散媒用恒温槽、8…
分散媒容器、9…検体容器、10…セルホルダー兼恒温
槽、11…攪拌装置(超音波振動子と振盪機)、12…バー
コード、13…バーコード読み取り装置、14…データ処理
装置、15…攪拌装置の制御装置、16…表示装置、17,18
…送液バルブ、19…送液チューブ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−166028(JP,A) 特開 昭56−155836(JP,A) 特開 昭62−218864(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01N 33/543

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固体微粒子の表面に、検体中の被測定物質
    に対し免疫的に活性な物質を物理的および/又は化学的
    に結合させ、この結合された免疫的に活性な物質に検体
    を液体媒体中で反応させることにより生ずる反応混合物
    の凝集の度合を光学的に測定する方法であって、 (i)表面に、検体中の被測定物質に対し免疫的に活性
    な物質を物理的および/又は化学的に結合せしめ乾燥さ
    せた固体微粒子(以下乾燥試薬微粒子)を含む測定セル
    中に、分散媒を添加する工程、 (ii)上記測定セル中の分散媒と乾燥試薬微粒子を撹拌
    し、上記乾燥試薬微粒子の分散媒体中での分散状態を光
    学的に測定する工程、 (iii)上記工程(ii)で得られる光学的な測定データ
    から分散媒中での乾燥試薬微粒子の分散状態を測定し、
    あらかじめ設定した分散状態に到達した時点で、上記工
    程(ii)の撹拌を停止する工程、 (iv)上記工程(iii)において設定した分散状態に到
    達した分散体に、検体を添加混合反応させて凝集状態を
    生ぜせしめる工程、 (v)上記工程(iv)において生じた反応混合物の凝集
    状態を光学的に測定する工程 を含むことを特徴とする免疫的に活性な物質の測定方
    法。
  2. 【請求項2】上記工程(iii)の分散状態の判定を、分
    散媒体中での乾燥試薬微粒子の分散状態における光学的
    な測定データをあらかじめ作成し、上記工程(ii)で得
    られた乾燥試薬微粒子分散体の光学的な測定データと対
    比し、分散を確認することにより行う、請求項1記載の
    測定方法。
  3. 【請求項3】上記工程(iii)の分散状態の判定を、あ
    らかじめ測定した分散媒体中での乾燥試薬微粒子の完全
    分散体を含む測定セル中を単色光が通過するときの入射
    光の強さをI0、透過光および/又は散乱光の強さをIと
    し、logI0/I=A0で示される指数A0に対し、上記工程(i
    i)で得られた乾燥試薬微粒子分散体を含む測定セル中
    を、上記単色光が通過するときの入射光の強さをI0、透
    過光および/又は散乱光の強さをIとしlogI0/I=Aで
    示される指数Aが次の範囲であることを確認することに
    より行う、請求項1記載の測定方法。 A/A0≦1.1
  4. 【請求項4】被測定物質がhCGである請求項1記載の測
    定方法。
  5. 【請求項5】被測定物質がCRPである請求項1記載の測
    定方法。
  6. 【請求項6】被測定物質がβ2−マイクログロブリンで
    ある請求項1記載の測定方法。
  7. 【請求項7】被測定物質がα−フェトプロテインである
    請求項1記載の測定方法。
  8. 【請求項8】固体微粒子の表面に、検体中の被測定物質
    に対し免疫的に活性な物質を物理的および/又は化学的
    に結合させ、この結合された免疫的に活性な物質に検体
    を液体媒体中で反応させることにより生ずる測定セル中
    の反応混合物の凝集の度合を光学的に測定する装置であ
    って、 (i)前記測定セルを固定する手段、 (ii)上記測定セル中に分散媒を注入する手段、 (iii)上記測定セル中に検体を注入する手段、 (iv)上記測定セルの内容物を撹拌する手段、 (v)上記測定セル中に内容物の凝集の度合を光学的に
    測定する手段、 (vi)撹拌された測定セル中の、乾燥試薬微粒子の分散
    媒体中での分散状態より得られる光学的測定データか
    ら、撹拌の継続・停止を制御する手段、 を有することを特徴とする免疫的に活性な物質の測定装
    置。
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