JP2807856B2 - 放射性超音波洗浄廃液の処理方法 - Google Patents
放射性超音波洗浄廃液の処理方法Info
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- JP2807856B2 JP2807856B2 JP5246399A JP24639993A JP2807856B2 JP 2807856 B2 JP2807856 B2 JP 2807856B2 JP 5246399 A JP5246399 A JP 5246399A JP 24639993 A JP24639993 A JP 24639993A JP 2807856 B2 JP2807856 B2 JP 2807856B2
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- Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、放射性超音波洗浄廃液
の処理方法に関するものである。
の処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、原子力発電所で用いられたバルブ
等の配管部品、あるいは、形状が複雑な機械部品や工具
類等の除染は、酸化剤や還元剤を用いる所謂、化学的洗
浄により行われていたが、昨今、二次廃棄物の発生量が
少なく、かつ、被洗浄物を劣化させる恐れが小さいとい
った利点を有していること等からして、ブラッシング、
高圧ジェット若しくは超音波等による所謂、物理的洗浄
による除染が注目されるようになった。
等の配管部品、あるいは、形状が複雑な機械部品や工具
類等の除染は、酸化剤や還元剤を用いる所謂、化学的洗
浄により行われていたが、昨今、二次廃棄物の発生量が
少なく、かつ、被洗浄物を劣化させる恐れが小さいとい
った利点を有していること等からして、ブラッシング、
高圧ジェット若しくは超音波等による所謂、物理的洗浄
による除染が注目されるようになった。
【0003】特に、超音波洗浄に関し、洗浄液中からの
脱気及び洗浄液の層流化等により、超音波の音圧が飛躍
的に高められ、これに基いて、従来の一般的な超音波洗
浄では困難とされていた、形状が複雑な被洗浄物につい
ても効果的に洗浄し得るようになって、その応用分野が
次第に広げられ、原子力発電所で用いられたバルブ等の
除染に対しても、採用が検討されるようになった。
脱気及び洗浄液の層流化等により、超音波の音圧が飛躍
的に高められ、これに基いて、従来の一般的な超音波洗
浄では困難とされていた、形状が複雑な被洗浄物につい
ても効果的に洗浄し得るようになって、その応用分野が
次第に広げられ、原子力発電所で用いられたバルブ等の
除染に対しても、採用が検討されるようになった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、その一方にお
いて、かかる除染においては、化学的洗浄による除染の
場合と異なった液質の放射性超音波洗浄廃液が発生する
ので、この廃液特有の処理技術の開発が必要とされてい
た。
いて、かかる除染においては、化学的洗浄による除染の
場合と異なった液質の放射性超音波洗浄廃液が発生する
ので、この廃液特有の処理技術の開発が必要とされてい
た。
【0005】本発明は、このような背景の下において発
明されたものであり、放射性超音波洗浄廃液の中和、精
密濾過、逆浸透膜処理及び脱気膜処理の有機的結合によ
り、放射性超音波洗浄廃液中から汚染物質を効果的に分
離し得て脱気膜の目詰りや放射能の蓄積を防止しながら
処理することができることを見出したのである。
明されたものであり、放射性超音波洗浄廃液の中和、精
密濾過、逆浸透膜処理及び脱気膜処理の有機的結合によ
り、放射性超音波洗浄廃液中から汚染物質を効果的に分
離し得て脱気膜の目詰りや放射能の蓄積を防止しながら
処理することができることを見出したのである。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明に係る
放射性超音波洗浄廃液の処理方法は、放射性超音波洗浄
廃液を中和した後、0.01μm以下の微細孔を有する
中空糸が装着された精密濾過器で濾過し、次いで、逆浸
透膜処理すると共に、その透過液を脱気膜処理すること
を特徴とするものである。
放射性超音波洗浄廃液の処理方法は、放射性超音波洗浄
廃液を中和した後、0.01μm以下の微細孔を有する
中空糸が装着された精密濾過器で濾過し、次いで、逆浸
透膜処理すると共に、その透過液を脱気膜処理すること
を特徴とするものである。
【0007】
【実施例】以下、本発明に係る実施例について述べる
と、図1において、超音波洗浄槽1から抜き出された放
射性超音波洗浄廃液に、NaOH、KOH、Ca(O
H)2等のアルカリ2が所定量添加され、放射性超音波
洗浄廃液が中和、すなわち、放射性超音波洗浄廃液中の
酸、イオンが中和される。なお、アルカリ添加は、滴下
法、インラインミキサーによる混合法等、いかなる方法
であってもよい。
と、図1において、超音波洗浄槽1から抜き出された放
射性超音波洗浄廃液に、NaOH、KOH、Ca(O
H)2等のアルカリ2が所定量添加され、放射性超音波
洗浄廃液が中和、すなわち、放射性超音波洗浄廃液中の
酸、イオンが中和される。なお、アルカリ添加は、滴下
法、インラインミキサーによる混合法等、いかなる方法
であってもよい。
【0008】続いて、中和された放射性超音波洗浄廃液
が精密濾過器3に送られて濾過されるが、この濾過器3
は、複数のポリアクリロニトリル、ポリオレフィン等の
有機高分子製中空糸を装着している。その為、ここで、
放射性汚染物質の微粒子が除去される。
が精密濾過器3に送られて濾過されるが、この濾過器3
は、複数のポリアクリロニトリル、ポリオレフィン等の
有機高分子製中空糸を装着している。その為、ここで、
放射性汚染物質の微粒子が除去される。
【0009】続いて、放射性汚染物質の微粒子が除去さ
れた放射性超音波洗浄廃液が、図示されていない貯槽へ
送られて貯留されると共に、その必要量が、ここから抜
き出されて図示されていないポンプで逆浸透膜装置4に
加圧供給され、脱塩される。その際の塩除去率は95%
〜99%である。なお、逆浸透膜装置4は、架橋アラミ
ド、ポリアミド、酢酸セルロース等の有機高分子製逆浸
透膜を装着している。また、得られた透過液は、中空糸
状気体透過膜を装着している脱気膜装置5に送られて脱
気された後、超音波洗浄槽1へ循環される。
れた放射性超音波洗浄廃液が、図示されていない貯槽へ
送られて貯留されると共に、その必要量が、ここから抜
き出されて図示されていないポンプで逆浸透膜装置4に
加圧供給され、脱塩される。その際の塩除去率は95%
〜99%である。なお、逆浸透膜装置4は、架橋アラミ
ド、ポリアミド、酢酸セルロース等の有機高分子製逆浸
透膜を装着している。また、得られた透過液は、中空糸
状気体透過膜を装着している脱気膜装置5に送られて脱
気された後、超音波洗浄槽1へ循環される。
【0010】かかる廃液処理において、液中の放射性汚
染物質は、大部分が直径が0.1μm以上の微粒子であ
る為、これが脱気膜面に達すると、膜面に沈着して脱気
膜の目詰り及び放射能の蓄積を招く恐れがあると共に、
脱気膜は一般に有機高分子製であるから、放射能劣化を
生ずる恐れがある。そこで、脱気膜処理の前段におい
て、精密濾過及び逆浸透膜処理を行っている。
染物質は、大部分が直径が0.1μm以上の微粒子であ
る為、これが脱気膜面に達すると、膜面に沈着して脱気
膜の目詰り及び放射能の蓄積を招く恐れがあると共に、
脱気膜は一般に有機高分子製であるから、放射能劣化を
生ずる恐れがある。そこで、脱気膜処理の前段におい
て、精密濾過及び逆浸透膜処理を行っている。
【0011】また、精密濾過に用いる濾過材は、それの
目詰り及び放射能の蓄積を防止する為に、逆洗を繰り返
すのが好ましく、かつ、逆洗を良好に行う為には、前記
微粒子の最小径、すなわち、0.1μmの10分の1以
下の細孔を有するものを選択するのが好ましい。放射性
汚染物質の模擬物質として、CeO2 、HfO2 を用
い、両模擬物質の夫々が120ppmの液を、0.5K
g/cm2 で濾過したところ、透過液量の平均は0.0
8m3 /m2 ・hrで、透過液量のSSは零(検出限界
以下)であった。
目詰り及び放射能の蓄積を防止する為に、逆洗を繰り返
すのが好ましく、かつ、逆洗を良好に行う為には、前記
微粒子の最小径、すなわち、0.1μmの10分の1以
下の細孔を有するものを選択するのが好ましい。放射性
汚染物質の模擬物質として、CeO2 、HfO2 を用
い、両模擬物質の夫々が120ppmの液を、0.5K
g/cm2 で濾過したところ、透過液量の平均は0.0
8m3 /m2 ・hrで、透過液量のSSは零(検出限界
以下)であった。
【0012】なお、使用済の濾過材は、放射性廃棄物と
して処分する必要があるから、焼却し得る可燃性のもの
を選択するのが好ましい。また、逆浸透膜処理に関し、
塩の排除は、低濃度で、かつ処理圧力が高い方が有利で
あるが、1段の処理では、塩を完全に排除することが困
難であるから、多段に処理するのが好ましく、2段の処
理では99%以上が排除され、かつ、3段の処理では、
Naイオン、NO3イオン、Clイオン、SO4イオン
等、全てのイオンを排除することができる。
して処分する必要があるから、焼却し得る可燃性のもの
を選択するのが好ましい。また、逆浸透膜処理に関し、
塩の排除は、低濃度で、かつ処理圧力が高い方が有利で
あるが、1段の処理では、塩を完全に排除することが困
難であるから、多段に処理するのが好ましく、2段の処
理では99%以上が排除され、かつ、3段の処理では、
Naイオン、NO3イオン、Clイオン、SO4イオン
等、全てのイオンを排除することができる。
【0013】
【発明の効果】上述の如く、本発明によると、放射性超
音波洗浄廃液中から汚染物質を効果的に分離し得て脱気
膜の目詰りや放射能の蓄積を防止しながら処理すること
ができる。
音波洗浄廃液中から汚染物質を効果的に分離し得て脱気
膜の目詰りや放射能の蓄積を防止しながら処理すること
ができる。
【図1】放射性超音波洗浄廃液の処理フローを示す図で
ある。
ある。
1 超音波洗浄槽 2 アルカリ 3 精密濾過器 4 逆浸透膜装置 5 脱気膜装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G21F 9/28 561 G21F 9/28 561Z
Claims (1)
- 【請求項1】 放射性超音波洗浄廃液を中和した後、
0.01μm以下の微細孔を有する中空糸が装着された
精密濾過器で濾過し、次いで、逆浸透膜処理すると共
に、その透過液を脱気膜処理することを特徴とする放射
性超音波洗浄廃液の処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5246399A JP2807856B2 (ja) | 1993-09-06 | 1993-09-06 | 放射性超音波洗浄廃液の処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5246399A JP2807856B2 (ja) | 1993-09-06 | 1993-09-06 | 放射性超音波洗浄廃液の処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0772297A JPH0772297A (ja) | 1995-03-17 |
JP2807856B2 true JP2807856B2 (ja) | 1998-10-08 |
Family
ID=17147938
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5246399A Expired - Fee Related JP2807856B2 (ja) | 1993-09-06 | 1993-09-06 | 放射性超音波洗浄廃液の処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2807856B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001324593A (ja) * | 2000-05-18 | 2001-11-22 | Japan Organo Co Ltd | 沸騰水型原子力発電所の放射性廃液処理システム |
FR2980803B1 (fr) * | 2011-09-30 | 2013-10-25 | Areva Np | Procede de realisation d'une piece en acier inoxydable resistant a l'usure et a la corrosion pour reacteur nucleaire, piece et grappe de commande correspondantes. |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0632239Y2 (ja) * | 1988-08-03 | 1994-08-24 | 東レ株式会社 | 分離膜処理装置付き小型ボイラー |
JPH0448267U (ja) * | 1990-08-24 | 1992-04-23 | ||
JPH0474580U (ja) * | 1990-11-06 | 1992-06-30 |
-
1993
- 1993-09-06 JP JP5246399A patent/JP2807856B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0772297A (ja) | 1995-03-17 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |