JP2807689B2 - 白煙防止機能付きの直交流式冷却塔 - Google Patents

白煙防止機能付きの直交流式冷却塔

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JP2807689B2
JP2807689B2 JP1228598A JP22859889A JP2807689B2 JP 2807689 B2 JP2807689 B2 JP 2807689B2 JP 1228598 A JP1228598 A JP 1228598A JP 22859889 A JP22859889 A JP 22859889A JP 2807689 B2 JP2807689 B2 JP 2807689B2
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Description

【発明の詳細な説明】 イ.発明の目的 (産業上の利用分野) この発明は湿式熱交換器の上部に乾式熱交換器が階層
的に配列され、前記湿式熱交換器を通過した湿り空気と
乾式熱交換器を通過した乾いた空気を混合する混合室が
同一の排気口の一次側に形成してある白煙防止機能を有
する直交流式冷却塔に関する。
(従来の技術) この種の冷却塔としては特開昭57−92688号、特開昭6
1−175480号、及び特公昭63−45036号などが既に公開さ
れ、所期の白煙防止効果を奏している。
(発明が解決しようとする課題) このような先行技術の内、特開昭57−92688号公報に
記載された冷却塔においては混合室を取り囲むように水
平ダンパーと、垂直ダンパーを乾式熱交換器と湿式熱交
換器に対応して配置し、水平ダンパーを通過した湿り空
気と、垂直ダンパーを通過した乾いた空気とをこの混合
室で交互に立体交差させて混合するものであるが、冷却
塔排気口に設けた送風機の作動により送風機よりに乾式
熱交換器及び、垂直なダンパーを通り混合室に流入した
乾いた空気はこの垂直ダンパーを出るとすぐに排気口に
向け上方に引かれてしまい、水平ダンパーを通過した湿
り空気と交叉する量はほんの僅かであり、この混合室で
充分に乾いた空気と湿った空気が混合されないうちに排
気口から排気されてしまい、完全な白煙防止効果を発揮
できていないのが現実である。
同様に特開昭61−175480号公報に記載された冷却塔に
おいても、前記公報記載のものと同様の欠点が有り、そ
の白煙防止効果には今一歩の感がある。
次に、前記特公昭63−45036号公報記載の冷却塔用の
混合装置は、前記2つの先行技術と相違して、乾式熱交
換器から吹き出してくる乾いた空気を混合室内に案内す
る断面V字型又はU字型のチヤンネルが乾式熱交換器の
下端から排気口の中央部に向けて傾斜して配置してあ
り、このチヤンネルは湿り空気の上昇運動に対する邪魔
板として作用すると共に、乾いた空気を排気口に向けて
拡散しながら流しこのチヤンネルの作用により湿り空気
と乾き空気を排気口の下側で混合するものである為、送
風機動力が大きくなると共に、このチヤンネルは前記の
ように断面V字型又はU字型であるため、乾式熱交換器
から吹き出してくる乾いた空気の殆どはこの吹き出し直
後に送風機により排気側へ引かれてしまい、前記2つの
先行技術の冷却塔と同様に、この混合室で充分に乾いた
空気と湿った空気が混合され無いうちに排気口から排気
されることとなり、完全な白煙防止効果を発揮できない
憂いがある。更に送風機下側と乾式熱交換器の空気吹き
出し口の上端部間には充分な空間が取れないため、この
空気吹き出し口の上端部から出た乾き空気を排気口へ充
分に吸引出来ず、排気口の周縁部分において湿り空気と
充分混合せずに排気されてしまう欠点を有している 殊に、前記乾式熱交換器が合成樹脂製の場合、金属製
のフインに比べて熱交換率が若干劣るため乾いた空気は
そう高温とならず、前記混合度合いの均一化が要望され
るが、前記のような欠点を有している前記従来技術では
このような要望に答えられない。
この発明は前記従来技術の欠点を特殊な形状の筒体を
湿り空気と乾き空気の層流案内要素として利用して、合
成樹脂製乾式熱交換器を前記のように組み込んだ冷却塔
でも充分な白煙防止効果を得られる直交流式冷却塔塔を
市場に提供することを目的とする。
更に、この発明は前記乾式熱交換器の空気通路への空
気の流入量を制御することで、冬期において充分な量の
乾き空気を得られるようにした白煙防止機能付きを直交
流式冷却塔を市場に提供することを目的とする。
ロ.発明の構成 (課題を解決するための手段) 前記課題を達成するために、この発明は湿式熱交換器
の上部に合成樹脂製乾式熱交換器が階層的に配列され、
前記湿式熱交換器を通過した湿り空気と乾式熱交換器を
通過した乾いた空気の混合空気を大気に排気する排気口
に送風機が設けてある白煙防止機能を有する直交流式冷
却塔において、 前記乾式熱交換器の空気通路の空気吹き出し口に対面
する空気取り込み口を有し、前記排気口の下方に水平方
向に張り出して乾湿空気混合用筒体が複数個間隔を置い
て配置してあり、この筒体の空気取り込み高さは空気吹
き出し口の全高さに符合してあり、 前記各筒体の先端部は閉止端部としてあり、この筒体
の上壁には前記空気吹き出し口側から先端側にかけて空
気吐出口が開口してあり、前記筒体内部が乾き空気放出
案内室としてあり、 前記乾式熱交換器の空気通路に対面する冷却塔本体の
外気取入口には、開閉度が変更可能なダンパーが設けて
あり、 前記筒体の空気吐出口が穿設してある筒体の上壁は、
乾式熱交換器の空気吹き出し口上端から前記送風機下方
へ、この送風機の羽根から離反するように下向きに傾斜
延在しており、この筒体の底部はこの上壁と逆方向で空
気吹き出し口下端から前記送風機下方に向けて上方に傾
斜し水滴受け部としてあることを特徴とする白煙防止機
能付きの直交流式冷却塔としてある。
(作 用) 前記のように構成した発明の作用を次に説明する。
冷凍機などから供給されてきた循環冷却水を合成樹脂
製乾式熱交換器上部から散布流下し、この流下中に外部
より前記乾式熱交換器の空気通路内に取り込まれた外気
とこの循環冷却水とを間接的に熱交換し循環冷却水を冷
却した後、この乾式熱交換器の下に階層的に配列した前
記湿式熱交換器上に散布し、前記湿式熱交換器表面上を
流下中に外気と前記循環冷却水とを直接接触して、潜熱
作用により前記循環冷却水を所定温度に冷却して直交流
式冷却塔の下部水槽に収集し冷凍機などの負荷部へ循環
し使用して再び昇温したあと前記乾式熱交換器へ再供給
する。
一方前記湿式熱交換器における熱交換で相対湿度が高
くなった湿り空気は排気口に設けた送風機の吸引作用で
この湿式熱交換器を通り抜けて排気口に向け上昇してい
く。
また、乾式熱交換器における熱交換で相対湿度が変化
しない乾き空気も、前記送風機の吸引作用を受けて、乾
き空気の殆どは前記ダンパーを通り前記乾式熱交換器の
空気通路の空気吹き出し口から各筒体の前記空気取り込
み口を経て放出案内室内に流入すると同時に前記乾き空
気の若干の量は隣接する筒体間に吐出される。
次いで、各筒体の乾き空気放出案内室内に分散分布し
て前記流入した乾き空気は各筒体の上壁に穿設した空気
吐出口から放出され、放出された乾き空気は排気口の中
心部及び相向かい合う筒体間にまで達する。隣接する筒
体間に吐出される若干の量の前記乾き空気と共に前記排
気口全域にわたり一様分布して吸引される。
この際隣接する前記筒体間に形成された垂直な通路を
前記湿り空気流が下方から上昇して来る。
更に、前記筒体の上壁を傾斜し、その底部を傾斜して
形成してあるため、送風機の羽根と上壁に設けた空気吐
出口との間に充分な空間が形成され、乾式熱交換器の空
気吹き出し口の上端部から取り込んだ空気をも、充分に
排気口に向け放出することができるとともに、この筒体
内に滴下した水滴を、この底部に沿い乾式熱交換器側へ
引き寄せ下方の湿式熱交換器上に放出する。
而して、乱流と成らずに、湿り空気流と乾き空気流は
相互並列した層流状態で、送風機に至り、小動力の送風
機の回転中の羽根により相互に細かく分布されている乾
き空気と湿り空気の流れは撹拌されて、白煙を発生せず
に冷却塔外へ空気は排気される。
(実施例) この発明の代表的な実施例を次に説明する。
(第1実施例) 第1図において、Aは直交流式冷却塔であり、湿式熱
交換器10の上部に合成樹脂製乾式熱交換器11が階層的に
配列され、前記湿式熱交換器10を通過した湿り空気と乾
式熱交換器11を通過した乾いた空気の混合空気を大気に
排気する排気口12に回転速度一定の送風機13が設けてあ
る白煙防止機能を有する。
更に直交流式冷却塔Aは前記乾式熱交換器11の空気通
路14の空気吹き出し口15に対面する空気取り込み口16を
有し、前記排気口12の下方水平方向に張り出して乾湿空
気混合用筒体Bが複数個間隔を置いて配置してあり、こ
の筒体Bの空気取り込み高さは空気吹き出し口15の全高
さに符合してあり、前記各筒体Bの先端部は閉止端部17
としてあり、この筒体Bの上壁には空気吹き出し口15側
から先端側にかけて空気吐出口18が開口してあり、前記
筒体B内部が乾き空気放出案内室19としてある。
前記乾式熱交換器11の空気通路一次側に対向する冷却
塔Aの外気取入口には、開閉度が変更可能なダンパー60
が設けてある。
更に、前記冷却塔Aの排気口12には、白煙検出装置の
一種である光電センサ61が一組設置されている。
この光電センサ61のオン・オフに応じ駆動、停止する
電動モータ62が前記ダンパー60の開閉駆動源として冷却
塔Aの機枠63が設けてある。前記筒体Bの空気吐出口18
が穿設してある筒体Bの上壁は、乾式熱交換器11の空気
吹き出し口15上端から前記送風機13下方へ、その送風機
13の羽根から離反するように下向きに傾斜延在してお
り、この筒体Bの底部20はこの上壁と逆方向で空気吹き
出し口15下端から送風機13の下方へ向けて上方に傾斜し
水滴受け部としてあり、乾き空気の吸引及び水滴の回収
上望ましい構成としてある。
前記筒体Bは全体FRPなどの合成樹脂製としてある。
前記乾式熱交換器11は水平方向に空気を流す空気通路
30と、この空気通路30間に形成され循環冷却水を下方に
流す循環冷却水流下通路31とを有し、これら2つの通路
30、31が合成樹脂製の隔壁板33で仕切られており、前記
循環冷却水流下通路31上流側には外部に開口した循環冷
却水供給部35が形成されており、前記流下通路31の下流
側にも外部に開口した吐出部36が設けてあり、この流下
通路31の幅の大部分は流下液緩速部31aとしてある。
前記流下液緩速部31aは少なくとも一つの垂直なシー
ル部38を介して垂直方向の溢水路37と隣接形成して配置
され、この垂直なシール部38の上端は、堰39の形状とし
てあり、この堰39を通して前記溢水路37と流下液緩速部
31aにおける最上段部の液溜部分31bとが相互連通してい
る。
前記乾式熱交換器11は、全体として薄肉で扁平な中空
体40から成る間接型熱交換体Cを複数枚並列してなり、
前記空気通路30は隣接する中空体間に形成され、各中空
体40内に前記循環冷却水流下通路31が成形されていると
共にこの中空体40の上縁に前記循環冷却水供給部35が設
けられ、その下縁に前記吐出部36が形成され、これら間
接型熱交換体Cはブロー乃至真空成形品としてあり、溢
水路37が前記中空体40の一側縁または両側縁に沿って設
けてある。
前記屈曲する流下液緩速部31aはその中央部分で垂直
な区画シール部分31bで2系列乃至4系列の流体通路に
夫れ夫れ分離されている(第3図、第5図参照)。
(実施例の作用) 前記実施例の作用は前記発明の作用と同様であり、前
記筒体Bが空気吹き出し口15に前記のように取付けられ
た前記乾式熱交換器11に関する実施例特有の作用は次の
通りである。
即ち、前記流下液緩速部31aが使用中に目詰まりした
場合に前記供給部35から循環冷却水が溢れること無く、
循環冷却水の一部を前記堰39を越えて前記溢水路37内に
流入した後流下出来、前記流下液緩速部31a内を流下し
ていく残りの循環冷却水とともに前記吐出部36から外部
へ吐出し、下方の湿式熱交換器10上に散布する。
更に、この実施例のダンパー60の作用は次の通りであ
る。
夏期においてはダンパー60を全閉として、送風機13を
定速回転させ、外気を冷却塔A内に取り入れ通常の冷却
塔同様の熱交換を行なう。
一方冬期においては、前記光電センサー61で白煙を検
出した時に、この検出信号により電動モータ62を駆動
し、ダンパー60の開度を全開とし、ダンパー60から乾式
熱交換器11の空気通路への外気流入量を増大させ、低温
の外気と上部水槽から乾式熱交換器11上に散布流下中の
水温の高い循環被冷却水との間接接触する度合を大きく
し、外気と被冷却水との間の熱交換量を夏期に比べ大幅
に増大させ、この間接熱交換器11上を流れる高温の被冷
却水と取り込んだ空気流とは、間接的に熱交換され、空
気流の温度は昇温される。このようにして昇温した乾き
空気流は、その二次側から前記筒体B内に吹き出す。
前記乾き空気流の吹き出しにより排気口12からの白煙
の発生がなくなり光電センサ61が白煙を検出しなくなっ
たら、前記電動モータ62を逆転し、ダンパー60を全閉と
して、乾式熱交換器11への外気流の取り込みをゼロにし
たり、このダンパー60の開度を絞り、その取り込み量を
減少させる。
(第2実施例) 前記熱交換器11は次のような構造としてある。その他
は、第1実施例と同一である。
一個の空気通路50の両壁を形成し隣接する2枚の前記
熱交換隔壁板51、52同士はその上端全幅にわたり相互一
体に形成され単一の熱交換器ユニット53とする。この熱
交換器ユニット53を複数個相互平行にして同一ケースD
内に起立して並列配置し、隣接する前記熱交換器ユニッ
ト53間に循環冷却水流下通路54を一つ宛形成すると共
に、この流下通路54形成面において隣接する前記熱交換
器ユニット53同士を掛合、分離自在に連結配備すること
で、前記熱交換器11が構成されている(第4図参照)。
前記全ての熱交換隔壁板51、52同士は表裏反転してそ
の上端全幅にわたり相互一体に形成されている。
前記流下通路54は、この流下通路54の両側壁面を形成
する隣接する熱交換器ユニット53の熱交換隔壁板51、52
の内外に分布膨出した水平な邪魔部55を相互嵌合、突合
せ階層的にジグザグな前記流下通路54としてある。
前記液体流下通路54形成面において隣接する前記熱交
換器ユニット52同士を分離自在に掛合する手段は隣接す
る前記熱交換器ユニット52の熱交換隔壁板51、52の両側
縁に全高さにわたり形成され相互に掛合自在な凹凸部と
し、この凹凸部の掛合により前記流下通路54の両側縁が
密閉されている。
この実施例における乾式熱交換器11における作用は次
の通り独特のものである。
即ち、前記流下通路54内で塵埃や微生物がそれらの壁
面に付着し循環水の流れに支承を来すほどに目詰まりが
酷くなった場合でも、この目詰まりが生じた前記流下通
路54を形成している隣接している熱交換器ユニット53同
士の掛合を外すことで、これら熱交換器ユニット53の連
結を解き前記流下通路54の内面を形成していた隣接する
熱交換器ユニット53の熱交換隔壁板51、52における凹凸
面を外部に露出させて清掃する。
ハ.発明の効果 湿式熱交換器の上部に合成樹脂製乾式熱交換器が階層
的に配列され、前記湿式熱交換器を通過した湿り空気と
乾式熱交換器を通過した乾いた空気の混合空気を大気に
排気する排気口に送風機が設けてある白煙防止機能を有
する直交流式冷却塔において、 前記乾式熱交換器の空気通路の空気吹き出し口に対面
する空気取り込み口を有し、前記排気口の下方に水平方
向に張り出して乾湿空気混合用筒体が複数個間隔を置い
て配置してあり、この筒体の空気取り込み高さは空気吹
き出し口の全高さに符合してあり、 前記各筒体の先端部は閉止端部としてあり、この筒体
の上壁には前記空気吹き出し口側から先端側にかけて空
気吐出口が開口してあり、前記筒体内部が乾き空気放出
案内室としてあり、 前記乾式熱交換器の空気通路に対面する冷却塔本体の
外気取入口には、開閉度が変更可能なダンパーが設けて
あるために、乾き空気放出案内室内に前記流入した乾き
空気は、前記各筒体の空気吐出口全域から、前記排気口
に向け案内しつつ所望流量の乾き空気を低静圧下におい
て排気口に至るまでの全域においてほゞ均等分布された
層流状態で放出させることが出来ると共に、隣接する前
記筒体間に形成された垂直な間隙を前記湿り空気の上昇
通路に形成し下方から上昇して来る湿り空気を前記筒体
の周面に沿い流し、前記空気吹き出し口から放出される
乾き空気の流れに添って相互に分布状態となった層流と
して排気口に向けて吸引され、排気口下側ではこの乾き
空気と湿り空気を殆ど混合せずに整流化でき、この後こ
の乾き空気と湿り空気を排気口に設けた送風機で撹拌す
るので、送風機の動力を大きくすること無く、乾き空気
と湿り空気を充分に混合でき、所望の白煙防止効果を発
揮できると共に冷却塔全体としての消費動力を低減出
来、冷却塔の全高さを低く出来る。
前記筒体の空気吐出口はこの筒体の上壁に穿設してあ
るためには前記乾き空気の流れを乱すことなく湿り空気
と同一流れ方向で整流化出来、騒音を伴わずに、かつ白
煙を発生させずに大気に混合空気を排気できる。
更に、前記筒体の上壁を傾斜し、その底部を傾斜して
形成してあるため、送風機の羽根と上壁に設けた空気吐
出口との間に充分な空間が形成され、乾式熱交換器の空
気吹き出し口の上端部から取り込んだ空気をも、充分に
排気口に向け放出することができるとともに、この筒体
内に滴下した水滴を、この底部に沿い乾式熱交換器側へ
引き寄せ下方の湿式熱交換器上に放出できる。
前記のようにダンパーが乾式熱交換器の空気路に対面
してその開閉度を変更可能に設けてあるため、白煙の発
生の憂いのない夏季においては、この乾式熱交換器での
熱交換を遮断すべくダンパー出空気取入口をほゞ密閉し
たり、冬期の白煙発生時においてこのダンパーの開閉度
を変更又は全開とし、乾式熱交換器への外気取込量を大
気湿度に応じ変更することができ前記筒体との相乗効果
でより一層白煙防止効果を高めることができる。
(実施例の効果) 前記各実施例の効果は前記発明の効果と同様であり、
前記筒体Bが空気吹き出し口15に前記のように取付けら
れた第3図に示す前記乾式熱交換器11に関する実施例特
有の作用は次の通りである。
即ち、前記流下液緩速部31aが使用中に目詰まりした
場合に前記供給部35から循環冷却水が溢れること無く、
循環冷却水の一部を前記堰39を越えて前記溢水路38内に
流入した後流下出来、前記流下液緩速部31a内を流下し
ていく残りの循環冷却水とともに前記吐出部36から外部
へ吐出し、下方の湿式熱交換器10上に散布できる。
中空体40を複数枚隣接配列するのみで前記乾式交換器
11を構成出来、前記各中空体40内に各供給口から循環冷
却水を供給し、前記供給部35から前記循環冷却水流下通
路31の流下液緩速部31a内を順次流下して前記吐出部36
から外部へ吐出することで、下方の湿式熱交換器10上に
一様に循環冷却水を散布することが出来、この直交流式
冷却塔Aの外気取入口周囲をみだりに濡らさずに済む。
前記屈曲する流下液緩速部31aはその中央部分で垂直
な区画シール部分31bで2系列乃至4系列の流体通路に
それぞれ分離されているため、流下液緩速部31a全域に
わたり2系列乃至4系列の通路に沿い循環冷却水を分配
し流下出来、前記空気通路30を通過中の空気と前記中空
体40全表面で間接的にこの循環冷却水を接触させ冷却さ
せて温度斑のない状態で下部の湿式熱交換器10上に散布
出来る。
第4図に示す乾式熱交換器11における効果は次の通り
独特のものである。
即ち、 一個の空気通路50の両壁を形成する隣接する2枚の前
記熱交換隔壁板51、52同士はその上端56全幅にわたり相
互一体に形成され単一の熱交換器ユニット53を構成して
おり、この熱交換器ユニット53を複数個相互平行にして
同一ケースD内に起立して並列配置し、隣接する前記熱
交換器ユニット53間に前記流下通路54を一つ宛形成する
ため、このケースD内へ熱交換に見合う個数の熱交換器
ユニット53を並列配置し、相互に掛合するのみで所定の
熱交換器を得ることが出来、熱交換率の変更時に、熱交
換器ユニット53の数を増減することで容易に対応でき
る。
また、隣接する前記熱交換器ユニット53間に前記流下
通路54を一つ宛形成すると共に、この流下通路54形成面
において隣接する前記熱交換器ユニット53同士が掛合、
分離自在に連結配備されているため、前記流下通路54内
で塵埃や微生物がそれらの壁面に付着し循環水の流れに
支障を来すほどに目詰まりが酷くなった場合でも、この
目詰まりが生じた前記流下通路54を形成している隣接し
ている熱交換器ユニット53同士の掛合を外すことで、こ
れら熱交換器ユニット53の連結を解き、前記流下通路54
の内面を形成していた隣接する熱交換器ユニット53の熱
交換隔壁板51、52における凹凸面を外部に露出させて清
掃することによって、容易に液体流下通路の目詰まりを
解消できる。
【図面の簡単な説明】
図はこの発明に関するもので、第1図は第1実施例の一
部破断概略図、第2図はその要部平面図、第3図は乾式
熱交換器の一例を示す正面図、第4図は第2実施例の乾
式熱交換器の正面図、第5図は第3図のものの配列状態
を示す側面図、第6図、第7図は第3図の6−6線、7
−7線に沿う断面図、及び第8図、第9図は第4図の8
−8線、9−9線に沿う断面図である。 図中の主な符号 B……筒体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柏田 健 神奈川県藤沢市本藤沢5―6―8 信和 産業株式会社藤沢工場内 (56)参考文献 特開 昭55−131685(JP,A) 特開 昭52−120435(JP,A) 実開 昭63−80460(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F28C 1/00 - 1/16

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】湿式熱交換器の上部に合成樹脂製乾式熱交
    換器が階層的に配列され、前記湿式熱交換器を通過した
    湿り空気と乾式熱交換器を通過した乾いた空気の混合空
    気を大気に排気する排気口に送風機が設けてある白煙防
    止機能を有する直交流式冷却塔において、 前記乾式熱交換器の空気通路の空気吹き出し口に対面す
    る空気取り込み口を有し、前記排気口の下方に水平方向
    に張り出して乾湿空気混合用筒体が複数個間隔を置いて
    配置してあり、この筒体の空気取り込み高さは空気吹き
    出し口の全高さに符合させてあり、 前記各筒体の先端部は閉止端部としてあり、この筒体の
    上壁には前記空気吹き出し口側から先端側にかけて空気
    吐出口が開口してあり、前記筒体内部が乾き空気放出案
    内室としてあり、 前記乾式熱交換器の空気通路に対面する冷却塔本体の外
    気取入口には、開閉度が変更可能なダンパーが設けてあ
    り、 前記筒体の空気吐出口が穿設してある筒体の上壁は、乾
    式熱交換器の空気吹き出し口上端から前記送風機下方
    へ、この送風機の羽根から離反するように下向きに傾斜
    延在しており、この筒体の底部はこの上壁と逆方向で空
    気吹き出し口下端から前記送風機下方に向けて上方に傾
    斜し水滴受け部としてあることを特徴とする白煙防止機
    能付きの直交流式冷却塔。
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