JP2806607B2 - 布帛の吸水性増加方法 - Google Patents

布帛の吸水性増加方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ジオキソラン基を含有している有機ケイ素
化合物とそれらを調製及び使用するための方法に関す
る。より詳しく述べるならば、本発明は、水素化ケイ素
化合物から調製される、1又は2以上のケイ素結合ジオ
キソラン基を含有している有機ケイ素化合物に関し、ま
た、それらの有機ケイ素化合物を使用して基材に親水性
を与えることに関する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕
ケタール又はジオキソラン官能性有機ケイ素化合物は
新しくはない。例えば、従来技術はそのような化合物を
1980年7月22日発行の米国特許第4213908号明細書に開
示する。具体的には、この米国特許第4213908号明細書
は、触媒として白金化合物を使って、トリアルコキシ水
素シラン又はモノアルキルジアルコキシ水素シランへ4
−アリルオキシメチル−1,3−ジオキソランを付加して
調製されるケタール官能性シランを記載する。この付加
は、約70℃の温度で起こると述べられている。このよう
なケタール又はジオキソラン官能性有機ケイ素化合物の
有用性は、これらの化合物が接着剤として有用であると
述べられているグリシジル生成物の調製に用いられるこ
とを除いて、開示されていない。
米国特許第4213908号明細書と対比して、本発明のジ
オキソラン化合物は、綿織物やポリエステル織物のよう
な布帛に恒久的な親水性を付与するのに有用であること
が分った。
〔発明が解決しようとする課題及び作用効果〕
本発明は、布帛(textiles)を有効量のジオキソラン
官能性有機ケイ素化合物と接触させることにより布帛を
その吸水性を増加させるために処理する方法に関する。
本発明の目的上、ジオキソラン官能性及びケタール官能
性なる用語は、同義的に使用される。
本発明はまた、布帛を、下式、すなわち、 を有するケイ素と結合したジオキソラン基を少なくとも
1個有するジオキソラン置換された有効量の有機ケイ素
化合物と接触させることにより、布帛をその吸水性を増
加させるために処理する方法に関し、上式においてQは
ケイ素−炭素結合を介してケイ素原子に結合される二価
の有機基であり、Mは脂肪族不飽和のない炭素原子数1
〜6個の一価の炭化水素基であり、M′はH又はMであ
って、このジオキソラン置換された有機ケイ素化合物の
全ての残りのケイ素の原子価は、一価の炭化水素基、一
価のハロ炭化水素基、一価の加水分解可能基、水素原
子、そして、ケイ素原子どうしを結合する二価の基から
なる群より選択される脂肪族不飽和のない基により満た
される。
本発明の具体的態様では、本発明の方法は、布帛を からなる群より選択された式の有効量のケタール官能性
有機ケイ素化合物と接触させることを必要とし、これら
の式中のMeはメチル基である。
本発明のもう一つの具体的態様においては、本発明の
方法は、布帛をsym〔2,2−ジメチル−4−メチロイルプ
ロピル−1,3−ジオキソラン〕テトラメチルジシロキサ
ン及びsym〔2,2−ジメチル−4−メチロイルプロピル1,
3−ジオキソラン〕ポリジメチルシロキサンからなる群
より選択された有効量のケタール官能性有機ケイ素化合
物と接触させることを必要とする。
本発明のこれら及びそのほかの特徴、目的及び利点
は、以下に掲げる本発明の詳しい説明の検討からより明
らかとなろう。
この発明の化合物は、 (i)下式を有するある量のジオキソラン化合物、 (ii)少なくとも1個のケイ素結合水素原子を有するあ
る量の水素化ケイ素化合物、そして、 (iii)ある量のヒドロシリル化触媒、 を含んでなる成分を混合することにより調製され、この
混合の条件並びに(i)、(ii)及び(iii)の量は、
上記ジオキソラン化合物と上記水素化ケイ素化合物との
間でヒドロシリル化反応を起こさせ、それにより下式、
すなわち、 を有する少なくとも1個のケイ素結合ジオキソラン基を
有するジオキソラン置換された有機ケイ素化合物を生成
するのに十分であって、これらの式中のQ′は一価の脂
肪族不飽和のある有機基であり、Mは脂肪族不飽和のな
い炭素原子数1〜6個の一価の炭化水素基であり、M′
はH又はMであり、そしてQはケイ素−炭素結合を介し
てケイ素原子に結合される二価の有機基であって、上記
の水素化ケイ素及びジオキソラン置換された有機ケイ素
化合物の全ての残りのケイ素の原子価は、一価の炭化水
素基、一価のハロ炭化水素基、一価の加水分解可能基、
水素原子、そして、ケイ素原子どうしを結合する二価の
基からなる群より選択される脂肪族不飽和のない基によ
り満たされる。
脂肪族不飽和のあるジオキソラン化合物(i)につい
ての上記の式で、Q′は脂肪族不飽和のある一価の有機
基を表す。Q′は加水分解可能である、すなわち下記に
おいて述べる水素化ケイ素と反応性である、脂肪族不飽
和を有する任意の一価の有機基であることができるとは
言え、それは好ましくはオレフィン列不飽和基である。
Q′は好ましくは末端が不飽和であり、すなわちそれは
CH2=CH−構造を有し、ここであいている原子価は、国
際純粋及び応用化学連合(IUPAC)の基準に基づいてジ
オキソラン部分の#4原子へ直接又は間接的に結合す
る。
任意的には、Q′は、炭素及び水素のほかに、ケイ素
結合を特に選択された分子部分と結合するためにのみ役
立つ二価の基によく見られるそのほかの原子を有するこ
とができる。このそのほかの原子には、例えば、非プロ
トン性の酸素、硫黄及び窒素原子が含められる。非プロ
トン性のO,N及びS原子の例には、エーテル、エステ
ル、アミド及びケトンの酸素原子、アミド及び第三アミ
ンの窒素原子、そしてチオエーテル、チオエステル及び
チオケトンの硫黄原子が含められる。
好ましいQ′基の例には、CH2=CHCH2OCH2−,CH2=CH
−,CH2=CHCH2−,CH2=CHCH2CH2−及びCH2=CHOCH2−が
含まれる。
ジオキソラン(i)のM基は、1〜6個の炭素原子を
有するいずれの一価炭化水素基でもよい。それらは典型
的には、該ジオキソラン成分を調製するために使用され
たアルデヒド又はケトンにそれらの起源を有する。従っ
てそれらは、アルデヒド又はケトンと例えば1,2−ジオ
ールとを容易に反応させてジオキソラン成分を生成する
基である。それらはまた、本発明の目的上、本発明のジ
オール化合物を供給するため適切な時間でジオキソラン
環からアルデヒド又はケトン分子を容易に除去するのを
可能にする基である。
M基の例には、メチル基、エチル基、イソプロピル
基、フェニル基及びシクロヘキシル基が含められる。
M′基は、水素原子かあるいはM基のいずれかである。
M及びM′は、所望のままに同じであってもあるいは異
なるものであってもよいが、好ましくは両方とも炭化水
素基であり、最も好ましくはメチル基である。
本発明の方法にとって適当な脂肪族不飽和のあるジオ
キソラン(i)の例には、 が含められ、これらの式において、Meはメチル基を表
し、Phはフェニル基を表す。
本発明で使用されるジオキソランは、1,2−ジオール
と、例えばアセトアルデヒドもしくはベンズアルデヒド
のようなアルデヒドか、あるいは例えばアセトンもしく
はアセトフェノンのようなケトンとから調製することが
でき、前者の場合には環式アセタールであるジオキソラ
ンが生成され、後者の場合には環式ケタールであるジオ
キソランが生成される。
水素化ケイ素化合物(ii)は、1分子当りにヒドロシ
リル化に関与するために利用可能である平均して少なく
とも1個のケイ素結合水素原子を有することを条件とし
て、任意の構造を有することができる。適当な水素化ケ
イ素化合物の例には、水素化シラン類並びに、複数のケ
イ素原子を含有している例えば水素化シロキサン類、水
素化シルカルバン類及び水素化シロキサン−シルカルバ
ン類の如き水素化ケイ素類が含められる。
水素化ケイ素の水素原子によって満たされないケイ素
の原子価はいずれも、一価の炭化水素基、一価のハロ炭
化水素基、一価の加水分解可能基、そして、ケイ素原子
どうしを結合する二価の基からなる群より選択される脂
肪族不飽和のない基により満たされる。
ケイ素原子どうしを結合する二価の基の例には、シロ
キサン結合を供給する酸素原子、シラザン結合を供給す
る窒素原子、そしてシルカルバン結合を供給する脂肪族
系の飽和した炭化水素、炭化水素エーテル、ハロ炭化水
素エーテル及びハロ炭化水素基が含められる。これらの
二価の基は、所望のままに同じものでもあるいは異なる
ものでもよいが、それらは好ましくは全部が酸素原子で
ある。すなわち、複数のケイ素原子を含有している水素
化ケイ素(ii)は好ましくは水素化シロキサンである。
ここではR基とも称される上記の一価の炭化水素基の
例には、炭素原子数1〜20個のアルキル基例えばCH3−,
CH3CH2−,(CH32CH−,C6H13−,C8H17−,C10H21−及
びC20H41−の如きものや、炭素原子数3〜8個の脂環式
基例えばシクロヘキシル基のようなものや、炭素原子数
6〜20個のアリール基例えばフェニル基、トリル基、キ
シリル基、アントラシル基及びキセニル基の如きもの
や、炭素原子数7〜20個のアラールキル基例えばベンジ
ル基及び2−フェニルエチル基のようなものが含められ
る。本発明の目的上典型的な一価炭化水素基は、メチル
基及びフェニル基である。
ここではR基とも称される上記の一価のハロ炭化水素
基の例には、その1又は2個以上の水素原子がハロゲン
原子で置換されている上述の一価炭化水素基がいずれも
含められ、上記のハロゲン原子は好ましくはフッ素又は
塩素であるが、臭素及びその他のハロゲン原子も含めら
れる。それらの好ましい例には、クロロプロピル基及び
クロロイソブチル基のようなクロロアルキル基や、CnF
2n+1CH2CH2−(この式のnの値は1〜10である)のよう
なフルロアルキル基や、塩素化及び/又はフッ素化フェ
ニル基のようなハロフェニル基が含まれる。
ここではZ基とも称される上記の一価の加水分解可能
基の例には、ハロゲン原子好ましくは塩素、アルコキシ
基好ましくはメトキシ基、エトキシ基及びイソプロピル
基、アルコキシアルコキシ基例えばメトキシエトキシ
基、エトキシエトキシ基及びメトキシイソプロポキシ基
のようなもの、アミド基例えばアセトアミド基及びN−
メチルアセトアミド基のようなもの、そしてオキシモ基
例えばメチルエチルケトキシモ基の如きものが含められ
る。
水素化ケイ素(ii)は、式RaSiHZ(3-a)を有するいず
れの水素化シランでもよく、この式においてZ並びにR
は、好ましい例を含めてそれぞれ上述の一価の加水分解
可能基並びに一値の炭化水素及びハロ炭化水素基を表
す。aの値は0,1,2又は3であることができ、それによ
りR3SiHからZ3SiHに至るまでの範囲の水素化シランを包
含する。Zが存在する場合それは好ましくは塩素であ
り、Rが存在する場合それは好ましくはメチル基であ
る。
この発明の目的にとって適当な水素化シランの例に
は、R3SiH、例えばMe3SiH,Me2PhSiH,Ph2MeSiH,C4F9CH2C
H2(Me)2SiH及びCF3CH2CH2(Me)2SiHのようなもの
や、R2SiClH、例えばMe2SiClH,MePhSiClH,Ph2SiClH,C4F
9CH2CH2(Me)SiClH及びCF3CH2CH2(Me)SiClHの如きも
のや、RSiCl2H、例えばMeSiCl2H,PhSiCl2H,C4F9CH2CH2S
iCl2H及びCF3CH2CH2SiCl2Hのようなものや、Cl3SiHが含
められる。
水素化ケイ素(ii)はまた、式RbHSiO(3−b)/2
有する少なくとも1個のシロキサン単位及び、実在する
のであれば式RcSiO(4−c)/2を有する任意の他のシ
ロキサン単位を含有する任意の水素化シロキサンでもよ
い。Rは、上述の、好ましい例を含めた一価の炭化水素
及びハロ炭化水素基を表す。
bの値は0,1又は2でよく、そしてcの値は0,1,2又は
3でよく、これによりシロキサン単位は三置換単位すな
わち連鎖停止単位から不置換単位すなわち網状結合単位
までの範囲に及ぶ。
水素化シロキサン(ii)に存在することのできる典型
的なシロキサン単位の例には、R3SiO1/2単位例えばMe3S
iO1/2,PhMe2SiO1/2及びCF3CH2CH2Me2SiO1/2のようなも
のや、R2HSiO1/2単位例えばHMe2SiO1/2及びHPhMeSiO1/2
のようなものや、R2SiO2/2単位例えばMe2SiO2/2,MePhSi
O2/2,CF3CH2CH2MeSiO2/2,Ph2SiO2/2及びCF3CF2CF2CF2CH
2CH2MeSiO2/2の如きものや、RHSiO2/2単位例えばMeHSiO
2/2,CF3CH2CH2(H)SiO2/2,PhHSiO2/2及びC4F9CH
2(H)SiO2/2のようなものや、RSiO3/2単位例えばMeSi
O3/2,PhSiO3/2,CF3CH2CH2SiO3/2及びCF3CF2CF2CF2CH2CH
2SiO3/2の如きものや、HSiO3/2単位そしてSiO4/2単位が
含められる。
水素化シロキサン(ii)は気体、液体又は固体のよう
ないずれの物理的形態及び線状、環式、枝分れ又は網状
構造のようないずれの化学構造を有することもできると
は言っても、それは好ましくは、下式、すなわち、 (R′Me2SiO)(Me2SiO)(MeR′SiO)(MeHSiO)(SiMe2R′) により説明される線状又は環式構造を有する液状物質で
あって、上式中のR′は上記のR基及び水素原子からな
る群より選択される基を表す。
線状及び環式の水素化シロキサンが、ジオキソラン含
有シロキサン類を調製するための水素化シロキサン反応
物(ii)としてより好ましい。これは、それらがコーテ
ィング組成物、特に接着剤を剥離するコーティング組成
物において硬化性成分として有効である液状で硬化性の
ジアクリレート含有化合物を提供するからである。
上記の式において、x,y,z及びx+y+zの値は0又
はそれより大きい平均値を有し、また両方のwは0又は
1の値を有する。但し、水素化シロキサンの1分子当り
には平均して少なくとも1個のケイ素結合水素原子があ
る。
例えば、上掲の式を有する線状の水素化シロキサンの
場合には、各wの値は1であり、またx+y+zは0又
はそれより大きい平均値を有し、それにより下式、すな
わち、 R′Me2SiO(Me2SiO)(MeR′SiO)(MeHSiO)zSiMe2R′ を有し、25℃における粘度が1センチストークスから数
百万センチストークスまでである水素化シロキサンを与
える。
上記の線状水素化シロキサンの好ましい例には、 Me3SiO(Me2SiO)(MeHSiO)zSiMe3 HMe2SiO(Me2SiO)xSiMe2H HMe2SiO(Me2SiO)(MeHSiO)zSiMe2H が含まれ、上式中のzは1から例えば50までの値を有
し、そしてxは例えば0から数百までの値を有する。
上記の線状水素化シロキサンの追加の例には、 Me3SiO(Me2SiO)(MeRSiO)(MeHSiO)zSiMe3 HMe2SiO(Me2SiO)(MeRSiO)ySiMe2H HMe2SiO(Me2SiO)(MeRSiO)(MeHSiO)zSiMe2H が含まれ、上式中、Rは例えば、フェニル基、アルキル
基、又はCF3CH2CH2−もしくはCF3CF2CF2CF2CH2CH2−の
如きフッ素化された基を表し、xは例えば0から数百ま
での値を有し、yは1から例えば数百までの値を有し、
そしてzは1から例えば50までの値を有する。
上掲の式を有する環式の水素化シロキサンの場合に
は、各wの値は0であり、そしてx+y+zは3以上の
平均値を有し、それにより下式、すなわち、 (Me2SiO)(MeR′SiO)(MeHSiO) を有し、25℃での粘度が1センチストークス程度である
液状の又は低融点の水素化シロキサンを与える。
上記の環式水素化シロキサンの例には、 (Me2SiO)(MeHSiO) (Me2SiO)(MeRSiO)(MeHSiO) が含まれ、上式中のRは例えば、フェニル基、アルキル
基、又はCF3CH2CH2−もしくはCF3CF2CF2CF2CH2CH2−の
如きフッ素化された基を表し、xは例えば0から10まで
の値を有し、yは1から例えば10までの値を有し、zは
1から例えば10までの値を有する。10個までのケイ素原
子を有するポリ(メチル水素)シクロシロキサン類が、
好ましい環式水素化シロキサンである。
水素化ケイ素(ii)はまた、いずれの水素化シルカル
バン又は水素化シロキサン−シルカルバンでもよい。水
素化シルカルバンは、ケイ素原子を結合している酸素原
子が二価の有機基で置換されていて、それにより重合体
の主鎖中にケイ素−酸素結合ではなくケイ素−炭素結合
を与える、構造が水素化シロキサンと同様の公知の化合
物である。上記の二価の有機基の典型例は先に言及され
ている。水素化シルカルバンの典型例には、水素化シル
エチレン及び水素化シルフェニレンが含められる。
上述の化合物のほかに、水素化ケイ素(ii)は2個以
上の水素原子を有するケイ素原子を含有しているケイ素
化合物を含むことができるけれども、そのような多水素
化ケイ素は、上述の水素化ケイ素よりも取扱いが面倒で
ある。
ヒドロシリル化触媒(iii)は、ケイ素−水素結合の
元素の脂肪族不飽和部位、特に末端のオレフィン系不飽
和部位への付加を促進するのに有効である周知の薬剤の
うちのいずれでもよい。ヒドロシリル化触媒には、遊離
基開始剤、光開始剤及び貴金属化合物が含められる。
適当な遊離基開始剤の例には、レドックス対(redox
pairs)、過ホウ酸塩、過炭酸塩、光化学的系、アゾビ
ス(イソブチロニトリル)のようなアゾ化合物、過酸化
ベンゾイルのようなアシルペルオキシド、ジ−t−ブチ
ルペルオキシドのようなアルキルペルオキシド、そして
クメンヒドロペルオキシドのようなヒドロペルオキシド
類が含まれるが、遊離基開始剤はこれらには限定されな
い。
適当な光開始剤の例には、ベンゾイン、ベンゾインア
ルキルエーテル類例えばメチル、エチル、イソプロピル
又はイソブチルベンゾインエーテルのようなもの、アセ
トフェノン誘導体例えば、ジエトキシアセトフェノンの
如きジアルコキシアセトフェノンや、ジ及びトリフロロ
アセトフェノン、α,α−ジメトキシ−α−フェニルア
セトフェノンと言ったようなもの、1−ヒドロキシシク
ロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチ
ル−1−フェニルプロパン−1−オン、メチルフェニル
グリオキシレート、4−ベンゾイルベンジルトリメチル
アンモニウムクロリド、α−アシルオキシムエステル類
例えば1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(O
−エトキシカルボニルオキシム)のようなもの、チオキ
サントン及びその誘導体、NH原子団の如き連鎖移動剤と
一緒のベンゾフェノン、そしてアゾビス(イソブチロニ
トリル)が含まれるが、光開始剤はこれらには限定され
ない。
貴金属含有化合物の例には、白金族金属含有触媒化合
物が含まれるが、貴金属含有化合物はこれらには限定さ
れない。白金族とは、ここではルテニウム、ロジウム、
パラジウム、オスミウム、イリジウム及び白金を意味す
る。成分(iii)は、白金族金属、白金族金属を担持す
る例えばシリカゲルもしくは粉末木炭のような担体、又
は白金族金属の化合物もしくは錯体でよい。
本発明の方法において好ましい白金含有触媒成分は、
一般に入手可能な四水和物のの形かあるいは無水物の形
としてのクロロ白金酸の形態であるが、これは、それが
有機ケイ素系に容易に分散可能だからである。クロロ白
金酸の特に有用な形態は、ウィリング(Willing)によ
り米国特許第3419593号明細書に開示されたように、ジ
ビニルテトラメチルジシロキサンのような脂肪族不飽和
のある有機ケイ素化合物と反応させた場合に得られる組
成物である。
本発明の方法で用いられるヒドロシリル化触媒(ii
i)の量は、水素化ケイ素(ii)のケイ素と結合した水
素原子とジオキソラン化合物(i)の脂肪族不飽和結合
との反応を加速するのに十分なだけの量がある限りは、
狭く限定されない。この触媒成分の正確な必要量は、特
定の触媒に依存し、容易には予言できない。とは言うも
のの、クロロ白金酸の場合には、その量は成分(i)と
(ii)と合わせて100万重量部ごとに1重量部程度の少
量の白金量でよい。好ましくは、この量は同じ基準に基
づいて少なくとも10重量部である。
本発明の方法で使用されるジオキソラン化合物(i)
及び水素化ケイ素(ii)の相対的な量は、重要ではな
く、これに関連する唯一の必要条件は、反応の生成物が
上掲の式を有するケイ素結合ジオキソラン基を平均して
少なくとも一つ含有するように十分なだけの前者が存在
しなくてはならないことである。
本発明の方法は、生成物が所望ならば上記のジオキソ
ラン基のほかに任意の数の未反応のケイ素結合水素原子
を含有するように実施することができる。あるいはま
た、本発明の方法は、所望ならばケイ素結合水素原子の
全部が反応してしまうように実施することができる。
成分(i)及び(ii)の必要量は、水素化ケイ素のケ
イ素と結合した水素の含有量についての情報、反応させ
るべきケイ素結合水素原子の所望の数、及び次に掲げる
一般化されたヒドロシリル化反応の化学量論から計算す
ることができる。
この反応は反応させるべきケイ素結合水素原子ごとに
1個の脂肪族不飽和部位を必要とはするが、反応が所望
の程度まで起こるのを保証するためわずかに過剰の脂肪
族不飽和部位を使用するのが、全部のケイ素結合水素原
子を反応させるべき場合には殊に、典型的である。
本発明の方法は、上記のヒドロシリル化を起こさせる
任意の適当なやり方で実施することができる。例えば、
ヒドロシリル化触媒(iii)が白金含有物質を含んでな
る場合には、反応は一般には室温で起こり、そして必要
とされる反応物を単に混合する以上のことは必要ない。
とは言うもの、反応を更に加速することは一般的に要望
されることであり、そしてこのために加熱を有利に利用
することができる。
所望ならば、1又は2種以上の溶媒を反応物(i),
(ii)及び(iii)と混ぜ合わせて、反応を促進し、及
び/又は、反応物及び/又は生成物の取扱いを容易にす
ることができる。この溶媒は、所望のヒドロシリル化反
応を妨害してはならず、また好ましくはこの方法の反応
物又は生成物と反応すべきでない。
適当な溶媒には、有機ケイ素の技術分野においてよく
使用される脂肪族的に飽和した炭化水素、エステル、ケ
トン、ハローカーボン、エーテル及びアルコールが含ま
れる。溶媒の例には、ヘキサン、トルエン、キシレン、
酢酸エチル、メチルイソブチルケトン、トリクロロエチ
レン、ジエチルエーテル、ジオキサン、エチレングリコ
ールジメチルエーテル、メタノール、エタノールそして
イソプロパノールが含まれる。
上記の溶媒は、無反応性に関する同じ制限と共に下記
に記述される本発明のほかに側面で使用することができ
る。
要約すれば、上述のように本発明の方法は、下式、す
なわち、 を有する少なくとも1個のケイ素結合ジオキソラン基を
含有しているジオキソラン置換された有機ケイ素化合物
の生成を含む。
本発明は更に、この方法により調製される、次に述べ
るジオキソラン置換された有機ケイ素化合物に関する。
本発明のジオキソラン置換されたオリガノシラン類
は、下式を有する。
この式で、Zは前述の一価の加水分解可能基であり、
aは0,1,2又は3の値を有し、そしてRは前述の一価の
炭化水素及びハロ炭化水素基である。好ましい態様に
は、Zが塩素であり、RがMe(メチル基)であり、そし
て、上述のジオキソラン基のそれぞれが下式、すなわ
ち、 を有する有機ケイ素化合物が含まれる。
本発明のジオキソラン置換オルガノシロキサン類は、
次式、すなわち、 を有する少なくとも1個のオルガノシロキサン単位を有
し、この単位の例には、ケイ素と結合した水素がジオキ
ソラン基で置換されている上述の水素化シロキサン単位
が含められる。他のシロキサン単位がもしあるならば、
それらは全て、前述のもののような式RcHdSiO
(4−c−d)/2を有する。
上記の単位式中、bは0,1又は2の値を有し、c及び
c+dは0,1,2又は3の値を有し、dは0又は1の値を
有し、そしてRは前述の一価の炭化水素及びハロ炭化水
素基である。
本発明の好ましいジオキソラン置換オルガノシロキサ
ン類は、下式を有し、 (XMe2SiO)(Me2SiO)(MeXSiO)(MeHSiO)(SiMe2X) この式のXは、R基、水素原子及びジオキソラン基から
なる群より選択される。
x,y及びzの平均値は、次の条件付きで0又はこれよ
り大きい値であることができる。すなわち、線状オルガ
ノシロキサン類の場合には、各wは1の値を有し、そし
てx+y+zは0又はそれより大きい平均値を有し、ま
た環式オルガノシロキサン類の場合には、各wは0の値
を有し、そしてx+y+zは少なくとも3の平均値を有
し、オルガノシロキサンの分子当りに上記のケイ素結合
ジオキソラン基が平均して少なくとも1個ある。該ジオ
キソラン基のおのおのは、好ましくは下式、すなわち、 を有し、式中のMeはメチル基である。
上記の好ましいジオキソラン置換されたオルガノシラ
ン類及びオルガノシロキサン類の例には、各分子中のケ
イ素と結合した水素原子のうちの少なくとも一つがジオ
キソラン基、好ましくは次式の基、すなわち、 で置換されている上述の水素化シラン及び水素化シロキ
サンが含まれる。
〔実施例〕
以下に掲げる例は、本発明を更に説明するために開示
するものであって、特許請求の範囲に述べられた本発明
を限定するために開示するものではない。別段の指示が
ない限りは、部数及び百分率は全て重量によるものであ
り、また温度は全て摂氏温度である。Me,Ph,及びViは、
それぞれメチル基、フェニル基及びビニル基を表す。
ジオキソラン置換された有機ケイ素化合物は全て、プ
ロトン核磁気共鳴及び赤外分光分析により特徴づけられ
た。それらは全て、メチレンジオキソラン部分のイソプ
ロピリデン原子団の、核磁気共鳴ではδ=1.3(テトラ
メチルシランから)における二つの一重線及び赤外分光
分析では1375cm-1における二重線の特性を示した。
以下に掲げる例は、本発明の方法を使用する本発明の
ジオキソラン置換されたシラン類の調製を例示する。
例1 5部の4−アリルオキシメチル−2,2−ジメチル−1,3
−ジオキソラン及び0.002部の(PhC≡CC(OH)(CH3)P
h)2Ptすなわちヒドロシリル化触媒を、凝縮器、添加漏
斗及び温度形を備えたフラスコで混合した。この混合物
ヘメチルジクロロシラン3.5部を添加漏斗を通して加
え、混合物を71゜に加熱した。78゜で穏やかな発熱が起
って、反応温度を91゜に上げた。発熱を静まらせてか
ら、反応混合物を減圧下で蒸留して、0.7Torrで100〜10
3゜の沸点を有する6.5部の4−(3′−メチルジクロロ
シリルプロポキシメチル)−2,2−ジメチル−1,3−ジオ
キソランが得られた。
4−アリルオキシメチル−2,2−ジメチル−1,3−ジオ
キソランは次のようにして調製した。すなわち、磁気撹
拌棒と還流冷却器付きの水トラップとを備えたフラスコ
で、アセトン225部、3−アリルオキシ−1,2−プロパン
ジオール195部及びトルエン480部を混合した。濃硫酸4
部をフラスコに加え、そして混合物を還流に至るまで加
熱した。初めの170部の留出物を水トラップにより除去
し、その後還流を行い、そして水を水トラップで集め
た。13時間後に反応混合物を冷却し、固体の炭酸水素ナ
トリウムで中和し、蒸留して水及びトルエンを除去し、
次いで真空下で蒸留して、4.5Torrで57〜58゜の沸点を
有する161部の4−アリルオキシメチル−2,2−ジメチル
−1,3−ジオキソランが得られた。
例2 5部の4−アリルオキシメチル−2,2−ジメチル−1,3
−ジオキソラン及び0.002部の(PhC≡CC(OH)(CH3)P
h)2Ptを、凝縮器、添加漏斗及び温度計を備えたフラス
コで混合した。この混合物へ添加漏斗を通してジメチル
クロロシラン5部を加え、そして混合物を25分間70゜に
加熱した。次いで反応混合物を冷却し、減圧下で蒸留し
て、0.7Torrで98〜105゜の沸点を有する5.2部の4−
(3′−ジメチルクロロシリルプロポキシメチル)−2,
2−ジメチル−1,3−ジオキソランが得られた。
以下に掲げる例は、本発明の方法を使用する本発明の
ジオキソランで置換されたオルガノシロキサン類の調製
を例示する。
例3 4−アリルオキシメチル−2,2−ジメチル−1,3−ジオ
キソラン20部、ウィリングの米国特許第3419593号明細
書の方法に従って調製されそして4%の白金を含有して
いるヒドロシリル化触媒0.006部、及び1分子当りに平
均して約20個のケイ素原子のある、水素を末端に有する
ポリジメチルシロキサン80部を、フラスコで混合した。
穏やかな発熱が起こって反応混合物の温度を70゜に上
げ、そして外部加熱を利用してそれをこの温度に5時間
保った。5時間後に取られた反応混合物の赤外スペクト
ルから、ケイ素と結合した水素原子が残っていないこと
が示された。生成物には、分光分析データ及びヒドロシ
リル化反応の性質をもとに、次に掲げる構造があてがわ
れた。
XMe2SiO(Me2SiO)18SiMe2X 上式中のXは、下式の基を表す。
例4 4−アリルオキシメチル−2,2−ジメチル−1,3−ジオ
キソラン25.9部、例3で説明したヒドロシリル化触媒0.
02部、並びに1分子当りに平均して約14個のジメチルシ
ロキサン単位及び2個のメチル水素シロキサン単位を有
し水素ジメチルシロキシ単位を末端単位とするポリジメ
チルシロキサン−コメチル水素シロキサン41.4部を、フ
ラスコで混合した。穏やかな発熱が起こり、また外部加
熱を利用して反応混合物の温度を24時間70゜に保った。
24時間後に取られた反応混合物の赤外スペクトルから、
ケイ素と結合した水素原子の残っていないことが示され
た。生成物には、分光分析データ及びヒドロシリル化反
応の性質をもとに、次に掲げる構造があてがわれた。
XMe2SiO(Me2SiO)14(MeXSiO)2SiMe2X 上式中のXは下式の基を表す。
このようなジオキソラン含有ケイ素化合物は、1986年
6月3日出願の同時係属米国特許出願第06/914899号及
び1989年4月14日出願の同第07/338831号各明細書に開
示され、両方の出願ともこの出願と同じ譲受人に譲渡さ
れている。これら二つの先行出願のジオキソラン含有ケ
イ素化合物は、ジオール含有化合物へ転化され、次い
で、接着剤剥離コーティングを有する基材を提供するた
めの硬化性組成物で使用されるジアクリレート含有ケイ
素化合物へ転化される。
以下に掲げる例は、綿織物に恒久的な親水性を付与す
るために使用することのできるジオキソラン又はケター
ル官能性シリコーン類を調製するための追加の手順を例
示する。これらのケタール官能性シリコーン類は、水素
化ケイ素と下式、すなわち、 の4−アリルオキシメチル−2,2−ジメチル−1,3−ジオ
キソラン(式中のMeはメチル基である)との白金に触媒
される反応により調製された。
例えば、例7及び例8は、それぞれ次に掲げる化合
物、すなわち、 の調製を例示する。これらの式中のMeはメチル基であ
る。
例5−sym−(2,2−ジメチル−4−メチロイルプロピル
−1,3−ジオキソラン)テトラメチルジシロキサン(dp
=2)の調製 500mlの三つ口丸底フラスコに、マグネチックスター
ラー、温度計、転化漏斗及び水凝縮器を取付けた。これ
に、5mg(7.0×10-3ミリモル)の(PhC≡CCMe(OH)P
h)2Pt(以下、白金触媒と称する)を含有している75g
(0.43モル)の3−アリルオキシ−1,2−(ジメチルケ
タール)プロパン(以下、ケタールと称する)を入れ
た。この混合物を95℃に加熱し、その後25g(0.19モ
ル)のHMe2SiOSiMe2Hのうちの一部を加え、その結果5
分以内に温度が144℃まで上昇した。HMe2SiOSiMe2Hの残
りを、添加速度を調節して144〜155℃の間で次の8分を
かけて加えた。反応混合物を約75℃まで冷却させ、そし
て外部加熱により3時間75〜80℃に保持した。dpは重合
度と定義される。
この粗混合物へ、各おおよそ1gのNu−Char活性炭及び
フラー土を加え、1時間撹拌し、一晩そのままにし、そ
して真空下でセライトを通してろ過して無色の流体を得
た。この流体から真空下で揮発分をストリッピングし
た。合計して75.7gの残留物がわずかに茶色がかった色
合いの流体として残った。この流体をNu−Char活性炭及
びフラー土で処理し、セライトを通してろ過して25℃で
18.52センチストークスの粘度を有する無色の液体を得
た。
例6−sym−(2,2−ジメチル−4−メチロイルプロピル
−1,3−ジオキソラン)ポリジメチルシロキサン(db=1
5)の調製 6mg(9.0×10-3ミリモル)の白金触媒を含有している
33.35g(0.19モル)のケタールを入れた例5で説明した
装置へ、室温で9分間にわたり100g(0.091モル)のHMe
2SiO(Me2SiO)13SiMe2Hを入れた。最初の3分以内に、
68℃に至る発熱が起こった。温度は、水素化ケイ素の添
加速度を調節して74℃を超えさせなかった。反応混合物
を65〜70℃で1.5時間加熱し、そして室温まで冷却させ
た。一晩撹拌後、流体を各おおよそ1gのNu−Char活性炭
及びフラー土で処理して真空下でろ過し、次いで135℃
及び1mmHgで揮発分をストリッピングして、25℃での粘
度尾が35.8センチストークスである無色の流体を得た。
例7−テトラキス〔(2,2−ジメチル−4−メチロイル
プロピル−1,3−ジオキソラン)ジメチルシロキシ〕シ
ランすなわち四官能ケタールシロキサン流体の調製 250mlの三つ口丸底フラスコに、マグネチックスター
ラー、温度計、添加漏斗及び水凝縮器を取付け、そして
57.52g(0.0334モル)のケタール及び10mg(1.5×10-2
ミリモル)の白金触媒を入れた。この溶液へ、25g(0.0
76モル)のSi(OSiMe2H)を28分間にわたり加えた。
最初の2分以内に、126℃に至る発熱が起こり、この温
度は添加が進行するにつれて持続しなかった。添加を完
了後、外部加熱を適用して82℃の温度を1時間維持し
た。この流体を107℃及び1.3mmHgで真空下にストリッピ
ングして揮発分の除去を行った。残留物の75.1gの薄く
灰色がかった流体をNu−Char活性炭及びフラー土で処理
し、そして真空下にセライトを通してろ過して、25℃で
の粘度が60.1センチストークスの無色の流体を得た。
例8−ビス(ヘキシルジメチルシロキシ)−ビス〔(2,
2−ジメチル−4−メチロイルプロピル−1,3−ジオキソ
ラン)ジメチルシロキシ〕シランすなわちビス(ヘキシ
ル)二官能ケタールシロキサン流体の調製 9.6mg(1.5×10-2ミリモル)の白金触媒を含有してい
る25.58g(0.30モル)の1−ヘキセンと52.66g(0.304
モル)のケタールとの混合物を入れた例7で説明した装
置へ、65℃の温度で1.25時間にわたり150gのトルエン及
び50g(0.152モル)のSi(OSiMe2H)を入れた。80℃
に至る発熱が認められ、この温度は水素化ケイ素の添加
が進行するにつれて持続しなかった。温度が72℃まで低
下したところで、反応混合物を添加の最後の0.5時間の
間100℃に加熱した。加熱をおよそ10時間100〜102℃の
ままで持続した。フラスコを145℃及び0.5mmHgの真空下
でストリッピングして揮発分を除いた。黄色の曇りのあ
る流体が残り、そしてこれを各1gのNu−Char活性炭及び
フラー土で処理し真空下でろ過して、25℃での粘度が2
2.44センチストークスである無色の流体が107.8g得られ
た。
ケタール官能性シリコーン物質を、これらの化合物の
吸水時間及び耐久性を評価することにより耐久性の親水
性布帛処理剤として評価した。評価のために選ばれた織
物は、ポリエステル65%及び綿35%の織布であった。こ
の織布の試料を、キシレンに溶解した1重量%のケター
ル官能性シリコーンを含有している処理浴に浸漬させ
た。浴の量は約50gであり、また織物含浸量は処理され
た織物試料の全てについて約90%であった。パジング
後、織物試料を177℃で90秒間乾燥させ、そして24時間
物干綱上で緊張を解かせてから、水滴吸収時間及び耐久
性について評価した。水滴吸収時間は、水平な織物表面
上に水の滴を置き、そしてこの水滴が織物へ吸収される
のに要する時間を測定して評価した。1分未満の水滴吸
収時間を示す試料を親水性とみなし、耐久性について更
に評価を行った。対照試料は親水性とはみなされず、3
分をかなり超える水滴吸収時間をもたらした。1分未満
の水滴吸収時間を与える試料の耐久性を、これらの試料
を洗たく及び乾燥しそして水滴吸収時間を再度測定して
更に評価した。洗たく及び乾燥後の水滴吸収時間が1分
未満のままであり、そして洗たく前の水滴吸水時間と有
意に相違しない場合に、処理を恒久的とみなした。第1
表は、本発明のケタール官能性有機ケイ素化合物が初め
に且つ1回及び5回の洗たく後に良好な吸水時間を与
え、従って耐久性の親水性布帛処理剤として有用であ
る、ということを指示する。
前述のことから、本発明の本質的特徴及び概念から実
質的に逸脱することなく、ここに記載された構造、化合
物、組成物、製造品及び方法にそのほかの多くの変形や
改変を加えることができる、ということは明らかであろ
う。従って、ここに記載される本発明の形態は例示であ
るに過ぎず、本発明の範囲を限定しようとするものでは
ない、ということをはっきりと理解すべきである。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】布帛を下式、すなわち、 を有する少なくとも1個のケイ素結合ジオキソラン基
    (この式中、Qはケイ素−炭素結合を介してケイ素原子
    に結合する二価の有機基であり、Mは脂肪族不飽和のな
    い炭素原子数1〜6個の一価の炭化水素基であり、M′
    はH又はMである)を有するジオキソラン置換された有
    効量の有機ケイ素化合物であって、当該ジオキソラン置
    換された有機ケイ素化合物の全ての残りのケイ素の原子
    価が、一価の炭化水素基、一価のハロ炭化水素基、一価
    の加水分解可能基、水素原子、そして、ケイ素原子どう
    しを結合する二価の基からなる群より選択される脂肪族
    不飽和のない基により満たされているものと接触させる
    ことを含む、布帛の吸水性を増加させるため布帛を処理
    する方法。
  2. 【請求項2】前記有機ケイ素化合物が下式、すなわち、 を有し、この式中のZが前記一価の加水分解可能基であ
    り、aが0,1,2又は3の値を有し、Rが前記一価の炭化
    水素基及びハロ炭化水素基である、請求項1記載の方
    法。
  3. 【請求項3】Zが塩素であり、Rがメチル基であり、そ
    して前記ジオキソラン基のそれぞれが下式、すなわち (この式中のMeはメチル基である)を有する、請求項2
    記載の方法。
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