JP2804627B2 - 燃焼装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （イ）産業上の利用分野 本発明は例えば吸収冷凍機の発生器に設けられる燃焼
装置に関する。

（ロ）従来の技術 例えば特公昭63−62659号公報には、燃料ガスと燃焼
用空気とを混合室する混合気室を備え、多数の噴気孔を
有したバーナプレートを混合気室の開口に取付けたガス
赤外線バーナ（燃焼装置）が開示されている。

（ハ）発明が解決しようとする課題 上記従来の技術において、燃焼用空気を総て混合気室
に送り、元混合用に使い、バーナプレート表面で燃焼さ
せた場合、燃焼速度が速くなる領域での燃焼音の共鳴に
より、大きな燃焼音（釜鳴り）が発生するおそれがあっ
た。又、燃焼音の発生はガスの種類によって発生領域が
異なるが空気比（理論燃焼空気量に対する実際の燃焼空
気量の割合）が1.1〜1.3の領域で燃焼音が大きくなり易
い。

又、上記空気比が1.1〜1.3の領域はバーナで実際に使
用する領域であるので、防止する必要があるが、バーナ
プレートの形状、又は燃焼部分の構造を変えて防止する
ことは非常に難かしい。

本発明は燃焼装置の燃焼音を簡単な構成で防止するこ
とを目的とする。

（ニ）課題を解決するための手段 本発明は多数の噴出口を有するバーナプレート（２）
と、このバーナプレート（２）の上流に形成され、燃料
ガスと燃焼用空気とを混合する混合室（10）と、この混
合室（10）に至る燃料ガス供給管（13）とを備えた燃焼
装置において、バーナプレート（２）の周辺に設けられ
た燃料ガス噴出口（14）…と、混合室（10）を側路して
燃料ガス噴出口（14）…に至る燃料ガス供給管（12）と
を備え、燃焼音を低減するとともに、燃焼ガス中のNOx
を低減するものである。

又、複数のバーナプレート（１），（２）及び（３）
と、バーナプレート（１），（２）及び（３）の上流に
形成され、燃料ガス燃焼用空気とを混合する混合室（1
0）とを備えた燃焼装置において、混合室（10）に至る
燃料ガス供給管（一次燃料ガスの供給路）（13）と、バ
ーナプレート（１），（２）及び（３）の間に設けられ
た多数の燃料ガス噴出口（14）…と、燃料ガス噴出口
（14）…に至る燃料ガス供給管（二次燃料ガスの供給
路）（12）とを備え、バーナプレート（１），（２）及
び（３）の表面での燃焼による燃焼音を大幅に低減する
とともに、燃焼ガス中のNOxを低減するものである。

（＊）作用 燃焼装置の運転中、バーナプレート（１），（２）及
び（３）の表面では燃料ガス供給管（13）から混合室
（10）へ送られて燃焼用空気と混合した燃料ガスが空気
比が1.5〜2.0の過剰空気で燃焼する。このため、燃焼音
を大幅に低減することができ、又、燃焼ガス中のNOxを
低減することができる。又、燃料ガス供給管（12）を通
りバーナプレート（１），（２）及び（３）の間に設け
られた噴出口（14）…から噴出した二次燃料ガスはバー
ナプレート（１），（２）及び（３）の下流の過剰空気
とともに燃焼を完結し、燃焼完結後の空気比を1.1〜1.3
に保つことが可能になる。

（ヘ）実施例 以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明
する。

第１図及び第２図において、（１），（２）及び
（３）は燃焼装置に設けられた例えばセラミックプレー
トなどのバーナプレートであり、バーナプレート
（１），（２）及び（３）には多数の噴出口が形成され
ている。又、（４）は隔壁、（５）は外壁、（６）は外
壁に取付けられた燃焼用空気の送風機、（７）は上壁で
ある。そして、（８）は隔壁（４）に形成された燃焼用
空気のための開口、（９）は隔壁内に設けられた仕切板
であり、この仕切板（９）によって混合室（10）が隔壁
（４）内に形成されている。又（11）は外壁（５）に形
成された燃焼用空気のための開口である。

（12）及び（13）はそれぞれ燃焼装置に配管接続され
た燃料ガス供給管である。燃焼ガス供給管（二次燃料ガ
スの供給管）（12）は分岐部（12A）で複数に分岐し、
分岐管（12a），（12b）の先端の燃料ガスの噴出口（1
4），（14）…はバーナプレート（１）とバーナプレー
ト（２）との間及びバーナプレート（２）とバーナプレ
ート（３）との間に設けられている。又、（Ａ）はバー
ナプレート（１），（２）及び（３）と分岐管（12
A），（12A）の取付部材である。さらに、燃料ガス供給
管（一次燃料ガスの供給管）（13）の先端の燃料ガスの
噴出口（15）は混合室（10）に開口している。ここで、
燃料ガス供給管（12）は第１図に破線で示したように燃
料ガス供給管（13）の途中から分岐させても良い。

以下、上記のように構成された燃焼装置の動作につい
て説明する。燃料ガスのうち一次燃料ガスは燃料ガス供
給管（13）を通り混合室（10）へ送られる。ここで、一
次燃料ガスの量は燃焼装置へ送られる全燃料ガスの例え
ば60〜80％である。そして、燃焼用空気と混合した燃料
ガスがバーナプレート（１），（２）及び（３）を通過
して空気比が約1.5〜2.0にてバーナプレート（１），
（２）及び（３）の表面で燃焼する。さらに、バーナプ
レート（１），（２）及び（３）の間に設けられた噴出
口（14）…から二次燃料ガスである燃料ガスが噴出し、
バーナプレート（１），（２）及び（３）の下流の過剰
空気とともに燃焼を完結する。そして、燃焼完結後の空
気比は1.1〜1.3になる。

上記実施例によれば、バーナプレート（１），（２）
及び（３）をセラミックバーナにすることによって、火
炎の長さが一般のガスバーナと比較して小さくでき、燃
焼室を小さくすることができる。

又、バーナプレート（１），（２）及び（３）の表面
での燃焼を空気比が例えば1.5〜2.0の過剰空気で行うこ
とによって燃焼速度が急速に小さくなり、簡単な構成で
燃焼音を大幅に低減することができ、釜鳴りを防止する
ことができる。又、過剰空気燃焼することによって燃焼
ガス中のNOxを低減することができる。

尚、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、
例えば１枚のバーナプレートを有した燃焼装置において
も、二次燃料ガスの噴出口をバーナプレートの周囲に設
けることによって上記実施例と同様の作用効果を得るこ
とができる。

（ト）発明の効果 本発明は以上のように構成された燃焼装置であり、燃
料ガスを混合室を供給して元混合すると共に、混合室を
側路して燃料ガスの一部をバーナプレートの周辺の燃料
ガス噴出口から噴出するので、バーナプレートの表面で
は元混合した燃焼ガスが過剰空気で燃焼し、簡単な構成
で燃焼音を大幅に低減することができ、又、燃料ガス噴
出口から噴出した燃料ガスを過剰空気とともに燃焼させ
て、燃焼を完結し、燃焼ガスのNOxを低減することがで
きる。

又、二次燃料ガスの供給管をバーナプレートと、バー
ナプレートとの間の多数の燃料ガス噴出口に接続し、一
次燃料ガスの供給路を混合室に接続し、燃料ガスの一部
を燃料ガス噴出口から噴出し、残りの燃料ガスを混合室
に送るので、バーナプレートの表面では混合室で元混合
した燃焼ガスが過剰空気で燃焼し、燃焼音を大幅に低減
することができ、又、過剰燃焼によって過剰ガスのNOx
を低減することができる。さらに、バーナプレートの間
から噴出した燃料ガスによって燃焼を完結することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す燃焼装置の要部断面
図、第２図は同じく燃焼装置の上面図である。 （１），（２），（３）……バーナプレート、（６）…
…送風機、（10）……混合室、（12），（13）……燃料
ガス供給管、（14）……燃料ガス噴出口。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) F23D 14/16 F23D 14/22 F23D 14/62 F23C 11/00

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】多数の噴出口を有するバーナプレートと、
   このバーナプレートの上流に形成され、燃料ガスと燃焼
   用空気とを混合する混合室と、この混合室に至る燃料ガ
   ス供給管とを備えた燃焼装置において、バーナプレート
   の周辺に設けられた燃料ガス噴出口と、混合室を側路し
   て上記燃料ガス噴出口に至る燃料ガス供給管とを備えた
   ことを特徴とする燃焼装置。
2. 【請求項２】多数の噴出口を有する複数のバーナプレー
   トと、バーナプレートの上流側に形成され、燃料ガスと
   燃焼用空気とを混合する混合室とを備えた燃焼装置にお
   いて、混合室に至る一次燃料ガスの供給路と、バーナプ
   レートとバーナプレートとの間に設けられた多数の燃料
   ガス噴出口と、この燃料ガス噴出口に至る二次燃料ガス
   の供給路とを備えたことを特徴とする燃焼装置。