JP2804436B2 - ストレプトミセス属菌および大腸菌の新規の細菌プラスミドシャトルベクター - Google Patents

ストレプトミセス属菌および大腸菌の新規の細菌プラスミドシャトルベクター

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JP2804436B2 JP6045926A JP4592694A JP2804436B2 JP 2804436 B2 JP2804436 B2 JP 2804436B2 JP 6045926 A JP6045926 A JP 6045926A JP 4592694 A JP4592694 A JP 4592694A JP 2804436 B2 JP2804436 B2 JP 2804436B2
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coli
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    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N15/00Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
    • C12N15/09Recombinant DNA-technology
    • C12N15/63Introduction of foreign genetic material using vectors; Vectors; Use of hosts therefor; Regulation of expression
    • C12N15/74Vectors or expression systems specially adapted for prokaryotic hosts other than E. coli, e.g. Lactobacillus, Micromonospora
    • C12N15/76Vectors or expression systems specially adapted for prokaryotic hosts other than E. coli, e.g. Lactobacillus, Micromonospora for Actinomyces; for Streptomyces

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、微生物ストレプトミセ
ス・アヴェルミティリス(Streptomyces
avermitilis)を含む種々の放線菌(act
inomycetes)において組換えDNA操作を助
けるための新規の細菌シャトルクーロニングベクターの
採集に関する。
【0002】多数の医薬品は微生物によって製造されて
いる。有用な製品の生成における微生物の関与は、その
製品の実際の化学的構造を製造するのに必要な不可欠の
遺伝情報がどれだけたくさん微生物中に存在しているか
に基づいて三つの種類に分けることができる。第一の種
類は、抗生物質のような天然の代謝生成物であるこれら
の生成物から成り、それらの合成のための情報は全て細
胞に固有である。第二の種類は、微生物の天然の代謝生
成物ではないこれらの生成物を含むが、微生物は、化学
薬品一つ一つの化学的変換に用いられる生物学的段階の
情報の一因となっている。これを生物変換と称する(例
えば、ステロイドの生物変換)。第三の種類は、生成物
分子の構造を規定する情報は微生物のゲノム中で初めて
見出されるのではないということを特徴とする。この場
合、情報は細胞中に挿入される。3種類全部の化合物の
製造は、組換えDNA技術によって影響されてきたしま
たは影響される。産業上の用途を有するこれらの微生物
の内で、土壌に生存する放線菌は中心的役割を果たして
おり、そして抗生物質および他の生物学的に重要な化合
物の重要な源として認められてきた。
【0003】放線菌目(Actinomycetale
s)の主要な属の一つであるストレプトミセス属(St
reptomyces)を実質的に研究した。ストレプ
トミセス属のメンバーはグラム陽性土壌細菌である。土
壌試料からの無数の単離物の分析により、90%を越え
る治療的に有用な抗生物質が得られた。抗生物質を製造
するのに放線菌発酵が用いられてきた40年間にわたる
放線菌の増殖および取扱いに関する多数の産業上の経験
がある。更に、抗生物質の製造を改良する問題のため
に、放線菌における遺伝学的研究が進歩している。放線
菌は、抗生物質生合成遺伝子を単離し、新規の誘導体ま
たはハイブリッド化合物を生成し、調節遺伝子を単離
し、そして一次および二次代謝双方に関与する調節機序
を研究するための組換えDNAクローニング技術を開発
する研究の焦点である。
【0004】
【従来の技術】放線菌についてはほとんど研究された
が、これらの微生物はなお分子生物学者に対する挑戦を
示している。放線菌は、これらの微生物をその他の原核
生物と区別する多数の独特な構造的および代謝的特徴を
有する。放線菌を固形培地上で増殖させた場合、通常、
それらは複雑な菌糸体菌類様サイクルの形態分化を示
す。菌糸体の増殖および分化は少なくとも三つの主要な
相、すなわち、基底菌糸、気中菌糸および胞子形成を含
む。更に、ストレプトミセス属ゲノムは大型で、大腸菌
(Escherichia coli)のそれの2倍を
越える約10kb(キロベース)である。放線菌ゲノ
ムは、天然において観察される上限に近い、極めて高い
グアノシンおよびシトシン(G+C)含量(平均最大約
73%まで、若干の領域では90%より大)のDNAか
ら成る。これらの顕著な特徴により、放線菌特異的組換
えDNA技術の開発が必要とされる。
【0005】抗生物質生産性放線菌の遺伝学的改良に対
する組換えDNA技術の応用における基本的構成要素
は、適当なクローニングベクターの開発である。様々な
プラスミドおよびファージベクター並びに形質転換シス
テムが開発されてきた。いくつかのベクター構築は、デ
ヴィッド・ホップウッド(David Hopwoo
d)率いるグループによってジョン・インス・インステ
ィトゥート(John Innes Institut
e)、英国で開発されてきた。pIJ101に誘導され
た高コピー数プラスミドベクター[キーサー(Kies
er),T.、ホップウッド,D.A.、ライト(Wr
ight),H.M.およびトンプソン(Thomps
on),C.,J.Mol.Gen.Genet.
85,223〜238,1982]およびSCP2*に
誘導された低コピー数プラスミドベクター[リディエー
ト(Lydiate),D.J.、マルパーティダ(M
alpartida),F.およびホップウッド,D.
A.,Gene35,223〜235,1985]は
両方とも、放線菌DNAをクローニングするのに成功し
て用いられてきた。SCP2*は、ストレプトミセス・
コーリカラー(Streptomyces coeli
color)において最初に見出された分子寸法31.
4kbの稔性因子であり且つ1〜2コピー/染色体で存
在する[ビブ(Bibb),M.J.およびホップウッ
ド,D.A.、J.Gen.Microbiol.
26,427〜442,1981]。SCP2*は広い
宿主範囲を有する。広範に用いられた2種類の放線菌ベ
クターは、S.コーリカラーから最初に単離されたSC
P2*レプリコンの誘導体である低コピー数ベクターp
IJ922[リディエートら、Gene35,223
〜235,1985]およびS.リヴィダンス(liv
idans)から最初に単離されたプラスミドpIJ1
01の誘導体である高コピー数ベクターpIJ702
[カッツ(Katz),E.、トンプソン(Thomp
son),C.J.およびホップウッド,D.A.、
J.Gen.Microbiol.129,2703
〜2714,1983]である。両方のベクターはスト
レプトミセス・アズレウス(Streptmyces
azureus)からのチオストレプトン耐性(ts
r)マーカーを有し、これは特異的リボソームRNAメ
チラーゼによって抗生物質チオストレプトンに対する耐
性を与える。具体的な計画に応じて、用いられるベクタ
ーのコピー数の決定を行なう。低または単コピー数/ゲ
ノムのベクターは、大型のDNAフラグメント(最大4
0kbまで)を安定して維持する能力および可能な遺伝
子量効果の不存在が好ましい大部分の生理学的実験に好
適である。時々、特異的突然変異の相補性によるDNA
のクローン化セグメントの分析は、多数の利用可能なク
ローニングベクターによって得られた形質転換体の不安
定性によって妨げられる。コピー数が高いもの、例え
ば、pIJ702(40〜300コピー/染色体)は、
クローニングおよびクローン化DNAフラグメントの回
収の容易さに有効である。pIJ702は更に、広範囲
の適当な放線菌宿主を有する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】放線菌における遺伝子
工学研究は、大腸菌システムと比較して時間を浪費す
る。シャトルベクターとしても知られている二重機能プ
ラスミドベクターは、ストレプトミセス属および1種類
またはそれ以上の代替宿主(例えば、大腸菌)において
複製することができ、放線菌遺伝子のクローニング、制
限地図作成、DNA配列決定、特定部位の突然変異誘発
および機能分析を極めて容易にする。大腸菌および放線
菌双方のレプリコン並びにそれぞれの宿主に特異的な選
択的マーカーを有する二重機能のストレプトミセス属−
大腸菌シャトルベクターは、大腸菌においてもストレプ
トミセス属においても安定して維持されることができ
る。シャトルベクターは双方の代替宿主間で形質転換す
ることができ、放線菌遺伝子の遺伝子転移および分子遺
伝学実験を極めて容易にする。次に、放線菌宿主からシ
ャトルベクター中にクローン化された1種類またはそれ
以上の遺伝子を大腸菌宿主に転移させることができる。
実験中の1種類または複数の遺伝子をいったん分析し且
つ大腸菌宿主中において操作したら、次に、それをその
元の放線菌宿主に戻して転移させることができる。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、放線菌、好ま
しくは、ストレプトミセス属菌および大腸菌に関する4
種類の新規の二重機能プラスミドシャトルベクターの構
築を開示する。新規のベクターは、放線菌および関連微
生物における多数の組換体DNAの適用を容易にするよ
うに設計された。ベクターの内の3種類はストレプトミ
セス属において中〜高コピー数に調節する温度感受性複
製起点を有する。このレプリコンの温度感受性は、スト
レプトミセス属遺伝子置換および突然変異体設計実験に
おいてそれを用いることを可能にする。更に、これらの
シャトルベクターの内の一つは、多数のクローニング領
域に隣接するSP6およびT7双方のRNAポリメラー
ゼプロモーターを含み、ハイブリッド形成実験に有用な
cRNA転写物の合成を可能にする。更に、クローニン
グ領域はβ−ガラクトシダーゼ遺伝子のα−ペプチドコ
ーディング領域中に位置し、大腸菌における着色スクリ
ーニングによって組換体クローンを識別することを可能
にする。ここに記載した4種類のシャトルベクターは、
ストレプトミセス属において低コピー数に調節するSC
P2*ストレプトミセス属複製起点を有し、これが、多
数のストレプトミセス属種におけるクローニングおよび
相補性実験において用いられるベクターに特有の利点と
なる。
【0008】本出願中で用いられる専門用語は、分子遺
伝学の分野の熟練者に周知である。これらの用語の定義
は、分子生物学分野に献呈された多数の教本、例えば、
ベンジャミン・ルウィン博士(Dr.Benjamin
Lewin)による「遺伝子(Genes)」第2
版,ジョン・ウィリー・アンド・サンズ・インコーポレ
ーテッド(John Wiley & Sons,In
c.),ニューヨークにおいて見出される。本発明にお
いて頻繁に用いられる用語を以下に定義する。
【0009】抗生物質:細菌細胞の増殖を阻害する化学
薬剤。組換体細菌細胞を選択するのに用いられる。
【0010】抗生物質耐性遺伝子:特定の抗生物質に対
して本来感受性である宿主細胞中に導入された場合にそ
の抗生物質に対する耐性を伝えるDNA配列。抗生物質
マーカーとしても知られる。
【0011】cRNA:DNAに対して相補的な、イン
ビトロの転写によってそれから合成された一本鎖RN
A。
【0012】クローン:単一の祖先と同一の多数の細胞
または分子。
【0013】クローニングベクター:異種のDNAを挿
入してクローン化させることができる任意のプラスミ
ド。それは、形質転換の際に異種DNAを宿主細菌細胞
中に運搬する。
【0014】DNA連結反応:DNAの2種類のフラグ
メントを結合する化学結合の形成である。
【0015】ハイブリッド形成:挿入されたDNAが特
定の配列と同様であるキメラベクターを有する細菌コロ
ニーを同定するのに用いられる技術。
【0016】kb:DNAまたはRNAの1,000塩
基対の略号。
【0017】複製起点:プラスミドベクターの複製が開
始される地点のDNA配列。
【0018】プラスミド:自律性自己複製染色体外環状
DNA。
【0019】プラスミドコピー数:細菌中において宿主
染色体毎に維持されるプラスミド分子数。
【0020】プロモーター:(RNAポリメラーゼプロ
モーターとしても知られる)特定のDNA配列のRNA
中への転写の開始を決定するのに重要なDNAの領域。
【0021】レプリコン:DNAが複製されるゲノムの
単位;複製起点を含む。
【0022】制限酵素:DNAの特定の短配列を認識し
且つそれを開裂させる酵素タンパク質。
【0023】シャトルベクター:1種類またはそれ以上
の代替宿主(例えば、大腸菌およびストレプトミセス
属)を複製しうる二重機能クローニングベクター。
【0024】温度感受性突然変異:低温で機能するが更
に高温では不活性である遺伝子産物を生成する。
【0025】転写:DNA鋳型でのRNAの合成。
【0026】細菌細胞の形質転換:追加のDNAの取込
みによる新規の遺伝マーカーの獲得を示す。
【0027】本発明は、ストレプトミセス属菌細胞中に
おいて中〜高コピー数に調節する組換体DNAシャトル
ベクターであって、 (a)プラスミドpMT660の寸法が約5.7キロベ
ースの複製起点含有SacI制限フラグメント; (b)感受性ストレプトミセス属宿主細胞中に形質転換
された場合に耐性を与える少なくとも1種類の抗生物質
マーカーを含むDNAセグメント; (c)プラスミドpGEM−3Zの寸法が約2.7キロ
ベースの複製起点含有SacI制限フラグメント; (d)感受性大腸菌宿主細胞中に形質転換された場合に
耐性を与える少なくとも1種類の抗生物質マーカーを含
むDNAセグメント; (e)4種類の好都合なクローニング部位:BgII
I、EcoRI、HindIIIおよびXbaI;並び
に (f)種々のストレプトミセス属菌および大腸菌宿主双
方において効率よく複製しうる該ベクターを含む上記組
換体DNAシャトルベクターに関する。
【0028】更に、本発明は、ストレプトミセス属菌細
胞中において中〜高コピー数に調節する組換体DNAシ
ャトルベクターであって、 (a)プラスミドpMT660の寸法が約5.7キロベ
ースの複製起点含有SacI制限フラグメント; (b)寸法が約0.8キロベースのPstI制限フラグ
メントの欠失; (c)感受性ストレプトミセス属宿主細胞中に形質転換
された場合に耐性を与える少なくとも1種類の抗生物質
マーカーを含むDNAセグメント; (d)プラスミドpGEM−3Zの寸法が約2.7キロ
ベースの複製起点含有SacI制限フラグメント; (e)感受性大腸菌宿主細胞中に形質転換された場合に
耐性を与える少なくとも1種類の抗生物質マーカーを含
むDNAセグメント; (f)5種類の好都合なクローニング部位:EcoR
I、HindIII、SacI、SphIおよびPst
I; (g)種々のストレプトミセス属菌および大腸菌宿主双
方において効率よく複製しうる該ベクターを含む上記組
換体DNAシャトルベクターに関する。
【0029】本発明は、更に、中〜高コピー数に調節す
る組換体DNAシャトルベクターであって、 (a)プラスミドpMT660の寸法が約5.7キロベ
ースのブラント末端複製起点含有SacI制限フラグメ
ント; (b)感受性ストレプトミセス属宿主細胞中に形質転換
された場合に耐性を与える少なくとも1種類の抗生物質
マーカーを含むDNAセグメント; (c)プラスミドpGEM−3Zの寸法が約2.7キロ
ベースのブラント末端複製起点含有NdeI制限フラグ
メント; (d)感受性大腸菌宿主細胞中に形質転換された場合に
耐性を与える少なくとも1種類の抗生物質マーカーを含
むDNAセグメント; (e)6種類の好都合なクローニング部位:BgII
I、EcoRI、HindIII、SacI、SspI
およびXbaI; (f)大腸菌における着色スクリーニングによって組換
体クローンを識別することを可能にする、β−ガラクト
シダーゼ遺伝子のα−ペプチドコーディング領域中に位
置したクローニング部位の内の4種類(EcoRI、H
indIII、SacIおよびXbaI); (g)ハイブリッド形成実験に有用なcRNA転写物の
合成を可能にするクローニング部位(e)に隣接するS
P6およびT7 RNAポリメラーゼプロモーター;お
よび (h)種々のストレプトミセス属菌および大腸菌宿主双
方において効率よく複製しうる該ベクターを含む上記組
換体DNAシャトルベクターに関する。
【0030】更に、本発明は、ストレプトミセス属菌細
胞中において低コピー数に調節する組換体DNAシャト
ルベクターであって、 (a)プラスミドpIJ922の寸法が約23.4キロ
ベースの複製起点含有BamHI/EcoRl制限フラ
グメント; (b)感受性ストレプトミセス属宿主細胞中に形質転換
された場合に耐性を与える少なくとも1種類の抗生物質
マーカーを含むDNAセグメント; (c)プラスミドpGEM−3Zf(+)の寸法が約
3.2キロベースの複製起点含有BamHI/EcoR
l制限フラグメント; (d)感受性大腸菌宿主細胞中に形質転換された場合に
耐性を与える少なくとも1種類の抗生物質マーカーを含
むDNAセグメント; (e)4種類の好都合なクローニング部位:BamH
l、EcoRl、HindlllおよびXhol;並び
に (f)種々のストレプトミセス属菌および大腸菌宿主双
方において効率よく複製しうる該ベクターを含む上記組
換体DNAシャトルベクターに関する。
【0031】したがって、大腸菌およびストレプトミセ
ス属双方において機能的な4種類の新規のシャトルベク
ターは、本明細書中記載した本発明の好ましい実施態様
である。
【0032】これらのシャトルベクターの内の3種類
(pCD262、pCD385およびpCD500)
は、ストレプトミセス属において中〜高コピー数に調節
するストレプトミセス属温度感受性複製起点を有する。
温度感受性複製起点は、ヒドロキシラミンを用いるイン
ビトロの突然変異誘発後に得られたプラスミドpIJ7
02の誘導体であるプラスミドpMT660に由来する
[バーチ(Birch),A.W.およびカラム(Cu
llum),J.,J.Gen.Microbio
l.131,1299〜1303,1985)。この
レプリコンの温度感受性は、ストレプトミセス属遺伝子
置換および突然変異体設計実験においてそれを用いるこ
とを可能にする。更に、シャトルベクターpCD385
は、多数のクローニング領域に隣接するSP6およびT
7双方のRNAポリメラーゼプロモーターを含み、ハイ
ブリッド形成実験に有用なcRNA転写物の合成を可能
にする。更に、クローニング領域は、β−ガラクトシダ
ーゼ遺伝子のα−ペプチドコーディング領域中に位置
し、大腸菌における着色スクリーニングによって組換体
クローンを識別することを可能にする。
【0033】第四のシャトルベクターpCD396は、
ストレプトミセス属において低コピー数に調節するSC
P2*ストレプトミセス属複製起点を有し、これが、多
数のストレプトミセス属種におけるクローニングおよび
相補性実験で用いられるベクターに特有の利点となる。
【0034】本発明は、ストレプトミセス属および大腸
菌のための4種類の安定な二重機能プラスミドシャトル
ベクターの構築を開示する。新規のベクターは、放線菌
および関連微生物における多数の組換体DNAの適用を
容易にするように設計された。ベクターの内の3種類
は、ストレプトミセス属において中〜高コピー数に調節
するpIJ101複製起点の温度感受性誘導体を有す
る。このレプリコンの温度感受性は、ストレプトミセス
属遺伝子置換および突然変異体設計実験においてそれを
用いることを可能にする。ここに記載した第四のシャト
ルベクターは、ストレプトミセス属において低コピー数
に調節するSCP2*ストレプトミセス属複製起点を有
し、これが、多数のストレプトミセス属種におけるクロ
ーニングおよび相補性実験で用いられるベクターに特有
の利点となる。
【0035】これらのシャトルベクターは、ストレプト
ミセス属および大腸菌双方におけるクローニングに、並
びにストレプトミセス属における分子遺伝学技術での種
々の用途に有用である。構築物は構造的に安定であり且
つ多数のストレプトミセス属種において複製され、広い
寸法範囲のクローン化DNAフラグメントが前後の一つ
一つの宿主に転移することを可能にする。これらのベク
ターは、広範に用いられたColE1複製起点を有し
[ハーシュフィールド(Hershfield),
V.、ボイア(Boyer),H.W.、ヤノフスキ
(Yanofsky),C.、ロヴェット(Lovet
t),M.A.およびD.R.ヘリンスキ(Helin
ski)、Proc.Natl.Acad.Sci.
71:3455,1974]、そして組換えDNA実験
において一般的に用いられる全大腸菌株中で効率よく複
製される。これらのベクターは、放線菌細胞中への形質
転換によって抗生物質チオストレプトンに対する耐性を
与えるtsr遺伝子および、大腸菌細胞中への形質転換
によって抗生物質アンピシリンに対する耐性を与えるa
mp遺伝子双方を有する。本発明において記載したシャ
トルベクターの内の3種類は、ストレプトミセス属にお
いて中〜高コピー数に調節するストレプトミセス属温度
感受性複製起点を有する。このレプリコンの温度感受性
および環境ストレス下でのその不十分な生存は、ストレ
プトミセス属遺伝子置換および突然変異体設計実験にお
いてそれを用いることを可能にする。これらのシャトル
ベクターの内の一つは、多数のクローニング領域に隣接
するSP6およびT7双方のRNAポリメラーゼプロモ
ーターを含み、ハイブリッド形成実験に有用なcRNA
転写物の合成を可能にする。更に、クローニング領域
は、β−ガラクトシダーゼ遺伝子のα−ペプチドコーデ
ィング領域中に位置し、大腸菌における着色スクリーニ
ングによって組換体クローンを識別することを可能にす
る。本明細書中に記載した第四のシャトルベクターは、
ストレプトミセス属において低コピー数に調節するスト
レプトミセス属複製起点を有し、これが、多数のストレ
プトミセス属種におけるクローニングおよび相補性実験
で用いられるベクターに特有の利点となる。
【0036】プラスミドシャトルベクターpCD262
は、 a.温度感受性pIJ702に誘導された放線菌複製起
点および、感受性放線菌宿主細胞中に形質転換された場
合にチオストレプトン耐性を伝えるDNA配列を含む約
5.7kbのSacI pMT660残基;および b.ColE1大腸菌複製起点および、感受性大腸菌宿
主細胞中に形質転換された場合に抗生物質アンピシリン
耐性を伝えるDNA配列を含む約2.7kbのSacI
pGEM−3Z(プロメガ・コーポレーション(Pr
omega Corporation)、マディソン、
WI)残基を含む。
【0037】この構築の結果として、プラスミドpCD
262は以下の有用な特徴を有する。すなわち、 a.それは、広い寸法範囲のDNAフラグメントのクロ
ーニングを可能にする中程度の寸法(8.4kb)を有
し; b.それは構造的に安定であり且つ種々の放線菌および
大腸菌宿主双方において効率よく複製され; c.それは4種類の好都合なクローニング部位、すなわ
ち、BgIII、EcoRI、HindIIIおよびX
baIを有し;そして d.それは、ストレプトミセス属遺伝子置換および突然
変異体設計実験においてそれを用いることを可能にする
温度感受性放線菌レプリコンを有する。
【0038】プラスミドシャトルベクターpCD500
は、プラスミドpCD262中に存在する約0.8kb
のPstIフラグメントを削除することによって構築さ
れた。この欠失の結果として、以下の更に有用な特徴が
得られた。すなわち、 a.その寸法は更に小さく(7.6kb); b.それは5種類の好都合なクローニング部位、すなわ
ち、EcoRI、HindIII、SacI、SphI
およびPstIを有する。
【0039】プラスミドシャトルベクターpCD385
は、 a.バクテリオファージT4 DNAポリメラーゼ中に
存在する3′〜5′エキソヌクレアーゼ活性の作用によ
ってブラント末端付きになった約5.7kbのSacI
pMT660残基を含む。この残基は、温度感受性p
IJ702に誘導された放線菌複製起点および、感受性
放線菌宿主細胞中に形質転換された場合にチオストレプ
トン耐性を伝えるDNA配列;および b.大腸菌DNAポリメラーゼIのクレノウフラグメン
トによって触媒された充填反応によってブラント末端付
きになった約2.7kbのNdeI p1GEM−3Z
残基を含む。この残基は、β−ガラクトシダーゼのアミ
ノ末端フラグメントをコードする大腸菌のlacオペロ
ン由来のDNAセグメントを含む[ヤニシュ・ペロン
(Yanisch−Perron),C.、ヴィエイラ
(Vieira),J.およびJ.メシング(Mess
ing)、Gene33,103,1985]。イソ
プロピルチオ−β−D−ガラクトシド(IPTG)によ
って合成を引起こすことができるこのフラグメントは、
宿主によってコードされたβ−ガラクトシダーゼの欠陥
型との対立遺伝子内(α)相補性が可能である。インデ
ューサーIPTGに対して暴露された大腸菌細胞は、酵
素の両方のフラグメントを合成し、そして色素原基質5
−ブロモ−4−クロロ−3−インドリル−β−D−ガラ
クトシド(X−gal)を含む培地上で平板培養した場
合に青色コロニーを形成する。プラスミドのポリクロー
ニング部位中への異種DNAの挿入は、β−ガラクトシ
ダーゼのアミノ末端フラグメントを失活させ且つα−相
補性を無効にする。したがって、組換体プラスミドを有
する細菌は白色コロニーを生じる。更に、バクテリオフ
ァージSP6およびT7 RNAポリメラーゼプロモー
ターは両方とも多数のクローニング領域に隣接して位置
し、ハイブリッド形成実験に有用なcRNA転写物の合
成を可能にする。更に、pGEM−3Z残基は、Col
E1大腸菌複製起点および、感受性大腸菌宿主中に形質
転換された場合に抗生物質アンピシリン耐性を伝えるD
NA配列を含む。
【0040】この構築の結果として、プラスミドpCD
385は以下の有用な特徴を有する。すなわち、 a.それは、広い寸法範囲のDNAフラグメントのクロ
ーニングを可能にする中程度の寸法(8.4kb)を有
し; b.それは構造的に安定であり且つ種々の放線菌および
大腸菌宿主双方において効率よく複製され; c.それは6種類の好都合なクローニング部位、すなわ
ち、BgIII、EcoRI、HindIII、Sac
I、SspIおよびXbaIを有し; d.クローニング部位の内の4種類(EcoRI、Hi
ndIII、SacIおよびXbaI)はβ−ガラクト
シダーゼ遺伝子のα−ペプチドコーディング領域中に位
置して、大腸菌における着色スクリーニングによって組
換体クローンを識別するのを可能にし; e.それは、上述の制限部位に隣接するSP6およびT
7 RNAポリメラーゼプロモーターを有して、ハイブ
リッド形成実験に有用なcRNA転写物の合成を可能に
し;そして f.それは、ストレプトミセス属遺伝子置換および突然
変異体設計実験においてそれを用いることを可能にする
温度感受性放線菌レプリコンを有する。
【0041】プラスミドシャトルベクターpCD396
は、 a.SCP2*放線菌複製起点および、感受性放線菌宿
主細胞中に形質転換された場合にチオストレプトン耐性
を伝えるDNA配列を含む約23.4kbのBamHI
/EcoRI pIJ922残基;並びに b.ColE1大腸菌複製起点および、感受性大腸菌宿
主細胞中に形質転換された場合に抗生物質アンピシリン
耐性を伝えるDNA配列を含む約3.2kbのBamH
I/EcoRI p1GEM−3Zf(+)残基を含
む。
【0042】この構築の結果として、プラスミドpCD
396は以下の有用な特徴を有する。すなわち、 a.それは構造的に安定であり且つ種々のストレプトミ
セス属菌および大腸菌宿主双方において効率よく複製さ
れ; b.それは4種類の好都合なクローニング部位、すなわ
ち、BamHI、EcoRI、HindIIIおよびX
hoIを有し; c.ザバロフスキ(Zabarovsky)およびアリ
クメッツ(Allikmets)、Gene42:1
19,1986によって記載されたように、簡単なゲノ
ムクローニング計画の適用を可能にするXhoIクロー
ニング部位を有し;そして d.それは、相補性実験に特有の利点となる、ストレプ
トミセス属において低コピー数に調節する放線菌複製起
点を有する。
【0043】下記を、ブダペスト条約の条件に基づい
て、本出願に関して特許がを付与される場合に寄託の永
続性およびそれに対する公的に容易な利用可能性を与え
る承認された受託機関であるアメリカン・タイプ・カル
チャー・コレクション(American Type
Culture Collection)、ロックビ
ル、メリーランド州に寄託した。寄託は、米国規制基準
37条1.14および米国成文法35条122に基づい
て米国特許商標局長によって資格が与えられることが決
定されたものに対しておよび本出願の対応またはその所
産が提出されている国の外国特許法にしたがって本出願
の訴訟係属中に入手可能である。寄託された微生物の公
的利用可能性に対する制限はいずれも、特許の付与によ
って決定的に排除される。
【0044】 本発明によるATCC寄託 寄託者ファイザー・インコーポレーテッド ATCC表示 (Pfizer Inc.)による識別番号 大腸菌、FD29390 69432 大腸菌、FD29391 69433 大腸菌、FD29401 69436 大腸菌、FD29393 69435 S.リヴィダンスTK64、FD29405 69442 S.リヴィダンスTK64、FD29418 69444 S.リヴィダンスTK64、FD29404 69441 S.リヴィダンスTK64、FD29406 69443 以下に、図面でも図示されている新規のプラスミドシャ
トルベクターpCD262、pCD500、pCD38
5およびpCD396の構築の実施例を詳述する。
【0045】
【実施例】実施例1 ストレプトミセス属菌株からのプラスミドベクターの大
規模製造 プラスミドベクターpIJ922を含むストレプト・リ
ヴィダンス菌株TK64[リディエートら、Gene
35,223〜235,1985]およびプラスミドベ
クターpMT660を含むS.リヴィダンスTK64
[バーチ,A.W.およびカラム,J.、J.Gen.
Microbiol.131,1299〜1303,
1985]は、D.A.ホップウッド博士(ザ・ジョン
・インス・インスティトゥート(The John I
nnes Institute)、ノリッジ、英国)に
よって快く提供された。S.リヴィダンス菌株TK64
は極めて十分に分析されており、しかも放線菌の研究に
おいて広範囲に用いられる。この菌株の詳細な説明は、
教本「ストレプトミセス属の遺伝子操作、実験室マニュ
アル(Genetic Manipulation o
f Streptomyces,A Laborato
ry Manual)」、ザ・ジョン・インス・ファウ
ンデーション(The John Innes Fou
ndation)、ノリッジ、U.K.,1985に見
出しうるが、そこには更に、放線菌培養物の他の取扱い
手順および放線菌細胞の実験に適用される基本的な分子
生物学プロトコルが詳細に記載されている。S.リヴィ
ダンス菌株をR2YE寒天平板上で増殖させた。R2Y
E培地(トンプソン,C.J.、ワード(Ward),
J.M.およびD.A.ホップウッド、1980,Na
ture,286:525〜527)は、スクロース1
0.3g、KSOが0.025g、MgCl・6
Oが1.012g、グルコース1g、カサミノ酸
0.01gおよび寒天2.2gを蒸留水80ml中に溶
解させることによって製造され且つ121℃で40分間
オートクレーブにかけられた。次に、以下の化合物、す
なわち、微量元素溶液(1リットル当り:ZnCl
40mg、FeCl・6HOが200mg、CuC
・2HOが10mg、MnCl・4HOが1
0mg、Na・10HOが10mgおよび
(NHMo24・4HOが10mg)0.
2ml、0.5%KHPOが1ml、3.68%C
aCl・2HOが8.02ml、20%L−プロリ
ン1.5ml、TES緩衝液(0.25Mトリス−HC
l、pH7.2;0.05MEDTAナトリウム;0.
5M NaCl)10ml、1N NaOHが0.5m
lおよび10%酵母抽出物5mlを、濾過滅菌水溶液と
して逐次的に加えた。プラスミドDNAは、液体YEM
E培地(ビッブ(Bibb),M.J.、フリーマン
(Freeman),R.F.およびD.A.ホップウ
ッド、1977,Mol.Gen.Genetics
154:155〜166)中で増殖した培養物から製造
された。YEME培地は、1リットル当り酵母抽出物3
g、バクト−ペプトン5g、麦芽抽出物3g、スクロー
ス340gを含んだ。121℃で40分間オートクレー
ブにかけた後、2.5M MgCl・6HOの2m
lを加えた。培養物を30℃で40〜48時間増殖させ
た。放線菌細胞の培養物500mlからの菌糸体を遠心
分離によって採集し、そしてリゾチーム溶液(0.3M
スクロース、0.025Mトリス−HCl(pH8.
0)および0.025M EDTA中リゾチーム2mg
/ml)で最終容量50mlまで再懸濁させた。この工
程の後、本質的には「ストレプトミセス属の遺伝子操
作、実験室マニュアル」、ザ・ジョン・インス・ファウ
ンデーション、ノリッジ、1985のマニュアルに記載
されたように、アルカリ溶解法にしたがってプラスミド
を製造した。DNAペレットを、10mMトリス−HC
l、pH8.0、1mM EDTAの500μl中に再
溶解させ、そして更に、本質的にはマニアティスら、分
子クローニング(Molecular Clonin
g)−実験室マニュアル、コールド・スプリング・ハー
バー・ラボラトリー、1989に記載されたように、塩
化セシウム−臭化エチジウム勾配超遠心分離によって精
製した。最終的に、単離されたプラスミドDNAをDN
A緩衝液(10mMトリス−HCl、4mM NaC
l、0.1mM EDTA;pH7.5)中に溶解させ
て、濃度をプラスミドDNA約1μg/10μl(緩衝
液)にした。
【0046】実施例2 大腸菌株からのプラスミドベクターの大規模製造 複製ベクターを有する大腸菌株のアンピシリン耐性形質
転換細胞は、マニアティスら、分子クローニング−実験
室マニュアル、コールド・スプリング・ハーバー・ラボ
ラトリー、1989に記載の標準的なプロトコルにした
がって、問題のプラスミドを用いるコンピテント大腸菌
K12DH5−α細胞の形質転換によって得られた。コ
ンピテント大腸菌株DH5−α細胞(ライフ・テクノロ
ジーズ・インコーポレーテッド(Life Techn
ologies,Inc.)、ゲイサーズバーグ、MD
から購入された)を、供給者によって提示された方法に
より、精製プラスミドDNAを用いて形質転換した。特
定の大腸菌形質転換細胞の単一細菌コロニーを、標準的
な微生物学的手順にしたがって、水溶液1リットル当り
バクトトリプトン10g、バクト酵母抽出物5gおよび
NaCl(pH7.0)10gとアンピシリン50mg
を含む滅菌LB培地中に接種した。培養物を35℃で一
晩中インキュベートした。
【0047】翌朝、4℃において10,000rpmで
5分間の遠心分離によって細菌細胞を採集した。ベクタ
ーDNAは、デノヤ(Denoya)ら(Microb
ios Lett.,1985,29:87)によって
記載されたように、バーンボイム(Birnboim)
およびドリー(Doly)(Nucleic Acid
s Res.,1979,:1513)の変法を用い
て新鮮な採集された大腸菌細胞から単離された。DNA
ペレットを、10mMトリス−HCl、pH8.0、1
mM EDTAの500μl中に再溶解させ、そして更
に、本質的にはマニアティスら、分子クローニング−実
験室マニュアル、コールド・スプリング・ハーバー・ラ
ボラトリー、1989に記載されたように、塩化セシウ
ム−臭化エチジウム勾配超遠心分離によって精製した。
最終的に、単離されたプラスミドDNAをDNA緩衝液
(10mMトリス−HCl、4mM NaCl、0.1
mM EDTA;pH7.5)中に溶解させて、濃度を
プラスミドDNA約1μg/10μl(緩衝液)にし
た。
【0048】実施例3 シャトルベクターpCD262の構築 プラスミドシャトルベクターpCD262は、ストレプ
トミセス属ベクターpMT660と大腸菌ベクターpG
EM−3Zとをそれらの独特のSacI制限部位で結合
したハイブリッドである。
【0049】A.プラスミドpMT660のSacI消
pMT660は、ストレプトミセス属において中〜高コ
ピー数に調節する温度感受性複製起点を含む5.7kb
のストレプトミセス属プラスミドである。この複製起点
に特有の温度感受性は、その親プラスミドpIJ702
のヒドロキシラミンによるインビトロ突然変異誘発後に
得られた[バーチ,A.W.およびカラム,J.、J.
Gen.Microbiol.,131,1299〜1
303,1985]。精製プラスミドpMT660は、
実施例1に記載のS.リヴィダンス形質転換細胞から製
造された。プラスミドDNAをインビトロにおいて特定
部位で開裂し、予め開裂したDNAを連結するのに用い
られる技術および用いられる特定の酵素の名称は分子生
物学の熟練者に周知であり、例えば、マニアティスらに
よる実験室マニュアル「分子クローニング」(コールド
・スプリング・ハーバー・ラボラトリー、1989)に
記載されている。これに続いて、DNA緩衝液26μl
中約3μgのプラスミドpMT660を、供給者によっ
て指定された検定用緩衝液中の制限酵素SacI(制限
酵素はいずれもベーリンガー・マンハイム・バイオケミ
カルズ(Boehringer Manheim Bi
ochemicals)から購入した)10単位と一緒
に全反応容量30μl中において37℃で4時間インキ
ュベートした。SacIによる制限後、DNAを等量の
フェノール−クロロホルムで2回、等量のエーテルで2
回抽出し、そして最後に2容量の無水エタノールを加え
ることによってDNAを沈殿させた。沈殿したDNAを
10,000xGで10分間の遠心分離によって回収し
且つ真空下で乾燥させた。次に、SacIで処理したD
NAをDNA緩衝液12μl中に溶解させた。
【0050】B.プラスミドpGEM−3ZのSacI
消化および脱リン酸化 pGEM−3Zは、プロメガ・コーポレーション(Pr
omega Corporation)、マディソン、
WIから購入された2.7kbの大腸菌ベクターであ
る。精製プラスミドpGEM−3Zは、実施例1に記載
の大腸菌形質転換細胞から製造された。これに続いて、
DNA緩衝液1μl中約1μgのプラスミドpGEM−
3Zを、供給者によって指定された検定用緩衝液中の制
限酵素SacI(ベーリンガー・マンハイム・バイオケ
ミカルズ)10単位と一緒に全反応容量20μl中にお
いて37℃で3.5時間インキュベートした。次に、S
acIで直鎖状にしたpGEM−3Zを、供給者から得
られた指示にしたがって、子ウシ腸アルカリ性ホスファ
ターゼ(CIAP)(プロメガ・コーポレーション、マ
ディソン、WIから購入された)を用いて脱リン酸化し
た。反応混合物を37℃で30分間インキュベートした
後、DNAをフェノール/クロロホルムおよびエーテル
で連続的に抽出し、エタノールで沈殿させ、そして遠心
分離によってペレットにした。最終ペレットをDNA緩
衝液10μl中に再溶解させた。
【0051】C.pCD262を製造する連結反応 5.7kbのSacIで直鎖状にしたpMT660(実
施例3Aを参照されたい)約10μlおよび2.7kb
のSacIで直鎖状にし、CIAPで脱リン酸化したp
GEM−3Z約2μlをリガーゼ(ニュー・イングラン
ド・バイオラブズ・インコーポレーテッド(New E
ngland Biolabs,Inc.)、ビバリ
ー、MA)1単位と一緒に、供給者によって指定された
条件下で全反応容量20μl中において15℃で一晩中
インキュベートした。翌朝、連結反応混合物を用いて、
供給者によって指定された方法でコンピテント大腸菌株
DH5−α(ライフ・テクノロジーズ・インコーポレー
テッド、ゲイサーズバーグ、MD)を形質転換した。多
数のアンピシリン耐性形質転換細胞を回収した。これら
のコロニーは、独特の制限部位地図を含むプラスミドp
CD262を含むはずである。これは、菌株CD262
と称する一つのコロニーを選択し、この菌株から(実施
例2に予め記載された方法によって)プラスミドDNA
を単離し、そして制限地図を作成することによって確証
された。pCD262の制限地図を図面の図4に示す。
【0052】実施例4 シャトルベクターpCD500の構築 A.シャトルベクターpCD262のPstI消化およ
び約7.6kbの制限フラグメントの単離 精製プラスミドpCD262約3μgおよびPstI制
限酵素10単位を供給者によって指定された検定用緩衝
液中、全反応容量30μl中において37℃で2時間イ
ンキュベートした。次に、試料は、マニアティスらによ
って記載されたように、1xTBE緩衝液(90mMト
リス−HCl、pH8.5、90mMホウ酸、2.5m
M EDTA)中の水平0.8%アガロースゲル中にお
いて100Vで1.5時間電気泳動を行なった。分離し
たDNAフラグメントは臭化エチジウムで染色し且つ3
65nm紫外線によって蛍光バンドを可視化することに
よってゲル中で見出された。7.6kbのDNAバンド
を安全かみそりの刃でスライスし、そして一方向エレク
トロエルター(インターナショナル・バイオテクノロジ
ー・インコーポレーテッド(Internationa
l Biotechnology Inc.)、ニュー
ヘヴン、CT)を用いて7.5M酢酸アンモニウムを充
填したV字型ウェル中に80Vで50分間の電気溶出す
ることによってアガロースゲルからDNAを回収した。
次に、DNAをエタノールで沈殿させ、ペレットにし、
そして最後にDNA緩衝液22μl中に再溶解させた。
【0053】B.pCD500を製造する連結反応 電気溶出された7.6kbのPstIpCD262 D
NAフラグメント(実施例4Aを参照されたい)約12
μlをリガーゼ(ニュー・イングランド・バイオラブズ
・インコーポレーテッド、ビバリー、MA)1単位と一
緒に、供給者によって指定された条件下で全反応容量2
0μl中において16℃で一晩中インキュベートした。
翌朝、前に論及されたように、連結反応混合物を用いて
コンピテント大腸菌株DH5−αを形質転換した。選択
された形質転換細胞を菌株CD500と称した。次に、
識別された形質転換細胞を、引続きのシャトルベクター
pCD500の製造および単離に用いた。シャトルベク
ターpCD500の制限地図を図5に示す。
【0054】実施例5 シャトルベクターpCD385の構築 プラスミドシャトルベクターpCD385は、ストレプ
トミセス属ベクターpMT660と大腸菌ベクターpG
EM−3Zとをそれらの独特のSacIおよびNdeI
制限部位でそれぞれ結合したハイブリッドである。この
構築は、pGEM−3Z中に存在する多数のクローニン
グ部位をそのまま保存することを示している。
【0055】A.pMT660のSacI消化およびブ
ラント末端を生じる3′オーバーハンギング末端の修復 したがって、pMT660約3μgを、実例3Aに記載
したのと本質的に同様の方法にしたがって、制限酵素S
acIで直鎖状にした。次に、DNA試料を等量のフェ
ノール−クロロホルムで2回、等量のエーテルで2回抽
出し、そして最後に2容量の無水エタノールを加えるこ
とによってDNAを沈殿させた。沈殿したDNAを1
0,000xGで10分間の遠心分離によって回収し且
つ真空下で乾燥させた。最後に、SacIで処理したD
NAをDNA緩衝液20μl中に溶解させた。次に、S
acIで処理したpMT660約18μlを、31mM
トリス酢酸緩衝液、pH7.9、10mM酢酸マグネシ
ウム、66mM酢酸ナトリウム、0.1mMの各デオキ
シヌクレオチドおよび10mM DTTを含む反応混合
物中においてバクテリオファージT4 DNAポリメラ
ーゼ(BRL/ギブコ(Gibco)から購入された)
10単位を用いて11℃で15分間処理した。次に、
0.5M EDTA、pH8.0の4μlを、酵素が失
活するまで加えた。これらの条件下において、T4 D
NA中に存在する強力な3′〜5′エキソヌクレアーゼ
活性は、3′突出末端が二重らせん領域に達する場合に
その分解を止める。次に、前記のようにDNAを抽出
し、沈殿させ、そしてDNA緩衝液20μl中に再懸濁
させる。
【0056】B.pGEM−3ZのNdeI消化、ブラ
ント末端を生じる5′オーバーハンギング末端の修復お
よび脱リン酸化 したがって、DNA緩衝液13μl中のプラスミドpG
EM−3Z約1.5μgを、供給者によって指定された
検定用緩衝液中の制限酵素NdeI(ベーリンガー・マ
ンハイム・バイオケミカルズ)10単位と一緒に全反応
容量40μl中において37℃で2時間インキュベート
した。次に、0.5mM dNTP(0.5mM各4d
NTP)4μlおよび大腸菌DNAポリメラーゼI(ベ
ーリンガー・マンハイム・バイオケミカルズ)のクレノ
ウフラグメント6単位を加え、そして混合物を30℃で
15分間更にインキュベートした。0.5M EDT
A、pH8.0を2μl加えることによって修復反応を
止めた後、前記のようにDNAを抽出し、沈殿させ、そ
してDNA緩衝液10μl中に再懸濁させた。最後に、
供給者から得られた指示にしたがって、NdeIで直鎖
状にしたクレノウブラント末端付きpGEM−3Zを、
子ウシ腸アルカリ性ホスファターゼ(CIAP)(プロ
メガ・コーポレーション、マディソン、WIから購入さ
れた)を用いて脱リン酸化した。反応混合物を37℃で
45分間インキュベートした後、DNAをフェノール/
クロロホルムおよびエーテルで連続的に抽出し、エタノ
ールで沈殿させ、そして遠心分離によってペレットにし
た。最終ペレットをDNA緩衝液10μl中に再溶解さ
せた。
【0057】C.pCD385を製造するブラント末端
連結反応 SacIで直鎖状にし、T4 DNAポリメラーゼ処理
したpMT660(実施例5Aを参照されたい)約8μ
lおよびNdeIで直鎖状にし、クレノウ処理し、CI
APで脱リン酸化したpGEM−3Z約1μlをリガー
ゼ(ニュー・イングランド・バイオラブズ・インコーポ
レーテッド、ビバリー、MA)1単位と一緒に、実施例
3Cに記載したのと同様の条件下で一晩中インキュベー
トした。翌朝、連結反応混合物を用いて、前に論及した
ようにコンピテント大腸菌株DH5−αを形質転換し
た。選択された形質転換細胞を菌株CD385と称し
た。次に、識別された形質転換細胞を、引続きのシャト
ルベクターpCD385の製造および単離に用いた。シ
ャトルベクターpCD385の制限地図を図7に示す。
【0058】実施例6 シャトルベクターpCD396の構築 A.pIJ922のBamHI/EcoRI二重消化 精製プラスミドpIJ922は、実施例1に記載のS.
リヴィダンス形質転換細胞から製造された。これに続い
て、DNA緩衝液10μl中のプラスミドpIJ922
約3μgを、供給者によって「B」と指定された検定用
緩衝液中の制限酵素BamHIおよびEcoRI(ベー
リンガー・マンハイム・バイオケミカルズから購入され
た)それぞれ10単位と一緒に全反応容量30μl中に
おいて37℃で2時間インキュベートした。制限後、D
NAを等量のフェノール−クロロホルムで2回、等量の
エーテルで2回抽出し、そして最後に2容量の無水エタ
ノールを加えることによってDNAを沈殿させた。沈殿
したDNAを遠心分離によって回収し且つ真空下で乾燥
させた。次に、BamHI/EcoRIで処理したDN
AをDNA緩衝液12μl中に溶解させた。
【0059】B.プラスミドpGEM−3Zf(+)の
BamHI/EcoRI消化および脱リン酸化 pGEM−3Zf(+)は、プロメガ・コーポレーショ
ン・マディソン、WIから購入された。精製プラスミド
pGEM−3Zf(+)は、実施例1に記載の大腸菌形
質転換細胞から製造された。これに続いて、DNA緩衝
液10μl中のプラスミドpGEM−3Zf(+)約1
μgを、供給者によって「B」と指定された検定用緩衝
液中の制限酵素BamHIおよびEcoRI(ベーリン
ガー・マンハイム・バイオケミカルズから購入された)
それぞれ10単位と一緒に、全反応容量30μl中にお
いて37℃で2時間インキュベートした。次に、Bam
HI/EcoRIで処理したpGEM−3Zf(+)
を、前記のように子ウシ腸アルカリ性ホスファターゼ
(CIAP)(プロメガ・コーポレーション、マディソ
ン、WIから購入された)を用いて脱リン酸化した。次
に、DNAをフェノール/クロロホルムおよびエーテル
で連続的に抽出し、エタノールで沈殿させ、そして遠心
分離によってペレットにした。最終ペレットをDNA緩
衝液12μl中に再溶解させた。
【0060】C.pCD396を製造する連結反応 BamHI/EcoRIで処理したpIJ922(実施
例6Aを参照されたい)約10μlおよびBamHI/
EcoRIで処理し、CIAPで脱リン酸化したpGE
M−3Zf(+)約3μlをリガーゼ(ニュー・イング
ランド・バイオラブズ・インコーポレーテッド、ビバリ
ー、MA)1単位と一緒に、供給者によって指定された
条件下で全反応容量20μl中において15℃で一晩中
インキュベートした。翌朝、連結反応混合物を用いて、
前に論及したようにコンピテント大腸菌株DH5−αを
形質転換した。選択された形質転換細胞を菌株CD39
6と称した。次に、識別された形質転換細胞を、引続き
のシャトルベクターpCD396の製造および単離に用
いた。シャトルベクターpCD396の制限地図を図8
に示す。
【0061】実施例7 シャトルベクターによるストレプトミセス・リヴィダン
スの形質転換および S.リヴィダンス形質転換細胞から
のプラスミドベクターの大規模製造 S.リヴィダンス菌株TK64をこれらの実験において
用いた。S.リヴィダンスを増殖させ且つプロトプラス
トにする培地並びにプロトプラストおよび形質転換細胞
の製造は、D.A.ホップウッドら、ストレプトミセス
属の遺伝子操作−実験室マニュアル,1985,ザ・ジ
ョン・インス・ファウンデーション、ノリッジ、U.
K.に記載されたように実施された。更に、後者の文献
にはS.リヴィダンス菌株TK64が十分に説明されて
いる。シャトルベクターpCD262、pCD385、
pCD396またはpCD500によって形質転換され
たS.リヴィダンスのプロトプラストはチオストレプト
ン耐性に関して選択された。プラスミドDNAは、実施
例1に記載の選択された形質転換細胞から製造された。
ベクターpCD396はS.リヴィダンスを、その親放
線菌レプリコン、すなわちpIJ922と同様の効率で
形質転換することが分かった。ベクターpCD262、
385および500はS.リヴィダンスを、その親放線
菌レプリコン、すなわちpMT660と同様の効率で形
質転換することが分かった。
【0062】実施例8 シャトルベクターによるストレプトミセス・アヴェルミ
ティリスの形質転換 A.ストレプトミセス・アヴェルミティリスの生存しう
るプロトプラストの製造 S.アヴェルミティリス菌株ATCC31272を全体
を通して用いた。菌糸体培養物をトリプティケース・ソ
イ・ブロス(Tripticase SoyBrot
h)(TSB)中において600nmでの濁度2〜9ま
で増殖させた。培養物をガラス製組織グラインダーを1
0回用いて均一にした。均一にされた菌糸体をTSB中
で2倍に希釈し、そして20mlを滅菌ポリプロピレン
遠心管に加えた。超音波プローブ(ブロンウィル・ビオ
ソニク(Bronwill Biosonik)II
I)を液体中に深さ1〜2cmまで浸水させ、そして試
料を50%強度(最大ワットの半分)で10秒間音波処
理した。音波処理は、継代培養した場合に急速な指数的
成長を生じた単一または二重細胞単位中に菌糸体塊を分
散させた。音波処理した菌糸体標品を最終濃度40%グ
リセロールまで希釈し、バイアル中にピペットで移し、
そして−85℃で凍結させた。S.アヴェルミティリス
を増殖させ且つプロトプラストにする培地並びにプロト
プラストおよび形質転換細胞の製造は、D.A.ホップ
ウッドら、ストレプトミセス属の遺伝子操作−実験室マ
ニュアル,1985,ザ・ジョン・インス・ファウンデ
ーション、ノリッジ、U.K.に記載されたように、マ
クネイル(MacNeil),D.J.およびクラプコ
(Klapko),L.M.、J.Industria
lMicrobiol.,1987,,209〜21
8に記載の変法にしたがって実施された。シャトルベク
ターpCD262、pCD385、pCD396または
pCD500によって形質転換されたS.アヴェルミテ
ィリスのプロトプラストはチオストレプトン耐性に関し
て選択された。S.アヴェルミティリスプロトプラスト
を形質転換するのに用いられたプラスミドDNAは、実
施例1に記載のS.リヴィダンス形質転換細胞から製造
された。ベクターpCD396はS.アヴェルミティリ
スを、その親放線菌レプリコン、すなわちpIJ922
と同様の効率で形質転換することが分かった。ベクター
pCD262、385および500はS.アヴェルミテ
ィリスを、その親放線菌レプリコン、すなわちpMT6
60と同様の効率で形質転換することが分かった。
【0063】実施例9 シャトルベクターによる大腸菌の形質転換 コンピテント大腸菌株DH5−α細胞(ライフ・テクノ
ロジーズ・インコーポレーテッド、ゲイサーズバーグ、
MD)を、供給者によって指示された方法で精製プラス
ミドDNAを用いて形質転換した。回収されたアンピシ
リン耐性形質転換細胞を増殖させ、プラスミドを単離
し、そして標準法(マニアティスら、分子クローニング
−実験室マニュアル、コールド・スプリング・ハーバー
・ラボラトリー、1989)にしたがって分析した。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、プラスミドベクターpMT660の制
限地図を示す。
【図2】図2は、プラスミドベクターpGEM−3Zの
制限地図を示す。
【図3】図3は、プラスミドシャトルベクターpCD2
62およびpCD500の構築を示す。pCD262
は、ストレプトミセス属ベクターpMT660と大腸菌
ベクターpGEM−3Zとをそれらの独特のSacI制
限部位で結合したハイブリッドである。pCD500
は、pCD262中に存在する0.8kbのPstIフ
ラグメントを削除することによって構築されたpCD2
62の誘導体である。
【図4】図4は、プラスミドシャトルベクターpCD2
62の制限地図を示す。
【図5】図5は、プラスミドシャトルベクターpCD5
00の制限地図を示す。
【図6】図6は、プラスミドシャトルベクターpCD3
85の構築を示し、それは、ストレプトミセス属ベクタ
ーpMT660と大腸菌ベクターpGEM−3Zとをそ
れらの独特のSacIおよびNdeI制限部位でそれぞ
れ結合したハイブリッドである。この構築は、pGEM
−3Z中に存在する多数のクローニング領域をそのまま
保存することを目的としている。
【図7】図7は、プラスミドシャトルベクターpCD3
85の制限地図を示す。
【図8】図8は、プラスミドシャトルベクターpCD3
96の制限地図を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12R 1:465) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C12N 15/00 - 15/90 C12N 1/00 - 1/38 BIOSIS(DIALOG) WPI(DIALOG)

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記制限地図: によって示されるプラスミドpCD262。
  2. 【請求項2】 プラスミドpCD262を含む形質転換
    した宿主細胞。
  3. 【請求項3】 ストレプトミセス・アヴェルミティリス
    (Streptomyces avermitili
    s)、ストレプトミセス・コーリカラー(Strept
    omyces coelicolor)、ストレプトミ
    セス・ハイグロスコピクス(Streptomyces
    hygroscopicus)およびストレプトミセ
    ス・リヴィダンス(Streptomyces liv
    idans)から成る群より選択される請求項2に記載
    の形質転換した宿主細胞。
  4. 【請求項4】 大腸菌である請求項2に記載の形質転換
    した宿主細胞。
  5. 【請求項5】 下記制限地図: によって示されるプラスミドpCD500。
  6. 【請求項6】 ストレプトミセス属菌および大腸菌から
    成る群より選択されるプラスミドpCD500を含む形
    質転換した宿主細胞。
  7. 【請求項7】 ストレプトミセス・アヴェルミティリス
    (Streptomyces avermitili
    s)、ストレプトミセス・コーリカラー(Strept
    omyces coelicolor)、ストレプトミ
    セス・ハイグロスコピクス(Streptomyces
    hygroscopicus)およびストレプトミセ
    ス・リヴィダンス(Streptomyces liv
    idans)から成る群より選択される請求項6に記載
    の形質転換した宿主細胞。
  8. 【請求項8】 大腸菌である請求項7に記載の形質転換
    した宿主細胞。
  9. 【請求項9】 下記制限地図: によって示されるプラスミドpCD385。
  10. 【請求項10】 ストレプトミセス属菌および大腸菌か
    ら成る群より選択されるプラスミドpCD385を含む
    形質転換した宿主細胞。
  11. 【請求項11】 ストレプトミセス・アヴェルミティリ
    ス(Streptomyces avermitili
    s)、ストレプトミセス・コーリカラー(Strept
    omyces coelicolor)、ストレプトミ
    セス・ハイグロスコピクス(Streptomyces
    hygroscopicus)およびストレプトミセ
    ス・リヴィダンス(Streptomyces liv
    idans)から成る群より選択される請求項10に記
    載の形質転換した宿主細胞。
  12. 【請求項12】 大腸菌である請求項10に記載の形質
    転換した宿主細胞。
  13. 【請求項13】 下記制限地図: によって示されるプラスミドpCD396。
  14. 【請求項14】 ストレプトミセス属菌および大腸菌か
    らなる群より選択されるプラスミドpCD396を含む
    形質転換した宿主細胞。
  15. 【請求項15】 ストレプトミセス・アヴェルミティリ
    ス(Streptomyces avermitili
    s)、ストレプトミセス・コーリカラー(Strept
    omyces coelicolor)、ストレプトミ
    セス・ハイグロスコピクス(Streptomyces
    hygroscopicus)およびストレプトミセ
    ス・リヴィダンス(Streptomyces liv
    idans)から成る群より選択される請求項14に記
    載の形質転換した宿主細胞。
  16. 【請求項16】 大腸菌である請求項14に記載の形質
    転換した宿主細胞。
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