JP2802887B2 - ラバースクリーン - Google Patents

ラバースクリーン

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JP2802887B2
JP2802887B2 JP6082222A JP8222294A JP2802887B2 JP 2802887 B2 JP2802887 B2 JP 2802887B2 JP 6082222 A JP6082222 A JP 6082222A JP 8222294 A JP8222294 A JP 8222294A JP 2802887 B2 JP2802887 B2 JP 2802887B2
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信雄 桜井
建一 田辺
良三 新井
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は鉱石、砕石、コークス、
化学薬品等の塊状物、粉状物を効率良く篩分けする振動
篩用ラバースクリーンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、振動篩機に図3の如くフック係止
部Pを介して係止されるこの種のラバースクリーンとし
ては、スチールコード、化学繊維等の撚糸を抗張体とし
て、その周囲をゴム、ポリウレタン等の弾性体を被覆し
たロープ状素体8,7を縦横に交錯積層し、その交錯部
を加熱溶着した構造のものが知られている。そして、こ
の種のラバースクリーンは、これを中間網押さえ部構造
を有する篩機に取り付ける際、図3、図4に示す如く、
ラバースクリーン1の中間部に緩衝用ゴムシート5を介
在させ、アングル2と押さえ板3で上下縦方向に挟んで
ボルト4を貫通し、ナット4′で締め付け固定する手段
がとられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の手段に
よりラバースクリーンを篩機に取り付けるときは、ラバ
ースクリーンの篩目6の大きさが種々であり、前記ボル
ト4の径が篩目6より大きい場合とか、横方向のロープ
素体7がボルト位置に一致する場合には、ボルトの貫通
を容易ならしめるため横方向ロープ素体を切断すると強
度低下を起こし、これにより振動時にバタツキが発生し
て早期破断の原因となることから、図5の如く横方向ロ
ープ素体を切断せず、押さえ板部の縦方向ロープ素体8
の間隔を広くし、横方向ロープ素体7を押し広げてボル
ト4を貫通させる手段をとるが、篩目6が非常に小さい
場合には複数本の横方向ロープを押し広げる必要があ
り、ボルト位置でのラバースクリーンの張力が不均一と
なり早期破断が発生したり、またボルトを貫通させる作
業が非常に難しく、取り付け作業に多大の時間と労力を
要していた。
【0004】本発明は上述の如き従来の難点に着目し、
これに対処し特に中間網押さえ板部構造を有する篩機に
取り付ける際の改善された取付手段を見出すことことに
よりラバースクリーンの中間押さえ板部での強度低下、
ロープ張力の不揃いなどによって生じる篩目の変形、振
動時における局部破断等を防止すると共に、取り付け作
業を簡素化ならしめることを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、上記目的を達成す
る本発明の特徴とするところは、スチールコード、化学
繊維などの撚糸を抗張体としてその周囲をゴム、ポリウ
レタン等の弾性体で被覆した断面円形、楕円形、四角
形、多角形など任意の形状を有する有芯ロープ状素体を
横方向に並列状に引き揃え、その上に上記断面形状の有
芯もしくは、無芯のロープ状素体を縦方向に並列状に引
き揃え、縦横直交せしめて積層交錯し、その交錯部を接
合せしめたラバースクリーンの端部をフック係止部に取
付けてなる振動篩機用ラバースクリーンにおいて、中間
網押さえ板部のボルト位置に、円形、長方形などは任意
形状のボルト用貫通孔を有する補強体を所定間隔で複数
個配置せしめてなると共に、該補強体をボルト用貫通孔
と、板面に貫通孔を有する補強板を中間網押さえ板部の
ボルト位置に配してボルト用貫通孔内に位置する縦方向
ロープ状素体の存在をなくし、横方向ロープ状素体の端
部の抗張体を露出させて、該露出させた抗張体を前記補
強板の少なくとも一面に位置させて、縦方向ロープ状素
体、横方向ロープ状素体とその露出した抗張体及び補強
板をゴム、ポリウレタン、エポキシ樹脂などの接着体層
中に埋設し、固着一体化せしめて構成したことにある。
【0006】
【作用】前記構成を有するラバースクリーンは、網押さ
え取り付けに際し、既に設置されたボルト用貫通孔に容
易にボルトを通すことができ、また、横方向ロープ素体
のスチールコード、化学繊維等の抗張体を補強板と共に
強固に固着できることで、篩目の変形、強度の低下を防
止できるため、局部破断を防止して寿命を向上させるだ
けでなく、取り替え作業に費やす労力、時間も少なくと
も済み取り替え作業効率を大幅に向上させることができ
る。
【0007】
【実施例】以下、更に添付図面にもとづき本発明による
振動篩用ラバースクリーンの実施例を説明する。
【0008】図1、図2は本発明ラバースクリーンにお
いてその要部である補強体を示す部分図であり、図にお
いて7は横方向ロープ状素体(以下、単に横ロープと略
記する)、7′はスチールコード、芳香族ポリアミド、
脂肪族ポリアミド、ポリエステル、ガラス繊維などの撚
糸からなる抗張体で、7″は通常熱可塑性ポリウレタン
弾性体で、前記横ロープ7は抗張体7′を芯体とし、ポ
リウレタン弾性体7″で被覆した断面円形のロープ状素
体である。
【0009】一方、8は前記抗張体7′と同じ材質より
なる抗張体の周囲を同じくポリウレタン弾性体7″で被
覆した断面円形又は前記各任意断面の有芯もしくはポリ
ウレタン弾性体のみからなる同様断面の無芯ロープの縦
方向ロープ状素体(以下、単に縦ロープと略記する)
で、横ロープと縦方向に直交して並列状に積層され交錯
部で溶着されている。なお、前記縦、横のロープ状素体
は、通常は断面円形であるが、円形に限るものではな
く、円形の他楕円形、四角形、多角形、馬蹄形でもよ
く、また、被覆する弾性体もポリウレタンの他、天然ゴ
ム、合成ゴムの単一体、あるいは、これらのブレンドし
た耐摩耗性ゴム状弾性体を使用してもよい。
【0010】又、図中、Aは締め付けボルト4の径より
大きさ辺長さの長方形のボルト用貫通孔9を有する中間
押さえ板部の補強体であり、千鳥状の貫通孔Bとボルト
用貫通孔9より稍大きめの長方形孔を設けた鉄製の補強
板10を後述する弾性接着体11により被覆した構造か
らなり、横ロープ7の上又は下側表面に鉄製の補強板1
0を置き、図2で示す如く貫通孔9を横切る横ロープ7
は、まず貫通孔中央部で切断し、補強体部の弾性体7″
を所要の位置Sから補強板10の外側まで切除除去して
抗張体7′を露出し、抗張体7′の先端部の撚りをもど
してばらばらにしてときほぐした状態としている。
【0011】そして、上記抗張体7′の露出部および鉄
製の補強板10はともに接着剤が塗布されており、横ロ
ープ7、縦ロープ8、抗張体7′の露出部、鉄製の補強
板10が完全に埋設されるこの場合、縦ロープは存在し
ないように、液状ポリウレタン(熱硬化性)からなる接
着体11を注型して硬化させることにより、液状ポリウ
レタンが補強板10の千鳥状の貫通孔Bに流入して投錨
効果を発揮し、補強体内の横ロープ7、縦ロープ8、露
出した抗張体7′及び補強板10を接着一体化した強固
な補強体Aが得られる。
【0012】なお、前記のボルト貫通孔9の孔形状は、
長方形に限定するものではなく、円形、長丸孔、多角形
でもよいが、通常、締め付けボルトは径16mmまたは
20mmのボルトを用いることが多く、ボルト貫通孔の
大きさはボルト径より大きい孔、例えば30mm×50
mmの長方形孔が好適である。また、露出させた抗張体
7′の位置は補強板10の上でも下でもよく、前記接着
体としてはポリウレタン、NR、SBR、CR等の弾性
接着体のほか、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂あるい
はこれらに短繊維を含有させた熱硬化性樹脂等が使用さ
れるが、もっとも好適なものとしてはポリウレタン接着
体である。
【0013】そして、このような構成の補強体Aを、ラ
バースクリーンの大きさや振動篩機の中間網押さえ板部
のボルトピッチに合わせて縦方向又は縦横方向に複数個
配列させ、図3の如くフック係止部Pを介して装備する
とき、この補強体Aの上下に図4で示したように緩衝用
ゴムシート5を介在させ、押さえ板3とアングル2で挟
んでボルト4とナット4′で締め付け、従来と同様、押
さえ板3を固定するが、取付けに際して、横ロープを切
断することなく、また、横ロープを押し広げてボルトを
貫通させる手間もなしに、締め付けボルトをボルト用貫
通孔に容易に通すことができ、強度低下なしに均一なロ
ープ張力を得ることができ、局部破断のない長寿命かつ
取付作業の容易なラバースクリーンが可能となる。
【0014】
【発明の効果】以上の如く、本発明のラバースクリーン
はスチールコード、化学繊維などの撚糸を抗張体として
その周囲をゴム、ポリウレタン等の弾性体で被覆した任
意の形状を有する有芯ロープ状素体を横方向に並列状に
引き揃え、その上に上記断面形状の有芯もしくは、無芯
のロープ状素体を縦方向に並列状に引き揃え、縦横直交
せしめて積層交錯し、その交錯部を接合せしめたラバー
スクリーンの端部をフック係止部に取付けてなる振動篩
機用ラバースクリーンにおいて、中間網押さえ板部のボ
ルト位置に、任意形状のボルト用貫通孔を有し、当該貫
通孔部に位置する横方向ロープ状素体の端部の抗張体を
露出させると共に、該露出させた抗張体を、少なくとも
貫通孔を有する補強板の表面に位置させてゴム、ポリウ
レタン、エポキシ樹脂などの接着体中に埋設し固着一体
化した補強体を、篩機の中間網押さえ板部の締め付けボ
ルト位置に合わせて配置することで、取付けに際し横ロ
ープを押し広げてボルトを貫通させる手間なく、容易に
短時間に締め付けボルトを貫通させることができ、また
強固な接着体で貫通孔部が補強されているため、強度低
下、ロープ張力の不揃いなどによって生じる篩目の変
形、振動時における局部破断等も防止することができ、
単に取付け作業が簡素化されるだけでなくスクリーンの
寿命も大幅に増大され、従来のラバースクリーンに比較
し耐久力、作業性などの使用性能を大幅に改善すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明ラバースクリーンにおける要部を示す部
分斜視図である。
【図2】同じく本発明ラバースクリーンににおける要部
を示し、(a)はその一部切欠平面図、(b)は正面図
である。
【図3】従来のラバースクリーンにおいて押さえ板を中
間網押さえ部構造を有する篩機に取り付ける際の取付構
造を示す部分斜視図である。
【図4】図3の部分断面図である。
【図5】従来のラバースクリーンにおいて押さえ板を取
り付ける際の他の態様を示す部分平面図である。
【符号の説明】
1 ラバースクリーン 7 横方向ロープ状素体(横ロープ) 7′抗張体 7″弾性体 8 縦方向ロープ状素体(縦ロープ) 9 ボルト用貫通孔 10 補強板 11 接着体 A 補強体 B 貫通孔 P フック係止部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スチールコード、化学繊維などの撚糸を
    抗張体としてその周囲をゴム、ポリウレタン等の弾性体
    で被覆した断面円形、楕円形、四角形、多角形など任意
    の形状を有する有芯ロープ状素体を横方向に並列状に引
    き揃え、その上に上記断面形状の有芯もしくは、無芯の
    ロープ状素体を縦方向に並列状に引き揃え、縦横直交せ
    しめて積層交錯し、その交錯部を接合せしめたラバース
    クリーンの端部をフック係止部に取付けてなる振動篩機
    用ラバースクリーンにおいて、中間網押さえ板部のボル
    ト位置に円形、長方形など任意形状のボルト用貫通孔を
    有する補強体を所定間隔で複数個配置せしめてなり、該
    補強体はボルト用貫通孔と、板面に貫通孔を有する補強
    板を中間網押さえ板部のボルト位置に配してボルト用貫
    通孔内に位置する縦方向ロープ状素体の存在をなくする
    と共に、横方向ロープ状素体の端部の抗張体を露出させ
    て、該露出させた抗張体を前記補強板の少なくとも一面
    に位置させて、縦方向ロープ状素体、横方向ロープ状素
    体とその露出した抗張体及び補強板をゴム、ポリウレタ
    ン、エポキシ樹脂などの接着体層中に埋設し、固着一体
    化せしめてなることを特徴とするラバースクリーン。
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