JP2801659B2 - 内燃機関のノッキング検出装置 - Google Patents

内燃機関のノッキング検出装置

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JP2801659B2
JP2801659B2 JP1183553A JP18355389A JP2801659B2 JP 2801659 B2 JP2801659 B2 JP 2801659B2 JP 1183553 A JP1183553 A JP 1183553A JP 18355389 A JP18355389 A JP 18355389A JP 2801659 B2 JP2801659 B2 JP 2801659B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は内燃機関のノッキング検出装置に関するもの
である。
(従来の技術) 自動車に搭載される内燃機関においては、点火時期を
最大トルクを発生し得る点火時期(M.B.T.)まで進角制
御して燃費や出力性能が最良のものとなるように制御す
る必要がある。しかしながら、自動車の走行条件や内燃
機関の運転状態に応じて最適点火時期が相異しており、
例えば比較的低速回転域においてはノッキングが発生す
る限界の点火時期がM.B.T.よりも遅れ側にあるため、点
火時期をM.B.T.に設定するとノッキングが発生してしま
い、燃費や出力性能が著しく低下してしまう。従って、
ノッキングの発生を正確に検出できるノッキング検出装
置の開発が強く要請されている。
従来、ノッキングを検出するセンサとして特公昭41−
5154号公報に開示されている圧電素子を用いたセンサが
既知である。このセンサは、座金状の圧電素子が点火プ
ラグ内に装着され、燃焼室内に生ずる圧力変化が電気信
号に変換され、検出した電気信号から燃焼室内で発生し
た圧力変化が検出されている。
さらに、別のノッキング検出装置として、圧電素子で
構成される振動センサを用いるノッキング検出装置が既
知であり、振動センサからの電気信号を種々のフィルタ
回路を経てノッキングに相当する周波数成分の信号が検
出され、ノッキング判定回路を経てノッキングの発生が
検出されている。
(発明が解決しようとする課題) 上述した圧力センサや振動センサを用いるノッキング
検出装置は、センサをシリンダヘッドに固定し燃焼室内
で発生する圧力変化を検出しているため、シリンダヘッ
ドに発生する燃料の燃焼以外の振動も同時に検出してし
まい、S/N比が極めて悪くなる欠点があった。しかも、
振動センサや圧力センサは検出出力が電気信号として発
生しこの電気信号はシリンダヘッドの位置で発生するた
め、出力信号である電気信号を信号処理回路まで送出す
る間においてノイズが発生し易く、著しくS/N比が低下
する不都合が生じていた。このため、ノッキングに相当
する圧力や振動成分を取り出すために複雑な信号処理が
必要であり、処理回路が複雑化及び高価になる欠点があ
った。さらに、複雑な信号処理が必要なため、信号処理
に長時間がかかってしまい、応答性が悪くなる不都合も
生じていた。
従って、本発明の目的は上述した欠点を解消し、複雑
な信号処理を必要とせず簡単な構成でしかも高精度にノ
ッキングの発生を検出できる内燃機関のノッキング検出
装置を提供するものである。
(課題を解決するための手段) 本発明による内燃機関のノッキング検出装置は、高融
金属薄膜から成り燃焼室内の温度に対応した光エネルギ
ーを発生する黒体放射体が一端に形成されている耐熱性
の光伝送体と、この黒体放射体から放射され光伝送体を
伝播する光エネルギーを受光して燃焼室内の温度に対応
した出力信号を発生する光検出器と、この光検出器に接
続され、ノッキングの発生を検知するノッキング検知回
路とを具え、このノッキング検知回路が、光検出器の出
力信号を時間微分して1次微分信号を発生する微分回路
と、この微分回路に接続され、微分回路からの出力と基
準値とを比較する第1の比較回路と、前記光検出器に接
続され、光検出器の出力信号の振幅を基準値と比較する
第2の比較回路と、前記第1比較回路及び第2の比較回
路に接続したアンドゲートとを具え、前記微分回路の出
力信号及び光検出器の出力信号の振幅の両方が基準値を
超えた場合にノッキングが発生したことを出力すること
を特徴とするものである。
(作 用) 第1図は4サイクルエンジンにおけるクランク角と燃
焼室内温度との関係を示すグラフである。横軸はクラン
ク角を示し、縦軸は燃焼室温度(相対値)を示す。ま
ず、吸気サイクルにおいて燃焼室温度は低下し始め、圧
縮サイクルに移行し点火直後から急激な昇温を開始し、
クランク角360゜を経過した後ピーク温度に達し、その
後直ちに降温する。この温度曲線から明らかなように、
燃焼室温度を検出することにより内燃機関の動作状態を
知ることができる。特に、ノッキングが発生している場
合、ノッキングの発生原理より正規の燃焼タイミングよ
り早く燃焼が開始し、また検出される燃焼温度が一層高
くなることが予測される。
一方、燃焼室内の温度を時間的に連続して測定する
と、温度検出センサから各燃焼サイクルに対応した出力
パルスが周期的に発生する。このような認識に基き、本
発明では燃焼室の温度を時間的に連続して検出し、温度
検出センサら出力されるパルスの振幅、発生タイミング
又は時間に対する変化分に基いてノッキングの発生を検
知する。燃焼室内の温度を検出する方法として、例えば
黒体放射体から放射される光エネルギーを光学的に検出
することにより簡単な構成で高精度に検出することがで
きる。温度に対応した強度の光エネルギーを放射する黒
体放射体を耐熱性光伝送体の一端に形成し、この光伝送
体を黒体放射体が燃焼室内に位置するように配置する。
点火プラグを作動させると燃焼が生じ、高温の燃焼ガス
が発生し、黒体放射体も瞬時に昇温する。この昇温によ
り黒体放射体から燃焼ガスの温度に対応した強度の光エ
ネルギーが放射され、この光エネルギーは光伝送体の内
部を伝播する。従って、光伝送体からの伝播光を光検出
器で受光することにより、燃焼室内で発生する燃焼の発
生及び発生タイミングが検出され、これにより燃焼室内
で発生する爆発の状況を検出することができる。そし
て、光検出器から出力されるパルスの振幅、時間に対す
る変化分又は発生タイミングを限界値と比較することに
よりノッキングの発生を検知することができる。黒体放
射体を利用した温度検出センサを用いる場合、黒体放射
体から放射される光エネルギーは、シリンダに生ずる振
動のような外部要因からの影響を全く受けないから、簡
単な信号処理回路により高精度でノッキングの発生を検
知することができる。しかも、黒体放射体から放射され
た光エネルギーを、光ファイバを用いることにより任意
の位置まで伝播させることができる利点が達成されると
共に、伝送中に外部からのノイズの影響を受ける不都合
も解消される。しかも、黒体放射体を利用した光学式温
度検出装置は、数10kHzの周波数応答性及び0.01℃の高
分解能を有しているから、内燃機関が高速回転しても高
精度な検出を行なうことができる。さらに、本発明で
は、光検出器の出力信号の1次時間微分信号及び光検出
器の出力信号のピーク値の両方をそれぞれ基準値と比較
しているので、ノッキングの検出精度及び信頼性が向上
する。
(実施例) 第2図は本発明によるノッキング検出装置を具える4
サイクルエンジンの一例の構成を示す線図である。シリ
ンダヘッドに吸気弁1、排気弁2及び点火プラグ3を取
り付ける。さらに、シリンダヘッドの壁部に、本発明に
よる検出装置のセンサ4を先端の黒体放射体5が燃焼室
内に位置するように装着する。
第3図は本発明によるノッキング検出装置の全体構成
を示す図である。シリンダヘッドの壁部10を貫通するよ
うにセンサを装着し、センサの先端を燃焼室11内に突出
させる。このセンサはサファイヤロッドで構成される耐
熱性ロッド状光伝送体12を有し、その先端部に黒体放射
体13を形成する。この黒体放射体13は、プラチナ、ロジ
ウムのような光学的に不透明な高融点材料をスパッタリ
ングすることにより形成される。光伝送体12を、ステン
レスのような金属材料で構成される支持部材14によって
支持する。支持部材14の外周にネジ山を形成すると共に
シリンダヘッドの壁部1にネジ溝を形成し、ワッシャ15
を介して支持部材14を壁部10に螺合する。また、光コネ
クタ16を支持部材14に螺着して光伝送体12を光ファイバ
17に光学的に結合する。点火プラグが作動し燃焼が生ず
ると、燃焼ガスによって黒体放射体13の温度が昇温す
る。黒体放射体13は、極めて熱容量の小さい貴金属の蒸
着膜で形成されているため、燃焼ガスの温度変化に極め
て高速に応答する。黒体放射体13が昇温すると、黒体放
射体から燃焼ガスの温度に対応した強度の光エネルギー
が発生し、発生した光エネルギーはロッド状光伝送体12
及び光ファイバ17を伝播する。光ファイバ17の出射側に
レンズ18、フィルタ19及びレンズ20を配置し、伝播して
くる光のうち特定の波長光を光検出器21に入射させる。
前述したように、黒体放射体13は燃焼ガスの温度に応じ
た強度の光エネルギーを放射するから、光検出器21は点
火による燃焼ガスの発生及び燃焼ガスの温度を表わす電
気信号を発生する。この電気信号を増幅器22によって増
幅してから信号処理回路に供給する。
次に、上述した構成の検出装置を用いて測定した燃焼
室内の温度変化の実測結果を示す。実験条件は以下の通
りである。
(1)使用内燃機関:排気量500ccの単気筒エンジン (2)回転数 :1500r.p.m. (3)過剰空気率 :1.0 (4)燃料 :ガソリン (5)点火時期 :0゜TDC (6)温度測定と並行して燃焼室内の圧力変化を圧力セ
ンサで測定し対応させた。
第4図は連続運転時における黒体放射体の温度変化及
び燃焼室の圧力変化を示すグラフである。上段は検出し
た温度変化を示し下段は圧力変化を示す。検出された温
度変化について検討すると、各サイクルにおける温度変
化は第1図に示す温度と対応しており、爆発時に生ずる
大きな温度ピークが明瞭に観測される。また、温度ピー
クの発生時期は、燃焼室内の圧力ピークの発生時期と明
瞭に対応している。従って、燃焼室内の温度を検出する
ことにより、燃焼室内で発生する爆発及び爆発の発生タ
イミングを検出することができる。さらに、第4図にお
いて、4番目のサイクルにおいて極めて大きなピーク圧
力及びピーク温度が検出されている。ノッキングは、正
規の燃焼速度よりも早い燃焼が生ずるために起きる現象
であり、ノッキングが発生ずると燃焼室内圧力が著しく
高圧になることが知られている。従って、第4番目のサ
イクルにおいてノッキングが発生していると考えること
ができる。一方、このサイクルにおけるピーク温度は、
他の正常サイクルのピーク温度より著しく高温になって
いる。ノッキングが発生すると、筒(シリンダ)内に高
速の圧力波が発生しガス流速が急激に高くなるため、黒
体放射体周囲の熱伝達係数が一層高くなる。この結果、
黒体放射体の受熱量が増大し、正常動作時の検出温度よ
りも一層高い温度が検出されるものと解される。
第5図は本発明による検出装置を用いて検出した正常
動作時の温度変化とノッキング発生時の温度変化を同一
時間軸上に表示したグラフである。横軸は時間を示し縦
軸は検出温度(相対値)を示す。実線は正常動作時の温
度変化を示し、一点鎖線はノッキング発生時の温度変化
を示す。ノッキング発生時の検出ピーク温度は正常動作
時の検出ピーク温度のほぼ2倍以上になっている。ま
た、ノッキングが発生すると、温度ピークの発生時期が
正常動作における温度ピーク発生時期より時間Δtだけ
早く発生し、昇温特性(時間に対する温度変化分)も一
層急激な特性を示している。上述したように、ノッキン
グが発生するとシリンダ内に高速ガス流が発生するた
め、一層高いピーク温度が検出されると共に急激な昇温
特性が検出されるものと解される。これらの実験結果よ
り、検出した燃焼室内のピーク温度を、正常動作時のピ
ーク温度から決定した基準限界値と比較し、ピーク温度
が基準限界値を超えた場合ノッキングが発生したことを
検出することができる。さらに、ピーク温度の発生タイ
ミングを検出し、このタイミングを正常動作時のピーク
温度発生タイミングに基いて決定した基準限界値と比較
することにより、さらに昇温特性の時間に対する変化分
を基準限界値と比較することによりノッキングの発生を
検知することができる。
第6図は検出した温度変化とその微分出力との関係を
示すグラフである。上段は検出温度を示し、下段は検出
温度の微分出力dT/dtを示す。第4番目のサイクルにお
いてノッキングが発生しており、このときの微分出力値
は正常動作時の微分出力値に比べて4倍以上の値が検出
された。従って、燃焼室内の温度変化の微分出力値を正
常動作時の基準値と比較することにより、一層精度の高
いノッキング検出を行なうことができる。
第7図はノッキングが生じたときの光検出器の出力信
号の一例を示す。横軸は時間を示し縦軸は出力値を示
す。振幅の大きなパルスと振幅の小さなパルスが連続し
て出力される。出力パルスのうち振幅の大きいパルスは
ノッキングの発生に対応し、振幅の小さいパルスは正常
動作に対応する。また、0.01Hz程度の低周波数成分に高
周波成分が重畳された信号が出される。この低周波成分
は、例えば暖気運転時等に見られる燃焼室内の緩慢な温
度上昇に対応する現象であり、この低周波成分を除去す
ることにより内燃機関の燃焼サイクルに対応した振幅の
パルス信号を発生させることができる。
第8図は本発明によるノッキング検知回路の一例の構
成を示す回路図である。光検出器21からの出力信号を、
コンデンサC及び抵抗Rから成るハイパスフィルタ30を
通過させ、0.01Hz程度の低周波成分をカットする。これ
により、ベースレベルの変動がカットされ、一定ベース
レベルの出力パルス信号が得られる。低周波成分がカッ
トされた信号を増幅器31で増幅した後、微分回路32、比
較器33及びピーク検出回路34にそれぞれ供給する。ま
ず、比較器33において各出力パルスの振幅を基準限界値
と比較し、出力パルスの振幅が基準限界値を超えた場合
ノッキングの発生を検知し、ノッキング検知信号として
オアゲート35に供給する。また、微分回路32において、
出力パルスの時間に対する変化分を検出し、比較器36に
おいて基準限界値と比較し、微分出力が基準限界値を超
えた場合ノッキングの発生を検知し、ノッキング検知と
してオアゲート35に出力する。さらに、クランク角検出
センサ37を用い、増幅器38を経て検出したクランク角を
表示する信号をピーク検出回路34に供給する。このピー
ク検出回路において、各パルスのピーク発生タイミング
を検出する。そして、タイミング比較回路39において各
パルスの発生タイミングを基準限界値と比較し、パルス
が基準タイミングより早く発生した場合ノッキング検知
信号を発生する。この場合、クランク角検出センサで検
出した上死点位置又は下死点位置を基準点とし、この基
準点から所定の限界時間を定め、この限界時間より早く
パルスが発生した場合ノッキング検知信号を発生させる
ことができる。このように構成すれば、光検出器からの
出力パルスの振幅、時間に対する変化分、発生タイミン
グの少なくとも1個が基準限界値を超えた場合ノッキン
グの発生を検知することができる。勿論、出力パルスの
振幅、微分出力又は発生タイミングのいずれか1個だけ
について基準限界値と比較しノッキングの発生を検知す
る構成とすることもできる。さらに、上述した実施例で
は最終段にオアゲート35を用いる構成としたが、オアゲ
ート35の代りにアンドゲートを用いることもできる。こ
の場合、振幅、微分出力及びピーク発生タイミングの全
てが基準限界値を超えた場合にのみノッキングが発生し
たと判定することになる。さらに、第9図に示すよう
に、比較器33及び36の後段にアンドゲート40を設け、振
幅及び微分出力の両方が基準限界値を超えた場合にのみ
ノッキングが生じたものと判定することもできる。この
ように2個のノッキング検知信号に基いてノッキング判
定を行なうことにより、突発的なノイズによる誤動作の
発生を防止することができる。
第10図は本発明によるノッキング検出装置の変形例の
構成を示す回路図である。本例では、増幅器31と比較器
33との間にA.G.C回路(自動利得制御回路)41を設け
る。このA.G.C回路41は入力信号強度が変化しても出力
信号がほぼ一定に維持されるように利得を制御する機能
を果たす。このA.G.C回路を比較器33又は36の前段に配
置することにより、光検出器21からの出力パルス振幅が
所定の設定範囲より小さい場合設定範囲内のものとなる
ように自動的に増幅され、一方出力パルスの振幅が設定
値より大きい場合利得を下げるように作用する。さら
に、応答時定数や応答周波数を設定することにより、突
発的な大出力パルスに対して応答しないようにすること
ができる。この結果、光検出器からの出力パルスを所望
のレベルに安定させることができ、ノッキング検知回路
及びノッキング判定回路の構成を簡単化できると共に中
央処理装置(C.P.U.)を用いて制御する場合制御回路の
構成を簡単なものとすることができる。
次に、本発明によるノッキング検知信号を利用して点
火プラグの点火タイミングを制御するシステムについて
説明する。第11図a及びbはエンジンが動作している場
合、光検出器から出力される出力信号の波形を示す。エ
ンジンの1回の燃焼動作毎に1個のピーク出力信号が発
生するから、エンジンの回転数に対応した周期のパルス
列が発生する。この場合、点火時期が最良の状態にある
と、第11図aに示すように振幅の小さいパルスが周期的
に発生する。一方、ノッキング状態になると、第11図b
に示すようにパルス列中に異常に大きな振幅のパルスが
発生し始める。そして、ノッキングの強度は単位時間当
りの振幅の大きいパルス数にほぼ対応する。従って、単
位時間当り発生する異常振幅パルス数を検出することに
よりノッキングの強度が検出され、検出されたノッキン
グ強度に応じて点火時期を遅らせることにより点火プラ
グの点火タイミングを最良の状態に維持することができ
る。第12図に点火タイミングを制御する制御回路の一例
を示す。光検出器21からの出力信号を増幅器31で増幅し
た後比較器33に供給し、基準限界値と比較する。そし
て、光検出器からの出力信号が基準値を超えた場合比較
器33から検知信号が発生し、この検知信号をパルス発生
回路50に供給する。パルス発生回路50において入力検知
信号に基いて基準パルスを発生する。このパルス発生回
路の出力信号を第11図cに示す。パルス発生回路50から
の出力信号をパルス計数回路51に供給して単位時間当り
のパルス数を計数する。そして、計数結果をノッキング
強度判定回路52に供給してノッキングの強度を決定す
る。この場合、エンジン回転数に応じて光検出器の出力
信号の周期が相違するため、エンジン回転数で補正する
こともできる。そして、ノッキング強度判定回路52の出
力信号を点火プラグ駆動回路53に供給して点火プラグ用
の駆動制御信号を発生させる。
本発明は上述した実施例だけに限定されず種々の変更
や変形が可能である。例えば、上述した実施例では黒体
放射体が形成されている光伝送体を支持部材を介してシ
リンダヘッドに取り付ける構成としたが、耐熱性光伝送
体を点火プラグの内部に挿入し点火プラグと一体構造と
することができる。この場合、検出信号は光信号である
から、光伝送体の付近を通るリード線に高圧パルスが生
じても何んら影響を受けることがない。
また、上述した実施例では、黒体放射体を利用する光
センサを用いて燃焼室内の温度を検出し、検出した温度
に基いてノッキングを検知する構成としたが、光センサ
に限定されず種々の温度検出センサを用いることがで
き、例えば高温検出用の熱電対等を温度検出センサとし
て用いることができる。
(発明の効果) 以上説明した本発明の効果を要約すると次の通りであ
る。
(1)ノッキング発生時の温度検出センサからの出力パ
ルスは、正常動作時の出力パルスよりも振幅が大きく、
時間に対する変化分も大きく、しかも発生タイミングが
早くなる。この結果、温度検出センサからの出力パルス
の振幅、時間的に対する変化分、発生タイミングの少な
くとも1個を基準限界値と比較することによりノッキン
グの発生を検知することができる。この結果、ノッキン
グ検知回路及び判定回路を一層簡単化することができ
る。しかも、燃焼室内の温度はシリンダヘッドに生ずる
機械的振動によってほとんど影響を受けないから、燃焼
室内の温度変化に基いてノッキング検出を行なうことに
よりノイズの影響を受けにくいノッキング検出を行なう
ことができる。
(2)温度検出センサは、圧力センサや振動センサと異
なり可動部分を有していないから、信頼性耐久性に優れ
たノッキング検出を達成することができる。
(3)黒体放射体を利用して温度センサを用いれば、エ
ンジンに生ずる機械的な振動だけでなく電場及び磁場の
影響も全く受けないので、一層ノイズの少ない高精度の
ノッキング検出を行なうことができる。さらに、黒体放
射体を利用した温度センサは、数10kHzの周波数応答性
を有しているから、燃焼室内の温度変化を明瞭に検出で
き、高精度のノッキング検出を行なうことができる。
(4)黒体放射体は光学的に不透明な高融点材料被膜で
構成できるので、燃焼によって発生するスス等の付着に
よる影響をほとんど受けず、耐久性に優れたノッキング
検出装置を実現することができる。
(5)光学式温度センサを用いれば、黒体放射体から放
射された光エネルギーを検出信号としているので、光フ
ァイバを用いて検出信号を任意の位置まで伝送すること
ができ、しかも伝送中に外部からの要因によって影響を
受けないので、一層S/N比の高いノッキング検出を達成
することができる。
(6)温度検出セサンから燃焼サイクルに対応した出力
パルスが常時出力これるので、AGC回路を温度検出セン
サの後段に配置すれば、温度検出センサから所望の設定
レベルの出力パルスを常時安定して出力することができ
る。この結果、信号処理回路及び制御回路の構成を一層
簡単化することができる。
(7)ノッキングの強度は異常振幅パルスの単位時間当
りの発生個数にほぼ対応するので、単位時間当りの異常
振幅パルス数を検出するだけでノッキングの強度を検出
することができる。
【図面の簡単な説明】 第1図はクランク角に対する燃焼室内の温度変化を示す
グラフ、 第2図は本発明によるノッキング検出装置を具える4サ
イクルエンジンの一例の構成を示す線図、 第3図は本発明によるノッキング検出装置の構成を示す
線図、 第4図は燃焼室内の温度変化及び圧力変化を示すグラ
フ、 第5図は正常動作時及びノッキング発生時における温度
ピークの発生状況を示すグラフ、 第6図は検出した温度変化とその微分出力との関係を示
すグラフ、 第7図は光検出器からの出力信号の一例を示すグラフ、 第8図はノッキング検知回路の一例の構成を示す回路、 第9図及び第10図は本発明によるノッキング検知回路の
変形例をしめす回路図、 第11図a〜cは光検出器からの出力信号及びパルス発生
回路からの出力信号を示す信号波形図、 第12図は本発明による点火プラグ制御回路の一例の構成
を示す回路図である。 12……光伝送体、13……黒体放射体 14……支持部材、17……光ファイバ 21……光検出器、22……増幅器 24……クランク角検出センサ 33,36……比較器、32……微分回路 34……ピーク検出回路、34……タイミング比較回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01M 15/00 F02D 45/00 368 G01J 5/02 F02P 17/00 - 17/12

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高融金属薄膜から成り燃焼室内の温度に対
    応した光エネルギーを発生する黒体放射体が一端に形成
    されている耐熱性の光伝送体と、この黒体放射体から放
    射され光伝送体を伝播する光エネルギーを受光して燃焼
    室内の温度に対応した出力信号を発生する光検出器と、
    この光検出器に接続され、ノッキングの発生を検知する
    ノッキング検知回路とを具え、このノッキング検知回路
    が、光検出器の出力信号を時間微分して1次微分信号を
    発生する微分回路と、この微分回路に接続され、微分回
    路からの出力と基準値とを比較する第1の比較回路と、
    前記光検出器に接続され、光検出器の出力信号の振幅を
    基準値と比較する第2の比較回路と、前記第1比較回路
    及び第2の比較回路に接続したアンドゲートとを具え、
    前記微分回路の出力信号及び光検出器の出力信号の振幅
    の両方が基準値を超えた場合にノッキングが発生したこ
    とを出力することを特徴とする内燃機関のノッキング検
    出装置。
  2. 【請求項2】高融金属薄膜から成り燃焼室内の温度に対
    応した光エネルギーを発生する黒体放射体が一端に形成
    されている耐熱性の光伝送体と、この黒体放射体から放
    射され光伝送体を伝播する光エネルギーを受光して燃焼
    室内の温度に対応した出力信号を発生する光検出器と、
    この光検出器に接続され、ノッキングの発生を検知する
    ノッキング検知回路とを具え、このノッキング検知回路
    が、前記光検出器の出力信号を時間微分して1次微分信
    号を発生する微分回路と、この微分回路に接続され、微
    分回路からの出力と基準値とを比較する第1の比較回路
    と、前記光検出器に接続され、光検出器の出力信号の振
    幅を基準値と比較する第2の比較回路と、クランク角検
    出センサからの出力信号及び前記光検出器からの出力信
    号とに基づき、光検出器から順次出力される出力パルス
    のピーク値の発生タイミングを検出するピーク検出回路
    と、このピーク検出回路に接続され、検出したピークの
    発生タイミングを基準のタイミングと比較する第3の比
    較回路と、前記第1比較回路、第2の比較回路及び第3
    の比較回路に接続したアンドゲートとを具え、前記微分
    回路の出力信号、光検出器の出力信号の振幅及びピーク
    発生タイミングの全てが基準値を超えた場合にノッキン
    グが発生したことを出力することを特徴とする内燃機関
    のノッキング検出装置。
  3. 【請求項3】前記光検出器とノッキング検知回路との間
    にハイパスフィルタを接続したことを特徴とする請求項
    1から3までのいずれか1項に記載の内燃機関のノッキ
    ング検出装置。
  4. 【請求項4】前記ハイパスフィルタとノッキング検知回
    路との間に自動利得制御回路を接続したことを特徴とす
    る請求項4に記載の内燃機関のノッキング検出装置。
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