JP2801314B2 - 無段変速機の油圧制御装置 - Google Patents

無段変速機の油圧制御装置

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JP2801314B2
JP2801314B2 JP32987289A JP32987289A JP2801314B2 JP 2801314 B2 JP2801314 B2 JP 2801314B2 JP 32987289 A JP32987289 A JP 32987289A JP 32987289 A JP32987289 A JP 32987289A JP 2801314 B2 JP2801314 B2 JP 2801314B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、無段変速機の変速比を制御するための油圧
制御装置の改良に関する。
(従来の技術) 従来より、この種の無段変速機の油圧制御装置とし
て、例えば特開昭62−4958号公報に開示されるように、
有効半径が可変に構成された駆動プーリ及び従動プーリ
と、該両プーリ間に巻掛けられるベルトと、上記駆動プ
ーリの油圧シリンダに対して油圧を給排する変速比制御
弁とを備え、該変速比制御弁により駆動プーリの有効半
径を調整し、これに伴い従動プーリの有効半径を変化さ
せて、この両者間の変速比を連続的に可変に調整するよ
うにしたものが知られている。
ところで、上記変速比制御弁は、駆動プーリの油圧シ
リンダに連通する作動油路に設けられると共に、ドレン
通路が接続されて、油圧を作動油路から駆動プーリの油
圧シリンダに供給すると共に、駆動プーリの油圧シリン
ダをドレン通路に連通して上記供給した油圧を排出する
ことにより、駆動プーリの有効半径を変化させて、変速
比を制御するように構成されている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上記従来のものでは、次の欠点がある
ことが判った。つまり、運転者がアクセルペダルを大き
く踏込んでエンジン回転数が急上昇する場合、特に変速
比のキックダウン時には、変速比は大きな値(減速側)
に向って大きく制御される。この際、変速比制御弁は、
駆動プーリの油圧シリンダをドレン通路に接続して駆動
プーリの油圧シリンダ内の油を排出して駆動プーリの有
効半径を小さくしようと動作するが、変速比が実際に目
標変速比に制御された後でも、上記の変速比制御弁の動
作には電気制御系の若干の応答遅れや油圧系の応答遅れ
が関連して、変速比制御弁は駆動プーリの油圧シリンダ
をドレン通路に依然として連通しており、その結果、駆
動プーリの有効半径は小さくなり過ぎて、エンジンが過
回転してしまう場合のある欠点がある。このような不具
合は、電磁ソレノイドの故障やスティック等により変速
比制御弁が上記と同様にドレン通路連通側に固定された
場合等にも起こり得る。
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その
目的は、変速比を最大変速比に向って制御する場合に
も、エンジンの過回転を確実に防止することにある。
(課題を解決するための手段) 上記の目的を達成するため、本発明では、変速比制御
弁の制御系や油圧系の応答遅れは仕方がないものとし
て、エンジンが過回転する前の設定回転数になれば、駆
動プーリの有効半径を強制的に保持して、変速比をその
時点の変速比に固定することとする。
つまり、本発明の具体的な解決手段は、油圧シリンダ
に対する油圧の給排による有効半径が変化するよう構成
された駆動プーリ及び従動プーリと、該両プーリ間に巻
掛けられるベルトと、上記駆動プーリの油圧シリンダに
連通する作動油路に設けられ、該作動油路から油圧を駆
動プーリの油圧シリンダに供給するとともに該駆動プー
リの油圧シリンダをドレン通路に接続し、該ドレン通路
に接続されるほど駆動プーリと従動プーリとの間の変速
比を大きくするよう制御する変速比制御弁と、運転者が
キックダウンを要求したときに変速比を大きくすべき上
記変速比制御弁を制御する制御手段を備えた無段変速機
を前提とする。そして、上記変速比制御弁のドレン通路
に設けられ、エンジン回転数が設定回転数を越える高回
転になるとき、該ドレン通路を閉じるエンジン過回転防
止弁を備えたものとする。
(作用) 以上の構成により、本発明では、運転者がアクセルペ
ダルを大きく踏込んでエンジン回転数が急上昇するキッ
クダウン時には、変速比制御弁は変速比を減速側に大き
く制御するように駆動プーリの油圧シリンダをドレン通
路に連通するので、該駆動プーリの油圧シリンダ内の油
は排出されて、駆動プーリの有効半径はエンジン回転数
の上昇に対応して小さくなる。
そして、エンジン回転数が設定回転数にまで上昇し、
エンジンの過回転を招く状況になると、変速比制御弁で
は、その制御系や油圧系の応答遅れに起因して上記駆動
プーリの油圧シリンダを依然としてドレン通路に連通し
ているが、エンジン過回転防止弁が作動して、ドレン通
路を閉じるので、駆動プーリの油圧シリンダ内の油の排
出が強制的に停止され、駆動プーリの有効半径はその時
の半径に保持される。その結果、変速比はその時点の変
速比に固定されるので、エンジン回転数は上記の設定回
転数以上には上昇せず、エンジンの過回転が確実に防止
されるとともに、キックダウンを要求した運転者の違和
感を生じることがない。
(発明の効果) 以上説明したように、本発明の無段変速機の油圧制御
装置によれば、駆動プーリの有効半径を小さく変更して
変速比を最大変速比に向って大きく変速するキックダウ
ン時、エンジンが過回転する前の設定回転数にまで上昇
した時点で、変速比制御弁の排油動作を強制的に停止さ
せて変速比を固定し、駆動プーリの有効半径が一層小さ
くなるのを阻止したので、運転者の違和感を生じること
なく、エンジンの過回転を確実に防止することができ、
信頼性の向上を図ることができる。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面に基いて説明する。
第1図は無段変速機の具体的構成を示す。同図の無段
変速機は、エンジン1の出力軸11に連結されるトルクコ
ンバータ2と、前後進切換機構3と、無段変速機構4
と、減速機構5と、差動機構6とで基本的に構成されて
いる。
上記トルクコンバータ2は、エンジン出力軸11に結合
されるポンプカバー21と、このポンプカバー21の一側部
に固定されてエンジン出力軸11と一体的に回転するポン
プインペラ22と、このポンプインペラ22と対向するよう
にポンプカバー21の内側に回転可能に設けられたタービ
ンランナ23と、このタービンランナ23とポンプインペラ
22との間に介設されてトルク増大作用を行うステータ24
と、タービンランナ23に固着されたタービン軸25とを有
している。上記ステータ24は、ワンウェイクラッチ26及
びステータ軸27を介してミッションケース7に連結され
ている。上記タービンランナ23とポンプカバー21との間
にはタービン軸25にスライド可能に取り付けられたロッ
クアップピストン28が設けられ、このロックアップピス
トン28の両側に形成されたロックアップ締結室29aとロ
ックアップ開放室29bとに油圧が導入又は排出されるこ
とにより、ロックアップピストン28とポンプカバー21と
が締結又は解放されるようになっている。
上記前後進切換機構3は、コンパクト化のためにシン
グルピニオン形式の遊星歯車機構より成る。つまり、キ
ャリア31と、このキャリア31に支持されたピニオンギヤ
32,32と、後述する無段変速機構4のプライマリ軸411に
スプライン結合され上記ピニオンギヤ32に噛み合うサン
ギヤ34と、ピニオンギヤ32に噛み合うリングギヤ35とを
備え、該リングギヤ35はトルクコンバータ2のタービン
軸25にスプライン結合されている。また、上記リングギ
ヤ35とキャリア31との間には両者を断接する前進用クラ
ッチ36が設けられ、キャリア31とミッションケース7と
の間にはキャリア31をミッションケース7に対して選択
的に固定する後退用ブレーキ37が設けられている。この
構成により、前進用クラッチ36を締結し後退用ブレーキ
37を解放した前進レンジの場合には、リングギヤ35とキ
ャリア31とが回転一体に連結されることにより、タービ
ン軸25の回転をそのまま無段変速機構4のプライマリ軸
411に伝達する。一方、後退用ブレーキ37を締結し前進
用クラッチ36を解放したリバースレンジの場合には、キ
ャリア31がケース7に回転不能に固定されることによ
り、リングギヤ35の回転をピニオンギヤ32…を介してサ
ンギヤ34に伝えてタービン軸25の回転を逆転させつつ無
段変速機構4のプライマリ軸411に伝達する。また、前
進用クラッチ36及び後退用ブレーキ37を共に解放したと
きには、タービン軸25から無段変速機構4のプライマリ
軸411にエンジンの駆動力が伝達されないようになる
(ニュートラル及びパーキング状態)。
また、上記無段変速機構4は、駆動プーリとしてのプ
ライマリプーリ41と、従動プーリとしてのセカンダリプ
ーリ42と、これらのプーリ41,42間に巻き掛けられたV
ベルト43とで構成されている。
上記プライマリプーリ41は、タービン軸25と同軸上に
配置されたプライマリ軸411と、このプライマリ軸411に
固定された固定円錐板412と、この固定円錐板412と対向
して配置されプライマリ軸411にスライド可能に支持さ
れた可動円錐板413とを有している。そして、可動円錐
板413が移動すると、上記Vベルト43の挟持位置が変化
し、有効ピッチ径が変化するようになっている。すなわ
ち、可動円錐板413が固定円錐板412に接近したときには
有効ピッチ径が大きくなり、可動円錐板413が固定円錐
板412から離反したときには有効ピッチ径が小さくな
る。
更にセカンダリプーリ42は、基本的に上記プライマリ
プーリ41と同様の構成を有している。すなわち、プライ
マリ軸411と平行配置されたセカンダリ軸421と、このセ
カンダリ軸421に固定された固定円錐板422及びスライド
可能に支持された可動円錐板423とを有し、可動円錐板4
23の移動により有効ピッチ径が変化するようになってい
る。
これら各プーリ41,42における各可動円錐板413,423の
背部には、それぞれ各可動円錐板413,423をスライドさ
せる油圧シリンダ414,424が設けられている。プライマ
リプーリ41の油圧シリンダ414には両プーリ41,42の間の
変速比を変化させるために油圧が導入又は排出され、セ
カンダリプーリ42の油圧シリンダ424にはVベルト43の
張力を適切値に保持するために油圧が導入又は排出され
るようになっている。そして、プライマリプーリ41の油
圧シリンダ414に油圧が導入されたときに、プライマリ
プーリ41におけるVベルト43の挟持位置が外側に移動し
てプライマリプーリ41の有効ピッチ径が大きくなるとと
もに、これに伴ってセカンダリプーリ42におけるVベル
ト43の挟持位置が内側に移動してセカンダリプーリ42の
有効ピッチ径が小さくなり、上記プライマリ軸411及び
セカンダリ軸421間の変速比が小さく(増速方向に)変
化する。逆に、上記油圧シリンダ414から油圧が排出さ
れたときにはプライマリプーリ41の有効ピッチ径が小さ
くなるとともにセカンダリプーリ42の有効ピッチ径が大
きくなり、上記プライマリ軸411及びセカンダリ軸421間
の変速比が大きく(減速方向に)変化するようになって
いる。
上記プライマリプーリ41の油圧シリンダ414の構成を
具体的に説明すると、該油圧シリンダ414は、可動円錐
板413の背面に形成した第1油室14aと、可動円錐板413
の外端部に連結した部材14bの後端部を押圧する可動ピ
ストン14cと、該可動ピストン14cの背面に形成した第2
油室14dとを備え、第1油室14a及び第2油室14dの油圧
を供給して可動円錐板413を第1図右方向に移動させる
構成である。
一方、セカンダリプーリ42の油圧シリンダ424の構成
は、上記と同様に、可動円錐板423の背面に形成した第
1油室15aと、可動円錐板423の外端部に連結した部材15
bの後端部を押圧する可動ピストン15cと、該可動ピスト
ン15cの背面に形成した第2油室15dと、該第2油室15d
内に縮装されて可動ピストン15cを付勢するスプリング1
5eとを備え、第1油室15a及び第2油室15dに油圧を供給
して可動円錐板423を第1図左方向に移動させる構成で
ある。
そして、上記プライマリプーリ41の油圧シリンダ414
の第1油室14aと第2油室14dとの合計受圧面積は、セカ
ンダリプーリ42の油圧シリンダ424の第1油室15aと第2
油室15dとの合計受圧面積の約2倍の面積に設定されて
いる。
また、減速機構5及び差動機構6は公知の構造になっ
ていて、セカンダリ軸421の回転を車軸61に伝えるよう
になっている。
次に、上述した無段変速機におけるトルクコンバータ
2のロックアップピストン28と、前後進切換機構3の前
進用クラッチ36及び後退用ブレーキ37と、無段変速機構
4のプライマリプーリ41及びセカンダリプーリ42との各
作動を制御する油圧回路を第2図に基いて説明する。
同図の油圧回路は、エンジン1により駆動される大容
量の油ポンプ81を有している。この油ポンプ81から供給
される油は、先ずライン圧調整弁82において所定のライ
ン圧に調整された上で、ライン101を介してセカンダリ
プーリ42の油圧シリンダ424に作動圧として供給される
とともに、ライン101から分岐したライン102を介して最
終的にプライマリプーリ41の油圧シリンダ414に作動圧
として供給されるようになっている。
上記ライン圧調整弁82は、互いに直列に配置された主
スプール821と副スプール822とで構成されたスプール82
0を有している。スプール820を構成する主スプール821
と副スプール822とは、主スプール821の一端部に副スプ
ール822の一端部を当接させるようにして接続されてい
る。副スプール822の他端部には、主スプール821との当
接面積(接続部分の断面積)より大きな断面積を有する
大径部822aが設けられている。主スプール821の中央部
に対応する位置には、油ポンプ81からの油が導かれる調
圧ポート823と、油ポンプ81のサクション側に連通する
ドレンポート824とが設けられ、主スプール821が図中左
側に寄ると調圧ポート823とドレンポート824との間が遮
断され、主スプール821が図中右側に寄ると調圧ポート8
23とドレンポート824との間が遮断され、主スプール821
が図中右側に寄ると調圧ポート823とドレンポート824と
の間が連通されるようになっている。主スプール821と
副スプール822との接続部分に対応する位置には第1パ
イロット室825が形成され、この第1パイロット室825に
は、主スプール821を図中左側に付勢するスプリング826
が介在されている。また、副スプール822の大径部822a
には、第1パイロット室825と連通する第2パイロット
室827が形成されている。これら第1パイロット室825及
び第2パイロット室827には、レデューシング弁83によ
って所定の一定圧力に減圧された制御元圧が供給される
ライン103からパイロット通路103aを通る間に第1デュ
ーティソレノイドバルブ91で大きさが調整された制御圧
が作用するようになっている。そして、この制御圧が上
記スプリング826の付勢力と同方向に作用する一方、そ
の付勢力及び制御圧に対抗するように主スプール821の
他端部にライン101内の油圧が作用し、これらの力関係
によってスプール820が移動して調圧ポート823とドレン
ポート824との間を連通又は遮断することにより、ライ
ン圧が第1デューティソレノイドバルブ91で大きさが制
御される制御圧に応じた値に制御されるようになってい
る。
上記ライン102、つまりプライマリプーリ41の油圧シ
リンダ414の油室14a,14dに連通してライン圧が供給され
る作動油路には、変速比制御弁85が設けられている。こ
の変速比制御弁85は、スプール851と、このスプール851
を図中右方向に付勢するスプリング852と、ライン102の
上流部に接続されたライン圧ポート853と、ドレン通路1
00が接続されたドレンポート854と、スプリング852設置
側に開口しライン104を介してシフト弁87に接続された
リバースポート855と、スプリング852設置側の反対側に
形成され制御圧が作用するパイロット室856とを有して
いる。該パイロット室856は、ピトー弁86を介して第2
デューティソレノイドバルブ92及び、エンジン1の回転
数に対応した圧力のピトー圧を発生するピトー圧発生手
段90に接続されている。従って、ピトー圧発生手段90に
より発生したピトー圧と第2デューティソレノイドバル
ブ92により大きさが制御された制御圧とをピトー弁86に
よって選択的にパイロット室856に作用させることがで
き、万一、第2デューティソレノイドバルブ92が故障し
た時でも、ピトー圧発生手段90からパイロット室856に
ピトー圧を制御圧として導入できるようになっている。
そして、上記の変速比制御弁85は、前進時(シフト弁
87がD,2,1のいずれかのシフト位置にある時)には、リ
バースポート855から油圧がシフト弁87を介してドレン
されるため、パイロット室856に作用する制御圧とスプ
リング852の付勢力との力関係によってスプール851が移
動して、ライン圧ポート853がプライマリプーリ41の油
圧シリンダ414に連通したときには、ライン(作動油
路)102の油圧を該油圧シリンダ414に供給する一方、ラ
イン圧ポート853が閉じられ且つプライマリプーリ41の
油圧シリンダ414がドレンポート854に連通したときに
は、プライマリプーリ41の油圧シリンダ414内の油をド
レン通路100から後述する保圧バルブ98を経て排出す
る。上記のような油の供給及び排出の繰返しにより、前
進時には、上記パイロット室856に作用する制御圧に応
じてプライマリプーリ41の油圧シリンダ414に作用する
作動圧の大きさを制御して、プライマリプーリ41とセカ
ンダリプーリ42との間の変速比を可変に調整するように
構成している。
一方、後進時(シフト弁87がRのシフト位置にある
時)には、リバースポート855からの油圧(後述する作
動圧)が導入され、この作動圧によってスプール851が
図中右側に押し付けられた状態で固定される。したがっ
て、後進時には、プライマリプーリ41の油圧シリンダ41
4の油をドレンポート854から後述する保圧バルブ98を介
してドレンさせることにより、プライマリプーリ41の有
効半径を最小にして、変速比を最大変速比の状態で固定
保持するように構成している。
そして、上記変速比制御弁85のドレンポート854に連
通接続したドレン通路100には、後述する保圧バルブ98
の上流側にてエンジン過回転防止弁150が設けられてい
る。該エンジン過回転防止弁150は、スプール150aと、
該スプール150aの図中右方に縮装されて該スプール150a
を図中左方に付勢するスプリング150bとを備え、該スプ
ール150aの図中左端には、上記ピトー圧発生手段90で発
生したピトー圧、つまりエンジン1の回転数の上昇に比
例して高くなる圧力がライン151を介して作用してい
る。そして、上記スプリング150bの付勢力は、エンジン
回転数がエンジン1の過回転になる直前の設定回転数の
時に発生しているピトー圧に設定されていて、エンジン
回転数が上記過回転になる直前の設定回転数未満のとき
には、スプール150aはスプリング150bの付勢力により図
中左方向に移動してドレン通路100を開いているが、エ
ンジン回転数が上記過回転になる直前の設定回転数を越
えて高回転になろうとするときには、その時のピトー圧
によりスプール150aをスプリング150bの付勢力に抗して
図中右方向に移動させて、ドレン通路100を閉じるよう
に構成している。
尚、前後進切換機構3によって車軸61にエンジン1の
駆動力が伝達されなくなるニュートラル及びパーキング
時(シフト弁87がN,Pの各シフト位置にある時)にも、
後進時と同じ状態になる。
上記ライン圧調整弁82によって調圧された油ポンプ81
の油は、ライン101の他、ライン105にも供給される。ラ
イン105に供給された油は、作動圧調整弁88によって所
定の大きさの作動圧に制御された上で、ライン106及び
ライン107に供給されるようになっている。
上記作動圧調整弁88は、スプール881と、スプール881
の一端部側に形成されたパイロット室882と、このパイ
ロット室882に介在されたスプリング883と、ライン105
に接続された第1調圧ポート884と、ライン107に接続さ
れた第2調圧ポート885と、ドレンポート886とを有して
いる。パイロット室882は、パイロット通路103aを介し
て上記第1デューティソレノイドバルブ91に接続されて
いる。このため、パイロット室882には、第1デューテ
ィソレノイドバルブ91で大きさが制御された制御圧が作
用するようになっている。そして、この制御圧が上記ス
プリング883の付勢力と同方向に作用する一方、その付
勢力及び制御圧に対抗するようにスプール881の他端部
にライン105内の油圧が作用し、これらの力関係によっ
てスプール881が移動して第1及び第2調圧ポート884,8
85とドレンポート886との間が連通又は遮断されること
により、前進用クラッチ36及び後退用ブレーキ37に供給
される作動圧の大きさが第1デューティソレノイドバル
ブ91で制御される制御圧の大きさに応じた値に制御され
るようになっている。
上記ライン106に供給された油ポンプ81の油は、シフ
ト弁87がD,2,1のシフト位置にあるときには、ライン109
を介して前後進切換機構3の前進用クラッチ36の油圧室
36aに供給され、シフト弁87がRのシフト位置にある時
にはライン108を介して前後進切換機構3の後退用ブレ
ーキ37の油圧室37aに供給されるとともにライン104を介
して変速比制御弁85のリバースポート855に供給される
ようになっている。一方、前後進切換機構3の前進用ク
ラッチ36及び後退用ブレーキ37の各油圧室36a,37a内の
作動油は、シフト弁87がR,N,Pのシフト位置にある時に
ライン109,108を通って排出されるようになっている。
従って、前後進切換機構3の前進用クラッチ36及び後退
用ブレーキ37がシフト弁87のシフト位置に応じて締結及
び開放されるようになるとともに、上述したようにR,N,
Pのシフト位置で無段変速機構4の変速比が最大変速比
の状態で固定保持される。
また、上記ライン107に供給された油ポンプ81の油
は、ロックアップコントロール弁89を介してトルクコン
バータ2のロックアップ締結室29aあるいはロックアッ
プ開放室29bに供給されるようになっている。該ロック
アップコントロール弁89は、スプール891の動作が第3
デューティソレノイドバルブ93で大きさが制御された制
御圧によって制御されるようになっている。そして、上
記制御圧が低くなると、スプール891が図中右側に移動
して、ライン107からロックアップ締結室29aに作動油が
供給されるようになるとともに、ロックアップ開放室29
b内の作動油がドレンされるようになり、一方、上記制
御圧が高くなると、スプール891が図中左側に移動し
て、ライン107からロックアップ開放室29bに作動油が供
給されるようになるとともに、ロックアップ締結室29a
内の作動油がドレンされるようになる。
尚、第2図中、94は第1デューティソレノイドバルブ
91がON・OFFしたときにパイロット通路103aのパイロッ
ト圧が脈動しないようにするためのアキュームバルブ、
95,96はそれぞれ前進用クラッチ36及び後退用ブレーキ3
7の締結時のショックを緩和するアキュームレータ、97
はリリーフバルブである。また、98は保圧バルブであっ
て、該保圧バルブ98は、プライマリプーリ41の油圧シリ
ンダ414内の油をドレンする場合に、その油を全て排出
せぜに、押付力が発生しない程度に油圧シリンダ414内
に油を残し、その次の油供給時での油圧の上昇の応答性
を確保する機能を果すものである。
また、第3図は上記の無段変速機の電気制御回路を示
している。この図において、マイクロコンピュータ等を
内蔵するコントロールユニット110には、運転者の操作
によるシフト位置(D,1,2,R,N,P)を検出するシフト位
置センサ111からのシフト位置信号と、プライマリ軸411
の回転数npを検出するプライマリ回転数センサ112から
のプライマリプーリ回転数信号と、セカンダリ軸421の
回転数nsを検出するセカンダリ回転数センサ113からの
セカンダリプーリ回転数信号と、エンジン1のスロット
ル弁開度TVOを検出するスロットル開度センサ114からの
スロットル弁開度信号と、エンジン1の回転数Neを検出
するエンジン回転数センサ115からのエンジン回転数信
号と、トルクコンバータ2のタービン軸25の回転数Ntを
検出するタービン回転数センサ116からのタービン回転
数信号とが入力されるようになっている。
上記コントロールユニット110は、これらの入力信号
に基づいて、第1,第2及び第3デューティソレノイドバ
ルブ91〜93をデューティ制御し、これによりライン圧調
整弁82、作動圧調整弁88、及び変速比制御弁85、並びに
ロックアップコントロール弁89に作用する各制御圧の大
きさを制御するように構成されている。
したがって、上記実施例においては、エンジン1の運
転時、運転者がアクセルペダルを大きく急に踏込んでキ
ックダウンを要求した場合には、そのアクセルペダルの
踏込みによりエンジン回転数は急上昇する。この際、変
速比制御弁85は、変速機構4の変速比を最大側(減速
側)にしようとして、プライマリプーリ41の油圧シリン
ダ414をドレンポート854に連通接続して、該油圧シリン
ダ414内の油をドレン通路100から保圧バルブ98を経て排
出しようとしている。この時、エンジン過回転防止弁15
0は、エンジン回転数が過回転直前の設定回転数未満の
回転数の状態ではピトー圧がスプリング150bの付勢力未
満であるので、ドレン通路100を開いている。
しかし、エンジン回転数がさらに上昇し、上記の設定
回転数を越えて高くなろうとする際には、変速比制御弁
85にはその制御系の応答遅れや油圧系の応答遅れの存在
によって未だプライマリプーリ41の油圧シリンダ414を
ドレンポート854に連通している状況であるが、ピトー
圧がエンジン回転数の上昇に従い高くなってエンジン過
回転防止弁150のスプリング150bの付勢力を越えるの
で、このエンジン過回転防止弁150のスプール150aは第
2図右方向に移動してドレン通路100を閉じる。その結
果、プライマリプーリ41の油圧シリンダ414からの油の
排出が強制的に停止されて、プライマリプーリ41の有効
半径はその時点の有効半径に固定され、変速比はそれ以
上には小さくならないので、エンジン回転数は上記の設
定回転数を越えては上昇せず、エンジン1の過回転が確
実に防止されるとともに、キックダウンを要求した運転
者の違和感を生じることがない。
尚、上記実施例では、エンジン回転数に比例したピト
ー圧を利用してエンジン過回転防止弁を作動させたが、
本発明はその他、エンジン回転数を検出し、このエンジ
ン回転数がエンジンの過回転直前の設定回転数になった
時点でエンジン過回転防止弁を電気的に作動させてドレ
ン通路100を閉じるように構成してもよいのは勿論であ
る。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例を示し、第1図は無段変速機の具
体的構成図、第2図は油圧制御回路図、第3図は電気制
御系統を示すブロック図である。41……プライマリプー
リ(駆動プーリ)、414……油圧シリンダ、42……セカ
ンダリプーリ(従動プーリ)、424……油圧シリンダ、4
3……ベルト、85……変速比制御弁、853……ライン圧ポ
ート、854……ドレンポート、100……ドレン通路、102
……ライン(作動油路)、90……ピトー圧発生手段、15
0……エンジン過回転防止弁。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60K 41/00 - 41/28 F16H 59/00 - 61/12 F16H 61/16 - 61/24 F16H 63/40 - 63/48

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】油圧シリンダに対する油圧の給排による有
    効半径が変化するよう構成された駆動プーリ及び従動プ
    ーリと、該両プーリ間に巻掛けられるベルトと、上記駆
    動プーリの油圧シリンダに連通する作動油路に設けら
    れ、該作動油路から油圧を駆動プーリの油圧シリンダに
    供給するとともに該駆動プーリの油圧シリンダをドレン
    通路に接続し、該ドレン通路に接続されるほど駆動プー
    リと従動プーリとの間の変速比を大きくするよう制御す
    る変速比制御弁と、運転者がキックダウンを要求したと
    きに変速比を大きくすべき上記変速比制御弁を制御する
    制御手段を備えた無段変速機において、上記変速比制御
    弁のドレン通路に設けられ、エンジン回転数が設定回転
    数を越える高回転になるとき、該ドレン通路を閉じるエ
    ンジン過回転防止弁を備えたことを特徴とする無段変速
    機の油圧制御装置。
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